JP3089201U - 管路内異物除去装置 - Google Patents

管路内異物除去装置

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JP3089201U
JP3089201U JP2002002010U JP2002002010U JP3089201U JP 3089201 U JP3089201 U JP 3089201U JP 2002002010 U JP2002002010 U JP 2002002010U JP 2002002010 U JP2002002010 U JP 2002002010U JP 3089201 U JP3089201 U JP 3089201U
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寿雄 翁
憲一 山本
悟 亀ヶ渕
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関西システムメンテナンス株式会社
日本通信土木エンジニアリング株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置で既設管路内部に付着、堆積した
異物を確実に捕捉し管外に送り出すことができる管路内
異物除去装置を提供する。 【解決手段】 棒状芯体2と、棒状芯体2の前方部から
間隔をおいて配列されたスクレーパ3、4、5とからな
り、前記スクレーパ3、4、5が棒状芯体2に放射状に
設けられた後方に向けて傾斜する複数のアーム31、4
1、51とアーム31、41、51の先端部に軸心方向
にほぼ平行に取り付けられた掻き取り用刃部42、52
とで構成され、棒状芯体2の長手方向前後に配されたス
クレーパ3、4、5の突出方向が異なる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、既設管路内に付着、堆積する異物を除去する管路内異物除去装置で あり、特に管壁に付着する異物を効果的に掻き取り管外に送り出し、また管路の 曲線部においても除去効果の高い管路内異物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設されている管路には、ガス管や水道管の他に、送電用ケーブルや通 信用ケーブルを挿通するための管路がある。これらの管路は敷設期間が長期にな ると、管内部に錆が発生したり、また管路の継ぎ目やひび割れ部分から外部の土 砂や道路工事等の掘削作業の際に管路周辺部に注入される薬液注入剤などの異物 が溜まり、管内壁や管底部に付着、堆積している。
【0003】 上記既設の送電、通信用管路にケーブルを挿通させる場合、ケーブルの挿通性 が前記の管内に付着、堆積した異物により阻まれ、ケーブルの挿通作業が困難で あり、作業途中で挿通不能となる場合もある。
【0004】 そこで、敷設期間の長い既設管路にケーブルの挿通を行う場合、その前作業と して管内に付着、堆積している錆や薬液注入剤、土砂などの異物を除去すること が行われている。
【0005】 従来、管路内異物除去装置としては、例えば図9に示すような、棒状芯体10 1の先端部に異物の破砕部103を具えた複数の三角刃102を放射状に設けた 異物除去装置100がある。この異物除去装置100は、マンホールの入口から 既設管路の内部に挿入した後、棒状芯体101の後端部を前後に移動させて管路 内の異物を破砕部103で破砕し、ウォタージェットで破砕した異物を押し出し て管外に除去するものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の管路内異物除去装置100では、マンホールの入口から管 路内の30m程度の区間までしか挿入することができず、また異物を突っつき破 砕する、或いは管壁に固着する異物を掻き落とす能力が前記三角刃102では不 足し、また三角刃を大きくすると異物を掻き取る回転トルクが低下してしまう。 さらに、前記三角刃102には異物を管外に送り出す機能がないため、異物の管 外への除去が十分行うことができず、特に管路の曲線部での異物の除去が困難で あるという問題がある。
