JP3091732B2 - 入れ子式独立展開型ベンチ及びテーブル装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レクリエーション
用具に関し、特には、折り畳んで収納し、あるいは携帯
してレクリエーション用途に使用する、テーブル及びベ
ンチに関する。

【０００２】

【従来の技術】座席手段及びテーブルは、千年以上にわ
たり、夥しい意匠が考案されてきた調度品である。家
庭、事務所及び他の会合場所における家具は、往々にし
て大きく、重く、取り扱い難いものであり、一箇所に据
え付けられることもある。しかしながら、他の種類の座
席手段及びテーブルも存在する。

【０００３】携帯可能又は収納可能なテーブル及び座席
手段は、数世紀とは言わないまでも数十年の間使用され
続けている。スツール、折畳み式組立具、引き降ろし型
作業空間（テーブル、作業ベンチ）等は、多くの意匠の
対称となってきた。宴会用テーブルにおいては、迅速な
設置及び解体、収納、移動等を容易にするために、多く
の場合、容易に折り畳むことができるように製造されて
いる。

【０００４】同様に、レクリエーション用テーブルも多
年にわたり開発されてきた。レクリエーション用テーブ
ルは適所に固定することができる。例えば、コンクリー
ト、木材、金属等が、テーブルの枠組、天板表面等とし
て使用されてきた。野外で使用されるレクリエーション
用テーブルの構造においては、耐久性が主要な因子とさ
れてきた。レクリエーション用テーブルの意匠及び構造
において、携帯性は耐久性ほど重要な因子とはされてこ
なかった。

【０００５】テーブルは、しばしば椅子と共に使用され
る。典型的に、ベンチは、一つのテーブルに対して多数
の人間が着席できるという点において、椅子よりも効率
的なものである。しかしながら、ベンチには安定性が必
要である。更に、往々にしてベンチはかなり重たいもの
である。独立した椅子は、移動、折畳み、収納等が容易
な大きさ及び重量に構成することができる。一方、ベン
チはテーブルと大差ない大きさに構成されるものであ
る。更に、安定性を満たす大きさ又は重量は、往々にし
て、携帯性又は収納性からはかけ離れるものである。

【０００６】近年、テーブルは、携帯、折畳み、収納等
がより容易なものとなってきた。しかしながら、殆どの
ピクニック型テーブル装置は、折り畳めるものではな
く、容易に収納できるものでもなく、軽量なものでもな
い。近年、ある種の小型装置が出回っている。しかしな
がら、このような折畳み式装置の大きさ及び有用性は未
だ不十分とされている。

【０００７】収納は、空間、重量、並びに人間が装置を
収納及び展開する能力に係る問題である。大きすぎるテ
ーブルは、数人で使用しなければその収納が難しいもの
となる。更に、テーブル、ベンチ、椅子等の収納には、
相当な空間を必要とする。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】必要とされているもの
は、座席手段を内包してなる、収納容易な折畳式テーブ
ル装置である。例えば、内部にベンチを組み込んでなる
テーブルを提供することは有用である。ベンチは、収納
時、テーブルの収納部（突出領域又は必要空間）内に保
持されることが好ましい。同様に、収納時にベンチをテ
ーブル内に入れ子状態で保持することも有用である。

【０００９】ある状況において、テーブルは給仕、陳列
等の目的に使用される。このような状況においては、座
席手段は必要とされない。しかしながら、ベンチ又は他
の座席手段と一体に構成されたテーブルは典型的に、テ
ーブル本体から幾分離れた位置に座席手段を配するよう
に展開するものである。従って、この種のテーブルは重
く、嵩張る傾向にあり、またテーブルを眺める人間や脇
を通る人間が、テーブルへ近づきづらいという傾向があ
る。従って、脇を通る人間の膝又は脛の高さに展開し、
これらの人々をテーブル天板から遠ざけてしまうような
作付けベンチがあっては、陳列又は給仕を目的として使
用されるテーブルを眺めることが困難になる。

【００１０】必要とされているものは、付帯する座席手
段を収容することができ、且つ、折り畳むことができる
テーブルである。更に、ベンチ展開を必要とせずにテー
ブルが使用される場合、テーブル本来の機能を損なうこ
となく、座席手段がテーブルの収納部内に選択的に配置
又は収納可能であれば、より有用である。

【００１１】また、テーブルから分離可能なベンチを提
供することも有用である。例えば、ベンチとテーブルと
は往々にして互いに共同して使用されるが、テーブルと
は独立にベンチを使用することも有用である。従って、
他の所望な場所に設置されるテーブルからベンチを取り
外すことが可能であれば有用である。

【００１２】例えば、キャンプファイヤーの周囲、ある
いは他のレクリエーション的な活動の中心に周囲にあっ
ては、ベンチが必須であったり、所望されたりする。テ
ーブルもしくはベンチどちらか又は双方を機能させるた
めに、ベンチがテーブルと必須に連結している場合は、
ベンチを所望の場所へ更に移動させる際に、その自由度
はかなり制限される。当該分野において、付属のベンチ
と独立して配置することのできるテーブルを提供するこ
とは有用である。運搬時であれ、ベンチを必要とせずに
テーブル単独で実質独立に展開される際の収納時であ
れ、入れ子式収納は大変有用なものである。宴会用テー
ブルと機能的に同等な大きさの上記装置、また携帯に好
適な重量の上記装置の実現が非常に望まれていた。

【００１３】

【課題を解決するための手段】前述の考察から、本発明
の主な目的は、テーブルの収納部内に入れ子式に完全収
納され、かつ折畳み容易なテーブル及びベンチ装置を提
供することにある。本発明の一態様において、テーブル
はテーブル端部に枢設された脚を含んでなる。例えば、
テーブルのフレームから面上に設置される足にまで達す
る一個又は複数個の脚を有してなる柱脚が形成される。
柱脚又は脚は、テーブルの端部から、地面又はテーブル
を支持する面まで延びる。

【００１４】代替的に、柱脚又は脚は、テーブルすなわ
ちその裏面においてテーブル端部より若干離れた地点か
ら延びるものであってもよい。例えば、宴会用テーブル
において、テーブルの脚又は柱脚がテーブル端部から離
れて設けられている場合は、人間が着席できる二次的な
空間がテーブル端部に好適に形成される。従って、一態
様において、テーブル及びベンチ装置は、テーブル端部
から支持面へ向かって延びる脚又は柱脚を有してなる
が、該脚又は柱脚は、テーブル端部から若干隔たった位
置に固定されるものであり、テーブル端部においても使
用者が着席できるように設計されたものである。

【００１５】前述の目的に一致し、またここで具現化さ
れ普く記載される本発明に係る装置及び方法は、当該分
野における通常の技能を有する者が本発明を製造及び利
用することが可能な程度に詳細に開示される。ある態様
における本発明に係る装置及び方法は、重量、強度等に
関して選択された木材、プラスチック、又は他の材料か
らなる上部表面を含む。

【００１６】更に、テーブルはその断面係数、剛性及び
強度を向上させるために桁又はレールからなる補強材を
設けていてもよい。また、ベンチも長手方向に延びる桁
又はレールを有してなる。他の態様において、テーブル
もしくはベンチ又はそれら双方の断面係数は、中立軸か
らできるだけ離れた位置に構造材を配するように（最も
外側を拡張する）、それら本体の厚さ又は幅を変えるこ
とにより向上させることができる。実施例として、テー
ブル及びベンチの脚又は柱脚は、柱脚の足と同様に、金
属で構成することができ、また管状断面を有するように
構成して重量を最小化しつつ強度を向上させることがで
きる。

