JP3093462B2 - 遮水シート漏水監視装置 - Google Patents

遮水シート漏水監視装置

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JP3093462B2
JP3093462B2 JP04209441A JP20944192A JP3093462B2 JP 3093462 B2 JP3093462 B2 JP 3093462B2 JP 04209441 A JP04209441 A JP 04209441A JP 20944192 A JP20944192 A JP 20944192A JP 3093462 B2 JP3093462 B2 JP 3093462B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば産業廃棄物処分
場において、堆積された廃棄物により汚染された水が地
中に浸入するのを防止するために、廃棄物堆積場所の地
表を覆って張設される遮水シートの漏水監視装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】地面に形成された大きな凹所に廃棄物を投
棄するようにした産業廃棄物処分においては、廃棄物
中に浸透した雨水が該廃棄物により汚染されて生じた汚
水が、地中に浸入して周囲の環境に影響を与えるのを防
ぐために、該凹所の壁面に防水工事を施さなければなら
ない。このため、凹所壁面全面にゴム等から成る遮水シ
ートを張設することが行われている。
【0003】上記のような廃棄物処分場は、地下水をい
ったん調整池に集水した後河川に放流するようになって
おり、また廃棄物投棄場所すなわち前記凹所内の汚水は
水処理施設へ導かれ、ここで浄化処理されるようになっ
ている。
【0004】従って、遮水シートが破れたりして投棄場
所内の汚水が地中に浸入すると、これが地下水中に混入
し、調整池に汚水が表われるようになるので、調整池の
水質検査を行ってこれにより漏水を確認していた。
【0005】しかし、遮水シートからの漏水が地中に浸
透して、地下水に混じり、調整池に達するまでには時間
を要し、たとえ水質検査をこまめに行ったとしても、漏
水発生から漏水確認までにかなりの遅れが生ずる。
【0006】さらに、前記のような漏水確認方法では、
遮水シートにおける漏水区域を限定し難く、遮水シート
を全面にわたって検査しなければならないので、莫大な
工数と費用を要する。
【0007】そこで、遮水シートを2層のシート体で構
成して、これらシート体の間に隔壁を設けて該シート体
間を複数の空間に区画し、シート体に破れ、孔等が生じ
て漏水が生じたとき、空間毎の漏水を検査することで漏
水した遮水シートの部分を確認できるようにして、漏水
箇所を修復するようにしたものが知られている(特開昭
62−136285号公報参照)。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら、前記公報に開
示された技術をもってしても、2層のシート体間に複数
の空間を区画した遮水シートを地表に張設して地中への
水の浸入を防止した施設において、シート体に破れ、孔
等が生じて漏水したときは、広範囲にわたって張設され
た遮水シートの複数の空間を一つずつ検査して漏水の有
無を確認する必要があるため、漏水が生じた空間を短時
間で特定することは困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、こ
のような事情に鑑みてなされたものであり、少なくとも
2層のシート体を備え、これらシート体の間に隔壁を設
けて該シート体間を複数の空間に区画した遮水シートが
張設された施設における漏水監視を容易にして、漏水発
生の事実および漏水箇所を、漏水発生後短時間で知るこ
とができるようにするものである。
【0010】本出願の請求項1記載の発明は、少くとも
2層の遮水性を有するシート体を備え、これらのシート
体の間に隔壁を設けて該シート体間を複数の空間に水密
に区画した遮水シートを地表に張設して地中への水の浸
