JP3092061B2 - 共鳴音信号形成装置 - Google Patents

共鳴音信号形成装置

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JP3092061B2
JP3092061B2 JP10108197A JP10819798A JP3092061B2 JP 3092061 B2 JP3092061 B2 JP 3092061B2 JP 10108197 A JP10108197 A JP 10108197A JP 10819798 A JP10819798 A JP 10819798A JP 3092061 B2 JP3092061 B2 JP 3092061B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器に関し、
特に、ピアノのように複数の弦と響板とを有する共鳴装
置を備えた自然楽器における共鳴効果を電気的に実現し
た電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】自然楽器のピアノにおいては、各鍵に対
応して弦とハンマが備えられ、押鍵動作に応じてハンマ
が弦を叩いて振動させる。各弦にはダンパが設けられ、
押鍵時にはダンパが弦から離れ、離鍵時にはダンパが弦
に接触する。また、別にサステインペダル(ダンパペダ
ル)が設けられており、サステインペダルを踏み込むと
全鍵のダンパが弦から離れる。従って、サステインペダ
ルを踏み込むと離鍵しても楽音はなかなか減衰しない。
【0003】サステインペダルを踏み込んだ状態である
鍵を押鍵すると、ハンマが弦を叩き振動が生じる。この
振動は、フレーム等を介して他の弦にも伝わる。伝達さ
れた振動が弦の共鳴振動を誘起するものであると、その
弦は打鍵されていなくても振動を始め、共鳴音を発生す
るようになる。電子楽器においても、この共鳴音発生を
実現しようとする提案がなされている。
【0004】以下に、従来の共鳴音発生装置(特開平4
−121789号)について、図5を参照して説明す
る。図5は、従来例による電子楽器の音源及び共鳴音形
成回路の基本構成を示すブロック図である。
【0005】音源50は、押鍵された鍵に対応する音高
の楽音信号に、所望の音色を付与し、押鍵、離鍵及びサ
ステインペダルの状態に応じた振幅エンベロープを付与
する。音源50は、複数個の楽音信号形成チャンネル5
1−1〜51−n及び加算器52から構成されている。
鍵が押鍵されると、図には示さない押鍵割当手段によっ
て、一つの楽音信号形成チャンネル51−iが押鍵され
た鍵に割り当てられる。全ての楽音信号形成チャンネル
が楽音信号発生中のときに新たな鍵が押鍵された場合
は、離鍵後の経過時間が最長の楽音信号、または減衰が
最も進行した楽音信号の形成チャンネルを開放して新た
に押鍵された鍵に割り当てる等の処理が行われる。
【0006】割り当てられた楽音信号形成チャンネル5
1−iは、押鍵された鍵の音高に対応する楽音信号を形
成出力する。各楽音信号形成チャンネル51−1〜51
−nは、加算器52に接続されている。加算器52は、
各楽音信号形成チャンネル51−1〜51−nから供給
された楽音信号を合算して出力する。
【0007】共鳴音形成回路60は、入力された楽音信
号に基づいて共振周波数の異なるm個の共鳴音信号を形
成し、元の楽音信号に共鳴音信号を付与する。共鳴音形
成回路60は、m個の共鳴音形成チャンネル61−1〜
61−m、加算器65及び66を備えている。各共鳴音
形成チャンネル61−1〜61−mには、音源50から
楽音信号が供給され、サステインペダルスイッチ70か
らサステイン信号SUSが供給されている。サステイン
信号SUSは、サステインペダルを踏み込んだとき
“1”、踏み込み解除により“0”となる。
【0008】各共鳴音形成チャンネルは、加算器62、
乗算器63及び遅延回路64からなる循環信号路を備え
た櫛形フィルタである。加算器62は、音源50から供
給された楽音信号に遅延回路64の出力を加算して乗算
器63に供給する。
【0009】乗算器63は、加算器62から供給された
楽音信号に所定のフィードバック利得を付加して遅延回
路64に供給する。このフィードバック利得は、図には
示さない制御手段によって所望の値に設定可能である。
また、乗算器63の出力は、共鳴音形成チャンネルの出
力を形成し、加算器65に入力される。乗算器63には
加算器62からの楽音信号の他にサステインペダルスイ
ッチ70からサステイン信号SUSが供給されている。
サステイン信号SUSが“1”のとき、すなわちサステ
インペダルを踏み込んだ状態のときは、乗算器63は、
あらかじめ設定されたフィードバック利得を与える。サ
ステイン信号SUSが“0”のとき、すなわちサステイ
ンペダルの踏み込みを解除した状態のときは、乗算器6
3のフィードバック利得は0になり、共鳴音形成チャン
ネルの出力は0になる。
【0010】遅延回路64は、乗算器63から供給され
た信号を所定の時間だけ遅延させて加算器62に供給す
る。遅延時間は図には示さない制御手段によって、所望
の値に設定可能である。遅延時間を適当な値に設定する
ことにより、櫛形フィルタの共振周波数を所望の値に設
定することができる。
【0011】このように構成された各共鳴音形成チャン
ネル61−1〜61−mに、音源50から楽音信号を供
給することにより、各共鳴音形成チャンネル61−1〜
61−m毎に固有の共振周波数を有する共鳴音を形成す
ることができる。
【0012】加算器65は、各共鳴音形成チャンネル6
1−1〜61−mから供給された共鳴音信号を合算し、
