JP3089671B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3089671B2
JP3089671B2 JP1766691A JP1766691A JP3089671B2 JP 3089671 B2 JP3089671 B2 JP 3089671B2 JP 1766691 A JP1766691 A JP 1766691A JP 1766691 A JP1766691 A JP 1766691A JP 3089671 B2 JP3089671 B2 JP 3089671B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、不揮発性の半導体記
憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体記憶装置としては、例えば
「集積回路工学(2)、回路技術編、柳井久義、永田穣
共著、コロナ社発行 pp.128〜131」に記載されたも
のがある。図10は、上記の文献に記載されているMO
S−RAM形記憶装置の回路図であり、(a)は6MO
Sスタティック形、(b)は4MOSダイナミック形、
(c)は3MOSダイナミック形、(d)は1MOSダ
イナミック形を示す。しかし、上記のごときMOS−R
AM形の半導体記憶装置においては、MOSFETのO
NあるいはOFF状態によって情報を蓄えるため、記憶
装置の電源を切ると記憶しておいた情報が消失する、す
なわち記憶が揮発性であるという問題がある。
【0003】次に、第2の従来例としては、EPROM
(erasable-programmable ROM)、E2PROM(electr
ically-erasable-programmable ROM)等の不揮発性トラ
ンジスタがある(例えば、「半導体デバイスの基礎」オ
ーム社発行 pp.188〜189に記載)。このタイプは電源
を切っても記憶は保持される。しかし、上記第2の従来
例は、書き込み速度が非常に遅い。例えばDRAMの書
き込みサイクル時間が150ns程度であるのに対し、E
2PROMでは107ns程度である(例えば、「日経マイ
クロデバイス」日経マグロウヒル社発行 1989年5月号 p
58に記載)。そのため、RAMとしては使用できないと
いう問題がある。
【0004】次に、第3の従来例としては、強誘電体膜
をキャパシタに用いたメモリ(例えば、「日経マイクロ
デバイス」日経マグロウヒル社発行 1989年4月号 pp.
66〜67に記載)がある。この装置は、電源を切っても記
憶は保持され、かつ高速で情報の書き込み・読み出しが
できる。しかし、上記第3の従来例においては、読み出
しの際に分極反転を行うため、強誘電体膜が疲労するの
で読み出し回数に制限があるという問題がある。
【0005】次に、第4の従来例としては、特開昭57
−172771号公報に記載されたものがある。この従
来例は、MOSFETのゲートキャパシタを、強誘電体
膜を用いたキャパシタと酸化膜を用いたキャパシタとの
直列接続で構成することにより、電源のオン・オフに関
係なく、酸化膜キャパシタとSi基板界面の電荷を保存
することによって不揮発性メモリを構成したものであ
る。図11は、上記の装置におけるゲートキャパシタ部
分の等価回路図である。図11において、200は強誘
電体膜キャパシタ、201は酸化膜キャパシタ、C1
強誘電体膜キャパシタ200の容量、Q1は強誘電体膜
キャパシタ200の電荷、C2は酸化膜キャパシタ20
1の容量、Q2は酸化膜キャパシタ201の電荷、V0
ゲート電圧、V1は強誘電体膜キャパシタ200の電
圧、V2は酸化膜キャパシタ201の電圧である。しか
し、上記第4の従来例においては、次にごとき問題があ
る。すなわち、 V1+V2=V0、V1=Q1/C1、V2=Q2/C21=Q2(電荷保存則) }…(数1) C1≫C2(一般的には左式が成立) が成り立つため、 V1≒(C2/C1)V0、 V2≒V0 …(数2) となり、強誘電体膜キャパシタ200にほとんど電圧が
かからない。そのため強誘電体膜を十分に分極させるこ
