JP3093226B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP3093226B2
JP3093226B2 JP02011584A JP1158490A JP3093226B2 JP 3093226 B2 JP3093226 B2 JP 3093226B2 JP 02011584 A JP02011584 A JP 02011584A JP 1158490 A JP1158490 A JP 1158490A JP 3093226 B2 JP3093226 B2 JP 3093226B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、半導体装置の製造方法に関するものであ
る。
[従来技術及び課題] 本願出願人は、特願平1−265453号にて素子の外部か
らの影響を受けにくく、かつ、その表面が平滑化された
半導体装置を提案している。さらに、この技術に関連し
て、絶縁体上に形成されたSOI(Silicon on Insulato
r)デバイスにおいては、バイポーラトランジスタ形成
領域、MOSトランジスタ形成領域、さらには、高速化の
ための、いわゆる0.1〜0.3μm以下のThin SOIトラン
ジスタ形成領域等をウェハ全域にわたって表面を平滑化
して精度よく形成する必要があるが、その形成が困難で
あった。つまり、高耐圧が要求されるような素子では厚
い活性領域が必要であり、高速動作が要求されるような
素子では薄い活性領域が必要であり、それらの素子を集
積化する必要があった。
この発明の目的は、各種の素子を各種の厚さで高精度
に集積化することができる半導体装置の製造方法を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 請求項1に係る発明は、基準面を含む第1の半導体基
板の主表面を酸化して酸化膜を形成し、該基準面を該酸
化膜にて保護確定した状態で、前記第1の半導体基板の
前記主面側に前記基準面より突設する厚さの異なる複数
の半導体領域を設定する第1工程と、前記各半導体領域
を含む第1の半導体基板の主表面側に絶縁膜を形成する
第2工程と、前記第1の半導体基板の主表面側と第2の
基板とを接合する第3工程と、前記第1の半導体基板の
裏面側から当該基板を前記基準面まで除去して前記各半
導体領域を平滑化した状態で露出させる第4工程と、前
記各半導体領域に素子を形成する第5工程とを備えてな
る半導体装置の製造方法をその要旨とする。
請求項2に係る発明は、第1の半導体基板の主表面側
に所定深さの凹凸部を形成し、その凹部の底面を含んで
前記第1の半導体基板の主表面を酸化して前記凹部底面
に基準面を設定し、当該基準面を酸化膜にて保護確定し
た状態で前記凹部底面の前記第1の半導体基板の露出部
にエピタキシャル成長による所定厚さの半導体領域を形
成し、前記第1の半導体基板の前記主面側に、前記第1
の半導体基板の前記凸部による半導体領域と前記エピタ
キシャル成長による半導体領域との各半導体領域を前記
基準面より異なる厚さで突設させて設定する第1工程
と、前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面
側に絶縁膜を形成する第2工程と、前記第1の半導体基
板の主表面側と第2の基板とを接合する第3工程と、前
記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準面
まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露出
させる第4工程と、前記各半導体領域に素子を形成する
第5工程とを備えてなる半導体装置の製造方法をその要
旨とする。
請求項3に係る発明は、第1の半導体基板の主表面側
に所定深さの凹凸部を形成し、その凹部の底面の所定領
域をマスクした状態で前記第1の半導体基板の主表面を
選択酸化して所定厚さのフィールド酸化膜を形成し、前
記凹部底面において該フィールド酸化膜にて保護確定し
た状態で基準面を設定し、前記第1の半導体基板の前記
主面側に、前記第1の半導体基板の前記凹凸部による半
導体領域と前記選択酸化の際のマスクした部分に前記フ
ィールド酸化膜の所定厚さに応じて配される半導体領域
との各半導体領域を前記基準面より異なる厚さで突設さ
せて設定する第1工程と、前記各半導体領域を含む第1
の半導体基板の主表面側に絶縁膜を形成する第2工程
と、前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを
接合する第3工程と、前記第1の半導体基板の裏面側か
ら当該基板を前記基準面まで除去して前記各半導体領域
を平滑化した状態で露出させる第4工程と、前記各半導
体領域に素子を形成する第5工程とを備えてなる半導体
装置の製造方法をその要旨とする。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明の第1工
程を、第1の半導体基板の主表面の第1領域を除く第1
の半導体基板の主表面に前記酸化膜としてマスク膜を形
成し、この第1領域での第1の半導体基板の露出部にエ
ピタキシャル成長による所定厚さの第1の半導体領域を
形成し、第1の半導体基板の主表面の第2領域を除く第
1の半導体基板の主表面にマスク膜を形成し、この第2
領域での第1の半導体基板の露出部にエピタキシャル成
長による所定厚さの第2の半導体領域を形成するものと
し、第5工程を、前記第1の半導体領域と第2の半導体
領域に素子を形成するものとした。
請求項5に係る発明は、第1の半導体基板の主表面に
おける第1領域及び第2領域を除いて前記第1の半導体
基板の主表面を選択酸化して所定厚さのフィールド酸化
膜を形成し、該フィールド酸化膜にて保護確定した基準
面を設定し、この基準面をフィールド酸化膜で保護確定
した状態で、前記第1領域における第1の半導体基板の
露出部のみを酸化して所定深さの酸化膜を形成し、前記
第1の半導体基板の前記主面側の前記第1及び第2領域
に前記基準面より突設する厚さの異なる半導体領域を各
々設定する第1工程と、前記各半導体領域を含む第1の
半導体基板の主表面側に絶縁膜を形成する第2工程と、
前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
する第3工程と、前記第1の半導体基板の裏面側から当
該基板を前記基準面まで除去して前記各半導体領域を平
滑化した状態で露出させる第4工程と、前記各半導体領
域に素子を形成する第5工程とを備えてなる半導体装置
の製造方法をその要旨とする。
請求項6に係る発明は、第1の半導体基板の主表面に
第1凸部及び第2凸部を含む所定深さの凹凸部を形成
し、その凹部の底面を含んで前記第1の半導体基板の主
