JPH04315159A - 感光体 - Google Patents

感光体

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JPH04315159A
JPH04315159A JP8225991A JP8225991A JPH04315159A JP H04315159 A JPH04315159 A JP H04315159A JP 8225991 A JP8225991 A JP 8225991A JP 8225991 A JP8225991 A JP 8225991A JP H04315159 A JPH04315159 A JP H04315159A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なスチリル化合物を
含有する感光層を有する感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真においては、感光体の感
光層表面に帯電、露光を行なって静電潜像を形成し、こ
れを現像剤で現像して可視化させ、その可視像をそのま
ま直接感光体上に定着させて複写像を得る直接方式、ま
た感光体上の可視像を紙などの転写材上に転写し、その
転写像を定着させて複写像を得る粉像転写方式あるいは
感光体上の静電潜像を転写紙上に転写し、転写紙上の静
電潜像を現像、定着する潜像転写方式等が知られている
【0003】この種の電子写真法に使用される感光体の
感光層を構成する材料として、従来よりセレン、硫化カ
ドミウム、酸化亜鉛等の無機光導電性材料が知られてい
る。
【0004】これらの光導電性材料は数多くの利点、例
えば暗所で電荷の散逸が少ないこと、あるいは光照射に
よって速に電荷を散逸できることなどの利点を持ってい
る反面、各種の欠点を持っている。例えば、セレン系感
光体では、製造する条件が難しく、製造コストが高く、
また熱や機械的な衝撃に弱いため取り扱いに注意を要す
る。硫化カドミウム系感光体や酸化亜鉛感光体では、多
湿の環境下で安定した感度が得られない点や、増感剤と
して添加した色素がコロナ帯電による帯電劣化や露光に
よる光退色を生じるため、長期に渡って安定した特性を
与えることができないという欠点を有している。
【0005】一方、ポリビニルカルバゾールをはじめと
する各種の有機光導電性ポリマーが提案されてきたが、
これらのポリマーは、前述の無機系光導電性材料に比べ
、成膜性、軽量性などの点で優れているが、未だ充分な
感度、耐久性および環境変化による安定性の点で無機系
光導電材料に比べ劣っている。
【0006】また低分子量の有機光導電性化合物は、併
用する結着材の種類、組成比等を選択することにより、
被膜の物性あるいは電子写真特性を制御することができ
る点では好ましいものであるが、結着材と併用されるた
め、結着材に対する高い相溶性が要求される。
【0007】これらの高分子量および低分子量の有機光
導電性化合物を結着材樹脂中に分散させた感光体は、キ
ャリアのトラップが多いため残留電位が大きく、感度が
低い等の欠点を有する。そのため光導電性化合物に電荷
輸送材料を配合して前記欠点を解決することが提案され
ている。
【0008】また、光導電性機能の電荷発生機能と電荷
輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させるようにし
た機能分離型感光体が提案されている。このような機能
分離型感光体において、電荷輸送層に使用される電荷輸
送材料としては多くの有機化合物が挙げられているが実
際には種々問題点がある。例えば、米国特許第3,18
9,447号公報に記載されている2,5−ビス(P−
ジエチルアミノフェニル)1,3,4−オキサジアゾー
ルは、結着材に対する相溶性が低く、結晶が析出しやす
い。米国特許第3,820,989号公報に記載されて
いるジアリールアルカン誘導体は結着材に対する相溶性
は良好であるが、繰り返し使用した場合に感度変化が生
じる。また特開昭54−59143号公報に記載されて
いるヒゾラゾン化合物は、残留電位特性は比較的良好で
あるが、帯電能、繰り返し特性が劣るという欠点を有す
る。
【0009】このように感光体を作製する上で実用的に
好ましい特性を有する低分子量の有機化合物はほとんど
無いのが実状である。
【0010】なお、電荷輸送能に優れた化合物として、
スチリル化合物が、特開昭58−190953号公報に
開示されているが、本願が開示しようとする化合物と化
学構造が全く異なる。
【0011】本発明の目的は、結着材に対する相溶性お
よび電荷輸送能に優れたスチリル化合物を含有し、高感
度で帯電能に優れ、繰り返し使用した場合の疲労劣化が
