JP3089650B2 - ポリエステル樹脂シール材 - Google Patents
ポリエステル樹脂シール材Info
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- JP3089650B2 JP3089650B2 JP02186723A JP18672390A JP3089650B2 JP 3089650 B2 JP3089650 B2 JP 3089650B2 JP 02186723 A JP02186723 A JP 02186723A JP 18672390 A JP18672390 A JP 18672390A JP 3089650 B2 JP3089650 B2 JP 3089650B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリエステル樹脂シール材に関するものであ
る。更に詳しくは食品用紙容器、プラスチック容器に使
用されるポリエステル樹脂シール材に関するものであ
る。
る。更に詳しくは食品用紙容器、プラスチック容器に使
用されるポリエステル樹脂シール材に関するものであ
る。
本発明の目的は、ヒートシール性、フレーバー性、フ
ィルム成形性(押出加工性)に極めて優れたポリエステ
ル樹脂シール材を提供することにある。
ィルム成形性(押出加工性)に極めて優れたポリエステ
ル樹脂シール材を提供することにある。
(従来の技術) 周知の通り、食品容器の軽量化、生産、流通コストの
軽減から、食品用紙容器、プラスチック容器が多用され
ている。従来より紙容器、プラスチック容器等の最内層
はヒートシール性を付与するためにポリエチレンが使用
されてきた。ポリエチレンは優れたヒートシール性を有
ししかも紙やプラスチックに積層する際にフィルム成形
性がよいために、加工作業が容易であり生産に優れてい
ることからこの用途において幅広く使用されている。
軽減から、食品用紙容器、プラスチック容器が多用され
ている。従来より紙容器、プラスチック容器等の最内層
はヒートシール性を付与するためにポリエチレンが使用
されてきた。ポリエチレンは優れたヒートシール性を有
ししかも紙やプラスチックに積層する際にフィルム成形
性がよいために、加工作業が容易であり生産に優れてい
ることからこの用途において幅広く使用されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、最近では消費者の好みの多様化と紙容器プ
ラスチック容器の内容物が、天然果汁、酒類にまで広が
るにつれてポリエチレンよりも優れたヒートシール材が
求められるようになってきた。
ラスチック容器の内容物が、天然果汁、酒類にまで広が
るにつれてポリエチレンよりも優れたヒートシール材が
求められるようになってきた。
その背景には、ポリエチレンが前述の特徴を有してい
る反面、飲料の香料を吸着し、飲料の味や香りが変化し
たり、あるいはポリエチレン特有の臭気を発生するた
め、飲料本来の風味が失われるという欠点、すなわち、
ガラス瓶、PETボトル等の容器に比べるといわゆるフレ
ーバー性が悪いという指摘がありその改良を強く求めら
れていることが挙げられる。
る反面、飲料の香料を吸着し、飲料の味や香りが変化し
たり、あるいはポリエチレン特有の臭気を発生するた
め、飲料本来の風味が失われるという欠点、すなわち、
ガラス瓶、PETボトル等の容器に比べるといわゆるフレ
ーバー性が悪いという指摘がありその改良を強く求めら
れていることが挙げられる。
一方、ポリエステル樹脂は、ポリエチレンに比べると
フレーバー性が良く、すでに例えば特開昭60−206859
号、特開昭63−81042号等で食器容器用ヒートシール材
料が提案されている。ところが、こうしたポリエステル
樹脂はヒートシール性、フレーバー性の点では優れた性
能を有しているものの、紙あるいはプラスチックフィル
ム上に、溶融押出すると、Tダイの下部で大巾なネッキ
ング現象を起しポリエチレンのように高速でフィルム状
に成形することが極めて困難であり、生産性が極めて悪
いのが実情である。このようにフレーバー性、フィルム
成形性、ヒートシール性の3点を満足するポリエステル
樹脂シール材はまだ見出されていない。
フレーバー性が良く、すでに例えば特開昭60−206859
号、特開昭63−81042号等で食器容器用ヒートシール材
料が提案されている。ところが、こうしたポリエステル
樹脂はヒートシール性、フレーバー性の点では優れた性
能を有しているものの、紙あるいはプラスチックフィル
ム上に、溶融押出すると、Tダイの下部で大巾なネッキ
ング現象を起しポリエチレンのように高速でフィルム状
に成形することが極めて困難であり、生産性が極めて悪
いのが実情である。このようにフレーバー性、フィルム
成形性、ヒートシール性の3点を満足するポリエステル
樹脂シール材はまだ見出されていない。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記問題点に鑑み、ヒートシール性、フ
レーバー性に優れ且つ優れたフィルム成形性(押出加工
性)を有するポリエステル樹脂シール材について鋭意研
究を重ねた結果、適切な還元粘度と分子量分布をもつ特
定のポリエステル樹脂が食品容器用最内層シール材とし
て極めて優れていることを見出し本発明に到達した。
レーバー性に優れ且つ優れたフィルム成形性(押出加工
性)を有するポリエステル樹脂シール材について鋭意研
究を重ねた結果、適切な還元粘度と分子量分布をもつ特
定のポリエステル樹脂が食品容器用最内層シール材とし
て極めて優れていることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明はテレフタル酸を主体とする芳香族ジカ
ルボン酸、エチレングリコールを主体とするグリコール
成分からなり、且つ全酸成分もしくは全グリコール成分
に対し3官能以上のポリカルボン酸又はポリオールを0.
