JP3087452B2 - クマリンおよびその誘導体の製造法 - Google Patents
クマリンおよびその誘導体の製造法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Pyrane Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3−(2−シクロヘキサ
ノイル)プロピオン酸エステル類からクマリン及びその
誘導体の製造法の改良に関する。クマリン及びその誘導
体は3,4−ジヒドロクマリン類と同様、特に香料工業
において重要な化合物であり、さらに農薬、医薬或は染
料の中間体ともなり得る重要な化合物である。
ノイル)プロピオン酸エステル類からクマリン及びその
誘導体の製造法の改良に関する。クマリン及びその誘導
体は3,4−ジヒドロクマリン類と同様、特に香料工業
において重要な化合物であり、さらに農薬、医薬或は染
料の中間体ともなり得る重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来からクマリンおよびその誘導体を得
る方法として、パラジウム等の水素化−脱水素触媒の存
在下に3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エ
ステル類を加熱して環化脱水素させて製造する方法(米
国特許第3,442,910号)、パラジウム等の貴金
属触媒と共に助触媒として硫酸バリウム、酸化ニッケル
等を共存させて環化脱水素させて製造する方法(特開昭
60−181082号)等が知られている。
る方法として、パラジウム等の水素化−脱水素触媒の存
在下に3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エ
ステル類を加熱して環化脱水素させて製造する方法(米
国特許第3,442,910号)、パラジウム等の貴金
属触媒と共に助触媒として硫酸バリウム、酸化ニッケル
等を共存させて環化脱水素させて製造する方法(特開昭
60−181082号)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では必ずしもクマリンおよびその誘導体の収率が高
くない。また、反応初期において、厳しい条件で反応を
行うと原料である3−(2−シクロヘキサノイル)プロ
ピオン酸エステル類の転化率が悪くなる。この3−(2
−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類が微量
でも残存すると、精製を行っても除去することが困難で
あるため、製品に混入し、不純物として異臭の原因とな
る。
方法では必ずしもクマリンおよびその誘導体の収率が高
くない。また、反応初期において、厳しい条件で反応を
行うと原料である3−(2−シクロヘキサノイル)プロ
ピオン酸エステル類の転化率が悪くなる。この3−(2
−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類が微量
でも残存すると、精製を行っても除去することが困難で
あるため、製品に混入し、不純物として異臭の原因とな
る。
【0004】本発明者らは、収率および経済性の良いク
マリンおよびその誘導体の製造法について鋭意研究を重
ねた結果、反応の前半は比較的低温かつ低撹拌動力で行
い、反応の後半において反応温度および/または撹拌動
力を上昇させることにより、クマリンおよびその誘導体
の収率が大きく向上すること、原料である3−(2−シ
クロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類の転化率が
向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
マリンおよびその誘導体の製造法について鋭意研究を重
ねた結果、反応の前半は比較的低温かつ低撹拌動力で行
い、反応の後半において反応温度および/または撹拌動
力を上昇させることにより、クマリンおよびその誘導体
の収率が大きく向上すること、原料である3−(2−シ
クロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類の転化率が
向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一般
式(1)、
式(1)、
【化3】 (式中、R1 〜R4 はそれぞれ水素原子、メチル基また
はエチル基を表し、R1 〜R4 のうち少なくとも2つの
基は水素原子である。R5 は炭素数1〜4のアルキル基
を表す。)で示される3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類を、パラジウム触媒の存在下に
環化、脱水素反応によって一般式(2)、
はエチル基を表し、R1 〜R4 のうち少なくとも2つの
基は水素原子である。R5 は炭素数1〜4のアルキル基
を表す。)で示される3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類を、パラジウム触媒の存在下に
環化、脱水素反応によって一般式(2)、
【化4】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるクマリンおよびその誘導体を製造するに際し、原
料である3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
エステル類の転化率が80%以上になった反応後半にお
いて、反応前半より反応温度を上昇させることを特徴と
するクマリンおよびその誘導体の製造法である。
されるクマリンおよびその誘導体を製造するに際し、原
料である3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
エステル類の転化率が80%以上になった反応後半にお
いて、反応前半より反応温度を上昇させることを特徴と
するクマリンおよびその誘導体の製造法である。
【0006】本発明に用いられる3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸エステル類としては、例えば、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸ブチル、
3−(2−シクロヘキサノイル−3−メチル)プロピオ
ン酸メチル、3−(2−シクロヘキサノイル−5−メチ
ル)プロピオン酸メチル、3−(2−シクロヘキサノイ
