JP3089045B2 - ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材 - Google Patents
ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材Info
- Publication number
- JP3089045B2 JP3089045B2 JP03100401A JP10040191A JP3089045B2 JP 3089045 B2 JP3089045 B2 JP 3089045B2 JP 03100401 A JP03100401 A JP 03100401A JP 10040191 A JP10040191 A JP 10040191A JP 3089045 B2 JP3089045 B2 JP 3089045B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas barrier
- resin
- barrier material
- container base
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高度のガスバリヤー
性、特に高度の酸素ガスバリヤー性を有するガスバリヤ
ー性材料を用いた容器用基材に関するものである。
性、特に高度の酸素ガスバリヤー性を有するガスバリヤ
ー性材料を用いた容器用基材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】今日、牛乳、ジュース類などの液体食品
容器として、紙と合成樹脂とを組み合わせたいわゆる
“カートン”が多用されているが、特に長期間の保存を
必要とする商品や酸化変質しやすい商品では、高酸素ガ
スバリヤー性を有するカートンが必要とされるため、ア
ルミニウム箔が酸素ガスバリヤー材料として使用されて
いる。また、冷凍食品やインスタント食品等の容器にお
いても、風味を保持するためにアルミニウム箔が一般に
使用されている。
容器として、紙と合成樹脂とを組み合わせたいわゆる
“カートン”が多用されているが、特に長期間の保存を
必要とする商品や酸化変質しやすい商品では、高酸素ガ
スバリヤー性を有するカートンが必要とされるため、ア
ルミニウム箔が酸素ガスバリヤー材料として使用されて
いる。また、冷凍食品やインスタント食品等の容器にお
いても、風味を保持するためにアルミニウム箔が一般に
使用されている。
【０００３】しかし乍ら、近年、使用後の焼却時にアル
ミニウム箔が焼却炉に残渣として残り、焼却炉を閉塞す
ることが問題視されてきた。また、アルミニウム箔は製
造時に多大の電力を必要とするため、省エネルギーの観
点からも問題を含んでいる。そこで、アルミニウム箔を
使用せずに、高酸素ガスバリヤー性を達成するために種
々の提案がなされている。
ミニウム箔が焼却炉に残渣として残り、焼却炉を閉塞す
ることが問題視されてきた。また、アルミニウム箔は製
造時に多大の電力を必要とするため、省エネルギーの観
点からも問題を含んでいる。そこで、アルミニウム箔を
使用せずに、高酸素ガスバリヤー性を達成するために種
々の提案がなされている。
【０００４】例えば、エチレン−ビニルアルコール共重
合体系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂な
どの高分子系酸素ガスバリヤー材を使用することは勿論
であるが、これらを変性したり、カートンの構成要素の
一つとして防湿層を設け、これらの酸素ガスバリヤー材
のバリヤー効果の低下を防止したり、またバリヤー効果
を更に高めるために、脱酸素剤、酸素吸収剤の配合を行
う、などである。
合体系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂な
どの高分子系酸素ガスバリヤー材を使用することは勿論
であるが、これらを変性したり、カートンの構成要素の
一つとして防湿層を設け、これらの酸素ガスバリヤー材
のバリヤー効果の低下を防止したり、またバリヤー効果
を更に高めるために、脱酸素剤、酸素吸収剤の配合を行
う、などである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】これまで実用化あるい
は提案されている高酸素ガスバリヤー性液体容器用基材
は多層複合材料の形をとり、バリヤー層は熱溶融押出
（共押出を含む）の形で形成されるか、一度フィルム化
された後に貼合わせの工程を経るものが一般的である。
は提案されている高酸素ガスバリヤー性液体容器用基材
は多層複合材料の形をとり、バリヤー層は熱溶融押出
（共押出を含む）の形で形成されるか、一度フィルム化
された後に貼合わせの工程を経るものが一般的である。
【０００６】バリヤー層が熱溶融押出で形成される場合
は、熱可塑性樹脂に種々の配合物（脱酸素剤、酸素吸収
