JP3085736B2 - 電子写真記録材料 - Google Patents

電子写真記録材料

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JP3085736B2
JP3085736B2 JP03170471A JP17047191A JP3085736B2 JP 3085736 B2 JP3085736 B2 JP 3085736B2 JP 03170471 A JP03170471 A JP 03170471A JP 17047191 A JP17047191 A JP 17047191A JP 3085736 B2 JP3085736 B2 JP 3085736B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は電子写真に使用するのに好適な感
光性記録材料に関する。
【0002】電子写真においては、トナーと称される微
粒子化着色材料で現像しうる潜在静電荷像を形成するた
め、光導電性材料が使用される。
【0003】現像された像は次いで光導電性記録材料、
例えば光導電性酸化亜鉛−結合剤層に永久的に定着する
ことができる、或いは光導電体層、例えばセレン層から
受容体材料、例えば平らな紙に転写し、その上に定着す
ることができる。受容体材料へのトナー転写を用いる電
子写真複写及び印刷法においては、光導電性記録材料は
再使用できる。迅速多数印刷又は複写を可能にするた
め、露光したときその電荷を急速に失い、又次の像形成
のために充分に高い静電荷を再び受け入れるため露光後
その絶縁状態を急速に再び得る光導電体層を使用しなけ
ればならない。材料が連続する帯電/像形成工程の前に
その相対的に絶縁した状態に完全に戻ることができない
現象は通常は「疲労」として当業者に知られている。
【0004】疲労現象は、光導電性層の疲労が達成でき
る複写速度を制限することから、産業上有用な光導電性
材料の選択における指標として使用されている。
【0005】個々の光導電性材料が電子写真複写に適し
ているか否かを決定する別の重要な性質は、かなり低い
強度の複写光源で操作する複写装置で使用するのに充分
な高さでなければならないその光感度である。
【0006】更に産業上の有用性は、光導電性層が光源
の光例えばレーザーの波長にマッチした色彩感度を有す
ること、又はバランスして全ての再現を可能にするた
め、白色光を使用するときの全色性感度を有することを
求めている。
【0007】前記要求を満たすための非常な努力がなさ
れて来た、例えばセレンのスペクトル感度は、セレン、
テルルおよび砒素の合金を作ることによって可視スペク
トルの長い波長にまで拡大された。事実多くの有機光導
電体が発見されたが、セレン基光導電体は長い間唯一の
現実に有用な光導電体であった。
【0008】ポリ(N−ビニルカルバゾール)層が最も
有用であった有機光導電体層は、速度の欠如、不充分な
スペクトル感度及びかなり大きな疲労のため、興味が薄
れて来た。
【0009】しかしながら、ポリ(N−ビニルカルバゾ
ール)(PVCz)中の2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン(TNF)が光感度を強力に改良する電荷
移動複合体を形成したことの発見が(US−P3484
237参照)、セレンに基づいた機械と競争しうる複写
機に有機光導電体の使用の道を開いた。
【0010】TNFは電子受容体として作用し、一方P
VCzは電子供与体として作用する。1:1のモル比で
のTNF:PVCzを有する前記電荷移動複合体からな
るフイルムは暗褐色で、殆ど黒色であり、高電荷受容性
と低暗崩壊を示す。全般的な光感度はアモルファスセレ
ンのそれに匹敵する(IBM.J.Res.Devel
p.,15,75(1971年)のR.M.Schaf
fertの論文参照)。
【0011】それ以後の研究では、結合剤としてポリ
(N−ビニルカルバゾール)を用いたフタロシアニン−
結合剤層の発明をもたらした〔J.Chem.Phy
s.55,3178(1971年)のC.F.Hack
ettの論文参照〕。フタロシアニンは金属不含X型で
使用され、一つの実施態様によれば、前記フタロシアニ
ンの薄層をPVCz層で上塗りした多層構造で用いられ
た。Hackettは光導電性はPVCz中への孔注入
及びフタロシアニン中の電子孔対の場依存光発生に原因
があることを見出した。正電荷の伝達、即ち正孔伝導は
PVCz層中で容易に進行した。その時から、電荷発生
材料及び電荷伝達材料を二つの隣接層に分ける改良され
た光導電性系を開発するために多くの研究がなされて来
た(例えばUK−P1577859参照)。電荷発生層
は電荷伝達層の下又は上に付与できる。製造の容易なこ
と及び摩耗に対する感度の小さいことの如き実際上の理
由のため、電荷発生層を導電性支持体及び光透過性電荷
伝達層の間にサンドイッチする第一に述べた配置が好ま
しい〔Organische Photoleiter
−Ein Uberblick,II,Chemike
r Zeitung,106.(1982年)Nr9,
p.315のWolfgang Wiedemannの
論文参照〕。
【0012】可視光に対する高光感度を有する光導電性
2層系を形成するため、光誘起電荷発生の性質を有する
染料が選択された。例えば下記の群の一つの水不溶性顔
料染料が好ましい:
【0013】(a) ペリルイミド、例えばDBP2237
539に記載されたC.I.71130(C.I.はカ
ラーインデックスである), (b) 多核キノン、例えばDBP2237678に記載さ
れたC.I.59300の如きアンタントロン, (c) キナクリドン、例えばDBP2237679に記載
されたC.I.46500, (d) ペリノンを含むナフタレン−1,4,5,8−テト
ラカルボン酸誘導顔料、例えばDBP2239923に
記載されたオレンジGR,C.I.71105, (e) フタロシアニン及びナフタロシアニン、例えばX結
晶型のH2 −フタロシアニン(X−H2 Pc)、金属フ
タロシアニン、例えばDBP2239924に記載され
たCuPc C.I.74160、US−P47133
12に記載されたインジウムフタロシアニン、及びEP
−A0243205に記載された中心ケイ素に結合した
シロキシ基を有するケイ素フタロシアニン, (f)インジゴ及びチオインジゴ染料、例えばDBP22
37680に記載されたピグメント・レッド88,C.