【0007】 本考案の目的は、上記従来の管路内の異物除去装置を改良するもので、簡単な 装置で既設管路内部に付着、堆積した異物を確実に捕捉し管外に送り出すことが でき、特に管路の曲線部や奥まで除去作業を効果的に行うことができる管路内異 物除去装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案は、既設管路内の異物を除去する管路内異物除去装置であ って、棒状芯体と、前記棒状芯体の前方部から間隔をおいて配列されたスクレー パとからなり、前記スクレーパが、前記棒状芯体に放射状に設けられた後方に向 けて傾斜する複数のアームと前記アームの先端部に軸心方向にほぼ平行に取り付 けられた掻き取り用刃部とで構成され、前記棒状芯体の長手方向前後に配された スクレーパの突出方向が異なることを特徴とする管路内異物除去装置である。
【0009】 この考案の管路内異物除去装置によれば、装置が管路の奥深くまで挿入するこ とができ、装置後端部に締結したワイヤを牽引して移動させ管外に引き出すこと で、掻き取り用刃部が管内壁に付着する異物を効果的に掻き落とし、その掻き取 った異物や管内に堆積した異物を刃部及びアームが搬送手段となって管外に送り 出すことができる。また管路の曲線部でも刃部の刃先が管壁に当接し易くなり、 管路の形態に係わらず奥深くまで異物の除去を行うことができる。
【0010】 また、この管路内異物除去装置は、棒状芯体と、アームと掻き取り用刃部とで なるスクレーパからなり、溶接などの手段で組み立てることができるので、簡単 な構成で安価に管路内異物除去装置を得ることができる。
【0011】 請求項2の考案は、前記掻き取り用刃部が、軸芯方向断面形状がその後方部に 鋭角頂点を有する3角形状を有する平面体であることを特徴とする請求項1に記 載の管路内異物除去装置であり、刃部の刃先側が管内壁に当接しながら移動する ので、管壁に付着する異物の掻き取り効果とその掻き落とした異物の搬送機能が 向上する。
【0012】 請求項3の考案は、前記掻き取り用刃部の外周面が円弧状であることを特徴と する請求項2に記載の管路内異物除去装置であり、刃部の外周面が管内壁に沿っ て当接し、管内壁に付着する異物の掻き取りが容易かつ確実となる。
【0013】 請求項4の考案は、前記棒状芯体の両端部に牽引用の孔を設けたことを特徴と する請求項1〜3のいずれかに記載の管路内異物除去装置であり、両端部の孔に ワイヤロープなどの牽引用索を締結することで、管路内への装置の挿入や引き出 しが容易かつ確実となり、また管路内での前後の移動も自由に行うことができる 。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下に、本考案の実施形態を図面を参照して説明する。
【0015】 図1は実施形態の管路内異物除去装置1の側面図、図2はその正面図、図3は 1スクレーパの部分拡大側面図であり、図1では図2正面図のA−A線、B−B 線、C−C線から見た側面をそれぞれ示し、また図1の正面に表れる刃部(42 、52)は省略している。
【0016】 管路内異物除去装置1は、金属製の棒状芯体2と、棒状芯体2の前方部から間 隔をおいて3段に配列された金属製のスクレーパ3、4、5とからなり、芯体2 の先端部21は円錐状を有し、またその前端部及び後端部にはワイヤロープなど の牽引用索を締結するための環状孔23、22が設けられている。なお、前記芯 体及びスクレーパは、強度、耐食性、溶接性に良好な金属製材料が好ましく、例 えば、ステンレス鋼材(JIS規定のSUS鋼の各種)などが挙げられる。
【0017】 スクレーパ3、4、5は、それぞれ棒状芯体2に放射状に設けられた後方に向 けて傾斜する複数のテーパー状アーム31、41、51と前記アームの先端部に 棒状芯体2の軸心方向にほぼ平行に取り付けられた掻き取り用刃部42、52と で構成されている。
【0018】 そして、棒状芯体2の先端部に配されたスクレーパ3には、アーム31の先端 部に掻き取り用刃部が設けられていない。このように、棒状芯体2の先端部のス クレーパ3の掻き取り用刃部を省くと、管路内異物除去装置1を管路に挿入する 際に、先端部のアーム31が装置の侵入を妨害する異物を押し除け易くなり、管 路内異物除去装置1の進路が広がり管路の奥まで入り易くなって、異物除去の区 間が拡大される。もちろん、除去する異物の種類や管内での付着の形態によって は、先端のスクレーパ3に掻き取り用刃部を設けてもよい。