【００１７】掛金、移動止め等の装置はテーブル裏面に
形成することができ、このことによりベンチを適所に掛
止し、ベンチの脚及びテーブルの脚がテーブル裏面に対
して確実に固定されるようにそれらを保持することがで
きる。

【００１８】テーブル及びベンチは、木材、金属等によ
り構成することができ、例えば鋼又はアルミニウムの押
出成形物又はエキスパンドメタル等を挙げることができ
る。更に、テーブルもしくはベンチ又はそれら双方は、
幾つかのプラスチックにより構成することができる。例
えば、テ―ブル天板及びベンチ天板は、ブロー成形又は
真空成形された高分子樹脂により形成することができ
る。代替的に、タンブル成形工程において、広く拡張し
た精巧な断面を形成することも可能である。

【００１９】また、幾つかの態様において、テーブルも
しくはベンチ又はそれら双方は、支持材を欠く中空部を
保護するために、発泡高分子材料、例えば発泡ポリスチ
レン又は発泡ウレタン等で充填することも可能である。
他の態様においては、プラスチック製テーブル又はプラ
スチック製ベンチの壁厚を十分に大きくすることによ
り、発泡プラスチック又は高分子等からなる内部補剛材
を使用せずに、あるいは少量の補剛材の存在下で、十分
な剛性及び強度を得ることも可能である。

【００２０】本発明に係る概述並びに他の目的及び特徴
は、以下の説明及び巻頭の請求の範囲、並びに添付の図
面により更に完全に明確となるものである。また、添付
の図面は本発明の典型的な態様の例示に過ぎず、従っ
て、本発明の範囲を制限するものであると考えられるべ
きではない。以上の点を踏まえた上で、添付の図面を参
照して、本発明を、その更なる特性及び細部について説
明する。

【００２１】

【発明の実施の形態】ここで総括的に説明し、図面にお
いて例示する本発明に係る各要素は、種々の異なる構成
に変更及び設計しうるものであることは容易に理解され
るものである。従って、図１乃至図１４で示される、本
発明に係る装置及び方法における数種の態様に関する以
下のより詳細な説明は、本発明の範囲を限定する意図を
持つものではない。本発明の範囲は、請求の範囲により
定まるものである。図面は、本発明に係る数種の目下好
適な態様を単に例示するものである。本発明に係るこれ
らの現在好適な態様を理解するためには、図面を参照す
ることが最良の方法であり、また全図面を通して同様の
部分は同一の符号で示した。

【００２２】当然、当該分野における通常の技能を有す
る者により、本発明の本質から外れることなく、図面の
細部において多様な修正を施すことが可能であることが
容易に理解されるものである。従って、図面に係る以下
の説明は例として意図されたものであり、請求の範囲に
記載された本発明に対応する現在好適な数種の態様を単
に例解するものである。

【００２３】図１及び総括的に図１乃至１４を参照する
と、装置１０がテーブル１２及びベンチ１４を含んで構
成されている。現在好適な一態様においては、複数のベ
ンチ１４が包含されている。テーブル１２はフレーム１
６を有するように構成され、ベンチ１４はフレーム１８
を有するように構成される。

【００２４】一態様において、テーブル１２及びベンチ
１４の主フレーム１６、１８各々は、金属で形成するこ
とができ、例えば押出成形等を挙げることができる。し
かしながら、テーブル表面２０、ベンチ表面２１等の表
面全体を、各フレーム１６、１８を含んで一体となるよ
うに金属スタンピングにより形成することも可能であ
る。現在の好ましい一態様において、テーブル１２及び
ベンチ１４の天板表面２０、２１各々は、エキスパンド
メタルで形成することができる。他の代替態様におい
て、波形に加工された強化固体シートを使用することが
でき、段成形（ｃｏｒｒｕｇａｔｉｏｎ）等により断面
係数を適宜変化させて剛化することができる。

【００２５】数種の態様において、テーブル１２及びベ
ンチ１４の天板表面２０、２１各々は、木材で形成する
ことができ、各フレーム１６、１８のような金属レール
を付設することができる。また現在好ましい一態様にお
いて、テーブル１２のフレーム１６全体は、表面２０と
共に、樹脂で形成することができ、例えばブロー成形、
真空成形、タンブル成形等を挙げることができる。同様
に、ベンチ１４、より詳細にはフレーム１８及び天板表
面２１も、上記方法のいずれかで形成することができ
る。テーブル１２及びベンチ１４は、同一の方法で製造
される必要はない。

【００２６】しかしながら、実施例として、テーブル１
２及びベンチ１４の運搬を容易にする目的で、軽量プラ
スチック構造物が形成される。如何なるテーブル１２及
びベンチ１４においても、容易に展開可能であることが
所望され、また容易に折畳み及び収納可能なことが所望
されているので、数種の態様においてプラスチック樹脂
は好ましいものである。更に、テーブル１２もしくはベ
ンチ１４又はその双方の展開及び折畳みに必要な人員数
を減らし、また一人の人間に要求される労力を最小化す
ることも非常に望まれることである。従って、中空構造
物が好適であり、このような構造物は金属スタンピン
グ、樹脂シート真空成形、中空構造ブロー成形及び複雑
な中空構造のタンブル成形等の成形法により、より容易
に得ることができる。

【００２７】現在の好ましい一態様において、柱脚２２
（以後、ペデスタル２２とする）はテーブル１２を支持
するものである。各端部又は内側から延びるペデスタル
２２は、複数の脚２４又は単一の脚２４からなる。強度
及び安定性を最大化し、重量を最小化するために、脚２
４は間隔をおいて配置され、二又はそれ以上の脚が使用
される。脚２４は、複数の脚２４（例えばペデスタル２
２）をテーブルに固定する軸２６上に枢設される。ペデ
スタル２２及びテーブル１２を、芝生、パティオ、地
面、床等の支持面上で支えるために足２８が設けられ
る。

【００２８】実施例として、テーブル１２及びペデスタ
ル２２を含んでなる構造体の強度を向上させ、剛性を向
上させるために、幾つかの折畳み及び展開方式におい
て、ブレース３０又は支柱３０が設けられる。ブレース
３０は、足２８からテーブル１２へ向かって延びるか、
脚２４上の任意の点からテーブル１２へ向かって延びる
ものである。一態様において、ブレース３０は、テーブ
ル１２及び脚２４又は足２８各々と連係する複合片３
２、３４からなる。ブレース３０は、テーブル１２の中
心を通って両端間に延展するレール３６又は桁３６に沿
って摺動するように設計される。しかしながら、代替態
様において、ブレース３０は、テーブル１２とペデスタ
ル２２との間の任意の中間点で簡単に折り曲げる（ピボ
ット回転させる）ことができ、その結果、ロックの解
除、すなわち固定された展開状態から、変動的な折畳み
状態へ、ブレークオーバーセンター（ｂｒｅａｋ−ｏｖ
ｅｒ−ｃｅｎｔｅｒ−ｔｙｐｅ）型ピボットの押し出し
がなされる。