加算器66に供給する。加算器66は、音源50から供
給された楽音信号に加算器65から供給された共鳴音信
号を加算してサウンドシステム67に供給する。
【0013】サウンドシステム67は、共鳴音形成回路
60から供給された楽音信号をD/A変換し、音響信号
を発生する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図5に示したような共
鳴音形成回路では、サステインペダルを踏み込んだとき
に、効果的な共鳴音を発生することができる。しかし、
サステインペダルの踏み込みを解除したときには、共鳴
音を発生しない。例えば、ピアノ等の自然楽器において
は、通常の演奏において鍵を押下すると、ダンパペダル
を踏み込んでいない場合でも、押鍵された鍵以外に対応
する弦もわずかに共鳴し、共鳴音を生じ得る。図5に示
したような従来の共鳴音形成回路では、サステインペダ
ルを踏み込まない場合に生じるわずかな共鳴音は発生で
きない。さらに、例えば、ピアノ等の自然楽器において
は、サステインペダルの踏み込みや解除といった共鳴音
付加を指示する動作を行う。その指示動作の際、発生す
るペダルの踏み込み音といったノイズ音等による共鳴音
が生じ得る。図5に示したような共鳴音形成回路では、
共鳴音は楽音信号のみから形成されるものであり、例え
ばノイズ音のような共鳴音のための波形信号は考慮され
ていない。
【0015】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、その目的は、サステイン
ペダルを踏み込まない場合に生じるわずかな共鳴音を発
生させること、あるいは、ノイズ音のような楽音信号以
外の波形信号による共鳴音を発生させることで、より自
然楽器に近い共鳴音を発生することができる共鳴音信号
形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る共鳴音信号形成装置は、発生すべき楽
音信号の音高を指定できると共に、該指定された音高の
楽音信号の発音および消音を指示する音高指定手段と、
前記音高指定手段により指定された音高の楽音信号を形
成出力する楽音信号形成手段と、前記楽音信号を入力
し、共鳴音信号をそれぞれ形成出力することのできる共
鳴音発生手段と、前記形成された共鳴音信号の保持を指
定する共鳴音保持操作子と、前記共鳴音保持操作子によ
って共鳴音の保持が指定されている場合は、前記共鳴音
発生手段において所定レベルの振幅で共鳴音信号を発生
させ、前記共鳴音保持操作子によって共鳴音信号の保持
が指定されていない場合は、前記共鳴音発生手段におい
て前記所定レベルより小さく0よりも大きな振幅で共鳴
音信号を発生させる制御手段とを有する。上記構成の共
鳴音信号形成装置によれば、共鳴音発生手段において形
成された共鳴音信号の保持および保持の解除を指定する
共鳴音保持操作子を設け、共鳴音の保持が指定されてい
る場合は、所定レベルの振幅で共鳴音信号を発生させ、
共鳴音信号の保持が指定されていない場合は、前記所定
レベルより小さく0よりも大きな振幅で共鳴音信号を発
生させることにより、ダンパが弦から離れていない状態
においてわずかに発生する共鳴音を発生させることが可
能となる。
【0017】さらに、本発明に係る共鳴音信号形成装置
は、発生すべき複数の楽音信号の音高を指定できる音高
指定手段と、前記音高指定手段により指定された音高に
対応する楽音信号を形成出力する楽音信号形成手段と、
相互に異なる共振周波数特性を有する複数の共鳴音発生
手段であって、該共鳴音発生手段の各々に、ノイズ成分
に相当する楽音信号と前記楽音信号形成手段が出力した
楽音信号とから生成された信号が入力され、当該共鳴音
発生手段の共振周波数特性に基づいた共鳴音信号を形成
出力する前記複数の共鳴音発生手段とを有する。上記構
成の共鳴音信号形成装置によれば、楽音信号形成手段が
出力した楽音信号のみならず、共鳴音信号を形成するた
めのノイズ成分に相当する楽音信号をも共鳴音発生手段
に入力される。これにより、ノイズ音等による共鳴音を
も発生させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面を参照して説明する。図2は、本発明の実施例によ
る電子楽器のブロック図である。鍵盤10が鍵盤インタ
フェース11を介してバス8に接続されている。鍵盤1
0の押鍵または離鍵があると、鍵盤インタフェース11
が該当の鍵の音高、押鍵または離鍵、押鍵(離鍵)の速
さ、アフタタッチ情報等を検出して、それぞれのデータ
をバス8に供給する。
【0019】ペダル12は、ペダルインタフェース13
を介してバス8に接続されている。ペダルインタフェー
ス13は、ペダル12のサステインペダルまたはソステ
ヌートペダル等のオン/オフ状態を検出し、各ペダルの
オン/オフの情報をバス8に供給する。
【0020】さらに、バス8には、ROM14、RAM
15、CPU16、音源50、共鳴音形成回路60が接
続されている。CPU16は、ROM14に記憶された
プログラムに従い、鍵盤インタフェース11からの押鍵
離鍵情報及びペダルインタフェース13からのペダルオ
ン/オフ情報に基づいて音源50及び共鳴音形成回路6
0を制御する。
【0021】音源50は、複数の楽音信号形成チャンネ
ル51−1〜51−n及び加算器52を含む。音源50
は、押鍵された鍵に対応する音高の楽音信号に、所望の
音色を付与し、押鍵、離鍵及びサステインペダルの状態
に応じた振幅エンベロープを付与する。鍵が押鍵される
と、CPU16により一つの楽音信号形成チャンネル5
1−iが押鍵された楽音発生に割り当てられる。全ての
楽音信号形成チャンネルが楽音信号発生中のときに新た