入を防止した施設において、該遮水シートの裏側に複数
のパイプをそれぞれ前記各空間に対応させて埋設すると
ともに、これらのパイプをそれぞれ対応する前記空間に
連通させ、該各パイプ内を通った水の存在を感知するセ
ンサを設け、かつこれらのセンサからの信号を受信する
ことにより前記遮水シートの漏水ならびに漏水場所を検
出する監視手段を設けた遮水シート漏水監視装置であ
る。
【0011】そのため、地表に張設された遮水シートに
おいて、遮水性を有するシート体に破れ、孔等が生じて
漏水すると、そこから漏洩した水はシート体間の空間に
流入し、さらに該空間に連通したパイプに流入する。パ
イプを通った水はセンサにより感知され、該センサから
の信号を監視手段が受信することにより、遮水シートの
漏水ならびに漏水場所が直ちに検出される。それゆえ、
地表に広範囲にわたって張設された遮水シートであって
も、遮水シートでの漏水発生後極く短時間でこれを探知
することができる。
【0012】さらに、シート体間は複数の空間に区画さ
れているので、どの空間で水が検知されたかにより、遮
水シートにおける漏水区域を限定することができ、限定
された区域だけを検査すればよいので、補修に要する工
数および費用が著しく低減する。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の遮水シート漏水監視装置において、前記各シート体
がそれぞれ複数の帯状シート部片をその側縁に沿って互
いに接合して形成され、前記隔壁が各シート部片にその
一方の側縁から離隔した位置において該側縁に平行に設
けられ、隣接する前記シート部片上の前記各隔壁間に板
状の保隔部材が前記互いに接合された側縁をまたいで設
けられているものであり、各シート部片には、その一方
の接合される側縁から離隔した位置において、隔壁が該
側縁に平行に設けられているので、このようなシート部
片同士を、順次それら側縁で接合してゆくことにより、
隔壁間に保隔部材を有する遮水シートを容易に製作、施
工できる。
【0014】
【実施例】図1は産業廃棄物処分場の全体を示す概念図
で、敷地のほぼ全部にわたって掘さくされた凹所1に産
業廃棄物が投棄され堆積される。該凹所1を形成してい
る地表すなわち凹所1の底壁面と4つの側壁面には本発
明による遮水シート2が連続して張設され、凹所1内の
汚水が周囲の地中に入するのを防止している。
【0015】図2は凹所1の側壁部1aの垂直断面図で
ある。掘さくにより斜面に形成された地表3に遮水シー
ト2が張設されている。斜面の中途3箇所に、ほぼ水平
に凹所1をめぐるU字溝4が階段状に設けられており、
斜面の最下部、側壁部1aと底壁部1bとの交接部に
も、同様なU字溝4が設けられている。遮水シート2は
U字溝4の下側に敷設されており、これらのU字溝は上
方へ向って開口している。なお底壁部1bは図示のよう
にU字溝4側へ向って下向きに傾斜している。
【0016】従って、凹所1内に入り込み、ここに堆積
している廃棄物により汚染された雨水等は、遮水シート
2の表面に沿ってU字溝4に流れ込み、これらのU字溝
に接続された適当な導水路を経て水処理施設へ導かれ
て、ここで浄化された後外部へ排出される。
【0017】遮水シート2は、図3に示すように、互い
に隔置された内外2層のシート体5、6を備えている。
これらのシート体5、6はゴムあるいはゴムと合成樹脂
の混合物等から成り、優れた遮水性を備えている。シー
ト体5とシート体6との間は適宜隔壁7により仕切ら
れ、該隔壁7の両側にそれぞれ空間8a、8bが水密に
区画されている。これらの空間8a、8b内には、シー
ト体5とシート体6との間に間隔を保持するために、ポ
リエステル、ポリプロピレン等の不織布から成る板状の
保隔部材9が挿入されている。この保隔部材9は通水性
を有しているので、空間8a、8b内に進入した水は該
空間内を流動することができる。断面コ字状の隔壁7
は、高弾性のゴムからなるシート材10を補強体とし、そ
の一面にブチルゴム等からなる粘着材11を張り合わせて
