JP3082569B2 - シーリング良否判定装置 - Google Patents

シーリング良否判定装置

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JP3082569B2 JP06144233A JP14423394A JP3082569B2 JP 3082569 B2 JP3082569 B2 JP 3082569B2 JP 06144233 A JP06144233 A JP 06144233A JP 14423394 A JP14423394 A JP 14423394A JP 3082569 B2 JP3082569 B2 JP 3082569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシーリング良否判定装置
に関し、特にシーリングロボットによって行われたシー
リングの良否を自動的に判定する場合に適用して有用な
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は車両の塗装工程を示す説明図、図
7はシーリング工程の概要を示す説明図である。図6に
示すように車両の塗装工程は、溶接組立てされた車両の
ボデーに対し、電着によって下塗りを行う下塗り工程2
1aと、前記ボデーのつなぎ目(溶接部)を防音、防水
及び防臭等のためにシールするシーリング工程21b
と、中塗りを行う中塗り工程21cと、上塗りを行う上
塗り工程21dとから構成されている。
【0003】これらのうちシーリング工程21bは、図
7に示すように車両のボデー22をシャトル搬送(図中
の矢印Eがシャトル搬送方向)するシャトル搬送装置
(図示省略)や、シャトル搬送方向に沿って配設された
複数のシーリングロボット本体1及びそのコントローラ
(本図では図示省略)等によって自動化されている。
【0004】即ちボデー22がシャトル搬送装置によっ
て所定位置までシャトル搬送されると、コントローラに
よってシーリングロボット本体1のアーム1aが制御さ
れ、アーム1aの先端部に設けられたシーリングガン4
が位置決めされる。その結果シーリングガン4はボデー
22のつなぎ目に沿って移動(以下この移動方向をシー
リング方向という)し、このつなぎ目にシール剤を塗布
する。かくして自動的にシーリングが行われる。
【0005】図8は、このときのシーリング部の状態を
示すシーリング部近傍のシーリング方向と直角な方向の
断面図である。同図に示すようにシーリングが良好に行
われた場合には、ボデー22のつなぎ目5に十分な量の
シール剤6が塗布される。なお図中の15は、スポット
溶接部である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のように
してシーリングを行う際には、シーリングロボット本体
1やボデー22の精度のバラツキ等によるシーリングガ
ン4の位置決め誤差のため、シール剤6がつなぎ目5か
ら外れた位置に塗布されたり、シール剤6の吐出量が不
足したり、更にはシール剤6が途切れたりといったシー
リング不良が発生する場合がある。
【0007】ところが従来は、かかる場合、次工程にお
いて作業員が手作業でシーリング不良の有無を検査して
補修を行っていた。従って手間がかかると共に、その分
塗装工程の遅延を招いていた。
【0008】なお、先に出願公開された特開昭64−3
4469号公報において「高粘度シール剤の塗布状態検
知方法」が開示されている。しかしながら本方法では、
シール剤の有無、即ちシール剤が途切れていないかどう
かについては検知できるものの、シール剤がつなぎ目か
ら外れた位置に塗布されるといった不良を検知すること
ができない。
【0009】本発明は上記従来技術に鑑み、上記のよう
な各種のシーリング不良を自動的に検知することができ
るシーリング良否判定装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の構成は、シーリング方向に沿って移動しつつ
シーリング部近傍の前記シーリング方向と略直角な方向
の断面形状を逐次検出する断面形状検出部と、この断面
形状検出部を前記シーリング方向に沿って移動させる移
動手段と、代表的なシーリング良好部又は不良部近傍の
前記断面形状の高さ変化率データを基準データとして予