1〜0.5モル%含有し、還元粘度(ηsp/c)および重量平
均分子量(▲▼/数平均分子量(▲▼)が下記
式(I)および(II)を満足することを特徴とするポリ
エステル樹脂シール材である。
ルボン酸、エチレングリコールを主体とするグリコール
成分からなり、且つ全酸成分もしくは全グリコール成分
に対し3官能以上のポリカルボン酸又はポリオールを0.
1〜0.5モル%含有し、還元粘度(ηsp/c)および重量平
均分子量(▲▼/数平均分子量(▲▼)が下記
式(I)および(II)を満足することを特徴とするポリ
エステル樹脂シール材である。
ηsp/c≧0.80 ……(1) 本発明のポリエステル樹脂シール材は、ポリエチレン
に比してフレーバー性が非常に改良されており、また既
存のポリエステル樹脂に比してフィルム成形性すなわち
押出加工性に優れており、ネッキング現象が小さく均一
なフィルムに成形しやすく、生産性が高いという特徴を
もっている。
に比してフレーバー性が非常に改良されており、また既
存のポリエステル樹脂に比してフィルム成形性すなわち
押出加工性に優れており、ネッキング現象が小さく均一
なフィルムに成形しやすく、生産性が高いという特徴を
もっている。
本発明のポリエステル樹脂シール材は、酸成分として
テレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸、エチ
レングリコールを主体とするグリコール成分からなり且
つ全酸成分もしくは全グリコール成分に対し、3官能以
上のポリカルボン酸またはポリオールを0.1〜0.5モル%
含有するポリエステルからなる。
テレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸、エチ
レングリコールを主体とするグリコール成分からなり且
つ全酸成分もしくは全グリコール成分に対し、3官能以
上のポリカルボン酸またはポリオールを0.1〜0.5モル%
含有するポリエステルからなる。
本発明のポリエステルは酸成分としてテレフタル酸を
主成分とする芳香族ジカルボン酸を主体とする。
主成分とする芳香族ジカルボン酸を主体とする。
全酸成分に占める芳香族ジカルボン酸の割合は95〜10
0モル%であり、5モル%未満の割合で脂肪族または/
および脂環族ジカルボン酸を併用することができる。芳
香族ジカルボン酸のうちテレフタル酸の占める割合は全
酸成分に対し70〜100モル%であり、さらに好ましくは8
0〜89モル%である。
0モル%であり、5モル%未満の割合で脂肪族または/
および脂環族ジカルボン酸を併用することができる。芳
香族ジカルボン酸のうちテレフタル酸の占める割合は全
酸成分に対し70〜100モル%であり、さらに好ましくは8
0〜89モル%である。
本発明で使用する芳香族カルボン酸としては、テレフ
タル酸以外に、例えばオルソフタル酸、イソフタル酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。芳香
族ジカルボン酸と併用しうる脂肪族または/脂環族ジカ
ルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、シクロヘサ
ンジカルボン酸などが挙げられる。
タル酸以外に、例えばオルソフタル酸、イソフタル酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。芳香
族ジカルボン酸と併用しうる脂肪族または/脂環族ジカ
ルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、シクロヘサ
ンジカルボン酸などが挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂シール材において、芳香族
ジカルボン酸の占める割合が、全酸成分に対して95モル
%未満であると、樹脂のガラス転移温度が低下しそれに
伴ってフレーバー性も低下する。またフィルム成形性も
悪くなる。さらに芳香族ジカルボン酸のうちテレフタル
酸の占める割合が70モル%未満であるとフィルム成形性
が悪くなる。
ジカルボン酸の占める割合が、全酸成分に対して95モル
%未満であると、樹脂のガラス転移温度が低下しそれに
伴ってフレーバー性も低下する。またフィルム成形性も