剤など）を混合して熱溶融押出した時の熱履歴が問題と
なるため、配合物は耐熱性が必要となり、配合物の種類
はおのずから限定されることになる。
は、熱可塑性樹脂に種々の配合物（脱酸素剤、酸素吸収
剤など）を混合して熱溶融押出した時の熱履歴が問題と
なるため、配合物は耐熱性が必要となり、配合物の種類
はおのずから限定されることになる。
【０００７】また、バリヤー材を一度フィルム化した後
貼合わせる場合には、フィルムに傷が付いたり、ピンホ
ールができないように注意する必要があり、フィルムの
加工上および取り扱い上の問題がある。
貼合わせる場合には、フィルムに傷が付いたり、ピンホ
ールができないように注意する必要があり、フィルムの
加工上および取り扱い上の問題がある。
【０００８】また、バリヤー材を溶液状で加工して、バ
リヤー層を形成する場合には、配合物の耐熱性は問題と
されないが、被着体への“ぬれ性”などが問題となって
くる。
リヤー層を形成する場合には、配合物の耐熱性は問題と
されないが、被着体への“ぬれ性”などが問題となって
くる。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み上記問題点を解決するべく鋭意研究の結果、本発
明を完成した。即ち、本発明は、ガスバリヤー性を有す
る、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体系樹脂、および多糖類から選ばれる少
なくとも１種からなる高分子物質の溶液を坪量１５〜５
０g/m2の薄手紙に塗工してなるガスバリヤー性材料の一
方に接液面側樹脂層を設け、他方に接着層を介して容器
基紙及び該基紙の表面に外面側樹脂層を設けたことを特
徴とする容器用基材を内容とするものである。
に鑑み上記問題点を解決するべく鋭意研究の結果、本発
明を完成した。即ち、本発明は、ガスバリヤー性を有す
る、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体系樹脂、および多糖類から選ばれる少
なくとも１種からなる高分子物質の溶液を坪量１５〜５
０g/m2の薄手紙に塗工してなるガスバリヤー性材料の一
方に接液面側樹脂層を設け、他方に接着層を介して容器
基紙及び該基紙の表面に外面側樹脂層を設けたことを特
徴とする容器用基材を内容とするものである。
【００１０】本発明に用いられるガスバリヤー性を有す
る高分子物質とは、水又は溶剤に溶解し、塗工できるも
のを指し、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体系樹脂、ポリアミド
（ナイロン）系樹脂、多糖類などが好ましく、これらは
単独又は２種以上組み合わせて用いられる。
る高分子物質とは、水又は溶剤に溶解し、塗工できるも
のを指し、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体系樹脂、ポリアミド
（ナイロン）系樹脂、多糖類などが好ましく、これらは
単独又は２種以上組み合わせて用いられる。
【００１１】ポリビニルアルコール系樹脂としては、ケ
ン化度９５％以上で重合度が２００〜３，０００の範囲
のものが好適であり、特に高い耐水・耐湿性を要求され
る場合にはメチロール基変性の架橋タイプのポリビニル
アルコール樹脂が好適である。
ン化度９５％以上で重合度が２００〜３，０００の範囲
のものが好適であり、特に高い耐水・耐湿性を要求され
る場合にはメチロール基変性の架橋タイプのポリビニル
アルコール樹脂が好適である。
【００１２】多糖類としては、でんぷん、グリコーゲ
ン、セルロース及びその誘導体、マンナン、グルコマン
ナン、ペクチン、ガラクタン、アラビアゴム、イヌリ
ン、デキストリン、アルギン酸、カラギーナン、グアー
ガムなどが使用できる。
ン、セルロース及びその誘導体、マンナン、グルコマン
ナン、ペクチン、ガラクタン、アラビアゴム、イヌリ
ン、デキストリン、アルギン酸、カラギーナン、グアー
ガムなどが使用できる。
【００１３】本発明において、特に酸素ガスバリヤー性
を目的とする場合は還元剤を併用することが好ましい。
本発明に用いられる還元剤としては、無機、有機の還元
剤、脱酸素剤、酸素吸収剤、酸化防止剤、抗酸化物があ
り、具体的には、鉄粉、第一鉄塩、トコフェロール類、
コエンザイムＱ、没食子酸、フェノール系酸化防止剤
（ＢＨＴ、ＢＨＡ）、高分子型フェノール系酸化防止剤
（イルガノックス１０１０）、アスコルビン酸及びその
塩、グルコース、ソルビトール、マンニトール、メチオ
ニン、タンニン酸、尿酸、クエン酸、フラボノイド（カ
テキンなど）、多価フェノール系ポリマーなどが挙げら
れる。更に、酸素吸収に関して、触媒作用を有するヘモ
グロビン等の酵素、ＳＯＤ（superoxide dismutase) 物
質（金属酵素）、キレート樹脂、錯イオン包接ポリマ
ー、オリゴマー、例えばフタロシアニン誘導体錯体のよ
うな人工酵素などが挙げられる。
