JP3082819U - パレットの桁 - Google Patents

パレットの桁

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JP3082819U
JP3082819U JP2001004023U JP2001004023U JP3082819U JP 3082819 U JP3082819 U JP 3082819U JP 2001004023 U JP2001004023 U JP 2001004023U JP 2001004023 U JP2001004023 U JP 2001004023U JP 3082819 U JP3082819 U JP 3082819U
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adhesive
corrugated cardboard
water
pallet
girder
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JP2001004023U
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龍一 野中
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日本ハイパック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚重ね合わされた段ボールシートがその
重なり面に塗布された接着剤により一体に接着されたパ
レットの桁において、重なり面での十分な接着性を保ち
つつ、下面からの吸水性を低くする。 【解決手段】 本考案のパレットの桁は、長方形状の段
ボールシート20が複数枚重ね合わさって形成されてい
る。各段ボールシート20は、上方からの荷重に耐える
ため、その段目方向(矢印Y)が鉛直方向となる向きで
用いられる。また、段ボールシート20の重なり面22
aには、接着剤Mが、段目方向に垂直となる方向(即
ち、水平方向)に、複数の平行な直線状に塗布されてい
る。このように、接着剤Mが塗布される部分を、接着剤
Mが塗布されない部分により、段ボールシートの段目方
向の一端から他端まで連続しないように分割すること
で、重なり面22aでの十分な接着性を保ちつつ、下面
からの吸水性を低くすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、パレットの桁に関し、特に、複数枚重ね合わされた段ボールシート が接着剤により一体に接着された桁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フォークリフト等で荷物を運搬する際に使用されるパレットは、荷 物を載置するためのデッキボードと、このデッキボートの下にフォークリフトの 爪を差し込むためのスペースを形成する桁とから構成されている。そして、一般 には、木製のパレットが多く用いられているが、最近では、軽量で安価、しかも リサイクル効率の良い段ボール製のパレットが普及してきている。
【0003】 こうした段ボール製パレットの桁は、段ボールシートが複数枚重ね合わさって 形成されており、各段ボールシートはその重なり面に塗布された接着剤により接 着されている。そして、この接着剤は、重なり面の全面に塗布されている。また 、このように段ボールシートを重ね合わせて形成される桁は、上方からの荷重に 耐えられるようにするため、各段ボールシートの段目方向が一定方向となるよう に重ね合わせられると共に、その段目方向が鉛直方向を向くようにデッキボード に固定される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、こうした段ボール製パレットは、水の溜まった地面に放置されると 、パレットの桁の下面から桁全体にまで水が浸透してしまい、桁の強度が低下し てしまうといった問題があった。また、パレットの桁の上面まで水が浸透すると 、デッキボードと桁との接着が保てなくなるといった問題があった。
【0005】 そこで、本考案者は、桁を形成する段ボールシートとして、耐水性の段ボール シートを用いることを考えた。そして、耐水性の段ボールシートを複数枚重ね合 わせると共に、従来の桁の如く、各段ボールシートの重なり面の全面に接着剤を 塗布することにより、その各段ボールシート同士を接着して桁を形成した。
【0006】 ところが、このように耐水性の段ボールシートで形成された桁であっても、や はり吸水性が高く、桁をその下面が水に接している状態で放置すると、桁全体に まで水が浸透してしまい、その結果、桁の強度が低下してしまうことを発見した 。
【0007】 本考案は、こうした問題に鑑みなされたものであり、複数枚重ね合わされた段 ボールシートがその重なり面に塗布された接着剤により一体に接着されたパレッ トの桁において、重なり面での十分な接着性を保ちつつ、下面からの吸水性を低 くすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び考案の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のパレットの桁は、複数枚 重ね合わされた耐水性の段ボールシートが、各段ボールシートの重なり面に塗布 された接着剤により一体に接着されたものである。
【0009】 そして特に、請求項1のパレットの桁では、各段ボールシートの重なり面に、 接着剤が塗布されない非塗布部が設けられており、その重なり面にて、接着剤が 、非塗布部により、段ボールシートの段目方向の一端から他端まで連続しないよ うに分割されている。
【0010】 このような請求項1のパレットの桁によれば、後述する試験結果から明らかな ように、各段ボールシートの重なり面での十分な接着性を保ちつつ、下面からの 吸水性を低くすることができる。 尚、接着剤は、段目方向に垂直となる方向に、複数の平行な直線状に塗布され ていることが好ましい。このようにすれば、段ボールシートに接着剤を塗布する 作業が簡単になるからである。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、本考案が適用された実施形態のパレットの桁について、図面を用いて説 明する。 図1は、本実施形態のパレットの桁10の外観図である。
【0012】 図1に示すように、このパレットの桁10は、複数枚の長方形状の耐水性の段 ボールシート20,20,…が重ね合わさって形成されている。ここで、桁10 の各段ボールシート20,20,…は、上方からの荷重に耐えるため、その段目 方向(矢印Y)が鉛直方向となる向きとなっている。尚、図1は、桁10の形状 (幅,高さ,長さの比率)について特定するものではなく、段ボールシート20 の形状や枚数は適宜変更することが可能である。