とが出来ないという欠点がある。また、V1を大きくす
るためにV0を大きくすると、酸化膜キャパシタ201
の酸化膜が絶縁破壊するという欠点もある。さらに強誘
電体膜が十分に分極できないため、Q2も小さいので、
上記記憶装置の記憶内容“1”と“0”との差を十分に
大きくすることが出来ない。そのため信号線に印加され
た雑音によって情報が容易に反転されてしまう、という
問題がある。
【0006】次に、第5の従来例としては、特開昭58
−46680号公報に記載されたものがある。図12は
第5の従来例の等価回路図である。図12において、3
00は強誘電体膜キャパシタ、301は酸化膜キャパシ
タ、302は半導体、303は書き込み線である。この
装置においては、書き込み電圧を強誘電体膜キャパシタ
300と酸化膜キャパシタ301に印加し、電荷−
1、Q2によって半導体302の導電率を変化させるこ
とにより、情報を記憶させている。上記第5の従来例の
問題点は、前記第4の従来例と同じである。
【0007】次に、第6の従来例としては、特開昭61
−229350号公報に記載されたものがある。しか
し、この従来例においては、情報の読み出しの際に分極
反転を行うため、強誘電体が疲労するので読み出し回数
に制限が生じるという問題がある。
【0008】次に、第7の従来例としては、「Hamakawa
Y., Matsui Y., Higuma Y. and Nakagawa T.,“A Nonv
olatile Memory FET Using PLT Film Gate,"Internatio
nalElectron Devices Meeting, Tcchnical Digest,論文
番号14.6, pp.294-297,Dec.1977」又は「Matsui Y., Na
kano H., Okuyama M., Nakagawa T. and HamakawaY.,
“PbTiO3 Thin Film Gate Nonvolatile Memory FET," 1
979 Proceedings ofthe 2nd Meeting on Ferroelectric
Materials and Their Applications, 論文番号F-8, p
p.239-244, 1979」に記載されているものがある。上記
の従来例は、通常のMOSFETにおいて、ゲート酸化
膜の代わりに強誘電体膜を用いた構造となっている。し
かし、上記第7の従来例においては、強誘電体膜とSi
基板界面に生ずる界面準位によって、上記記憶装置がオ
フ状態になっている時でもドレインから上記界面準位を
経てソースへ流れるリーク電流が大きいという問題があ
る。さらに強誘電体の分極による電界が、上記界面準位
に終端し、Si基板表面に反転層が十分に形成されない
という問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、第1の
従来例は記憶が揮発性であり、第2の従来例においては
書き込み速度が遅く、第3の実施例においては読み出し
回数に制限があり、第4、第5の実施例においては強誘
電体膜の分極が小さいので信号線に印加された雑音によ
って情報が容易に反転され、第6の実施例においては読
み出し回数に制限があり、第7の実施例においてはリー
ク電流が大きい、等の種々の問題があった。
【0010】本発明は、上記のごとき従来技術の種々の
問題を解決するためになされたものであり、書き込み、
読み出し速度が十分に速く、読み出し回数に制限がな
く、分極が十分に出来て雑音に強く、かつリーク電流の
少ない不揮発性の半導体記憶装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、第1導電型の半導体領域の
主面上に強誘電体膜を形成し、その上に電極を形成し、
また、上記半導体領域の主面に、上記強誘電体膜の一端
側と他端側にそれぞれ第1導電型の高濃度不純物領域を
形成した構造を、P型とN型とで形成し、それらを相補
的に接続した構造を有するものである。
【0012】
【作用】本発明は、強誘電体膜の分極を用いて半導体領