な鍵が押鍵された場合は、離鍵後の経過時間が最長の楽
音、減衰の最も進んだ楽音等の楽音信号形成チャンネル
を開放して新たに押鍵された鍵に割り当てる等のトラン
ケート処理が行われる。
【0022】割り当てられた楽音信号形成チャンネル5
1−iは、押鍵された鍵の音高に対応する楽音信号を形
成出力する。各楽音信号形成チャンネル51−1〜51
−nは、加算器52に接続されている。加算器52は、
各楽音信号形成チャンネル51−1〜51−nから供給
された楽音信号を合算して共鳴音形成回路60に供給す
る。
【0023】共鳴音形成回路60は、音源50から入力
された楽音信号に共鳴音を付加してサウンドシステム6
7に供給する。共鳴音形成回路60の構成及び動作につ
いては、後に詳述する。サウンドシステム67は、共鳴
音形成回路60から入力された楽音信号をD/A変換
し、音響信号を発生する。
【0024】図1は、図2の共鳴音形成回路60のブロ
ック図である。入力9には、図2に示す音源50の出力
が供給されている。入力9aには、共鳴の為の音が供給
されている。例えば、サステインペダルオン時のノイズ
成分等である。入力9及び9aから入力された楽音信号
はそれぞれ乗算器5及び4を介して加算器1に供給され
ている。加算器1の出力は複数の乗算器21−1〜21
−mに供給されている。
【0025】乗算器21−1〜21−mは、それぞれ加
算器1から入力された楽音信号に所定の係数を乗じ、共
鳴音形成チャンネル20−1〜20−mに供給する。さ
らに乗算器21−1〜21−mは、共鳴レベル制御手段
7に接続されており、楽音信号に乗ずる前記係数は、発
生している楽音の音高情報に基づき、共鳴レベル制御手
段7から供給される。
【0026】共鳴音形成チャンネル20−1〜20−m
は、それぞれ各鍵に対応する弦に固有の共鳴音を形成す
る。従って、共鳴音形成チャンネルは鍵の個数分備える
ことが好ましい。ただし、全鍵分を備えるのが困難な場
合は後により詳細に説明するように鍵の一部のみでもよ
い。例えば、高域と低域で1オクターブ分ずつ合計24
個の共鳴音形成チャンネルを備えてもよい。
【0027】ひとつの共鳴音形成チャンネル20−i
は、加算器22−i、遅延回路23−i、読出制御手段
24−i、乗算器25−iを含む循環信号路を構成し、
櫛形フィルタを形成している。加算器22−iは乗算器
21−iと25−iに接続され、各乗算器から入力され
た楽音信号を加算して遅延回路23−iに供給する。
【0028】遅延回路23−iは、加算器22−iから
供給された楽音信号を所定の時間遅延させて読出制御手
段24−iに供給する。遅延時間は、共鳴音形成チャン
ネル20−iが対応する鍵の弦が有する固有共振周波数
を与えるように設定されている。読出制御手段24−i
は、遅延回路23−iによって所定時間遅延した楽音信
号を読み出し、補間または位相補正を行って乗算器25
−iに供給する。
【0029】乗算器25−iは、読出制御手段24−i
から供給された楽音信号に所定の係数を乗じ加算器22
−iに供給する。すなわち、乗算器25−iは、櫛形フ
ィルタのフィードバック利得を与えている。さらに、乗
算器25−iの出力は、共鳴音形成チャンネル20−i
の出力を形成し、乗算器26−ia及び26−ibに供
給されている。
【0030】乗算器26−ia及び26−ibは共鳴音
形成チャンネル20−iから供給された楽音信号に所定
の係数を乗じ、それぞれ加算器2a及び2bに供給す
る。乗算器26−iaは左チャンネルに対応する共鳴音
を形成し、乗算器26−ibは右チャンネルに対応する
共鳴音を形成する。乗算器26−ia及び26−ibの
係数を適当に選ぶことにより、各弦に対応する共鳴音毎
に左右のチャンネルの混合比、従って定位を独立に設定
することができる。
【0031】加算器2a及び2bは、それぞれ乗算器2
6−1a〜26−ma及び乗算器26−1b〜26−m
bに接続されており、各乗算器の出力を合算して加算器
3a及び3bに供給する。
【0032】乗算器6a及び6bは、それぞれ入力9か
ら入力された楽音信号に所定の係数を乗じて加算器3a
及び3bに供給する。加算器3aは、乗算器6aから供
給された楽音信号と加算器2aから供給された左チャン
ネル用共鳴音信号とを加算し共鳴音が付加された左チャ
ンネル用楽音信号を形成する。加算器3bは、乗算器6
bから供給された楽音信号と加算器2bから供給された
右チャンネル用共鳴音信号とを加算し共鳴音が付加され
た右チャンネル用楽音信号を形成する。
【0033】共鳴レベル制御手段7は、サステインペダ
ル及びソステヌートペダルのオン/オフ状態、鍵盤の各
鍵の押鍵/離鍵状態により、各共鳴音形成チャンネル2
0−1〜20−mに入力される楽音信号の強さを与える
共鳴音制御係数を発生する。この係数は、各共鳴音形成
チャンネル20−1〜20−mへ楽音信号を供給する乗
算器21−1〜21−mに供給されている。
【0034】例えば、サステインペダルがオンのとき
は、共鳴音形成チャンネル20−1〜20−mの全共鳴
音制御係数を1に設定し、全鍵に対応する弦の共鳴音を
発生させる。この時、押鍵に対応する弦と共鳴弦との距
離を考慮して係数に分布を持たせてもよい。
【0035】サステインペダルがオフのときは、押鍵さ
れている鍵に対応する共鳴音形成チャンネルの共鳴音制
御係数を1に設定し、その他の共鳴音制御係数を0に設
定することにより、押されている鍵に対応する弦の共鳴
音のみを発生させることが可能である。
【0036】また、その他の設定を行ってもよい。例え
ば、押鍵時の共鳴音制御係数を0.8、離鍵時を0、サ
ステインペダルオン時の押鍵時を0.9、離鍵時を0.
