JP3088878B2 - 液中焼入れ装置 - Google Patents

液中焼入れ装置

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JP3088878B2
JP3088878B2 JP05166102A JP16610293A JP3088878B2 JP 3088878 B2 JP3088878 B2 JP 3088878B2 JP 05166102 A JP05166102 A JP 05166102A JP 16610293 A JP16610293 A JP 16610293A JP 3088878 B2 JP3088878 B2 JP 3088878B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波焼入れ加工に用
いられる液中焼入れ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、焼入れコイルに高周波電流を通電
し、これに隣接させたワーク表面に発生する高周波誘導
熱を利用して、ワーク表面に焼入れ加工を施す高周波焼
入れ加工が実用に供されている。この高周波焼入れ加工
は、ワークの所望の箇所に集中的に焼入れするためや、
焼入れ歪みを防止したりするために、ワークを冷却液に
浸漬した状態で行われることがある。
【0003】上記のように冷却液中でワークに高周波焼
入れ加工を施す装置としては、特開昭62ー10702
0号公報に記載の液中焼入れ装置がある。この装置は、
冷却液を貯留する冷却液槽内に配設された部品支持台に
回転可能に枢支される部品受け具にワークを保持させ、
部品受け具の枢支軸に設けたファンに液流噴出ノズルか
ら液流を噴出して、部品受け具に保持されるワークを回
転させながら加熱コイルでワークに高周波焼入れ加工を
施すものである。
【0004】そのため、この装置においては、液流噴出
ノズルからの液流噴出によって、冷却液に強制的に対流
を起こさせて焼入れ熱によって液温の上昇した冷却液の
攪拌を図ると共に、ワークを回転させて通常の平面視欠
円形状を呈する加熱コイルを用いることに起因する焼入
れむらの発生防止を図っている。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】ところが、この装置で
は、液流噴出ノズルからの液流噴出を利用して、ワーク
を回転させているので、冷却液の対流速度やワークの回
転速度が安定しないために、冷却液によるワークの冷却
速度が不安定になり、ワークに所望の一定深度で焼入れ
硬化層が形成できず、また、焼入れむらの発生も完全に
防止できないために、焼入れされたワークの物性にバラ
ツキが生じるという問題がある。そこで、この発明の目
的は、焼入れされたワークの物性が均一になるように焼
入れ加工を施すことができる液中焼入れ装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の液中焼入れ装
置は、冷却液中に浸漬したワークを、加熱コイルでもっ
て焼入れする液中焼入れ装置において、前記冷却液を貯
留する冷却液槽内に配設されたワーク支持台と、前記ワ
ーク支持台に回動自在に枢支されて、ワークを上端部に
保持する有底筒状で周壁部に複数の孔を有するワーク保
持具であって、その回転に伴って複数の孔を介してワー
ク保持具内の冷却液に対流を起こすワーク保持具と、こ
のワーク保持具を回転駆動させる電動モータと、前記電
動モータの回転速度を制御する回転速度制御手段とを備
えたものである。
【0007】
【作用】請求項1の液中焼入れ装置においては、ワーク
保持具とワーク保持具に保持されるワークが、電動モー
タによって回転駆動されるその回転に伴ってワーク
保持具の周壁部の複数の孔を介してワーク保持具内の冷
却液に対流が起こされ、焼入れ熱によって上昇した冷却
液を確実に攪拌することができる。電動モータの回転速
度を回転速度制御手段を介して制御することにより、冷
却液に起こる対流の流速が調整されるので、ワークの冷
却速度が制御可能となるために、ワークに対して所望の
一定深度の焼入れ硬化層を形成できるようになる。ま
た、ワークは回転むらなく回転されるので、焼入れむら
が生じない。
【0008】
【発明の効果】請求項1の液中焼入れ装置によれば、以
上説明したように、ワークを保持するワーク保持具が、
電動モータにより回転駆動されるとその回転に伴って
ワーク保持具の周壁部の複数の孔を介してワーク保持具
内の冷却液に対流が起こされ、焼入れ熱によって上昇し
た冷却液を確実に攪拌することができ、且つ、その回転
速度が、回転速度制御機構によって調整可能に構成され