【0019】 上記スクレーパの3、4、5は、棒状芯体2の同一位置に設けられたそれぞれ 4本のアーム31、41、51が、棒状芯体2の周囲に位置を変えて配され、か つその芯体2からの突出量が同一高さになるようにそれぞれ形成され、棒状芯体 2の長手方向前後に配された各スクレーパ3、4、5の突出方向が異なり、図2 に示すように棒状芯体2の中心に対して略30度ずつの角度のずれを持ち、ほぼ 均等に配分され芯体2に接続されている。
【0020】 このように、複数のスクレーパが棒状芯体2を中心とする外周に配されている と、掻き取り用刃部42、52が管内壁に当接しながら移動するので、管路の曲 線部においても異物を確実に捕捉し、管内の異物を隈無く除去することができる 。
【0021】 また、上記3カ所スクレーパ3、4、5は、そのアーム31、41、51の棒 状芯体2からの突出量(高さ)及びその先端の設けられた掻き取り用刃部42、 52の形状が、棒状芯体の前方部に配されたスクレーパ3のものから後方部に配 されたスクレーパ5かけて次第に大きくなっている(ただし、図ではスクレーパ 3には掻き取り用刃部が設けられていない)。
【0022】 これにより管路内異物除去装置1は、装置外形が略円錐形状をなして管路内部 に挿入しやすく、また侵入時に内壁に付着する異物を内側から徐々に掻き取るの で強固に固結した異物も満遍なく掻き落とすことができるようになる。
【0023】 前記掻き取り用刃部42及び52は、棒状芯体2の軸芯方向に対する断面形状 が、図4に示すようにその後方部に鋭角頂点42a(52a)を有する3角形状 を有する平面体であり、かつその外周面42b(52b)が管内壁の曲面に沿う ように円弧状を有している。
【0024】 この掻き取り用刃部42及び52は、図3に示すように棒状芯体2に放射状に 設けられた複数のテーパー状アーム41、51の先端部に、棒状芯体2の軸心方 向にほぼ平行に、そしてその鋭角頂点42a(52a)が管路内異物除去装置1 を引き出す際に刃先となって管内壁に当接するようにスクレーパの後方に向けて 取り付けられている。
【0025】 また、前記掻き取り用刃部の変形例としては、刃部44の断面形状が、図5に 示すテーパー状アーム43の先端に取り付けた状態図のように、その前方及び後 方部に鋭角頂点44a、44bを有する4辺形状を有する平面体であってもよく 、その外周面はやはり管内壁の曲面に沿うような円弧状を有していることが好ま しい。これにより、管路内異物除去装置の挿入時、引き出し時の前後方向の移動 の双方で異物の掻き取り作用が働くことになる。
【0026】 上記管路内異物除去装置1は、アームと刃部と予めを接続したスクレーパを棒 状芯体2の所定位置に接続することで容易に得られ、その接続は電気溶接やガス 溶接などにより簡単に組み立てることができる。
【0027】 上記構成による管路内異物除去装置の使用例を以下に説明する。
【0028】 図6は、管路内異物除去装置1を用いる場合であり、作業前にマンホール6a から管路内異物除去装置1の牽引用ロープ11をマンホール6bに向けて通線し (管路区間の長い場合は、通線用の単線ワイヤを別途、補助的に用いてもよい) 、その後管路内異物除去装置1の環状孔22にロープ11を締結する。そして、 管路内異物除去装置1をマンホール6aから管路8内部に挿入し、ロープ11を マンホール6b側で巻き取り管路内異物除去装置1をマンホール6bの方向に牽 引しスクレーパで管内に付着、堆積した異物7を掻き取りながら刃部とアームと の搬送機能により管路内の異物7をマンホール6b側に送り出し、異物の除去作 業を行うものである。
【0029】 また、予めマンホール6a、6b間にロープ12(破線で示す)を通線してお き、ロープ12の一端を管路内異物除去装置1の先端部スクレーパを用いて締結 しマンホール6bから装置1を管路8内に挿入し管路内を一旦マンホール6aま で前進させ、その後ロープ11をマンホール6b側で巻き取り管路内異物除去装 置1をマンホール6bの方向に牽引しスクレーパで管内に付着、堆積した異物7 を掻き取りながら刃部の搬送機能により管路内の異物7をマンホール6bに送り 出すもので、その間に管路8内を数回にわたり往復させることもできる。この場 合では、管路内異物除去装置1が管路8を前進する際にも、スクレーパが管路内 の異物を掻き落とすことができるので、管内の異物除去効果が向上する。
【0030】 また、異物の除去区間が比較的短い管路では、一方のマンホール6bから管路 内異物除去装置1を管路8に直接挿入して前進させ、異物の除去作業を行うこと もできる。