6としてもよい。
【0037】次に、図1及び図2に示す電子楽器及び共
鳴音形成回路の動作について図6〜図8を参照して説明
する。図6は、メインルーチンを示す流れ図である。電
源が投入されるとステップA1で各装置の初期設定を行
う。その後、ステップA2の鍵盤処理、ステップA3の
ペダル処理及びステップA4のその他の処理を繰り返し
実行する。
【0038】図7は、図6のステップA2の鍵盤処理を
示す流れ図である。メインルーチンから鍵盤処理が起動
されると、ステップB1で今周期の押鍵の有無を判定す
る。押鍵がない場合は、ステップB6の離鍵の有無の判
定処理に移る。
【0039】今周期に押鍵があった場合は、ステップB
2の発音処理を実行する。発音処理では、CPU16は
押鍵された鍵にひとつの楽音信号形成チャンネル51−
jを割り当て、割り当てられた楽音信号形成チャンネル
51−jに発音指示を行う。
【0040】次に、ステップB3でサステインペダルの
オン/オフを判定する。サステインペダルがオンのとき
は、全鍵のダンパが弦から離れ共鳴し得る状態にある。
しかし、近くの鍵が叩かれた時と遠くの鍵が叩かれた時
とでは共鳴の強弱に差が生じる。
【0041】そこで、ステップB5でCPU16は共鳴
レベル制御手段7を介して、押鍵された鍵に応じて共鳴
音形成チャンネルに楽音信号を入力する乗算器(以下、
共鳴音ゲートという)21−iにサステインペダルオン
時の押鍵時用共鳴音制御係数を設定する。
【0042】典型的には、打鍵した位置から離れるに従
って共鳴音ゲートの開き方が減少するような共鳴音制御
係数を設定する。これにより、共鳴音形成チャンネル2
0−iは、サステインペダルオン時に押鍵に対応して弦
が発生する共鳴音を電子的に発生する。
【0043】サステインペダルがオフのときは、押鍵さ
れている鍵のダンパのみが弦を離れ共鳴し得る状態あ
る。そこで、ステップB4でCPU16は共鳴レベル制
御手段7を介して、押鍵された鍵に対応する共鳴音ゲー
ト21−iのみにサステインペダルオフ時の押鍵時用共
鳴音制御係数を設定する。これにより、共鳴音形成チャ
ンネル20−iは、サステインペダルオフ時に押鍵され
た鍵に対応する弦が発生する共鳴音を電子的に発生す
る。なお、押鍵されていない鍵の弦もわずかには共鳴し
得るので、押鍵されていない鍵の共鳴音ゲートをわずか
に開いてもよい。
【0044】次に、ステップB6で離鍵の有無の判定を
行う。今周期に離鍵がなかった場合は、何もしないでメ
インルーチンに戻る。今周期に離鍵があった場合は、ス
テップB7の消音処理を実行する。消音処理では、CP
U16は離鍵された鍵に対応する楽音信号形成チャンネ
ル51−lに消音の振幅エンベロープを付与するように
指示する。このとき、サステインペダルがオン状態であ
れば、サステインペダルがオフ状態になるまで消音処理
を行わない。
【0045】消音処理後、ステップB8でサステインペ
ダルのオン/オフを判定する。サステインペダルがオン
のときは、ステップB10でCPU16は共鳴レベル制
御手段7を介して、乗算器21−1〜21−mのうち離
鍵された鍵に対応する共鳴音ゲート21−kにサステイ
ンペダルオン時の離鍵時用共鳴音制御係数を設定する。
これにより、共鳴音形成チャンネル20−kは、サステ
インペダルオン時に離鍵された鍵に対応する弦が発生す
る共鳴音を電子的に発生する。
【0046】サステインペダルがオフのときは、ステッ
プB9でCPU16は共鳴レベル制御手段7を介して、
離鍵された鍵に対応する共鳴音ゲート21−kにサステ
インペダルオフ時の離鍵時用共鳴音制御係数を設定す
る。これにより、共鳴音形成チャンネル20−kは、サ
ステインペダルオフ時に離鍵された鍵に対応する弦が発
生する共鳴音を電子的に発生する。この時の共鳴音制御
係数を0にし、離鍵された鍵に対応する共鳴音を発生し
ないようにしてもよい。
【0047】上記処理が終了すると、制御はメインルー
チンに戻る。図8は、ペダル処理を示す流れ図である。
メインルーチンからペダル処理が起動されると、ステッ
プC1で今周期にサステインペダルが踏まれたか否かを
判定する。サステインペダルが踏まれなかった場合は、
ステップC4のサステインペダルが離されたか否かの判
定処理に移る。
【0048】今周期にサステインペダルが踏まれたとき
は、ステップC2のサステインペダルオンの処理を実行
する。サステインペダルオンの処理では、CPU16
は、サステインペダルオン状態を記憶する。サステイン
ペダルオン状態のときは、離鍵を検出しても直ちに消音
処理を行わずサステインペダルがオフになるのを待って
消音処理を行う。
【0049】次に、ステップC3で押鍵中の鍵に対応す