ているので、ワークが回転むらなく回転されると共に、
モータの回転速度を制御することにより冷却液に起こる
対流の流速の調整が可能となる。従って、ワークに焼入
れむらを生じることなく均等に焼入れ加工が施されるこ
と、ワークの冷却速度が制御可能となって、ワークの表
面に所期の深度の焼入れ硬化層が形成できるようになる
こと、等の効果が得られる。
【0009】
【実施例】以下、図面に基いて実施例の液中焼入れ装置
について説明する本実施例は、ギヤやリング等の貫通孔
aを有するワークMの貫通孔aの内表面に高周波焼入れ
を施す液中焼入れ装置に本発明を適応した場合のもので
ある。この液中焼入れ装置は、図1、図2に示すよう
に、ベースフレーム1上に固定された冷却液槽2と、こ
の冷却液槽2に隣接させた機台3に、エアーシリンダ4
を介して昇降自在に配設された高周波加熱装置5とを備
えている。
【0010】前記高周波加熱装置5は、高周波電流を供
給する電源6と、この電源6から供給される高周波電流
によりワークMに高周波誘導加熱による焼入れを施すた
めの平面視欠円形状を呈する加熱コイル7とで構成され
ている。前記冷却液槽2内には、エチレングリコールあ
るいはポリビニルアルコール水溶液からなる冷却液Wが
貯留され、この冷却液W中に浸漬された状態で円盤状の
ワーク支持台8が配設されている。
【0011】前記ワーク支持台8は、冷却液槽2の底部
に設けられた軸受9に回動可能に支持軸10を介して軸
支され、その支持軸10の下端部には連結具12が設け
られ、この連結具12の下端部には、インデックスモー
タ11にチェーン29を介して連結されたギヤ機構39
が連結され、インデックスモータ11の回転によりワー
ク支持台8が45度の回転角毎に割り出し回転されるよ
うに構成されている。また、前記ワーク支持台8の周縁
部には、8個のワーク保持具13が昇降・回転可能に4
5度の割り出し角度位置、つまり円周8等分位置に支持
されている。
【0012】前記ワーク保持具13は、図3に示すよう
に、ワークMを保持するものであり、有底筒状の保持具
本体の周壁13aの上面にワークMを嵌合させるワーク
保持部14が形成され、底壁13bから下方に軸部15
が垂設され、この軸部15は、前記ワーク支持台8に付
設した軸受16内に昇降自在に挿通された軸受筒17内
にベアリング18を介して回転自在に軸支されている。
【0013】また、ワーク保持具13の軸部15は、冷
却液槽2の底部に前記高周波加熱装置5側に向かって下
方に傾斜させて配設された平面視環状の傾斜軌道板19
上に支持され、インデックスモータ11の回転駆動に伴
い、ワーク保持具13が割り出し回転されると、軸部1
5の下端部が傾斜軌道板19の傾斜面に沿って移動され
て、軸部15が軸受筒17内を昇降して、ワーク保持具
13が昇降されるように構成されている。
【0014】また、ワーク保持具13の周壁13aに
は、前記軸部15の延長線に対して直交する向きに排液
孔20が形成され、ワーク保持具13が軸部15を回転
中心として回転駆動されると、これに保持されるワーク
Mの貫通孔a周辺部の冷却液に遠心力が作用して対流が
起こされ、図3中矢印で示すように、この対流が排出孔
20から外部に排出されるように構成されている。
【0015】前記ワーク保持具13の軸部15の下端部
には、タイミングプーリ21が設けられ、このタイミン
グプーリ21が、インデックスモータ11の割り出し回
転により加熱コイル7の直下の処理位置(後述する第5
ステージS5位置)に達すると、ワーク回転駆動機構3
0に連動連結され、ワーク保持具13が回転駆動され、
これに保持されたワークMを回転させるように構成され
ている。
【0016】前記ワーク回転駆動機構30について説明
すると、図1〜図4に示すように、冷却液槽2上に配設
された直流電動モータ31と、ワーク保持具13の軸部
15の下端部に設けられたタイミングプーリ21とが連
動連結され、直流電動モータ31に付設された変速機3
2から下方に垂設される駆動軸33の下端部に駆動プー
リ34が設けられ、この駆動プーリ34に対して所定の
間隔をおいて従動プーリ35が配設され、これらプーリ
34,35に両面シンクロベルト36が巻回され、この
両面シンクロベルト36にワーク保持具13の軸部15
に設けたタイミングプーリ21が係合され、直流電動モ
ータ31の回転駆動に伴って、ワーク保持具13が回転
駆動されるように構成されている。
【0017】直流電動モータ31には、図5に示すよう
に、回転速度制御装置40が接続され、この回転速度制
御装置40により直流電動モータ31の回転速度が制御
可能に構成されている。前記回転速度制御装置40は、
冷却液の液温を検出する液温センサ41と、加熱コイル