悪くなる。さらに芳香族ジカルボン酸のうちテレフタル
酸の占める割合が70モル%未満であるとフィルム成形性
が悪くなる。
本発明のポリエステル樹脂シール材のグリコール成分
は、エチレングリコールを主体としグリコール成分に占
めるエチレングリコールの割合は85〜100モル%、さら
に好ましくは92〜100モル%である。グリコール成分と
しては、10モル%未満の割合で他のグリコール、例えば
ジエチレングリコールなどを共重合することができる。
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール以外
のグリコール成分の割合が10モル%を超えるとフレーバ
ー性並びにフィルム性成形性が悪くなる。
は、エチレングリコールを主体としグリコール成分に占
めるエチレングリコールの割合は85〜100モル%、さら
に好ましくは92〜100モル%である。グリコール成分と
しては、10モル%未満の割合で他のグリコール、例えば
ジエチレングリコールなどを共重合することができる。
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール以外
のグリコール成分の割合が10モル%を超えるとフレーバ
ー性並びにフィルム性成形性が悪くなる。
本発明のポリエステル樹脂シール材に用いるポリエス
テルにおいて、全酸成分もしくは全グリコール成分に対
し3官能以上のポリカルボン酸又はポリオールを0.1〜
0.5モル%、望ましくは0.15〜0.3モル%含有させること
が必要である。3官能以上のポリカルボン酸またはポリ
オールを含有させることは、本発明のポリエステル樹脂
シール材のフィルム成形性(押出加工性)の改良の重要
なポイントであり、0.1モル%未満の含有量ではその効
果はなく、0.5モル%を超えるとフィルム成形性は改善
されるが、ヒートシール性が極端に低下する。
テルにおいて、全酸成分もしくは全グリコール成分に対
し3官能以上のポリカルボン酸又はポリオールを0.1〜
0.5モル%、望ましくは0.15〜0.3モル%含有させること
が必要である。3官能以上のポリカルボン酸またはポリ
オールを含有させることは、本発明のポリエステル樹脂
シール材のフィルム成形性(押出加工性)の改良の重要
なポイントであり、0.1モル%未満の含有量ではその効
果はなく、0.5モル%を超えるとフィルム成形性は改善
されるが、ヒートシール性が極端に低下する。
本発明のポリエステル樹脂に用いる上記3官能以上の
ポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸などの公知の多価カルボン酸、ポリオール成分とし
てはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトールなどの公知の多価アルコールが使用できる。
ポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸などの公知の多価カルボン酸、ポリオール成分とし
てはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトールなどの公知の多価アルコールが使用できる。
本発明のポリエステル樹脂シール材に用いるポリエス
テルの還元粘度(ηsp/c)は0.80以上、望ましくは0.85
以上であることおよび重量平均分子量▲▼/数平均
分子量▲▼が2.5以上4.0以下、望ましくは3.0〜3.7
であることが必須である。ポリエステルの還元粘度が0.
75未満であると押出加工性が低下し、またポリマーの物
性も低下する。重量平均分子量(▲▼)/数平均分
子量(▲▼)、すなわち分散比は本発明において極
めて重要な因子である。この分散比が2.5未満であると
フィルム成形性(押出加工性)が悪くなり、フィルム成
形時のネッキング現象が強く起り、正常なフィルムを得
ることが困難となる。また分散比が4.5を超えると溶融
粘度も高くなり、ヒートシール性や延展性やフィルムの
伸度が低下するので好ましくない。
テルの還元粘度(ηsp/c)は0.80以上、望ましくは0.85
以上であることおよび重量平均分子量▲▼/数平均
分子量▲▼が2.5以上4.0以下、望ましくは3.0〜3.7
であることが必須である。ポリエステルの還元粘度が0.
