JP3093016B2 - 界面活性剤 - Google Patents
界面活性剤Info
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- surfactant
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Description
安全性に優れた界面活性剤に関する。
界面活性剤として数多くの化合物が知られており、多方
面に使用されている。しかしながら、これらの界面活性
剤の中には、人体に直接接触するシャンプー、リンス、
石鹸等の香粧品に用いた場合、皮膚に対する刺激を示す
ものも多く、このため、より刺激性の低い界面活性剤の
開発が望まれていた。
品、化粧品などに広く汎用されている界面活性剤であ
り、中でも糖骨格としてショ糖を用いたショ糖アルキル
エステルに関する報告は多く、広く用いられている。ま
た、トレハロース誘導体を界面活性剤として用いること
を目的とした報告もあるが(特開昭60−258195
号、特開昭62−91236号公報)、これらはトレハ
ロース−6,6’−ジアルキルエステルに限られてい
る。
性や洗浄力等を考えると、一般に親油基としてのアルキ
ル基は、単一の方が好ましいためグルコース脂肪酸モノ
エステルが開発されているが(特開平3−157349
号公報)、親水基部が単糖であることから親水性が弱い
と考えられる。そこで本発明の目的は、界面活性能力及
び皮膚安全性に優れた界面活性剤を提供することにあ
る。
に鑑み鋭意研究を行った結果、下記の一般構造式で示さ
れる化合物が、優れた界面活性能力をもつと同時に皮膚
に対する高い安全性を有することを見出し、本発明を完
成した。即ち、本発明は、下記一般構造式で示されるト
レハロース−6−脂肪酸エステル[但し、6−(10−
ウンデシレニル)−トレハロースを除く]からなる界面
活性剤である。
る。本発明のトレハロース−6−脂肪酸エステルは、ト
レハロースと脂肪酸の低級アルキルエステルとを縮合す
ることにより得ることができる。また、脂肪酸低級エス
テルとしては、大豆脂肪酸、牛脂、綿実油、オリーブ
油、ヤシ油等の天然由来の脂肪酸を通常の方法により低
級アルキル化した脂肪酸エステルを用いることもでき
る。即ち、通常のショ糖アルキルエステルを製造する方
法を用いることにより得ることができる(USP289
3990、特開昭36−21717、USP34806
16、特公昭53−6130、USP3963699号
公報)。
として、本発明のトレハロース−6−脂肪酸エステルを
得ることができる。また、未反応のトレハロースや副生
成物としてトレハロース−6,6’−脂肪酸ジエステル
も少量確認される場合があるが、これらが混在した状態
でも本発明のトレハロース−6−脂肪酸エステルの界面
活性剤としての特徴は維持されるため、問題ではない。
に示すwt%は、重量%を意味する。 実施例1 (6−ラウロイル−トレハロースの製造) α、α−トレハロース100gを400mlのジメチル
フォルムアミドに溶解した。この溶液にラウリン酸メチ
ル62.5gと水酸化カリウム1.0gを加えた。 1
00℃まで昇温した後、12時間攪拌した。反応溶液を
冷却した後、400mlのヘキサンで3回抽出して未反
応のラウリン酸メチルを除去した。ジメチルフォルムア
ミド溶液を減圧下において約200ml程度まで濃縮し
た後、1000mlのアセトンを加え、未反応のトレハ
ロースを沈澱させ濾別除去した。沈澱を100mlのn
−ブタノールにて洗浄し、洗浄液を濾液に加えた。濾液
を減圧蒸留することにより淡黄色な粘性シロップを得
た。
クロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノ
ール=4/1)にて残留未反応物を除去することにより
27.3gの白色固体を得た。得られた固体の13C−
NMRスペクトル測定において175.5ppmにカル
ボニル基、また64.4及び62.64ppmにトレハ
ロース6及び6’位のシグナルを確認した。また、Na
Iを付加したFAB−Ms(マススペクトル)測定にお
いて547のピーク〔M(親ピーク分子量)+23〕を
確認したことから本発明の6−ラウロイル−トレハロー
スの生成を確認した。
ースの製造) 実施例1で用いたラウリル酸メチル62.5gをステア
リン酸メチル87.1gに代えた以外は同様に行い3
2.1gの白色固体を得た。得られた固体のNaIを付
加したFAB−Ms(マススペクトル)測定において6
31のピーク〔M(親ピーク分子量)+23〕を確認し
たことから本発明の6−ステアロイル−トレハロースの
生成を確認した。
肪酸エステルの製造) トレハロース100gを400mlのジメチルフォルム
アミドに溶解した。この溶液に大豆脂肪酸メチル60g
と水酸化カリウム1.0gを加えた。100℃まで昇温
した後、18時間撹拌した。反応溶液を冷却した後、4
00mlのヘキサンで5回抽出して未反応の大豆脂肪酸
メチルを除去した。ジメチルフォルムアミド溶液を減圧
下において約200ml程度まで濃縮した後、1500
mlのアセトンを加え、未反応のトレハロースを沈澱さ
せ濾別除去した。沈澱を100mlのn−ブタノールに
