JP3092163B2 - 好熱性鎖置換増幅による細胞中の核酸の検出 - Google Patents

好熱性鎖置換増幅による細胞中の核酸の検出

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、核酸の増幅、特に、形態学的に完全な細胞
中の核酸の増幅に関する。
発明の背景 核酸増幅技術は、少量の核酸の検出および分析のため
の強力な手段を提供してきた。このような方法の極端な
感度は、伝染病および遺伝病の初期診断、分析用の遺伝
子の単離、並びに法医学における特定の核酸の検出のた
めにそれらを開発する試みをもたらしてきた。核酸増幅
技術は、その手順の温度要求条件にしたがって分類され
うる。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反
応(LCR)および転写に基く増幅は、増幅用に一本鎖標
的分子を再生するのに、高温(85℃〜100℃)〜低温(3
0℃〜40℃)の反応の反復循環を必要とする。対照的
に、鎖置換増幅(SDA)、自己持続配列複製(3SR)およ
びQβレプリカーゼシステムなどの方法は、一定温度で
行うことができる等温反応である。
PCRにおいて、反応温度は、プライマー伸長後に上昇
して、新たに合成された鎖を鋳型から分離する。次に、
温度を低下させてプライマーを再アニーリングし且つ伸
長過程を繰返す。したがって、PCR反応工程は、反応の
温度束縛の結果として、不連続の相またはサイクルで起
こる。対照的に、鎖置換増幅(SDA)では、プライマー
の伸長、一本鎖伸長生成物の置換、伸長生成物(または
元の標的配列)に対するプライマーのアニーリング、お
よび引き続きのプライマーの伸長は、反応配合物中で同
時に起こる。従来のSDA(より低温で、通常は約35〜45
℃で行われる)は、G.T.ウォーカー(Walker)ら(1992
a.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89,392−396および1992b.Nu
c.Acids.Res.20,1691−1696)によって記載されてい
る。SDA反応の好熱性変法(tSDA、以下に記載)が最近
になって開発されており、それは、熱安定ポリメラーゼ
および制限エンドヌクレアーゼを用いて、より高いがな
お一定の温度で行われる。
SDAによる増幅の標的は、SDA反応で用いられるエンド
ヌクレアーゼを用いて、より大きい核酸をフラグメント
化することによって製造することができる。しかしなが
ら、標的が、フラグメント化に必要な制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位に隣接していない場合、SDAにおいてニ
ッキングするのに適当な制限エンドヌクレアーゼ認識部
位を有する標的核酸は、ウォーカーら(1992b,上記)お
よび米国特許第5,270,184号明細書で記載されたように
生じることができる。SDAの場合と同様、標的生成反応
の個々の工程は、同時に且つ連続的に起こり、SDAにお
いて制限酵素によってニッキングするのに必要な末端認
識配列を含む標的配列を生じる。SDA反応の成分全部が
標的生成反応中に存在するので、生成された標的配列は
自動的に且つ連続的にSDAサイクルに入り且つ増幅され
る。
in situ核酸分析法は、形態学的に完全な細胞中の特
定の核酸配列の検出および局在化を可能にする。これら
の方法は、例えば、米国特許第4,888,278号明細書で記
載のように、標識されたプローブの直接ハイブリダイゼ
ーションに基いて慣用的に用いられてきた。しかしなが
ら、このような直接ハイブリダイゼーション法は、目的
の核酸に特異的であるが、いずれの場合にも、極めて低
いコピー数の核酸を検出するほど十分に感受性でなくて
よい。極めて低いコピー数を検出する手段としては、in
situ検出前の標的配列のin situ増幅が極めて興味深か
った。in situ核酸増幅法は、細胞が増幅生成物を濃縮
するので従来の溶液増幅よりも感受性である可能性があ
り、したがって、増幅生成物が自由に拡散する場合また
はそれらが、目的の配列を含まない細胞内容物によって
希釈される場合に可能であるよりも少ない分子の検出を
可能にする。核酸は、標的配列の検出前に細胞から抽出
される必要がないので、in situ法は、集団中のどの細
胞が特定の核酸を含んでいるかに関する情報を提供し且
つ細胞の生化学的および形態学的特性に関しての核酸の
分析を更に可能にする。in situ増幅法は、主としてPCR
について開発されてきた(O.バスガラ(Basgara)およ
びR.ポメランツ(Pomerantz),1993年,AIDS Research a
nd Human Retroviruses 9(1),69−76;G.ヌオボ(Nuo
vo)ら、1992年,Diag.Molec.Pathol.1(2),98−102;
M.J.エンブレトン(Embleton)ら、1992年,Nuc.Acids R
es.20(15),3831−3837;J.エメトソン(emmetson)
ら、1993年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90,357−361;P.コ
ミノス(Komminoth)ら、1992年,Diag.Molec.Phatol.1
(2),85−97;K.P.チル(Chile)ら、1992年,J.Histoc
hem.Cytochem.40(3),333−341;ハーゼ(Haase)ら、
1990年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,4971−4975;O.バス
ガラら、1992年,New Engl.J.Med.326(21),1385−139
1;パターソン(Patterson)ら、1933年,Science 260,97
6−979)。しかしながら、加熱および冷却の多サイク
ル、並びにPCRによってその感受性を達成するのに必要
な緊縮ハイブリダイゼーション条件は、組織および細胞
によって十分に耐えられない。増幅した配列の細胞外へ
の拡散は、繰返しの加熱によって増加して、試料中の拡
散シグナルを増加させることができる。細胞からのPCR
生成物の減損を減少させようと試みて、しばしば、架橋
固定液による長時間の固定(15時日間〜何時間か)を、
PCRによるin situ増幅に用いる。この処理は、しばし
ば、増幅の前に固定細胞のプロテアーゼ処理を必要とす
る(G.ヌオボら、1992年,Diag.Molec.Pathol.1(2),9
8−102)。
in situで行われる従来の低温SDAは、(1)細胞識別
のための免疫表現型決定を可能にする細胞構造の向上し
た維持および(2)細胞中のアンプリコンの有意に向上
した保持を含めたin situ PCRにまさる多数の利点を有
することが判った。しかしながら、in situ tSDAの増加
した温度がこれらの特徴に対してどんな作用を有するか
は不明であった。温度の増加(概して、従来のSDAと比
較して約15〜20℃)は、増加した反応特異性および速度
の利点を与えることがあったが、おそらくは、正確な免
疫表現型決定および細胞識別を妨害するまたは妨げるで
あろう水準まで、細胞破壊を有意に増加させることもあ
った。反応温度の顕著な増加はまた、細胞外へのアンプ
リコンの拡散を増加させることがあり、そこでそれらは
負の細胞によって取込まれ且つ偽陽性シグナルを生じる
ことがあった。しかしながら、意外にも、in situ tSDA
後の細胞構造は、フローサイトメトリーでの正常な前方
および側方光散乱性によって実証されるようにほぼ完全
な状態のままであることが判った。したがって、免疫表
現型決定は、in situ tSDAの温度およびプロトコルと適
合する。出願人は、より高い温度での細胞の維持が、PC
Rの場合のように加熱および冷却の反復サイクルを細胞
に施すよりも損傷が少ないことがありうると仮定してい
る。意外にも、アンプリコンの拡散はほとんど増加しな
かったことも発見されたが、それは、細胞が、熱サイク
ルを施された場合よりも高い一定温度で維持された場合
にほとんど損傷されないことがありうるためであると考
えられる。
以下の用語を本明細書中において下記の通り定義す
る。
増幅プライマーは、プライマーのハイブリダイゼーシ
ョンおよび伸長による標的配列の増幅のためのプライマ
ーである。SDAに対して、増幅プライマーの3′末端
は、標的配列の3′末端でハイブリッド形成する標的結
合配列である。増幅プライマーは、更に、その標的結合
配列に対して5′に、概して、その5′末端付近に制限
エンドヌクレアーゼの認識部位を含む。制限エンドヌク
レアーゼ認識部位は、その認識部位がウォーカーら(19
92a)、上記によって記載のように半修飾されている場
合にその制限エンドヌクレアーゼの二本鎖認識部位にニ
ックを入れるであろう制限エンドヌクレアーゼによって
認識されるヌクレオチド配列である。半修飾された認識
部位は、制限エンドヌクレアーゼの二本鎖認識部位であ
り、ここにおいて、一方の鎖は、二重らせんの鎖の一方
が制限エンドヌクレアーゼによって切断されるのを妨げ
る少なくとも一つの誘導体化されたヌクレオチド含む。
「ニッキング」とは、典型的な二本鎖切断とは対照的
に、二重らせんの一方の鎖だけが制限エンドヌクレアー
ゼによって切断されるこの修飾された活性を意味する。
制限エンドヌクレアーゼによってニッキング可能である
半修飾制限エンドヌクレアーゼ認識部位はいずれも、SD
Aにおいて用いるのに適している。SDAのための増幅プラ
イマーは、ウォーカーら(1992b)、上記によってS1