る共鳴音ゲートに、サステインペダルオン中の押鍵時用
共鳴音制御係数を設定し、離鍵中の鍵に対応する共鳴音
ゲートに、サステインペダルオン中の離鍵時用共鳴音制
御係数を設定する。これにより、各共鳴音形成チャンネ
ルは、サステインペダルオン時の共鳴音を発生する。
【0050】次に、ステップC4で今周期にサステイン
ペダルが離されたか否かを判定する。サステインペダル
が離されなかった場合には、現状態を維持しメインルー
チンに制御を戻す。
【0051】今周期にサステインペダルが離された場合
には、ステップC5のサステインペダルオフの処理を実
行する。サステインペダルオフの処理では、CPU16
は、サステインペダルオフ状態を記憶する。同時に、サ
ステインペダルオン中に離鍵された鍵に対応する消音処
理を実行する。
【0052】次に、ステップC6で押鍵中の鍵に対応す
る共鳴音ゲートに、サステインペダルオフ中の押鍵時用
共鳴音制御係数を設定し、離鍵中の鍵に対応する共鳴音
ゲートに、サステインペダルオフ中の離鍵時用共鳴音制
御係数を設定する。これにより、各共鳴音形成チャンネ
ルは、サステインペダルオフ時の共鳴音を発生する。サ
ステインペダルオフ中の離鍵時用共鳴音制御係数を0と
した場合は、離鍵中の鍵に対応する共鳴音形成チャンネ
ルは共鳴音の発生を停止する。
【0053】上記処理を実行後、制御をメインルーチン
に戻す。図7及び図8では、説明の簡単化の為にペダル
処理としてサステインペダルのみを考慮したが、ソステ
ヌートペダルを踏み込んだ時は、押鍵された鍵のダンパ
が外れ、押鍵された鍵に対してはサステインペダルを踏
み込んだのと同じ状態となる。そこで、ソステヌートペ
ダルを考慮した場合を以下に説明する。
【0054】図6のステップA3のペダル処理におい
て、ソステヌートペダルオンを検出したら、CPU16
はソステヌートペダルオン状態を記憶する。ソステヌー
トペダルオン状態のときは、押鍵している鍵を記憶バッ
ファに記憶する。離鍵を検出したときに図7のステップ
B7の処理において、離鍵された鍵が前記記憶バッファ
に記憶されている場合は、消音処理も該当の共鳴音ゲー
トへの共鳴音制御係数の再設定も行わない。離鍵された
鍵が前記記憶バッファに記憶されていない場合は、通常
の消音処理及び共鳴音ゲートへの共鳴音制御係数の再設
定を行う。これによりソステヌートペダルオン時は、離
鍵されても該当の共鳴音形成チャンネルは押鍵時と同様
の共鳴音を発生する。
【0055】また、図6のステップA3のペダル処理に
おいて、ソステヌートペダルオフを検出したら、CPU
16はソステヌートペダルオフ状態を記憶する。さら
に、前記記憶バッファに記憶されている鍵で既に離鍵さ
れている鍵について、消音処理を実行し、該当の鍵に対
応する共鳴音ゲートに離鍵時用共鳴音制御係数を設定す
る。同時に、前記記憶バッファをクリアする。これによ
り、ソステヌートペダルオン中に離鍵された鍵に対応す
る共鳴音形成チャンネルは共鳴音の発生を停止する。
【0056】以上述べたように、本実施例では、サステ
インペダルオフ時にも、押鍵されている鍵に対応する弦
の共鳴音を電子的に発生することができる。さらに、サ
ステインペダルのオン/オフの状態、鍵の押鍵/離鍵の
状態に応じて共鳴音制御係数を適当に選択することによ
り、より自然楽器に近い共鳴音を発生することができ
る。
【0057】例えば、ピアノのC1(ド)の鍵とG1
(ソ)の鍵を同時に押鍵したときを考える。C1の音の
周波数は32.7Hz、G1の音の周波数は49Hzで
あり、その比は約2:3である。C1の3倍音は、9
8.1Hz、G1の2倍音は98Hzでありほぼ等し
い。従って、C1に対応する弦は、G1の2倍音、4倍
音等で共鳴する。本実施例によれば、サステインペダル
を踏まない状態でC1の鍵とG1の鍵を同時に押鍵した
ときの、上記のようなC1の弦とG1の弦との間の共鳴
音を自然楽器と同様に発生することができる。
【0058】上記実施例では、全鍵に対応した共鳴音形
成チャンネルを備えた共鳴音形成回路について説明した
が、全鍵に対応した共鳴音形成チャンネルを備えるとチ
ャンネル数が多くなり回路が複雑になる。回路を簡単に
するためには、高域用と低域用にそれぞれ1オクターブ
分の共鳴音形成チャンネルを備えてもよい。以下に、第
2の実施例による共鳴音形成回路について図3を参照し
て説明する。
【0059】図3は、高域用と低域用にそれぞれ1オク
ターブ分の共鳴音形成チャンネルを備えた場合の共鳴音
形成チャンネルのブロック図を示す。共鳴音形成チャン
ネルは、低域用として20−1〜20−12の12個、
高域用として20−13〜20−24の12個が備えら