を目的とする場合は還元剤を併用することが好ましい。
本発明に用いられる還元剤としては、無機、有機の還元
剤、脱酸素剤、酸素吸収剤、酸化防止剤、抗酸化物があ
り、具体的には、鉄粉、第一鉄塩、トコフェロール類、
コエンザイムＱ、没食子酸、フェノール系酸化防止剤
（ＢＨＴ、ＢＨＡ）、高分子型フェノール系酸化防止剤
（イルガノックス１０１０）、アスコルビン酸及びその
塩、グルコース、ソルビトール、マンニトール、メチオ
ニン、タンニン酸、尿酸、クエン酸、フラボノイド（カ
テキンなど）、多価フェノール系ポリマーなどが挙げら
れる。更に、酸素吸収に関して、触媒作用を有するヘモ
グロビン等の酵素、ＳＯＤ（superoxide dismutase) 物
質（金属酵素）、キレート樹脂、錯イオン包接ポリマ
ー、オリゴマー、例えばフタロシアニン誘導体錯体のよ
うな人工酵素などが挙げられる。
【００１４】これらは１種又は２種以上併用して、更に
鉄、コバルト、ニッケル、銅などの遷移金属の無機或い
は有機酸塩と組み合わせて用いられる。
鉄、コバルト、ニッケル、銅などの遷移金属の無機或い
は有機酸塩と組み合わせて用いられる。
【００１５】本発明に用いられる薄手紙としては、洋
紙、和紙、レーヨンの如きセルロースなどの多糖類から
なる繊維、ビニロン、オレフィン、ポリエステル、セル
ロースアセテートなどの合成繊維又は半合成繊維で作ら
れた紙及びこれらの繊維の混沙紙などが挙げられる。
紙、和紙、レーヨンの如きセルロースなどの多糖類から
なる繊維、ビニロン、オレフィン、ポリエステル、セル
ロースアセテートなどの合成繊維又は半合成繊維で作ら
れた紙及びこれらの繊維の混沙紙などが挙げられる。
【００１６】また、坪量は１５g/m2〜５０g/m2の範囲の
ものが好適である。坪量は、ガスバリヤー材としての必
要強度やガスバリヤー性を有する高分子物質の塗工量な
どによって適宜決定される。
ものが好適である。坪量は、ガスバリヤー材としての必
要強度やガスバリヤー性を有する高分子物質の塗工量な
どによって適宜決定される。
【００１７】ガスバリヤー性材料の作製は、ガスバリヤ
ー性を有する高分子物質を溶液状に調整し、薄手紙に塗
工した後溶媒を乾燥することによって達成される。塗工
はロールコーター、バーコーターなどを用いて行われ、
またディッピングによる含浸塗工も用いることができ
る。また、塗工は単層のみでなく複層も含み、例えば還
元剤を配合したガスバリヤー層と還元剤を含まないガス
バリヤー層とを２層に形成しても差し支えない。
ー性を有する高分子物質を溶液状に調整し、薄手紙に塗
工した後溶媒を乾燥することによって達成される。塗工
はロールコーター、バーコーターなどを用いて行われ、
またディッピングによる含浸塗工も用いることができ
る。また、塗工は単層のみでなく複層も含み、例えば還
元剤を配合したガスバリヤー層と還元剤を含まないガス
バリヤー層とを２層に形成しても差し支えない。
【００１８】上記の如くして得られたガスバリヤー性材
料は、該材料の一方には接液面側樹脂層を設け、他方に
は接着層を介して容器基紙及び該基紙の表面に外面側樹
脂層を設けることにより、液体容器、冷凍食品容器等の
ガスバリヤー、特に酸素ガスバリヤー性を要求される各
種容器基材に広く用いられる。
料は、該材料の一方には接液面側樹脂層を設け、他方に
は接着層を介して容器基紙及び該基紙の表面に外面側樹
脂層を設けることにより、液体容器、冷凍食品容器等の
ガスバリヤー、特に酸素ガスバリヤー性を要求される各
種容器基材に広く用いられる。
【００１９】本発明のガスバリヤー性材料を用いた液体
容器用基材の基体態様の一例を図１に示す。図１におい
て、ガスバリヤー性を有する高分子物質塗工層１と薄手
紙２とからなるガスバリヤー性材料Ａは、接液面側樹脂
層４と液体容器基紙５との間に位置し、液体容器基紙５
とは接着層３により一体化されている。６は外面側樹脂
層である。
容器用基材の基体態様の一例を図１に示す。図１におい
て、ガスバリヤー性を有する高分子物質塗工層１と薄手
紙２とからなるガスバリヤー性材料Ａは、接液面側樹脂
層４と液体容器基紙５との間に位置し、液体容器基紙５
とは接着層３により一体化されている。６は外面側樹脂
層である。
【００２０】ガスバリヤー性材料Ａと液体容器基紙５と
の貼り合わせについては、図１に示すごとく液体容器基
紙５に接着層３を介して、ガスバリヤー性性材料Ａを貼
り合わせてもよいし、あらかじめ液体容器基紙５と薄手
紙２とを貼り合わせ一体化ししたものへ、ガスバリヤー
性を有する高分子物質塗工層１を設けてもよい。
の貼り合わせについては、図１に示すごとく液体容器基
紙５に接着層３を介して、ガスバリヤー性性材料Ａを貼
り合わせてもよいし、あらかじめ液体容器基紙５と薄手
紙２とを貼り合わせ一体化ししたものへ、ガスバリヤー
性を有する高分子物質塗工層１を設けてもよい。
【００２１】また、貼り合わせ加工法はドライラミネー
ト、ウエットラミネート、押出ラミネートなどが適用で