よびS2と称される。α−チオ修飾デオキシリボヌクレオ
シド三リン酸を、「dNTPαS」、「dATPαS」、「dCTP
αS」等と略記する。
「バンパー」すなわち外プライマーは、増幅プライマ
ーの上流の標的配列に対してアニーリングするプライマ
ーであるので、外プライマーの伸長は下流のプライマー
およびその伸長生成物を置換する、すなわち、増幅プラ
イマーによって与えられた制限エンドヌクレアーゼ認識
部位を含む標的配列のコピーは置換される。バンパープ
ライマーは、したがって、標的結合配列だけから成り、
そしてそれらが増幅プライマーの上流にアニーリングし
且つ伸長された場合にそれらを置換するように設計され
る。外プライマーは、ウォーカーら(1992b)、上記に
よってB1およびB2と称される。外プライマーの伸長は、
増幅プライマーの伸長生成物を置換する一つの方法であ
るが、若干の場合、加熱もまた適当でありうる。
標的または標的配列という用語は、増幅される核酸配
列(DNAおよび/またはRNA)を意味する。これらには、
増幅される元の核酸配列およびその相補的第二鎖並びに
標的配列の増幅によって生成された元の標的配列のコピ
ーのどちらかの鎖が含まれる。
増幅生成物、伸長生成物またはアンプリコンはは、標
的配列の増幅の際に生成された標的配列のコピーを含む
オリゴまたはポリヌクレオチドである。
発明の概要 好熱性鎖置換増幅(tSDA)は、懸濁液中、スライド上
または組織中の細胞における核酸標的配列のin situ増
幅に対して、従来のin situ SDAより優れた速度、感度
および特異性によって適応してきた。優れた検体形態
は、フローサイトメトリーでの正常な光散乱パラメータ
ーによって実証されるように、従来のin situ SDAより
有意に高い温度に対する暴露にもかかわらず保存され
る。tSDAによるin situ増幅はまた、増加した反応温度
にもかかわらず免疫化学的技術となお適合しているの
で、標的配列の増幅および免疫学的染色の両方を同一検
体で行うことができる。これは、反復温度循環が目的の
細胞性抗原を免疫化学的技術によって検出不能にするこ
とがあるin situ PCRとは対照的である。
in situ tSDAのための本発明の方法は、概して、細胞
または組織の簡単な固定に続いて、透過性付与およびtS
DAに必要な試薬の添加を含む。標的配列がDNAである場
合、細胞または組織を、増幅前に簡単に加熱して標的配
列を変性させる。関与した酵素の熱安定性ゆえに、加熱
は、場合により、酵素を含む試薬の混合物中で起こりう
る。或いは、変性後、試料を所望の反応温度まで冷却す
るときに酵素を加えることができる。tSDA反応は、典型
的に、55〜65℃で1分間〜2時間インキュベートされる
が、選択された酵素に適合しうるならば、更に高い温度
も可能である。標的配列を変性させるのに前加熱が必要
とされない場合、SDA反応成分全部を、固定され、透過
性付与された細胞に対して直接的に、増幅を開始する所
望の反応温度で単純に加える。用いられなかったプライ
マーおよび酵素を洗浄除去した後、増幅生成物をin sit
uでまたは細胞から放出後に検出する。
図面の簡単な説明 図1は、in situ tSDAによるHIV標的配列およびHLA−
DQαエクソン3標的配列の増幅に関するフローサイトメ
トリーの結果を示す。
発明の詳細な説明 tSDAによるin situ核酸増幅のための本発明の方法
は、in situ tSDAが、細胞構造および形態をほとんど損
なうことなく、in vitro(溶液)tSDAプロトコルの有意
に向上した感度、速度および特異性を提供するという発
見に基く。概して、核酸標的配列を含有すると疑われる
細胞の試料(例えば、懸濁液中の細胞または組織切片)
は、細胞の形態学的完全性を維持するが細胞タンパク質
を架橋しないまたは沈殿させない固定液によって固定さ
れ、その結果十分に、プライマーおよび他の試薬の浸透
が妨げられる。したがって、固定された細胞中へのプラ
イマーおよび試薬の浸透を達成するための固定後のプロ
テアーゼによる処理は、概して、必要とされない。
架橋性かまたは沈殿性固定液を、本発明の実施におい
て用いることができる。例としては、パラホルムアルデ
ヒド、4%グルタルアルデヒド、エタノール/酢酸固定
液、カルノワ固定液(酢酸、エタノール、クロロホル
ム)、1%四酸化オスミウム、ブワン固定液(1.21%ピ
クリン酸、11%ホルムアルデヒド、5.6%酢酸)、ツェ
ンカー固定液(5.0%塩化水銀、2.5%二塩素酸カリウ
ム、5.0%酢酸、1.0%硫酸ナトリウム)、および酢酸/
メタノール固定液がある。FACSTM溶解液(Lysing Solut
ion)の使用は、溶解、固定および透過性付与を一つの
試薬を用いて可能にする。本発明において用いるのに好
ましい固定液は1〜4%パラホルムアルデヒドであり、
好ましくは、それを用いて細胞または組織を約1分間〜
1時間処理する。概して、固定された細胞を、増幅の前
に、例えば、NP40、TRITONまたはサポニンなどの洗剤を
用いて透過性にすることは有用である。若干の状況下に
おいて、固定は任意であってよい。すなわち、tSDAは、
特に、RNA標的が選択的に増幅される場合に非固定細胞
中においてin situで行われうるし且つ予備的熱変性工
程を必要としない(以下を参照されたい)。
本発明の重要な特徴は、RNAかまたはDNA標的配列、ま
たは両方を、本発明の方法を用いて直接的に増幅させる
ことができるということである。RNAだけを増幅させる
ために、逆転写酵素をtSDA反応に対して、それが逆転写
PCR(rtPCR−G.J.ヌオボら、1992年,Diag.Molec.Patho
l.1,98−102;G.J.ヌオボら、1991年,Am.J.Pathol.58,51
8−523;G.J.ヌオボら、1991年,Am.J.Pathol.139,1239−
1244)であるように加えることができる。しかしなが
ら、tSDAで用いられるDNAポリメラーゼのいくつかは、
現在、逆転写酵素活性を示すことが判っている。それら
は、RNAかまたはDNAを鋳型として用いて、dNTPαSの包
含およびニックからの置換を伴って、標的配列のDNAコ
ピーを重合させることができる。RNA標的配列は、した
がって、別の逆転写酵素を加えることを必要とすること
なく、tSDA反応のDNA増幅部分を行う同一ポリメラーゼ
によって逆転写されうる。RNAは、熱変性工程を省くこ
とによってかまたはtSDA反応を開始する前にDNアーゼに
よって処理することによって細胞中で(すなわち、DNA
標的の増幅をほとんど伴うことなく)増幅されうる。次
に、細胞中の二本鎖DNAは依然として二本鎖で且つ鋳型
として利用できないままであるが、プライマーは、利用
可能な一本鎖RNAに対してハイブリッド形成することが
できるし且つcDNAを生じることによってRNA標的配列の
特異的増幅を開始することができる。cDNAは、順次に、
更に増幅するための鋳型として役立つ。RNA標的配列の
特異的増幅はまた、SDAを開始する前にRNアーゼ不含DN
アーゼによって細胞を処理することによって達成されう
る。固定は加熱中の細胞の完全性の維持を助けるので、
予備的熱変性工程が存在しない場合、固定を必要としな
くてよい。しかしながら、非固定細胞または組織を透過
性にすることはなお有用でありうる。
二本鎖DNAの熱変性の前のRNアーゼによる細胞または
組織の処理は、潜在的RNA標的配列を分解し且つ対応す
るDNA標的配列の特異的増幅を可能にする。NaOH(約0.1
M)もまた、DNA特異的増幅のために選択的にRNAを分解
し且つDNAを変性させるのに用いることができる。
熱変性工程が、SDAプライマーのアニーリングの前に
(RNアーゼ処理を伴うことなく)含まれる場合、DNAお
よびRNA両方の標的配列が増幅されるであろう。tSDAで
用いられるDNAポリメラーゼによるRNAのin situ逆転写
は、概して、DNA合成よりも有効ではないが、意外に
も、若干の場合において従来の逆転写酵素よりも有効で
あることが判った。しかしながら、RNA標的は、通常、
対応するDNA標的よりも多数で細胞中に存在し、そして
速やかに生じるcDNAの増幅の高性能は、反応の逆転写工
程におけるどんな低下した効率も克服し且つ補う。RNA
およびDNA標的両方の増幅は、これが細胞当りの増幅可
能な標的配列の最大数を与え、そしてその結果として、
試料当りの潜在的に正の細胞の最大の感度および最大数
を与えるので、本発明の大部分の診断的用途に好まし
い。
標的を増幅の前に熱変性させる場合、固定細胞または
組織を、SDA反応混合物(例えば、dNTP、KiPO4、MgC
l2、BSA、DMSO、外プライマー、増幅プライマー、およ
び十分に熱安定性である場合の酵素)中で加熱すること
ができる。ポリメラーゼおよび制限エンドヌクレアーゼ
が変性温度で十分に熱安定性でない場合、試料を所望の
反応温度まで冷却した後にそれらを加えることができ
る。標的が熱変性されない場合、制限エンドヌクレアー
ゼおよび1種類または複数のポリメラーゼを含めたSDA
反応混合物を細胞試料に対して増幅を開始するように選
択された反応温度で単純に加えることができる。
従来のSDAに対するのと同様に、tSDAによる増幅のた
めの標的は、標的配列を切断しないエンドヌクレアーゼ
による制限によってより大きな核酸をフラグメント化す
ることにより製造することができる。しかしながら、in
situ tSDAおよび従来のin situ SDA両方に対して、概
して、増幅反応でニッキングするための選択された制限
エンドヌクレアーゼ認識/切断部位を有する標的核酸を
ウォーカーら(1992年,Nuc.Acids Res.,上記)および米