表面を酸化して前記凹部底面に基準面を設定し、当該基
準面を酸化膜にて保護確定した状態で前記第1凸部の上
面の前記第1の半導体基板の露出部にエピタキシャル成
長による所定厚さの半導体領域を形成し、前記第1の半
導体基板の前記主面側に、前記第1の半導体基板の前記
第2凸部による半導体領域と前記第1凸部及び前記エピ
タキシャル成長による半導体領域との各半導体領域を前
記基準面より異なる厚さで突設させて設定する第1工程
と、前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面
側に絶縁膜を形成する第2工程と、前記第1の半導体基
板の主表面側と第2の基板とを接合する第3工程と、前
記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準面
まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露出
させる第4工程と、前記各半導体領域に素子を形成する
第5工程とを備えてなる半導体装置の製造方法をその要
旨とする。
[作用] 請求項1に係る発明によれば、第1工程により基準面
を含む第1の半導体基板の主表面が酸化されて、当該基
準面が酸化膜にて保護確定され、この保護確定され状態
で、第1の半導体基板の主面側に前記基準面より突設す
る厚さの異なる複数の半導体領域が設定される。そし
て、第2工程により各半導体領域を含む第1の半導体基
板の主表面側に絶縁膜が形成され、第3工程により第1
の半導体基板の主表面側と第2の基板とが接合され、第
4工程により第1の半導体基板の裏面側から当該基板が
前記基準面まで除去され各半導体領域が平滑化した状態
で露出され、第5工程により各半導体領域に素子が形成
される。
すなわち、第1工程において、厚さが異なる複数の半
導体領域を提供するのに先立ち、第4工程での除去量の
目標となる基準面が第1の半導体基板の主表面側に設定
されて該基準面を含む第1の半導体基板の主表面が酸化
されることにより、少なくとも厚さが異なる複数の半導
体領域を設定する間、当該基準面が酸化膜にて保護確定
されることになる。その結果、各種の厚さの各種の素子
が高精度で集積化された半導体装置を製造することが可
能となる。
請求項2に係る発明によれば、第1工程により、第1
の半導体基板の主表面側に所定深さの凹凸部が形成さ
れ、その凹部の底面を含んで第1の半導体基板の主表面
が酸化されて酸化膜にて保護確定された基準面が設定さ
れる。この状態で凹部底面の第1の半導体基板の露出部
にエピタキシャル成長による所定厚さの半導体領域が形
成され、又、前記凸部による半導体領域が設定される。
すなわち、請求項2に係る発明においても、第1工程
において、厚さが異なる複数の半導体領域を提供するの
に、第4工程での除去量の目標となる基準面が第1の半
導体基板の主表面側に設定されて酸化により保護確定さ
れ、少なくとも厚さが異なる複数の半導体領域を設定す
る間、当該基準面が酸化膜にて保護確定されることにな
る。その結果、各種の厚さの各種の素子が高精度で集積
化された半導体装置を製造することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、第1工程により、第1
の半導体基板の主表面側に所定深さの凹凸部が形成さ
れ、その凹部の底面の所定領域がマスクされた状態で第
1の半導体基板の主表面に選択酸化により凹部底面にお
いてフィールド酸化膜にて保護確定された基準面を設定
し、第1の半導体基板の主面側に、前記凹凸部による半
導体領域が設定され、又、選択酸化した際にマスクした
部分に半導体領域がフィールド酸化膜の厚さに応じて設
定される。
請求項3に係る発明においても、第1工程において、
厚さが異なる複数の半導体領域を提供するのに、第4工
程での除去量の目標となる基準面が第1の半導体基板の
主表面側に設定されて該基準面が酸化により保護確定さ
れた状態とされることになる。その結果、各種の厚さの
各種の素子が高精度で集積化された半導体装置を製造す
ることが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、第1工程により、第1
の半導体基板の主表面の第1領域を除くように第1の半
導体基板の主表面にマスク膜が前記基準面を保護確定す
る酸化膜として形成され、この第1領域での第1の半導
体基板の露出部にエピタキシャル成長による所定厚さの
第1の半導体領域が形成され、さらに第1の半導体基板
の主表面の第2領域を除くように第1の半導体基板の主
表面に前記基準面を保護確定するマスク膜が形成され、
この第2領域での第1の半導体基板の露出部にエピタキ
シャル成長による所定厚さの第2の半導体領域が形成さ
れ、又、第5工程により第1の半導体領域と第2の半導
体領域に素子が形成される。
請求項4に係る発明においても、第1工程において、
厚さが異なる複数の半導体領域を提供する間、第4工程
での除去量の目標となる基準面が第1の半導体基板の主
表面側に酸化により保護確定された状態とされることに
なる。その結果、各種の厚さの各種の素子が高精度で集
積化された半導体装置を製造することが可能となる。
請求項5に係る発明によれば、第1工程により、第1
の半導体基板の主表面における第1領域及び第2領域を
除く第1の半導体基板の主表面に選択酸化による所定厚
さのフィールド酸化膜が形成されて基準面が該フィール
ド酸化膜にて保護確定されて設定される。この状態で第
1領域における第1の半導体基板の露出部のみが酸化さ
れて所定深さの酸化膜が形成され、第1及び第2領域に
各々厚さの異なる半導体領域が設定される。
すなわち、請求項5に係る発明においても、第1工程
において、厚さが異なる複数の半導体領域を提供する
間、第4工程での除去量の目標となる基準面が第1の半
導体基板の主表面側に酸化により保護確定された状態と
されることになる。その結果、各種の厚さの各種の素子
が高精度で集積化された半導体装置を製造することが可
能となる。
請求項6に係る発明によれば、第1工程により、第1
の半導体基板の主表面に、第1凸部及び第2凸部を含む
所定深さの凹凸部が形成され、その凹部の底面を含んで
前記第1の半導体基板の主表面が酸化され凹部底面に基
準面を設定される。この基準面が酸化膜にて保護確定さ
れた状態で、第1凸部の上面の前記第1の半導体基板の
露出部にエピタキシャル成長により所定厚さの半導体領
域が形成され、第1の半導体基板の前記主面側に、前記
第2凸部による半導体領域と前記第1凸部及び前記エピ
タキシャル成長による半導体領域との各半導体領域が、
前記基準面より異なる厚さで設定される。
請求項6に係る発明においても、第1工程において、
厚さが異なる複数の半導体領域を提供する間、第4工程
