JP2003208182A - 楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生装置

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JP2003208182A
JP2003208182A JP2002005523A JP2002005523A JP2003208182A JP 2003208182 A JP2003208182 A JP 2003208182A JP 2002005523 A JP2002005523 A JP 2002005523A JP 2002005523 A JP2002005523 A JP 2002005523A JP 2003208182 A JP2003208182 A JP 2003208182A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アコースティックピアノなどのような独特の広
がり感のある共鳴音効果を再現する楽音発生装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】楽音の音高を指定し楽音の発生を指示する
鍵盤を備えた電子ピアノなどにおいて、指示された音高
の押鍵音を発生する第1の音源に加えて、その押鍵音に
対応した共鳴音成分を発生する第2の音源を備える。さ
らに、第1の音源からの楽音は第1のサウンドシステム
で、第2の音源からの共鳴音成分は第2のサウンドシス
テムで放音する。音場や電子ピアノの仕様に応じて共鳴
音成分に遅延効果を付与してもよい。また、共鳴音成分
の楽音は、音高ごとまたは音域ごとに分けて発生させ、
音高ごとまたは音域ごとに独立した遅延を与えたり、相
互に干渉させたりしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、楽音発生装置に
関し、特にアコースティックピアノなどのような独特の
広がり感のある共鳴音を発生させることができる楽音発
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アコースティックピアノでは、ダンパー
ペダルを踏んで押鍵すると、全ての弦が開放となり自由
振動できる状態になるので、押鍵された以外の弦も微妙
に鳴動し、音が広がるような独特の共鳴感と余韻が得ら
れることが知られている。
【0003】従来、電子楽器などに備えられている楽音
発生装置においては、ダンパーペダルを踏んで押鍵した
ときのアコースティックピアノのような独特の広がり感
を再現するために、残響装置などで余韻感を付与してい
た。あるいは、音源の構成として、ダンパーペダルを踏
んで弾いたときの押鍵音とダンパーペダルを踏まずに弾
いたときの押鍵音とを別々にサンプリングし、楽音発生
時に使い分けるものもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の方法では、生のアコースティックピアノなどにおける
独特の広がり感を再現するには限界があった。
【0005】この発明は、上述した従来技術における問
題点に鑑み、アコースティックピアノなどのような独特
の広がり感のある共鳴音効果を再現する楽音発生装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、楽音の音高を指定し、楽音
の発生を指示する楽音発生指示手段と、前記楽音発生指
示手段の指示に応じて、指示された音高の主楽音を発生
する第1の音源と、前記主楽音に対応した副楽音を発生
する第2の音源と、前記第1の音源により発生された主
楽音を放音する第1のサウンドシステムと、前記第2の
音源により発生された副楽音を放音する第2のサウンド
システムとを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2に係る発明は、楽音の音高を指定
し、楽音の発生を指示する楽音発生指示手段と、演奏補
助操作子と、前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指
示された音高の主楽音を発生する第1の音源と、前記主
楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、前記第
1の音源により発生された主楽音を放音する第1のサウ
ンドシステムと、前記第2の音源により発生された副楽
音を放音する第2のサウンドシステムと、前記演奏補助
操作子がオフされているときは、前記第2の音源による
副楽音の発生を行なうことなく前記第1の音源による主
楽音の発生のみを行ない、前記演奏補助操作子がオンさ