少なく、電子写真特性の安定している感光体を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事実に
鑑みて成されたもので、その目的とするところは静電特
性全般に優れ、特に感度に優れた感光体を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式[I]で
示されるスチリル化合物を含有する感光層を導電性支持
体上に設けた感光体に関する;
【0014】
【化2】
【0015】本発明の一般式[I]で表されるジスチリ
ル化合物は、トリフルオロメチル基を有するという構造
的特徴を有しており、樹脂(バインダー樹脂)への相溶
性、感度、繰り返し特性等感光体特性に良好な結果をも
たらす。一般式[I]中、R1は水素原子、アルキル基
、例えばメチル基、エチル基あるいはプロピル等、水酸
基、ハロゲン原子、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子あるいはヨウ素原子等またはトリフルオロメチル基
を表す。
【0016】R2は水素原子、アルキル基、例えばメチ
ル基、エチル基あるいはプロピル基等またはアリール基
、例えばフェニル等を表す。アリール基はジ置換アミノ
基等の置換記を有してもよい。
【0017】Ar1はアリーレン基、例えばフェニレン
基あるいはナフチレン基等を表す。Ar1はメチル基、
エチル基等のアルキル基を有してもよい。
【0018】Ar2およびAr3はアルキル基、例えば
メチル基、エチル基あるいはプロピル基等、アラルキル
基、例えばベンジル基あるいはフェネチル基等、アリー
ル基、例えばフェニル基あるいはビフェニル基等または
複素環式基、例えばチエニル基あるいはフリル基等を表
し、Ar2、Ar3は一体となって環を形成していても
よい。nは0または1の整数を表す
【0019】本発明の一般式[I]で表されるスチリル
化合物の好ましい具体例としては例えば次の構造式を有
するものがあげられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】本発明の一般式[I]で示される化合物は
、通常の方法により容易に合成することができる。すな
わち、一般式[II]で表わされるカルボニル化合物:
【化15】 [式中、R2、Ar1、Ar2およびAr3は一般式[
I]と同意義である。]と、下記一般式[III]:

化16】 [式中、R1は一般式[I]と同意義である;Xは−P
+(R3)3Y−で表わされるトリアルキルまたはトリ
アリールホスホニウム基、またはPO(OR4)2で表
わされるジアルキルまたはジアリール亜リン酸基を表わ
す(式中Yはハロゲン原子、R3、R4はそれぞれアル
キル基またはアリール基)]で表わされるリン化合物を
縮合させることにより合成することができる。
【0033】上記方法における反応溶媒としては、例え
ば炭化水素、アルコール類、エーテル類が良好で、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、
2−メトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタン、
ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、トルエン、キシレンジメチルスルホ
キシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンな
どが挙げられる。中でも極性溶媒、例えばN,N−ジメ
チルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドが好適で
ある。縮合剤としては苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウ
ムアミド、水素ナトリウムおよびナトリウムメチラート
、カリウム−ter−ブトキシドなどのアルコラートが
用いられる。反応温度は約0℃〜約100℃まで広範囲
に選択することが出来る。好ましくは10℃〜約80℃
である。また、本発明に使用する化合物[III]はリ
ン化合物の代わりに対応する第4級ホスホニウム塩、例
えばトリフェニルホスホニウム塩を使用し、ウィッティ
ヒ(Wittig)の方法によりホスホリレンの段階を
経て、アルデヒド化合物[II]と縮合することにより
スチリル化合物[I]を合成してもよい。
【0034】本発明の感光体は前記一般式[I]で表さ
れるスチリル化合物を1種または2種以上含有する感光
層を有する。また、本発明の効果を損なわない範囲で、
ヒドラゾン化合物等の電荷輸送材料と混合して使用して
もよい。
【0035】各種の形態の感光体は知られているが、本
発明の感光体はそのいずれの感光体で有ってもよい。た
とえば、支持体上に電荷発生材料と、スチリル化合物を