【００２９】フレーム１６、１８は、完全に平滑に形成
される必要はない。例えば、テーブル１２の全周を巡る
ようにリム３８を形成することができる。リム３８によ
り断面係数を向上させ、テーブル１２全体を補剛及び補
強することができる。更に、リム３８は、折畳み収納
時、入れ子にされたベンチ１４を完全に収納する収納部
を規定するものでもある。加えて、リム３８は、テーブ
ル１２の収納部内に収納されたベンチ１４に人間がぶつ
かるのを防ぐように、テーブル１２の底面を規定するも
のでもある。

【００３０】ベンチ１４は、一又は複数の脚４４を有し
てなる柱脚４２（以後、ペデスタル４２とする）を含ん
でなる。ペデスタル４２は、ベンチの各端部から下向き
に突出するものであるか、ベンチ１４の端部から離れた
位置に取り付けられるものである。脚４４は、その内部
を貫通する軸４６に固定され、更にベンチのフレーム１
８に固定される。しかしながら、テーブル１２の大きさ
と共に、ベンチ１４、脚４４及びペデスタル４２の大き
さ並びにそれらの関係に合わせて、種々の締結装置を使
用することができる。

【００３１】一態様において、脚４４はベンチ１４端部
に隣接して、ピボット４６となる軸４６に固定される。
脚４４は、下方へ延びて足４８に固定される（例えば、
溶接、ボルト締め、ねじ締め等による）。足４８は、支
持面上に展開して安定性を与えるものである。詳細に
は、足４８は支持面上で応力を分散させ、脚４４の例え
ば地面への沈没を防ぐ「浮力」を与えるものである。ま
た、足４８が特に直円筒管状物で構成されている場合
は、ベンチ１４を支持面上で移動させることが容易にな
る。同様に、テーブル１２に対応するペデスタル２２の
足２８も、テーブル１２を支持する面上で足２８を容易
に摺動させる機能を持つものである。同様な利点を得る
ために、方形管によりペデスタル２２、４２の任意部分
又は全部を構成することもできる。

【００３２】ブレース５０は、ベンチ１４からペデスタ
ル４２へ延びるものである。ブレース５０は、テーブル
１２に対するブレース３０と同様に、補剛材及び支持材
となるものである。ブレース５０は、折畳み可能な複合
片３２、３４からなる。代替的に、ブレース５０は、ベ
ンチ１４の長手方向に沿って延びるレール５６又は桁５
６上で、選択的にラッチ止め及び解除ができるように形
成される。すなわち、数種の態様において、軽量化のた
めには、ベンチ表面２１及びテーブル表面２０における
材料の大きさを最小化することが必要になる。従って、
一又は複数の桁３６、５６が、テーブル１２及びベンチ
１４の長手方向に沿って延びるように設けられる。一態
様において、前記レール３６、５６は加工金属片により
形成される。代替的に、強化高分子複合材を使用するこ
ともできる。一態様において、テーブル１２及びベンチ
１４を構成する主材の肉厚部が延長して、レール３６、
５６又は桁３６、５６を形成してもよい。かようにし
て、ブレース３０、５０は、折畳み収納状態まで傾倒
し、また、各ペデスタル２２、４２と安定した三角形を
形成する位置まで展開し、その位置で固定されるように
形成される。しかしながら、ブレース３０、５０の端部
をレール３６、５６に対して、必要があればテーブル１
２及びベンチ１４各々に対して固定するための、キー、
ノッチ、ラッチ又は他の結合機構を含む摺動装置が使用
されてもよい。

【００３３】リム３８は、テーブル１２の縁部周囲に設
けられ、その結果、断面係数が、最も外側まで、工学的
に言えば、中立軸（例えば、荷重中心）からの距離が最
大となるまで加算されるものである。同様に、リム６０
を表面２０、２１の端部に隣接して突出するように設け
ることにより、テーブル１２及びベンチ１４各々の上部
表面２０、２１の断面係数を増加させることができる。
実施例として、使用者がテーブルに着くときに邪魔にな
らない程度の緩やかなボス６０又はリム６０が設けられ
る。

【００３４】テーブル１２の収納部の外長６２は、使用
者に合わせて選定される。外長６２の選定においては、
特定人数の使用者に適合するように、幾つかの人間工学
的因子を採用する。例えば、テーブルは、使用者間に特
定の距離又は空間を与えて、特定使用者数を満たすよう
に設計される。上記因子は、ある種の予め選定された快
適因子、例えば平均的な人間各々に適合する幅によれ
ば、１８インチ又は２２インチと選定される。従って、
外長６２は、理論的単一個体の幅の倍数となるものであ
る。テーブル内側の長さ６３は、収納されるベンチ１４
に適合するように選定される。テーブル外側の幅６４
も、長さの選定に採用されたものと同様の、人間工学的
な基準に適合するように選定される。例えば、使用者が
テーブル１２の一端に着くことが往々にして要求され
る。従って、幅６４は、テーブルの両端及び端部近辺に
いる使用者に不都合がないように、テーブル１２の一端
を占める一人の使用者に適合するように選定される。

【００３５】テーブル１２内側の幅６５は、必要とされ
る任意金属構造物に適合するように選定される。例えば
桁３６は、それが独立した金属構造物、複合材、高分子
構造物又は木材等であれ、テーブル１２自体の断面増加
によるものであれ、幅６５の範囲内に適宜設けられる。
同様に、ベンチ１４の大きさは、テーブル１２の収納部
内にベンチ１４が完全に入れ子状に収納されるように、
幅６５に対応して決定される。

【００３６】テーブル１２の収納部外側の厚さ６６は、
断面係数又は剛性を規定することにより、テーブルを支
持しうるように選定される。また、厚さ６６は、ベンチ
１４に腰掛ける使用者の大きさを考慮して、テーブル１
２の天板表面２０について好適な高さを選定することと
併せて、設計される。

【００３７】テーブル１２内側の厚さ６８は、ベンチ１
４及びそのペデスタル４２並びにテーブル１２自身のペ
デスタルを収容できるように選定される。実施例とし
て、外径約１インチの鋼管により脚２４、４４が好適に
形成される。数種の態様において、脚２４、４４はそれ
ぞれ足２８、４８と共に約２インチの径となるように形
成される。しかしながら、収納、小型化等を考慮して、
より小さな外径を維持するように各ペデスタル２２、４
２に対して、付加的に壁厚が規定されてもよい。従っ
て、内洞６９の高さ６８は、収納時、展開時、あるいは
その双方においてテーブル１２及びベンチ１４に必要と
される任意の金属構造物を固定できるように選定され
る。

【００３８】数種の態様において、ベンチ１４の足４
８、場合によりテーブル１２の足２８を収容するための
逃げ溝７０が形成される。逃げ溝７０は、全ての態様に
必須のものではない。しかしながら、ベンチ１４及びテ
ーブル１２の安定性は、足４８の最大長さ４９あるいは
テーブル１２の足２８の最大長さ２９に影響される。ベ
ンチ１４に腰掛けている人間が、ベンチ１４を不安定に
するような場所を足で押したり、あるいはそのような場
所に座ってしまう場合も考えられる。従って、現在好ま
しい一態様において、足４８の長さ４９は、ベンチ１４
の幅７４よりも実質上大きいものである。従って、足４
８外部にモーメント、偶力、トルクを与えるような荷重
はベンチ１４の天板表面２１に加えられない。かように
して、長さ４９を幅７４より大きくすることにより更な
る安定性を得ることができる。