での除去量の目標となる基準面が第1の半導体基板の主
表面側に酸化により保護確定された状態とされることに
なる。その結果、各種の厚さの各種の素子が高精度で集
積化された半導体装置を製造することが可能となる。
[第1実施例] 以下、第1〜3の発明を具体化した一実施例を図面に
従って説明する。
第1図には本実施例の半導体装置を示し、第2図〜第
7図にはその製造工程を示す。
まず、第2図に示すように、例えば、1〜50Ω・cmの
第1の半導体基板としての(100)N型シリコン基板1
を用意し、シリコン基板1の主表面の所定の領域に、い
わゆるドライエッチング等により凹部2a,2b,2cを形成す
る。引き続き、シリコン基板1の主表面の全面に熱酸化
によりマスク膜としてのシリコン酸化膜3を0.1〜1μ
mの厚みで形成する。そして、凹部2bの底面における所
定領域のシリコン酸化膜3をエッチング除去して除去部
4を形成する。
次に、第3図に示すように、除去部4に選択エピタキ
シャル成長によりP型のシリコン層である選択エピ層5
を形成する。尚、第3図においては、選択エピ層5の膜
厚はシリコン酸化膜3より厚く形成したが、シリコン酸
化膜3より薄く形成してもよい。
その結果、凹部2a,2b,2cの底面を基準面C1とし、その
基準面C1に対し主表面側に延びその厚さがt1,t2の半導
体領域としての半導体層が形成される。
続いて、第4図に示すように、熱酸化等により選択エ
ピ層5の表面にシリコン酸化膜6を形成する。さらに、
第5図に示すように、シリコン酸化膜3の一部を除去し
て基板コンタクト部7を形成し、その後、シリコン酸化
膜3の上にLPCVD法等によりAs(ヒ素)をドープしたド
ープポリシリコン膜8を形成する。尚、このドープポリ
シリコン膜8は他の不純物を導入してもよく、又、ドー
プポリシリコン膜8の代わりにタングステン等の高融点
金属又はそれらの化合物等を用いてもよく、さらに、こ
れらを組み合わせて形成してもよい。その後、ドープポ
リシリコン膜8の所定領域をドライエッチング等により
除去してパターン化する。
次に、ドープポリシリコン膜8の上にCVDにより絶縁
膜としてのシリコン酸化膜9を形成し、さらに、シリコ
ン酸化膜9上にポリシリコン膜10を形成する。引き続
き、第6図に示すように、ポリシリコン膜10の表面をミ
ラーポリッシュ、エッチング等により平坦化する。尚、
本実施例ではポリシリコン膜10を形成後、表面を平滑化
したが、シリコン酸化膜9等の絶縁膜を厚く形成し、表
面を平滑化してもよい。
そして、表面を平坦化した第2の基板としてのシリコ
ン基板11を用意し、このシリコン基板11の平坦面とポリ
シリコン膜10の平坦面とを直接接合する。即ち、400〜1
100℃の雰囲気下で両者を張り合わせる。
次に、第7図に示すように、シリコン基板1の裏面を
粗研磨(ラッピング)により数10μm程度を残して薄く
した後、機械化学研磨(選択ポリッシング)によりシリ
コン酸化膜3があらわれるまで、鏡面研磨する。即ち、
前記第3図における基準面C1があらわれるまでシリコン
基板1を除去する。このようにして、シリコン基板1の
一部がそれぞれ分離された形で半導体領域としての半導
体層12,13,14が形成される。
次に、第1図に示すように、PチャネルMOSトランジ
スタ15、NチャネルMOSトランジスタ16、NPNバイポーラ
トランジスタ17を形成する。即ち、300〜800Åのゲート
酸化膜18の形成後に、リンをドープしたポリシリコンに
よりポリシリコンゲート19が形成される。引続き、Pチ
ャネルMOSトランジスタ15のP領域20とNPNバイポーラト
ランジスタ17のP領域21が形成される。さらに、Nチャ
ネルMOSトランジスタ16のNソース・ドレイン領域22、N
PNバイポーラトランジスタ17のN領域23が形成される。
その後、層間膜24、ドープポリシリコン膜8の電極層25
aを含む各電極層25が形成される。そして、ドープポリ
シリコン膜8に電気的に接続された電極層25aに所定の
電圧が印加される。
尚、第1図中、26はドープポリシリコン膜8から熱拡
散により形成されたN+拡散層である。
このように本実施例では、シリコン基板1(第1の半
導体基板)の主表面に複数の凹部2a,2b,2cによる所定深
さの凹凸部を形成し、凹部2bの底面の所定領域を除くシ
リコン基板1の主表面にシリコン酸化膜3(マスク膜及
び酸化膜)を形成し、このシリコン酸化膜3のないシリ
コン基板1の露出部に選択エピタキシャル成長による所
定厚さの選択エピ層5(半導体領域)を形成する(第1
工程)。この第1工程によりシリコン基板1内における
基準面C1に対し主表面側に延びその厚さが異なる複数の
半導体層12,13,14が形成される。そして、各半導体層1
2,13,14を含むシリコン基板1の主表面にシリコン酸化
膜(絶縁膜)9を形成し(第2工程)、シリコン基板1
の主表面とシリコン基板11(第2の基板)とを接合し
(第3工程)、シリコン基板1の裏面側から当該基板1
を基準面C1まで除去して各半導体層12,13,14を平滑化し
た状態で露出させる(第4工程)。次に、シリコン基板
1の凹凸部による半導体層12,14と選択エピタキシャル
成長による半導体層13に素子を形成した(第5工程)。
このように製造された半導体装置は、PチャネルMOS
トランジスタ形成領域及びNPNバイポーラトランジスタ
形成領域となる第1の半導体層12,14と、NチャネルMOS
トランジスタ形成領域となる第2の半導体層13とが、シ
リコン基板11上にシリコン酸化膜3,9(絶縁膜)で分離
されるとともにその表面が平滑化される。又、各半導体
層12,13,14の表面が同一面となる。さらに、第1の半導
体層12,14の厚さt1と第2の半導体層13の厚さt2が異な
っているとともに,その内の1つが選択エピタキシャル
成長層を利用して形成されている。
このようにして、シリコン酸化膜3,9(絶縁膜)にて
絶縁分離され、かつ、厚さが異なる半導体層12,13,14に
その厚さt1,t2に応じた半導体素子を形成することがで
きる。即ち、例えば、高耐圧構造のトランジスタは厚い
領域に形成し、高速を目的とするトランジスタは薄い領
域に形成する。又、半導体層12,13,14の表面がそれぞれ
平滑化されるとともに同一面に配置されるので、高精度
に素子を集積化することができることとなる。
尚、この実施例の応用例としては、第8図に示すよう
に、NチャネルMOSトランジスタ16のSOI層(半導体層1
3)の上下にゲート材27を形成し、このゲート材27をも
ゲートとして使用することにより電流駆動能力の上昇を
図ってもよい。又、上記実施例においては、除去部4に
選択エピタキシャル成長により選択エピ層5を形成した
が、第9図に示すように、選択エピタキシャル成長では
なく、通常のエピタキシャル成長法により除去部4にエ