ル−4−エチル)プロピオン酸プロピル、3−(2−シ
クロヘキサノイル−3,4−ジエチル)プロピオン酸プ
ロピル、3−(2−シクロヘキサノイル−3,4−ジメ
チル)プロピオン酸プロピル、3−(2−シクロヘキサ
ノイル−3,5−ジエチル)プロピオン酸メチル、3−
(2−シクロヘキサノイル−3−エチル−6−メチル)
プロピオン酸メチル等が挙げられるが、これらに限られ
ない。
サノイル)プロピオン酸エステル類としては、例えば、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸ブチル、
3−(2−シクロヘキサノイル−3−メチル)プロピオ
ン酸メチル、3−(2−シクロヘキサノイル−5−メチ
ル)プロピオン酸メチル、3−(2−シクロヘキサノイ
ル−4−エチル)プロピオン酸プロピル、3−(2−シ
クロヘキサノイル−3,4−ジエチル)プロピオン酸プ
ロピル、3−(2−シクロヘキサノイル−3,4−ジメ
チル)プロピオン酸プロピル、3−(2−シクロヘキサ
ノイル−3,5−ジエチル)プロピオン酸メチル、3−
(2−シクロヘキサノイル−3−エチル−6−メチル)
プロピオン酸メチル等が挙げられるが、これらに限られ
ない。
【0007】本発明に用いられる触媒は、パラジウムを
周期律表のIIA族、 IIIA族、IVA族あるいはVIA族の
元素または化合物、例えば炭素、アルミナ、シリカゲ
ル、硫酸バリウム等からなる群より選ばれた少なくとも
一種の担体に担持した固体金属触媒である。これらの触
媒は公知の方法、例えば含浸担持法(「触媒調製化学」
尾崎萃芒編集、講談社発行)によって担体に金属を含浸
させ、これを高温で水素還元する方法で得られるが、市
販のものをそのまま使用しても良い。
周期律表のIIA族、 IIIA族、IVA族あるいはVIA族の
元素または化合物、例えば炭素、アルミナ、シリカゲ
ル、硫酸バリウム等からなる群より選ばれた少なくとも
一種の担体に担持した固体金属触媒である。これらの触
媒は公知の方法、例えば含浸担持法(「触媒調製化学」
尾崎萃芒編集、講談社発行)によって担体に金属を含浸
させ、これを高温で水素還元する方法で得られるが、市
販のものをそのまま使用しても良い。
【0008】触媒の使用量が少ないと反応活性が著しく
低く、また逆に多いと反応活性が高すぎて副生物が多く
生成する上に費用もかさむので、3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸エステル類に対して通常、約
0.1〜5重量%、好ましくは約0.3〜2重量%用い
られる。
低く、また逆に多いと反応活性が高すぎて副生物が多く
生成する上に費用もかさむので、3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸エステル類に対して通常、約
0.1〜5重量%、好ましくは約0.3〜2重量%用い
られる。
【0009】反応後半とは原料の3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸エステル類の転化率が約80%
以上になる以降のことであり、時間的には反応温度等に
よって異なるが、反応開始後、約7〜15時間を経過し
た以降である。反応後半において、反応前半より反応温
度を上昇させる。
サノイル)プロピオン酸エステル類の転化率が約80%
以上になる以降のことであり、時間的には反応温度等に
よって異なるが、反応開始後、約7〜15時間を経過し
た以降である。反応後半において、反応前半より反応温
度を上昇させる。
【0010】3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸エステル類の環化脱水素反応は反応温度に関しては
約100〜350℃、好ましくは約230〜295℃で
行われる。原料である3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類を十分反応させ、転化率を向上
させるためには反応前半において、約230〜260℃
で行うのが良い。その後、クマリンおよびその誘導体の
収率を向上させるために反応後半において約20〜40
℃上昇させる方法が良い。反応前半から高い温度で反応
すると、むしろ転化率が不十分となり好ましくない。
ン酸エステル類の環化脱水素反応は反応温度に関しては
約100〜350℃、好ましくは約230〜295℃で
行われる。原料である3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類を十分反応させ、転化率を向上
させるためには反応前半において、約230〜260℃
で行うのが良い。その後、クマリンおよびその誘導体の
収率を向上させるために反応後半において約20〜40
℃上昇させる方法が良い。反応前半から高い温度で反応
すると、むしろ転化率が不十分となり好ましくない。
【0011】反応時の撹拌に関してはあまり小さいとク
マリンの収率が低く、逆に大きすぎると転化率が必ずし
も充分でなくなるので、攪拌動力が約0.01〜3kW
/m 3 、好ましくは約0.05〜1.5kW/m3 で行
われる。反応前半から1〜3kW/m3 の大きい攪拌動
力で攪拌して反応させても良いが、原料である3−(2
−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類を十分
反応させ、転化率を向上させるためには反応前半におい
て、攪拌動力が約0.05〜0.5kW/m3 で攪拌し
て行い、その後クマリンおよびその誘導体の収率を向上
させるために反応後半において撹拌動力を約1〜1.5
kW/m3 上昇させる方法が好ましい。
マリンの収率が低く、逆に大きすぎると転化率が必ずし
も充分でなくなるので、攪拌動力が約0.01〜3kW
/m 3 、好ましくは約0.05〜1.5kW/m3 で行
われる。反応前半から1〜3kW/m3 の大きい攪拌動
力で攪拌して反応させても良いが、原料である3−(2
−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エステル類を十分
反応させ、転化率を向上させるためには反応前半におい
て、攪拌動力が約0.05〜0.5kW/m3 で攪拌し
て行い、その後クマリンおよびその誘導体の収率を向上
させるために反応後半において撹拌動力を約1〜1.5
kW/m3 上昇させる方法が好ましい。
【0012】この環化脱水素反応は溶媒を用いて行うこ
ともできる。溶媒としては、フェニルエ−テル、ベンジ
ルエ−テル、メチル−α−ナフチルエ−テル、エチルナ