れているときは、前記第1の音源による主楽音の発生と
前記第2の音源による副楽音の発生の両方を行なうよう
に発音制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1または2
に記載の楽音発生装置において、前記第2のサウンドシ
ステムで放音する副楽音に、前記主楽音の楽音成分を混
合する手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項1または2
に記載の楽音発生装置において、前記第1のサウンドシ
ステムで放音する主楽音に、前記副楽音の楽音成分を混
合する手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項1から4の
何れか1つに記載の楽音発生装置において、前記副楽音
を遅延させて前記第2のサウンドシステムで放音する遅
延効果手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】請求項6に係る発明は、請求項5に記載の
楽音発生装置において、前記第2の音源は、音高ごとま
たは所定の音域ごとに分けた副楽音を発生し、前記遅延
効果手段は、前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽
音に対してそれぞれ独立した遅延量で遅延させるもので
あることを特徴とする。
【0012】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
楽音発生装置において、前記音高ごとまたは所定の音域
ごとの副楽音を互いに干渉させる手段をさらに備えたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項8に係る発明は、請求項1から7の
何れか1つに記載の楽音発生装置において、前記第1の
音源は、アコースティックピアノをダンパーペダルをオ
フして演奏したときの押鍵音を主楽音として発生するも
のであり、前記第2の音源は、アコースティックピアノ
をダンパーペダルをオンして演奏したときの押鍵音から
ダンパーペダルをオフして演奏したときの押鍵音成分を
除いた楽音を副楽音として発生するものであることを特
徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、この発明の
実施の形態を説明する。
【0015】図1(a)は、この発明に係る楽音発生装
置を適用した電子ピアノの外観図を示す。この電子ピア
ノは、メインスピーカー101とサブスピーカー102
を備えている。メインスピーカー101は、鍵盤下に演
奏者に対向する形で左右2つ設けられている。サブスピ
ーカー102は、図1(b)に示すように、電子ピアノ
上部の背面部に左右2つ設けられている。
【0016】メインスピーカー101は、演奏者が押鍵
した鍵に対応した音高の押鍵音(主楽音と呼ぶ)を放音
するものである。サブスピーカー102は、演奏者がダ
ンパーペダルを踏みながら押鍵したとき、その鍵に対応
する共鳴音(ダンパー開放音と呼ぶ)を放音するもので
ある。上述したように、サブスピーカー102は電子ピ
アノの背面部に設けられているため、演奏者はサブスピ
ーカー102から放音された共鳴音を直接聞くのではな
く、電子ピアノ後部の壁に反射した共鳴音を間接的に聞
くこととなる。このように共鳴音が反射することによっ
て、物理的にもより広がり感が強調された共鳴音を演奏
者は聞くことができる。
【0017】なお、サブスピーカー102は、必ずしも
電子ピアノの背面部に設置されている必要はない。例え
ば、図1(c)に示すように、サブスピーカー102の
みを電子ピアノから分離独立させ、電子ピアノの外部に
設置してもよい。これによって、より広がり感のある共
鳴音が期待できる。
【0018】図2は、図1の電子ピアノにおける楽音発
生装置の基本構成を示すブロック図である。この楽音発
生装置は、演奏情報発生部201、発音制御部202、
メイン音源203、エフェクト付与部204、加算器2
05、乗算器206、メインスピーカー207、サブ音
源208、乗算器209、加算器210、乗算器21
1、遅延効果部212、乗算器213、およびサブスピ
ーカー214を備えている。この図では、1系列のみの
モノラル構成で示しているが、実際にはステレオ構成で
あるものとする。
【0019】この楽音発生装置は、鍵盤やダンパーペダ
ルによって入力された演奏情報に基づいて主楽音および
ダンパー開放音を出力する。主楽音は、押鍵した音高の
ピアノの弦の振動のみによって発生する楽音を再現した
音であり、図2のメイン音源203からメインスピーカ