I.73312, (g) ベンゾチオキサンテン−誘導体例えばDAS235
5075に記載されたもの, (h) o−ジアミンとの縮合生成物を含むペリレン−3,
4,9,10−テトラカルボン酸誘導顔料例えばDAS
2314051に記載されたもの, (i) ビスアゾ−、トリスアゾ−及びテトラキスアゾ−顔
料を含むポリアゾ顔料、例えばDAS2635887に
記載されたクロルジアン・ブルーC.I.21180、
及びDOS2919791、DOS3026653及び
DOS3032117に記載されたビスアゾ顔料, (j) 例えばDAS2401220に記載された如きスク
アリリウム染料, (k) ポリメチン染料, (l) 下記一般式
【化3】 (式中R′及び R″は同じか又は異なり、水素、C1
〜C4アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基
又はヒドロキシル基を表し、又は一緒になって縮合芳香
族環系を表す)によるGB−P1416602に記載さ
れた如きキナゾリン基を含有する染料, (m) トリアリ−ルメタン染料、及び (n) 1,5−ジアミノアンスラキノン基を含む染料。
【0014】電荷伝達層は重量体材料又は非重合体材料
の何れも含有できる。非重合体材料の場合、かかる材料
は重合体結合剤と共に用いることが、充分な機械的堅牢
性と可撓性のために要求されかつ好ましい。この結合剤
は「電子的に不活性」(即ち電荷キャリヤーの少なくと
も一つの種の実質的な伝達ができない)であることがで
き、或は「電子的に活性」(均一に印加した静電荷によ
って中和される電荷キャリヤーのその種の伝達ができ
る)であることができる。例えば配置が導電性支持体−
電荷発生層−電荷伝達層である場合において、この配置
に最高の光感度を与える静電帯電の極性は負帯電が孔伝
導(p型)電荷伝達層に付与され、正帯電が電子伝導
(n型)電荷伝達層に付与されるようでなければならな
い。
【0015】電荷発生層の有機顔料染料の殆どが、顔料
−染料/電荷伝達化合物は相互に接触し、多分電荷移動
複合体を形成する界面で場低下バリヤーを横切る電子注
入よりも有効な孔注入を提供するから、低疲労及び高光
感度を有する電子写真記録系を与えるため良好な正孔伝
達能力を有する電荷伝達材料に対する要求がある。
【0016】前述したWolfgang Wiedem
anのOrganische Photoleiter
−Ein Uberblick;II,p.321によれ
ば特に効率的なp型伝達化合物は複素芳香族化合物、ヒ
ドラゾン化合物及びトリフェニルメタン誘導体からなる
群に見出すことができる。
【0017】公告されたヨーロッパ特許出願03479
60によれば、下記一般式に相当する正電荷伝達性1,
2−ジヒドロキノリン化合物を含有する電荷伝達層と隣
接関係にある電荷発生層の二重層を上に有する導電性支
持体を有する電子写真記録材料が提供されている:
【0018】
【化4】
【0019】式中Rは水素又は脂肪族もしくは脂環式基
を表し、これらの基は非イオン性置換基で置換されたま
ま包含する、R1 及びR2の各々は同じか又は異なり、
1 〜C6 アルキル基又はアリールを表し、Zは隣接芳
香族もしくは芳香環系、又は一つ以上の非イオン特性の
置換基で置換されているかかる核もしくは環系を閉環す
るのに必要な原子を表わす。
【0020】本発明の目的は特定の1,2−ジヒドロキ
ノリン化合物を混入した光導電性結合剤層を有する光導
電性材料を提供し、前記層が改良された光感度、良好な
耐摩耗性及び良好な帯電性を有するようにすることにあ
る。
【0021】本発明の特別な目的は、用いた電気抵抗性
結合剤中で良好な溶解度、高p型電荷伝達能力を有する
1,2−ジヒドロキノリン化合物を含有する光学的に透
明な電荷伝達層に隣接関係で電荷発生層を含有し、電荷
伝達層が良好な帯電性と耐摩耗性を有する光導電性複合
層材料を提供することにある。かかる複合材料は特に高
い光感度と満足できるコントラスト潜在能力を示す。
【0022】本発明の別の目的は、特定の光導電性1,
2−ジヒドロキノリン化合物を含有する電荷伝達層を負
に帯電し、前記電荷伝達層と隣接関係にある電荷発生層
を像に従って露光することにより、前記複合層材料上に
負電荷極性の電荷パターンを形成する記録法を提供する
ことにある。
【0023】本発明の更に別の目的は、帯電した後、露
光線量の特に狭い範囲(ΔE)内で電圧における非常に
鮮鋭な低下(ΔV)を得る高光感度を有する電子写真記
録材料を提供することにあり、この場合10%及び90
%放電のために必要な露光線量が4.5倍未満で異な
る。
【0024】本発明の他の目的及び利点は以下の説明及
び実施例から明らかになるであろう。
【0025】本発明によれば光導電性層を上に有する導
電性支持体を有する電子写真記録材料を提供し、前記層
は下記一般式(A)に相当する1,2−ジヒドロキノリ
ン化合物を含有する:
【0026】
【化5】
【0027】式中R1 及びR2 は同じか又は異なり、C
1 〜C6 アルキル基例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、n−ペンチル基又はn−ヘキシル基を表わし、Yは
多環式芳香族核、例えばナフタレン、アンスラセン、ヘ
ナンスレン、ジベンゾフラン、又はキノリン核を表わ
し、これらの核は一つ以上の非イオン性置換基を担持す
るものも包含する、Zは隣接芳香族核、例えばベンゼン
核、又は芳香族環系、例えばナフタレン、アンスラセ