フタリン、ジメチルビフェニル、ドデカン、テトラデカ
ン、テトラリン、アセトフェノン、フェニルプロピルケ
トン、安息香酸メチル、グルタミン酸ジメチル等が挙げ
られる。
ともできる。溶媒としては、フェニルエ−テル、ベンジ
ルエ−テル、メチル−α−ナフチルエ−テル、エチルナ
フタリン、ジメチルビフェニル、ドデカン、テトラデカ
ン、テトラリン、アセトフェノン、フェニルプロピルケ
トン、安息香酸メチル、グルタミン酸ジメチル等が挙げ
られる。
【0013】環化脱水素反応は3−(2−シクロヘキサ
ノイル)プロピオン酸エステル類と触媒を仕込み、必要
により溶媒とともに所定の温度で数時間から数十時間加
熱して行われる。反応結果、3,4−ジヒドロクマリン
類が約30〜45%、クマリン類が約20〜40%の収
率で得られる。そのほかにオルトエチルフェノ−ル、ジ
ヒドロケイ皮酸エステル、オクタヒドロクマリン等が副
生する。反応液は必要によりアルカリで洗浄し、精留に
よりクマリンおよびその誘導体が得られる。3,4−ジ
ヒドロクマリンは製品として、あるいは脱水素してクマ
リンに変換される。
ノイル)プロピオン酸エステル類と触媒を仕込み、必要
により溶媒とともに所定の温度で数時間から数十時間加
熱して行われる。反応結果、3,4−ジヒドロクマリン
類が約30〜45%、クマリン類が約20〜40%の収
率で得られる。そのほかにオルトエチルフェノ−ル、ジ
ヒドロケイ皮酸エステル、オクタヒドロクマリン等が副
生する。反応液は必要によりアルカリで洗浄し、精留に
よりクマリンおよびその誘導体が得られる。3,4−ジ
ヒドロクマリンは製品として、あるいは脱水素してクマ
リンに変換される。
【0014】3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸エステル類は、その転化率が悪くて残存すると、精
製を行っても除去することが困難であるため、製品に、
特に3,4−ジヒドロクマリン類を製品として取り出す
際にその中に混入し、不純物として異臭の原因となる。
このため3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
エステル類の転化率は約99.5%以上、好ましくは9
9.9%以上、更に好ましくは99.95%以上にする
のが良い。本発明の方法によってこれを達成することが
できる。
ン酸エステル類は、その転化率が悪くて残存すると、精
製を行っても除去することが困難であるため、製品に、
特に3,4−ジヒドロクマリン類を製品として取り出す
際にその中に混入し、不純物として異臭の原因となる。
このため3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
エステル類の転化率は約99.5%以上、好ましくは9
9.9%以上、更に好ましくは99.95%以上にする
のが良い。本発明の方法によってこれを達成することが
できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法により、クマリンおよびそ
の誘導体の収率を高くすることができると共に、原料で
ある3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エス
テル類の転化率を高くすることができ、製品への混入に
よる異臭の問題を解決することができる。
の誘導体の収率を高くすることができると共に、原料で
ある3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エス
テル類の転化率を高くすることができ、製品への混入に
よる異臭の問題を解決することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために実施
例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0017】実施例1 3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル3
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
(50%水分含有品)2.1gを1リットルの四つ口フ
ラスコに混合し窒素雰囲気下、温度250℃、撹拌動力
0.11kW/m 3 で攪拌し、10時間加熱した。その
後、1時間かけて温度を270℃まで昇温した。温度を
270℃、撹拌動力1.3kW/m3 で攪拌しながら更
に15時間加熱した。
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
(50%水分含有品)2.1gを1リットルの四つ口フ
ラスコに混合し窒素雰囲気下、温度250℃、撹拌動力
0.11kW/m 3 で攪拌し、10時間加熱した。その
後、1時間かけて温度を270℃まで昇温した。温度を
270℃、撹拌動力1.3kW/m3 で攪拌しながら更
に15時間加熱した。
【0018】反応終了後、反応混合物から触媒をろ過し
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.98%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ31.0%及び3
9.2%であった。
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.98%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ31.0%及び3
9.2%であった。
【0019】実施例2 触媒を水洗して用いた以外は実施例1と同様に行った。
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの
転化率は100.00%であり、クマリン及び3,4−
ジヒドロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルに対しそれぞれ36.2%及
び36.8%であった。
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの
転化率は100.00%であり、クマリン及び3,4−
ジヒドロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルに対しそれぞれ36.2%及
び36.8%であった。