7のサイズ、ワークMの焼入れ性及び焼入れ硬化層の深
度を入力するキーボード42と、これらの入力されたデ
ータを演算するマイクロコンピュターと入出力インター
フェイスを主体とするコントロールボックス43と、こ
のコントロールボックス43内に組込まれるマイクロコ
ンピュターからの制御信号により設定される回転速度で
直流電動モータ31を回転駆動させるモ−タ駆動回路4
4とからなり、冷却液の液温、加熱コイルのサイズ、ワ
ークの焼入れ特性及びワークの焼入れ硬化層深度等から
なる焼入れ条件の変化に対応して、直流電動モータ31
の回転速度が制御されて、ワークMの冷却速度が制御可
能となり、ワークMに所望深度の焼入れ硬化層が形成で
きるように構成されている。
【0018】さらに、加熱コイル7の下方には、前記ワ
ーク保持具13の軸部15を保持して上下に昇降させる
焼入れ位置切り換え機構50が配設されている。この焼
入れ位置切り換え機構50は、図1及び図3に示すよう
に、加熱コイル7の下方に相当する冷却液槽2の底部に
配設された軸受51に昇降杆52が昇降自在に支持さ
れ、この昇降杆52の上端部にはワーク保持具13の軸
部15に設けれた円盤状の保持板53を挟持する挟持部
材54が設けられ、下端部にはローラ55が回転自在に
設けられている。
【0019】前記ローラ55は、ベースフレーム1に立
設されたカム支持部材56に回転自在に支持されるカム
部材57のカム面57a上に支持され、カム部材57が
回転されることにより、昇降杆52がカム面57a形状
に対応して上下に昇降され、これに挟持される保持板5
5が昇降されてワーク保持具13が昇降されるように構
成されている。また、昇降杆52はバネ部材58により
下向きに付勢されており、ワーク保持具13が確実に保
持されるように構成されている。従って、この焼入れ位
置切り換え機構50によりワークMには、上下方向に焼
き入れ位置を切り換えて焼入れ加工を施すことができ
る。
【0020】前記ワーク支持台8は、図1及び図2に示
すように、ワーク保持具13が第1ステージS1から第
8ステージS8に向かって順次移動されるように割り出
し回転され、その間に、ワークの取付け、焼入れ、冷却
及びワークの取出しが行なわれる。第1ステージS1に
おいては、ワーク保持具13が上昇位置にあり、ワーク
保持具13へのワークMの取付けが行なわれ、第2ステ
ージS2に向かってワーク保持具Mが移動されると、そ
の軸部15を傾斜軌道板19の傾斜面に沿って下降され
て、ワークMが冷却液W中に浸漬される。その後、第5
ステージS5(前述した加熱コイルの直下の処理位置に
相当する)で加熱コイル7によって高周波焼入れが行わ
れ、第6、第7ステージS6,S7にてワークMが冷却
液Wに浸漬された状態で冷却された後、ワーク保持具1
3が傾斜軌道板19により上昇され、第8ステージS8
において、ワークMの取出しが行なわれるように構成さ
れている。
【0021】ここで、上記した液中焼入れ装置の作用に
ついて説明する。第1ステージS1において、ワーク保
持具13は上昇位置にあり、この上昇位置でワークMを
ワーク保持具13のワーク保持部14に嵌合させて取付
けが行われ、インデックスモータ11の回転駆動によっ
てワーク保持具13が第2ステージに移動されるのに伴
って、ワーク保持具13の軸部15の下端部が傾斜軌道
板19の傾斜面に沿って移動されて、ワーク保持具13
が徐々に下降され、ワークMが冷却液W中に浸漬され
る。
【0022】さらに、ワーク支持台8が回転してワーク
保持具13が第5ステージS5に至ると、高周波焼入れ
装置5がエアシリンダ4の駆動により下降され、コイル
7がワークMの貫通孔a内に位置されるようになる。こ
の位置で加熱コイル7に高周波電流を供給してワークM
の貫通孔aの表面に高周波焼入れが施される。この際、
ワーク保持具13の軸部15の下端部に設けられたタイ
ミングプーリ34が、ワーク回転駆動機構30の両面シ
ンクロベルト36に係合され、直流電動モータ31の回
転駆動によりワーク保持具13が等速回転される。ワー
クMは、直流電動モータ31によって回転されるため
に、ワークMに焼入れむらを生じることなく高周波焼入
れが行われる。
【0023】同時に、ワーク保持具13の回転に伴って
冷却液Wに遠心力が働き、ワークMの貫通孔a周辺部の
焼入れ熱によって液温の上昇した冷却液には、図3の矢
印で示す向きの対流が起こされ、ワークMの上部の比較
的に液温の上昇していない冷却液WがワークMの貫通孔
aに流入され、ワーク保持具13の周壁13aに形成し
た排液孔20からワーク保持具13外に排出されるよう
になる。この対流の流速は、回転速度制御装置40によ
り直流電動モータ31の回転速度を制御することによっ