樹脂バインダーに分散させて成る感光層を設けた単層感
光体や、支持体上に電荷発生材料を主成分とする電荷発
生層を設け、その上に電荷輸送層を設けた所謂積層感光
体等がある。本発明のスチリル化合物は光導電性物質で
あるが、電荷輸送材として作用し、光を吸収することに
より発生した電荷担体を、極めて効率よく輸送すること
ができる。
【0036】単層型感光体を作製するためには、電荷発
生材料の微粒子を樹脂溶液もしくは、電荷輸送化合物と
樹脂を溶解した溶液中に分散せしめ、これを導電性支持
体上に塗布乾燥すればよい。この時の感光層の厚さは3
〜40μm、好ましくは5〜30μmがよい。使用する
電荷発生材料の量が少な過ぎると感度が悪く、多過ぎる
と帯電性が悪くなったり、感光層の機械的強度が弱くな
ったりし、感光層中に占める割合は樹脂1重量部に対し
て0.01〜3重量部、好ましくは、0.2〜2重量部
の範囲がよい。
【0037】積層型感光体を作製するには、導電性支持
体上に電荷発生材料を真空蒸着するか、あるいは、アミ
ン等の溶媒に溶解せしめて塗布するか、顔料を適当な溶
剤もしくは必要があればバインダー樹脂中を溶解させた
溶液中に分散させて作製した塗布液を塗布乾燥した後、
その上に電荷輸送材料およびバインダーを含む溶液を塗
布乾燥して得られる。真空蒸着する場合は、例えば無金
属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、アルミク
ロロフタロシアニンなどのフタロシアニン類が用いられ
る。また、分散させる場合は、例えばビスアゾ顔料など
が用いられる。このときの電荷発生層の厚みは4μm以
下、好ましくは2μm以下がよく、電荷輸送層の厚みは
3〜40μm、好ましくは5〜30μmがよい。
【0038】電荷輸送層中の電荷輸送材料の割合はバイ
ンダー樹脂1重量部に対して0.2〜2重量部、好まし
くは、0.3〜1.3重量部である。
【0039】本発明の感光体はバインダー樹脂とともに
、ハロゲン化パラフイン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチ
ルナフタレン、ジブチルフタレート、O−ターフェニル
などの可塑剤やクロラニル、テトラシアノエチレン、2
,4,7−トリニトロフルオレノン、5,6−ジシアノ
ベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、テトラクロ
ル無水フタル酸、3,5−ジニトロ安息香酸等の電子吸
引性増感剤、メチルバイオレット、ローダミンB、シア
ニン染料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の増感剤
を使用してもよい。また、酸化防止剤や紫外線吸収剤、
分散助剤、沈降防止剤、レベリング剤等も適宜使用して
もよい。本発明のスチリル化合物にヒドラゾン等の他の
電荷輸送材を併用してもよい。
【0040】本発明において使用される電気絶縁性のバ
インダー樹脂としては、電気絶縁性であるそれ自体公知
の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂や
光導電性樹脂等の結着剤を使用できる。適当な結着剤樹
脂の例は、これに限定されるものではないが、飽和ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル樹脂、イオン架橋オレフイン共重合体(
アイオノマー)、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、ポリカーボネイト、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、セルロースエステル、ポリイミド、スチロール樹脂
等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン
樹脂、アルキッド樹脂、熱硬化アクリル樹脂等の熱硬化
性樹脂;光硬化性樹脂;ポリビニルカルバゾール、ポリ
ビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピ
ロール等の光導電性樹脂である。これらは単独で、また
は組合せて使用することができる。これら電気絶縁性樹
脂は単独で測定して1×1012Ω・cm以上の体積抵
抗を有することが望ましい。
【0041】電荷発生材料としては、ビスアゾ系顔料、
トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジ
ン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリ
ル系色素、ピリリウム系染料、アゾ系顔料、キナクリド