【００３９】各ベンチ１４の厚さ７６は、ベンチ１４の
長さ７２に見合った人数の使用者を好適に支持するため
に好適な強度及び剛性を与えるように選定される。実際
の問題として、厚さ７６は、桁５６が設けられてなる場
合、選定された桁の大きさ及び材料に実質的に影響され
る。かようにして、レール５６又は桁５６は、ベンチ１
４を補剛し、ベンチ１４に必要とされる厚さ７６を最小
化するものである。ベンチ１４の長さ７２及び高さ７３
は、使用者が快適に着席できるように選定される。ま
た、長さ７２は、テーブル１２の収納部内側の長さ６３
内にも適合するように選定される。

【００４０】ベンチ１４及びテーブル１２各々へのペデ
スタル２２、４２の取り付けは、種々の方法で行なうこ
とができる。一態様において、ブラケット８０がテーブ
ル内側に設けられ固定される。軸８２は、脚２４をブラ
ケット８０へ固定するように形成される。ブラケット８
０は、テーブル１２のフレーム１６の一部として形成さ
れてもよく、テーブル１２へ締め具により固定される金
属ブラケット８０のような独立した部分であってもよ
い。一態様において、軸８２は、軸８２をブラケット８
０内に固定するナット８４により脚２４をブラケット８
０内へ固定するものである。ピボット８６がレール３６
又は桁３６上に取り付けられる。同様に、一又は複数の
ピボット８８が、足２８を伴う脚２４又はペデスタル２
２上に設けられる。ブレース３０は、それが脚２４とテ
ーブル１２との間のみを連結する場合は、比較的短いも
のである。一方、ブレース３０が足２８とテーブル１２
とを連結する場合は、その長さはかなり長いものとなる
が、てこ比も増加する。概述の通り、テーブル１２又は
レール３６上に設けられたピボット８６は、レール３６
上を摺動するように形成されていてもよく、一箇所に固
定されいてもよい。一態様において、ピボット８８は、
一又は複数点で一本の脚２４又は複数の脚２４に固定さ
れる。一方、ブレース３０はピボット９０において分断
し、テーブル１２へ向かって、あるいはレール３６を覆
うように傾倒し、畳まれる。

【００４１】一態様において、ブレース３０をペデスタ
ル２２、レール３６又はテーブル１２へ固定するための
耳９２が設けられる。好適なクリアランスを得るために
は、Ｕリンク型装置が好ましい。代替的に、独立した耳
９２、９４を設けずに、リベット締めピボット９０、８
６、８８に厳密なクリアランス及び公差を規定してもよ
い。例えば、メソッドベンディング法（ｍｅｔｈｏｄ
ｂｅｎｄｉｎｇ ｔｅｃｈｎｉｑｕｅｓ）によれば、剛
板をスタンピングすることにより、剛性、強度等に関し
て好適な断面をもつように完全に形成されたブレース３
０を得ることができる。耳、取り付け部、軸穴等は、パ
ンチプレス、ベンディングブレーキ等による同様なスタ
ンピング操作で得ることができる。

【００４２】ここで図２乃至５、並びに総括的に図１乃
至１４を参照する。テーブル１２は、その収納部内に入
れ子式ベンチ１４を設けてなる。例えば、図２において
は、テーブル１２の裏面及び対応するベンチが図示され
ている。

【００４３】ベンチ１４は、テーブル１２の収納部内の
一又は複数の洞部６９内に入れ子式に収納されるように
設計される。図２においては、テーブル１２及びベンチ
１４の裏面に、折畳み可能なペデスタル２２、４２が図
示されている。図３において、ベンチ１４はテーブル１
２の洞部６９内に配されている。一方のベンチ１４が既
に折り畳まれており、他方のベンチにおいてはペデスタ
ル４２が本体から延ばされている。

【００４４】図４を参照すると、両ベンチ１４のペデス
タル４２は、テーブル１２の折り畳まれたペデスタル２
２の真下で（透視法に依る）折り畳まれている。全ペデ
スタル２２、４２並びにベンチ１４は、テーブル１２の
収納部内に収納されるものである。他の一態様におい
て、ベンチ１４はテーブル１２の収納部内に収納される
が、テーブル１２のペデスタル２２は収納部内に収納さ
れなくてもよい。すなわち、ベンチを展開せずにテーブ
ル１２を使用する間、テーブル１２内にベンチ１４を入
れ子式に収納するためには、テーブル１２下方の障害物
として展開しないことが必要である。しかしながら、テ
ーブル１２が使用される場合は常に、テーブルのペデス
タル２２は展開されるので、テーブル１２に係る全ての
態様において、テーブルの収納部内にペデスタル２２が
収納される必要はない。実施例として、構造物の収納部
としては、対象物を完全に包囲する弾性帯により支持さ
れる形状を考えることができる。このようにして、テー
ブル天板２０は、収納部の直線部を規定するものであ
る。フレーム１６の大きさ及び形状は、テーブル１２の
収納部の他の部分を規定するものである。ペデスタル２
２、４２がテーブル内に完全に収納されている場合、フ
レーム１６を横断する直線が、テーブル１２の収納部に
おけるもう一方の端を規定するものである。

【００４５】図５においては、テーブル１２及びベンチ
１４が側立面図により示されている。折畳み可能な支柱
３０、５０又はブレース３０、５０が係るピボット９０
と共に図示されている。ブレース３０、５０は、各レー
ル３６、５６上にピン結合されるか、ラッチ止めにより
摺動するように形成されるものであり、あるいは、選択
的に制止及び固定して、各ペデスタル２２、４２と三角
形を形成するように構成されるものである。

【００４６】ベンチ１４の長さ７２は、テーブル１２裏
面の洞部６９内に収まるように設計される。テーブル１
２の高さ６８は、現在好ましい一態様において、ほぼ３
０乃至３４インチとすることができる。ベンチ１４の高
さ７３は、約２０インチとすることができる。テーブル
１２の全長６２は、各種代替態様において、６フィート
又は８フィートとすることができる。一態様において、
テーブルの長さ６２は４フィートとすることができる。
ベンチ１４の幅７４は、１２インチ又はそれ以上とする
ことができる。テーブル１２全体の幅６４を約３０イン
チとすると、ベンチ１４の全幅又は足４８の長さ４９
は、幅６４のほぼ１／２となるように、あるいはテーブ
ルの内幅６５の実寸１／２となるように選定され、また
テーブル１２のフレーム１６内に、ベンチ１４の足４８
を収納する逃げ溝７０を設ける場合は、ベンチ１４の足
４８の全長４９は、呼び寸法で、テーブル１２全体の外
幅６４の１／２、約１５インチとすることができる。従
って、一態様においては、足４８の長さ４９を１５イン
チ、座席１４又はベンチ１４の幅７４を１２インチとし
て、更に安定性を持たせることができる。ベンチ１４の
傾ぎを避ける目的で、足４８を外向きに延長するような
延長部材が付設されてもよい。代替的に、使用者の邪魔
にならない方向に足４８を更に延長するために、足４８
は若干分岐して広がっていてもよい。