構成され、上下のフランジ部7a、7bを該粘着材11を
介してそれぞれシート体5、6に接着してある。図1に
はこの隔壁7の設置位置を1点鎖線7で示してある。図
3は例えば図1のIII −III 線に沿う断面図に相当す
る。図1から分るように、隔壁7は側壁部においてはそ
の上辺から下辺までこれらの辺に直角方向に縦通してい
る。このような隔壁7が多数互いに平行に設けられてお
り、隣合う隔壁7の間にそれぞれ上下に延びる空間8、
8…が区画されている。
【0018】遮水シート2はそれぞれ1条の隔壁7を備
えた帯状の部分を順次横方向に接合連結して構成されて
いる。図4は、このような遮水シート2の施工順序を示
す。同図において6Aは前記シート体6の一部となる帯
状のシート部片である。該シート部片6Aは、側壁部を
覆う遮水シート2の場合には、側壁部の上辺から下辺ま
で連続した1枚物として作られる。
【0019】先ず、図4の(a) に示すように、シート部
片6Aの上面に、その一方の側縁12aから一定の距離a
だけ離れた位置において、該シート部片6Aの端部から
端部まで側縁12aに平行に、隔壁7を取付ける。隔壁7
は下方のフランジ部7bを折曲げてシート部片6Aの上
面に沿わせ、この部分を粘着材11によりシート部片6A
に接着し、ウエブ部7Cと上方のフランジ部7aは起立
させておく。粘着材11の外面には予め離型紙が添付され
ており、取付け時にこの離型紙を剥がすが、起立したフ
ランジ部7aには離型紙13を残して置く。
【0020】次いで隔壁7の背後のシート部片上面に前
記保隔部材9を載置し、同様に粘着材により該上面に接
着する。この保隔部材9は、図示のように、シート部片
6Aの他方の側縁12bから前記距離aにほぼ等しい距離
だけ側方に張り出させておく。
【0021】このようにして隔壁7および保隔部材9を
取付けたシート部片6Aを側縁12a、12bにおいて隣接
する同様なシート部片の側縁に接合していくことにより
前記シート体6が形成される。図4(a) に、シート部片
6Aに側縁12a側において隣接するシート部片を6Bと
して示してある。このシート部片6B上にも隔壁7およ
び保隔部材9が同様に取付けられている。
【0022】シート部片6Bは、その側縁12bをシート
部片6Aの側縁12aに対向させ、保隔部材9の側縁12b
から張り出した部分をシート部片6A上に載せながらシ
ート部片6Aに近づけて行き、図4(b) に示すようにシ
ート部片6Aの側縁12a部分とシート部片6Bの側縁12
b部分が重なり合ったところで両者を熱融着する。14は
熱融着部を示す。この時保隔部材9の側縁は隔壁7に当
接し、シート部片6A上面の保隔部材9が設けられてい
ない部分はシート部片6B側の保隔部材9によって覆わ
れる。
【0023】次に、両側の保隔部材9、9間に起立して
いる隔壁7の上方フランジ部7aを、(c) に示すよう
に、シート部片6B側の保隔部材9の上面上に折曲げ
て、隔壁7を断面コ字状に形成するとともに、離型紙13
を剥がす。そしてこのフランジ部7aの上面に前記粘着
材11によりシート部片5Aを接着する。シート部片5A
は前記シート部片6Aと同じ形状の、前記シート体5の
一部となる帯状の部片である。シート部片6B側の図示
してない隔壁にも同様なシート部片5Bを接着し、両シ
ート部片5A、5Bを熱融着部15において熱融着するこ
とによりシート体5が形成される。
【0024】このようにして、シート体5、6、隔壁7
および保隔部材9から成る遮水シート2を容易に製作、
施工することができるが、このようにして製作、施工さ
れた遮水シート2は、各シート体5、6がそれぞれ複数
の帯状シート部片5A、5B…、6A、6B…をその側
縁に沿って互いに接合して形成され、隔壁7が各シート
部片6A、6B…にその一方の側縁12aから離隔した位
置において該側縁に平行に設けられ、隣接するシート部
片6A、6B上の各隔壁7間に板状の保隔部材9が前記
互いに接合された側縁12a、12bをまたいで設けられて
いる。
【0025】図2に示すように、凹所1の側壁部1aに
は、表面の遮水シート2の裏側にこれに沿わせて、上方