域の抵抗値を変化させることによって記憶を保持するよ
うに構成したものである。すなわち、強誘電体膜の分極
電荷の極性に対応して半導体領域内に空乏層と蓄積層と
のいずれか一方を形成させ、上記半導体領域の電気抵抗
を増減させる。空乏層が成長する場合がOFF状態、蓄
積層が成長する場合がON状態に対応する。
【0013】
【実施例】図1は、この発明の第1の実施例の断面図で
あり、図2は第1の実施例の等価回路図である。なお、
ワード線WLと一対のビット線BL、BL~に接続され
ているトランジスタ110、111、112は、本実施
例の記憶装置の外に形成される部分である。本実施例の
記憶装置は、接合型電界効果トランジスタ(以下JFE
Tと略す)の変形であり、JFETのゲートを強誘電体
膜で置き換えた構造である。本実施例においては、強誘
電体膜の分極によって半導体領域内部に空乏層を形成
し、上記半導体内部において電流が流れるチャネルの幅
を変化させる。つまり強誘電体膜による電流制御作用
は、通常のJFET同様にチャネルの空乏化による実効
断面積の変化に基づいている。この記憶装置では、分極
電荷の極性に対応して半導体領域内に空乏層と蓄積層と
のいずれか一方を形成させ、上記半導体領域の電気抵抗
を増減させる。空乏層が成長する場合がOFF状態、蓄
積層が成長する場合がON状態に対応する。なお、ON
状態とOFF状態での電気抵抗の差を大きくするため
に、OFF状態においては、チャネルが上記空乏層でピ
ンチオフ出来るように、あるいはチャネルが上記空乏層
と、上記半導体領域と半導体基板の接合部の空乏層との
両方でピンチオフできるように、上記半導体領域を十分
に薄く形成しておく。
【0014】上記のごとき構成の記憶装置を用い、図2
の等価回路に示すように、強誘電体をゲートに持つN型
抵抗(N型半導体に形成した記憶装置、図1の4、6、
8、10、11の部分)101と強誘電体をゲートに持
つP型抵抗(P型半導体に形成した記憶装置、図1の
2、5、7、12、13の部分)102とを相補的に接
続した構成にすれば、N型抵抗101あるいはP型抵抗
102のうちの一方は必ずOFF状態になるため、全体
の回路に定常的に流れる電流成分を無くすことが出来
る。
【0015】以下、詳細に説明する。図1において、N
型基板1の主面にPウエル領域2、3を形成する。ま
た、Pウエル領域2の主面上に強誘電体膜7を介して電
極5を形成する。また、Pウエル領域2の主面に、強誘
電体膜7の一端側と他端側でそれぞれ上記強誘電体膜7
からオフセットした位置にP+領域12、13を形成す
る。また、Pウエル領域3の主面にNウエル領域4を設
け、上記Nウエル領域4の主面上に強誘電体膜8を介し
て電極6を形成する。また、Nウエル領域4の主面に、
強誘電体膜8の一端側と他端側でそれぞれ上記強誘電体
膜8からオフセットした位置にN+領域10、11を形
成する。また、N型基板1の主面にN+領域9を形成
し、Pウエル領域3の主面にP+領域14を形成する。
そして電極5と電極6をトランジスタ110を介して入
力端子103に接続し、P+領域13とN+領域10を出
力端子104に接続し、N+領域11をトランジスタ1
11を介してVDDに接続し、P+領域12をトランジス
タ112を介してVSSに接続する。また、N+領域9を
DDに接続し、P+領域14をVSSに接続する。トラン
ジスタ110はワード線WL、トランジスタ111は一
方のビット線BL、トランジスタ112は他方のビット
線BL~のそれぞれの信号に応じて開閉する。なお、一
対のビット線BLとBL~は相互に逆極性の特性(一方
がhighなら他方はlow)となり、また、トランジスタ1
11と112は相互に逆極性のトランジスタである。し
たがってトランジスタ111と112は一方がONのと
きは他方もON、一方がOFFのときは他方もOFFに
なる。
【0016】次に作用を説明する。まず、強誘電体膜の
分極電荷と印加電界の関係について説明する。図3は強
誘電体膜の分極電荷と印加電界の関係を示す特性図であ
る。図3に示すごとく、強誘電体膜は、電界をかけて分
極させた後、上記電界を零にしても残留分極Prを保持