ピ層28を形成するとともにシリコン酸化膜3の上にポリ
シリコン膜29を形成し、第10図に示すように、ホトエッ
チングにより少なくとも除去部4上に位置するエピ層28
を残してポリシリコン膜29を除去し、第5図に示す以後
の工程にて半導体装置を製造してもよい。
〔第2実施例〕 次に、第4の発明に対応する第2実施例を説明す。
第11図に示すように、例えば1〜50Ω・cmの第1の半
導体基板としての(100)N型シリコン基板30を用意
し、シリコン基板30の主表面の所定領域に、凹部31a,31
b,31cを形成する。引き続き、シリコン基板30の主表面
の全面に熱酸化によりシリコン酸化膜32を形成し、さら
に、その上にLPCVD法によりシリコン窒化膜(Si3N4)33
を形成する。続いて、第12図に示すように、凹部31bの
底面における所定領域のシリコン酸化膜32及びシリコン
窒化膜33を除くシリコン酸化膜32及びシリコン窒化膜33
を除去する。そして、第13図に示すように、酸素雰囲気
下で熱酸化を行い、いわゆるLOCOS法によりシリコン窒
化膜33のない領域にフィールド酸化膜及び酸化膜として
のシリコン酸化膜34を形成する。
次に、第14図に示すように、熱リン酸により窒化膜33
を除去し、シリコン酸化膜34をイオン注入のマスクとし
て用いボロンのイオン注入層35を所定のドーズ量で形成
し、熱処理によりイオン注入層35の活性化とボロンの拡
散を行いP型層とする。尚、この際、窒化膜33は除去せ
ずにそのままイオン注入してP型層を形成してもよい。
その結果、前記シリコン酸化膜34の最も下面でのシリ
コン基板30の表面を基準面C2とし、その基準面C2に対し
主表面側に延びその厚さがt3,t4の半導体領域としての
半導体層が形成される。
そして、第15図に示すように、シリコン酸化膜32,34
を除去し、第16図に示すように、シリコン基板30の主表
面に新たに所定の厚さの熱酸化による絶縁膜としてのシ
リコン酸化膜36を形成する。尚、この際、シリコン窒化
膜33,シリコン酸化膜32,34をそのまま利用して工程を進
めることも可能である。
さらに、第17図に示すように、シリコン酸化膜36の一
部を除去して基板コンタクト部37を形成し、その後、シ
リコン酸化膜36の上にLPCVD法等によりAs(ヒ素)をド
ープしたドープポリシリコン膜38を形成する。その後、
ドープポリシリコン膜38の所定領域をドライエッチング
等により除去してパターン化する。
次に、ドープポリシリコン膜38の上にCVDにより絶縁
膜としてのシリコン酸化膜39を形成し、さらに、シリコ
ン酸化膜39上にポリシリコン膜40を形成する。引き続
き、第18図に示すように、ポリシリコン膜40の表面をミ
ラーポリッシュ、エッチング等により平坦化する。そし
て、表面を平坦化した第2の基板としてのシリコン基板
41を用意し、このシリコン基板41の平坦面とポリシリコ
ン膜40の平坦面とを直接接合する。即ち、400〜1100℃
の雰囲気下で両者を張り合わせる。
次に、第19図に示すように、シリコン基板41の裏面を
粗研磨(ラッピング)により数10μm程度を残して薄く
した後、機械化学研磨(選択ポリッシング)によりシリ
コン酸化膜36があらわれるまで、鏡面研磨する。即ち、
前記第14図における基準面C2があらわれるまでシリコン
基板30を除去する。このようにして、シリコン基板30の
一部がそれぞれ分離された形で半導体層42,43,44が形成
される。
次に、第20図に示すように、PチャネルMOSトランジ
スタ45、NチャネルMOSトランジスタ46、NPNバイポーラ
トランジスタ47を形成する。尚、この各トランジスタ4
5,46,47の形成は前記第1実施例での製造工程と同じで
あるので、ここではその詳細は省略する。
このように本実施例では、シリコン基板30(第1の半
導体基板)の主表面に複数の凹部31a,31b,31cによる所
定深さの凹凸部を形成し、凹部31bの底面の所定領域を
マスクした状態でシリコン基板30の主表面にLOCOSによ
る所定厚さのシリコン酸化膜34(フィールド酸化膜及び
酸化膜)を形成した(第1工程)。この第1工程により
シリコン基板30内における基準面C2に対し主表面側に延
びその厚さが異なる複数の半導体領域としての半導体層
42,43,44が形成される。そして、各半導体層42,43,44を
含むシリコン基板30の主表面にシリコン酸化膜(絶縁
膜)36,39を形成し(第2工程)、このシリコン基板30
の主表面とシリコン基板41(第2の基板)とを接合し
(第3工程)、シリコン基板30の裏面側から当該基板30
を基準面C2まで除去して各半導体層42,43,44を平滑化し
た状態で露出させる(第4工程)。次に、シリコン基板
30の凹凸部による半導体層42,44とLOCOSの際のマスク部
での半導体層43に素子を形成した(第5工程)。
このように製造した半導体装置においては、Pチャネ
ルMOSトランジスタ45,NPNバイポーラトランジスタ47の
形成領域となる第1の半導体層42,44と、NチャネルMOS
トランジスタ46の形成領域となる第2の半導体層43と
が、シリコン基板41上にシリコン酸化膜36,39(絶縁
膜)で分離されるとともにその表面が平滑化される。
又、各半導体層42,43,44の表面が同一面となる。さら
に、第1の半導体層42,44の厚さt3と第2の半導体層43
の厚さt4が異なっているとともに,その内の第2の半導
体層43がLOCOS段差を利用して形成されている。このよ
うにして、シリコン酸化膜36,39(絶縁膜)にて絶縁分
離され、かつ、厚さが異なる半導体層42,43,44にその厚
さt3,t4に応じた半導体素子が配設される。
尚、本実施例の応用例としては、第21図に示すよう
に、シリコン基板30に形成した凹部31bの底面の所定領
域と、凸部の上面の所定領域にシリコン窒化膜33及びシ
リコン酸化膜32を残し、第22図に示すように、LOCOSす
ることによりSOI素子形成領域(例えば、トランジスタ
の形成領域)において、SOI層の厚さを変えることがで
きる。その結果、例えば、第22図における領域114に高
耐圧で、かつ、高速なるMOSトランジスタを形成するこ
とができる。
〔第3実施例〕 次に、第5の発明に対応する第3実施例を説明する。
まず、第23図に示すように、1〜50Ω・cmの第1の半
導体基板としての(100)N型シリコン基板48を用意
し、その表面に熱酸化によりマスク膜、酸化膜及び絶縁
膜としてのシリコン酸化膜49を形成する。その後、所定
の領域(第1領域Z1)のシリコン酸化膜49を除去し、第
24図に示すように、いわゆる、選択エピタキシャル成長
により、半導体領域としてのP型の選択エピ層50を形成
する。この選択エピ層50の厚さをt5とする。さらに、そ