ン、カルバゾール、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、イ
ンデン又はフルオレンを閉環するのに必要な原子を表わ
し、かかる核又は環系は一つ以上の非イオン特性の置換
基、例えば一つ以上のアルキル基、一つ以上のハロゲン
原子例えばF,Cl,BrもしくはI、一つ以上のシア
ノ基、ニトロ基、アルコキシ基例えばメトキシ基、又は
アミノ基、例えばモノアルキルアミノ基もしくはジアル
キルアミノ基、ヒドラゾン基例えばホルミル−1,1−
ジフェニルヒドラゾン基、エナミン基、例えばホルムア
ルデヒドと一級アミン基の縮合によって得られる基で置
換されている核又は環系を含む。
【0028】本発明により使用するのに好適であり、か
つ前記一般式(A)の範囲内の他の化合物には、下記一
般式(B)内の化合物のためここに定義した如き2価C
2 −Ar−CH2 基によって環窒素原子を介して結合
した二つの1,2−ジヒドロキノリン核を含有するいわ
ゆる「デュプロ化合物」がある。
【0029】
【化6】
【0030】式中XはCH2 −Ar−CH2 基であり、
Arは2価多環式芳香族基、例えば2価アンスラセン
基、又は2価1,4−ベンゾジアジン基であり、R1
2 及びZは前述した通りである。
【0031】一般式(A)及び(B)による前記化合物
の融点は、高温下に記録材料から前記化合物が拡散し出
ること及び電荷伝達層の著しい軟化を防止するため少な
くとも80℃であるのが好ましい。
【0032】本発明により使用するのに特に好適な化合
物を、それらの融点及び構造式と共に下記の表I,II及
びIII に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表I 中PHはCH=N−N(CH3 )−フ
ェニルであり、PNはCH=N−N(フェニル)2 であ
る。
【0035】
【表2】
【0036】本発明により使用するのに好適なデュプロ
化合物の特別の例を表III に示す。
【0037】
【表3】
【0038】キノリン核の窒素原子が水素原子に結合し
ている中間体1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリアル
キルキノリンの製造は、トルエンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、硫酸、沃素又は臭素の如き好適な触媒の存
在下に、少なくとも2:1の好ましいモル比でケトンの
カルボニル基に直接結合した少なくとも一つのメチル基
を含有する一つのかつ同じ脂肪族ケトン又はケトンの混
合物と芳香族一級アミノ化合物を縮合することによって
有利に進行する。好適なケトンの例にはアセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブ
チルケトン、オクタン−1−オン、メチルオキサイド及
びジアセトンアルコールがある。
【0039】R1 =R2 である中間体の製造は下記反応
式によって示される:
【0040】
【化7】
【0041】式中Z及びR1 は前述したのと同意義を有
する。
【0042】芳香族基による1,2−ジヒドロキノリン
のNH基中の水素を置換する置換基Yの導入はHal−
CH2 −Yでのアルキル化反応によって行う、Halは
ハロゲン例えば塩素であり、Yは一般式(A)において
前述した意義を有する。
【0043】例示のため化合物I.1,I.5及びI.6の製
造を以下に示す。
【0044】化合物I.1の製造 反応フラスコ中に下記成分を導入した: 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン 86.5g(0.50 モル) 1−クロロメチルナフタレン 88.5g(0.50 モル) ジイソプロピルアミン 87.5ml(0.50 モル) ジメチルアセトアミド 250ml
【0045】反応混合物を120℃で2時間加熱し、次
いで500mlのメタノールを加えて70℃に冷却し
た。5分攪拌した後、150mlの水を導入し、これに
よって沈澱を形成した。沈澱を濾別し、11のエタノー
ル中で沸とうさせた。収量:148g。融点:161
℃。
【0046】化合物I.5の製造 温度を15〜20℃の範囲で保ちながら150mlのジメ
チルホルミアミドに2.1モルのオキシ塩化リンを加え
た。15分撹拌後、200mlのジメチルホルムアミドに
溶解した47g(0.15モル)の化合物I.1の熱い
(60℃)懸濁液を5分間で加えた。反応温度を60〜
65℃で保ち、撹拌を2時間続け、次いで反応混合物を
水中に注入した。水性水酸化ナトリウム(2N溶液)に
中性になるまで加え、撹拌を一夜続けた。得られた橙色
沈澱を濾過し、アセトニトリルから結晶化させて精製し
た。収量:34.8g。融点:175℃。
【0047】化合物I.6の製造 反応フラスコに下記成分を導入した: 化合物I.5 10.2g(0.03 モル) N,N−ジフェニルヒドラジン塩酸塩 7.3g(0.033モル) 酢酸ナトリウム・3H2 O 4.1g(0.03 モル) エタノール 50ml
【0048】反応混合物40℃で5時間加熱し、次いで
0℃に冷却した。形成した沈澱を濾別し、溶離剤として
メチレンクロライドとヘキサンの1:1容量混合物を用
いてカラムクロマトグラフイで精製した。収量:9.2
g。融点:240℃。
【0049】一つの好ましい実施態様によれば、前記電
子写真記録材料は、電荷伝達層と隣接関係にある感光性
電荷発生層を上に有する導電性支持体からなり、前記電
荷伝達層が前記一般式(A)又は(B)に相当する1,