ー207に至る系列により発生される。ダンパー開放音
は、ダンパーペダルを踏みながら押鍵したときに、主楽
音と連動して発生する共鳴音を再現した音であり、図2
のサブ音源208からサブスピーカー214に至る系列
により発生される。
【0020】図2において、演奏情報発生部201は、
複数の鍵を備えた鍵盤とダンパーペダルを含み、演奏者
の演奏操作に基づく演奏情報を発生する。演奏情報は、
音高指定情報、キーオン/オフ信号、およびダンパーペ
ダルのオン/オフ情報を含む。これらの演奏情報は、発
音制御部202に入力する。発音制御部202は、ダン
パーペダルが踏まれていないで鍵盤の鍵が押鍵されたと
きは、メイン音源203のみに押鍵した鍵に対応する音
高の主楽音の発音を指示する。ダンパーペダルが踏まれ
ていて鍵盤の鍵が押鍵されたとき、発音制御部202
は、メイン音源203に主楽音の発音を指示するととも
に、サブ音源208にダンパー開放音の発音を指示す
る。ダンパー開放音がキーオフ制御されるのは、ダンパ
ーペダルがオフされたときであり、このときは発音して
いるダンパー開放音のすべてが一括キーオフされる。
【0021】メイン音源203は、発音制御部からの主
楽音の発音指示(音高指定情報やキーオン信号などを含
む)に応じて、指定された音高の楽音信号(主楽音)を
発生する。発生した楽音信号は、エフェクト付与部20
4および加算器205に入力する。エフェクト付与部2
04は、入力した楽音信号に対して、リバーブ、コーラ
ス、およびイコライザなどの各種のエフェクト(音響効
果)を単独あるいは組み合わせて付与する。加算器20
5は、エフェクト付与済みの楽音信号とエフェクト付与
前の元の楽音信号(ドライ音)とを加算する。乗算器2
06は、加算器205からの楽音信号の音量レベルを制
御するためのものである。乗算器206の出力は、メイ
ンスピーカー207(図1の101)により放音され
る。これにより、主楽音が出力される。
【0022】サブ音源208は、発音制御部からのダン
パー開放音の発音指示(音高指定情報やキーオン信号な
どを含む)に応じて、指定された音高に対応するダンパ
ー開放音の楽音信号を発生する。発生したダンパー開放
音の楽音信号は乗算器209に入力し、ここでダンパー
レベルの調整を行なう。乗算器209の出力は、加算器
210に入力する。加算器210は、乗算器209でレ
ベル調整された楽音信号と乗算器211の出力とを加算
する。乗算器211は、加算器205から取り出した主
楽音の楽音信号に所定の係数を乗算する。乗算器211
と加算器210は、主楽音の状態をダンパー開放音に反
映させるためのものである。加算器210の出力は、遅
延効果部212に入力する。
【0023】遅延効果部212は、入力楽音信号に遅延
をかけることで音を散らせるなどの音響効果を与える。
遅延効果部212は、シフトレジスタやRAMを用いた
信号遅延器によって構成される。音質調整のためのフィ
ルタやイコライザなどを組み合わせてもよい。遅延効果
部212の遅延量は、想定される電子ピアノの仕様(例
えば、寸法や形状など)や想定される音場などに応じて
設定する。例えば、電子ピアノが大きい場合は、共鳴音
が演奏者の耳に達するまでに時間がかかるので、その距
離を考慮した分だけの遅延時間を設定する。遅延効果部
212の出力は、乗算器213に入力する。乗算器21
3は、ダンパー開放音の楽音信号の音量レベルを制御す
るためのものである。乗算器213の出力は、サブスピ
ーカー214(図1の102)により放音される。これ
により、ダンパー開放音が出力される。
【0024】メイン音源203およびサブ音源208
は、音高ごと(あるいは所定の鍵域ごと)に用意された
波形データを格納した波形メモリを備え、指示された音
高に応じた波形データを読み出して再生することにより
楽音生成するサンプリング音源である。メイン音源20
3の波形データは、ダンパーペダルをオフ(踏まない状
態)してアコースティックピアノを弾いてサンプリング
(共鳴音をできる限り除き、押鍵音そのものだけを取り
込むようにする)したデータから作成した波形データで
ある。サブ音源208の波形データは、ダンパーペダル
をオン(踏んだ状態)した状態で取り込んだ波形データ
から、ダンパーペダルをオフした状態で取り込んだ波形
データの成分を除くことで得た波形データである。
【0025】図3に、ダンパー開放音の波形データを生
成する処理の概念図を示す。301は、ダンパーペダル
を踏みながら押鍵したときの押鍵音をサンプリングした
波形データを示す。302は、ダンパーペダルを踏まず
に押鍵した押鍵音をサンプリングした波形データを示
す。前者成分から後者成分を引いた残差成分が、ダンパ