ン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノ
ン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロ
ン系顔料、スクアリウム塩系顔料、アズレン系色素、フ
タロシアニン系顔料等の有機物質や、セレン、セレン・
テルル、セレン・砒素などのセレン合金、硫化カドミウ
ム、セレン化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリ
コン等の無機物質が挙げられる。これ以外でも、光を吸
収し極めて高い確率で電荷担体を発生する材料であれば
、いずれの材料であっても使用することができる。
【0042】本発明の感光体に用いられる導電性支持体
としては、銅、アルミニウム、銀、鉄、ニッケル等の金
属の箔ないしは板をシート状またはドラム状にしたもの
が使用され、あるいはこれらの金属を、プラスチックフ
ィルム等に真空蒸着、無電解メッキしたもの、あるいは
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫等の導電性化
合物の層を同じく紙あるいはプラスチックフィルムなど
の支持体上に塗布もしくは蒸着によって設けられたもの
が用いられる。
【0043】本発明のスチリル化合物を用いた感光体の
構成例を第1図から第5図に模式的に示す。図1は、基
体(1)上に電荷発生材料(3)と電荷輸送材料(2)
を結着剤に配合した感光層(4)が形成された感光体で
あり、電荷輸送材料として本発明のスチリル化合物が用
いられている。
【0044】図2は、感光層として電荷発生層(6)と
、電荷輸送層(5)を有する機能分離型感光体であり、
電荷発生層(6)の表面に電荷輸送層(5)が形成され
ている。 電荷輸送層(5)中に本発明のスチリル化合物が配合さ
れている。
【0045】図3は、図2と同様に電荷発生層(6)と
、電荷輸送層(5)を有する機能分離型感光体であるが
、図2とは逆に電荷輸送層(5)の表面に電荷発生層(
6)が形成されている。
【0046】図4は、図1の感光体の表面にさらに表面
保護層(7)を設けたものであり、感光層(4)は電荷
発生層(6)と、電荷輸送層(5)を有する機能分離型
感光体であってもよい。
【0047】図5は、基体(1)と感光層(4)の間に
中間層(8)を設けたものであり、中間層(8)は接着
性の改良、塗工性の向上、基体の保護、基体からの感光
層への電荷注入性改善のために設けることができる。
【0048】中間層に用いられる材料としては、ポリイ
ミド、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアルコール、酸化アルミニウムなど
が適当で、また膜厚は1μm以下が望ましい。
【0049】表面保護層に用いられる材料としては、ア
クリル樹脂、ポリアリール樹脂、ポリカーボネート樹脂
、ウレタン樹脂などのポリマーをそのまま、または酸化
スズや酸化インジウムなどの低抵抗化合物を分散させた
ものなどが適当である。また、有機プラズマ重合膜も使
用できる。該有機プラズマ重合膜は、必要に応じて適宜
酸素、窒素、ハロゲン、周期律表の第3族、第5族原子
を含んでいてもよい。また表面保護層の膜厚は、5μm
以下が望ましい。
【0050】
【合成例】本発明のスチリル化合物の合成例を挙げる。 合成例1(化合物[3]合成) 下記式:
【化17】 で表されるホスホネート化合物2.96gと下記式:

化18】 で表されるアルデヒド化合物2.87gをジメチルホル
ムアミド30mlに溶解し、5℃に冷却しながら、ジメ
チルホルムアミド70mlにカリウム−ter−ブトキ
シド5gを含む懸濁液を滴下した。その後、室温で8時
間撹拌した後、一晩放置した。得られた混合物を氷水5
00ml中に加え、希塩酸で中和し、約30分後析出し
た結晶を濾過した。濾過生成物を水で洗浄し、さらにア
セトニトリルによる再結晶精製を行い、黄色針状結晶3
.7gを得た。融点は77〜780Cであった。収率は
86%であった。
【0051】元素分析の結果は以下の通りである(C2
8H22NF3として)。 得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図6に示した。
【0052】合成例2(化合物[23]合成)合成例1
と同様にして、ただし、
【化19】 で表されるホスホネート化合物2.96gを用いて合成
を行い、反応後、得られた混合物を氷水500ml中に
加え、希塩酸で中和し、約30分後に析出した結晶を濾
過した。得られた結晶をトルエンに溶解し、シリカゲル
カラムクロマト(展開溶媒トルエン)で分離した後、溶
剤を溜去し、得られた分離物をアセトニトリル−エタノ
ール混合溶媒による再結晶精製を行い、黄白色針状結晶