め記憶する基準データ記憶部と、前記断面形状検出部に
よって検出された前記断面形状の高さ変化率を演算する
変化率演算部と、この変化率演算部によって演算された
高さ変化率データと、前記基準データ記憶部の高さ変化
率基準データとを比較してシーリングの良否を判定する
比較判定部とを有することを特徴とする。
【0011】また上記目的を達成する本発明の第2の構
成は、上記第1の構成のシーリング良否判定装置におい
て、移動手段により断面形状検出部と共にシーリング方
向に沿って移動しつつ連続的にシール剤の吐出量を検出
する吐出量検出部を備えると共に、比較判定部ではこの
吐出量検出部の検出信号と設定値とを比較して前記シー
ル剤の吐出量の良否をも判定することを特徴とする。
【0012】
【作用】上記第1の構成の本発明によれば、何れかのシ
ーリング部においてシール剤の位置ずれ、吐出量不足又
は途切れといったシーリング不良が発生した場合、当該
シーリグ部の断面形状検出信号に基づいて演算された高
さ変化率データと基準データ記憶部の高さ変化率基準デ
ータとが比較され、その結果、両データが一致しないと
判断されて(高さ変化率基準データがシーリング良好部
に対するものである場合)、又は両データが一致すると
判断されて(高さ変化率基準データがシーリング不良部
に対するものである場合)、前記シーリング不良が発生
したと判定される。
【0013】また上記第2の本発明によれば、上記第1
の構成の作用に加え、高さ変化率データ比較判定点とそ
の次の高さ変化率データ比較判定点との間のシーリング
部において、シール剤の吐出量不足や途切れといったシ
ーリング不良が発生した場合、当該シーリング部の吐出
量検出信号と設定値とが比較され、その結果前記吐出量
検出信号が前記設定値を越えたと判断されて、前記シー
リング不良が発生したと判定される。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。なお従来技術と同様の部分には同一の符号を付
し重複する詳細な説明は省略する。
【0015】図1は本発明の実施例に係るシーリング良
否判定装置を備えたシーリングロボットを示す説明図、
図2の(a)はシーリング作業状態を示す図1のA部拡
大斜視図、(b)は(a)のB方向矢視図、(c)は
(a)のC−C線矢視断面図である。
【0016】これらの図において、1はロボット本体、
1aはアーム、2は断面形状検出部、2aは断面形状検
出部2のレーザセンサ、3は支持部、4はシーリングガ
ン、5はつなぎ目、6はシール剤、7は吐出量検出部、
7aは吐出量検出部7のレーザセンサ、8はセンサコン
トローラ、9は基準データ記憶部、10は比較判定部、
11は表示部、12はロボットコントローラ、13は変
化率演算部、14は変化率データ処理部、22はボデー
である。
【0017】これらのうち吐出量検出部7は、図2
(a)に示すようにコ字状の支持部3を介してシーリン
グガン4の先端部に固定されており、内部には塗布され
たシール剤6部上に占位するよう配設されたレーザセン
サ7aを備えている。
【0018】断面形状検出部2は、図2(a)に示すよ
うに長手方向がシーリング方向(図中の矢印D方向)に
対して直角となるよう吐出量検出部7の先端部に固定さ
れており、前記長手方向に移動可能なレーザセンサ2a
と、このレーザセンサ2aを前記長手方向に移動させる
ためのモータ等からなる移動機構(図示省略)とを内部
に備えている。
【0019】従って図2の(a)〜(c)に示すよう
に、シーリングガン4がシーリング方向に移動してつな
ぎ目5のシーリングが開始されると、これに追従して断
面形状検出部2が同じくシーリング方向に移動すると共
に、レーザセンサ2aが移動機構によって断面形状検出
部2の長手方向に繰り返し移動し、シール剤6やボデー
22までの距離を計測してシーリング部近傍(つなぎ目
5近傍)のシーリング方向と略直角な方向の断面形状
(以下単に断面形状という)を逐次検出し、この検出信
号a1 (図1参照)をセンサコントローラ8へ出力す
る。また同時に、吐出量検出部7がシーリングガン4に
追従してシーリング方向に移動すると共に、レーザセン
サ7aがシーリング剤6の頂部までの距離を計測してシ
ール剤6の吐出量を連続的に検出し、この検出信号a2
(図1参照)をセンサコントローラ8へ出力する。
【0020】センサコントローラ8は、ロボットコント