きるが、特に押出ラミネートが残溶剤や残水分などを考
慮する必要がないので好適である。この時、バリヤー性
材料との接着力を向上させるために、バリヤー性材料側
に必要に応じてアンカーコート剤処理を行っても差し支
えない。
ト、ウエットラミネート、押出ラミネートなどが適用で
きるが、特に押出ラミネートが残溶剤や残水分などを考
慮する必要がないので好適である。この時、バリヤー性
材料との接着力を向上させるために、バリヤー性材料側
に必要に応じてアンカーコート剤処理を行っても差し支
えない。
【００２２】接着剤層の材料としては、押出ラミネート
方法の場合は押出ラミネート可能な樹脂であれば特に制
限なく、例えばポリエチレン系樹脂，ポリプロピレン系
樹脂，ポリエステル系樹脂，ポリアミド系樹脂などが挙
げられ、これらは単独又は２種以上組み合わせて用いら
れる。
方法の場合は押出ラミネート可能な樹脂であれば特に制
限なく、例えばポリエチレン系樹脂，ポリプロピレン系
樹脂，ポリエステル系樹脂，ポリアミド系樹脂などが挙
げられ、これらは単独又は２種以上組み合わせて用いら
れる。
【００２３】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するもの
ではない。
更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するもの
ではない。
【００２４】実施例１ 酸素ガスバリヤー性を有する高分子物質としてグルコマ
ンナン（市販のこんにゃく粉“精粉”使用）を固形分２
重量％ののり状の水溶液に調整し、これを薄手紙として
和紙（坪量：３６g/m2）の上に塗工（固形分：１９g/
m2）し、常温乾燥してバリヤー性材料を作製した。
ンナン（市販のこんにゃく粉“精粉”使用）を固形分２
重量％ののり状の水溶液に調整し、これを薄手紙として
和紙（坪量：３６g/m2）の上に塗工（固形分：１９g/
m2）し、常温乾燥してバリヤー性材料を作製した。
【００２５】この様にして作製したバリヤー性材料と液
体容器基紙としてのミルクカートン原紙（坪量：３４０
g/m2；ウェアーハウザー社製）とを押出ラミネート法で
接着層用樹脂として低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン
−１６ＳＰ」（密度：０．９２３g/cm3 、ＭＩ：４．５
g/10分；三井石油化学工業株式会社製）を用いて、樹脂
温度３１５℃、厚さ２０μｍの条件でポリサンドラミネ
ートして貼り合わせた。
体容器基紙としてのミルクカートン原紙（坪量：３４０
g/m2；ウェアーハウザー社製）とを押出ラミネート法で
接着層用樹脂として低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン
−１６ＳＰ」（密度：０．９２３g/cm3 、ＭＩ：４．５
g/10分；三井石油化学工業株式会社製）を用いて、樹脂
温度３１５℃、厚さ２０μｍの条件でポリサンドラミネ
ートして貼り合わせた。
【００２６】次に、貼り合わせた上記材料の原紙面側に
前記「ミラソン−１６ＳＰ」を冷却ミラーロールを用い
て同条件で厚さ２５μｍの押出ラミネートを行い、更に
バリヤー性材料面に同じく「ミラソン−１６ＳＰ」を冷
却マットロールを用いて厚さ４５μｍの押出ラミネート
を行い、液体容器用基材を作製した。
前記「ミラソン−１６ＳＰ」を冷却ミラーロールを用い
て同条件で厚さ２５μｍの押出ラミネートを行い、更に
バリヤー性材料面に同じく「ミラソン−１６ＳＰ」を冷
却マットロールを用いて厚さ４５μｍの押出ラミネート
を行い、液体容器用基材を作製した。
【００２７】比較例１ 実施例１に準じ、酸素ガスバリヤー性を有する高分子物
質としてグルコマンナンを固形分２重量％ののり状水溶
液に調整し、フィルム化用工程紙としてのＯＰＰフィル
ム（厚さ：２５μｍ）上へ塗工し、常温乾燥した後グル
コマンナンのフィルム（厚さ：２０μｍ）を作製した
が、シワ状となり、均一で平滑なフィルムは得られず、
グルコマンナンをフィルム化してバリヤー材として使用
することは困難であった。
質としてグルコマンナンを固形分２重量％ののり状水溶
液に調整し、フィルム化用工程紙としてのＯＰＰフィル
ム（厚さ：２５μｍ）上へ塗工し、常温乾燥した後グル
コマンナンのフィルム（厚さ：２０μｍ）を作製した
が、シワ状となり、均一で平滑なフィルムは得られず、
グルコマンナンをフィルム化してバリヤー材として使用
することは困難であった。
【００２８】実施例２ 液体容器基紙としてのミルクカートン原紙（坪量：３４
０g/m2、ウェアーハウザー社製）と薄手紙としての和紙
（坪量：３６g/m2）とを押出ラミネート法により、接着
層用樹脂としてポリエステル樹脂「ＲＴ−５４３ＣＡ」
（密度：１．４g/cm3 ；日本ユニペット株式会社製）を
用い樹脂温度２９５℃、厚さ３０μｍの条件でポリサン
ドラミネートして貼り合わせた。