2−ジヒドロキノリン化合物の1種以上を含有すること
を特徴とする。
【0050】別の好ましい実施態様によれば、前記電子
写真記録材料は、電気絶縁性有機重合体結合剤材料中に
少なくとも1種の光導電性n型顔料物質及び少なくとも
1種のp型電荷伝達物質を含有する負に帯電しうる光導
電性記録層を上にする導電性支持体からなり、(i) 少な
くとも1種の電荷伝達物質が前記一般式(A)又は
(B)に相当する化合物であり、(ii)標準飽和カロメル
電極に対する混合物の形で付与したp型電荷伝達物質の
半波酸化電位が0.400Vより大きい差がなく、(ii
i) 前記層が4〜40μmの範囲の厚さを有し、少なく
とも1014オーム・mの体積抵抗率を有する前記電気絶
縁性有機重合体結合剤材料中に分子的に分散している少
なくとも1種の前記p型電荷伝達物質0.01〜40重
量及び前記n型顔料物質8〜80重量%を含有し、(iv)
静電的に帯電した状態で前記記録層が、それぞれ10%
及び90%放電のために、4.5倍以下差の導電率増大
性電磁放射線に対する露光を必要とすることを特徴とす
る。
【0051】n型顔料は無機又は有機であることがで
き、白を含む任意の色を有しうる。それは前記光導電性
記録層の有機重合体結合剤中に分散しうる微粒化物質で
ある。
【0052】所望により前記記録層の支持体は、導電性
支持体から光導電性記録層中への正孔注入を減ずるか又
は防止する接着剤及び/又はブロッキング層(整流層)
で前被覆する、そして所望により光導電性記録層は最外
保護層で上塗被覆する、前記各層について詳細は後述す
る。
【0053】前記最後に述べた実施態様の好ましい形に
よれば、前記光導電性記録層は5〜35μmの厚さを有
し、10〜70重量%の前記n型顔料材料及び1〜30
重量%の前記p型伝達物質を含有する。
【0054】「n型」材料なる語によって、n型コンダ
クタンスを有する材料と解する、これは負の電気極性を
有する照射された透明電極と接触しているとき前記材料
中で発生する光電流(In)が正照射された電極と接触
しているとき発生する光電流(Ip)より大である(I
n/Ip>1)ことを意味する。
【0055】「p型」材料なる語によって、p型コンダ
クタンスを有する材料と解する、これは正の電気極性を
有する照射された透明電極と接触しているとき前記材料
中で発生する光電流(In)が負照射された電極と接触
しているとき発生する光電流(Ip)より大である(I
p/In>1)ことを意味する。
【0056】最後に述べた好ましい実施態様による電子
写真記録材料の負に帯電しうる記録層の結合剤中に分散
しうるn型顔料の好ましい例には下記の群の一つからの
有機顔料がある:
【0057】(1) ペリルイミド、例えばDBP2237
539に記載されたC.I.71130(C.I.はカ
ラーインデックスである), (2) 多核キノン、例えばDBP2237678に記載さ
れたC.I.59300の如きアンタントロン, (3) キナクリドン、例えばDBP2237679に記載
されたC.I.46500, (4) ペリノンを含むナフタレン−1,4,5,8−テト
ラカルボン酸誘導顔料、例えばDBP2239923に
記載されたオレンジGR,C.I.71105, (5)n型インジゴ及びチオインジゴ染料、例えばDBP
2237680に記載されたピグメント・レッド88,
C.I.73312, (6) o−ジアミンとの縮合生成物を含むペリレン−3,
4,9,10−テトラカルボン酸誘導顔料例えばDAS
2314051に記載されたもの,及び (7) ビスアゾ−、トリスアゾ−及びテトラキスアゾ−顔
料を含むn型ポリアゾ顔料、例えばN,N′−ビス(4
−アゾベンゼニル)ペリルイミド。
【0058】本発明による好ましい記録材料の製造のた
め、一般式(A)又は(B)の一つによる1,2−ジヒ
ドルキノリン化合物の少なくとも1種は、樹脂結合剤と
組合せて付与して、導電性支持体上の電荷発生層に直接
接着する電荷伝達層を形成する。樹脂結合剤を介して、
電荷伝達層は充分な機械的強度を得、かつ複写目的のた
めの静電化を保持するのに充分な能力を得るか又は保有
する。好ましくは電荷伝達層の比固有抵抗は109 オー
ム・cmより大である。樹脂結合剤は最良の機械的強
度、電荷発生層に対する接着及び有利な電気的性質を得
る目的で選択する。
【0059】電荷伝達層に使用するのに好適な電子的に
不活性な結合剤樹脂には、例えばセルロースエステル、
アクリレート及びメタクリレート樹脂、例えばシアノア
クリレート樹脂、ポリビニルクロライド、ビニルクロラ
イドの共重合体、例えばコポリビニル/アセテート及び
コポリビニル/無水マレイン酸、ポリエステル樹脂、例
えばイソフタル酸及びテレフタル酸とグリコールのコポ
リエステル、芳香族ポリカーボネート樹脂及びポリエス
テルカーボネート樹脂がある。
【0060】芳香族ポリカーボネート結合剤と組合せて
使用するのに特に好適なポリエステル樹脂には、DYN
APOL L206(テレフタル酸対イソフタル酸のモ
ル比が3/2であるテレフタル酸及びイソフタル酸とエ
チレングリコール及びネオペンチルグリコールのコポリ
エステルに対するDynamit Nobelの登録商
標)がある。前記ポリエステル樹脂は、記録材料の支持
体上に導電性被覆を形成するアルミニウムに対する接着
を改良する。
【0061】好適な芳香族ポリカーボネートは、the
Encyclopedia ofPolymer S
cience and Engineering第2
版、VolII. 648〜718頁(1988年)にD.