国特許第5,270,184号明細書で記載のように生じさせる
ことは好ましい。
一つのSDA反応が別の反応の増幅生成物によって交差
汚染されるのを防止するために、増幅反応を有意に阻害
することなく、dUTPをdTTPの代わりにSDAアンプリコン
中に包含させることができる。次に、ウラシル含有核酸
を、UDG(ウラシルDNAグリコシラーゼ)による処理によ
って特異的に認識し且つ失活させることができる。した
がって、dUTPが反応の前にSDAアンプリコン中に包含さ
れる場合、引き続きのSDA反応はいずれも、二本鎖標的
の増幅の前にUDGによって処理することができるし、そ
して前に増幅された反応からのdU含有DNAはいずれも増
幅不能になるであろう。引き続きの反応で増幅される標
的DNAは、dUを含まないし、そしてUDG処理によって影響
されないであろう。次に、UDGを、標的の増幅の前にUgi
(ウラシルDNAグルコシラーゼ阻害剤)による処理によ
って阻害することができる。或いは、UDGは熱失活され
うる。tSDAでは、反応自体の更に高い温度(50℃)を
用いて、同時にUDGを失活させ且つ標的を増幅させるこ
とができる。
SDAは、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を欠き、
二本鎖核酸中の一本鎖ニックで重合を開始し、そしてそ
のニックの下流の鎖を置換すると同時に、非ニック鎖を
鋳型として用いて新しい相補鎖を生じるポリメラーゼを
必要とする。ポリメラーゼ置換活性は、標的を更に別の
コピーの合成に利用可能にするし且つ第二増幅プライマ
ーが指数的増幅反応でハイブリッド形成しうる一本鎖伸
長生成物を生じるので、それは増幅反応にとって不可欠
である。より進行的ポリメラーゼは、増幅されうる標的
配列の長さを最大限にすることができるので、それらは
好ましい。
従来、tSDAに適当であると考えられる温度での好熱性
ポリメラーゼの活性についてはほとんど知られていな
い。更に、好熱性制限エンドヌクレアーゼの活性と適合
しうる温度での好熱性ポリメラーゼの活性は知られてい
なかった。したがって、スクリーニング検定は、存在す
る場合の候補制限エンドヌクレアーゼおよびポリメラー
ゼを識別するために開発された。ポリメラーゼスクリー
ニングシステムは、二本鎖鋳型中の一本鎖ニックで開始
する下流の鎖を置換するポリメラーゼの能力を試験する
伸長検定である。それは、5′→3′エキソヌクレアー
ゼ活性の存在または不存在についても調べる。5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性は、他に適当な好熱性ポリ
メラーゼ中に存在する場合、当該技術分野において知ら
れている常套法によって失活させることができる(WO92
/06200号)。ポリメラーゼ中のエキソヌクレアーゼ活性
を選択的に失活させる最も一般的な方法の一つは、ポリ
メラーゼの遺伝子をクローン化し、エキソヌクレアーゼ
活性に関与するタンパク質ドメインをコードする遺伝子
配列の部分を識別し、そしてそれをin vitro突然変異誘
発によって失活させることである。或いは、エキソヌク
レアーゼ活性は、ポリメラーゼをプロテアーゼによって
処理して、所望の重合および置換活性だけを示すフラグ
メントを単離することによって失活させることができ
る。したがって、伸長検定で識別された好熱性ポリメラ
ーゼは、適当な温度で活性であり、ニックで伸長を開始
し、そして修飾されたdNTPを包含するが5′→3′エキ
ソヌクレアーゼ活性を有していて、エキソヌクレアーゼ
活性の削除によってtSDAに適するようにすることができ
る。
ポリメラーゼに関する伸長検定において、二本鎖核酸
からの一本鎖の置換およびニックでの開始は、互いに直
ぐ隣の二つのプライマーを両方のプライマーに対して相
補的な完全な配列上でアニーリングすることによって行
われる。プライマーは、それらの5′末端に、通常は32
Pによって標識される。ポリメラーゼが鎖置換活性を有
し、隣接するハイブリッド形成したプライマーによって
形成された「ニック」で重合を開始することができ、そ
して5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を欠いている場
合、両方のプライマーは伸長し、そして二つの伸長生成
物が検出されるであろう。ポリメラーゼが5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性を欠いているがニックで伸長を開
始できない(例えば、それがギャップを必要とする)場
合および/またはそれが置換活性を欠いている場合、下
流プライマーの伸長生成物だけが検出されるであろう。
ニックで開始するが5′→3′エキソヌクレアーゼ活性
を有するポリメラーゼは、上流プライマーの伸長生成物
だけを生じるであろう。伸長検定はまた、反応中に含ま
れるα−チオdNTP(dNTPαS)をポリメラーゼが包含す
ることができることを必要とする。上流および下流プラ
イマー並びにそれらのそれぞれの伸長生成物は、概し
て、オートラジオグラフィーによってゲル上において寸
法で識別される。
伸長検定で最初にスクリーニングされた11種類の好熱
性DNAポリメラーゼの内6種類、すなわち、exo-Vent
(ニュー・イングランド・バイオラブズ(New England
Biolabs))、exo-DeepVent(ニュー・イングランド・
バイオラブズ)、Bst(バイオラド(BioRad))、exo-P
fu(ストラタジーン(Stratagene))、Bca(パンベラ
(Panvera))および配列決定等級Taq(プロメガ(Prom
ega))は、本発明で用いるのに必要な特性を全部有す
ると確認された。他は、本発明の技術を用いることなく
前述の伸長検定を用いて常套手段によって識別すること
ができ、そしてこのようなポリメラーゼはいずれも、tS
DAで用いるのに適当であろう。ポリメラーゼTth(ベー
リンガー(Boehringer))、Tfl(エピセントル(Epice
ntre))、REPLINASE(デュポン(DuPont))およびREP
LITHERM(エピセントル)は、ニックから鎖置換する
が、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性も有する。これ
らのポリメラーゼは、例えば、遺伝子工学によってエキ
ソヌクレアーゼ活性を除去後に、本発明の方法において
有用である。これまでに識別された好熱性ポリメラーゼ
の大部分は、約50℃〜75℃で活性であり、約65℃〜75℃
で最適活性であり、そして約50℃〜65℃で低活性であ
る。しかしながら、好熱性制限エンドヌクレアーゼの熱
安定性は、概して、65℃未満に限定されるので、より低
温で最適活性を有する好熱性ポリメラーゼ(例えば、Bs
tおよびBca)は、反応において好熱性制限エンドヌクレ
アーゼと一層適合し、したがって、好ましい。しかしな
がら、ポリメラーゼ活性の通常の最適温度と適合しうる
更に高い温度で活性である制限エンドヌクレアーゼを識
別することができ、そしてそれもまた本発明で有用であ
る。
SDAに適した制限エンドヌクレアーゼは、その制限エ
ンドヌクレアーゼの二本鎖の半修飾された認識/切断部
位の鎖の一方だけを切断する必要がある(「ニッキン
グ」)。このニッキング活性は、ニッキングが反応を永
久化し且つ標的増幅の次のサイクルを開始させるので極
めて重要である。制限酵素は、概して、二本鎖切れ目を
生じるので、二重らせん切断部位における二つの鎖の一
方の切断は選択的に阻害される必要がある。これは、通
常、修飾鎖かまたは非修飾鎖が切断に対してもはや感受
性でないように、合成の際のDNAの一方の鎖中にヌクレ
オチド類似体(例えば、デオキシヌクレオシドホスホロ
チオエート)を導入することによって達成される。非修
飾鎖が切断から保護される場合、ヌクレオチド類似体
は、その合成の際にプライマー中に包含されることがで
き、したがって、増幅反応に対してヌクレオチド類似体
を加える必要も、ポリメラーゼがこのようなヌクレオチ
ド類似体を包含することができるという必要条件も排除
される。
ヌクレオチド類似体置換は、いずれの制限エンドヌク
レアーゼによってもニッキングを引き起こさないので、
制限エンドヌクレアーゼのニッキング特性を検定する手
段は、多数の利用可能な好熱性制限エンドヌクレアーゼ
の中に存在するかもしれない適当な酵素を識別するため
に必要とされた。したがって、所望の性質を有する好熱
性制限エンドヌクレアーゼを識別するためのスクリーニ
ングシステムは、二本鎖制限エンドヌクレアーゼ認識/
切断部位の一方の鎖中に包含された修飾デオキシヌクレ
オチドが該エンドヌクレアーゼによる切断から二つの鎖
の一方を保護するその能力に基いて考案された。これ
を、類似体誘導ニッキング検定または鎖保護検定と称す
る。
鎖保護検定において、制限エンドヌクレアーゼ認識/
切断部位を含む一本鎖鋳型およびその認識/切断部位以
外の鋳型の一部分に対して相補的なプライマーを合成す
る。次に、その鋳型およびプライマーを、典型的には放
射性標識によって標識する。プライマーおよび鋳型をハ
イブリッド形成させ、そして修飾されたdNTPをプライマ
ーの伸長によって包含して、半修飾された制限エンドヌ
クレアーゼ認識/切断部位を含有する完全に二本鎖の分
子を生じる。この生成物を、二本鎖の切断に適当な条件
下において制限エンドヌクレアーゼによって処理する。
変性条件下での反応生成物の電気泳動分析を用いて、生
じたフラグメントの寸法により、認識/切断部位がニッ
クを入れられたか、切断されたかまたは切断されなかっ
たか否かを確認する。電気泳動でのフラグメントの寸法