の選択エピ層50の上面に熱酸化又はCVD法によりマスク
膜及び絶縁膜としてのシリコン酸化膜51を形成する。
引き続き、第25図に示すように、所定領域(第2領域
Z2)のシリコン酸化膜49を除去する。次に、第26図に示
すように、選択エピタキシャル成長により厚さt6(>t
5)の半導体層としてのN型選択エピ層52を形成する。
さらに、第27図に示すように、その選択エピ層52の上面
に熱酸化又はCVD法によりマスク膜及び絶縁膜としての
シリコン酸化膜53を形成する。
次に、所定領域(第3領域Z3)のシリコン酸化膜49を
除去し、選択エピタキシャル成長により厚さt7(>t6)
のN型選択エピ層54を形成する。
その結果、シリコン基板48の表面を基準面C3とし、そ
の基準面C3に対し主表面側に延びその厚さがt5,t6,t7の
半導体領域としての半導体層が形成される。
さらに、その選択エピ層54の上面に熱酸化又はCVD法
によりシリコン酸化膜55を形成する。
次に、第28図に示すように、シリコン酸化膜49,51,53
の一部の領域E1〜E4を除去する。そして、第29図に示す
ように、選択エピ層50の上にのみ、その周辺より厚さの
薄いシリコン酸化膜56を形成する。この際、本実施例で
は第28図に示すように、4つの領域E1〜E4でシリコン酸
化膜を除去した後に、各領域E1〜E4に薄い酸化膜を形成
し、領域E2をマスクした状態で領域E1,E3,E4のシリコン
酸化膜を除去した。この他の方法としては、領域E2のみ
のシリコン酸化膜51を除去し、この領域E2に薄いシリコ
ン酸化膜を形成し、領域E1,E3,E4を除く領域をマスクし
た状態で領域E1,E3,E4のシリコン酸化膜を除去してもよ
い。
さらに、第30図に示すように、シリコン基板48の上に
LPCVD法等によりAs(ヒ素)をドープしたドープポリシ
リコン膜57を形成する。その後、ドープポリシリコン膜
57の所定領域をドライエッチング等により除去してパタ
ーン化する。
次に、シリコン基板48の上にCVDによりシリコン酸化
膜58を形成する。引き続き、第31図に示すように、シリ
コン酸化膜58の表面をミラーポリッシュ等により平坦化
する。このとき、平坦化は選択エピ層54が露出するまで
行われる。そして、第32図に示すように、N型のシリコ
ン基板60上にN型のエピタキシャル層59を形成した第2
のシリコン基板を用意し、エピタキシャル層59の表面を
平坦化する。この第2のシリコン基板のエピタキシャル
層59と平坦化したシリコン基板48とを直接接合する。即
ち、400〜1100℃の雰囲気下で両者を張り合わせる。
尚、別の方法としては第31図で露出した選択エピ層54
上にN型のエピタキシャル層を、又、絶縁膜であるシリ
コン酸化膜58上にポリシリコン層を同時に形成し、この
表面を平滑化し、N-型の第2のシリコン基板と直接接合
してもよい。
次に、第33図に示すように、シリコン基板48の裏面を
粗研磨(ラッピング)により数10μm程度を残して薄く
した後、機械化学研磨(選択ポリッシング)によりシリ
コン酸化膜49があらわれるまで、鏡面研磨する。即ち、
前記第27図における基準面C3があらわれるまでシリコン
基板48を除去する。このようにして、選択エピ層50,52,
54がそれぞれ分離される。
次に、第34図に示すように、NチャネルMOSトランジ
スタ64、PチャネルMOSトランジスタ65、Nチャネルパ
ワーMOSトランジスタ66が形成される。即ち、Nチャネ
ルパワーMOSトランジスタ66のP+領域67がボロンのイオ
ン注入にて形成される。そして、300〜800Åのゲート酸
化膜68の形成後に、リンをドープしたポリシリコンによ
りポリシリコンゲート69が形成される。引続き、Nチャ
ネルパワーMOSトランジスタ66のP領域70とN+領域71が
形成される。一方、NチャネルMOSトランジスタ64はN+
ソース・ドレイン領域72が形成される。さらに、Pチャ
ネルMOSトランジスタ65はP+ソース・ドレイン領域73が
形成される。その後、層間膜74、ドープポリシリコン膜
57の電極層75aを含む各電極層75、NチャネルパワーMOS
トランジスタ66の裏面電極(ドレイン電極)76がそれぞ
れ形成される。そして、ドープポリシリコン膜57に電気
的に接続された電極層75aに所定の電圧が印加される。
ここで、NチャネルMOSトランジスタ64ではウェハ内
部に埋め込まれたゲート部分の酸化膜をチャネル領域
(シリコン酸化膜56)のみ薄くし、他は厚くすることに
より容量の低減化を図っている。
このように本実施例では、シリコン基板48(第1の半
導体基板)の主表面の第1領域Z1を除くシリコン基板48
の主表面にシリコン酸化膜49(マスク膜及び酸化膜)を
形成し、第1領域Z1でのシリコン基板48の露出部に選択
エピタキシャル成長による所定厚さの選択エピ層50(半
導体領域)を形成し、シリコン基板48の主表面の第2領
域Z2を除くシリコン基板48の主表面にシリコン酸化膜4
9,51(マスク膜)を形成し、第2領域Z2でのシリコン基
板48の露出部に選択エピタキシャル成長による所定厚さ
の選択エピ層52(半導体領域)を形成した(第1工
程)。この第1工程によりシリコン基板48内における基
準面C3に対し主表面側に延びその厚さが異なる複数の半
導体領域50,52が形成される。そして、各半導体領域50,
52を含むシリコン基板48の主表面にシリコン酸化膜(絶
縁膜)53を形成し(第2工程)、シリコン基板48の主表
面とシリコン基板60(第2の基板)とを接合し(第3工
程)、シリコン基板48の裏面側から当該基板48を基準面
C3まで除去して各半導体領域50,52を平滑化した状態で
露出させる(第4工程)。次に、選択エピ層50(半導体
領域)と選択エピ層52(半導体領域)に素子を形成した
(第5工程)。
このように製造された半導体装置は、NチャネルMOS
トランジスタ46の形成領域となる選択エピ層50(第1の
半導体領域)と、PチャネルMOSトランジスタ65の形成
領域となる選択エピ層52(第2の半導体領域)とが、シ
リコン基板60上にシリコン酸化膜49,51,53(絶縁膜)で
分離されるとともにその表面が平滑化される。又、各選
択エピ層50,52の表面が同一面となる。さらに、選択エ
ピ層50の厚さt5と選択エピ層52の厚さt6が異なっている
とともに、その内の1つが選択エピタキシャル成長層を
利用して形成されている。このようにして、シリコン酸
化膜49,51,53(絶縁膜)にて絶縁分離され、かつ、厚さ
が異なる選択エピ層50,52にその厚さt5,t6に応じた半導
体素子を配設することができる。
これは、NチャネルパワーMOSトランジスタ66につい
ても同様である。
尚、本実施例の応用例としては、シリコン基板48上に
第1及び第2領域Z1,Z2が開口したシリコン酸化膜49を