75未満であると押出加工性が低下し、またポリマーの物
性も低下する。重量平均分子量(▲▼)/数平均分
子量(▲▼)、すなわち分散比は本発明において極
めて重要な因子である。この分散比が2.5未満であると
フィルム成形性(押出加工性)が悪くなり、フィルム成
形時のネッキング現象が強く起り、正常なフィルムを得
ることが困難となる。また分散比が4.5を超えると溶融
粘度も高くなり、ヒートシール性や延展性やフィルムの
伸度が低下するので好ましくない。
本発明のポリエステル樹脂は、公知の重合方法を用い
て製造されるが、本発明の目的を達成するためには、公
知の重合方法で得られたポリエステルを固相重合法によ
って還元粘度(ηsp/c)を上昇させ、且つ重量平均分子
量(▲▼)/数平均分子量(▲▼)を上昇させ
る方法を採ることが極めて有効である。
て製造されるが、本発明の目的を達成するためには、公
知の重合方法で得られたポリエステルを固相重合法によ
って還元粘度(ηsp/c)を上昇させ、且つ重量平均分子
量(▲▼)/数平均分子量(▲▼)を上昇させ
る方法を採ることが極めて有効である。
本発明で得られるポリエステル樹脂は潜在的に結晶性
を有しており、公知の方法で結晶化させ、ポリマーのペ
レットが融着しない状態にして高温真空にて固体状態で
重合反応を進めることが可能である。例えばポリエステ
ル樹脂中のテレフタル酸成分84モル%、イソフタル酸成
分15.8モル%、トリメリット酸成分0.2モル%およびエ
チレングリコール100モル%のポリエステルを50℃〜130
℃で10〜20時間かけて予備結晶化させた後、190℃で数
時間真空中で重合を進める方法である。固相重合を行う
ことによって、還元粘度(ηsp/c)を高め、前記分散比
を大きくすることが本発明のフィルム成形性を向上させ
る重要なポイントとなる。
を有しており、公知の方法で結晶化させ、ポリマーのペ
レットが融着しない状態にして高温真空にて固体状態で
重合反応を進めることが可能である。例えばポリエステ
ル樹脂中のテレフタル酸成分84モル%、イソフタル酸成
分15.8モル%、トリメリット酸成分0.2モル%およびエ
チレングリコール100モル%のポリエステルを50℃〜130
℃で10〜20時間かけて予備結晶化させた後、190℃で数
時間真空中で重合を進める方法である。固相重合を行う
ことによって、還元粘度(ηsp/c)を高め、前記分散比
を大きくすることが本発明のフィルム成形性を向上させ
る重要なポイントとなる。
上記のようにして得られる本発明のポリエステル樹脂
シール材はヒートシール性に優れていることは勿論のこ
と、従来使用されてきたシール材の代表であるポリエチ
レンに比べてフレーバー性が極めて優れている。例え
ば、フレーバー性の一つの評価としてリモネンの吸着量
で比較すると、ポリエチレンの数分の〜数十分の1の吸
着量であり、果汁飲料の香料成分の吸着が少なく、香り
や味の変化を起し難いことを示している。
シール材はヒートシール性に優れていることは勿論のこ
と、従来使用されてきたシール材の代表であるポリエチ
レンに比べてフレーバー性が極めて優れている。例え
ば、フレーバー性の一つの評価としてリモネンの吸着量
で比較すると、ポリエチレンの数分の〜数十分の1の吸
着量であり、果汁飲料の香料成分の吸着が少なく、香り
や味の変化を起し難いことを示している。
さらに本発明で得られるポリエステル樹脂シール材
は、フィルム成形性に優れており、ネッキング現象が少
ない。従来のポリエステル樹脂はネッキング現象が大き
く、フィルムの成形が困難で歩留りが悪い、もしくは特
殊な成形機を必要としたが、本発明のポリエステル樹脂
は、フィルム成形性の点ではポリエチレンに匹敵する程
度に優れており、特殊なフィルム成形機を必要としない
のが特徴である。
は、フィルム成形性に優れており、ネッキング現象が少
ない。従来のポリエステル樹脂はネッキング現象が大き
く、フィルムの成形が困難で歩留りが悪い、もしくは特
殊な成形機を必要としたが、本発明のポリエステル樹脂
は、フィルム成形性の点ではポリエチレンに匹敵する程
度に優れており、特殊なフィルム成形機を必要としない
のが特徴である。
本発明のポリエステル樹脂シール材は、これらの特徴
を生かして、天然果汁、牛乳、酒類等の飲料の紙容器、
