JP3085801U - 液体化粧料のパッケージ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 頑丈で且つ需要者の購買意欲をそそる化粧品
のパッケージを提供する。 【解決手段】 瓶型容器１は、液体化粧料が入れられた
瓶本体２と、その上部に取り付けたプッシュノズル４を
備える。瓶型容器１を収容する円筒形の外ケース７の外
周面には環状の段差８を形成し、その上側の蓋体嵌合部
７ａには蓋体９を着脱自在に嵌合する。蓋体９の外周面
は、外ケース７の外周面に対し面一に形成する。外ケー
ス７と蓋体９は、厚手の硬質紙を用いて頑丈に作り高い
耐衝撃性を付与する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、美容液、先顔料、シャンプー、乳液、スキンローション、オーデコ ロン等の液体化粧料のパッケージ構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の液体化粧料の容器として、化粧料を瓶型容器に収容したものがある。こ のタイプの化粧料のパッケージ構造は、図５に示すように、薄手の紙により矩形 箱状に形成した外箱１４の中に、化粧料が充填された容器１５を収納したものが 一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のような外箱１４は、中の化粧料容器１５を取り出した後 は廃棄されることが多い。これは箱１４そのものの材質及び構造が脆弱であるこ とに起因する。すなわち、そのまま使用しても外箱１４を開ける際に、上蓋とな る折曲片１６に指を掛けて開かなければならないため、外箱１４の開閉のスムー ズさに欠け手間がかかったり、上蓋の開閉を繰り返すうちに、折曲部分が劣化し て切断したり箱１４自体が変形したり壊れやすからである。また、外箱１４の形 状自体も購買者を惹きつける意匠性に乏しい。

【０００４】 本考案者は上記課題に鑑み、頑丈で且つ需要者の購買意欲をそそる化粧品のパ ッケージを提案しようとするものである。すなわち、本考案の目的は、高級感に 溢れる外観意匠を呈し、化粧料容器の収容及び取り出しが容易で且つ頑丈な液体 化粧料のパッケージ構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、瓶型容器に入れられた液体化粧料のパッ ケージ構造であって、前記瓶型容器が収容される筒形の外ケースと、該外ケース の上端開口部に着脱自在に装着された筒形の蓋体とからなり、該蓋体の外周面が 外ケースの外周面と面一であることを特徴とする。

【０００６】 本考案に係る液体化粧料のパッケージにおいては、液体化粧料を入れる容器が 瓶型のものである。この容器の材質は、ガラス、樹脂、金属、防水紙等のいずれ でも構わない。そして、瓶型容器を収容する有底筒形の外ケースを備え、外ケー スの外周部の任意位置には段差が形成される。外ケースは、段差よりも上側部分 が小径部とされ、小径部は蓋体装着部として機能する。蓋体の厚さは、段差の寸 法差に合致させる。これは、蓋体嵌着時に、蓋体の外周面を外ケースの外周面と 面一にするためである。

【０００７】 本考案に係る外ケースは、厚手（０．８〜１．２ｍｍ程度）の紙を用いて作製 する。この場合、所要の強度を確保すべく、硬質の紙を用いるのが望ましい。こ れにより、外ケース又は蓋体を落としたり強く握っても、壊れたり変形したりす るおそれがない。とくに、外ケースの下端周縁部と蓋体の上端周縁部には、所要 の剛性強度を付与する。周縁部の剛性強度を高めるには、例えば前記下端又は上 端の円周縁部に沿って紙を折り重ねることにより補強すればよい。

【０００８】 このようなパッケージ構造では、外ケースの形状が丸みを帯びた形状であるの で、化粧品を収容するのにふさわしい上品で高級感に溢れた外観意匠が得られる 。したがって、需要者は、外ケースの外観意匠によっても購買意欲が高められる 。また、使用時に外ケースの中の化粧料が入った容器を取り出すときは、外ケー スに嵌まっている蓋体を引き抜くだけで、容器の取り出しを容易且つ迅速に行な うことができる。更にこのパッケージ構造は、外ケースと蓋体とを丈夫な厚紙で コンパクトに作れるので、繰り返し使用しても外ケースや蓋体が壊れにくく丈夫 で長持ちし、そのままポケットやバックに入れて携帯することもできる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の態様を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の一実施例に係る液体化粧料のパッケージ構造を示す一部分解斜 視図、図２は瓶型容器を外ケースに収容した状態を示す正面断面図、図３は外ケ ースの分解斜視図、図４は本考案に係る他の実施例を示す一部分解斜視図、図５ は従来技術を示す斜視図である。

