JP3091794U - 縒れ防止用バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】バックルに関するもので、通常のワンタッチに
より締結され、かつ、バンドが連結される両側の部材
を、バンドの移動方向に沿って共に回転自在にすること
によって、バンドの縒れや捩れ等を防止すること。 【解決手段】挿入突起を備えた雄部材10と前記挿入突起
を着脱自在な突起締結溝21を備えた雌部材20とから成る
バックル部を備えたバックルであって、前記雄部材10ま
たは雌部材20の少なくとも一方は、前記バックルに対し
て回転自在に設けられる回転部材30を介して、バンドに
取り付け可能であることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ベビーカーや自動車等の安全ベルトや画板等においてバンドを締結 するバックルに関するもので、より詳細には、挿入突起を備えた雄部材と前記挿 入突起を着脱自在な突起締結溝を備えた雌部材とから成るバックル部を備えたバ ックルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、安全ベルトや画板等に使用されるバックルは、通常、両方の部材がワ ンタッチ操作により締結され、両方の部材の片側には各々バンドが連結され、一 方の部材に構成された掛けフックを操作することによって、互いに締結された両 部材間の連結状態を解除させて使用できるようにしている。

【０００３】 ところで、バックルを構成するこれらの両方の部材が互いに締結された状態で 固定された構造であるので、使用の途中でバックルの両方の部材に連結された、 革または布材質のバンドが、容易に捩れたり縒れたりすることが多い。

【０００４】 従って、例えば、バックルが使用される画板の場合には、手で携帯するとか肩 に掛って行き来する時に、流動により多重に縒れたり捩じれたりしたバンドが、 手や肩部分と接触して楽な感じを与えられなくなり、ベビーカーや自動車の安全 ベルト等の場合でも、縒れた部分等が身体に接触して、その部分に不快感が生じ ることがあった。

【０００５】 また、バンドの縒れたり多重に捩れた部分を解消するには、一々その都度バッ クルの連結を解かなければならないので使用に不便である。元に戻せない状態で そのまま長い間放置した場合は、重ねた痕がそのまま残り美観が良くないことは 勿論、捩れた部分に窪んだ痕ができ、その部分は他の部分に比べて厚さが薄くな るので、バンドが重い荷重を受ける時には容易に切れてしまうという問題がある 。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような従来の問題に鑑してなされたもので、自動車の安全ベル トやベビーカーの安全ベルト、画板等のように、安全と高度の便利性及び耐久性 を求める部分に用いられる通常のバックルにおいて、どちらも片端にバンドが連 結され、通常のワンタッチ操作で互いに締結される両方の部材を、バンドの縒れ や捩れ等の移動方向に沿って互いに回転自在にしてバンドの縒れや捩れを防止す ると共に、生じた捩れや縒れをバックルを解除すること無しに解消できるバック ルを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するため、本考案のバックルは、挿入突起を備えた雄部材と 前記挿入突起を着脱自在な突起締結溝を備えた雌部材とから成るバックル部を備 えたバックルであって、前記雄部材または雌部材の少なくとも一方は、前記バッ クルに対して回転自在に設けられる回転部材を介して、バンドに取り付け可能で あることを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の望ましい実施の形態を添付の図面を参照にして詳細に説明する 。

【０００９】 ここで、バックルの両端に各々連結される通常のバンド(Connecting Belt)に 対しては図示を省略する。

【００１０】 図1及び図2は、本実施の形態にかかるバックルのうち、雌部材側に回転部材を 設けたバックルの結合状態を示すもので、一方のバンドが連結される雄部材10と 、分離可能で且つワンタッチ操作により締結される雌部材20とに対し、他方のバ ンドが連結される回転部材30が回転鉤23を中心として回転可能に結合された状態 であって、特に、図2は回転部材30が、回転されなかった図1の雄部材10に対し、 90o回転された状態を示したのである。

【００１１】 併せて、図3は、本実施の形態にかかるバックルのうち、例えば雌部材側に回 転部材を設けたバックルにおいて、雌部材20の回転鉤23を介して回転可能に締結 された回転部材30の開放両側に鉤蓋31を嵌合させる前の状態を示すものであって 、図4は、本実施の形態にかかるバックルのうち、例えば雌部材側に回転部材を 設けたバックルにおいて、雌部材20と回転部材30とが回転鉤23を介して結合され た内部構造の断面図である。

【００１２】 図面から分るように、本実施の形態のバックルは、通常のバックルのように一 方のバンドが連結できるように、雄部材10又は雌部材20のうち回転部材を設けな い部材の端には、鉤孔(図面符号省略)が形成されることは勿論で、前記雄部材10 の他側には、雌部材20の突起締結溝21にワンタッチにより締結できるように挿入 突起11が突出形成される。

【００１３】 また、雌部材20の両側には、ワンタッチ操作により締結される雄部材10を、押 え動作を通じて容易に分離離脱できるように、掛けフック22が設けられる。

【００１４】 前記雄部材10又は雌部材20の少なくとも一方は、他方のバンドが連結される鉤 孔に代わって、回転部材が回転可能に締結できるように、回転鉤23が側面中央に 一体に突出形成される。