て洗浄し、洗浄液を濾液に加えた。濾液を減圧蒸留する
事により淡黄色な粘性シロップとして6−リノレイル−
トレハロースを主成分とする41.6gのトレハロース
−6−大豆脂肪酸エステルを得た。
脂肪酸エステルの製造) 実施例3で用いた大豆脂肪酸メチル60gをヤシ油脂肪
酸メチル60gに代えた以外は同様に行い、淡黄色な粘
性シロップとして6−ラウロイル−トレハロースを主成
分とする34.9gのトレハロース−6−ヤシ油脂肪酸
エステルを得た。
調べた。20人の被験者に界面活性剤の0.1%水溶液
1mlをしみこませたパッチテスト用絆創膏を24時間
貼付し、貼付除去後24時間後に刺激性を判定した。判
定結果は、はっきりと紅斑を示したものを陽性とし、そ
の陽性率で示した。その結果を表1に示す。但し、ラウ
リルリン酸エステルナトリウム塩は通常用いられている
界面活性剤である。
ルは皮膚刺激性がなく皮膚安全性は明らかに優れてい
る。
いた6−ラウロイル−トレハロースは実施例1にて得ら
れたものである。この洗浄剤で洗顔した結果、汚れがき
れいに落ち、感触も良好であった。
た。尚、用いた6−ステアロイル−トレハロースは実施
例2にて得られたものである。このクリームの乳化状態
は極めて良好で、べたつかず肌なじみも良好であった。
いた6−ラウロイル−トレハロースは実施例1にて得ら
れたものである。この洗浄剤で洗髪した結果、泡立ちは
優れており感触も良好であった。
た。尚、用いたトレハロース−6−大豆脂肪酸エステル
は実施例3にて得られたものである。このクリームの乳
化状態は極めて良好で、べたつかず肌なじみも良好であ
った。
いたトレハロース−6−ヤシ油脂肪酸エステルは実施例
4にて得られたものである。この洗浄剤で洗顔した結
果、汚れがきれいに落ち、感触も良好であった。
及び皮膚安全性に優れた新規な界面活性剤を提供するこ
とは明らかである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般構造式で表されるトレハロース
−6−脂肪酸エステル[但し、6−(10−ウンデシレ
ニル)−トレハロースを除く]からなる界面活性剤。 【化1】 (Rは炭素数8から22のアシル基)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03355231A JP3093016B2 (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 界面活性剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03355231A JP3093016B2 (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 界面活性剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05168893A JPH05168893A (ja) | 1993-07-02 |
JP3093016B2 true JP3093016B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=18442723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03355231A Expired - Lifetime JP3093016B2 (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 界面活性剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3093016B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3187622B2 (ja) | 1993-10-07 | 2001-07-11 | カネボウ株式会社 | リポソーム |
JPH1045560A (ja) * | 1996-08-06 | 1998-02-17 | Kanebo Ltd | 皮膚粘膜刺激緩和剤 |
JP4582960B2 (ja) * | 2001-06-06 | 2010-11-17 | 塩水港精糖株式会社 | 浴用組成物 |
KR100449211B1 (ko) * | 2002-08-30 | 2004-09-18 | 소재춘 | 무공해 및 무독성 주방세제 조성물 |
WO2009005032A1 (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-08 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | W/o/w型乳化組成物 |
-
1991
- 1991-12-19 JP JP03355231A patent/JP3093016B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05168893A (ja) | 1993-07-02 |
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