０g/m2、ウェアーハウザー社製）と薄手紙としての和紙
（坪量：３６g/m2）とを押出ラミネート法により、接着
層用樹脂としてポリエステル樹脂「ＲＴ−５４３ＣＡ」
（密度：１．４g/cm3 ；日本ユニペット株式会社製）を
用い樹脂温度２９５℃、厚さ３０μｍの条件でポリサン
ドラミネートして貼り合わせた。
【００２９】次に、ガスバリヤー性を有する高分子物質
としてポリビニルアルコール樹脂「ゴーセノールＡＨ−
１７」（重合度：１７００、ケン化度：９７．０〜９
８．５％；日本合成化学工業株式会社製）と、還元剤と
してＬ−アスコルビン酸を重量比で７対３の割合で水に
溶解させ固形分１５重量％の水溶液とした。
としてポリビニルアルコール樹脂「ゴーセノールＡＨ−
１７」（重合度：１７００、ケン化度：９７．０〜９
８．５％；日本合成化学工業株式会社製）と、還元剤と
してＬ−アスコルビン酸を重量比で７対３の割合で水に
溶解させ固形分１５重量％の水溶液とした。
【００３０】この水溶液を、あらかじめ用意した上記貼
り合わせ品の和紙面へ塗工（固形分２７g/m2）し、４０
℃のギアオーブン乾燥機で乾燥し、バリヤー性材料の層
を形成した。
り合わせ品の和紙面へ塗工（固形分２７g/m2）し、４０
℃のギアオーブン乾燥機で乾燥し、バリヤー性材料の層
を形成した。
【００３１】このバリヤー性材料層側に押出ラミネート
法により「ミラソン−１６ＳＰ」を冷却マットロールを
用いて、樹脂温度３１５℃、厚さ４５μｍの条件でラミ
ネートを行い、さらにミルクカートン原紙側に同上操作
により冷却ミラーロールを用いて厚さ２５μｍのラミネ
ートを行い、液体容器基材を作製した。
法により「ミラソン−１６ＳＰ」を冷却マットロールを
用いて、樹脂温度３１５℃、厚さ４５μｍの条件でラミ
ネートを行い、さらにミルクカートン原紙側に同上操作
により冷却ミラーロールを用いて厚さ２５μｍのラミネ
ートを行い、液体容器基材を作製した。
【００３２】上記実施例１、２で作製した液体容器基材
の酸素ガス透過度を株式会社東洋精機製作所製のガス透
過度測定機を使用し、ＡＳＴＭ−Ｄ−１４３４Ｍ−ＣＩ
に準拠して測定した。結果は下記の通りである。 酸素ガス透過度（cc/m2 ・24hrs ・atm) 実施例１ ０．４７ 実施例２ ０．２１
の酸素ガス透過度を株式会社東洋精機製作所製のガス透
過度測定機を使用し、ＡＳＴＭ−Ｄ−１４３４Ｍ−ＣＩ
に準拠して測定した。結果は下記の通りである。 酸素ガス透過度（cc/m2 ・24hrs ・atm) 実施例１ ０．４７ 実施例２ ０．２１
【００３３】次に、液体容器用基材のヒートシール性を
容器外面側と接液面側および接液面側同士で調べたが、
ともにヒートシール性は良好であり、液体容器製缶とし
て全く問題ないことが確認された。
容器外面側と接液面側および接液面側同士で調べたが、
ともにヒートシール性は良好であり、液体容器製缶とし
て全く問題ないことが確認された。
【００３４】
【発明の効果】本発明の容器用基材は、熱溶融成形によ
ってではなく、単にガスバリヤー性を有する特定の高分
子物質の溶液を特定の坪量の薄手紙に塗工したガスバリ
ヤー性材料を用いているため、ガスバリヤー材および配
合物（還元剤など）の耐熱性は全く問題とならない。ま
た、ガスバリヤー材溶液の塗工はポーラスな薄手紙上に
なされるので、ぬれ性は頗る良好である。
ってではなく、単にガスバリヤー性を有する特定の高分
子物質の溶液を特定の坪量の薄手紙に塗工したガスバリ
ヤー性材料を用いているため、ガスバリヤー材および配
合物（還元剤など）の耐熱性は全く問題とならない。ま
た、ガスバリヤー材溶液の塗工はポーラスな薄手紙上に
なされるので、ぬれ性は頗る良好である。
【００３５】さらに、本発明においては薄手紙が補強材
となるので、通常フィルム化不可能又は困難な、或いは
フィルム化できても取り扱いや使用が困難なガスバリヤ
ー性物質でも使用可能となる。更にまた、薄手紙の使用
は、その表面繊維の作用でバリヤー材と隣接する層との
接着力向上にも寄与する。
となるので、通常フィルム化不可能又は困難な、或いは
フィルム化できても取り扱いや使用が困難なガスバリヤ
ー性物質でも使用可能となる。更にまた、薄手紙の使用
は、その表面繊維の作用でバリヤー材と隣接する層との
接着力向上にも寄与する。
【００３６】尚、本発明はガスバリヤー、特に酸素ガス
バリヤー性を中心に説明したが、該材料を用いた容器用
基材は水分のバリヤーの他、食品の水分、呈味成分、香
味成分などの容器外への逃散を防止し風味の保持などに
も有効であることは勿論である。
バリヤー性を中心に説明したが、該材料を用いた容器用
基材は水分のバリヤーの他、食品の水分、呈味成分、香
味成分などの容器外への逃散を防止し風味の保持などに
も有効であることは勿論である。
【図１】本発明のガスバリヤー性材料を用いた容器用基
材の実施例を示す概略断面図である。
材の実施例を示す概略断面図である。