【0020】実施例3 3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル6
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
4.2gを1リットルの四つ口フラスコに混合し窒素雰
囲気下、撹拌動力0.11kW/m3 で攪拌し、温度2
50℃で10時間加熱した。その後温度を1時間かけて
270℃まで昇温した。撹拌動力0.11kW/m3 で
攪拌し、温度270℃で更に15時間加熱した。
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
4.2gを1リットルの四つ口フラスコに混合し窒素雰
囲気下、撹拌動力0.11kW/m3 で攪拌し、温度2
50℃で10時間加熱した。その後温度を1時間かけて
270℃まで昇温した。撹拌動力0.11kW/m3 で
攪拌し、温度270℃で更に15時間加熱した。
【0021】反応終了後、反応混合物から触媒をろ過し
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.97%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ23.6%及び4
1.4%であった。
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.97%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ23.6%及び4
1.4%であった。
【0022】比較例1 3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル3
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
2.1gを1リットルの四つ口フラスコに混合し窒素雰
囲気下に、温度240℃、撹拌動力0.11kW/m3
で攪拌し、26時間加熱した。
00gと活性炭にパラジウムを5重量%担持した触媒
2.1gを1リットルの四つ口フラスコに混合し窒素雰
囲気下に、温度240℃、撹拌動力0.11kW/m3
で攪拌し、26時間加熱した。
【0023】反応終了後、反応混合物から触媒をろ過し
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.87%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ9.1%及び58.
5%であった。
た後、ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルの転化
率は99.87%であり、クマリン及び3,4−ジヒド
ロクマリンの収率は、3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチルに対しそれぞれ9.1%及び58.
5%であった。
【0024】比較例2 温度、攪拌動力を表1に示すように代えた以外は、比較
例1と同様に反応中、温度、攪拌動力を一定で行った。
結果を表1に示す。
例1と同様に反応中、温度、攪拌動力を一定で行った。
結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥迫 顕仙 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−117262(JP,A) 特開 平5−78346(JP,A) 特開 平5−186455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 311/10 C07D 311/08 CA(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(1)、 【化1】 (式中、R1 〜R4 はそれぞれ水素原子、メチル基また
はエチル基を表し、R1 〜R4 のうち少なくとも2つの
基は水素原子である。R5 は炭素数1〜4のアルキル基
を表す。)で示される3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類を、パラジウム触媒の存在下に
環化、脱水素反応によって一般式(2)、 【化2】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるクマリンおよびその誘導体を製造するに際し、反
応後半において、反応前半より反応温度を上昇させて反
応させることを特徴とするクマリンおよびその誘導体の
製造法。 - 【請求項2】 反応前半の反応温度が230〜260℃
で、反応後半において反応温度を反応前半より20〜4
0℃上昇させる請求項1記載のクマリンおよびその誘導
体の製造法。 - 【請求項3】 反応前半においては反応温度が230〜
260℃、反応後半において反応温度を反応前半より2
0〜40℃上昇させ、反応前後半を通じ、攪拌動力1〜
3kW/m3 で攪拌して反応させる請求項1記載のクマ
リンおよびその誘導体の製造法。 - 【請求項4】 反応前半においては反応温度が230〜
260℃、攪拌動力が0.05〜0.5kW/m3 であ
り、反応後半において反応前半より反応温度を20〜4
0℃、撹拌動力を1〜1.5kW/m3 上昇させて攪拌
して反応させる請求項1記載のクマリンおよびその誘導
体の製造法。 - 【請求項5】 原料の3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸エステル類の転化率が80%以上になる以
降を反応後半とする請求項1、請求項2、請求項3また
は請求項4記載のクマリンおよびその誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04154753A JP3087452B2 (ja) | 1991-07-31 | 1992-06-15 | クマリンおよびその誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19140091 | 1991-07-31 | ||
JP3-191400 | 1991-07-31 | ||
JP04154753A JP3087452B2 (ja) | 1991-07-31 | 1992-06-15 | クマリンおよびその誘導体の製造法 |
Publications (2)
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