ー開放音の波形データ303である。これをサブ音源2
08の波形メモリに格納しておく。なお、ダンパー開放
音303は、音高ごと、すなわち各鍵ごとに保持してお
くと再現性が高まる。
【0026】図4は、エフェクト付与部204の構成例
を示す。エフェクト付与部204は、リバーブ処理部4
01、コーラス処理部402、バリエーション処理部4
03、加算器404,405、およびイコライザ処理部
406を備える。リバーブ処理部401は、入力した楽
音信号にリバーブ効果を付与する。コーラス処理部40
2は、入力した楽音信号にコーラス効果を付与する。バ
リエーション処理部403は、入力した楽音信号にフェ
イズシフターやディストーションなどの各種の音響効果
を付与する。イコライザ処理部406は、入力した楽音
信号の周波数特性調整を行なう。
【0027】メイン音源203から入力された楽音信号
は、リバーブ処理部401、コーラス処理部402、お
よびバリエーション処理部403に入力する。これらの
処理結果は、加算器404,405により加算され、イ
コライザ処理部406へ出力される。イコライザ処理部
406で周波数特性調整を行ない、最終的なエフェクト
付与済みの楽音信号を出力する。
【0028】図5は、図2の楽音発生装置の変形例を示
す。図2の構成では、乗算器211を介して主楽音の系
列から楽音信号を取り出し、加算器210でダンパー開
放音にミキシングしている。これは、主楽音の状態をダ
ンパー開放音に反映させるためである。一方、主楽音と
ダンパー開放音は、本来は別個の音ではなく干渉しあっ
ているため、ダンパー開放音が主楽音に影響することも
ある。図5の変形例では、ダンパー開放音を主楽音にミ
キシングするため、加算器501を追加した。他の部分
は、図2と同じである。これにより、主楽音とダンパー
開放音との相互の間の音の干渉を再現することができ
る。
【0029】図6は、図2や図5の遅延効果部212の
変形例を示す。601はダンパー開放音の楽音信号を出
力するサブ音源であり、図2や図5のサブ音源208に
相当する。サブ音源601は、指定された音高に対応す
るダンパー開放音を発生するが、その際、複数の音域ご
とに分けてダンパー開放音を発生する。各音域ごとのダ
ンパー開放音は、それぞれ、乗算器602−1〜nでレ
ベル調整され、加算器603−1〜nで主楽音とミキシ
ングされる。乗算器602−1〜nは、図2や図5の乗
算器209に相当する。加算器603−1〜nは、図2
や図5の加算器210に相当する。なお、加算器603
−1〜nによりミキシングする主楽音の楽音信号は、図
2や図5の加算器205の出力から乗算器211を介し
て取り出した信号であるが、この乗算器211を音域ご
とに設け、音域ごとにミックスする主楽音の楽音信号の
レベルを制御するようにしてもよい。
【0030】さらに、遅延効果部604−1〜nによ
り、音域ごとに異なる遅延量の信号遅延を施す。遅延効
果部604−1〜nの各遅延量は、ピアノの弦と演奏者
(聴取者)との距離を想定して設定するとよい。ミキサ
ー605は、遅延効果部604−1〜nから出力される
音域ごとのダンパー開放音を加算(または重み付け加
算)してミキシングする。遅延効果部604−1〜nと
ミキサー605は、図2や図5の遅延効果部212に相
当する。乗算器606は、図2や図5の乗算器213に
相当する。
【0031】図6の構成により、鍵方向の音場の広がり
変化を実現することができる。例えば、ピアノの場合、
演奏者に対して低音側の弦は左側に位置し高音側の弦は
右側に位置する。したがって、ダンパー開放音のうち低
音成分は左側から高音成分は右側からというように音高
によって聞こえてくる位置が異なる。その相違を、音域
ごとの遅延効果部604−1〜nの各遅延量の設定によ
って再現するものである。
【0032】図7は、ダンパー開放音を3つの音域に分
けて発生するとともに、各音域のダンパー開放音相互の
干渉を考慮して最終的なダンパー開放音を出力する変形
例を示す。
【0033】701はダンパー開放音の楽音信号を出力
するサブ音源であり、図2や図5のサブ音源208に相
当する。サブ音源701は、指定された音高に対応する
ダンパー開放音を発生するが、その際、低音域、中音
域、および高音域の3つの音域に分けてダンパー開放音
を発生する。各音域ごとのダンパー開放音は、それぞ
れ、乗算器702−1〜3でレベル調整され、加算器7
03−1〜3で主楽音とミキシングされる。乗算器70
2−1〜3は、図2や図5の乗算器209に相当する。
加算器703−1〜3は、図2や図5の加算器210に
相当する。乗算器704−1〜3は、各音域のダンパー
開放音にミキシングする主楽音のレベルを調整するもの