3.5gを得た。融点は88〜90℃であった。収率は
80%であった。
【0053】元素分析の結果は以下の通りである(C2
8H22NF3として)。 得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図7に示した。
【0054】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
実施例中の「部」とあるのは、特に断らない限り「重量
部」を表すものとする。
【0055】実施例1   下記一般式[A]:
【化20】 で表されるビスアゾ化合物0.45部、ポリエステル樹
脂(バイロン200;東洋紡績社製)0.45部をシク
ロヘキサノン50部とともにサンドグラインダーにより
分散させた。得られたビスアゾ化合物の分散物を厚さ1
00μmのアルミ化マイラー上にフィルムアプリケータ
を用いて、乾燥膜厚が0.3g/m2となる様に塗布し
た後乾燥させた。
【0056】このようにして得られた電荷発生層の上に
スチリル化合物[3]70部およびポリカーボネイト樹
脂(パンライトK−1300;帝人化成社製)70部を
1,4−ジオキサン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚
が16μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層
を形成した。このようにして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体が得られた。
【0057】こうして得られた感光体を市販の電子写真
複写機(EP−470Z:ミノルタカメラ社製)を用い
、−6Kvでコロナ帯電させ、初期表面電位V0(v)
、初期電位を1/2にするために要した露光量E1/2
(lux・sec)、1秒間暗中に放置したときの初期
電位の減衰率DDR1(%)を測定した。
【0058】実施例2〜4   実施例1と同様の方法で同一の構成のもの、但し実
施例1で用いたスチリル化合物[3]の代りにスチリル
化合物[4]、[6]、[7]を各々用いる感光体を作
製した。こうして得られた感光体について、実施例1と
同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した。
【0059】実施例5   下記一般式[B]:
【化21】 で表されるビスアゾ化合物0.45部、ポリスチレン樹
脂(分子量40000)0.45部をシクロヘキサノン
50部とともにサンドグラインダーにより分散させた。
【0060】得られたビスアゾ化合物の分散物を厚さ1
00μmのアルミ化マイラー上にフィルムアプリケータ
ーを用いて、乾燥膜厚が0.3g/m2となる様に塗布
した後乾燥させた。
【0061】このようにして得られた電荷発生層の上に
スチリル化合物[8]70部およびポリアリレート樹脂
(U−100:ユニチカ社製)70部を1,4ジオキサ
ン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が16μmになる
ように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。
【0062】このようにして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、実施例1と同様の方法でV0、E1/2、
DDR1を測定した。
【0063】実施例6〜8   実施例5と同様の方法で同一の構成のもの、但し実
施例5で用いたスチリル化合物[8]の代りにスチリル
化合物[13]、[14]、[16]を各々用いる感光
体を作製した。こうして得られた感光体について、実施
例1と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定し
た。
【0064】実施例9   下記一般式[C]:
【化22】 で表される多環キノン系顔料0.45部、ポリカーボネ
ート樹脂(パンライトK−1300:帝人化成社製)0
.45部をジクロルエタン50部とともにサンドミルに
より分散させた。得られた多環キノン系顔料の分散物を
厚さ100μmのアルミ化マイラー上にフィルムアプリ
ケーターを用いて、乾燥膜厚が0.4g/m2となる様
に塗布した後乾燥させた。このようにして得られた電荷
発生層の上にスチリル化合物[17]60部およびポリ
アリレート樹脂(U−100:ユニチカ社製)50部を
1,4ジオキサン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が
18μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を
形成した。
