JP3084662U - チャイルドシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で高強度であり、運搬も容易なチャイル
ドシートを提供する。 【解決手段】 チャイルドシート１０は、ＣＦＲＰ製の
脚部１２と、該脚部１２上にリクライニング可能に連結
設置されたＣＦＲＰ製のシートフレーム１４と、このシ
ートフレーム１４に被装されたシートクッション１６及
びネストクッション１８とを有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自動車の座席に設置されるチャイルドシートに係り、詳しくは軽量 で且つ強度が高いチャイルドシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両の衝突時等の緊急時に子供を保護するためのチャイルドシートとして、チ ャイルドシートを自動車の座席に載せ、次いで車両本体に備え付けの大人用シー トベルトによってチャイルドシートを固定するものが広く用いられている。

【０００３】 また、近年、車両にアンカー部材を設けておき、チャイルドシートを該アンカ ー部材に連結するタイプのものも提案されている。

【０００４】 従来のチャイルドシートは、合成樹脂の射出成形部品を必要に応じ金属部品と 組み合わせ、それにクッションやカバーを被せた構成となっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来のチャイルドシートの合成樹脂は、比較的強度が低いため、部品に十分な 強度を具備させるためには、部品の肉厚を大きくしたり、リブを設けたりする必 要があり、チャイルドシートの重量が大きくなりがちであった。

【０００６】 本考案は、軽量でしかも高強度なチャイルドシートを提供することを目的とす る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のチャイルドシートは、合成樹脂部品を含むチャイルドシートにおいて 、該合成樹脂部品の少なくとも一部がＣＦＲＰよりなることを特徴とする。

【０００８】 かかるチャイルドシートは、合成樹脂部品の少なくとも一部をＣＦＲＰ（carb on fiber reinforced plastic：炭素繊維強化プラスチック）にて構成している ため、軽量で高強度である。

【０００９】 本考案のチャイルドシートは、ＣＦＲＰ製の脚部と、該脚部上に設置されたＣ ＦＲＰ製シートフレームと、該シートフレームに装着されたシートクッションと を有する、主として幼児用のものであってもよい。このチャイルドシートであれ ば、その主要部を構成する脚部及びその上のシートフレームがＣＦＲＰ製である から、全体としてきわめて軽量で高強度である。

【００１０】 本考案のチャイルドシートは、ＣＦＲＰ製のシートフレームと、該シートフレ ームに装着されたシートカバーとを有するものであってもよい。このチャイルド シートも、主要部となるシートフレームがＣＦＲＰ製であるから、きわめて軽量 で高強度である。

【００１１】 本考案のチャイルドシートは、ＣＦＲＰ製のバスケットと、該バスケットに取 り付けられた吊下げ用のＣＦＲＰ製ハンドルとを有する乳児用のものであっても よい。この乳児用チャイルドシートも、主要部をなすバスケットとハンドルとが ＣＦＲＰ製であるから、きわめて軽量で高強度である。

【００１２】 本考案のチャイルドシートは、軽量であるため、衝突時の前方への慣性力が小 さく、チャイルドシート及びそれに載った子供の前方移動が抑制される。もちろ ん、このチャイルドシートは高強度であるから、子供を十分に保護することがで きる。

【００１３】 また、チャイルドシートが軽量であるから、チャイルドシートの運搬が容易で ある。これは、チャイルドシートを車両の座席に着脱する際に極めて有利である 。また、乳児用チャイルドシートは、乳児をバスケットに収容したまま手でハン ドルを掴み、吊り下げて運ぶようにも用いられるものであるが、軽量であるため 極めて使用し易い。

【００１４】 本発明では、少なくとも一部が、ＣＦＲＰ同士の間にアルミハニカムを挟み込 んだ軽量高強度材よりなる構成としてもよい。このようにすればチャイルドシー トを軽量で高強度のものとすることができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図１は実施の形態に係る チャイルドシートの前方からの斜視図、図２は図１のチャイルドシートの後方か らの斜視図である。

【００１６】 このチャイルドシート１０は、ＣＦＲＰ製の脚部１２と、該脚部１２上にリク ライニング可能に連結設置されたＣＦＲＰ製のシートフレーム１４と、このシー トフレーム１４に被装されたシートクッション１６及びネストクッション１８と を有する。シートフレーム１４は、座部と、背もたれと、左右の袖部とを有する 。

【００１７】 このチャイルドシートの背もたれ部分には、肩ハーネス通し孔２０が設けられ 、この肩ハーネス通し孔２０を通して２本の肩ハーネス２２が前方に引き出され ている。各肩ハーネス２２にハーネスクリップ２４が装着されている。肩ハーネ ス２２はタング２５に掛通されている。このタング２５がバックル２６に装着さ れる。

【００１８】 バックル２６には、カバー付きの腰ハーネス２８もタングを介して接続されて いる。バックル２６はカバー付きの股ハーネス３２に連結されている。バックル ２６とタングとの連結はハーネスボタン３０を押すことにより解除される。チャ イルドシートの前縁部にはハーネスアジャスタ３４を通ってアジャスタベルト３ ６が引き出されている。また、このチャイルドシートの前縁部には、シートフレ ーム１４のリクライニングを調節するためのリクライニングレバー３８が設けら れている。

【００１９】 シートフレーム１４の側面部には、チャイルドシートを後向きに据え付ける場 合のベルト通し口３９が設けられている。

【００２０】 シートフレーム１４の背面部には２条のピラー部１４ａが上下方向に延設され ている。このシートフレーム１４は高強度のＣＦＲＰ製であるため、ピラー部１ ４ａはリブのない中空形状のもので足りる。このピラー部１４ａには、大人用ベ ルトの挿通口１４ｂと、大人用ベルトのロック機構とが設けられている。