Freitag.U.Grigo、P.R.Muell
er及びW.Nouvertneによって記載されてい
る方法の如き方法で製造でき、下記一般式(III) の範囲
内の一つ以上の反復単位を有する:
【0062】
【化8】
【0063】10000〜200000の範囲の分子量
を有する芳香族ポリカーボネートが好ましい。かかる高
分子量を有する好適なポリカーボネートはドイツ国のF
arbenfabriken Bayer AGの登録
商標MAKROLONで市販されている。
【0064】MAKROLON CD2000(登録商
標)は、R19=R20=R21=R22=Hであり、XがR23
−C−R24であり、R23=R24=CH3 である1200
0〜25000の分子量を有するビスフエノールAポリ
カーボネートである。
【0065】MAKROLON 5700(登録商標)
は、R19=R20=R21=R22=Hであり、XがR23−C
−R24であり、R23=R24=CH3 である50000〜
120000の分子量を有するビスフエノールAポリカ
ーボネートである。
【0066】ビスフエノールZポリカーボネートは、R
19=R20=R21=R22=Hであり、XがR23−C−R24
であり、R23はR24と共にシクロヘキサン環を閉環する
のに必要な原子を表わす反復単位を含有する芳香族ポリ
カーボネートである。
【0067】更に別の有用な結合剤樹脂にはシリコーン
樹脂、ポリスチレン及びスチレンと、無水マレイン酸の
共重合体及びブタジエンとスチレンの共重合体がある。
【0068】電子的に活性な樹脂結合剤の例にはポリ−
N−ビニルカルバゾール又は少なくとも40重量%のN
−ビニルカルバゾール含有率を有するN−ビニルカルバ
ゾールの共重合体がある。
【0069】電荷伝達性1,2−ジヒドロキノリン化合
物と樹脂結合剤を混合する割合は変えることができる。
しかしながら、例えば結晶化を避けるため相対的に特別
の限界がある。正電荷伝達層中での本発明により使用す
る1,2−ジヒドロキノリン化合物の含有率は、前記層
の全重量に対して30〜70重量%の範囲であるのが好
ましい。電荷伝達層の厚さは5〜50μm、好ましくは
5〜30μmの範囲である。
【0070】1種以上のスペクトル増感剤の存在は電荷
伝達に有利な効果を有しうる。その関係において、US
−P3832171に記載されたキサンテン染料及びメ
チン染料を参照できる。好ましくはこれらの染料は、電
荷伝達層を通して露光したとき露出光の実質的な量を電
荷発生層がなお受容できるように、電荷伝達層の可視光
帯域(420〜750nm)における透過性を実質的に
低下させない量で使用する。
【0071】電荷伝達層は、分子間電荷移動複合体、即
ち供与体−受容体複合体を形成する電子受容体基で置換
された化合物を含有できる、この場合ヒドラゾン化合物
が電子供与性化合物の代表例である。電子受容性基を有
する有用な化合物にはニトロセルロース及び芳香族ニト
ロ化合物例えばニトロ化フルオレノン−9誘導体、ニト
ロ化9−ジシアノメチレンフルオレノン誘導体、ニトロ
化ナフタレン及びニトロ化ナフタルレ酸無水物又はイミ
ド誘導体がある。前記誘導体の最良の濃度範囲は、供与
体/受容体モル比が10:1〜1000:1又はその逆
である範囲である。
【0072】紫外放射線による劣化に対する安定剤とし
て作用する化合物、いわゆるUV安定剤も前記電荷伝達
層中に混入できる。UV安定剤の例にはベンズトリアゾ
ールがある。
【0073】被覆組成物の粘度を制御するため及びそれ
らの光学的と透明性を制御するため、電荷伝達層にシリ
コーン油を加えるとよい。
【0074】本発明による記録材料に使用する電荷伝達
層は、低い暗放電と組合された高電荷伝達能力を与える
性質を有する。普通の単一層光導電性材料を用いると、
光感度の増大が暗電流及び疲労における増大と組合され
るが、かかることは、電荷発生及び電荷伝達の機能が分
離され、感光性電荷発生層が電荷伝達層に対し隣接関係
で配置されている本発明の二重層配置ではない。
【0075】本発明による記録材料において使用する電
荷発生化合物として、前述した群(a) 〜(n) の一つに属
する有機顔料染料の何れもが使用できる。光発生性正電
荷キャリヤーに有用な顔料染料の別の例はUS−P43
65014に記載されている。
【0076】本発明のよる記録材料における光発生性正
電荷に好適な無機物質には例えばアモルファスセレン及
びセレン合金例えばセレン−テルル、セレン−テルル−
砒素及びセレン−砒素、及び無機光導電性結晶質化合物
例えばカドミウムスルホセレナイド、カドミウムセレナ
イド、カドミウムサルファイド及びそれらの混合物があ
る(US−P4140529参照)。
【0077】電荷発生化合物として機能する前記光導電
性物質は結合剤を用い又は用いずに支持体に付与でき
る。例えばそれらは例えばUS−P3972717及び
3973959に記載されている如く結合剤を用いずに