形成し、エピタキシャル成長により第1及び第2領域Z
1,Z2に同じ厚さのエピ層を形成し、さらに、第1領域Z1
をマスクした状態でエピタキシャル成長により第2領域
Z2のエピ層をさらに厚くしてもよい。
〔第4実施例〕 次に、第6の発明に対応する第4実施例を説明する。
第35図に示すように、例えば1〜50Ω・cmの第1の半
導体基板としての(100)N型シリコン基板77を用意
し、シリコン基板77の主表面の所定の領域に、凹部78a,
78b,78cを形成する。引き続き、凹部78aの底面における
第1領域A1及び第2領域A2にシリコン酸化膜79a,79bを
形成するとともにその上にシリコン窒化膜(Si3N4)80
a,80bを形成する。さらに、酸素雰囲気下で熱酸化を行
い、いわゆるLOCOS法によりシリコン窒化膜80a,80bのな
い領域にフィールド酸化膜及び酸化膜としてのシリコン
酸化膜81を形成する。
次に、第36図に示すように、第1領域A1におけるシリ
コン窒化膜80a及びシリコン酸化膜79aを除去する。そし
て、第37図に示すように、熱酸化により第1領域A1にシ
リコン酸化膜82を形成する。このようにすることによ
り、シリコン酸化膜81の下面を基準面C4として、第1領
域A1には厚さt8の半導体領域としての半導体層83が形成
されるとともに、第2領域A2には厚さt9(>t8)よりな
る半導体領域としの半導体層84が形成され、さらに、凹
部78a,78b,78cにより厚さt10の半導体領域としての半導
体層85a,85bが形成される。
次に、第38図に示すように、シリコン酸化膜79b,81,8
2及びシリコン窒化膜80bを除去し、シリコン基板77の主
表面に新たに所定の厚さの熱酸化による絶縁層としての
シリコン酸化膜86を形成する。さらに、シリコン酸化膜
86の上にAs(ヒ素)をドープしたドープポリシリコン膜
87を形成するとともに、その上に、絶縁層としてのシリ
コン酸化膜88を形成する。そして、シリコン酸化膜88上
にポリシリコン膜89を形成する。引き続き、第39図に示
すように、ポリシリコン膜89の表面をミラーポリッシ
ュ、エッチング等により平坦化する。
そして、表面を平坦化して第2の基板としてのシリコ
ン基板90を用意し、このシリコン基板90の平坦面とポリ
シリコン89の平坦面とを直接接合する。即ち、400〜110
0℃の雰囲気下で両者を張り合わせる。次に、第40図に
示すように、シリコン基板77の裏面を粗研磨(ラッピン
グ)により数10μm程度を残して薄くした後、機械化学
研磨(選択ポリッシング)によりシリコン酸化膜86があ
らわれるまで、鏡面研磨する。即ち、前記第37図におけ
る基準面C4があらわれるまでシリコン基板77を除去す
る。このようにして、半導体層83,84,85a,85bが分離さ
れる。
次に、第41図に示すように、PチャネルMOSトランジ
スタ95,96,97、NPNバイポーラトランジスタ98を形成す
る。尚、このトランジスタの形成工程について前記実施
例で既に述べているので省略する。
このように本実施例では、シリコン基板77(第1の半
導体基板)の主表面における第1及び第2領域A1,A2を
除くシリコン基板77の主表面にLOCOSによる所定厚さの
シリコン酸化膜81(フィールド酸化膜及び酸化膜)を形
成し、第1領域A1におけるシリコン基板77の露出部のみ
に所定厚さのシリコン酸化膜82を形成した(第1工
程)。この第1工程によりシリコン基板77内における基
準面C4に対し主表面側に延びその厚さが異なる複数の半
導体層83,84が形成される。そして、各半導体層83,84を
含むシリコン基板77の主表面にシリコン酸化膜(絶縁
膜)86,88を形成し(第2工程)、シリコン基板77の主
表面とシリコン基板90(第2の基板)とを接合し(第3
工程)、シリコン基板77の裏面側から当該基板77を基準
面C4まで除去して各半導体層83,84を平滑化した状態で
露出させる(第4工程)。次に、シリコン基板77での第
1及び第2領域A1,A2(半導体層83,84)に素子を形成し
た(第5工程)。
このように製造された半導体装置においては、Pチャ
ネルMOSトランジスタ97の形成領域となる第1の半導体
層83と、PチャネルMOSトランジスタ96の形成領域とな
る第2の半導体層84とが、シリコン基板90上にシリコン
酸化膜86,88(絶縁膜)で分離されるとともにその表面
が平滑化される。又、各半導体層83,84の表面が同一面
となる。さらに、半導体層83の厚さt8と第2の半導体層
84の厚さt9が異なっているとともに、両方の半導体層8
3,84がLOCOS段差を利用して形成されている。このよう
にして、シリコン酸化膜86,88(絶縁膜)にて絶縁分離
され、かつ、厚さが異なる半導体層83,84にその厚さt8,
t9に応じた半導体素子を配設することができる。
〔第5実施例〕 次に、第7の発明に対応する第5実施例を説明する。
第42図に示すように、例えば1〜50Ω・cmの第1の半
導体基板としての(100)N型シリコン基板99を用意
し、シリコン基板99の主表面の所定の領域に、凹部100
a,100b,100cを形成する。前記凹部100a,100b間の凸部が
第1凸部を構成し,凹部100b,100cの凸部が第2凸部を
構成する。引き続き、第43図に示すように、シリコン基
板99の主表面の全面に熱酸化によりマスク膜及び酸化膜
としてのシリコン酸化膜101を0.1〜1μmの厚みで形成
する。そして、凹部100aと凹部100bとの間に形成される
第1凸部のシリコン酸化膜101をエッチング除去して除
去部102を形成する。
次に、第44図に示すように、選択エピタキシャル成長
により除去部102に半導体領域となるN型の選択エピ層1
03を形成する。続いて、熱酸化等により選択エピ層103
の表面に絶縁膜としてのシリコン酸化膜104を形成す
る。
その結果、凹部101a,101b,101cの底面を基準面C5と
し、その基準面C5に対し主表面側に延びその厚さがt11,
12の半導体領域が形成される。
さらに、第45図に示すように、シリコン酸化膜101に
おいて、第2凸部の上面を含んだ一部を除去して基板コ
ンタクト部105を形成し、その後、シリコン酸化膜101の
上にLPCVD法等によりAs(ヒ素)をドープしたドープポ
リシリコン膜106を形成する。
その後、ドープポリシリコン膜106の所定領域をドラ
イエッチング等により除去してパターン化する。次に、
ドープポリシリコン膜106の上にCVDにより絶縁膜として
のシリコン酸化膜107を形成し、さらに、シリコン酸化
膜107上にポリシリコン膜108を形成する。引き続き、第
46図に示すように、ポリシリコン膜107の表面をミラー
ポリッシュ、エッチング等により平坦化する。そして、
表面を平坦化した第2の基板としてのシリコン基板109