【００１５】 そして、回転部材30と前記回転部材が回転自在に設けられる雄部材10または雌 部材20の少なくとも一方とが結合された状態で離脱されないように、回転鉤23の 端部には離脱防止段部24が拡張突出される。

【００１６】 また、前記離脱防止段部24が形成された回転鉤23に、両側の中央部位が貫通形 成された前記回転部材30が回転可能に結合され、前記回転部材30の両側の中央部 位に各々鉤蓋31が嵌合されて仕上げられる。

【００１７】 特に、前記の鉤蓋31は、各々その中央部位が回転鉤23に対して回転自在になる ように半円形態の鉤回転溝33が凹溝形成され、その両側端部には回転部材30に締 結されて係止できるように固定突起32が突出形成される。

【００１８】 併せて、前記回転部材30は、当該回転部材30が設置されない雄部材10または雌 部材20でのように、他方の掛け紐が連結できるように鉤孔(図面符号省略)が形成 されることは勿論である。

【００１９】 このように挿入突起を備えた雄部材１０と前記挿入突起を着脱自在な突起締結 溝２１を備えた雌部材２０とから成るバックル部を備えたバックルであって、前 記雄部材１０または雌部材２０の少なくとも一方は、前記バックルに対して回転 自在に設けられる回転部材３０を介して、バンドに取り付け可能であることを特 徴とする、本考案のバックルは、これら雄部材10または雌部材20と回転部材30の 各々の一側に、通常のバックルでのようにバンドが連結され、各々のバンドが連 結された両側の部材を連結させようとする場合には、前記雄部材10の挿入突起11 を雄部材20の突起締結溝21にワンタッチ操作により嵌合して両側の分離されてい たバンドを連結させることになる。

【００２０】 一方、分離されていたバンドが縒れたり捻れたりした状態で、雄部材10が雌部 材20に結合されても、前記雄10又は雌部材20の少なくとも一方に回転可能に結合 された回転部材30が、掛け紐の縒れや捩れの方向に沿って自在に回転して、バッ クルを解除すること無しに、縒れや捩れ現状を解消することができるようにする 。

【００２１】 また、雄部材20の突起締結溝21から雄部材10の挿入突起11を分離させて、連結 されたバンドを分離させる場合には、前記雄部材20の両側の掛けフック22を押し て、前記雄部材10の挿入突起11を雌部材20の突起締結溝21から容易に分離させる ことになる。

【００２２】 以上，添付図面を参照しながら本考案の好適な実施形態について説明したが， 本考案はかかる例に限定されない。当業者であれば，実用新案登録請求の範囲に 記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得る ことは明らかであり，それらについても当然に本考案の技術的範囲に属するもの と了解される。

【００２３】 例えば，上記実施形態のように回転部材を雌部材側に設ける例の他に、回転部 材を雄部材側に設けることができるのは勿論のこと、雄部材と雌部材の両方の部 材に回転部材を設けることも可能であるのは明らかである。

【００２４】

【考案の効果】

以上、説明したように構成された考案のバックルによると、連結された両方の バンドが流動により捩れたり縒れたりしても、互いに回転可能に結合された両側 の部材が、バンドの移動方向に沿って共にスムースに元の位置に復されることが でき、バックルの使用の途中で、捩れたり縒れたりしたバンドが、手や肩部分に 接触して楽な感じを与えられなくなる不便を構造的に防止することができる。

【００２５】 これは、結果的に、ベビーカーや自動車の安全ベルトや大型ガバン等に使用す る場合に生じがちな、バンドが縒れるとか多重に捩れる等の問題を解消すること ができ、製品の耐久性を維持することができ、捩れ現状が生じてもバックルの解 除無しに容易にこれを解いて元の位置に戻せる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図1】本実施の形態にかかるバックルの結合状態斜視
図である。

【図2】本実施の形態にかかるバックルの回転状態斜視
図である。

【図3】本実施の形態にかかるバックルの分離状態斜視
図である。

【図4】本実施の形態にかかるバックルの結合状態断面
図である。

【符号の説明】

10 ：雄部材 11 ：挿入突起 20 ：雌部材 21 ：突起締結溝 22 ：掛けフック 23 ：回転鉤 24 ：離脱防止段部 30 ：回転部材 31 ：鉤蓋 32 ：固定突起 33 ：鉤回転溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項1】挿入突起を備えた雄部材と前記挿入突起を
   着脱自在な突起締結溝を備えた雌部材とから成るバック
   ル部を備えたバックルであって：前記雄部材または雌部
   材の少なくとも一方は、前記バックルに対して回転自在
   に設けられる回転部材を介して、バンドに取り付け可能
   であることを特徴とする、縒れ防止用バックル。
2. 【請求項2】前記回転材は、雄部材または雌部材に突出
   形成された回転鉤を介して、雄部材または雌部材に対し
   て回転自在に連結されることを特徴とする、請求項１に
   記載の縒れ防止用バックル。
3. 【請求項3】前記回転部材は、前記回転鉤部分覆う鉤蓋
   を備えていることを特徴とする、請求項２に記載の縒れ
   防止用バックル。