真空蒸着によって被覆する。有機溶媒に可溶性であると
き、光導電性物質は当業者に知られている温式被覆法を
用いて同様に被覆でき、次で溶媒を蒸発させて固体層を
形成する。結合剤と組合せて使用するとき、少なくとも
結合剤は被覆溶液に可溶性であるべきであり、電荷発生
化合物はその中に溶解又は分散させる。結合剤は電荷伝
達層で使用したものと同じであるとよい、これは通常最
良の接着接触を提供する。或る場合には、前記各層の一
つ又は両方において、可塑剤例えばハロゲン化パラフイ
ン、ポリビフェニルクロライド、ジメチルナフタレン又
はジブチルフタレートを用いると有利であることができ
る。
【0078】電荷発生層の厚さは10μmより大でない
のが好ましく、更に5μm以下が好ましい。
【0079】本発明の記録材料において、接着剤層又は
バリヤー層を電荷発生層と支持体又は電荷伝達層と支持
体の間に存在させるとよい。そのために有用なものに、
例えば支持体側からの正又は負電荷注入を防止するブロ
ッキング層として作用するポリアミド層、ニトロセルロ
ース層、加水分解したシラン層、又は酸化アルミニウム
層がある。前記バリヤー層の厚さは1μ以下が好まし
い。
【0080】導電性支持体は好適な導電性材料から作る
ことができる。代表的な導電体にはアルミニウム、鋼、
黄銅、及び導電性増強物質、例えは真空蒸着金属、分散
カーボンブラック、グラファイト及び導電性単量体塩も
しくは導電性重合体、例えばUS−P3832171に
記載されたCalgon Conductive Po
lymer261(米国のCalgon Corp.の
商標)の如き四級化窒素原子を含有する重合体を混入又
はこれらで被覆した紙又は樹脂材料を含む。
【0081】支持体は箔、ウエブの形又はドラムの一部
であることができる。
【0082】本発明による電子写真記録法は下記の工程
を含む:
【0083】(1) 前述した一般式(A)又は(B)によ
る1,2−ジヒドロキノリン化合物の少なくとも1種を
含有する光導電性層を、例えばコロナ装置で全面的に負
に静電的に帯電させる、
【0084】(2) 前記層を像に従って露光し、これによ
ってトナー現像しうる潜在静電像を得る。
【0085】前述した如き一般式(A)又は(B)によ
る1,2−ジヒドロキノリン化合物の1種以上を含有す
る電荷伝達層と隣接関係で感光性電荷発生層を導電性支
持体上に含む2層系電子写真記録材料を用いるとき、電
荷発生層の露光は電荷伝達層を介して行うのが好まし
い、しかし電荷発生層が最上層であるときには直接であ
ることができる、又は導電性支持体が露出光に対して充
分に透過性であるとき導電性支持体を通して同様に行う
ことができる。
【0086】潜在性静電像の現像は、静電荷パターンに
クーロン力で引きつけられるトナー粒子と称される微粒
子化された静電的に吸引しうる材料で普通に生ぜしめる
のが好まし。トナー現像は当業者に知られている乾式
又は液体トナー現像である。
【0087】ポジ−ポジ現像においては、トナー粒子
は、原像に対してポジ−ポジ関係にある電荷担持面のこ
れらの部域に付着する。反転現像においては、トナー粒
子は、原像に対してネガ−ポジ像値関係にある記録面部
域に移行し、付着する。後者の場合においては、露光に
よって放電された部域が、適切にバイアスされた現像電
極による誘導により、トナー粒子の電荷符号に対して反
対の電荷符号の電荷を得、かくしてトナーは像に従った
露光で放電された露光部域で付着するようになる(ロン
ドン及びニューヨークのthe Focal Pres
s1975年発行、R.M.Schaffert著、E
lectrophotography拡大改訂版50〜
51頁、及びロンドンのAcademic Press
1979年発行、T.P.Maclean著、Elec
tronic Imaging231頁参照)。
【0088】特別の実施態様によれば、例えばコロナに
よる静電帯電及び像に従った露光は同時に行う。
【0089】トナー現像後の残像電位は次の複写サイク
ルを開始する前に全面露光及び/又は交流コロナ処理に
よって消散することができる。
【0090】電荷発生層のスペクトル感度に依存する本
発明による記録材料は電子正孔対が電荷発生層中に放射
線によって形成できるとき、全ての種類の光子放射線、
例えば可視スペクトルの光、赤外光、近紫外光及びX線
と組合せて使用できる。例えばそれらは、電荷発生物質
又はそれらの混合物のスペクトル感度の適切な選択によ
り、白熱ランプ、蛍光ランプ、レーザー光源又は発光ダ
イオードと組合せて使用できる。
【0091】得られたトナー像は記録材料上に定着でき
る。又は受容体材料上に転写し、定着後その上に最終可
視像を形成できる。
【0092】特に低疲労効果を示す本発明による記録材
料は、全面帯電、像に従った露光、トナー現像及び受容
体材料へのトナー転写の逐次工程を含む急速連続複写サ
イクルで操作する記録装置で使用できる。