て調整できるので、ワークMの冷却速度が制御可能とな
るために、ワークMに所望の一定深度の焼入れ硬化層が
形成できるようになり、焼入れされたワークMの物性が
均一になるように焼入れ加工が施される。
【0024】ここで、直流電動モータ31の回転速度制
御装置40について、図5に基いて説明する。ワークM
の焼入れ硬化層の深度Dを所望の深度に形成するため
に、ワークMの冷却速度を制御する直流電動モータ31
の回転速度を設定するパラメータは、加熱コイルサイズ
S、ワークの材質の金属組成による焼入れ性U及び冷却
液の液温Tである。 これらのパラメータから直流電動
モータ31の回転速度Nが下記演算式により設定され
る。 N=a×T+b×S+c×U+d×D(a>0、b<
0、c<0,d<0) 上記の演算式において、冷却液の液温Tの係数a,加熱
コイルのサイズSの係数b、ワークの焼入れ性Uの係数
c及びワークの焼入れ深度Dの係数dであり、これらの
係数は、多数の試験データに基いて設定されたものであ
る。
【0025】冷却液の液温Tの係数aは正の所定の値に
設定され、冷却液の液温が高くなるのに応じて、電動モ
ータ31の回転速度Nが速くなるように設定されてい
る。また、高周波焼入れ加工においては、加熱コイル7
とワークMとが所定範囲の間隔を開けて焼入れ加工が施
されるために、加熱コイルサイズSが大きくなる、つま
り、ワークのサイズが大きくなるのに応じて、ワークM
は、その周速度が速くなると共に、熱伝導性が低下する
ために、ワークMの焼入れ性が低下するので、加熱コイ
ルサイズSの係数bは負の所定の値に設定され、加熱コ
イルサイズSが大きくなるのに応じて、ワークの冷却速
度が遅くなるように、電動モータ31の回転速度Nが遅
くなるように設定されている。
【0026】さらに、ワークの焼入れ性Uの係数cは所
定の負の値に設定され、ワークの焼入れ性が大きくなる
(優れた焼き入れ性を示す)のに応じて、冷却速度を低
下させるように、電動モータの回転速度が遅くなるよう
に設定されている。そして、焼入れ硬化層の深度Dの係
数dは所定の負の値に設定され、焼入れ硬層の深度Dが
大きくなるのに応じて、ワークの冷却速度が遅くなるよ
うに、電動モータ31の回転速度Nが遅くなるように設
定されている。
【0027】冷却液温度Tが液温センサ41によりコン
トロールボックス43に入力され、且つ、加熱コイルサ
イズS、ワークの焼入れ性U及び焼入れ硬化層の深度D
が、キーボード42を介して入力され、これらのデータ
夫々を、上記の演算式に当てはめてコントロールボック
ス43で演算し、得られた回転速度Nになるようにモー
タ駆動回路44へコントロールボックス43から制御信
号が送られ、この制御信号に基いてモータ駆動回路44
で設定された制御電流が直流電動モータ31に供給さ
れ、直流電動モータ31が演算式で設定された回転速度
Nで回転駆動される。尚、上記した演算式により直流電
動モータ31の回転速度を設定する方法にえて、上記
した焼入れ条件のパラメータからなるマップを作成し、
このマップに基いて電動モータ31の回転速度を制御す
るようにしても良い。
【0028】従って、冷却液の液温、加熱コイルのサイ
ズ,ワークの焼入れ性、ワークの焼入れ硬化層の深度等
の焼入れ条件の変化に対応して、電動モータの回転速度
Nが制御されて、ワークMの冷却速度が制御されるよう
に構成されているので、この液中焼入れ装置により施さ
れる高周波焼入れ加工においては、焼入れ条件が変化し
ても、ワークMに対して焼入れ硬化層を所望の一定深度
に形成することができる。
【0029】そして、ワークMに対する高周波焼入れ加
工が完了すると、高周波焼入れ装置5がシリンダ4によ
って上昇され、コイル7が冷却液槽2の上部開口まで上
昇される。一方、ワーク保持具13は、第7ステージS
7に至るまでの間、ワークMが冷却液W中で冷却され、
その後、第8ステージS8において、ワーク保持具13
が傾斜軌道板19に沿って徐々に上昇され、焼入れの完
了したワークMが取り出される。上記したように、この
液中焼入れ装置では、ワークMに連続的に高周波焼入れ
加工が施されるので、作業性が向上し、且つ、ワークM
の冷却速度が制御可能となるので、ワークに対して所期
の深度の焼入れ硬化層が形成できる。
【0030】次に、別の実施例の液中焼入れ装置を説明
する。この液中焼入れ装置は、図6〜図9に示すよう
に、上述した実施例の液中焼入れ装置のワーク保持具1
3の昇降機構とワーク回転機構30との構成が異なる以
外には略同一の構成からなり、同一の部品には同一の番
号を施し、その説明を省略した。
【0031】この液中焼入れ装置のワーク保持具13A
は、図8に示すように、その軸部15が、ワーク支持台