【0013】 また、図2に示すように、段ボールシート20は、波形状の中芯21と、中芯 21を両側から挟む2枚のライナ22,22とから構成されており、この中芯2 1及びライナ22,22には、耐水性の材料が用いられていると共に、中芯21 とライナ22,22とは、耐水性の接着剤により接着されている。一方、桁10 を形成する際に、隣り合う他の段ボールシート20と重なる重なり面22aには 、接着剤(本実施形態では、紙加工用として一般に使用される酢酸ビニルエマル ジョンタイプの接着剤)Mが、段ボールシート20の段目方向(矢印Y)に垂直 となる方向に、複数の平行な直線状に塗布されている。尚、段ボールシート20 の段目方向とは、一般に、中芯21の波形の頂部21aに沿った方向をいう。
【0014】 次に、本実施形態のパレットの桁10により得られる優れた効果を明らかにす るため、本考案者が行った試験内容及びその結果について説明する。 本考案者は、5種類の桁の試験片A〜Eを作成し、各試験片についてその下面 からの吸水性を調べた。各試験片A〜Eは、図1の桁10と同様に、複数枚の耐 水性の段ボールシートが重ね合わさって形成されたもので、主に、その重なり面 での接着剤Mの塗布状態が異なる。ここで、各試験片A〜Eの特徴を簡単に説明 する。尚、本実施形態の桁10は、試験片Aに当たる。
【0015】 試験片A:図2に示すように、接着剤Mを、段目方向に垂直となる方向(即ち 、水平方向)に、複数の平行な直線状に塗布した。 試験片B:図3に示すように、接着剤Mを、段目方向(即ち、鉛直方向)に、 複数の平行な直線状に塗布した。
【0016】 試験片C,D:接着剤Mを、重なり面の全面に塗布した。 試験片E:接着剤を、全く塗布せず。 尚、試験片Cにはその下面からアクリル樹脂を吹き付け、試験片Dにはその下 面から市販の撥水スプレーを吹き付けた。また、試験片Eについては、段ボール シートを外側から輪ゴムで1つに束ねて固定した。
【0017】 また、試験片A〜Eに関するその他のデータについては、下の表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】 そして、これらの試験片A〜Eを、水深30mmまで水を入れたバットに浸し て放置し、各試験片について重量及び含水率の変化を調べた。尚、含水率は、試 験前の重量をx1,測定時の重量をx2とした場合、「(x2−x1)/x2」 として算出した。
【0020】 この試験結果を図4に示す。図4に示すように、重なり面の全面に接着剤Mを 塗布した試験片C,Dは、その下面にアクリル樹脂或いは撥水スプレーを吹き付 けたにもかかわらず、重量の増加及び含水率の増加が大きかった(即ち、吸水性 が高かった)。また、試験片C,Dは、いずれもその上端まで水が浸透しており 、手で容易に分解できる状態になっていた。
【0021】 一方、接着剤Mを全く塗布しなかった試験片Eは、重量の増加及び含水率の増 加が小さかった(即ち、吸水性が低かった)。また、試験片Eは、水に浸かって いる部分より上に水が浸透していなかった。 そして、段目方向に接着剤Mを塗布した試験片Bは、試験片C,Dと同様に、 吸水性が高く、その上端まで水が浸透していたが、段目方向に垂直となる方向に 接着剤Mを塗布した試験片Aは、試験片Eと同様に、吸水性が低く、水に浸かっ ている部分より上には水が浸透しておらず、接着状態を保持していた。
【0022】 以上の結果から、試験片B,C,Dのように、接着剤Mが塗布される部分が、 段ボールシートの段目方向の一端から他端まで連続していると、桁の下面からの 吸水性が高くなるという結論に達した。尚、この結論を裏付けるため、段ボール シートの重なり面に、複数の点状に接着剤Mを塗布した試験片を作成して同一の 試験を行ったところ、上記結論から推測される通り、試験片A,Eと同様に吸水 性が低いという結果が得られた。
【0023】 従って、本実施形態の桁10のように、各段ボールシート20,20,…の重 なり面22aに、接着剤Mが塗布されない非塗布部を設けると共に、その重なり 面22aにて、接着剤Mを、その非塗布部により、段ボールシート20の段目方 向の一端から他端まで連続しないように分割すれば、重なり面22aでの十分な 接着性を保ちつつ、桁10の下面からの吸水性を低くすることができる。
【0024】 そして特に、本実施形態の桁10のように、接着剤Mを、段目方向に垂直とな る方向に、複数の平行な直線状に塗布するようにすれば、接着剤Mを楽に塗布す ることができる。 以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は、種々の形態を採り 得ることは言うまでもない。
【0025】 例えば、本考案のパレットの桁を形成する耐水性の段ボールシートは、耐水性 の材料からなるものに限らず、耐水性でない通常の段ボールシートに耐水処理を 施したものであってもよい。 また、上記実施形態では、パレットの桁を一層の段ボールシート(即ち、中芯 が一層の段ボールシート)を重ね合わせて形成したが、本考案のパレットの桁は 、これ以外の形態の段ボールシート(例えば、多層の段ボールシート)を重ね合 わせて形成したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のパレットの桁の外観図である。
【図2】 実施形態の桁の段ボールシートへの接着剤の
塗布状態を表す外観図である。
【図3】 試験片Bの段ボールシートへの接着剤の塗布
状態を表す外観図である。
【図4】 試験結果を表すグラフである。
【符号の説明】
10…桁、 20…段ボールシート、 21…中芯、
22…ライナ、22a…重なり面、 M…接着剤

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚重ね合わされた耐水性の段ボール
    シートが、各段ボールシートの重なり面に塗布された接
    着剤により一体に接着されたパレットの桁において、 前記重なり面には、前記接着剤が塗布されない非塗布部
    が設けられており、該重なり面にて、前記接着剤は、前
    記非塗布部により、前記段ボールシートの段目方向の一
    端から他端まで連続しないように分割されていること、 を特徴とするパレットの桁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパレットの桁におい
    て、 前記接着剤は、前記段目方向に垂直となる、複数の平行
    な直線状であること、 を特徴とするパレットの桁。
JP2001004023U 2001-06-20 2001-06-20 パレットの桁 Expired - Lifetime JP3082819U (ja)

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