【0093】下記実施例は本発明を更に示す。全ての
部、比及び百分率は他に特記せぬ限り重量による。
【0094】下記実施例の記録材料について測定した電
子写真特性の評価は、再使用しうる光受容体を用いる電
子写真法における記録材料の性能に関する。性能特性の
測定は下記の如く行った。
【0095】露光の関数として放電を評価するため、二
つの方法を使用した:放電をゼロ露光を含む8回の異な
る露光について得る日常の感度測定及び放電を一つのド
ラム回転で360の異なる露光に対して得るより精密な
測定である。
【0096】日常感度測定においては、光導電性記録シ
ート材料を、5cm/秒の周速で回転させ接地させたア
ルミニウムドラム上にその導電性裏張り装着した。記
録材料を、コロナワイヤー1cmについて約1μAのコ
ロナ電流で操作する−4.3kVの電圧で負のコロナで
逐次帯電した。続いて記録材料を、コロナ源に対して4
5゜の角度でドラムの周囲に置いたモノクロメーターか
ら得られる単色光の光線量で露光した(像に従った露光
に擬した)。露光は400ミリ秒続けた。次いで露光し
た記録材料を、コロナ源に対して180゜の角度で置い
た電気計探針を通した。コロナ源に対して270゜の角
度で置いて54000mJ/mを生ずるハロゲンラン
プで全面後露光を行った後、新しい複写サイクルを開始
した。各測定は、光導電体を最初の5サイクルに対して
全光源強度に露光し、次に順次それぞれ5サイクルずつ
で光学密度0.5,1.0,1.5,2.0及び3.0
のグレーフイルターによって減じた光出力の光源に対し
て露光し、そして最後に最後の5サイクルについてゼロ
光強度に露光する40複写サイクルに関する。
【0097】実施例1〜55及び比較例に示した電気−
光学結果は、ゼロ光強度(CL)での帯電レベル及びグ
レーフイルターが1.5の光学密度を有する780nm
露光の場を除いて、残存電位(RP)対する1.0の光
学密度を有するグレーフイルターによって減じた光源強
度に相当する光強度での放電に関する。 放電%は下記式による:
【0098】
【数1】
【0099】一定のコロナ電圧、コロナ電流、記録面へ
のコロナワイヤーの分離間隔及びドラム周速度に対し
て、帯電レベルCLは電荷伝達層の厚さ及びその比固有
抵抗によってのみ決る。実際にボルトで表わしたDL
は好ましくは≧30dであるべきである、dは電荷伝達
層のμmでの厚さである。
【0100】精密感度測定においては、光導電性記録シ
ート材料を前述した如きアルミニウムドラム上に装着す
る。ドラムは2cm/秒の周速で回転させ、記録材料を
コロナワイヤー1cmについて0.5μAのコロナ電流
で操作する−4.3kVの電圧で負コロナで逐次帯電さ
せ、コロナ源に対して40°の角度でドラムの周囲に置
いたモノクロメーターから得られる単色光で500ミリ
秒露光し(像に従った露光に擬した)、コロナ源に対し
て90°の角度で置いた電気計探針で電圧を測定し、最
後に新しい複写サイクルを開始する前にコロナ源に対し
て300°の角度で置いた2000mJ/m2 を発生す
るハロゲンランプで後露光した。各測定は、210°の
区域にわたって0の光学密度から2.1の光学密度まで
連続的に変化する光学密度を有する密度盤をドラムの回
転と同期的にモノクロメーターの前で回転させ、各回転
角度で表面転位を測定した。これは360の予定した露
光に対する放電及び完全感度測定曲線を与える、一方日
常測定はその曲線上の8個の点を与えるのみである。
【0101】電荷伝達層のガラス転移温度の測定及び使
用したポリカーボネート結合剤樹脂中の電荷伝達物質の
溶解度を測定するため差動走査熱量法を使用した。結合
剤樹脂中での電荷伝達物質の不完全溶解の場合において
は、走査において溶解極大を観察した、これは電荷伝達
物質の融点に相当する。この極大の1gについての溶融
潜熱は電荷伝達物質の不溶性の測定である。
【0102】半波酸化電位測定は、回転(500rp
m)盤白金電極及び分光分析品質のアセトニトリル中
0.1モルの電解質(テトラブチルアンモニウムパーク
ロレート)濃度及び10−4モルの生成物濃度を用い、
室温(20℃)で標準飽和カロメル電極を有するポーラ
ログフを用いて行った。
【0103】実施例中で示した部及び百分率は全て重量
である。
【0104】実施例 1〜6及び比較例 1 光導電体シートは、先ずアルミニウムの真空蒸着導電性
層で前被覆した厚さ100μmのポリエステルフイルム
を水性メタノール中のγ−アミノプロピルトリエトキシ
シランの1%溶液でドクターブレード被覆して作った。
30分間100℃で蒸媒蒸発及び硬化をした後、かくし
て得られた接着/ブロッキング層を電荷発生顔料の分散
液で厚さ0.6μにドクターブレード被覆した。
【0105】前記分散液は5gの4,10−ジブロモア
ンタントロン、0.75gの芳香族ポリカーボネートM
AKROLON CD2000(登録商標)及び29.