１ ガスバリヤー性を有する高分子物質の塗工層 ２ 薄手紙 ３ 接着層 ４ 接液面側樹脂層 ５ 液体容器基紙 ６ 外面側樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−168200（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−42111（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−21768（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−7880（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−78849（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−21475（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−21474（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−62027（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B32B 1/00 - 35/00
Claims (2)
- 【請求項１】 ガスバリヤー性を有する、ポリビニルア
ルコール系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体
系樹脂、および多糖類から選ばれる少なくとも１種から
なる高分子物質の溶液を坪量１５〜５０g/m2の薄手紙に
塗工してなるガスバリヤー性材料の一方に接液面側樹脂
層を設け、他方に接着層を介して容器基紙及び該基紙の
表面に外面側樹脂層を設けたことを特徴とする容器用基
材。 - 【請求項２】 ガスバリヤー性を有する高分子物質が還
元剤を含有してなる請求項１記載の容器用基材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03100401A JP3089045B2 (ja) | 1991-04-04 | 1991-04-04 | ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03100401A JP3089045B2 (ja) | 1991-04-04 | 1991-04-04 | ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04363239A JPH04363239A (ja) | 1992-12-16 |
| JP3089045B2 true JP3089045B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=14272964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03100401A Expired - Fee Related JP3089045B2 (ja) | 1991-04-04 | 1991-04-04 | ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3089045B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2112977T3 (es) * | 1993-12-16 | 1998-04-16 | Procter & Gamble | Un material multicapa a base de carton o papel. |
| US5985772A (en) * | 1994-06-23 | 1999-11-16 | Cellresin Technologies, Llc | Packaging system comprising cellulosic web with a permeant barrier or contaminant trap |
| GB9700433D0 (en) * | 1997-01-10 | 1997-02-26 | Elopak Systems | A packaging laminate |
| SE516817C2 (sv) * | 1999-09-07 | 2002-03-05 | Tetra Laval Holdings & Finance | Förfarande för framställning av ett laminerat förpackningsmaterial, förpackningsmaterial som framställts enligt detta förfartande, samt förpackningar framställda av detta förpackningsmaterial |