は、認識/切断部位の二つの鎖(すなわち、修飾または
非修飾)のどちらが切断から保護されたかを決定するの
にも用いられる。鎖保護検定は、常套手段によって、本
発明の技術を用いることなく、本発明での用途のための
更に別の制限エンドヌクレアーゼをスクリーニングする
のに適応しうる。
鎖保護検定を用いて、28種類の好熱性制限エンドヌク
レアーゼを試験した(Acc I、Asp I、Bsa I、BsaB I、B
siY I、Bsl I、Bsm Iの二つの縮重部位、BsmA I、BsmF
I、BsmH I、BspW I、BsoB Iの四つの縮重部位、BsoF
I、Bsr Iの二つの縮重部位、BsrBR I、BsrD Iの二つの
縮重部位、Bst71 I、BstN Iの二つの縮重部位、BstO
I、BstX I、Dpn I、HaeI I、Mam I、MboI I、Mva I、Mw
o I、Sfi IおよびTthlll I)。28種類の内11種類、すな
わち、Acc I、Bsl I、Bsm I、BsmA I、BsoB I、BrsB
I、BsrD I、BstN I、BstO I、BstX IおよびMwo Iは、少
なくとも一つのα−チオdNTPの導入の際にニックを入れ
られた少なくとも一つの制限エンドヌクレアーゼ認識/
切断部位を有した。Bsm Iの認識部位の一つは、dCTPα
Sが包含された場合に非修飾鎖の保護を示した。50〜65
℃での熱安定性について試験された場合、11種類の内一
つ(Acc I)を除く全部が十分に安定であったかまたは
二本鎖DNA若しくはBSAなどの一般的な安定剤の添加によ
って十分に安定化されることができた。したがって、こ
れらのエンドヌクレアーゼは、tSDA反応において好熱性
ポリメラーゼと適合した。
更に、鎖保護検定の初期スクリーニング条件下で部分
または低ニッキング活性を有したいくつかの好熱性エン
ドヌクレアーゼを識別した(例えば、Tthlll I、BsiY I
およびBsoF I)。低下したニッキング活性がSDAを妨げ
ることはなかったが、制限エンドヌクレアーゼによるニ
ッキングは、反応条件を調整することによって(例え
ば、緩衝液を最適化するかまたは反応温度を調整するこ
とによって)最適化されて、それらの条件をtSDAにおい
て一層有効にすることができる。更に、制限エンドヌク
レアーゼ認識/切断部位に隣接する配列は、エンドヌク
レアーゼ活性の程度に影響を与えることがあるというこ
とは知られているので、鋳型の隣接配列の変更は、部分
的にしかニックを入れられなかったエンドヌクレアーゼ
のニッキング活性を更に向上させることができる。
好熱性SDAは、所望の熱安定ポリメラーゼおよび熱安
定制限エンドヌクレアーゼの置換を伴って、本質的には
従来のSDAと同様に行われる。当然ながら、反応温度
は、選択された好熱性酵素に適したより高温に調整され
るであろうし、そして慣用的な制限エンドヌクレアーゼ
認識/切断部位は、選択された熱安定エンドヌクレアー
ゼに適当な制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位によ
って置き換えられるであろう。更に、従来のSDAとは対
照的に、実施者は、初期熱変性工程の前に、その温度で
酵素が十分に安定である場合、酵素を反応混合物中に含
めることができる。tSDAで用いるのに好ましい制限エン
ドヌクレアーゼは、Bsr I、BstN I、BsmA I、Bsl Iおよ
びBso I(ニュー・イングランド・バイラブズ)並びにB
stO I(プロメガ)である。好ましい好熱性ポリメラー
ゼは、BcaおよびBstである。
高増幅因子(例えば、108〜109)が可能な最適なSDA
システムを開発するために、緩衝液システムの評価およ
び最適化が勧められる。これは、好熱性SDAで用いるた
めの新規な制限酵素/ポリメラーゼ対合を評価する場合
でもある。このような最適化法は、tSDAのための任意の
制限エンドヌクレアーゼ/ポリメラーゼ組合わせに適当
な緩衝液を決定するのに応用することができ、本発明の
技術を用いることなく慣例的な試験のみを必要とする。
大部分の場合、従来のSDAで典型的に用いられるKPO4/Mg
Cl2緩衝液がtSDAに適しており、記載の通りかまたは成
分濃度の若干の慣例的変更を伴う。
in situ tSDAでは、増幅のための試薬を、非固定細胞
または上記のように固定され且つ透過性にされた細胞に
対して適用する。反応の開始後、標的配列の増幅を、概
して、約50〜65℃で1分間〜2時間、好ましくは、10分
間〜1時間進行させる。tSDAまたは従来のSDAによるin
situ増幅に必要な時間は、PCRによって同様の水準の標
的in situ増幅を得るのに必要な時間よりも有意に少な
いことが判っている。若干の場合、in situ tSDAのため
の試薬(特に、プライマー)の濃度をin vitro tSDAと
比較して増加させて、有効な増幅のために十分な量が細
胞に入るのを確実にすることは好都合でありうる。細胞
からのアンプリコンの漏出は、若干のin situ核酸増幅
法において問題であった。このような漏出は、種々のパ
ラメーター、例えば、アンプリコンの寸法、温度、温度
循環、および細胞が透過性にされた程度の複雑な相互作
用の結果であると考えられる。細胞中のアンプリコンの
保持を促すために、ジゴキシゲニン(「dig」)、ビオ
チンまたはイソチオシアン酸フルオレセイン(FITC)な
どの残基に対して結合したデオキシリボヌクレオシド三
リン酸(dNTP)を含むdNTP類似体を、場合により、dNTP
αSと一緒に増幅生成物中に包含させることができる。
更に別のdNTP類似体は、場合により、増幅生成物を検出
するのに用いられるタグすなわち標識として役立つこと
もできる。digなどのdNTP類似体の包含は、それぞれの
包含された標識残基が、アルカリ性ホスファターゼ(AP
−α−dig)に結合した抗dig抗体に対して結合すること
によってシグナルを生じるので、増強されたシグナルを
提供する利点を有する。増幅された標的配列は、概し
て、PCRアンプリコンよりも小さいので、このようなdNT
P類似体の包含は、in situ SDAに特に好都合である。し
かしながら、SDAアンプリコンがPCRアンプリコンよりも
概して小さいとしても、従来のin situ SDAに関係した
漏出はin situ PCRによるよりも少ないことが観察され
た。in situ tSDAのより高い温度のために、アンプリコ
ン漏出は、おそらくはin situ PCRで観察された水準ま
て増加するかもしれないと予想された。しかしながら、
実際は、高温でのアンプリコン漏出の僅かな増加はあり
うるが、in situ tSDAでのアンプリコン漏出はin situ
PCRで見られるよりもなお有意に少ない。
標的増幅後、生成されたアンプリコンは、特異的核酸
配列の検出のための当該技術分野において知られている
方法のいずれによっても検出することができる。例え
ば、増幅生成物は、in situでまたは細胞からのアンプ
リコンの放出後に、オリゴヌクレオチド検出用プローブ
に対する特異的ハイブリダイゼーションによって検出す
ることができる。検出用プローブは、検出可能な標識、
すなわち、検出可能なシグナルを生じるかまたは生じる
ように製造されうる残基を含む短いオリゴヌクレオチド
である。標識は、オリゴヌクレオチドプローブ中に、ニ
ックトランスレーションによって、末端標識によってま
たはプローブの化学合成の際に包含されうる。オリゴヌ
クレオチドプローブと一緒に用いるための多数の直接的
および間接的に検出可能な標識が当該技術分野において
知られている。直接的に検出可能な標識としては、検出
可能にするのに更に反応を必要としない標識、例えば、
放射性同位体、蛍光残基および色素がある。イソチオシ
アン酸フルオレセイン(FITC)などの蛍光標識および32
Pなどの放射性同位体は、in situ増幅された標的配列の
直接検出用にプローブを標識する場合に用いるのに好ま
しい。間接的に検出可能な標識としては、検出可能にす
るのに更に別の試薬と反応させる必要がある標識、例え
ば、着色反応生成物を生成することができる酵素、ビオ
チン、アビジン、ジゴキシゲニン、抗原、ハプテンまた
は蛍光色素がある。酵素標識からのシグナルは、概し
て、酵素と、その基質および着色酵素反応生成物を生じ
るのに必要な何等かの追加の試薬とを反応させることに
よって発生する。ビオチン(またはアビジン)標識は、
標識されたアビジン(または標識されたビオチン)また
は標識された抗ビオチン(または標識された抗アビジ
ン)抗体に対して結合することによって検出することが
できる。ジゴキシゲニンおよびハプテン標識は、通常、
標識された抗ジゴキシゲニン(抗dig)または抗ハプテ
ン抗体に対して特異的に結合することによって検出され
る。酵素は、本発明において間接的に検出可能な標識と
して用いるのに好ましい。最も好ましいのは、アルカリ
性ホスファターゼ(AP)であるが、それは安定であり且
つ組織および細胞中で標識するのに広範囲に用いられて
きたからである。APの存在は、基質との反応によって検
出することができる。APの検出に好ましい基質は、Vect
or Red/Vector Blue(ベクター・ラブズ(Vector Lab
s),CA)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリ
ン酸(BCIP)/ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)
(シグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Com
pany),セント・ルイス,MO)またはNuclear Fast Red