58gのジクロロメタンを40時間ボールミル中で混入
して作った。続いて分散液に40.75gのジクロロメ
タン中の4.25gのMAKROLON CD2000
(登録商標)の溶液を加えて被覆のための組成物を作っ
た。
【0106】50℃で15分間乾燥後、この層を、ジク
ロロメタン中のMAKROLON5700(登録商標)
及び電荷伝達材料の濾過した溶液(固形分含有率12重
量%)で被覆した。次にこの層を50℃で16時間乾燥
した。
【0107】かくして得られた光導電性記録材料の特性
を、前述した如き540nm光の12mJ/m2 の光線
量で測定した。
【0108】電荷伝達化合物は、実施例1〜4,6〜1
3,15及び16と比較例においては、電荷伝達層の固
形分に対して50%の濃度で使用した;実施例5及び1
4においては40%のみ使用した。対応する光導電体の
電気−光学特性及び電荷伝達層を用いて得られたガラス
転移温度(Tg)及び差動走査怒量法の結果を表1に示
す。
【0109】比較例1において、化合物Xを用いた、こ
の化合物は公告されたヨーロッパ特許出願034796
0の表1の式E(融点65℃)に相当する。
【0110】
【表4】
【0111】比較化合物Xを含有する電荷伝達層の低T
g値は悪い機械的強度及び悪い摩耗抵抗を示す。
【0112】実施例 17〜20 実施例17〜20は接着/ブロッキング層を省略し、電
荷発生層が50%の4,10−ジブロモアンタントロン
及び50%のMAKROLON CD2000(登録商
標)の代りに、50%のχ型精製金属不含フタロシアニ
ン、45%のMAKROLON CD2000(登録商
標)及び5%のポリエステル接着促進添加剤DYNAP
OL L206(登録商標)の組成を有していること、
電荷発生層分散液をパールミル中で混合して作ったこと
以外は実施例1〜16と同様にして作った。
【0113】かくして得られた光導電性記録材料の特性
を前述した如く測定した、但し、露光に当たって、65
0nm光(I650 t)の26.4mJ/m2 の光線量を
使用した。
【0114】使用した電荷伝達化合物、電荷伝達層中で
のそれらの濃度、電荷伝達層(CTL)のμmでの厚さ
及び相当する光導電性記録材料の電気−光学特性を表2
に示す。
【0115】
【表5】
【0116】実施例 21〜37 実施例21〜37の光導電性記録材料は、接着/ブロッ
キング層を、1%溶液の代りに水性メタノール中のγ−
アミノプロピルトリエトキシシランの3%溶液でアルミ
ニウム被覆ポリエステルフイルムを被覆して作り、50
%の濃度でのχ型金属不含フタロシアニンの代りに電荷
発生層中で40%の濃度でω型金属不含トリアザテトラ
ベンゾポルフインを用い、そして電荷発生材料分散液を
被覆前に40時間の代りに16時間混合したこと以外は
実施例1〜16と同様にして作った。
【0117】かくして得られた光導電性記録材料の特性
を前述した如く測定した、但し、露光に当たって、78
0nm光(I780 t)の20.7mJ/m2 の光線量を
使用した。
【0118】使用した電荷伝達化合物、電荷伝達層中の
それらの濃度、電荷伝達層(CTL)のμmでの厚さ及
び相当する記録材料の電気−光学特性を表3に示す。
【0119】
【表6】
【0120】実施例 38〜54 実施例38〜54の光導電性記録材料は、4,10−ジ
ブロモアンタントロンの代りに電荷発生材料としてχ型
金属不含フタロシアニンを使用し、電荷発生材料分散液
を40時間の代りに16時間混合したこと以外は実施例
1〜16と同様にして作った。
【0121】かくして得られた光導電性記録材料の特性
を前述した如く測定した、但し、露光工程において78
0nm光(I780 t)の20.7mJ/m2 の光線量を
使用した。
【0122】使用した電荷伝達化合物、電荷伝達層中で
のそれらの濃度、電荷伝達層(CTL)のμmでの厚さ
及び相当する光導電性記録材料の電気−光学特性を表4
に示す。
【0123】
【表7】
【0124】実施例 55〜57 実施例55〜57の感光性記録材料の製造に当たって、
アルミニウムの真空蒸着導電性層で前被覆した厚さ10
0μmのポリエステルフイルムを、電荷伝達材料を含有
する電荷発生顔料の分散液でドクターブレード被覆し
た。前記分散液は、2.5gの4,10−ジブロモアン
タントロン(DBA)、5.85gの芳香族ポリカーボ
ネートMAKROLON CD2500(登録商標)、
0.65gのポリエステル接着促進添加剤DYNAPO
L L206(登録商標)及び35.45gのジクロロ
メタンをパールミル中で15分間混合して作った。続い
て1gの電荷伝達材料を懸濁液に加え、懸濁液を更に5
分間混合して被覆のための組成物を作った。
【0125】形成された層を50℃で16時間乾燥し
た。かくして得られた光導電性記録材料の感度測定特性
を前述した如く測定した、単色540nm光露光に対す
る感度を38mJ/m2 の露光(I540 t)での放電%
として表わし、放電−露光依存のステイープネスを、
3.16倍の露光における差に相当する12mJ/m2
と38mJ/m2 の露光(I540 t)間で観察されたΔ
%放電として表わす。結果を表5に示す。又使用した電
荷伝達化合物、その濃度及び光導電性層(PHL)の厚
さ(T)も共に示す。
【0126】
【表8】
フロントページの続き (72)発明者 ステファーン・カレル・ド・ムッテル ベルギー国ベ 2240 ザンドオーヴン、 シルドバーン 22 (56)参考文献 特開 平2−44366(JP,A) 特開 昭62−289847(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上に光導電性層を有する導電性支持体を
    含む電子写真記録材料において、前記層が下記一般式
    (A) 【化1】 (式中R及びRの各々は同じか又は異なり、C
    アルキル基を表わし、Yは多環式芳香族核、又は一
    つ以上の非イオン置換基を担持する多環式芳香族核を表
    わし、Zは隣接芳香族核もしくは環系、又は一つ以上の
    非イオン特性の置換基で置換されているかかる核もしく
    は環系を閉環するのに必要な原子を表わす)に相当する
    1種以上の1,2−ジヒドロキノリン化合物を含有する
    ことを特徴とする電子写真記録材料。
  2. 【請求項2】 前記1,2−ジヒドロキノリン化合物
    が、下記一般式(B) 【化2】 (式中XはCH−Ar−CH基であり、Arは2価
    多環式芳香族基であり、R,R及びZは請求項1で
    定義したのと同意義を有する)の範囲内のデュプロ化合
    物であることを特徴とする請求項1の電子写真記録材
    料。
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