れている。
【0060】入力9、9aから入力された楽音信号が加
算器1に入力されるまでは、図1に示した共鳴音形成回
路と同様である。加算器1の出力側は、乗算器17a、
17bに接続され、楽音信号を供給する。乗算器17a
及び17bは、それぞれ低域用共鳴音形成チャンネルの
共鳴音ゲート21−1〜21−12及び高域用共鳴音形
成チャンネルの共鳴音ゲート21−13〜21−24に
楽音信号を供給している。音源がステレオ音源のときに
は、左チャンネル用の楽音信号を低域用共鳴音形成チャ
ンネルの共鳴音ゲート21−1〜21−12に入力し、
右チャンネル用の楽音信号を高域用共鳴音形成チャンネ
ルの共鳴音ゲート21−13〜21−24に入力しても
よい。これは、ピアノの低域用の弦が左側に、高域用の
弦が右側にあることに対応している。
【0061】共鳴音ゲート21−i、共鳴音形成チャン
ネル20−i及び乗算器26−ia,26−ibの構成
は図1の共鳴音形成回路と同様である。各乗算器26−
ia及び26−ibの出力は、それぞれ加算器2a及び
2bに供給されている。
【0062】加算器2a及び2bは、それぞれ乗算器1
8a及び18bに楽音信号を供給する。また、加算器3
a及び3bは、それぞれ乗算器6a及び6bから入力さ
れた楽音信号と、乗算器18a及び18bから入力され
た共鳴音信号とを加算し、共鳴音を付加した楽音信号を
形成出力する。
【0063】共鳴レベル制御手段7は、サステインペダ
ル及びソステヌートペダルのオン/オフ状態、鍵盤の押
鍵/離鍵状態により、低域用共鳴音形成チャンネル20
−1〜20−12及び高域用共鳴音形成チャンネル20
−13〜20−24の共鳴音ゲートに与える共鳴音制御
係数を発生する。
【0064】図3に示すような共鳴音形成回路では、押
鍵された鍵に対応する共鳴音形成チャンネルがない場合
がある。この場合は、押鍵された鍵の音に対応する高域
用の共鳴音形成チャンネルと低域用の共鳴音形成チャン
ネルの共鳴音ゲートにそれぞれ適当な共鳴音制御係数を
設定して、押鍵された鍵に対応する共鳴音を疑似的に発
生する。
【0065】例えば、低域用の共鳴音形成チャンネルと
して音名C1からB1までの1オクターブ分、高域用の
共鳴音形成チャンネルとして音名C5からB5までの1
オクターブ分が準備されている場合を考える。このと
き、押鍵された鍵に対応して以下のように各共鳴音ゲー
トの共鳴音制御係数を調整することが可能である。
【0066】C1に対応する鍵が押鍵された場合には、
C1に対応した低域用の共鳴音形成チャンネルの共鳴音
ゲート21−1の共鳴音制御係数を1に設定し、C5に
対応した高域用の共鳴音形成チャンネルの共鳴音ゲート
21−13の共鳴音制御係数を0に設定する。
【0067】逆に、C5に対応する鍵が押鍵された場合
には、C1に対応した低域用の共鳴音形成チャンネルの
共鳴音ゲート21−1の共鳴音制御係数を0に設定し、
C5に対応した高域用の共鳴音形成チャンネルの共鳴音
ゲート21−13の共鳴音制御係数を1に設定する。
【0068】また、C3に対応する鍵が押鍵された場合
には、C1に対応した低域用の共鳴音形成チャンネルの
共鳴音ゲート21−1及びC5に対応した高域用の共鳴
音形成チャンネルの共鳴音ゲート21−13の共鳴音制
御係数を双方0.5に設定する。
【0069】その他の鍵が押鍵された時も、低域用と高
域用の対応する共鳴音ゲートに設定する共鳴音制御係数
の比率を変えることにより、最適の共鳴音を得るように
調整することが好ましい。
【0070】上記のように、第2の実施例による共鳴音
形成回路は、全鍵分の共鳴音形成チャンネルを備える必
要がなく、電子回路を簡単にすることができる。また、
高域用と低域用の共鳴音制御係数を適当に選択すること
により、各鍵に対応した共鳴音に近い共鳴音を発生する
ことが可能である。
【0071】次に、図4を参照して、第3の実施例につ
いて説明する。実際のピアノにおいてハンマが弦をたた
くのは、弦の一端から弦の長さの約1/7〜1/9の位
置である。従って、弦の一端から弦の長さの約1/7〜
1/9の位置が節となるような定在波は発生しにくい。
これは、該当の弦の基本共振周波数の7〜9倍音は発生
しにくいことを意味する。図4に示す第3の実施例は、
各共鳴音形成チャンネルに基本共振周波数の7〜9倍音
に相当する帯域の通過を阻止する帯域阻止フィルタを備
えた例である。
【0072】入力9、9aから楽音信号が入力され、各
共鳴音形成チャンネル20−1〜20−24に入力され
るまでは図3に示す第2の実施例と同様である。また、
共鳴音形成チャンネル20−iの加算器22−i、遅延
回路23−i、読出制御手段24−i及び乗算器25−