(シグマ・ケミカル・カンパニー)である。Vector Red
は、蛍光の利点を更に有し、従来の光学顕微鏡法によっ
てかまたは蛍光顕微鏡法によって正のシグナルの可視化
を可能にする。APとこれらの基質との着色反応生成物を
生じさせる方法は当該技術分野において知られている。
増幅された標的配列を検出用プローブに対するハイブ
リダイゼーションによって検出するために、細胞または
組織を、一本鎖の増幅生成物に対するプローブの特異的
ハイブリダイゼーションに適当な反応条件下で、標識さ
れたプローブに対して暴露する。概して、検出用プロー
ブは、それが、二つの増幅プライマーの結合部位間にあ
るアンプリコン中のヌクレオチド配列に対してハイブリ
ッド形成するように選択されるであろう。しかしなが
ら、検出用プローブは、増幅プライマーのどちらかと同
様のヌクレオチド配列を有していてもよい。検出用プロ
ーブに対するin situハイブリダイゼーションによる検
出に適当な方法は、J.B.ローレンス(Lawrence)ら(19
89年,Cell 57,493−502)、J.B.ローレンスら(1990年,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,5420−5424)によっておよ
び米国特許第4,888,278号明細書で記載されている。
或いは、増幅生成物は、ウォーカーら(1992b)、上
記によって記載のように、in situでまたはプライマー
伸長による細胞からの放出後に検出することができる。
プライマー伸長法では、検出可能な標識を含むオリゴヌ
クレオチドプライマーを増幅生成物に対してハイブリッ
ド形成させ、そしてポリメラーゼを加えることによって
伸長させる。検出のために、プライマーは、好ましく
は、32Pまたは蛍光標識を用いて5′末端に標識するこ
とができる。或いは、ハイブリッド形成したプライマー
の伸長は、直接的にまたは間接的に検出可能な標識を含
むdNTP類似体を包含することができる。例えば、プライ
マーの伸長は、dig誘導体dNTPを包含することができ、
次に、それを、AP−α−digおよび適当なAP基質との反
応によって伸長後に検出する。伸長されるプライマー
は、増幅プライマーと同じであってよいかまたはそれ
は、増幅プライマーの結合部位間にあるアンプリコン中
のヌクレオチド配列に対してハイブリッド形成する異な
ったプライマーであってよい。
検出可能な標識は、標的配列増幅の際に、アンプリコ
ン中に直接的に包含させることもできる。例えば、従来
のSDA反応におけるdNTPの一つは、直接的にまたは間接
的に検出可能な標識に対して結合したdNTPを含むdNTP類
似体によって完全にまたは部分的に置き換えることがで
きる。例えば、所望の標識に対して結合したdUTPは、SD
A反応においてdTTPの代わりに置き換えることができ
る。次に、ポリメラーゼは、増幅プライマーの伸長によ
って生じた増幅生成物中に直接的に標識を包含する。そ
の標識は、直接的にまたは間接的に検出することができ
る。好ましくは、dNTPに対して結合した標識は、蛍光顕
微鏡法またはフローサイトメトリーによってアンプリコ
ン中で直接的に検出することができる蛍光標識である。
別の好ましい実施態様において、dNTPに対して結合し
た標識はビオチンまたはジゴキシゲニンであり、それ
は、ストレプトアビジン/FITCとの反応および蛍光顕微
鏡法またはフローサイトメトリーによって検出すること
ができる。
第二増幅生成物は、標的配列上のシグナルプライマー
のハイブリダイゼーションおよび伸長によって生じた標
的配列のコピーである。第二増幅生成物は、増幅された
標的配列の内部セグメント、およびシグナルプライマー
と結合している検出可能な標識を含む。少なくとも、シ
グナルプライマーの3′末端は、標的配列に対してハイ
ブリッド形成する配列を含む。それは、更に、第二増幅
生成物の捕捉または固定化を促進する特徴を含むことが
できるので、それらは、検出、定量または更に別の操作
のために単離することができる。in situ tSDA反応での
第二増幅生成物の同時生成は、均一であり且つ増幅と同
時に行うことができるもう一つの検出法を提供する、極
めて長いin situプローブハイブリダイゼーション工程
は排除され、そしてシグナルプライマーの濃度は、ハイ
ブリダイゼーションプローブに対するよりも低い。より
低い濃度自体がバックグラウンドを減少させ、そしてバ
ックグラウンドを更に減少させるより高い緊縮洗浄をも
可能にする。第二増幅生成物を生じるために、少なくと
も一つのシグナルプライマーをin situ tSDA反応混合物
中に包含させる。そのシグナルプライマーは、増幅プラ
イマーのハイブリダイゼーション部位の下流の標的配列
に対してハイブリッド形成し、そして増幅プライマーの
伸長に似た様式でポリメラーゼによって伸長される。増
幅プライマーの伸長は、標的配列からシグナルプライマ
ーの下流伸長生成物を置換する。次に、反対側の増幅プ
ライマーは、伸長され置換されたシグナルプライマーに
対してハイブリッド形成することができ、そしてそれ自
体がポリメラーゼによって伸長され、結果として、標的
増幅を示す一層長い二重らせん中へのシグナルプライマ
ーの包含をもたらす。残りの伸長されないシグナルプラ
イマーはいずれも小さいので、それらは細胞外へ洗浄除
去することができるが、伸長されたシグナルプライマー
は細胞中に保持される。したがって、標的増幅特異的シ
グナルは、標的が存在している細胞と結合するようにな
り、そして標的が存在しない細胞にはほとんど存在しな
い。
次に、ハイブリッド形成した検出用プローブ、伸長さ
れたプライマー、アンプリコンまたは第二増幅生成物の
標識を、好ましくは、in situで、増幅された標的配列
の存在の指標として検出する。これは、AP、ビオチンま
たはdigなどの間接的に検出可能な標識のシグナルを生
じるように、細胞に対する試薬の添加を必要とすること
がありうる。細胞の顕微鏡分析は、検出可能な標識が酵
素である場合に好ましい。顕微鏡分析は、細胞若しくは
組織の目視観察(蛍光または光学顕微鏡法)によるかま
たはDISCOVERY(ベクトン・ディキンソン・イメージ・
サイトメトリー(Becton Dickinson Image Cytometr
y),ライデン,オランダ)などの装置を用いる自動映
像分析によって、正の細胞の数およびシグナル強度を評
価することができる。標識が放射性標識である場合、細
胞をシンチレーション液中に懸濁させ、そしてシグナル
をシンチレーション計数によって検出することができ
る。直接的に検出可能な蛍光標識の使用は、フローサイ
トメトリー(例えば、FACSCAN、ベクトン・ディキンソ
ン・イムノサイトメトリー・システムズ(Becton Dicki
nson Immunocytometry Systems),サン・ホセ,CA)に
よる懸濁液中の細胞の蛍光分析を可能にする。細胞数対
蛍光強度のプロット上でのピーク蛍光の右側への移動
は、標的配列を含有する細胞数の増加を示すものであ
る。逆に、プロット上でのピーク蛍光の左側への移動
は、標的配列を含有する細胞数の減少を示すものであ
る。或いは、増幅生成物は、上記のように検出前に細胞
から放出されうるしまたは、例えば、EtBr染色、検出用
プローブのハイブリダイゼーション若しくはプライマー
伸長によってゲル電気泳動後に増幅生成物のバンドとし
て可視化されうる。放射性標識をプライマーまたは検出
用プローブに対して用いる場合、増幅生成物は、ゲルの
オートラジオグラフィーによって可視化されうる。
in situ増幅およびフローサイトメトリーによる分析
のための細胞を製造する慣用法は、抗体染色および/ま
たは増幅の前に、全血からの末梢血単核細胞(PBMC−例
えば、FICOLL勾配遠心分離)の単離を必要とする。PBMC
からT細胞を単離する追加の工程もまた必要でありう
る。このような慣用的なプロトコルは、全血試料に関す
るフローサイトメトリー結果を得るのに約2日間を要す
る。現在、全血試料を固定し且つin situ増幅させて、
試料を調製するのにFACSTM溶解液(ベクトン・ディキン
ソン・イムノサイトメトリー・システムズ,サン・ホ
セ,カリフォルニア)を用いてたった一日でフローサイ
トメトリー分析することができることが判っている。こ
の溶解試薬は、ジエチレングリコール、ヘパリン、クエ
ン酸緩衝液およびホルムアルデヒドを含み、pH7.2であ
る。ホルムアルデヒドの存在のために、FACSTM溶解液
は、生物学的試料からの生物障害物を減少させる利点を
提供する。新規な試料調製プロトコルでは、試料をFACS
TM溶解液によって簡単に溶解させた後、上記のように固
定し、透過性にし、そしてin situ増幅させる。懸濁液
中または組織中の細胞をin situ tSDAおよび免疫染色両
方によって分析する場合、溶解および固定の前に抗体を
目的のエピトープまたは抗原に対して結合させること、
および抗体を間接的に検出可能な標識、例えば、ビオチ
ンに対して結合させることが好ましい。次に、抗体結合
体を、固定によって細胞上で安定化させる。in situ tS
DA後、結合した抗体を、適当なシグナル発生試薬、例え
ば、蛍光色素に結合したストレプトアビジンまたは蛍光
色素に結合した抗ビオチンとの反応によって検出する。
標的増幅の検出のための蛍光色素および抗体の蛍光色素
は、フローサイトメトリーで別々に検出可能であり、実
施者は、細胞中の標的の存在を確認し且つ標的が見出さ
れる細胞の種類を識別することを同時にすることができ
る。新規な試料調製プロトコルは、増幅反応において蛍
光標識されたシグナルプライマーの包含によって更に短