プラスチック容器等のシール材として巾広く使用するこ
とができる。
を生かして、天然果汁、牛乳、酒類等の飲料の紙容器、
プラスチック容器等のシール材として巾広く使用するこ
とができる。
(実施例) 本発明を更に詳細に説明するために以下実施例を挙げ
るが、本発明は実施例によって何ら限定されるものでは
ない。
るが、本発明は実施例によって何ら限定されるものでは
ない。
ポリエステル樹脂の製造例 攪拌機、温度計、溜出液用冷却器を装備した反応缶中
に、ジメチルテレフタレート32.1kg、ジメチルイソフタ
レート6.15kg、エチレングリコール27.3kg、テトラブチ
ルチタネート19gを仕込み、140〜210℃に加熱攪拌しな
がら3時間エステル交換反応を行った。エステル交換反
応終了後無水トリメリット酸77gを投入し、200℃から26
0℃まで昇温しながら1時間かけてエステル化反応させ
る。次に系内を徐々に減圧していき、40分後に5mmHg、
次いで260℃、0.3mmHgで1時間重縮合反応を実施し、還
元粘度0.78のポリエステル樹脂(B−1)を得た。エタ
ノール分解後、ガスクロマトグラフによる組成分析の結
果ポリエステル樹脂(B−1)の組成は、テレフフタル
酸84モル%、イソフタル酸15.8モル%、トリメリット酸
0.2モル%、エチレングリコール100モル%であった。
に、ジメチルテレフタレート32.1kg、ジメチルイソフタ
レート6.15kg、エチレングリコール27.3kg、テトラブチ
ルチタネート19gを仕込み、140〜210℃に加熱攪拌しな
がら3時間エステル交換反応を行った。エステル交換反
応終了後無水トリメリット酸77gを投入し、200℃から26
0℃まで昇温しながら1時間かけてエステル化反応させ
る。次に系内を徐々に減圧していき、40分後に5mmHg、
次いで260℃、0.3mmHgで1時間重縮合反応を実施し、還
元粘度0.78のポリエステル樹脂(B−1)を得た。エタ
ノール分解後、ガスクロマトグラフによる組成分析の結
果ポリエステル樹脂(B−1)の組成は、テレフフタル
酸84モル%、イソフタル酸15.8モル%、トリメリット酸
0.2モル%、エチレングリコール100モル%であった。
また、ポリエステル樹脂(B−1)を、島津製作所製
液体クロマトグラフ(型式ic−6A)で分子量分布を測定
したところ重量平均分子量(▲▼)/数平均分子量
(▲▼)比は2.1であった。
液体クロマトグラフ(型式ic−6A)で分子量分布を測定
したところ重量平均分子量(▲▼)/数平均分子量
(▲▼)比は2.1であった。
次にポリエステル樹脂(B−1)を50℃で4時間、90
℃で6時間、130℃で5時間予備結晶化を実施した後、1
90℃、0.3mmHg以下で7時間固相重合を行ない、ポリエ
ステル樹脂(A−1)を得た。ポリエステル樹脂(A−
1)は、(B−1)と同一組成であったが、還元粘度
は、0.94、分子量分布の分散比(▲▼/▲▼)
は3.0であった。
℃で6時間、130℃で5時間予備結晶化を実施した後、1
90℃、0.3mmHg以下で7時間固相重合を行ない、ポリエ
ステル樹脂(A−1)を得た。ポリエステル樹脂(A−
1)は、(B−1)と同一組成であったが、還元粘度
は、0.94、分子量分布の分散比(▲▼/▲▼)
は3.0であった。
以下、同様の方法で(B−2)〜(B−5)のポリエ
ステル樹脂を得た。また(B−2)より固相重合により
本発明のポリエステル樹脂(A−2)を得た。各樹脂の
組成特性値を表−1に示した。
ステル樹脂を得た。また(B−2)より固相重合により
本発明のポリエステル樹脂(A−2)を得た。各樹脂の
組成特性値を表−1に示した。
実施例1 ポリエステル樹脂(A−1)を日本精工所製40mmφ押
出し機でダイス巾200mmで、フィルム膜厚50μmとなる
ような条件で製膜を行った。ダイスより押出された樹脂
膜は、ややネッキングする傾向を示したが、ダイス下50
mmの場所でのフィルム巾は176mmあり、ネッキングによ
り縮小した巾24mm(片側12mm)と従来のポリエステル樹
脂に比べ大巾にネッキング巾が小さくなっていた。
出し機でダイス巾200mmで、フィルム膜厚50μmとなる
ような条件で製膜を行った。ダイスより押出された樹脂
膜は、ややネッキングする傾向を示したが、ダイス下50