する。分極を零にするためには、上記電界とは逆向きの
電界Ec(抗電界)を印加する必要がある。
【0017】次に本記憶装置の作用について説明する。
図4は書き込み時のタイムチャート、図5は読み出し時
のタイムチャートである。まず、図4および図1、図2
に基づいてデータの書き込みについて説明する。図4の
(i)区間に示すように、ワード線WL、一対のビット
線BL、BL~を全てON信号状態(BLはlow、BL~
はhighでONとする)にしてトランジスタ110、11
1、112を全てONにした後、入力端子IN(103
に相当)に正電圧を印加すると、強誘電体膜7、8は分
極し、Pウエル領域2の主面及びNウエル領域4の主面
に負電荷を誘起する。つまりPウエル領域2の主面には
空乏層が形成される。上記空乏層がPウエル領域2とN
型基板1の接合部に生じる空乏層に接すると、P型抵抗
102が著しく高抵抗になる。一方、Nウエル領域4の
主面には電子が誘起され、N型抵抗101の抵抗は減少
する。その結果、出力端子OUT(104に相当)には
Highが出力される。また、図4の(ii)区間に示すよう
に、上記の状態で入力端子INを0にしても、強誘電体
膜には残留分極が残るので、出力端子OUTのHighは保
持される。すなわち“1”が記憶されたことになる。さ
らに、図4の(iii)、(iv)区間に示すように、一
旦、電源を切った後に再び電源を印加した場合も、上記
の残留分極は変化しないので、出力端子OUTにはHigh
が現われる。すなわち記憶が不揮発性である。次に、図
4の(v)区間に示すように、その後、入力端子INに
負電圧を印加した場合を考える。Pウエル領域2の主面
及びNウエル領域4の主面には正電荷が誘起されるよう
に強誘電体7、8は分極する。そのためNウエル領域4
の主面に空乏層が生じてN型抵抗101は著しく高抵抗
となる。一方、Pウエル領域2の主面には正孔が誘起さ
れ、P型抵抗102は低抵抗になる。その結果、出力端
子OUTにはlowがあらわれる。すなわち“0”を記憶
(“1”の記憶を消去)したことになる。
【0018】次に、図5に基づいてデータの読み出しに
ついて説明する。読み出し時には、ワード線WLはOF
F信号状態のままにし、一対のビット線BL、BL~を
ON信号状態にする。図5に示すように、“1”が書き
込まれた後であれば、出力端子OUTにはVDD電圧すな
わちHighが出力される。また、“0”が書き込まれた後
であれば、出力端子OUTにはVSS電圧すなわちlowが
出力される。上記のように、読み出しの際には、強誘電
体膜の分極反転を行わない。したがって読み出しを頻繁
に行なっても強誘電体膜が疲労する畏れがない。また、
電気学会発行の“誘電体現象論”の第160頁〜第16
1頁にも記載されているように、強誘電体膜の分極反転
は10ns程度と極めて速いので、本実施例においては、
書き込み、読み出しを共に高速で行なうことが出来る。
【0019】次に、本実施例におけるバンド構造につい
て説明する。図9は、P形領域2の主面に設けた電極
5、強誘電体膜7および半導体主面のバンド構造を示す
図である。図9において、(o),(i),(ii),
(v)のバンド構造は、図4に示した書き込み時のタイ
ムチャートの(o),(i),(ii),(v)にそれぞれ
対応している。なお、図9において、EfMは電極のフェ
ルミ準位、EfはP形半導体のフェルミ準位、Ecは半導
体の伝導帯下端のポテンシャル、Evは半導体の価電子
帯上端のポテンシャルである。図9(o)は、電圧が全
く印加されていない初期状態である。この状態では、P
形領域2の表面に電荷は誘起されていない。図9(i)
は、入力に正電圧が印加された場合のバンド構造であ
る。この状態では、P形領域2の主面に空乏層が生じ
る。図9(ii)、(iv)は、入力電圧が除かれた場合の
バンド構造である。この状態では、強誘電体の残留分極
のために、P形領域2の主面の空乏層電荷は保持されて
いる。そのためP形領域2の主面のバンドは曲がったま
ま保持される。図9(v)は、入力に負電圧が印加され
た場合のバンド構造である。この状態では、P形領域2