の地面16から凹所1の底壁部1b付近まで直線状に延び
るパイプ17が埋設されている。図1にこのパイプ17の埋
設位置を点線17で示してあるが、これから分るように、
パイプ17は隣り合う隔壁7、7間に1本ずつ、すなわち
隔壁7によって遮水シート2内に区画された各空間8に
ついて1本ずつ配置されている。これらの空間8は、図
5に一部を拡大して示してあるように、U字溝4の下側
の位置において接続管18を介して、それぞれ対応するパ
イプ17に連通されている。
【0026】図6は、遮水シート2と接続管18の取付部
のより好適な構成例を示す断面図である。この例におい
てはシート体6の外側にさらに、保隔部材9と同様な不
織布から成る保護層19が設けられている。そしてこの保
護層19と保隔部材9とに互いに整合する同径の孔20a、
20bが設けられており、シート体6にも孔20a、20bよ
り小径の孔21がこれらと同心に設けられている。一方、
接続管18の先端には、上端部にフランジ22と、該フラン
ジの上面に突出し、周面にをねじを刻設したねじ管23と
を一体に形成した接手24が溶着等により固定されてい
る。
【0027】接続管18は次のようにして接手24を介し遮
水シート2に取付けられる。先ず接手24のフランジ22上
に保護層19の孔20a部分を載置し、孔20a内に突出した
ねじ管23に、ナット状のめねじ部片25aをこれがフラン
ジ22と接するまで螺合させ、このめねじ部片25aの上面
にねじ管23を包囲する環状のパッキン26aを載置する。
次いでその上方からシート体6を孔21をねじ管23に通し
ながらかぶせ、さらにその上面に前記パッキン26aと同
様なパッキン26bを置く。そしてねじ管23の先端から前
記めねじ部片25aと同様なめねじ部片25bを螺合させて
行き、このめねじ部片25bと前記めねじ部片25aとでパ
ッキン26a、26bを介してシート体6を締付けて固定す
る。このようにして接手24をシート体6にしっかりと固
定した後、シート体6上に保隔部材9とシート体5を順
次重ねる。ねじ管23の上端はシート体5とシート体6と
の間に開口しているので、シート体5、6間の空間8は
接続管18に連通する。
【0028】この接続管取付け作業は、前述のようにし
て遮水シート2を組立てる時に容易に行うことができ
る。そしてこのようにして遮水シート2に取付けられた
接続管18がパイプ17に接続される。このためには接続管
18は可撓管とするのが望ましい。
【0029】パイプ17の下端は、図7に示すように、凹
所1の底部周辺に各パイプ17に対してそれぞれ単独に設
けられた溜め枡27内の下部に開口している。パイプ17の
内部には下端の滑車28に巻き掛けられたロープ29が該パ
イプ17の上端まで延びており、このロープ29に水センサ
30が結び付けられている。水センサ30は常時は図示のよ
うにパイプ17の下端部に位置している。水センサ30は、
図8に示すように、管状のカプセル31内にセンサ本体32
を納めて成り、上下のキャップ33a、33bに設けたフッ
ク穴34a、34bによりロープ29に連結される。センサ本
体32から2本のリード線35が上側のキャップ33aを貫通
して延出し、ロープ29に沿ってパイプ17の上端まで延び
ている。下側のキャップ33bには外部の水を内部のセン
サ本体32に導く導水孔36が穿設されている。
【0030】図1に示すように、凹所1の上部周辺にこ
れを取り巻いてケーブルピット37が設けられており、こ
のケーブルピット37上に多数の自立型監視盤38が全周に
わたって配設されている。これらの監視盤38は各パイプ
17についてそれぞれ1基ずつ該パイプ17の上端位置に設
けられている。また周辺の適当な場所に監視室39が設け
られている。
【0031】図10は1つの監視盤38とその付近の状況を
示す斜視図である。監視盤38はケーブルピット37をまた
いで設けられたベースプレート40上に支柱41を介して設
置され、信号変換器42、通信装置43等を内蔵している。
短かいU字溝44がケーブルピット37から側方に張り出し