mmの場所でのフィルム巾は176mmあり、ネッキングによ
り縮小した巾24mm(片側12mm)と従来のポリエステル樹
脂に比べ大巾にネッキング巾が小さくなっていた。
次に得られたポリエステル樹脂(A−1)の50μフィ
ルムをポリエステル接着剤バイロン630(東洋紡績製)
とイソシアネート系硬化剤のコロネートL(日本ポリウ
レタン工業製)との100/15(固型分重量比)混合物4μ
を用いてポリエチレンテレフタレート20μのフィルムに
積層し、ポリエステル樹脂(A−1)同志の面を合わせ
た後、160℃で2秒、1kg/cm2の条件で熱接着し、東洋ボ
ールドウィン製デンシロンUTM−1−5000引張り試験機
ではくり接着力を測定したところ、1.32kg/15mmであっ
た。
ルムをポリエステル接着剤バイロン630(東洋紡績製)
とイソシアネート系硬化剤のコロネートL(日本ポリウ
レタン工業製)との100/15(固型分重量比)混合物4μ
を用いてポリエチレンテレフタレート20μのフィルムに
積層し、ポリエステル樹脂(A−1)同志の面を合わせ
た後、160℃で2秒、1kg/cm2の条件で熱接着し、東洋ボ
ールドウィン製デンシロンUTM−1−5000引張り試験機
ではくり接着力を測定したところ、1.32kg/15mmであっ
た。
また、ポリエステル樹脂(A−1)50μフィルムをサ
ンプル瓶に入れ、果汁飲料の香料成分の一つであるD−
リモネンを加え、室温下1週間放置した。この浸漬前後
の重量差を求めることにより、D−リモネンの吸着量を
求め、ポリエチレンの吸着量を100とした時の相対値を
求めたところ、15とポリエチレンに比べはるかに低い吸
着量であることがわかった。
ンプル瓶に入れ、果汁飲料の香料成分の一つであるD−
リモネンを加え、室温下1週間放置した。この浸漬前後
の重量差を求めることにより、D−リモネンの吸着量を
求め、ポリエチレンの吸着量を100とした時の相対値を
求めたところ、15とポリエチレンに比べはるかに低い吸
着量であることがわかった。
実施例2〜3 実施例1と同様な方法により、ポリエステル樹脂(A
−1)をポリエステル樹脂(A−2)〜(A−3)に変
えて、実験を行ない表−1の結果を得た。
−1)をポリエステル樹脂(A−2)〜(A−3)に変
えて、実験を行ない表−1の結果を得た。
比較例1〜5 実施例1と同様の方法によりポリエステル樹脂(A−
1)をポリエステル樹脂(B−1)〜(B−5)に変え
て実験を行ない、表−1に示す結果を得た。
1)をポリエステル樹脂(B−1)〜(B−5)に変え
て実験を行ない、表−1に示す結果を得た。
(発明の効果) 本発明のポリエステル樹脂シール材は、テレフタル酸
を主体とする芳香族ジカルボン酸、エチレングリコール
を主体とするグリコール成分からなり、且つ、ポリカル
ボン酸またはポリオールを含有し、還元粘度が高く前記
▲▼/▲▼が2.5〜4.0の範囲にある。そのた
め、 1) 従来のポリエチレンに比べて、フレーバー性に極
めて優れている。
を主体とする芳香族ジカルボン酸、エチレングリコール
を主体とするグリコール成分からなり、且つ、ポリカル
ボン酸またはポリオールを含有し、還元粘度が高く前記
▲▼/▲▼が2.5〜4.0の範囲にある。そのた
め、 1) 従来のポリエチレンに比べて、フレーバー性に極
めて優れている。
2) フィルム成形性(押出加工性)に優れており、生
産性の点において従来のポリエステルに比べて非常に優
れている。
産性の点において従来のポリエステルに比べて非常に優
れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/183
Claims (1)
- 【請求項1】テレフタル酸を主体とする芳香族ジカルボ
ン酸、エチレングリコールを主体とするグリコール成分
からなり、且つ全酸成分もしくは全グリコール成分に対
し3官能以上のポリカルボン酸又はポリオールを0.1〜
0.5モル%含有し、還元粘度(ηsp/c)および重量平均
分子量(▲▼)/数平均分子量(▲▼)が下記
式(I)および(II)を満足することを特徴とするポリ
エステル樹脂シール材。 ηsp/c≧0.80 ……(1)
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