の主面のバンドは電子ポテンシャルの高い方へ曲がり、
正孔が誘起される。本実施例の記憶装置においては、前
記図5に示すように、記憶の読み出し時に入力電圧は印
加されない。したがって記憶の読み出し時に前述のバン
ド構造が変化することはない。なお、N形領域4の主面
に設けた記憶装置のバンド構造も上記と同様に説明する
ことが出来る。
【0020】次に、図1の装置の製造方法について説明
する。図8は、図1の装置の製造工程を示す断面図であ
る。まず、図8(a)に示すごとく、N形基板1の主面
にPウエル領域2、3を形成する。次に、上記Pウエル
領域3の主面にNウエル領域4を設ける。次に、上記N
型基板1の主面、上記Pウエル領域2、3の主面及び上
記Nウエル領域4の主面において、素子を形成しない部
分にLOCOS酸化膜50を形成する。次に、図8
(b)に示すごとく、上記Pウエル領域2及び上記Nウ
エル領域4の主面において、強誘電体膜を形成する部分
に、半導体領域と強誘電体膜界面の未結合手を消すため
に、フッ素Fを注入する。次に、図8(c)に示すごと
く、上記Pウエル領域2及び上記Nウエル領域4の主面
上に、強誘電体膜7および8を形成し、さらに強誘電体
膜7の上に電極5を、強誘電体膜8の上に電極6をそれ
ぞれ形成する。次に、図8(d)に示すごとく、N形基
板1の主面にN+領域9を、Pウエル領域2の主面にP+
領域12、13を、Nウエル領域4の主面にN+領域1
0、11を、Pウエル領域3の主面にP+領域14を、
それぞれ形成する。その後、必要な配線を行なうことに
よって図1に示す装置が完成する。
【0021】次に、図6は、本発明の第2の実施例の断
面図である。図6において、半導体基板20の主面上
に、絶縁層23を介してPウエル領域21及びNウエル
領域22を形成する。また、Pウエル領域21の主面上
に強誘電体膜7を介して電極5を設ける。また、Pウエ
ル領域21の主面に、強誘電体膜7の一端側と他端側で
それぞれ上記強誘電体膜7からオフセットした位置にP
+領域12、13を形成する。また、Nウエル領域22
の主面上に強誘電体膜8を介して電極6を設ける。ま
た、Nウエル領域22の主面に、強誘電体膜8の一端側
と他端側でそれぞれ上記強誘電体膜8からオフセットし
た位置にN+領域10、11を形成する。そして、電極
5と電極6をトランジスタ110を介して入力端子10
3に接続し、P+領域13とN+領域10を出力端子10
4に接続し、N+領域11をトランジスタ111を介し
てVDDに接続し、P+領域12をトランジスタ112を
介してVSSに接続する。上記図6の実施例の等価回路
は、図2の回路と同じであり、書き込み時のタイムチャ
ートは図4と、読み出し時のタイムチャートは図5と同
じである。
【0022】次に作用について説明する。まず、書き込
みについて、図4と図6に基づいて説明する。図4の
(i)区間では、強誘電体膜7直下のPウエル領域21
の主面から上記ウエル領域と絶縁層23の界面に至るま
で空乏層が生じ、P型抵抗102は著しく高抵抗にな
る。その結果、出力端子104にはHighが出力される。
また、図4の(ii)、(iii)、(iv)区間については、前
記図1の実施例の場合と同じであり、“1”が不揮発状
態で記憶される。次に、図4の(v)区間では、Pウエ
ル領域21主面には正孔が誘起され、P型抵抗102は
低抵抗になる。また、強誘電体膜8直下のNウエル領域
22の主面から上記ウエル領域と絶縁層23の界面に至
るまで空乏層が生じ、P型抵抗101は著しく高抵抗に
なる。その結果、出力端子104にはlowが現われる。
すなわち“0”を記憶(“1”の記憶を消去)したこと
になる。なお、読み出しについては、前記図1の実施例
と同じ作用である。
【0023】次に、図7は、本発明の第3の実施例の断
面図である。この実施例は、前記図1の実施例に示した
記憶装置において、P+領域12、13の一部分が強誘
電体膜7とオーバラップし、かつN+領域10、11の
一部分が強誘電体膜6とオーバラップしていることを特
徴としている。作用については、図1の実施例の場合と
同じであるが、この実施例においては、P+領域及びN+