縮することができる。上記のように、シグナルプライマ
ーは、増幅反応の際に標的増幅特異的様式で伸長され且
つ二本鎖にされて、増幅生成物を検出する追加の増幅後
工程の必要性をなくする。
SDAのための増幅プライマーの設計は、概して、目的
の標的部分に対して向けられた多数のプライマーの合成
に続いて、SDA反応においてプライマーの対の組合わせ
を試験してそれぞれの対の増幅効率を測定することを必
要とする。これは、SDAプライマー性能に影響を与える
パラメーターが十分に理解されていないことによる。本
発明者は、SDAのための増幅プライマーの標的結合部分
の重要でないと思われる変化が、増幅効率に対して有意
の且つ予想外の効果を有することがあるということ、お
よびその標的結合部分の融点は、プライミング効率に必
ずしも関係していないということを発見した。in situ
tSDAの開発において、HIVのgag遺伝子に特異的な増幅プ
ライマーの第一対を設計した。SDA制限エンドヌクレア
ーゼの認識部位を含まないgag遺伝子の標的部分を選択
した。標的部分はまた、それぞれが約100bp離れ且つ比
較的不変である約50bpの二つの部分を有することを基準
として選択された。次に、プライマー設計ソフトフェア
を用いて、それぞれのプライマー候補の標的結合の融点
を決定し且つプライマーダイマーの形成の可能性を判断
した。プライマーは、これらの予備的結果にしたがって
修飾されるかまたは放棄された。8種類の候補「左側」
増幅プライマー(第一鎖上の標的の3′末端に対して向
けられた)および9種類の候補「右側」増幅プライマー
(第二鎖上の標的の3′末端に対して向けられた)の最
終リストを実験用にコンパイルした。バンパープライマ
ーおよび検出用プローブは、融点および増幅プライマー
に関して適当な配置だけを考慮して設計された。
「左側」および「右側」プライマーの対の組合わせの
増幅効率は、in vitro tSDAにおいてgag標的、Bcaポリ
メラーゼおよびBsoB Iのプラスミドクローンを用いて実
験的に決定された。アンプリコンは、32P標識検出用プ
ローブのハイブリダイゼーションおよび伸長に続くゲル
電気泳動によって検出され且つ定量された。in vitroで
最もよい増幅効率の増幅プライマー対は、in situ tSDA
で更に開発するために選択された。上記のように最適化
された緩衝液システムにおいて、このプライマーセット
は、in vitro tSDAにおいてgag標的配列を10コピー未満
検出した(BsoB I部位をイタリック体で示し、標的結合
配列に下線を施している)。
HLA−DQα遺伝子のエクソン3に特異的な1対の増幅
プライマーを、in vitroでの候補増幅プライマー対の評
価のために、ヒト胎盤DNAを用いて同様に設計した。HLA
遺伝子は全ての細胞中に存在するので、この標的は、in
situ tSDAの正対照として用いられるはずであった。ア
ンプリコンの漏出は重要な問題ではないことが判ったの
で、僅かながらより小さい標的部分を候補プライマーの
初期識別用に選択した(約75〜100bp)。3種類の「左
側」増幅プライマーおよび3種類の候補「右側」増幅プ
ライマーを最初に設計し、そして対の組み合わせで実験
的に試験した。上記のように最適化された緩衝液システ
ムにおいて、以下のプライマーセットが最もよい増幅結
果を与え、in vitro tSDAにおいてHLA−DQαエクソン3
標的配列が5コピー未満検出された。
標的結合配列は、増幅プライマーに対して標的特異性
を与える。本発明の増幅プライマーの標的結合配列は、
したがって、SDA以外の核酸増幅プロトコル、例えば、P
CRおよび3SRにおいても有用である。具体的に、標的配
列に対するプライマーの周期的特異的ハイブリダイゼー
ション、標的配列を鋳型として用いるプライマーの伸長
および標的配列からの伸長生成物の置換を用いるいずれ
の増幅プロトコルも、本発明の増幅プライマーの標的結
合配列を用いることができる。添付の配列表で示された
増幅プライマーの制限エンドヌクレアーゼ認識部位など
の特殊な非標的結合配列を全く必要としない増幅法(例
えば、PCR)に対して、増幅プライマーは、標的結合配
列だけから成ることができる。配列表で示されたものと
は異なった特殊な非標的結合配列を必要とする増幅法
(例えば、3SR)は、挙げられた増幅プライマーの標的
結合配列および当該技術分野において知られているよう
な選択された増幅法によって必要とされる配列または構
造を含む増幅プライマーを用いることができる。更に、
tSDAに適当な別の制限エンドヌクレアーゼ認識部位もま
た、当該技術分野において知られている方法を用いて、
配列表で示された制限エンドヌクレアーゼ認識部位の代
わりに置き換えることができる。
以下の実験実施例を、本発明のいくつかの実施態様を
例証するために与えるが、請求の範囲によって定義され
る発明を制限すると解釈されるべきではない。
実施例1 HLA−DQαエクソン3標的を、ヒト急性骨髄性白血病
(AML)細胞(KG−1a)において上記の選択されたプラ
イマーセットを用いてin situで増幅させ且つ検出し
た。最初に、細胞を4%パラホルムアルデヒド中で30分
間固定し、そして1Xリン酸緩衝溶液(PBS)中で3回洗
浄した。次に、それらを0.01%サポニンによって20分間
透過性にし、そして1X PBSによって3回洗浄した。固
定され透過性にされた細胞(35mM Kpi pH7.6中に細胞
108個/ml)5マイクロリットルを、35mM Kpi,pH7.6、3
mM MgCl2,それぞれ50μMのdGTP、TTPおよびdATP、1.4
mM dCTPαS、500nM増幅プライマー、50nMバンパープ
ライマー並びに15%グリセロールの40μLに対して加え
た。静かに混合した後、試料を95℃で2分間インキュベ
ートし、そして反応温度(52℃)で維持されたTHERMAL
−LOKTM温度ブロックに移した。次に、酵素混合物5マ
イクロリットルを加え(10NEB2 0.5μL、22単位/ml
Bca 0.36μL、160単位/ml BsoB I 1.0μLおよび水
3.14μL)且つ混合して増幅反応を開始した。最終反応
容量は50μLであった。30分後、反応を氷上に置くこと
によって停止させ、そして増幅生成物を検出した。
放射性標識された検出用プローブ(2X106cpm)を増幅
反応に対して加え、そして増幅生成物に対して95℃で30
分に続いて37℃で60分間in situでハイブリッド形成さ
せた。1X SSC 200μL中で25分間2回洗浄した後、細
胞をシンチレーション液中で計数した。1回のこのよう
な実験の結果は以下の通りであった。
試験管 in situハイブリダイ 試験管1において、増幅されたKG1a細胞は、HLA−DQ
αエクソン3特異的検出用プローブによって探査され
た。試験管2は、制限エンドヌクレアーゼが増幅反応か
ら省かれた負の対照であり、tSDAを妨げた。試験管3お
よび4は試験管1および2に対応したが、標的配列とは
無関係のgag特異的検出用プローブによって探査され
た。必要な酵素全部の存在下で増幅され且つHLA−DQα
エクソン3特異的プローブによって検出された試料は全
て、in situで目的の標的の特異的増幅を示した。
増幅されていない細胞とin situで生じたアンプリコ
ンとのインキュベーションを含むように実験を繰返し
た。これは、アンプリコンの負の細胞への転移を、細胞
表面に対するアンプリコンの付着によってかまたは負の
細胞によるアンプリコンの取込みによって評価すること
であった。in situ増幅後、反応を遠心分離して細胞を
沈降させた。上澄みを70℃で15分間インキュベートして
BsoB I活性を除去し、そして予め95℃まで2分間加熱さ
れた固定され透過性にされたKG1a細胞に対して加えた。
混合物を52℃で30分間インキュベートした後、細胞を上
記のように、特異的および非特異的(無関係の)検出用
プローブ両方を用いてハイブリッド形成させ、洗浄し、
そして計数した。結果を以下に示す。
試験管 in situハイブリダイ 制限エンドヌクレアーゼは、試験管1の負の対照反応
から省かれた。試験管2および3は、特異的検出によっ
て完全な増幅反応を示した。試験管3は、試験管2の場
合と同様であるが3倍のポリメラーゼ濃度増加を伴う条
件下でのin situ tSDAから得られたシグナルを示す。試
験管4では、in situで生じたtSDAアンプリコンを、増
幅されていない細胞と一緒にインキュベートした後、そ
れを、増幅された試料の場合と同様にハイブリッド形成
させ、洗浄し、そして検出した。試験管4には、試験管
2の正シグナルがどれほど、増幅されていない細胞に対
するアンプリコンの非特異的付着によるかを確認するこ
とが含まれた。試験管5〜8は、無関係のgag検出用プ
ローブを負の対照としてハイブリッド形成させたこと以
外は試験管1〜4の反応条件に対応する。前の実験の場
合と同様に、標的の特異的in situ増幅は、明らかに、
必要な酵素を全て含むそれらの試料中で起こり且つ特異
的HLA−DQαエクソン3プローブによって検出された。
上澄み中で見られることがあるアンプリコンが増幅され
ていない細胞によって取込まれる機序によって生じた偽
陽性シグナル発生はある程度生じることがあるが、試験
管2および3での実質的により高いシグナルは、明らか
に、in situ SDAが起こっていることを示す。大部分の
シグナルは標的特異的であるが、アンプリコン転移のた
めではない。
別の検出システムにおいて、フルオレセインによって
標識されたシグナルプライマーを用いて実験を繰返し
た。シグナルプライマーを増幅反応に対して100nMの濃