【００４７】総括的に図１乃至１４を参照しつつ、ここ
で図６並びに総括的に図６乃至９を参照すると、テーブ
ル１２及びベンチ１４の代替態様においては、テーブル
１２の一端又は両端１３から離れた位置にペデスタル２
２、２４が配されている。一態様において、ブラケット
８０は脚２４を貫通する軸８２を固定するものである。
従って、複数のブレース３０は、テーブル１２の中心付
近において互いに接触するまで容易に延長することがで
きる。しかしながら、テーブル１２を補剛するレール３
６が設けられてなる場合は、ブレース３０は、上記の如
くレール３６と直接にピボット結合するものである。図
６に係るテーブルは、図７に示されるように、テーブル
１２の洞部６９内に収納された各ベンチ１４と共に折り
畳まれている。

【００４８】図７においては、図６に係るテーブル１２
及びベンチ１４が折り畳まれ収納された状態が底面図で
示されている。この一態様において、各ペデスタル２
２、４２は、ブラケット８０（図３及び図１２参照のこ
と）内の軸８２をピボットとして回転し、テーブル１２
へ向かって下降するものある。ベンチ１４のペデスタル
４２がまず初めに折り畳まれる。テーブル１２のフレー
ム１６内に足４８を収納するために、逃げ溝７０が設け
られる。一態様において、テーブル１２のペデスタル２
２は、ベンチ１４のペデスタル４２の足４８と一部重な
るように設計される。従って、テーブル１２の足２８及
びペデスタル２２を固定することにより、必然的にベン
チ１４の足４８及びペデスタル４２も固定することがで
きる。

【００４９】しかしながら、数種の代替態様において、
ラッチ、クリップ、キー、移動止め等により、テーブル
１２のペデスタル２２とは独立に、ベンチ１４及びその
ペデスタル４２を固定してもよい。かくして、テーブル
１２が展開されて使用されている間も、テーブル１２内
にベンチ１４を収納保持することが可能となる。

【００５０】総括的に図６及び７、更に総括的に図１乃
至１４を参照しつつ、図８乃至９について説明する。こ
れら図面は、本発明による装置１０の各種態様に係る、
種々の縦断面図及び横断面図である。図８（ａ）におい
ては、ベンチ１４は、テーブル１２の洞部６９内に収納
されている。ベンチ１４は、洞部６９全域を占めるよう
に収納されるか、洞部６９の一部を残して収納されるも
のである。レール３６は、独立した構造物であってもよ
く、テーブル１２の鏡面伸張物（ｍｉｒｒｏｒｅｘｔｅ
ｎｓｉｏｎ）であってもよい。

【００５１】図８（ｂ）においては、ブラケット８０が
テーブル面２０に固定されている。ここでテーブル面２
０とは、単に実際の天板表面を意味するのではなく、テ
ーブル天板２０全体を総括的に意味するものである。テ
ーブル天板２０はレール３６により補剛され、ブラケッ
ト８０は、各ペデスタル２２、４２又は脚２４、４４が
適宜ピボット回転しうるように、テーブル天板２０及び
ベンチ天板２１から所定の長さで突出している。

【００５２】図８（ｄ）において、テーブル１２の足２
８は、テーブル天板２０を安定に支持するに好適な長さ
を有するものである。ペデスタル２２の足２８の全長２
９は、テーブル１２の天板２０における内幅６５と一致
してもよく、外幅６４と一致してもよい。ベンチ１４の
足４８もしくはテーブル１２の足２８又はそれら双方を
収納するための逃げ溝７０が設けらている。逃げ溝７０
は、テーブル天板２０の最も外側の幅６４ぎりぎりまで
達していてもよい。しかしながら、図８（ｄ）及び図８
（ｅ）に示されるように、構造強度の追加又は他の機能
的な目的のために、フレーム１６の一部を残して逃げ溝
を設けることも可能である。

【００５３】図８（ｃ）においては、テーブル１２の収
納部内に完全に収納されたベンチ１４の配置に係る一代
替態様が、ベンチ１４のペデスタル４２及びテーブル１
２のペデスタル２２と共に示されている。図８（ｅ）に
おいては、テーブル天板２０形状が、射出成形、真空成
形、タンブル成形又は反応射出成形等により、より複雑
な断面となるように形成されている。従って、ベンチ１
４の天板２１は、テーブル天板２０の洞部６９内に好適
に収納されるものである。代替的に、各ベンチ天板２１
の全幅７４は、テーブル天板２０の洞部６９の内幅６５
のほぼ１／２を占めるものである。

【００５４】図７及び８、同様に総括的に図１乃至１４
を参照しつつ、図９（ａ）乃至９（ｄ）を説明する。こ
れらの図は、本発明による装置１０の数種の代替態様に
係る横断面図である。テーブル天板２０及びフレーム１
６が、テーブル１２及びベンチ１４の各ペデスタル２
２、４２を完全に収納できるように形成されている。ベ
ンチ天板２１全体が、それらの各ペデスタル４２と共
に、テーブル１２すなわちテーブル天板２０の洞部６９
内に収納されている。ペデスタル２２の足２８又はベン
チ１４のペデスタル４２の足４８用に逃げ溝７０が設け
られている。

【００５５】図９（ｃ）に係る一態様においては、テー
ブル１２の長さ６２方向に沿って伸展するレール３６又
は桁３６を覆うように形成されたブレース３０が示され
ている。ブラケット８０は、各ペデスタル２２、４４の
形状寸法並びに所望されるテーブル天板２０及びベンチ
天板２１の形状と適合する任意の好適な態様に形成する
ことができる。

【００５６】図９（ｄ）において、レール３６は一代替
態様として、テーブル天板２０の断面の厚さを単に増し
たものとすることもできる。従って、レール３６は単
に、テーブル天板２０の特定肉厚部となるものである。
ブラケット８０は、テーブル天板２０からそれ程突出さ
せる必要はないので、その大きさは比較的小さいものと
することができる。

【００５７】図１０（ａ）乃至１０（ｃ）を参照する
と、本発明による装置１０に係る数種の代替態様が示さ
れている。図１０（ａ）においては、装置１０の一代替
態様が、縦断面図として示されている。この態様におい
て、テーブル天板２０は中空に形成される。このような
構造は、ブロー成形、真空成形、タンブル成形等により
好適に得ることができる。実施例として、テーブル天板
２０はベンチ１４を収納するために中空に形成される。
一又は複数の中空洞部６９がベンチ１４を収納するべき
テーブル天板２０内に形成される。一態様において、溶
接部９６でテーブル面９７と立上り部９８とが固定され
て、テーブル天板２０が補剛される。洞部９９は、例え
ばブレース３０を支持し、収納する部位となるものであ
る。更に、立上り部９８は、レール３６として機能し、
テーブル天板２０の断面係数を向上させて剛性を向上さ
せるものである。洞部９９の大きさは、テーブル天板２
０を補強し、ベンチ１４を収納することに関する、構造
的及び空間的考察に基づいて選定される。

【００５８】図１０（ａ）に係る一態様において、ベン
チ１４は、テーブル天板２０の一端１３へ直線的に摺動
するものである。ベンチ１４を封入し、テーブル天板２
０を補剛する目的で、側蓋を選択的に取り付けてもよ
い。リム５８は下方へ突出し、一方、リム６０は、ボス
６０又は隆起６０として、天板表面全体１２を補剛する
ものである。天板表面１２及び立上り部９８は実際に、
独立した工程により形成することができ、例えば真空成
形により密着させる方法、溶接、接着、もしくは共に締
結する方法を挙げることができる。代替的にテーブル天
板２０全体の構造は、ブロー成形又はタンブル成形によ
り形成することができ、ベンチ１４を収納するに好適な
洞部を有する、強くて硬い、しっかりした構造を得るこ
とができる。