【００１０】 本実施例は、下底円筒形の厚紙製外ケースに筒状の瓶型容器を収容し、外ケー スの上端開口部に厚紙製のキャップを着脱自在に嵌合したもので、外ケースの上 端側外周縁に、キャップの下端面が当接する段差を形成し、キャップと外ケース の外周面が面一になるようにしたものである。

【００１１】

【実施例１】 図１及び図２に示すように、本考案に係る液体化粧料のパッケージ１０は、液 体化粧料が充填された瓶型容器１と、この瓶型容器１を収容する外ケース７及び その蓋体９とから構成されている。瓶型容器１は、液体化粧料が入れられた瓶本 体２と、瓶本体２の上部に固定した金属環３と、金属環３に取り付けられたプッ シュノズル４とからなり、プッシュノズル４の凸部には吐出口５が形成されてい る。瓶型容器１内に充填された液体化粧料は、例えばゲル状のスキンローション で、プッシュノズル４は金属環３に対して押下げ可能に設けられ、プッシュノズ ル４を指で押圧することで、吐出口５から液体化粧料を取り出すことができるよ うになっている。プッシュノズル４は、透明な樹脂製キャップ６で施蓋されてい る。

【００１２】 ７は、瓶型容器１を収容する外ケースで、外ケース７は有下底円筒状に形成さ れている。外ケース７の全長は、図３に示すように、瓶型容器１の高さ寸法より も若干長く設定され、外ケース７の上端には開口部が形成されている。外ケース ７の外周面には、環状の段差８が形成され、この段差８を境にして、外ケース７ の上側部分は蓋体嵌合部（小径部）７ａとされ、その下側部分は大径部７ｂとさ れている。

【００１３】 ９は、外ケース７の上端開口部に着脱自在に施蓋される蓋体である。蓋体９は 短小で、有上底円筒状に形成されている。蓋体９の全長は、外ケース８の蓋体嵌 合部７ａの全長よりも若干長く設定され、この蓋体嵌合部７ａに蓋体９が気密に 嵌合装着されている。蓋体９の装着時、蓋体９の下端面は段差８の上面に当接し 、それ以上下方に移動できないようになっている。また蓋体９の装着時、蓋体９ の外周面は、外ケース７の外周面（大径部７ａ）に対し面一になるようにされて いる。尚、蓋体９と外ケース７の外周面には、彩色が適宜施されると共に、標章 や製品説明文等が記載される。

【００１４】 上述した外ケース７と蓋体９は、０．８ミリから１．２ミリの厚手の紙を用い て作られている。両部材７、９の厚さ及び強度は、通常の使用状態での強い衝撃 を受けても十分耐えられるように設定されている。これにより、例えば外ケース ７や蓋体９を誤って床等に落とした場合、あるいは手で強めに握持した場合でも 、両部材７、９は簡単に破損したり変形しないようにされている。すなわち、外 ケース７内に収納された瓶型容器１の破損を防止できる。

【００１５】 とくに、図２に示すように、外ケース７の下端部と蓋体９の上端部は、所要の 剛性強度を確保するために、端部周縁部分を若干折り重ねて厚く形成している。 このため、外ケース７の下端周縁部は折重ね相当分だけ、外ケース７の内側下面 よりも下方に突出している。同様に、蓋体９の上端周縁部は折重ね相当分だけ、 蓋体９の内側上面よりも上方に突出している。つまり、外ケース７の下底面７ｃ 及び蓋体９の上底面９ａは凹面となっている。

【００１６】 次に、本実施例の作用について説明する。 このように構成された液体化粧料のパッケージ構造では、外ケース７と蓋体９ は、側面が湾曲した円筒体に形成され、柔和な外観意匠を呈する。したがって、 その中に収納された化粧料に似合った上品な外観意匠が表出され、この意匠効果 により需要者の購買意欲を高めることができる。

【００１７】 また、使用時に外ケース７の中の瓶型容器１を取り出すときは、蓋体９を外ケ ース７から引き抜くだけでよい。つまり、瓶型容器の取出し操作を簡便に行うこ とができる。使用後、外ケース７の中に瓶型容器１を入れて施蓋するときは、蓋 体９を外ケース７に嵌め込むだけでよい。つまり、蓋体９の装着もワンタッチ操 作で迅速に行なうことができる。

【００１８】 この外ケース７と蓋体９は、厚手の紙で頑丈に作られている。このため、外ケ ース７又は蓋体９は、これらを床等に落としたり強めに押しつけたとしても、破 損したり変形し難い。このように、本考案パッケージ構造は全体的に高い強度を 有し、壊れ難く高い使用耐久性を発揮する。また、蓋体９は外ケース７に気密に 嵌まっているので、外ケース７内部の匂いが外部に出たり、外部からの塵埃等が 侵入することを防止できる。