ており、前記パイプ17の上端がこのU字溝44内に臨んで
いる。そして前記リード線35の延長部である入力ケーブ
ル45がパイプ17から引き出され、U字溝44、支柱41を経
て監視盤38内の信号変換器42に接続されており、前記セ
ンサ本体32からの検知信号が信号変換器42に入力され
る。信号変換器42の出力側は通信装置43に接続されてい
る。通信装置43はパイプ17内に配線されかつ監視室39内
のコンピュータに接続された通信ケーブル46に接続され
ており、信号変換器42からの情報を通信ケーブル46を通
じて前記コンピュータに送信する。
【0032】上述した産業廃棄物処分場において、遮水
シート2の或る箇所で廃棄物側のシート体5に破れもし
くは孔等が生じたとすると、凹所1内の汚水がこの箇所
から漏れるが、遮水シート2はシート体5とシート体6
の2重構造となっているので、この汚水はそのまま地中
入することはなく、シート体5、6間に止まる。し
かもシート体5、6間は隔壁7によって多数の空間8に
区画されているので、汚水の流動範囲は対応する空間8
内に限定され、該空間8内の不織布から成る保隔部材9
内を流れ、いずれかの接続管18を経て、該空間8に対応
するパイプ17に流入する。
【0033】そしてパイプ17内を流下して下端の溜め枡
27内に排出され、該溜め枡27内に溜る。図7において47
はこのようにして溜った汚水を示す。この汚水47はまた
前記水センサ30を浸し、導水孔36を通って内部のセンサ
本体32に達するので、センサ本体32が例えば電気伝導度
の変化により水を検知し、リード線35、入力ケーブル45
を経て検知信号が信号変換器42に入力される。信号変換
器42はこの入力信号を所定型式の信号に変換し、この信
号が通信装置43、通信ケーブル46を経て前記監視室39内
のコンピュータに送信される。コンピュータは該信号が
どの監視盤38から送信されて来たかにより漏水が発生し
た空間8を判定し、例えばCRT等の表示装置に漏水発
生の事実および漏水箇所すなわち該当する空間8の位置
を表示することにより警報を発する。
【0034】このようにして、漏水が発生すると短時間
でその事実が警告され、しかも広い遮水シート2のうち
おおよそどの部分に漏水が生じたかを知ることができる
ので、補修に際しては該当する空間8部分だけを検査す
ることにより漏水箇所を容易に確認できる。従って漏水
発生後迅速に補修を開始することができるとともに、補
修に要する工数および費用を著しく低減することができ
る。
【0035】なお、漏水が地中側のシート体6に生じて
空間8に地下水が流入し、水センサ30がこれを検知する
可能性もある。この場合には補修の緊急度は比較的小さ
い。従って漏水警報が発せられた時、先ずこの漏水が廃
棄物側からの汚水であるか、または地下水であるかを確
認することが望ましい。この確認は次のようにして行う
ことができる。
【0036】水を検知した水センサ30をロープ29により
パイプ17の上部に引き上げ、これの代りに図9に示すよ
うな水採取管48をロープ29に連結して、パイプ下端まで
降下させる。水採取管48は、可撓管49の両端をそれぞれ
水出入路50を有するキャップ51で閉塞して中間に集水室
52を形成し、集水室52と水出入路50との間に逆止弁53を
設けて構成されており、パイプ端部に溜っている水が集
水室52内に採取される。この水採取管48を再び引き上げ
集水室52内の採取水の水質分析を行うことにより、漏水
が汚水であるか地下水であるかを確認することができ
る。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、少くとも
2層の遮水性を有するシート体を備え、これらのシート
体の間に隔壁を設けて該シート体間を複数の空間に水密
に区画した遮水シートを張設した施設における漏水監視
を、該遮水シートの特質を充分 に生かして有効に行うこ
とができる。すなわち、地表に張設された遮水シートに
おいて、遮水性を有するシート体に破れ、孔等が生じて
漏水すると、そこから漏洩した水は、シート体間の空間