【００５９】図１０（ｂ）及び１０（ｃ）は、テーブル
天板２０及びベンチ１４に係る横断面図及び縦断面図で
ある。一態様において、テーブル１２に対応する脚２４
は、テーブル天板２０の収納部の外側に固定される。一
方、ベンチ１４はテーブル天板２０の側面に設けられた
側溝内に収納される。実施例として、図１０（ｂ）及び
１０（ｃ）に係る装置１０は、審美的観点から、洞部６
９を封印する蓋を具備してなる。図１０（ｂ）及び１０
（ｃ）に係る装置１０の利点は、テーブルの両端１３に
わたって考慮された撓みに関して、断面係数及び剛性が
向上する点にある。

【００６０】図１１においては、ブレース３０がレール
３６に対して入れ子状に重なるように形成されている。
また、ブレース３０はブレース５０としても使用するこ
とができ、ベンチ１４のレール５６に重なるものであ
る。実施例として、ピボット８６、８８、９０が設けら
れ、ブレース３０が、脚２４、４４と係合する下片３４
と、テーブル天板２０又はレール３６と係合する上片３
２とに分断される。従って、ブレース５０における上片
３２はベンチ１４のレール５６又は桁５６と係合する
か、もしくは、単にベンチ天板２１に取り付けられたブ
ラケット８０と係合する。一方、下片３４は一又は複数
片であってよく、レール３４、二片に分かれるヨーク３
４、又は既に説明し図示したものと同等のものを挙げる
ことができ、これらの構成により上片３２をテーブル１
２又はベンチ１４各々の脚２４、４４又は足２８、４８
に固定することができる。ピボット９０、８８、８６
は、数種の好適な方法のいずれか一つで形成することが
できる。一態様において、リベットが一方の表面に固定
され、もう一方の表面は軸穴内でピボット回転が可能な
ように残される。かようにして、ピボット８６、８８、
９０は、上下片３２、３４の表面とほぼ水平な面を有す
るように形成される。

【００６１】ロック又はスタビライザー９１は、係合す
る上下片３２、３４を支持し、それらを互いに対して固
定するものである。当該分野で公知の種々の機構を利用
してピボット９０をロックすることにより、上片３２及
び下片３４からなる堅固なブレード３０、５０を形成す
ることができる。

【００６２】図１２（ａ）において、ブラケット８０
は、マウント８１又は取付け面８１を有してなり、テー
ブル１２又はベンチ１４、例えばテーブル天板２０又は
ベンチ天板２１に固定される。Ｕリンク９２が軸８２の
軸受けとして形成される。図１２（ａ），（ｂ）に示す
ように、軸８２はリベットヘッドもしくはナット８４又
は他の固定構造物８４により固定される。脚２４はブラ
ケット８０の両耳９２又はＵリンク９２内に挟持されて
いる。従って、脚２４、４４は軸８２をピボットとして
所望に回転する。ブレース３０、５０はテーブル１２又
はベンチ１４の脚２４、４４を固定するものである。図
１１に示されるように、Ｕリンク９２はペデスタル２２
の足２８へピボット８８と共に固定される。しかしなが
ら、ブレース３０、５０は、テーブル１２又はベンチ１
４各々の一本の脚２４又は複数の脚２４、４４に一片又
は二片の形状で直接固定される。

【００６３】総括的に図１乃至１４を参照しつつ、図１
３（ａ）乃至１３（ｄ）を説明する。これら図面におい
ては、テーブル天板２０又はテーブル１２の収納部内に
ベンチ天板２１又はベンチ１４を固定するための数種の
機構が具現化されている。一態様において、移動止め１
００がベンチ天板２１又はベンチ１４の各側面を受け止
めるように形成される。移動止め１００は、洞部６９内
にベンチ天板２１又はベンチ１４を固定するためにそれ
らに隣接して、またベンチ天板２１又はベンチ全体１４
を受け入れ可能な程度に撓むべく変形可能に、レッジ等
としてテーブル天板２０に形成される。図１３（ａ）乃
至１３（ｄ）の各図面は、テーブル１２の天板２０及び
ベンチ１４の天板２１に係る部分破断縦断面図である。
移動止め１００におけるベンチ天板２１との接触部１０
４が、ラッチ機能を呈するものである。また、ベンチ１
４の重量よりも大きい適度な力を与えることにより、移
動止め１００が変形して接触部１０４が消失するので、
ベンチ天板２１又はベンチ１４を取り外すことができ
る。

【００６４】図１３（ｂ）においては、移動止め１０２
がテーブル天板２０のフレーム１６に形成されて、ベン
チ１４の足４８を支持している。移動止め１０２は、テ
ーブル天板２０における外縁部近傍又は内部に形成され
る。例えば、図１３（ａ）乃至１３（ｄ）に係る態様に
おいて、レール３６は必ずしも独立した金属レールであ
る必要はなく、単にテーブル天板２０の肉圧断面であっ
てもよい。移動止め１０２は、移動止め１００が直交方
向において機能するのとほぼ同様に機能する。

【００６５】図１３（ｃ）において、移動止め１００
は、変形できないような比較的大きな接触部１０４を有
するように形成されている。代わりに、ベンチ天板２１
の一方の側面１０５ａが移動止め１００上方の洞部６９
内に収納されるように、該ベンチ天板２１が配置され
る。一方、ベンチ天板は、洞部６９内に収納されるもう
一方の側面１０５ｂで好適位置へ回転する。また、ある
形状のラッチ１０６又は掛金機構１０６が、洞部６９内
に足４８又はベンチ天板２１を固定するために適宜設け
られる。かようにして、図１３（ｃ）に係る移動止め１
００は、単一ラッチ１０６が足４８を固定するように棚
を形成するものである。

【００６６】図１３（ｄ）に係る一態様において、デッ
ドボルトと同様に機能する摺動体１０８が使用される。
例えば、取っ手１０９が、テーブル天板２０のフレーム
１６に沿って長手方向に摺動する摺動体１０８に固定さ
れるように設けられる。摺動体１０８が足４８から外れ
ることにより、足を取り外し、ベンチ１４を自由に取り
外すことが可能になる。また、摺動体１０８は、足４８
の動きを部分的又は全体的に阻止するように移動するも
のである。かようにして、ベンチ１４は、テーブル天板
２０の洞部６９内により確実に固定される。

【００６７】図１４（ａ）乃至１４（ｅ）においては、
各種掛金機構１０６、１０８が示されている。例えば、
ラッチ１０６はピボット１０７に対して回転し、足２
８、４８と係合する。また、特に図１４（ｂ）、総括的
に図１４（ａ）乃至１４（ｄ）、更に引き続き図１乃至
１４を参照すると、ラッチ１０８は、ガイド１０９又は
ウエイ（ｗｅｉｇｈ）１０９内に挟持され、足２８、４
８もしくは脚２４、４４又は総括的にペデスタル２２、
４２に対してそれらを横断するような方向１１１に移動
するものである。このようにして、ラッチ１０８はペデ
スタル２２、４２に固定されている足２８、４８及びテ
ーブル天板２０の洞部６９内のベンチ１４を横断する方
向１１１に摺動する。