度で加えた。それによって、蛍光プローブはポリメラー
ゼによって伸長し、そして上流の増幅プライマーの伸長
によって標的から置換された。氷上で増幅反応を停止し
た後、試料をリン酸緩衝溶液150〜200μLによってそれ
ぞれ5分間の洗浄によって洗浄した。より小さい伸長さ
れていないシグナルプライマーが細胞から洗浄除去され
たが、より長い標的増幅特異的蛍光シグナルプライマー
は、増幅が起こった細胞によって保持された。これらの
実験において、洗浄された細胞は蛍光顕微鏡法によって
可視化され、その場合、強い蛍光シグナルは正の細胞で
見られ、そして負の細胞は非蛍光であった。しかしなが
ら、シグナルプライマー伸長は、フローサイトメトリー
による蛍光細胞の検出および/または計数にも適合す
る。
同様の実験系列の第三において、増幅生成物を比色検
定で検出した。細胞を4%パラホルムアルデヒド中で20
分間固定し、1X PBS中で3回洗浄し、そして0.01%サ
ポニン中で10分間透過性にした。SDA緩衝液(35mM KPO
4 pH7.5、15%グリセロール、4mM MgOAc)中で洗浄し
た後、細胞懸濁液(細胞5X105個)5μLを、上記のよ
うなプライマーおよびdNTPを含むSDA緩衝液40μLに対
して加えた。前記のようなHLA−DQαエクソン3プライ
マーセットを用い、標的変性後に酵素混合物5μLを加
えて標的を増幅させ、最終反応容量を50μLにした。ヒ
トHLAとマウスMHCとの間の相同性にもかかわらず、マウ
スMHC標的はこの増幅システムで増幅されないので、マ
ウス細胞は負の細胞系として役立った。遺伝子配列デー
タベースの分析は、ここで用いられたプライマーの結合
部分におけるマウスとヒトとの間の相同性が不十分であ
ることを示し、そして精製マウスDNAをPCRでこれらのプ
ライマーを用いて増幅できないことによって負であるこ
とが確証された。94℃で2分間の変性後、ジゴキシゲニ
ンで標識された検出用プローブ(1〜10nM)を33℃で2
時間ハイブリッド形成させた。ハイブリダイゼーション
に続いて、1X SSC中において室温で3回のハイブリダ
イゼーション後洗浄および100mMトリス pH7.5/150mM
NaClへの緩衝液交換を行った。次に、アルカリ性ホスフ
ァターゼ(AP)に結合した抗ジゴキシゲニン抗体(Fcフ
ラグメント)を、細胞と一緒に室温で2〜4時間インキ
ュベートした。負の細胞から非結合抗体を除去するトリ
ス/NaCl洗浄およびアルカリ性ホスファターゼ緩衝液(1
00mMトリス pH9.5/100mM NaCl/50mM MgCl2)への変
換の後、NBT/BCIPを用いて、増幅が起こったそれらの細
胞中で発色させた。細胞をスライド上に塗布し(cytosp
un)、そして顕微鏡法によって可視化した。ヒト細胞
は、HLA−DQαエクソン3検出用プローブを増幅した細
胞中でハイブリッド形成させた場合に強い比色シグナル
を生じた。増幅されていない細胞中でのHLA−DQαエク
ソン3検出用プローブに対するハイブリダイゼーション
は、負の、または極めて弱いがまだ明らかに負の比色応
答を生じた。他の負の対照には、増幅の不存在(すなわ
ち、SDA酵素無添加)、検出用プローブの不存在、およ
び非特異的検出用プローブ(すなわち、増幅された細胞
中のgagまたはニワトリβ−アクチン検出用プローブ)
が含まれ、それらはいずれも検定において負であった。
マウス細胞単独では、HLA−DQαエクソン3もgagプロー
ブもほとんど色を生じなかったが、ヒトおよびマウス細
胞を増幅反応の際に混合した場合、マウス細胞中の比色
シグナルが増加した。しかしながら、結果は、これが比
色検出システム自体の人工物であること、および負の細
胞は非特異的に色素を吸収していることを示唆する。
実施例2 静脈血を、EDTA VACUTAINERTM採血管(ベクトン・デ
ィキンソン・バクテイナー・システムズ(Becton Dicki
nson Vacutainer Systems))に集めた。DNP結合抗CD4
(L120)およびビオチニル化抗CD3(Leu4)抗体を、全
血50μLに対して加え、そして室温で20分間染色した。
赤血球を溶解させるために、1X FACSTM溶解液(ベクト
ン・ディキンソン・イムノサイトメトリー・システム
ズ)1.0mLを各管に対して10分間加えた。細胞を4%パ
ラホルムアルデヒド中において室温で20分間固定し、そ
して1X FACSTM溶解液および0.025%トゥイーン20の0.5
mLを加えることによって透過性にした。細胞を35mM KP
O4によって2回洗浄し、35mM KPO4緩衝液5μL中に際
懸濁させ、そして0.5mLミクロ遠心分離管に移した。
in situ tSDAに対して、35mM KPO4、1.4mM dCTPα
S、それぞれ200μMのdATP、dGTPおよびdTTP、4mM 酢
酸Mg、15%グリセロール、0.05μMの各バンパープライ
マー並びに0.05μMの各増幅プライマーの40μLを、調
製された血液試料に対して加えた。試料を、95℃で3分
間に続いて52℃〜55℃で3分間加熱してプライマーをア
ニーリングした。プライマーアニーリング後、酵素配合
物(10X NEB2緩衝液0.5μL、BsoB I 160単位、Bcaポ
リメラーゼ8単位)5μLを加えて増幅反応を開始し
た。試験管を55℃で30分間インキュベートした。増幅生
成物は、フルオレセインで標識された検出用プローブに
対するハイブリダイゼーションによってin situで検出
された。ハイブリダイゼーションは、特異的または無関
係の検出用プローブ100〜150ngを含有するSDA反応緩衝
液25μL中において95℃で5分間に続いて33℃〜37℃で
60分間行われた。
或いは、増幅生成物は、増幅の際のフルオレセイン標
識シグナルプライマーの包含によって検出された。この
場合、増幅反応緩衝液には、特異的または無関係の5′
フルオレセイン標識シグナルプライマー100nMが更に含
まれた。初期加熱工程、酵素混合物の添加および増幅
は、上記のように行われた。
検出用プローブのin situハイブリダイゼーション
後、またはシグナルプライマーの存在下のtSDAの完了後
に、細胞を1X SSCによって室温で30分間洗浄した。細
胞表面マーカーの抗体染色は、抗DNP−フィコエリトリ
ン(PE)およびCy5/PE標識ストレプトアビジンによって
展開された。細胞を1X PBSによって1回洗浄し、そし
てフローサイトメトリー分析のために1X PBS中に再懸
濁させた。側方散乱対前方散乱(SSC対FSC)のドットプ
ロット上で、白血球は実験処理によって影響されないこ
とが示された。すなわち、CD4/CD3免疫表現型の、(上
記のプライマーセットを用いて)HLA−DQαエクソン3
標的のin situ tSDAを施された細胞は、リンパ球、顆粒
球および単球の典型的な集団を示した。リンパ球集団は
また、CD4対CD3の蛍光ドットプロット上で正常に見え
た。これらの実験は、FACSTM溶解液および免疫表現型決
定が両方ともin situ tSDAに適合することを実証した。
in situ tSDAによるHIVの検出のために、HIVゲノムを
含有する細胞系(H9+)を正常な全血と混合し且つ上記
のように処理し、そして上記の選択されたプライマーを
用いてgag標的配列を増幅させた。更に、検出用プロー
ブまたはシグナルプライマーとして用いることができる
更に別のオリゴヌクレオチドを、配列番号:5に代わるも
のとして用いるために設計した。
SSC対FSCのドットプロット上で、H9+細胞は、白血球
集団のいずれよりも高い前方散乱を有するリンパ球、単
球および顆粒球とは別の集団として明らかに区別でき
た。HLA−DQαエクソン3およびHIVgag標的を、上記の
プライマーセットを用いてin situ tSDAによって増幅さ
せ、そしてシグナルプライマーの検出用プローブハイブ
リダイゼーションまたは包含によって検出した。FL1対
細胞計数のヒストグラムプロットを図1で示す。HLA−D
Qαエクソン3正対照は、酵素が加えられなかったまた
は無関係のプローブ若しくはシグナルプライマーが検出
に用いられなかった負の対照反応と比較したところ、ピ
ーク蛍光の右側への実質的な移動(約100チャンネル)
を示した。HIV増幅反応は、FL1対細胞計数のヒストグラ
ムプロット上で類似した蛍光ピーク移動を示した。これ
らの実験は、増幅がin situで起こったことを確証し、
しかも増幅されたHIV標的は溶解した全血中においてフ
ローサイトメトリーによって検出することができたこと
を実証した。検出用プローブおよびシグナルプライマー
検出法に関するピーク移動の大きさは類似していた。
或いは、静脈血をEDTA VACUTAINERTM採血管に集め、
そしてFICOLL−PAQUETMによる遠心分離によってPBMCを
単離した。集めた細胞を1X PBSによって洗浄し、そし
てヒトT細胞強化カラム(R&Dシステムズ)を用いて
単球およびB細胞を除去した。T細胞の多い画分を、DN
P結合抗CD4およびビオチニル化抗CD3抗体によって室温
で20分間染色した。PBS中4%パラホルムアルデヒド中
の20分間の固定後、細胞をPBSによって洗浄し且つ計数
した。細胞を、サポニン10μg/mLによって透過性にし、
そして35mM KPO4によって2回洗浄した。細胞5X105
をKPO4緩衝液5μL中に再懸濁させ、そして0.5mLミク
ロ遠心分離管に移した。in situ tSDA、増幅生成物の検
出および免疫表現型決定を、FACSTM溶解液試料調製法に
関して上記に記載のように行った。実験結果は、二つの
試料調製法に関してほぼ一致した。