を経てパイプに流入し、パイプを通った水はセンサによ
り感知され、該センサからの信号を監視手段が受信する
ことにより、遮水シートの漏水ならびに漏水場所が直ち
に検出される。それゆえ、地表に広範囲にわたって張設
された遮水シートであっても、遮水シートでの漏水発生
後極く短時間でこれを探知することができ、またどの空
間で水が検知されたかにより漏水区域を限定することが
できるので、漏水後迅速に補修を開始することができる
とともに、補修に要する工数および費用が著しく低減す
る。
【0038】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果が奏されるうえに、各シート部片には、
その一方の接合される側縁から離隔した位置において、
隔壁が該側縁に平行に設けられているので、このような
シート部片同士を、順次それら側縁で接合してゆくこと
により、隔壁間に保隔部材を有する遮水シートを、施設
の地表の大きさに対応させて容易に製作、施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遮水シートを利用した産業廃棄物
処分場の全体を示す概念図である。
【図2】廃棄物投棄用凹所の側壁部の垂直断面図であ
る。
【図3】遮水シートの部分的断面図である。
【図4】遮水シートの製作、施工法を説明するための図
面である。
【図5】図2の一部拡大図である。
【図6】遮水シートへの接続管の取付け部分の構造を示
す詳細断面図である。
【図7】パイプ下部の断面図である。
【図8】水センサの縦断面図である。
【図9】水採取管の縦断面図である。
【図10】監視盤とその付近を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…凹所、2…遮水シート、3…地表、4…U字溝、5
…シート体、6…シート体、7…隔壁、8…空間、9…
保隔部材、10…シート材、11…粘着材、12…側縁、13…
離型紙、14…熱融着部、15…熱融着部、16…地面、17…
パイプ、18…接続管、19…保護層、20…孔、21…孔、22
…フランジ、23…ねじ管、24…接手、25…めねじ部片、
26…パッキン、27…溜め枡、28…滑車、29…ロープ、30
…水センサ、31…カプセル、32…センサ本体、33…キャ
ップ、34…フック穴、35…リード線、36…導水孔、37…
ケーブルピット、38…監視盤、39…監視室、40…ベース
プレート、41…支柱、42…信号変換器、43…通信装置、
44…U字溝、45…入力ケーブル、46…通信ケーブル、47
…汚水、48…水採取管、49…可撓管、50…水出入路、51
…キャップ、52…集水室、53…逆止弁。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも2層の遮水性を有するシート体
    を備え、これらのシート体の間に隔壁を設けて該シート
    体間を複数の空間に水密に区画した遮水シートを地表に
    張設して地中への水の浸入を防止した施設において、該
    遮水シートの裏側に複数のパイプをそれぞれ前記各空間
    に対応させて埋設するとともに、これらのパイプをそれ
    ぞれ対応する前記空間に連通させ、該パイプ内を通っ
    水の存在を感知するセンサを設け、かつこれらのセン
    サからの信号を受信することにより前記遮水シートの漏
    水ならびに漏水場所を検出する監視手段を設けたことを
    特徴とする遮水シート漏水監視装置。
  2. 【請求項2】 前記各シート体がそれぞれ複数の帯状シ
    ート部片をその側縁に沿って互いに接合して形成され、
    前記隔壁が各シート部片にその一方の側縁から離隔した
    位置において該側縁に平行に設けられ、隣接する前記
    ート部片上の前記各隔壁間に板状の保隔部材が前記互い
    に接合された側縁をまたいで設けられている請求項1
    の遮水シート漏水監視装置
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