JP3093425U - 生分解性育苗マット - Google Patents

生分解性育苗マット

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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 播種育苗の工程に使用する育苗床の構造を改
良して外部で生産し、この工程に掛かる費用と労力を省
約するための育苗マットの製造方法とその構造に係わる
考案である。 【解決手段】 マット6を構成する主たる基材に古紙段
ボールなどの解繊ファイバーを使用し、それを無害化処
理したものに構造強度や空隙率を持たせるための粗繊維
質と土壌改良材などを加えたものを原料として、それを
作物の定植後の栽培環境で選択的に生分解作用を持つ結
合材によって固化成形することにより、安価で優れた機
能を持つ育苗用のマットを提供するものであり,農業者
は播種から育苗に係わる作業を著しく省力化することが
出来、資材は全て環境中に戻されて土壌改良効果や肥料
効果を発揮するので資源を100%有効利用するもので
ある。

Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【考案の属する技術分野】 本発明は穀類や野菜や花などの農作物の中で、直播き栽培をせずに、育苗と定 植の工程を分けて行う農法に使用されるもので、その育苗工程で使用される苗床 を一枚のフエルト状のマットに置き換えて作業を簡素化、省力化すると共に、定 植時にはそのマットも共に栽培環境に植え付けしてその原料の持つ生分解性によ って全てを腐植化、肥料化することにより資源を有効利用すると共に、余剰資材 を一切使用せず、作業のゼロエミッション化を実現しようとする生分解性の育苗 マットを提供するものであります。 【0002】 【従来の技術】 従来、この育苗工程は、プラスチック製の育苗トレイやビニール製育苗ポット 或いはポリエチレン製のマルチポットなどの容器内に適当なバラ土状の培養土や 培養基質を入れてその上に播種し、更にその上に覆土した物で行われていますが 、これには相当な費用と労力を費やし、然も定植時にはその容器などが余剰資材 として残ります。 【0003】 第1図は、従来の稲作用の育苗箱の構造を示しますが、プラスチック製の育苗 トレイの中に深さ8割方培養土を入れて均等に均し、その上に播種してから残り 2割の上土で覆土しています。 【0004】 第3図は、従来の育苗用ビニールポットの場合を示しますが、この場合もポッ トに培養土を入れてからその上に播種し、更にその上に覆土します。 【0005】 いずれの場合も、この工程には容器代金と培養土の代価及びそのセットに係る 手間が掛かり、然も其処で成育した苗を栽培地に定植する際には、容器やポット 類等から根張りした苗を取り出さねばならず、容器は持ち帰らねばなりません。 【0006】 【考案が解決しようとする課題】 従来の技術に於いては、以下に列記するような数々の問題点があり、この育苗 作業を省力化し、その作業に使った資材など全てを自然の循環系にもどして余剰 な資材を使わずに省資源化、ゼロエミッション化を実現することはできませんで した。解決しなければならない課題は、以下のように整理されます。 (イ)育苗の床質自体がばらばらの粉粒体である以上、それを入れる容器が必要 であり、その容器が生分解性で栽培上有効に作用出来ない限り、これを取り去ら なくては定植することは出来ません。然もその容器から苗を取り出す作業は更に 難しく、取り外された容器は余剰な資材ですので、農地から持ち帰らねばなりま せん。 (ロ)底質として使用される原材料は、有機物、無機物を問わず、全てが発芽と 育苗の期間中は保水性のある培養基質として働き、定植後の土壌環境中で腐植化 或いは肥料化、無機化されて植生にとって無害な物質でなければなりません。 (ハ)容器を無くす目的である以上、一定の形状に成形、固化する必要がありま すが、発芽と育苗の機能を無くす程堅く緻密に固化してしまっても役に立ちませ ん。その為にその成形されたものは多孔質で気孔率が大きく、親水性であって保 水性を持つと同時に透水性も兼ね備え、植生の発根を助けてその生育に役立つも ので無くてはなりません。 (ニ)その為にその成型物の基材と、それを固めている結合材は、共に生分解性 を持たねばなりませんが、その作用は作物の育苗期間中の好気性環境下では極め て緩やかに、そして定植後の土壌環境下では速やかに生分解作用を受けて崩壊し 腐植化して自然の物質循環系に戻らなくてはなりません。 【0007】 【課題を解決するための手段】 本考案は、通常の好気性環境下では極めてゆっくりと、土壌環境下では急速に 生分解性を持つセルロースを主成分とする古紙や段ボールなどの紙質の解繊洗浄 ファイバーを主原料として、それに土壌改良効果及びPH調節など環境調整機能 を持つ添加材を加え、やはり育苗期間内は容易に分解せず、定植された土壌環境 では速やかに生分解される生分解性の結合材によって前項の(ハ)の性質を持つ ように適当な性状に成形固化することによって解決しました。 【0008】 即ち、(イ)容器類などの余剰な資材を使用しないようにするために、育苗床 の基質自体をマット状に成形固化することによって解決しました。 (ロ)の基質の材質の問題については、主成分を古紙や段ボールなどの紙質の廃 棄物を解繊し、無害化処理したものを十分に洗浄することによって、親水性を得 、それを藁やピートモスや椰子殻などから取り出した粗繊維質と混合して成形固 化することにより、適当な気孔率を有し、保水性、透水性、を持った安価な床質 マットを作ることによって解決しました。 (ハ)多孔質で粗い構造でありながら、一定の期間はその形状保持能力を失わず 、植生の発根や根張りの障害にならないようなフレキシブルな構造を得るために 、単に繊維質同士を絡ませた不織布のような構造ではなく、多少の接着結合力を 持つ天然素材の結合材を用いてマットを成形しました。 (ニ)結合材には、蒟蒻芋のグルコマンナン、グルテン、プルラン等の植物系の 生分解性接着材、及びふのり等の海草抽出材、およびキチン、キトサン等の蛋白 質系の結合材を混合使用し、アニオン性素材とカチオン性素材の親和性を利用し 、脱水乾燥することによって固化結合させ、播種から育苗の期間と環境中におい ては徐々に、定植後の土壌環境中に於いては速やかに生分解作用が進行するよう に調合使用することによって、課題を解決しました。 【0009】 【考案の実施の形態】 次に、本考案について図面を参照して説明する。 【0010】 第1図は従来の培養土使用の稲作用育苗トレイの構造図で、第2図は本発明の 実施例の稲作用平板マットの構造図斜視であります。また第3図は従来の花野菜 用のプラスチック育苗ポットの使用構造で、第4図は本発明の花野菜用ディンプ ルマットの斜視断面図であります。 【0011】 第1図及び第3図に示す従来方法では、農家はプラスチック製トレイやビニー ル製苗木ポットと培養土を購入する為に相当額の代価を支払い、それをセットし 播種するまでの労力は1人1日に5〜10平米行うのがやっとのことであります が、第2図及び第3図に示す本考案による育苗マットによれば、既にマットが成 形されているために、これを敷いて播種、覆土するだけで作業が終わるために費 用も少なく、作業効率は数倍に上昇します。 【0012】 更に本考案による育苗マットは、定植時には図2及び図4に示す養生枠から取 り外されて、苗とそれが根張りしたマット部分のみが農地に持ち込まれ、そのマ ットぐるみ定植されるために、折角根張りした苗の根を傷めることも少なく、や がてマット部分は土壌環境に置かれると生分解を始めて、肥料や腐植物質に変わ り、植生の成長に役立ちながら土に還ってしまうので、余剰資材を使わず、農地 からビニールポットなどを持ち帰る必要もありません。 【0013】 【考案の効果】 以上説明したように、本考案では農家がプラスチック製育苗トレイやビニール ポットと育苗用の培養土の両方を購入し、それを相当な手間をかけてセットし、 播種、育苗する工程に掛かる労力と費用を大幅に削減することが出来ます。 【0014】 更に本発明によれば、ビニールポットとか紙ポットとか剥離シートとか言う余 剰な資材を使いませんので、定植作業を簡素化し、ゼロエミッション化すること が出来ます。 【0015】 そこに廃パルプなどの廃棄物からの再資源化原料を大量に使用することによっ て省資源に貢献し、更にその苗床マットは定植時に苗と一緒に農地に植えられて 、作物の栽培環境において肥料効果や土壌改良効果を発揮して最後に土に還って 消滅すると言う物質循環の原理を農業分野に於いて実現するものであります。 【0016】 更に、本発明による育苗用マットの主原料は、植物性セルロースであり、セル ロースはここで用いられている天然素材のバインダーとは非常に親和性があり、 親水性で気中では容易に分解して形状を崩す事はありませんので、播種育苗の作 業が容易になり、密度の濃い苗作りが簡単に行えるようになります。 【0017】 然も、そして気中でその適性を発揮した両方の素材も、一旦土壌の栽培環境に 植え付けられれば、セルロースも植物性バインダーも土壌環境によって速やかに 生分解が進み、作物の生育に役立つものとして再資源化されます。
【図面の簡単な説明】 【図1】従来のプラスチックトレイと培養土使用方法の
断面斜視である。 【図2】本考案による育苗マット使用の実施状況の断面
斜視である。 【図3】従来のビニール製育苗ポットの実施状況の断面
斜視である。 【図4】本考案によるポットレスの育苗マットの断面斜
視である。 【符号の説明】 1 育苗トレイ 2 培養土 3 播種層 4 覆土層 5 養生枠 6 生分解性育苗マット 7 ビニール製育苗ポット 8 種子 9 養生枠 10 育苗マット 11 覆土

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】平板状或いは凹凸状の表面を持つフェルト
    マット状の播種育苗用の農業用マットにおいて、古紙や
    古ダンボール等の天然素材の解繊セルロースを主原料と
    し、これを育苗環境下では緩やかに、定植後の土壌環境
    中では速やかに生分解する性質を持った有機質結合剤を
    糊材としてマット状に加工し、これを培養土に代えて直
    接ここに播種又は芽挿しして育苗し、定植時にはこのマ
    ットぐるみ定植して、その植物の生育環境中で速やかに
    生分解し腐植化して消滅することを特徴とする育苗用マ
    ット。
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