iからなる循環信号路は図3に示す第2の実施例の共鳴
音形成チャンネルと同様である。乗算器25−iの出力
が帯域阻止フィルタ27−iに接続され、帯域阻止フィ
ルタ27−iの出力が共鳴音形成チャンネル20−iの
出力を形成している点が異なる。これにより、各共鳴音
形成チャンネルの基本共振周波数の7〜9倍音の発生が
抑止され、より実際のピアノの共鳴音に近い共鳴音を得
ることが可能となる。
【0073】上記の例では、帯域阻止フィルタを使用す
る場合について説明したが、7倍音以上の周波数を阻止
する低域通過型フィルタでもよい。低域用共鳴音形成チ
ャンネル20−1〜20−12の出力は、合算されて乗
算器28a及び28bに供給される。また、高域用共鳴
音形成チャンネル20−13〜20−24の出力は、合
算されて乗算器29a及び29bに供給される。乗算器
28aおよび乗算器29aの出力は加算器2aによって
加算され、左チャンネル用共鳴音信号を形成する。乗算
器28bおよび乗算器29bの出力は加算器2bによっ
て加算され、右チャンネル用共鳴音信号を形成する。
【0074】図3に示す第2の実施例では、各共鳴音形
成チャンネルの出力を左右のチャンネル用の共鳴音信号
に分離し、左右別々の乗算器を介して加算器2aまたは
2bに入力していたが、本実施例では、各共鳴音形成チ
ャンネルの出力を合算した後に左右のチャンネル用の乗
算器に入力している。そのため、左右の共鳴音形成チャ
ンネル間の干渉を取り入れることができる。また、乗算
器の個数を削減することができ、電子回路を簡単化する
ことが可能となる。
【0075】ピアノのように低域用の音を発生する弦が
左側に、高域用の音を発生する弦が右側にあるような場
合には、低域用の共鳴音形成チャンネルが発生した共鳴
音信号を左右のチャンネルに分離するとき、左チャンネ
ル用を強く、右チャンネル用を弱くするのが好ましい。
逆に、高域用の共鳴音形成チャンネルが発生した共鳴音
信号を左右のチャンネルに分離するときには、左チャン
ネル用を弱く、右チャンネル用を強くするのが好まし
い。従って、本実施例のように低域用及び高域用の共鳴
音形成チャンネルの出力をそれぞれ合算した後に、左右
のチャンネルに分離してそれぞれ独立に音量を付与する
ことにより、効果的な共鳴音を発生することができる。
【0076】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。例えば、出力を加算器22−iの加算結
果等、ループ回路の任意の箇所からとるようにしてもよ
い。
【0077】なお、本発明の要旨は特許請求の範囲に記
載の通りのものであるが、本発明の特徴はさらに以下の
ものにも存在する。 〔A〕 前記共鳴音発生手段は、混合された楽音信号を
注入する加算器、遅延回路及びフィードバック利得付与
手段を含む循環信号路を形成する櫛形フィルタを含むこ
とを特徴とする特許請求の範囲の請求項1記載の電子楽
器。
【0078】〔B〕 前記複数の共鳴音発生手段は、そ
れぞれ前記音高指定手段が指定可能な音高に対応した共
振周波数を有する特許請求の範囲の請求項1またはA項
に記載の電子楽器。
【0079】〔C〕 前記複数の共鳴音発生手段は、前
記音高指定手段が指定可能な低域の1オクターブ分と高
域の1オクターブ分のみが設けられていることを特徴と
する特許請求の範囲の請求項1またはAないしB項に記
載の電子楽器。
【0080】〔D〕 前記複数の共鳴音発生手段の出力
側に設けられ、前記複数の共鳴音発生手段から発生した
複数の楽音信号を混合する左チャンネル用混合手段と右
チャンネル用混合手段と、前記複数の共鳴音発生手段の
出力側と前記左チャンネル用混合手段及び右チャンネル
用混合手段の入力側の間にそれぞれ1対ずつ設けられ、
楽音信号の音量レベルを前記各共鳴音発生手段毎に調節
し、一方は前記左チャンネル用混合手段に、他方は前記
右チャンネル用混合手段に調節後の楽音信号を供給する
共鳴音レベル調節手段とを有する特許請求の範囲の請求
項1またはA、B、C項のいずれかに記載の電子楽器。
【0081】〔E〕 前記複数の共鳴音発生手段は、さ
らに共鳴音の中から不要な周波数成分のみを低減する帯
域阻止フィルタを有する特許請求の範囲の請求項1また
はA、B、C、D項のいずれかに記載の電子楽器。
【0082】〔F〕 前記帯域阻止フィルタは、共鳴音
の基本周波数の7〜9倍音の通過を阻止するためのフィ
ルタであることを特徴とするE項記載の電子楽器。 〔G〕 音高指定手段によって発生すべき楽音信号を指
定し、前記音高指定手段により指定された複数の異なる
音高の楽音信号を形成出力し、前記楽音信号を異なる共