【0065】このようにして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、実施例1と同様の方法でV0、E1/2、
DDR1を測定した。
【0066】実施例10〜11   実施例9と同様の方法で同一の構成のもの、但し実
施例9で用いたスチリル化合物[17]の代りにスチリ
ル化合物[18]、[21]を各々用いる感光体を作製
した。こうして得られた感光体について、実施例1と同
様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した。
【0067】実施例12   下記一般式[D]:
【化23】 で表されるペリレン系顔料0.45部、ブチラール樹脂
(BX−1:積水化学工業社製)0.45部をジクロル
エタン50部とともにサンドミルにより分散させた。
【0068】得られたペリレン系顔料の分散物を厚さ1
00μmのアルミ化マイラー上にフィルムアプリケータ
ーを用いて、乾燥膜厚が0.4g/m2となる様に塗布
した後乾燥させた。このようにして得られた電荷発生層
の上にスチリル化合物[22]50部およびポリカーボ
ネート樹脂(PC−Z:三菱ガス化学社製)50部を1
,4ジオキサン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が1
8μmになるように塗布し、電荷輸送層を形成した。
【0069】このようにして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、実施例1と同様の方法でV0、E1/2、
DDR1を測定した。
【0070】実施例13〜14   実施例12と同様の方法で同一の構成のもの、但し
実施例12で用いたスチリル化合物[22]の代りにス
チリル化合物[23]、[24]を各々用いる感光体を
作製した。こうして得られた感光体について、実施例1
と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した。
【0071】実施例15   チタニルフタロシアニン0.45部、ブチラール樹
脂(BX−1:積水化学工業社製)0.45部をジクロ
ルエタン50部とともにサンドミルにより分散させた。 得られたフタロシアニン顔料の分散物を厚さ100μm
のアルミ化マイラー上にフィルムアプリケーターを用い
て、乾燥膜厚が0.3g/m2となる様に塗布した後乾
燥させた。
【0072】このようにして得られた電荷発生層の上に
スチリル化合物[25]50部およびポリカーボネート
樹脂(PC−Z:三菱ガス化学社製)50部を1,4ジ
オキサン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が18μm
になるように塗布し、電荷輸送層を形成した。
【0073】このようにして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、実施例1と同様の方法でV0、E1/2、
DDR1を測定した。
【0074】実施例16〜17   実施例15と同様の方法で同一の構成のもの、但し
実施例15で用いたスチリル化合物[25]の代りにス
チリル化合物[26]、[27]を各々用いる感光体を
作製した。こうして得られた感光体について、実施例1
と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した。
【0075】実施例18   銅フタロシアニン50部とテトラニトロ銅フタロシ
アニン0.2部を98%濃硫酸500部に充分撹拌しな
がら溶解させ、これを水5000部にあけ、銅フタロシ
アニンとテトラニトロ銅フタロシアニンの光導電性材料
組成物を析出させた後、濾過、水洗し、減圧下120℃
で乾燥した。
【0076】こうして得られた光導電性組成物10部を
熱硬化性アクリル樹脂(アクリディクA405:大日本
インク社製)22.5部、メラミン樹脂(スーパーベッ
カミンJ820:大日本インク社製)7.5部、前述し
たスチリル化合物[28]15部を、メチルエチルケト
ンとキシレンを同量に混合した混合溶剤100部ととも
にボールミルポットに入れて48時間分散して感光性塗
液を調整し、この塗液をアルミニウム基体上に塗布、乾
燥して厚さ約15μmの感光層を形成させ感光体を作製
した。
【0077】こうして得られた感光体について、実施例
1と同様の方法、但しコロナ帯電を+6Kvで行なって
V0、E1/2、DDR1を測定した。
【0078】実施例19〜21   実施例18と同様の方法で同一の構成のもの、但し
実施例18で用いたスチリル化合物[28]の代りにス
チリル化合物[37]、[47]、[50]を各々用い
る感光体を作製した。こうして得られた感光体について