8に付設したシリンダ60内に昇降自在に挿通された軸
受筒62内にベアリング63を介して回転自在に軸支さ
れている。前記軸受筒62は、前記シリンダ60内を昇
降するピストン64によって仕切られた上下シリンダ内
室65,66に供給されたエアーによって昇降されよう
に構成されている。この上下シリンダ内室65,66の
夫々にエアー通路67,68が連通され、これらエアー
通路67,68にはエアーの供給を切り換え制御するロ
ータリバルブ69が連結されている。そのため、インデ
ックスモータ11の割り出し回転に伴ってワークMを保
持するワーク保持具13Aが第1ステージから第8ステ
ージ割り出し回転されるのに応じて、ロータリバルブ6
9が順次切り換えられ、ワーク保持具13Aが昇降され
る。
【0032】また、前記ワーク保持具13の軸部15の
下端部に、スプライン部15aが形成され、このスプラ
イン部15aが、ワーク回転駆動機構30Aに連動連結
され、ワーク保持具13Aが回転されるように構成され
ている。前記ワーク回転駆動機構30Aは、第5ステー
ジの下方位置に相当する冷却液槽2の底部位置に設けら
れた軸受70に回転自在に枢支されたワーク回転軸71
の上端に連結部72が設けられ、この連結部72に形成
されたスプライン穴72aにワーク保持具13の軸部1
5に設けたスプライン部15aが着脱自在に嵌入され、
嵌入時、ワーク保持具13とワーク回転軸71とが連動
連結されるように構成されている。
【0033】ワーク回転軸71の下端部にタイミングプ
ーリ73が設けられ、このタイミングプーリ73が駆動
プーリ74と従動プーリ75とに巻回される両面シンク
ロベルト76に係合され、駆動プーリ74の下端部に設
けた直流電動モータ31の回転駆動によってワーク保持
具13が回転駆動される。この液中焼入れ装置は、上述
した実施例の液中焼入れ装置と同様に、ワーク保持具1
3Aが直流電動モータ31により回転駆動されるため
に、焼入れむらを生じることがなく。また、直流電動モ
ータ31の回転速度を回転速度制御装置を介して制御す
ることにより、ワークMの冷却速度が制御され、ワーク
Mに所期の深度の焼入れ硬化層が形成できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る液中焼入れ装置の一部縦断正面図
である。
【図2】図1の液中焼入れ装置の平面図である。
【図3】図1の液中焼入れ装置の要部の縦断正面図であ
る。
【図4】図1の液中焼入れ装置のワーク回転駆動機構の
概略を示す斜視図である。
【図5】図1の液中焼入れ装置の回転速度制御機構の構
成図である。
【図6】別実施例に係る液中焼入れ装置の一部縦断正面
図である
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の液中焼入れ装置の要部の縦断正面図であ
る。
【図9】図6の液中焼入れ装置のワーク回転駆動機構の
概略を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 冷却液槽 7 加熱コイル 8 ワーク支持台 13、13A ワーク保持具 31 直流電動モータ 40 回転速度制御機構 M ワーク W 冷却液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−70913(JP,A) 特開 昭62−107020(JP,A) 実開 平4−131643(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10,1/42,1/62 C21D 1/63,1/64,9/00 C21D 9/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却液中に浸漬したワークを、加熱コイ
    ルでもって焼入れする液中焼入れ装置において、 前記冷却液を貯留する冷却液槽内に配設されたワーク支
    持台と、 前記ワーク支持台に回動自在に枢支されて、ワークを
    端部に保持する有底筒状で周壁部に複数の孔を有するワ
    ーク保持具であって、その回転に伴って複数の孔を介し
    てワーク保持具内の冷却液に対流を起こすワーク保持具
    と、 前記ワーク保持具を回転駆動させる電動モータと、 前記電動モータの回転速度を制御する回転速度制御手段
    と、を備えたことを特徴とする液中焼入れ装置。
JP05166102A 1993-06-11 1993-06-11 液中焼入れ装置 Expired - Fee Related JP3088878B2 (ja)

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