領域の一部が強誘電体膜とオーバラップしているため、
チップ面積を小さくできるという利点がある。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、強誘電体膜の分極を利用して半導体領域の抵抗を
変化させ、上記抵抗によって情報を記憶するように構成
したことにより、下記のごとき効果が得られる。 (i)記憶保持に残留分極を利用するので不揮発性であ
る。 (ii)強誘電体膜の分極反転は十分に速いので、書き込
み、読み出しを共に高速で行なうことが出来る。 (iii)情報の読み出し時には分極反転させないので、
読み出し回数に制限はない。 (iv)情報の書き込みにおけるゲート電圧がすべて強誘
電体膜にかかるので、低いゲート電圧で強誘電体膜を十
分に分極反転させることができる。したがってノイズに
強い。 (v)強誘電体膜とSi基板界面に多少の界面準位が生
じても、Si基板内に空乏層さえ形成できれば、本記憶
装置は動作する。 (vi)ゲートと、電極となる高濃度不純物層とがオフセ
ットしていても本記憶装置は動作する。したがって本記
憶装置のオフ状態において前記界面準位によるリーク電
流は流れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の断面図。
【図2】第1の実施例の等価回路図。
【図3】強誘電体の分極電荷と印加電界の関係を示す特
性図。
【図4】第1の実施例における書き込み時のタイムチャ
ート。
【図5】第1の実施例における読み出し時のタイムチャ
ート。
【図6】本発明の第2の実施例の断面図。
【図7】本発明の第3の実施例の断面図。
【図8】第1の実施例の製造工程を示す断面図。
【図9】第1の実施例におけるP形領域の主面に形成さ
れた電極、強誘電体膜及び上記P形領域のバンド構造を
示す図。
【図10】第1の従来例の回路図。
【図11】第4の従来例におけるゲートキャパシタ部分
の等価回路図。
【図12】第5の従来例の等価回路図。
【符号の説明】
1…N型半導体基板 2、3…Pウエル領域 4…Nウエル領域 5、6…電極 7、8…強誘電体膜 9、10、11…N+領域 12、13、14…P+領域 20…半導体基板 21…Pウエル領域 22…Nウエル領域 23…絶縁層 101…強誘電体をゲートに持つN型抵抗 102…強誘電体をゲートに持つP型抵抗 103…入力端子 104…出力端子 110、111、112…トランジスタ 200…強誘電体膜キャパシタ 201…酸化膜キャパシタ 300…強誘電体キャパシタ 301…酸化膜キャパシタ 302…半導体 303…書き込み線 WL…ワード線 BL、BL~…ビット線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/788 29/792 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/10 G11C 11/22 H01L 21/8238 H01L 21/8247 H01L 27/092 H01L 29/788 H01L 29/792

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体領域と、上記第1導電
    型の半導体領域の主面上に形成された強誘電体膜と、上
    記強誘電体膜上に形成された電極と、上記半導体領域の
    主面に、上記強誘電体膜の一端側と他端側にそれぞれ形
    成された第1導電型の高濃度不純物領域とを備えた第1
    半導体記憶装置と、 第2導電型の半導体領域と、上記第2導電型の半導体領
    域の主面上に形成された強誘電体膜と、上記強誘電体膜
    上に形成された電極と、上記半導体領域の主面に、上記
    強誘電体膜の一端側と他端側にそれぞれ形成された第2
    導電型の高濃度不純物領域とを備えた第2の半導体記憶
    装置と、を相補的に接続したことを特徴とする半導体記
    憶装置。
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