を用意し、このシリコン基板109の平坦面とポリシリコ
ン膜108の平坦面とを直接接合する。即ち、400〜1100℃
の雰囲気下で両者を張り合わせる。
次に、第47図に示すように、シリコン基板99の裏面を
粗研磨(ラッピング)により数10μm程度を残して薄く
した後、機械化学研磨(選択ポリッシング)によりシリ
コン酸化膜101があらわれるまで、鏡面研磨する。即
ち、前記第44図における基準面C5があらわれるまでシリ
コン基板99を除去する。このようにして、シリコン基板
99の一部及び選択ポリ層103がそれぞれ分離された形で
半導体領域としての半導体層110,111が形成される。
次に、第48図に示すように、PチャネルMOSトランジ
スタ112,113を形成する。
このように本実施例では、シリコン基板99(第1の半
導体基板)の主表面に複数の凹部100a,100b,100cにより
所定深さの凹凸部を形成し、その凸部の上面の所定領域
を除くシリコン基板99の主表面にシリコン酸化膜101
(マスク膜及び酸化膜)を形成し、シリコン酸化膜101
のないシリコン基板99の露出部に選択エピタキシャル成
長による所定厚さの選択エピ層103(半導体層)を形成
した(第1工程)。この第1工程によりシリコン基板99
内における基準面C5に対し主表面側に延びその厚さが異
なる複数の半導体層110,111が形成される。そして、各
半導体層110,111を含むシリコン基板99の主表面にシリ
コン酸化膜(絶縁膜)104,107を形成し(第2工程)、
シリコン基板99の主表面とシリコン基板109(第2の基
板)とを接合し(第3工程)、シリコン基板99の裏面側
から当該基板99を基準面C5まで除去して各半導体層を平
滑化した状態で露出させる(第4工程)。次に、シリコ
ン基板99の凹凸部による半導体層110とエピタキシャル
成長による半導体層111に素子を形成した(第5工
程)。
このように製造される半導体装置においては、Pチャ
ネルMOSトランジスタ113の形成領域となる第1の半導体
層110と、PチャネルMOSトランジスタ112の形成領域と
なる第2の半導体層111とが、シリコン基板109上にシリ
コン酸化膜104,107(絶縁膜)で分離されるとともにそ
の表面が平滑化される。又、各半導体層110,111の表面
が同一面となる。さらに、第1の半導体層110の厚さt11
と第2の半導体層111の厚さt12が異なっているととも
に、その内の1つが選択エピタキシャル成長層を利用し
て形成されている。このようにして、シリコン酸化膜10
4,107(絶縁膜)にて絶縁分離され、かつ、厚さが異な
る半導体層110,111にその厚さt11,t12に応じた半導体素
子を配設することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように請求項1〜6に係る各発明によれ
ば、第1工程において、厚さが異なる複数の半導体領域
を提供するのに際し、第4工程での除去量の目標となる
基準面を第1の半導体基板の主表面側に設定し、少なく
とも厚さが異なる複数の半導体領域を設定する間、当該
基準面を酸化による酸化膜にて保護確定するようにして
いる。従って、異なる厚みの半導体領域を精度よく設定
し、かつ集積化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例の半導体装置の断面図、第2図〜第
7図は第1実施例の半導体装置の製造工程を示す図、第
8図は第1実施例での応用例を示す半導体装置の断面
図、第9図及び第10図は第1実施例での応用例を説明す
るための製造工程を示す図、第11図〜第19図は第2実施
例の半導体装置の製造工程を示す図、第20図は第2実施
例の半導体装置の断面図、第21図及び第22図は第2実施
例の応用例での半導体装置の製造工程を示す図、第23図
〜第33図は第3実施例の半導体装置の製造工程を示す
図、第34図は第3実施例の半導体装置の断面図、第35図
〜第40図は第4実施例の半導体装置の製造工程を示す
図、第41図は第4実施例の半導体装置の断面図、第42図
〜第47図は第5実施例の半導体装置の製造工程を示す
図、第48図は第5実施例の半導体装置の断面図である。 1は第1の半導体基板としてのシリコン基板、2a,2b,2c
は凹部、3はマスク膜としてのシリコン酸化膜、5は半
導体領域としての半導体層としての選択エピ部、11は第
2の基板としてのシリコン基板、30は第1の半導体基板
としてのシリコン基板、31a,31b,31cは凹部、34はフィ
ールド酸化膜としてのシリコン酸化膜、36は絶縁膜とし
てのシリコン酸化膜、39は絶縁膜としてのシリコン酸化
膜、41は第2の基板としてのシリコン基板、42は半導体
層、44は半導体層、48は第1の半導体基板としてのシリ
コン基板、49はマスク膜としてのシリコン酸化膜、50は
半導体領域としての半導体層としての選択エピ層、51は
マスク膜及び絶縁膜としてのシリコン酸化膜、52は半導
体層としての選択エピ層、60は第2の基板としてのシリ
コン基板、77は第1の半導体基板としてのシリコン基
板、81はフィールド酸化膜としてのシリコン酸化膜、82
はシリコン酸化膜、90は第2の基板としてのシリコン基
板、86は絶縁膜としてのシリコン酸化膜、88は絶縁膜と
してのシリコン酸化膜、99は第1の半導体基板としての
シリコン基板、100a,100b,100cは凹部、101はマスク膜
としてのシリコン酸化膜、104は絶縁膜としてのシリコ
ン酸化膜、107は絶縁膜としてのシリコン酸化膜、109は
第2の基板としてのシリコン基板、110は半導体層、111
は半導体層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/12 H01L 29/72 29/73

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準面を含む第1の半導体基板の主表面を
    酸化して酸化膜を形成し、該基準面を該酸化膜にて保護
    確定した状態で、前記第1の半導体基板の前記主面側に
    前記基準面より突設する厚さの異なる複数の半導体領域
    を設定する第1工程と、 前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面側に
    絶縁膜を形成する第2工程と、 前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
    する第3工程と、 前記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準
    面まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露