、実施例1と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を
測定した。
【0079】比較例1〜4   実施例18と同様の方法で同一の構成のもの、但し
実施例18で用いたスチリル化合物の代りに下記化合物
[E]、[F]、[G]、[H]を各々用いる以外は実
施例15と全く同様にして感光体を作製した。
【0080】
【化24】
【0081】こうして得られた感光体について、実施例
1と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した
【0082】比較例5〜8   実施例18と同様の方法で同一の構成のもの、但し
実施例18で用いたスチリル化合物[28]の代りに下
記スチリル化合物[I]、[J]、[K]および[L]
を各々用いる以外は実施例18と全く同様にして感光体
を作製した。
【0083】
【化25】
【0084】こうして得られた感光体について、実施例
15と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定し
た。 なお、[E]、[G]、[J]および[L]の化合物は
溶解性が悪いため感光体作製時に一部結晶が析出した。
【0085】実施例1〜21、比較例1〜8で得られた
感光体のV0、E1/2、DDR1の測定結果を表1お
よび〜表2にまとめて示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】表1および表2からわかるように、本発明
の感光体は積層型でも単層型でも電荷保持能が充分あり
、暗減衰率も感光体としては充分使用可能な程度に小さ
く、また、感度においても優れていることがデーターよ
り明らかである。
【0089】さらに、市販の電子写真複写機(ミノルタ
カメラ社製EP−350Z)による正帯電時の繰り返し
実写テストを実施例9の感光体において行なったが、1
000枚のコピーを行なっても、初期、最終画像におい
て階調性が優れ、感度変化が無く、鮮明な画像が得られ
、本発明の感光体は繰り返し特性も安定していることが
わかる。次に、実施例18と比較例7で得られた感光体
を、オゾン濃度が20ppmであるオゾン雰囲気中に3
時間放置した後、上記電子写真複写機による実写テスト
を行ったところ、実施例18では初期と同等の鮮明な画
像が得られたが、比較例7で得られた感光体は画像状の
細線再現性が悪く、鮮明さに欠け、濃度ムラも見られた
。このことからも、本発明の感光体は、画像安定性が良
好で、オゾンやNOx等の酸化性のガスに対しても良好
な特性を維持することができることがわかる。
【0090】
【発明の効果】本発明は感光体に有用な光導電性化合物
を提供した。本発明の光導電性化合物はスチリル化合物
であり、特に電荷輸送材料として有用である。本発明の
スチリル化合物を有する感光体は、感度、電荷輸送性、
初期表面電位、暗減衰率等の感光体特性に優れ、繰り返
し使用に対する光疲労も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性支持体上に感光層を積層してなる分散型
感光体の模式図である。
【図2】導電性支持体上に電荷発生層および電荷輸送層
を積層してなる機能分離型感光体の模式図である。
【図3】導電性支持体上に電荷輸送層および電荷発生層
を積層してなる機能分離型感光体の模式図である。
【図4】導電性支持体上に感光層および表面保護層を形
成した感光体の模式図である。
【図5】導電性支持体上に中間層および感光層を形成し
た感光体の模式図である。
【図6】本発明化合物例の赤外吸収スペクトルを示す図
である。
【図7】本発明化合物例の赤外吸収スペクトルを示す図
である。
【符号の説明】
1  導電性支持体 2  電荷輸送材料 3  電荷発生材料 4  感光層 5  電荷輸送層 6  電荷発生層 7  表面保護層 8  中間層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導電性支持体上に、下記一般式[I]
    で示されるスチリル化合物を含有する感光層を有する感
    光体: 【化1】 [式中、R1は水素原子、アルキル基、水酸基、ハロゲ
    ン原子またはトリフルオロメチル基を表す;R2は水素
    原子、アルキル基または置換基を有してもよいアリール
    基を表す;Ar1は置換基を有してもよいアリール基を
    表す;Ar2およびAr3はそれぞれ置換基を有しても
    よい、アルキル基、アラルキル基、アリール基または複
    素環式基を表し、Ar2、Ar3は一体となって環を形
    成していてもよい;nは0または1の整数を表す。]
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