配列表 (2)配列番号:1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:42塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (ix)特色: (A)名称/キー:種々の結合 (B)位置:25..42 (D)その他の情報:/標準名=「標的結合配列」 (ix)特色: (A)名称/キー:種々の特色 (B)位置:19..24 (D)その他の情報:/標準名=「制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位」 (x)配列種類:配列番号:1: (2)配列番号:2の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:41塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (ix)特色: (A)名称/キー:種々の結合 (B)位置:25..41 (D)その他の情報:/標準名=「標的結合配列」 (ix)特色: (A)名称/キー:種々の特色 (B)位置:19..24 (D)その他の情報:/標準名=「制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位」 (x)配列種類:配列番号:2: (2)配列番号:3の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:17塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:3: (2)配列番号:4の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:17塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:4: (2)配列番号:5の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:20塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:5: (2)配列番号:6の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:42塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (ix)特色: (A)名称/キー:種々の結合 (B)位置:25..42 (D)その他の情報:/標準名=「標的結合配列」 (ix)特色: (A)名称/キー:種々の特色 (B)位置:19..24 (D)その他の情報:/標準名=「制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位」 (x)配列種類:配列番号:6: (2)配列番号:7の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:40塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (ix)特色: (A)名称/キー:種々の結合 (B)位置:25..40 (D)その他の情報:/標準名=「標的結合配列」 (ix)特色: (A)名称/キー:種々の特色 (B)位置:19..24 (D)その他の情報:/標準名=「制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位」 (x)配列種類:配列番号:7: (2)配列番号:8の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:22塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:8: (2)配列番号:9の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:26塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:9: (2)配列番号:10の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:20塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:10: (2)配列番号:11の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:18塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:11: (2)配列番号:12の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:22塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:12: (2)配列番号:13の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:18塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:13: (2)配列番号:14の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:22塩基対 (B)種類:核酸 (C)鎖:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(ゲノム) (x)配列種類:配列番号:14:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オストレロバ,ナタリー・ブイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94040, マウンテン・ビュー,デル・メディオ・ アベニュー 141,ナンバー116 (72)発明者 バン・クリーブ,マーク アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27707,ダーラム,カリバー・パーク・ ドライブ 7301,ナンバー202 (72)発明者 リード,ロバート・アラン アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27713,ダーラム,リメリック・レイン 923 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標的配列のin situ増幅の方法であって、 (a)細胞試料中において、第一増幅プライマーを標的
    配列の第一鎖に対して3′にin situでハイブリッド形
    成させ、該第一増幅プライマーは、第一標的結合配列に
    対して5′に制限エンドヌクレアーゼ認識部位を含み、
    そして第一外プライマーを該増幅プライマーの上流の標
    的配列の第一鎖に対してハイブリッド形成させ; (b)第一増幅プライマーおよび第一外プライマーを、 (i)好熱性ポリメラーゼであって、約50℃〜75℃で活
    性であり、鎖置換活性を有し、そして5′→3′エキソ
    ヌクレアーゼ活性を欠いた上記好熱性ポリメラーゼ、 (ii)α−チオデオキシヌクレオシド三リン酸、および (iii)好熱性制限エンドヌクレアーゼであって、その
    制限エンドヌクレアーゼ認識部位が該α−チオデオキシ
    ヌクレオシド三リン酸の包含によって半修飾されている
    場合にその制限エンドヌクレアーゼ認識部位にニックを
    入れる、約50℃〜75℃で活性である上記好熱性制限エン
    ドヌクレアーゼ の存在下において伸長させ、それによって、制限エンド
    ヌクレアーゼ認識部位を含む第一増幅プライマー伸長生
    成物を生成し、そして第一外プライマーの伸長によって
    標的配列の第一鎖から第一増幅プライマー伸長生成物を
    置換し; (c)第一相補鎖を合成することによって第一増幅プラ
    イマー伸長生成物および制限エンドヌクレアーゼ認識部
    位を二本鎖にし、それによって、二本鎖制限エンドヌク
    レアーゼ認識部位に制限エンドヌクレアーゼによってニ
    ックを入れ; (d)ポリメラーゼを用いてニックから伸長させ、それ
    によって標的配列のコピーを二本鎖第一増幅プライマー
    伸長生成物から置換し; (e)標的配列がin situ増幅されるように、ニッキン
    グ、伸長および置換の工程を繰返す工程を含む上記方
    法。
  2. 【請求項2】二本鎖制限エンドヌクレアーゼ認識部位
    に、Acc I、Bsl I、Bsm I、BsmA I、BsoB I、Bsr I、Bs
    rD I、BstN I、BstO I、BstX IまたはMwo Iを用いてニ
    ックを入れる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】好熱性ポリメラーゼが、exo-Vent、exo-De
    epVent、Bst、exo-Pfu、Bcaおよび配列決定等級Taqから
    成る群より選択される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】増幅した標的配列を、増幅中の標的配列上
    のシグナルプライマーのハイブリダイゼーションおよび
    伸長によって生じた第二増幅生成物によって検出する請
    求項1に記載の方法。
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