であり、図2や図5の乗算器211に相当する。
【0034】加算器703−1から出力された低音域の
ダンパー開放音に対して、加算器705−1で、中音域
の加算器703−2から乗算器707−1を介して取り
出した中音域のダンパー開放音を加算する。さらに、加
算器706−1で、高音域の加算器703−3から乗算
器708−1を介して取り出した高音域のダンパー開放
音を加算する。同様にして、加算器703−2から出力
された中音域のダンパー開放音に対して、加算器705
−2で低音域の加算器703−1から乗算器707−2
を介して取り出した低音域のダンパー開放音を加算し、
加算器706−2で高音域の加算器703−3から乗算
器708−2を介して取り出した高音域のダンパー開放
音を加算する。また、加算器703−3から出力された
高音域のダンパー開放音に対して、加算器705−3で
低音域の加算器703−1から乗算器707−3を介し
て取り出した低音域のダンパー開放音を加算し、加算器
706−3で中音域の加算器703−2から乗算器70
8−3を介して取り出した中音域のダンパー開放音を加
算する。以上のように、各音域のダンパー開放音をレベ
ル制御して相互にミキシングすることにより、各音域の
ダンパー開放音同士が互いに干渉し影響し合うことが再
現できる。
【0035】遅延効果部709−1〜3、ミキサー71
0、および乗算器711は、図6の遅延効果部604−
1〜n、ミキサー605、および乗算器606と同様の
ものである。なお、図7では、各音域のダンパー開放音
が干渉する処理を行なう加算器705−1〜3,706
−1〜3および乗算器707−1〜3,708−1〜3
の部分を遅延効果部709−1〜3の前段に設けたが、
これを遅延効果部709−1〜3の後段に設けてもよ
い。
【0036】なお、上述の図6および図7の変形例では
ダンパー開放音を複数の音域ごとに発生しているが、そ
のためには、サブ音源208の波形メモリに、押鍵音
(主楽音)に対応して発生すべき複数の音域のダンパー
開放音の波形データを用意しておき、それらの波形デー
タから複数の音域のダンパー開放音を発生させればよ
い。あるいは、押鍵音に対応するダンパー開放音の波形
データが全音域の成分を含むものである場合は、その波
形データから各音域の成分を取り出して、複数の音域の
ダンパー開放音を発生させればよい。
【0037】上記実施の形態では電子ピアノを例として
説明したが、この発明は、何らかの共鳴効果を特徴に持
つ楽器(例えば、シタール、パイプオルガンなど)に適
用することもできる。
【0038】上記実施の形態では電子ピアノにおける共
鳴音の成分をサブ音源で発生させる例を説明したが、楽
器の共鳴でなく、楽器を配置する部屋やホールによる共
鳴音の成分(残響成分)をダンパー開放音としてサブ音
源で発生させることもできる。これにより、音場の再現
をすることができる。この場合、ダンパー開放音の波形
データは以下のように取得する。すなわち、再現したい
音場で主楽音を放音し、その音をサンプリングした結果
から、主楽音自体の楽音信号成分を引いた残差波形を、
ダンパー開放音の波形データとする。
【0039】また、上記実施の形態における遅延信号路
には、フィルタ、イコライザなどの周波数特性制御要素
を挿入してもよい。また、遅延に帰還を施して、残響が
生じるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ダンパーペダルを踏み込んで弾いたときの共鳴音成
分を押鍵音とは別に発音させ、かつ別個のスピーカーで
その共鳴音成分を放音しているので、アコースティック
ピアノ独特の広がり感のある共鳴音効果を実現すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る楽音発生装置を適用した電子ピ
アノの外観図。
【図2】楽音発生装置の基本構成を示すブロック図。
【図3】ダンパー開放音を生成する処理を説明する図。
【図4】エフェクト付与部の構成例を示す図。
【図5】楽音発生装置の基本構成を変形した例を示す
図。
【図6】鍵方向の音場の広がり変化を実現するための構
成を示すブロック図。
【図7】図6の構成の変形例を示すブロック図。
【符号の説明】
101,207…メインスピーカー、102,214…
サブスピーカー、201…演奏情報発生部、202…発
音制御部、203…メイン音源、204…エフェクト付
与部、205,210,404,405,501…加算
器、206,209,211,213…乗算器、208
…サブ音源、212…遅延効果部、301…ダンパー押
鍵音、302…ダンパーオフ押鍵音、303…ダンパー
開放音、401…リバーブ処理部、402…コーラス処