【0031】 図7は、管路内異物除去装置10を用いる場合であり、管路内異物除去装置1 0の前部及び後部の孔22、23に牽引用ロープ11及び13を締結し、一方の ロープ11或いは13を管路8内に通線した後に、管路内異物除去装置10を管 路8内に挿入して上記と同様に前後方向に牽引し、最終的にマンホール6b側に 管路内異物除去装置10を引き出し管内の異物を除去するものである。
【0032】 この管路内異物除去装置10では、基本的な除去作業は管路内異物除去装置1 の場合と同様であるが、棒状芯体2の前部にもロープ締結用の孔を設けることで 、ロープの結び付けが容易かつ確実となり除去作業中にロープが外れることがな く、異物の除去作業を効率的に行うことができる。
【0033】 また、本考案の管路内異物除去装置を用いれば、図8に示すような管路の曲線 部81においても、スクレーパ先端の掻き取り用刃部45の刃先が管内壁82に 沿って満遍なく当接しながら移動することができるので、管路の形態に係わらず 異物71を掻き取ることができ、その除去作業を十分に行うことができる。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の管路内異物除去装置では、簡単な装置で既設管路 内部に付着、堆積した異物を確実に捕捉し管外に送り出し、管路の奥まで異物の 除去作業を効果的に行うことができる。また管路の曲線部でも刃部の刃先が管壁 に当接し易くなり、管路の形態に係わらず異物の除去作業を効率よく確実に行う ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の管路内異物除去装置の側面図であ
る。
【図2】 実施形態の管路内異物除去装置の正面図であ
る。
【図3】 実施形態の管路内異物除去装置のスクレーパ
の部分拡大図である。
【図4】 実施形態の掻き取り用刃部の斜視図である。
【図5】 変形例の刃部を有するスクレーパの部分拡大
図である。
【図6】 実施形態の管路内異物除去装置の使用例の説
明図である。
【図7】 変形例の管路内異物除去装置の使用例の説明
図である。
【図8】 実施形態の管路内異物除去装置の管路曲線部
での使用例の説明図である。
【図9】 従来例の管路内異物除去装置の側面図であ
る。
【符号の説明】
1……管路内異物除去装置 2……棒状芯体 3,4,5……スクレーパ 31,41,51……アーム 42,52……掻き取り用刃部 22,23……ロープ締結孔 7,71……異物 8,81……管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山本 憲一 大阪府大阪市西区京町堀3丁目9番25号 日本通信土木エンジニアリング株式会社内 (72)考案者 亀ヶ渕 悟 大阪府大阪市西区京町堀3丁目9番25号 日本通信土木エンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設管路内の異物を除去する管路内異物除
    去装置であって、 棒状芯体と、前記棒状芯体の前方部から間隔をおいて配
    列されたスクレーパとからなり、 前記スクレーパが、前記棒状芯体に放射状に設けられた
    後方に向けて傾斜する複数のアームと前記アームの先端
    部に軸心方向にほぼ平行に取り付けられた掻き取り用刃
    部とで構成され、前記棒状芯体の長手方向前後に配され
    たスクレーパの突出方向が異なることを特徴とする管路
    内異物除去装置。
  2. 【請求項2】前記掻き取り用刃部が、軸芯方向断面形状
    がその後方部に鋭角頂点を有する3角形状を有する平面
    体であることを特徴とする請求項1に記載の管路内異物
    除去装置。
  3. 【請求項3】前記掻き取り用刃部の外周面が円弧状であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の管路内異物除去装
    置。
  4. 【請求項4】前記棒状芯体の両端部に牽引用の孔を設け
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の管
    路内異物除去装置。
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