    出させる第4工程と、 前記各半導体領域に素子を形成する第5工程と を備えてなる半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】第1の半導体基板の主表面側に所定深さの
    凹凸部を形成し、その凹部の底面を含んで前記第1の半
    導体基板の主表面を酸化して前記凹部底面に基準面を設
    定し、当該基準面を酸化膜にて保護確定した状態で前記
    凹部底面の前記第1の半導体基板の露出部にエピタキシ
    ャル成長による所定厚さの半導体領域を形成し、前記第
    1の半導体基板の前記主面側に、前記第1の半導体基板
    の前記凸部による半導体領域と前記エピタキシャル成長
    による半導体領域との各半導体領域を前記基準面より異
    なる厚さで突設させて設定する第1工程と、 前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面側に
    絶縁膜を形成する第2工程と、 前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
    する第3工程と、 前記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準
    面まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露
    出させる第4工程と、 前記各半導体領域に素子を形成する第5工程と を備えてなる半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】第1の半導体基板の主表面側に所定深さの
    凹凸部を形成し、その凹部の底面の所定領域をマスクし
    た状態で前記第1の半導体基板の主表面を選択酸化して
    所定厚さのフィールド酸化膜を形成し、前記凹部底面に
    おいて該フィールド酸化膜にて保護確定した状態で基準
    面を設定し、前記第1の半導体基板の前記主面側に、前
    記第1の半導体基板の前記凹凸部による半導体領域と前
    記選択酸化の際のマスクした部分に前記フィールド酸化
    膜の所定厚さに応じて配される半導体領域との各半導体
    領域を前記基準面より異なる厚さで突設させて設定する
    第1工程と、 前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面側に
    絶縁膜を形成する第2工程と、 前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
    する第3工程と、 前記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準
    面まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露
    出させる第4工程と、 前記各半導体領域に素子を形成する第5工程と を備えてなる半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第1工程は、前記第1の半導体基板の
    主表面の第1領域を除く前記第1の半導体基板の主表面
    に前記酸化膜としてマスク膜を形成し、この第1領域で
    の前記第1の半導体基板の露出部にエピタキシャル成長
    による所定厚さの第1の半導体領域を形成し、前記第1
    の半導体基板の主表面の第2領域を除く前記第1の半導
    体基板の主表面にマスク膜を形成し、この第2領域での
    前記第1の半導体基板の露出部にエピタキシャル成長に
    よる所定厚さの第2の半導体領域を形成するものであ
    り、前記第5工程は、前記第1の半導体領域と前記第2
    の半導体領域に素子を形成するものである請求項1に記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】第1の半導体基板の主表面における第1領
    域及び第2領域を除いて前記第1の半導体基板の主表面
    を選択酸化して所定厚さのフィールド酸化膜を形成し、
    該フィールド酸化膜にて保護確定した基準面を設定し、
    この基準面をフィールド酸化膜で保護確定した状態で、
    前記第1領域における第1の半導体基板の露出部のみを
    酸化して所定深さの酸化膜を形成し、前記第1の半導体
    基板の前記主面側の前記第1及び第2領域に前記基準面
    より突設する厚さの異なる半導体領域を各々設定する第
    1工程と、 前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面側に
    絶縁膜を形成する第2工程と、 前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
    する第3工程と、 前記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準
    面まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露
    出させる第4工程と、 前記各半導体領域に素子を形成する第5工程と を備えてなる半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】第1の半導体基板の主表面に第1凸部及び
    第2凸部を含む所定深さの凹凸部を形成し、その凹部の
    底面を含んで前記第1の半導体基板の主表面を酸化して
    前記凹部底面に基準面を設定し、当該基準面を酸化膜に
    て保護確定した状態で前記第1凸部の上面の前記第1の
    半導体基板の露出部にエピタキシャル成長による所定厚
    さの半導体領域を形成し、前記第1の半導体基板の前記
    主面側に、前記第1の半導体基板の前記第2凸部による
    半導体領域と前記第1凸部及び前記エピタキシャル成長
    による半導体領域との各半導体領域を前記基準面より異
    なる厚さで突設させて設定する第1工程と、 前記各半導体領域を含む第1の半導体基板の主表面側に
    絶縁膜を形成する第2工程と、 前記第1の半導体基板の主表面側と第2の基板とを接合
    する第3工程と、 前記第1の半導体基板の裏面側から当該基板を前記基準
    面まで除去して前記各半導体領域を平滑化した状態で露
    出させる第4工程と、 前記各半導体領域に素子を形成する第5工程と を備えてなる半導体装置の製造方法。
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