【００６８】図１４（ｃ）を参照すると、クリップ１１
０が、使用者が加える力に対応して弾性的に開閉するよ
うに、プラスチック又は金属で形成されている。例え
ば、使用者が足２８、４８の長手方向に垂直な方向１１
３に力を加えることにより、弾性クリップ１１０を横方
向１１１に動かすことができる。クリップ１１０の形状
は、締め具１１５によりテーブル天板２０における所望
の位置へ固定することができるように設計される。従っ
て、足２８、４８又は脚２４、４４は、クリップ１１０
内に確実に保持される。使用者が適当な力を付加するこ
とにより、クリップ１１０を開いて足２８、４８又は脚
２４、４４を取り出すことができる。

【００６９】図１４（ｄ）には、移動止め１０２の一代
替態様が示されており、この移動止め１０２は図１４
（ｃ）に係るクリップ１１０と同様に機能するように形
成されている。従って、使用者が鉛直方向１１３に足２
８、４８又は脚２４、４４を動かすことにより同方向１
１３に付加される力に対応して、移動止め１０２は横方
向１１１に動くものである。かようにして、使用者が力
を加えることにより、移動止め１０２は横方向１１１に
撓むものである。また、移動止め１０２は、テーブル天
板２０の収納部内に、足２８、４８又は脚２４、４４を
固定する。

【００７０】図１４（ｅ）を参照すると、ヨーク１１４
が設けられ、締め具１１６で固定されている。締め具１
１６は、ばね荷重によるものでもよく、他の何らかの方
法でねじ止め又はラッチ止めされるものであってもよ
い。ヨーク１１４は、一又は複数の足２８、４８を同様
に開放及び保持するように適宜回転するものであり、ラ
ッチ１１４又はヨーク１１４は、テーブル１２又はベン
チ１４における一対の脚２４、４４と嵌合するように設
けられる。荷重ばねが有効ではなく、締め具１１６が硬
直な場合は、締め具１１６に対してヨーク１１４を回転
させるためには、締め具１１６の伸張が必要となる。硬
直な締め具１１６は、締め具１１６に対して回転可能な
程度にヨーク１１４を緩めて、足２８、４８又は脚２
４、４４の取り外し又は収納を適宜おこなうために、蝶
ナット又はそれと同様なものを必要とする。

【００７１】一般に、本発明による装置１０は、テーブ
ル天板の収納部内に入れ子状に収納されたベンチを固定
するように作製される。また、ベンチは、木材、金属、
プラスチック等で形成することができる。テーブル天板
は、樹脂（高分子）金属又は木材からなる幾つかの機構
のいずれかにより形成することができる。軽量な態様と
して現在好ましい一態様において、テーブル及びベンチ
は、中空構造を持つプラスチックで構成される。中空構
造は、所望により発泡物で充填されてもよく、所望によ
り中空のままであってもよい。テーブル天板２０及びベ
ンチ天板２１は二重壁、単壁等に形成できる。洞部及び
凹部は、テーブル天板２０の底面及びベンチ天板２１の
底面に、随意に形成することができる。従って、脚は、
テーブル天板２０及びベンチ天板２１に設けられたブラ
ケット８０と係合するものであるか、金属又はテーブル
天板２０もしくはベンチ天板２１それぞれに取り付けら
れるべきブラケットを構成するために選択された他の材
料を有してなるものである。現在好適な一態様におい
て、本発明による装置及び方法は、人間一人で持ち運べ
るように構成される。二人の人間であれば、テーブル１
２内に入れ子状に収納された一対のベンチ１４を容易に
持ち運べるものである。使用場所に一旦置かれたベンチ
１４及びテーブル１２は、人間一人で展開することがで
きる。

【００７２】以上の説明から、本発明は、各ベンチ１４
が他のベンチ１４及びテーブル１２とは独立に展開可能
である、テーブル及びベンチ装置１０を提供するもので
あることが分かる。複数のベンチ１４は、互いに分離可
能であり、またテーブル１２からも分離可能である。複
数のベンチ１４は、単独又は共に、テーブル１２内へ入
れ子状に収納することができる。テーブル天板２０に形
成された凹部は、テーブル天板２０の収納部内にベンチ
１４を収納するためのものである。テーブル１２は、そ
の収納部内にベンチを収納している場合も、ベンチが他
の使用場所へ展開され、移動され、配置された場合も、
その機能を損なうことなく使用することができる。ベン
チ１４は、テーブル１２の洞部６９内の収納位置から取
り出して、テーブルを伴わずに独立に使用することがで
きる。ベンチ１４全体は、折畳み収納可能なものであ
る。テーブル全体も折畳み収納可能なものである。ベン
チはテーブル構造内に折畳み収納可能なものである。ま
た、ベンチ１４及びテーブル１２は、その展開及び使用
時において、構造的支持機構という観点からは、互いを
必要としないものである。

【００７３】本発明は、発明の詳細な説明及び請求の範
囲で広く記載された、その構造、方法又は他の本質的特
性から逸脱することなく、他の具体的な形に具現化する
ことができる。説明された態様は、あらゆる点におい
て、限定的なものではなく、単に例示的なものとして解
釈されるべきものである。従って、本発明の範囲は、発
明の詳細な説明によってではなく、請求の範囲によって
示されるものである。各請求項と等価の趣旨及び範囲内
にある全ての変更は、請求の範囲内に包含されるもので
ある。

【００７４】

【発明の効果】 以上詳述したように、本発明によれば
展開及び収納が容易で、携帯性に優れるという優れた効
果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るテーブル及びベンチ装置を示す
斜視図。

【図２】 本発明の一態様に係るテーブル及びベンチ装
置の裏面を示す斜視図。

【図３】 一部が折り畳まれ入れ子式に収納されたテー
ブル及びベンチ装置の斜視図。

【図４】 折り畳まれ入れ子式に収納された状態の図２
に係る装置の斜視図。

【図５】 脚及び支持面に係る配置及びブレース補強の
一態様を示す、図２及び４に係る装置の側面図。

【図６】 ベンチ及びテーブルの端部から離れて設けら
れたペデスタルを有してなる、本発明による装置の一代
替態様に係る裏面を示す斜視図。

【図７】 図６に係る装置が入れ子式に折り畳まれた状
態を示す底面図。

【図８】 （ａ）図７に係る装置の代替例を示す縦断面
図、（ｂ）同じく図７に係る装置の別の代替例を示す縦
断面図、（ｃ）同じく図７に係る装置の更に別の代替例
を示す縦断面図、（ｄ）同じく図７に係る装置の更に別
の代替例を示す縦断面図、（ｅ）図７に係る装置の更に
別の代替例である。

【図９】 （ａ）図７に係る装置の代替例を示す横断面
図、（ｂ）同じく図７に係る装置の別の代替例を示す横
断面図、（ｃ）同じく図７に係る装置の別の代替例を示
す横断面図、（ｄ）同じく図７に係る装置の別の代替例
を示す横断面図である。

【図１０】 （ａ）ブロー成形又はタンブル成形により
形成された中空天板を採用してなる代替例を示す縦断面
図、（ｂ）図１０（ａ）及び図１０（ｃ）に示した装置
の横断面図、（ｃ）ベンチがテーブルの側洞内に入れ子
式に収納される代替例を示す縦断面図。