【００２１】 このチャイルドシート１０は、主要部を構成する脚部１２及びシートフレーム １４がＣＦＲＰ製であるため、軽量で高強度であり、運搬も容易である。

【００２２】 図３は別の実施の形態に係るチャイルドシート４０の斜視図、図４はその側面 図、図５はその座部及び背部の斜視図である。

【００２３】 このチャイルドシートは、ＣＦＲＰ製のシートフレーム４２と、該シートフレ ーム４２に被装されたシートカバー４４とを備えている。

【００２４】 このチャイルドシート４０の座部の両側に袖壁部４６が設けられており、この 袖壁部４６の上面に凹部よりなる腰ベルトガイド４８が設けられている。チャイ ルドシート４０の背もたれの上部には、カバーで覆われたサインドウィング５０ が設けられ、このサインドウィング５０の下面にはフック状の肩ベルトガイド５ ２が設けられている。

【００２５】 このチャイルドシートは、図４の如く、大人用シートベルト５４を肩ベルトガ イド５２を通して子供（この場合は、幼児よりも体格の大きい学童）の胸辺りに 掛け、そのタング５６をバックル装置５８に装着するようにして用いられる。但 し、子供の腹に沿ってインパクトシールドを配置するときには、このチャイルド シート４０を幼児用にも用いることができる。

【００２６】 このチャイルドシート４０も、その要部をなすシートフレーム４２がＣＦＲＰ 製であるから、軽量で高強度であり、運搬も容易である。

【００２７】 図６は実施の形態に係る乳児用チャイルドシート６０を示す正面斜視図、図７ は背面斜視図である。このチャイルドシート６０は、ＣＦＲＰ製のベース６２及 びＣＦＲＰ製のバスケット６４が一体に形成され、このバスケット６４に吊下げ 用のＣＦＲＰ製ハンドル６６が軸６８によって回動可能に留め付けられている。

【００２８】 バスケット６４の底面には大人用ベルトを通すためのベルトガイド７０が設け られると共に、バスケット６４を貫通する肩ハーネス通し孔７２が設けられてい る。バスケット６４の両サイド上面にも大人用ベルトを通すためのベルトガイド ７４が設けられている。

【００２９】 バスケット６４内にはクッション７６とネストクッション７８とが設けられて いる。このクッション７６を貫通して肩ハーネス８０と股ハーネス８２とが引き 出されている。これらのハーネス８０，８２は、タング８４及びバックル８６に よって着脱可能に連結されている。

【００３０】 バスケット６４の前縁からはアジャストベルト８８の一端が延出している。ア ジャストベルト８８の他端に肩ハーネス８０が連なっている。

【００３１】 このチャイルドシート６０も、ベース６２、バスケット６４及びハンドル６６ がＣＦＲＰ製であるため、軽量で高強度であり、運搬も容易である。

【００３２】 本考案では、図９のチャイルドシート９０のように、強度を必要とする部分に ＣＦＲＰ（カーボン繊維強化プラスチック）９１，９１間にアルミハニカム９２ を挟み込んだ軽量高強度材９３を用いてもよい。

【００３３】

【考案の効果】

以上の通り、本考案によると、軽量で高強度であり、運搬も容易なチャイルド シートが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係るチャイルドシートの正面斜視
図である。

【図２】図１のチャイルドシートの背面斜視図である。

【図３】別の実施の形態に係るチャイルドシートの斜視
図である。

【図４】図３のチャイルドシートの側面図である。

【図５】図３のチャイルドシートの底面斜視図である。

【図６】異なる実施の形態に係るチャイルドシートの斜
視図である。

【図７】図６のチャイルドシートの背面斜視図である。

【図８】さらに異なるチャイルドシートの斜視図であ
る。

【図９】（ａ）図は軽量高強度材の斜視図、（ｂ）図は
その側面図である。

【符号の説明】

１０ チャイルドシート １２ 脚部 １４ シートフレーム ２０ 肩ハーネス ４０ チャイルドシート ４２ シートフレーム ４４ シートカバー ６０ チャイルドシート ６２ ベース ６４ バスケット ６６ ハンドル ９０ チャイルドシート ９１ ＣＦＲＰ ９２ アルミハニカム ９３ 軽量高強度材

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂部品を含むチャイルドシートに
   おいて、該合成樹脂部品の少なくとも一部がＣＦＲＰよ
   りなることを特徴とするチャイルドシート。
2. 【請求項２】 請求項１において、該チャイルドシート
   は、ＣＦＲＰ製の脚部と、該脚部上に設置されたＣＦＲ
   Ｐ製シートフレームと、該シートフレームに装着された
   シートクッションとを有することを特徴とするチャイル
   ドシート。
3. 【請求項３】 請求項１において、該チャイルドシート
   は、ＣＦＲＰ製のシートフレームと、該シートフレーム
   に装着されたシートカバーとを有することを特徴とする
   チャイルドシート。
4. 【請求項４】 請求項１において、該チャイルドシート
   は、ＣＦＲＰ製のバスケットと、該バスケットに取り付
   けられた吊下げ用のＣＦＲＰ製ハンドルとを有すること
   を特徴とするチャイルドシート。
5. 【請求項５】 請求項１ないし４のいずれか１項におい
   て、少なくとも一部が、ＣＦＲＰ同士の間にアルミハニ
   カムを挟み込んだ軽量高強度材よりなることを特徴とす
   るチャイルドシート。