【００１９】

【実施例２】 図４は、本考案の他の実施例を示す一部分解斜視図である。本実施例の特徴は 、外ケースの中に短小な瓶型容器を収容し、キャップに対する外ケースの比率（ 長さ比）を小さくしたものである。本実施例は、全体としてパッケージ構造がコ ンパクト化し、ポケット等に容易に入れることができ、携帯面での利便性向上が 図られている。尚、実施例１と同様の構成要素には便宜上同一の符号を付して説 明する。

【００２０】 図４において、１１は短小な瓶型容器で、液体化粧料が入れられた容器本体１ ２と、その上部に螺合装着したスポイド１３とからなっている。容器１２は、有 下底円筒形の厚紙製外ケース７に収容され、外ケース７の外周面には、その上端 よりもやや下方位置に環状の段差８が形成され、段差８の上側部分は蓋体嵌合部 （小径部分）７ａとされている。

【００２１】 外ケース７の蓋体嵌合部７ａの外周には、有上底円筒形の厚紙製蓋体９が着脱 自在に装着されている。装着状態の蓋体９は、その下端面が段差８に当接するこ とで下方への移動が規制され、また蓋体９と外ケース７とは、双方の外周面が面 一になるように形成されている。外ケース７と蓋体９は、厚み０．８〜１．２ｍ ｍの硬質紙より作製され、強い衝撃力を受けても十分耐えられるようになってい る。勿論、外ケース７や蓋体９を床に落下したり強めに把持しても、破損や変形 が生じないようになっている。とくに外ケース７の下端部と蓋体９の上端部は、 周縁部分を折り重ねてリブを形成しているので、所要の剛性強度が確保されてい る。

【００２２】 本実施例においても、外ケース７と蓋体９は、丸みを帯びたスマートな円筒体 に形成されているので、柔和で優美な化粧品の印象が呈される。また、外ケース ７の中の瓶型容器１１を出し入れする際は、蓋体９を掴んで外ケース７から引き 抜いたり差し込むのみでよい。さらに、外ケース７と蓋体９は、厚手の紙で頑丈 に作られているので、外力を受けても破損し難い構造となっている。しかも、外 ケース７と蓋体９は気密に嵌合しているので、外部からの塵埃の侵入を防止でき るばかりでなく、万一、ケース内で化粧料がこぼれたりした場合も外部に漏れ出 すことを防止できる。

【００２３】 尚、本考案は上記実施例に限定されず、実用新案登録請求の範囲に記載された 技術思想に含まれる範囲で、種々の応用例および変形例が可能である。例えば上 記実施例では、一個の外ケースに一個の瓶型容器を収納するようにしているが、 複数個の化粧品を一個のパッケージケースに入れることも可能である。

【００２４】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、以下の優れた効果がある。 （１）筒形の蓋体と外ケースを着脱自在とし、両者の外周面を面一に形成したこ とにより、その中に収納された化粧料に似合った上品さを起想させる高級感溢れ る印象をもった外観意匠が呈され、この意匠効果により需要者の購買意欲を高め ることができる。 （２）外ケースの中の瓶型容器の取出し及び収納を容易且つ迅速に行うことがで きる。 （３）外ケースと蓋体とを厚手の硬質紙で作製することで、頑丈で使用耐久性の 高いパッケージを安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る液体化粧料のパッケー
ジ構造を示す一部分解斜視図である。

【図２】瓶型容器を外ケースに収容した状態を示す正面
断面図である。

【図３】外ケースの分解斜視図である。

【図４】本考案に係る他の実施例を示す一部分解斜視図
である。

【図５】従来技術を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 瓶型容器 ２ 瓶本体 ３ 金属環 ４ プッシュノズル ５ 吐出口 ６ 樹脂製キャップ ７ 外ケース ７ａ 蓋体嵌合部（小径） ７ｂ 大径部 ８ 段差 ９ 蓋体 １０ 液体化粧料のパッケージ １１ 瓶型容器 １２ 瓶本体 １３ スポイド １４ 従来の外箱 １５ 化粧料容器 １６ 折曲片（上蓋）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 瓶型容器に充填された液体化粧料のパッ
   ケージ構造であって、前記瓶型容器が収容される筒形の
   外ケースと、該外ケースの上端開口部に着脱自在に装着
   された筒形の蓋体とからなり、該筒形蓋体の外周面が外
   ケースの外周面と面一であることを特徴とする液体化粧
   料のパッケージ構造。