【図１１】 ベンチ又はテーブルのペデスタルを支える
自己安定性折畳み式ブレース又は斜材の代替例を示す斜
視図。

【図１２】 （ａ）テーブル、ベンチ等に使用されるペ
デスタルの脚部を枢設するためのブラケット及び軸に係
る代替例を示す斜視図、（ｂ）脚部の枢設構造の代替例
を示す斜視図。

【図１３】 （ａ）テーブルの収納部内にベンチを固定
するための代替例を示す縦断面図、（ｂ）同じく収納部
内にベンチを固定するための別の代替例を示す縦断面
図、（ｃ）同じく収納部内にベンチを固定するための更
に別の代替例を示す縦断面図、（ｄ）同じく収納部内に
ベンチを固定するための更に別の代替例を示す縦断面図
である。

【図１４】 （ａ）ベンチ、テーブル等において脚、ペ
デスタル、足等を固定する機構の代替例を示す斜視図、
（ｂ）同じく固定機構の別の代替例を示す斜視図、
（ｃ）同じく固定機構の更に別の代替例を示す斜視図、
（ｄ）同じく固定機構の更に別の代替例を示す斜視図、
（ｅ）同じく固定機構の更に別の代替例を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１２…テーブル、１４…ベンチ、２０…テーブル天板、
２１…ベンチ天板、２２…ぺデスタル、４２…ペデスタ
ル、６９…洞部、９９…洞部、１００…固定手段として
の移動止め、１０２…固定手段としての移動止め、１０
６…固定手段としてのラッチ、１０８…固定手段として
の摺動体、１１０…固定手段としてのクリップ、１１４
…固定手段としての ヨーク。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−9858（ＪＰ，Ａ) 米国特許3885829（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47B 3/14

Claims (21)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テーブル天板及び該テーブル天板を面上
   に支持する柱脚を含んでなり、該テーブル天板が洞部を
   有してなる一つのテーブルと、 使用者を支持するベンチ天板、及び該ベンチ天板を面上
   に支持する柱脚を含んでなり、テーブルと共同して機能
   する大きさに構成されてなる一つのベンチとを含んでな
   り、 該テーブル天板が、その洞部内にベンチを収納できる大
   きさに構成されてなり、該テーブルの柱脚は、テーブルの収納時にはテーブル天
   板の洞部内にベンチを選択的に挟持できるように構成さ
   れており、 更に、該テーブルの展開時、該洞部内にベンチを保持す
   るための固定機構を含んでなる装置。
2. 【請求項２】 洞部内でベンチを容易に支持するために
   選定された移動止めを更に含んでなる請求項１に記載の
   装置。
3. 【請求項３】 テーブルの柱脚がテーブル端部に隣接し
   た位置に取り付けられている請求項１に記載の装置。
4. 【請求項４】 ベンチの柱脚は、該ベンチの各端部に隣
   接した位置に取り付けられており、該柱脚がベンチの該
   各端部に隣接した位置において枢動し、ベンチ天板に対
   して傾倒することによって、ベンチがテーブル天板内に
   収納されるものである請求項１に記載の装置。
5. 【請求項５】 テーブルの収納時には、該テーブルの柱
   脚をテーブル天板に固定する保持装置を更に含んでなる
   請求項１に記載の装置。
6. 【請求項６】 洞部がテーブルの裏面に開口するよう
   に設けられる請求項１に記載の装置。
7. 【請求項７】 洞部が、その内部にベンチを収納するた
   めに、テーブル天板の一端部に隣接する位置から、テー
   ブル天板の反対側の端部に向かって伸展してなり、該ベ
   ンチがテーブル天板の洞部内に縦様に挿入されるもので
   ある請求項１に記載の装置。
8. 【請求項８】 ベンチがテーブルから分離可能なもので
   あり、テーブルの柱脚がベンチとは独立に随意に起立し
   てテーブル天板を支持するものである請求項１に記載の
   装置。
9. 【請求項９】 ベンチが二つの柱脚を有してなり、該柱
   脚がテーブルとは独立に随意にベンチを起立させるもの
   であり、該ベンチがテーブルから分離可能なものであっ
   て、単独で十分に使用可能なものである請求項１に記載
   の装置。
10. 【請求項１０】 テーブルがベンチを伴わずに独立随意
    に起立し、ベンチがテーブルを伴わずに独立随意に起立
    するようにテーブル及びベンチが構成されてなり、テー
    ブル及びベンチ双方が、互いに隔たった場所で独立に使
    用可能なものである請求項１に記載の装置。
11. 【請求項１１】 テーブル天板が収納部を規定し、該収
    納部がテーブル天板の全ての外表面を互いに連続に接合
    してなる空間内に展開する面からなり、ベンチが、折り
    畳まれた状態でテーブル天板の収納部内に入れ子状に収
    納されるように構成されてなる請求項１に記載の装置。
12. 【請求項１２】 ベンチがテーブル天板の洞部内に嵌合
    するように構成されてなり、それにより、テーブルが随
    意に起立している際もベンチを完全に折り畳んだ状態で
    テーブル天板内の収納位置に選択的に配置することが可
    能である請求項１に記載の装置。
13. 【請求項１３】 もう一つのベンチを更に含んでなり、
    このベンチがテーブル天板内に収納可能なものであっ
    て、このベンチと他方のベンチとが互いに独立に使用さ
    れるためにそれらが使用者により別個に選択可能なもの
    であって、このベンチ及び他方のベンチが独立に使用可
    能及び収納可能なものである請求項１に記載の装置。
14. 【請求項１４】 テーブル、一方のベンチ及び他方のベ
    ンチの全てが、互いに独立し隔たった状態で、十分に独
    立使用可能なものである請求項１３に記載の装置。
15. 【請求項１５】 一方のベンチ、他方のベンチ及びテー
    ブルの全てが互いに独立に隔たって収納可能なものであ
    り、且つ、互いに共同して完全に使用可能及び収納可能
    なものであり、このような使用法及び収納法が使用者に
    より選択可能なものである請求項１４に記載の装置。
16. 【請求項１６】 固定機構がラッチ、クリップ、移動止
    め、摺動体及びヨークから選択され、ベンチをテーブル
    から取り外す際に使用者の片手で好適に操作されるもの
    である請求項１に記載の装置。
17. 【請求項１７】 テーブルが、上からの荷重に耐えるた
    めに、テーブル天板の断面係数向上に好適なレール部を
    含んでなる請求項１に記載の装置。
18. 【請求項１８】 ベンチが、天板上の使用者を支持する
    ために、ベンチの断面係数向上に好適なレールを含んで
    なる請求項１に記載の装置。
19. 【請求項１９】 テーブルの柱脚及びベンチの柱脚が、
    各柱脚をテーブル天板及びベンチ天板へ固定するために
    展開可能なブレースによりそれぞれ固定されるものであ
    り、該ブレースがそれぞれ使用者の片手により展開可能
    なものである請求項１に記載の装置。
20. 【請求項２０】 各ブレースが複数片により構成され、
    各柱脚から延長する硬直要素である該ブレースを固定す
    るロックを更に含んでなる請求項１９に記載の装置。
21. 【請求項２１】 テーブル天板の裏面に形成された洞部
    が、その内部へのベンチ全体の収納に好適なものであ
    り、テーブル天板が、収納部を規定するよう伸展するフ
    レームを更に有してなり、該フレームが、テーブル天板
    上の荷重に耐えるために選択された剛性を与えるもので
    ある請求項１に記載の装置。