| SE516918C2 (sv) * | 1999-09-07 | 2002-03-19 | Tetra Laval Holdings & Finance | Förfarande för framställning av ett laminerat förpackningsmaterial, förpackningsmaterial som framställts enligt detta förfarande, samt förpackningar framställda av detta förpackningsmaterial |
| JP5741158B2 (ja) * | 2011-04-08 | 2015-07-01 | コニカミノルタ株式会社 | 赤外反射フィルムおよびそれを用いた赤外反射体 |
| CN111621050A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-09-04 | 浙江理工大学 | 食品级魔芋葡甘聚糖和单宁酸的阻氧和抗氧化涂层及其制备方法 |
| CN116410496B (zh) * | 2023-02-22 | 2023-10-17 | 江南大学 | 一种阻隔性绿色活性淀粉基膜及其制备方法 |
-
1991
- 1991-04-04 JP JP03100401A patent/JP3089045B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04363239A (ja) | 1992-12-16 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH05186635A (ja) | 包装用材料 | |
| KR101125451B1 (ko) | 자가-배기 중합체 필름 | |
| RU2236944C2 (ru) | Способ производства ламинированного упаковочного материала и упаковочные контейнеры, изготовленные из этого упаковочного материала | |
| EP0770002B1 (en) | Barrier film structures | |
| AU748926B2 (en) | Laminated packaging materials and packaging containers produced therefrom | |
| JP3089045B2 (ja) | ガスバリヤー性材料を用いた容器用基材 | |
| PL187341B1 (pl) | Materiał opakowaniowy wielowarstwowy, zwłaszcza na opakowania elastyczne | |
| EP0962506B1 (en) | Laminate and method for producing it | |
| US6117538A (en) | Deoxidizing multilayered body and method or manufacturing the same | |
| JP4534658B2 (ja) | ガスバリアフィルム積層体 | |
| JPS62119038A (ja) | 内部バリヤ−層を有する容器 | |
| JPH04331246A (ja) | ガスバリヤー性材料及び該材料を用いた容器用基材 | |
| JP4407671B2 (ja) | 低溶出包装材およびそれを用いた包装袋 | |
| JP6609900B2 (ja) | 紙カップ | |
| JP5207473B2 (ja) | 封入型酸素検知剤 | |
| JP2000071404A (ja) | 低溶出包装材およびそれを用いた包装体 | |
| JPS6047105B2 (ja) | スキン包装用フイルム | |
| JP4442591B2 (ja) | 低溶出包装材およびそれを用いた包装袋 | |
| JP2955226B2 (ja) | 食品用アルミパウチの製造方法 | |
| JP3634516B2 (ja) | 帯電防止バリアフィルム | |
| JP4576777B2 (ja) | ガスバリア機能フィルムおよびその製造方法 | |
| JP2518266B2 (ja) | レトルト殺菌用積層材料 | |
| JP2000071400A (ja) | 低溶出包装材およびそれを用いた包装体 | |
| JP2022108418A (ja) | 積層体、包装体、包装物品および積層体の製造方法 | |
| JP3054965U (ja) | 包装袋 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000613 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |