JP2003010811A - 廃棄物処分場における漏水検知方法 - Google Patents

廃棄物処分場における漏水検知方法

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JP2003010811A
JP2003010811A JP2001202188A JP2001202188A JP2003010811A JP 2003010811 A JP2003010811 A JP 2003010811A JP 2001202188 A JP2001202188 A JP 2001202188A JP 2001202188 A JP2001202188 A JP 2001202188A JP 2003010811 A JP2003010811 A JP 2003010811A
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electrodes
water
cohesive soil
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Michihiko Ishida
道彦 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ安価に施工でき、遠隔位置で粘
層内の漏水の有無および漏水個所を検知限定すること。 【解決手段】 遮水層として、透水係数の小さな粘性土
層3を用いた廃棄物処分場1において、前記処分場内1
を複数に区画し、各区各毎に前記粘土層3の内外に電
極6を対向配置し、常時両電極6間に微弱電流を流すと
ともに、両電極間6の比抵抗値変化を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮水層として透水
係数の小さな粘性土層を用いた廃棄物処分場における漏
水検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物処分場の遮水工の一種に透水係数
の小さな粘土層を遮水層として設ける場合がある。この
粘土層を利用する利点は、現地土などを利用できるので
安価に施工でき、しかも層厚を厚くできるため、廃棄物
の層貫通による漏水も十分に防止できること等である。
この粘土層の上部には遮水シートが敷設されるものの、
この遮水シートが何らかの原因で破損して漏水し、かつ
粘土層内に浸透するおそれがある。このような場合に
は、いち早く漏水個所を検知して特定し、止水材注入な
どの補修工事を行うことにより、現状に復する必要があ
る。
【0003】遮水シートが破損し、かつ粘土層に不具合
があった場合の粘土層の漏水の検知方法としては、従来
では、粘土層の中間や、外側に設けた集排水設備に処分
場内の汚染水が流れてくることで確認していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法においては、処分場内の保有水の有無と
漏水個所の特定を行いたいとき、処分場内を複数の箇所
に区画し、区画毎に別々の集排水設備を設け、その流末
に漏水確認用ピットを設ければならない。
【0005】区画を広く取れば、集排水設備は少なくな
るが、一旦漏洩が生じたときの修復に際して広範な面積
に止水材注入を行わなければならず、修復作業が大がか
りとなる。逆に、小区画に区分した場合には、集排水設
備数が多くなるため、初期施工が複雑となり、工事費用
が高く、不経済となっていた。
【0006】本発明は、以上の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、簡単かつ安価に施工で
き、遠隔位置で粘土層内の漏水の有無および漏水個所を
検知限定できるようにした廃棄物処分場における漏水検
知方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明方法は、遮水層として、透水係数の小さな粘
性土層を用いた廃棄物処分場において、前記処分場内を
複数に区画し、各区各毎に前記粘土層の内外に電極を対
向配置し、常時両電極間に微弱電流を流すとともに、両
電極間の比抵抗値変化を検出することにより漏水の有無
を検知することを特徴とする(請求項1)。
【0008】すなわち、本発明は、廃棄物処分場内の保
有水は電気伝導度が高いため、粘性土層に保有水がしみ
こみ、漏水すると抵抗値が小さくなる点に着眼してなさ
れたものであって、この電気伝導度の変化を検出するこ
とで漏水の有無を検知できる。そして、電極数を多く配
置することで、漏水位置の確認精度を高くでき、その施
工も電極およびそのリード線の埋設工事のみなので、簡
単である。さらには、その検出は管理棟などの遠隔位置
で行うことができるため、管理が容易となる。
【0009】また、本発明では、前記電極の一方が粘性
土層の内側表面に配置され、他方が粘性土層の内部に埋
設配置されていることにより、地盤側に地下水が存在す
る場合に好適であるほか、漏水が外部に浸透する以前に
漏水を検出するため、漏水防止対策を講ずることができ
る(請求項2)。
【0010】さらに、本発明では、粘性土層の内側に配
置される電極の数が粘性土層の外側に配置される電極数
よりも少ないこととしても、内側を共用電極として外側
との電気伝導度変化を検出できる(請求項3)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1,
2は、本発明に係る第一の実施の形態による本発明方法
が適用される廃棄物処分場を示す。同図において、1は
山間の谷部などの自然地形を利用して造成され、その下
流側開口部を擁壁2で仕切り、その内部を処分場1とし
て造成したものである。なお、図2ではその谷部地形を
等高線で示している。この処分場1の斜面を含む底面全
域には、遮水層として例えば500mm程度の厚みで透水
係数の小さな粘性土層3が造成され、処分場1と周囲地
盤Eとを遮断している。また、粘性土層3の上部には、
図示しない遮水シートが敷設されている。
【0012】さらに、処分場1の内底面中央には多孔管
からなる通水管4が配管されている。この通水管4の先
端は、前記擁壁2を通じて下流側の図示しない水処理施
設に接続されるもので、処分場1内に順次堆積される廃
棄物5から滲出した保有水を集水し、水処理施設側へと
順次排出する。なお、この処分場1内の保有水の比抵抗
は、各種イオンを含有しているため、海水より小さく、
0.3以下であり、また粘性土層3の比抵抗は80程度
となっている。
【0013】以上に加え、粘性土層2の内側、すなわち
処分場1の内部と、粘性土層2の外側、すなわち地盤E
側には、複数の電極対6が対向配置されている。各電極
対6は、図2に示すように、処分場1内を平面視で縦横
正方形の複数の碁盤目に仕切り、その仕切られた区画の
うち、底面部の区画全域と、その周縁の斜面部の下側区
画の中心に配置されたものである。
【0014】そして、各電極対6のリード線6aは、処
分場1の近傍に建てられた管理棟7に引込まれている。
なお、図では1つの電極対6のリード線6aのみが描か
れているが、実際には全ての電極対のリード線6aが管
理棟7側に引込まれている。
【0015】なお、区画を小さくすれば、電極対6の数
が多くなることは従来の関係とは変らないが、その施工
は、区画毎の電極対6の設置とリード線6aの引回し工
事程度であるため、小区画に仕切ったとしても、従来に
比べて容易かつ安価に施工が可能である。
【0016】管理棟7内には、図1に一部を拡大して示
すように、監視機器が配置されている。監視機器は、前
記各電極対6に対し微弱電流を流すための直流電源8お
よび電極対6間の電気伝導度を検出するための比抵抗計
9および各抵抗計9の出力端にA/Dコンバータ10お
よびI/Oポート11を介して接続されたパソコン12
を備えている。
【0017】パソコン12は、これに内蔵された専用の
ソフトにより、各比抵抗計のデータを一定のサンプリン
グ周期毎に読取って常時漏水の有無を監視し、抵抗値が
通常値を以下となり、限界値を下回ると判定された時点
で該当位置を指定して警報を発生する。
【0018】この目安は、粘性土層3を挟む両側の比抵
抗差、すなわち処分場1内の保有水の比抵抗、粘性土層
の比抵抗、および地盤E内の比抵抗に応じてその差が一
定値以内に収っているならば、漏水なしと判定され、逆
に海水の比抵抗である0.3に近づいた場合に、漏水発
生と判定される。
【0019】このため、パソコン12のディスプレイ画
面には、前記図2に示した地形と同様な地形に重畳して
区画を示す縦横の罫線が描かれたグラフィックデータが
表示され、サンプリング周期毎の各区画の現在抵抗値を
表示し、前記判定結果に応じた漏水該当区画を点滅など
により警報表示するほか、音声、ブザーなどによっても
警報表示が可能となっている。
【0020】また、回線などを利用して本社管理部など
にもその状態を通報するなど、ネットワーク化も可能で
あり、管理棟7が無人となる場合であっても24時間監
視が可能となる。
【0021】以上の漏洩警報に基づく補修対策は、表示
された区画に応じた実際の範囲に限定した掘削と、止水
材の注入作業であるため、補修作業地域を最小限とする
ことができる。
【0022】また、パソコン12にそのサンプリング周
期毎のデータを蓄積させるようにすれば、オペレータの
操作により、指定された区画の比抵抗履歴も表示するこ
とが可能である。この機能を利用することによって、処
分場1内の保有水が徐々に粘性土層3内にしみこむこと
により比抵抗が低下したのか、粘性土層3にクラックが
生ずることにより、短時間で比抵抗が下がったのかも判
定可能となる。
【0023】なお、本実施形態では、前記比抵抗による
監視をパソコンおよびこれに内蔵された専用ソフトを用
いるものとして説明したが、専用の監視装置を用いても
良いことは勿論である。
【0024】図3は、本発明に係る第二の実施の形態を
示すものである。同図において、前記電極対のうち一方
の電極6が粘性土層3の内側表面に配置され、他方の電
極6が粘土層3の内部中間位置に埋設配置されている点
を除けば、前述した第一の実施の形態と同じである。
【0025】本実施の形態では、地盤E内に地下水が存
在し、地盤E内の比抵抗が小さい場合に好適であるほ
か、漏洩の検知が粘性土層3の内部で行われるため、検
知したとしても外部に漏洩する前に補修を実施できる利
点がある。
【0026】図4は、本発明に係る第三の実施の形態を
示すものである。同図において、処分場1の底部におけ
る粘性土層3の内側表面に配置される電極6の数が粘性
土層3の外側に配置される電極6の数よりも少ない点を
除けば、前記第一または第二実施形態と同様である。
【0027】この実施の形態では、処分場1内の保有水
の比抵抗が小さいため、内側電極6を複数の外側電極5
と共用の電極とすることによって、リード線の配線本数
を少なくすることに着目したもので、これによって配線
工事を簡略化することができる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による棄物処分場における漏水検知方法にあっては、
簡単かつ安価に施工でき、遠隔位置で粘土層内の漏水の
有無および漏水個所を検知限定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による廃棄物処分場およ
びこれに用いられる監視機器を示す正断面図およびブロ
ック図である。
【図2】同平面図である。
【図3】本発明の第二実施形態を示す部分拡大断面図で
ある。
【図4】本発明の第三実施形態を示す部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】 1 廃棄物処分場 3 粘性土層 6 電極(対) 6a リード線 8 微弱電流印可手段(直流電源) 9 比抵抗値検出手段(比抵抗計)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月23日(2001.7.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 廃棄物処分場における漏水検知方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮水層として透水
係数の小さな粘性土層を用いた廃棄物処分場における漏
水検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物処分場の遮水工の一種に透水係数
の小さな粘土層を遮水層として設ける場合がある。こ
の粘土層を利用する利点は、現地土などを利用できる
ので安価に施工でき、しかも層厚を厚くできるため、廃
棄物の層貫通による漏水も十分に防止できること等であ
る。この粘土層の上部には遮水シートが敷設されるも
のの、この遮水シートが何らかの原因で破損して漏水
し、かつ粘土層内に浸透するおそれがある。このよう
な場合には、いち早く漏水個所を検知して特定し、止水
材注入などの補修工事を行うことにより、現状に復する
必要がある。
【0003】遮水シートが破損し、かつ粘土層に不具
合があった場合の粘土層の漏水の検知方法としては、
従来では、粘土層の中間や、外側に設けた集排水設備
に処分場内の汚染水が流れてくることで確認していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法においては、処分場内の保有水の有無と
漏水個所の特定を行いたいとき、処分場内を複数の箇所
に区画し、区画毎に別々の集排水設備を設け、その流末
に漏水確認用ピットを設ければならない。
【0005】区画を広く取れば、集排水設備は少なくな
るが、一旦漏洩が生じたときの修復に際して広範な面積
に止水材注入を行わなければならず、修復作業が大がか
りとなる。逆に、小区画に区分した場合には、集排水設
備数が多くなるため、初期施工が複雑となり、工事費用
が高く、不経済となっていた。
【0006】本発明は、以上の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、簡単かつ安価に施工で
き、遠隔位置で粘土層内の漏水の有無および漏水個所
を検知限定できるようにした廃棄物処分場における漏水
検知方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明方法は、遮水層として、透水係数の小さな粘
性土層を用いた廃棄物処分場において、前記処分場内を
複数に区画し、各区各毎に前記粘土層の内外に電極を
対向配置し、常時両電極間に微弱電流を流すとともに、
両電極間の比抵抗値変化を検出することにより漏水の有
無を検知することを特徴とする(請求項1)。
【0008】すなわち、本発明は、廃棄物処分場内の保
有水は電気伝導度が高いため、粘性土層に保有水がしみ
こみ、漏水すると抵抗値が小さくなる点に着眼してなさ
れたものであって、この電気伝導度の変化を検出するこ
とで漏水の有無を検知できる。そして、電極数を多く配
置することで、漏水位置の確認精度を高くでき、その施
工も電極およびそのリード線の埋設工事のみなので、簡
単である。さらには、その検出は管理棟などの遠隔位置
で行うことができるため、管理が容易となる。
【0009】また、本発明では、前記電極の一方が粘性
土層の内側表面に配置され、他方が粘性土層の内部に埋
設配置されていることにより、地盤側に地下水が存在す
る場合に好適であるほか、漏水が外部に浸透する以前に
漏水を検出するため、漏水防止対策を講ずることができ
る(請求項2)。
【0010】さらに、本発明では、粘性土層の内側に配
置される電極の数が粘性土層の外側に配置される電極数
よりも少ないこととしても、内側を共用電極として外側
との電気伝導度変化を検出できる(請求項3)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1,
2は、本発明に係る第一の実施の形態による本発明方法
が適用される廃棄物処分場を示す。同図において、1は
山間の谷部などの自然地形を利用して造成され、その下
流側開口部を擁壁2で仕切り、その内部を処分場1とし
て造成したものである。なお、図2ではその谷部地形を
等高線で示している。この処分場1の斜面を含む底面全
域には、遮水層として例えば500mm程度の厚みで透水
係数の小さな粘性土層3が造成され、処分場1と周囲地
盤Eとを遮断している。また、粘性土層3の上部には、
図示しない遮水シートが敷設されている。
【0012】さらに、処分場1の内底面中央には多孔管
からなる通水管4が配管されている。この通水管4の先
端は、前記擁壁2を通じて下流側の図示しない水処理施
設に接続されるもので、処分場1内に順次堆積される廃
棄物5から滲出した保有水を集水し、水処理施設側へと
順次排出する。なお、この処分場1内の保有水の比抵抗
は、各種イオンを含有しているため、海水より小さく、
0.3以下であり、また粘性土層3の比抵抗は80程度
となっている。
【0013】以上に加え、粘性土層2の内側、すなわち
処分場1の内部と、粘性土層2の外側、すなわち地盤E
側には、複数の電極対6が対向配置されている。各電極
対6は、図2に示すように、処分場1内を平面視で縦横
正方形の複数の碁盤目に仕切り、その仕切られた区画の
うち、底面部の区画全域と、その周縁の斜面部の下側区
画の中心に配置されたものである。
【0014】そして、各電極対6のリード線6aは、処
分場1の近傍に建てられた管理棟7に引込まれている。
なお、図では1つの電極対6のリード線6aのみが描か
れているが、実際には全ての電極対のリード線6aが管
理棟7側に引込まれている。
【0015】なお、区画を小さくすれば、電極対6の数
が多くなることは従来の関係とは変らないが、その施工
は、区画毎の電極対6の設置とリード線6aの引回し工
事程度であるため、小区画に仕切ったとしても、従来に
比べて容易かつ安価に施工が可能である。
【0016】管理棟7内には、図1に一部を拡大して示
すように、監視機器が配置されている。監視機器は、前
記各電極対6に対し微弱電流を流すための直流電源8お
よび電極対6間の電気伝導度を検出するための比抵抗計
9および各抵抗計9の出力端にA/Dコンバータ10お
よびI/Oポート11を介して接続されたパソコン12
を備えている。
【0017】パソコン12は、これに内蔵された専用の
ソフトにより、各比抵抗計のデータを一定のサンプリン
グ周期毎に読取って常時漏水の有無を監視し、抵抗値が
通常値を以下となり、限界値を下回ると判定された時点
で該当位置を指定して警報を発生する。
【0018】この目安は、粘性土層3を挟む両側の比抵
抗差、すなわち処分場1内の保有水の比抵抗、粘性土層
の比抵抗、および地盤E内の比抵抗に応じてその差が一
定値以内に収っているならば、漏水なしと判定され、逆
に海水の比抵抗である0.3に近づいた場合に、漏水発
生と判定される。
【0019】このため、パソコン12のディスプレイ画
面には、前記図2に示した地形と同様な地形に重畳して
区画を示す縦横の罫線が描かれたグラフィックデータが
表示され、サンプリング周期毎の各区画の現在抵抗値を
表示し、前記判定結果に応じた漏水該当区画を点滅など
により警報表示するほか、音声、ブザーなどによっても
警報表示が可能となっている。
【0020】また、回線などを利用して本社管理部など
にもその状態を通報するなど、ネットワーク化も可能で
あり、管理棟7が無人となる場合であっても24時間監
視が可能となる。
【0021】以上の漏洩警報に基づく補修対策は、表示
された区画に応じた実際の範囲に限定した掘削と、止水
材の注入作業であるため、補修作業地域を最小限とする
ことができる。
【0022】また、パソコン12にそのサンプリング周
期毎のデータを蓄積させるようにすれば、オペレータの
操作により、指定された区画の比抵抗履歴も表示するこ
とが可能である。この機能を利用することによって、処
分場1内の保有水が徐々に粘性土層3内にしみこむこと
により比抵抗が低下したのか、粘性土層3にクラックが
生ずることにより、短時間で比抵抗が下がったのかも判
定可能となる。
【0023】なお、本実施形態では、前記比抵抗による
監視をパソコンおよびこれに内蔵された専用ソフトを用
いるものとして説明したが、専用の監視装置を用いても
良いことは勿論である。
【0024】図3は、本発明に係る第二の実施の形態を
示すものである。同図において、前記電極対のうち一方
の電極6が粘性土層3の内側表面に配置され、他方の電
極6が粘土層3の内部中間位置に埋設配置されている
点を除けば、前述した第一の実施の形態と同じである。
【0025】本実施の形態では、地盤E内に地下水が存
在し、地盤E内の比抵抗が小さい場合に好適であるほ
か、漏洩の検知が粘性土層3の内部で行われるため、検
知したとしても外部に漏洩する前に補修を実施できる利
点がある。
【0026】図4は、本発明に係る第三の実施の形態を
示すものである。同図において、処分場1の底部におけ
る粘性土層3の内側表面に配置される電極6の数が粘性
土層3の外側に配置される電極6の数よりも少ない点を
除けば、前記第一または第二実施形態と同様である。
【0027】この実施の形態では、処分場1内の保有水
の比抵抗が小さいため、内側電極6を複数の外側電極5
と共用の電極とすることによって、リード線の配線本数
を少なくすることに着目したもので、これによって配線
工事を簡略化することができる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による棄物処分場における漏水検知方法にあっては、
簡単かつ安価に施工でき、遠隔位置で粘土層内の漏水
の有無および漏水個所を検知限定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による廃棄物処分場およ
びこれに用いられる監視機器を示す正断面図およびブロ
ック図である。
【図2】同平面図である。
【図3】本発明の第二実施形態を示す部分拡大断面図で
ある。
【図4】本発明の第三実施形態を示す部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】 1 廃棄物処分場 3 粘性土層 6 電極(対) 6a リード線 8 微弱電流印可手段(直流電源) 9 比抵抗値検出手段(比抵抗計)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA14 AC01 AE12 AF07 AG11 EB04 FA01 HA01 HC13 HC19 HC21 HC22 HD01 HD02 HE01 KA05 2G067 AA01 BB22 CC02 DD23 EE08 4D004 AA46 BB06 CB50 DA01 DA04 DA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮水層として、透水係数の小さな粘性土
    層を用いた廃棄物処分場において、 前記処分場内を複数に区画し、各区各毎に前記粘土層の
    内外に電極を対向配置し、常時両電極間に微弱電流を流
    すとともに、両電極間の比抵抗値変化を検出することに
    より漏水の有無を検知することを特徴とする廃棄物処分
    場の漏水検知方法。
  2. 【請求項2】 前記電極の一方が粘性土層の内側表面に
    配置され、他方が粘性土層の内部に埋設配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処分場におけ
    る漏水検知方法。
  3. 【請求項3】 粘性土層の内側に配置される電極の数が
    粘性土層の外側に配置される電極数よりも少ないことを
    特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物処分場にお
    ける漏水検知方法。
JP2001202188A 2001-07-03 2001-07-03 廃棄物処分場における漏水検知方法 Pending JP2003010811A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102147315A (zh) * 2011-03-11 2011-08-10 华侨大学 垃圾卫生填埋场渗沥液渗漏监测装置
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