理部、403…バリエーション処理部、406…イコラ
イザ処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス コリトケ ドイツ ノッテンスドルフ21640 アム ストュエバシュヒェ32 Fターム(参考) 5D378 AD12 JB02 JB04 JB08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示す
    る楽音発生指示手段と、 前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高
    の主楽音を発生する第1の音源と、 前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、 前記第1の音源により発生された主楽音を放音する第1
    のサウンドシステムと、 前記第2の音源により発生された副楽音を放音する第2
    のサウンドシステムとを備えたことを特徴とする楽音発
    生装置。
  2. 【請求項2】楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示す
    る楽音発生指示手段と、 演奏補助操作子と、 前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高
    の主楽音を発生する第1の音源と、 前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、 前記第1の音源により発生された主楽音を放音する第1
    のサウンドシステムと、 前記第2の音源により発生された副楽音を放音する第2
    のサウンドシステムと、 前記演奏補助操作子がオフされているときは、前記第2
    の音源による副楽音の発生を行なうことなく前記第1の
    音源による主楽音の発生のみを行ない、前記演奏補助操
    作子がオンされているときは、前記第1の音源による主
    楽音の発生と前記第2の音源による副楽音の発生の両方
    を行なうように発音制御する制御手段とを備えたことを
    特徴とする楽音発生装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の楽音発生装置に
    おいて、 前記第2のサウンドシステムで放音する副楽音に、前記
    主楽音の楽音成分を混合する手段をさらに備えたことを
    特徴とする楽音発生装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の楽音発生装置に
    おいて、 前記第1のサウンドシステムで放音する主楽音に、前記
    副楽音の楽音成分を混合する手段をさらに備えたことを
    特徴とする楽音発生装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4の何れか1つに記載の楽音
    発生装置において、 前記副楽音を遅延させて前記第2のサウンドシステムで
    放音する遅延効果手段をさらに備えたことを特徴とする
    楽音発生装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の楽音発生装置において、 前記第2の音源は、音高ごとまたは所定の音域ごとに分
    けた副楽音を発生し、 前記遅延効果手段は、前記音高ごとまたは所定の音域ご
    との副楽音に対してそれぞれ独立した遅延量で遅延させ
    るものであることを特徴とする楽音発生装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の楽音発生装置において、 前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽音を互いに干
    渉させる手段をさらに備えたことを特徴とする楽音発生
    装置。
  8. 【請求項8】請求項1から7の何れか1つに記載の楽音
    発生装置において、 前記第1の音源は、アコースティックピアノをダンパー
    ペダルをオフして演奏したときの押鍵音を主楽音として
    発生するものであり、 前記第2の音源は、アコースティックピアノをダンパー
    ペダルをオンして演奏したときの押鍵音からダンパーペ
    ダルをオフして演奏したときの押鍵音成分を除いた楽音
    を副楽音として発生するものであることを特徴とする楽
    音発生装置。
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