振周波数特性を有する複数の共鳴音発生手段に、発生す
べき楽音信号の音高に応じて共鳴音発生手段毎に選択さ
れたレベルで入力し、入力した楽音信号に基づいて複数
の異なる共鳴音信号を形成出力する共鳴音発生方法。
【0083】〔H〕 発生すべき楽音の音高に対応した
共鳴音発生手段にのみ楽音信号を供給し、他の共鳴音発
生手段には楽音信号を供給しないことを特徴とするG項
記載の共鳴音発生方法。
【0084】〔I〕 発生した楽音を持続させたい場合
には、発生すべき楽音の音高に対応した共鳴音発生手段
に楽音を供給し、他の共鳴音発生手段には音量レベルを
下げた楽音を供給することを特徴とするG項記載の共鳴
音発生方法。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
共鳴音信号形成装置において押鍵されていない鍵につい
てもわずかな共鳴音を発生させ、もしくは、ノイズ音等
の楽音信号以外の音による共鳴音を発生させることが可
能となり、より自然楽器に近い共鳴音を発生することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例による共鳴音形成回路
のブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施例による電子楽器の基本
構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第2の実施例による共鳴音形成回路
のブロック図である。
【図4】 本発明の第3の実施例による共鳴音形成回路
のブロック図である。
【図5】 従来例による音源及び共鳴音形成回路のブロ
ック図である。
【図6】 本発明の第1の実施例によるメインルーチン
の流れ図である。
【図7】 本発明の第1の実施例による鍵盤処理の流れ
図である。
【図8】 本発明の第1の実施例によるペダル処理の流
れ図である。
【符号の説明】
1、2a、2b、3a、3b、22−i、52、62、
65、66 加算器;4、5、6a、6b、17a、1
7b、18a、18b、21−i、25−i、26−i
a、26−ib、28a、28b、29a、29b、6
3 乗算器;7 共鳴レベル制御手段; 8 バス;
9、9a 入力; 10 鍵盤;11 鍵盤インタフェ
ース; 12 ペダル; 13 ペダルインタフェー
ス;14 ROM; 15 RAM; 16 CPU;
20−i 共鳴音形成チャンネル; 23−i、64
遅延回路; 24−i 読出制御手段; 27−i
帯域阻止フィルタ; 50 音源; 51−i 楽音形
成チャンネル; 60 共鳴音形成回路; 61−i
共鳴音形成チャンネル; 67 サウンドシステム;
70 サステインペダルスイッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 G10H 1/053

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生すべき楽音信号の音高を指定できる
    と共に、該指定された音高の楽音信号の発音および消音
    を指示する音高指定手段と、 前記音高指定手段により指定された音高の楽音信号を形
    成出力する楽音信号形成手段と、 前記楽音信号を入力し、共鳴音信号をそれぞれ形成出力
    することのできる共鳴音発生手段と、 前記形成された共鳴音信号の保持を指定する共鳴音保持
    操作子と、 前記共鳴音保持操作子によって共鳴音の保持が指定され
    ている場合は、前記共鳴音発生手段において所定レベル
    の振幅で共鳴音信号を発生させ、前記共鳴音保持操作子
    によって共鳴音信号の保持が指定されていない場合は、
    前記共鳴音発生手段において前記所定レベルより小さく
    0よりも大きな振幅で共鳴音信号を発生させる制御手段
    とを有する共鳴音信号形成装置。
  2. 【請求項2】発生すべき複数の楽音信号の音高を指定で
    きる音高指定手段と、 前記音高指定手段により指定された音高に対応する楽音
    信号を形成出力する楽音信号形成手段と、 相互に異なる共振周波数特性を有する複数の共鳴音発生
    手段であって、該共鳴音発生手段の各々に、ノイズ成分
    に相当する楽音信号と前記楽音信号形成手段が出力した
    楽音信号とから生成された信号が入力され、当該共鳴音
    発生手段の共振周波数特性に基づいた共鳴音信号を形成
    出力する前記複数の共鳴音発生手段とを有する共鳴音信
    号形成装置。
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