JP3089689B2 - シリンダヘッドのオイル通路構造 - Google Patents
シリンダヘッドのオイル通路構造Info
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Description
ル通路構造に係り、特にシリンダヘッド上部に形成され
るカム室内の潤滑を果たすべく設けたシリンダヘッドの
オイル通路構造に関する。
てシリンダを直列状態に接続したエンジンや、シリンダ
を対向状態に接続したエンジンや、V型エンジン等があ
る。
ダバンクである第1、第2シリンダバンクを有してい
る。また、このV型エンジンには、第1、第2シリンダ
バンクが車両の進行方向に対して前後側に位置すべくこ
の車両に搭載される横置式のものもある。
しては、実開昭54−127945号公報に開示される
ものがある。この公報に開示されるエンジンの弁部潤滑
装置は、前傾型エンジンのシングルオーバヘッドカム機
構のカム部にオイル溜りを設け、このオイル溜りの後側
壁に深さを所定に設定してオイル溜りの油面高さが下が
らないようにスリットを設けている。
ンダヘッドのオイル通路構造においては、図8に示す如
く、シリンダヘッド108の上部にカム室144が形成
され、このカム室144内の排気(EX)側に図示しな
いシリンダヘッドボルトのボルト孔部140が複数個形
成されている。
間すべくカム室144の側壁146が形成され、この側
壁146内面且つ下部には、使用時にオイル通路142
が現出されることとなる。
がシリンダヘッドボルトから離間、つまり吸気側に突出
することにより、オイル通路142の下部に堰160が
形成され、各シリンダヘッドボルトのボルト孔部140
においても、同様に堰160が形成されることとなり、
堰160によってオイル通路142下部に凹部162が
形成される。
流れが悪化してオイル潤滑の不良を惹起する惧れがある
という不都合がある。
ラッジ等が沈澱して堆積し、オイル劣化の因子となり、
オイルの使用寿命が短くなってオイルの交換頻度が大と
なり、経済的に不利であるという不都合がある。
動が生ずることにより、オイル内にエアが混入するエア
レーションが発生し易くなり、エア混入によって種々不
具合を惹起させる惧れがあるという不都合がある。
述不都合を除去するために、エンジンのシリンダヘッド
上部に形成されるカム室内の潤滑を果たすべくシリンダ
ヘッドの排気側に形成したシリンダヘッドのオイル通路
において、前記シリンダヘッドをシリンダブロックに装
着するシリンダヘッドボルト用のボルト孔部を該シリン
ダヘッドに複数設け、該複数のボルト孔部を結ぶように
前記シリンダヘッドの側壁を設けるとともにこの側壁に
一体的に前記ボルト孔部の座面を形成し、前記座面及び
前記側壁下方に空間部を形成し、該空間部を通り、前記
エンジンのカム室の長手方向に略直線状に延びるオイル
通路を設けたことを特徴とする。
ド上のカム室内のオイル通路をオイルが円滑に流れ、オ
イルの潤滑不良を確実に防止し、オイルによって搬送さ
れるゴミやスラッジ等が沈澱して堆積するのを減少する
とともに、オイル内にエアが混入するエアレーションの
発生を減少させている。
に説明する。
である。図2において、2はエンジン、例えばV型エン
ジンである。このV型エンジン2は、V型のシリンダブ
ロック4下面部位にオイルパン6が取付けられていると
ともに、上面部位に第1、第2シリンダヘッド8−1、
8−2と第1、第2シリンダヘッドカバー10−1、1
0−2が載置されている。
ンダヘッドカバー10−1とが前記V型エンジン2の一
側(図2の左側)に配置されているとともに、第2シリ
ンダヘッド8−2と第2シリンダヘッドカバー10−2
とがV型エンジン2の他側(第2図の右側)に配置され
ている。前記第1、第2シリンダヘッド8−1、8−2
を載置することによりV字形状に一側及び他側シリンダ
バンクである第1、第2シリンダバンク12−1、12
−2が配置されている。
進行方向に対して前・後側に第1、第2シリンダバンク
12−1、12−2が夫々配置されるべくエンジンルー
ム(図示せず)に取付けられている。
固設されたシリンダブロック4内部は、第1シリンダバ
ンク12−1側に第1ピストン18−1が配置されてい
るとともに、第2シリンダバンク12−2側に第2ピス
トン18−2が配置されている。この第1、第2ピスト
ン18−1、18−2は、第1、第2コンロッド20−
1、20−2を介してクランクシャフト22に連絡され
ている。このクランクシャフト22は、ベアリングキャ
ップ24によってシリンダブロック4に軸支されてい
る。
機構である第1ロッカアーム26−1や第1カムシャフ
ト28−1が配設され、第2シリンダヘッド8−2内に
第2ロッカアーム26−2や第2カムシャフト28−2
が配設されている。
に固設されたオイルポンプ16は、オイルパン6内に配
設されるオイルストレーナ30に第1連絡通路32−1
によって連絡されているとともに、第2連絡通路32−
2によってオイルフィルタ34に連絡されている。この
オイルフィルタ34は、第3連絡通路32−3によって
シリンダブロック4内の第1オイル循環通路36−1に
連絡されている。第1オイル循環通路36−1は、第4
連絡通路32−4によって第1シリンダヘッド8−1内
の第2オイル循環通路36−2に連絡され、第5連絡通
路32−5によって第2シリンダヘッド8−2内の第3
オイル潤滑通路36−3に連絡されている。前記第1オ
イル潤滑通路36−1には、第1、第2ピストン18−
1、22−2を冷却するオイルを噴出させるオイルジェ
ット38が取付けられている。
である第1ピストン18−1及び他側ピストンである第
2ピストン18−2のピストン温度を略均一とすべく前
記オイルジェット38の一側噴出部の径と他側噴出部の
径とを異ならしめて形成している。詳述すれば、前記一
側噴出部の径よりも他側噴出部の径を大に形成してい
る。
4に装着する図示しないシリンダヘッドボルト用のボル
ト孔部40をシリンダヘッド8に複数設け、このボルト
孔部40の座面40fの高さHを大とするとともに、該
複数のボルト孔部40を結ぶように前記シリンダヘッド
8の側壁46を設け、この側壁46に一体的に前記ボル
ト孔部40の座面40fを形成し、前記座面40f及び
前記側壁46下方に空間部Sを形成し、該空間部Sを通
り、前記エンジン2の後述するカム室44の長手方向に
略直線状に延びるオイル通路42を設ける構成とする。
−1、8−2は、夫々線対称形状に配設されていること
により、第1シリンダヘッド8−1側のみを説明し、第
2シリンダヘッド8−2側の説明を省略する。
1上部の第1シリンダヘッドカバー10−1によってカ
ム室44が形成され、このカム室44内の排気(EX)
側(図3において左側)に図示しないシリンダヘッドボ
ルトのボルト孔部40が複数個、例えば4個形成され
る。
を、図1に示す如く、従来のものに比しの高さHだけ高
く形成し、カム室44の側壁46を従来と同様に吸気側
に突出させる構成とする。
fの下方の側壁46を、図1に示す如く、排気側に後退
させて前記空間部Sを形成し、この空間部Sを通るオイ
ル通路42を設け、使用時のオイル通路42を略直線状
且つ底部を同一高さに確保するものである。
はオイルを前記オイルパン6に落下させるオイル落し通
路である。
ルパン6内のオイルがオイルポンプ16によって第1、
第2連絡通路32−1、32−2を介してオイルフィル
タ34に送給され、第3連絡通路32−3を介して第1
オイル潤滑通路36−1に送給される。
れたオイルは、第4連絡通路32−4を介して第2オイ
ル循環通路36−2に送給され、第1ロッカアーム26
−1と第1カムシャフト28−1とに供給されるととも
に、第5連絡通路32−5を介して第3オイル循環通路
36−3に送給され、第2ロッカアーム26−2と第2
カムシャフト28−2とに供給されている。
ルは、オイルジェット38にも供給され、このオイルジ
ェット38の一側噴出部から図示しない車両の進行方向
に対して前側に配置される第1シリンダバンク12−1
の第1ピストン18−1部位に所定量のオイルが供給さ
れているとともに、オイルジェット38の他側噴出部か
ら車両の進行方向に対して後側に配設される第2シリン
ダバンク12−2内に配置される第2ピストン18−2
部位に前記第1ピストン18−1部位に供給されるオイ
ル量よりも大なる量のオイルが供給される。
44内には、図1及び図3〜5に示す如く、オイル通路
42が現出され、このオイル通路42の底部は略同一高
さとなり、オイルの流れ円滑に果たされる。
流れが円滑となり、オイルの潤滑不良を確実に防止で
き、実用上有利である。
如く凹部が形成されないことにより、オイルによって搬
送されるゴミやスラッジ等が沈澱して堆積するのを減少
でき、オイルの劣化因子を解消することができ、オイル
の使用寿命を長くでき、経済的に有利である。
に流れることにより、オイル内にエアが混入するエアレ
ーションの発生を減少させることができ、エア混入によ
って生ずる不具合を解消でき、実用上有利である。
fの高さを大とするのみで実現できることにより、従来
に比し構成が複雑化せず、製作が容易で、コストを低廉
に維持し得て、経済的に有利である。
ば、エンジンのシリンダヘッド上部に形成されるカム室
内の潤滑を果たすべくシリンダヘッドの排気側に形成し
たシリンダヘッドのオイル通路において、シリンダヘッ
ドをシリンダブロックに装着するシリンダヘッドボルト
用のボルト孔部をシリンダヘッドに複数設け、複数のボ
ルト孔部を結ぶようにシリンダヘッドの側壁を設けると
ともに側壁に一体的にボルト孔部の座面を形成し、座面
及び側壁下方に空間部を形成し、空間部を通り、エンジ
ンのカム室の長手方向に略直線状に延びるオイル通路を
設けたので、カム室内のオイルの流れが円滑となり、オ
イルの潤滑不良を確実に防止でき、オイル通路途中にオ
イルによって搬送されるゴミやスラッジ等が沈澱して堆
積するのを減少させることができ、オイルの劣化因子を
解消し得るとともに、エアレーションの発生を減少させ
ることができ、エア混入によって生ずる不具合を解消し
得る。また、前記ボルト孔部の座面の高さを大とするの
みで実現できることにより、従来に比し構成が複雑化せ
ず、製作が容易で、コストを低廉に維持し得て、経済的
に有利である。
断面図である。
図である。
ある。
平面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンのシリンダヘッド上部に形成さ
れるカム室内の潤滑を果たすべくシリンダヘッドの排気
側に形成したシリンダヘッドのオイル通路において、前
記シリンダヘッドをシリンダブロックに装着するシリン
ダヘッドボルト用のボルト孔部を該シリンダヘッドに複
数設け、該複数のボルト孔部を結ぶように前記シリンダ
ヘッドの側壁を設けるとともにこの側壁に一体的に前記
ボルト孔部の座面を形成し、前記座面及び前記側壁下方
に空間部を形成し、該空間部を通り、前記エンジンのカ
ム室の長手方向に略直線状に延びるオイル通路を設けた
ことを特徴とするシリンダヘッドのオイル通路構造。
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