ローラ12から出力されるシーリング開始信号j1 又は
シーリング終了信号j2 を入力すると、検出開始信号b
1 又は検出終了信号b2 を断面形状検出部2及び吐出量
検出部7へ出力して断面形状検出及び吐出量検出を開始
または終了せしめると共に、断面形状検出部2及び吐出
量検出部7から各々出力される検出信号a1 ,a2 を入
力し、検出信号a1 に基づく断面形状データd1 を変化
率演算部13へ出力する一方、検出信号a2 に基づく吐
出量データd4 を比較判定部10へ出力する。
【0021】変化率演算部13は、センサコントローラ
8から断面形状データd1 を逐次入力すると、この断面
形状データd1 を微分(高さを前記長手方向位置(距
離)で微分)することによって高さ変化率データd2
求め、これを変化率データ処理部14へ出力する。
【0022】変化率データ処理部14は、変化率演算部
13から高さ変化率データd2 を入力すると、この高さ
変化率データd2 から予め設定されたしきい値以下のデ
ータを削除し、この一部が削除された高さ変化率デーd
2 を高さ変化率データd3 として比較判定部10又は基
準データ記憶部9へ出力する。即ち、ボデー22やシー
ル剤6の表面に微小なキズや凹凸がある場合、高さ変化
率データd2 中にはこれらのキズや凹凸の高さ変化率デ
ータも含まれるため、このままでは比較判定部10(詳
細後述)において有効な比較判定を行うことができな
い。このため変化率データ処理部14では高さ変化率デ
ータd2 からしきい値以下の部分を削除して前記キズや
凹凸の影響を取り除いている。
【0023】基準データ記憶部9は、変化率データ処理
部14から出力される高さ変化率データd3 を入力し、
これを基準データとして記憶すると共に比較判定部10
の要求に応じて適宜出力(高さ変化率基準データ
3 ′)する。
【0024】比較判定部10は、変化率データ処理部1
4、センサコントローラ8、ロボットコントローラ12
及び基準データ記憶部9から、高さ変化率データd3
吐出量データd4 、位置データg、シーリングガンON
信号f、シーリングガン開始・終了信号j1 ,j2 、及
び高さ変化率基準データd3 ′を入力すると共に、高さ
変化率データd3 と高さ変化率基準データd3 ′との比
較及び吐出量データd 4 と予め設定された吐出量設定値
との比較をすることによってシーリングの良否を判定
し、その結果シーリング不良が発生したと判定したとき
には、そのときの位置データgを表示部11へ出力する
と共に、このときのシーリング不良がシール剤6の位置
ずれであった場合にはこのずれ量を求め、これを補正デ
ータhとしてロボットコントローラ12へ出力する(詳
細後述)。
【0025】表示部11は、比較判定部10から位置デ
ータgを入力すると、この位置データgに基づきシーリ
ング不良発生部の位置を表示する。
【0026】ロボットコントローラ12は、シーリング
ロボット本体1に制御信号iを出力して、シーリングガ
ン4の位置決め制御やシーリングの開始、終了制御等を
行う。またロボットコントローラ12は、シーリング開
始信号j1 及びシーリング終了信号j2 をセンサコント
ローラ8及び比較判定部10へ出力すると共に、シーリ
ング中には現在のシーリング位置を表す位置データg及
びシーリングON信号fを比較判定部10へ出力する。
更にロボットコントローラ12は、比較判定部10から
補正データhを入力すると、この補正データhに基づき
制御信号iを補正してシーリングガン4の位置決め誤差
を補正する。
【0027】続いて、上記構成のシーリング不良判定装
置の作用等を図1〜図5に基づいて説明する。なおこの
うち図3はシーリング部近傍の断面形状と、その断面形
状データの波形、高さ変化率データの波形及び良否判定
結果であって、(A)はシーリングが良好な場合、
(B)はシール剤の位置がつなぎ目よりも図中右側にず
れた場合、(C)はシール剤の位置がつなぎ目よりも図
中左側にずれた場合、(D)はシール剤の吐出量が不足
した場合、(E)はシール剤が途切れた場合を示す説明
図である。また図4は図1に示す比較判定部の処理手順
を示すフローチャート、図5は吐出量検出部7の検出状
態を示す説明図である。
【0028】最初に実際のシーリング作業開始に先だっ
て基準データの設定を行う。即ちサンプルとなるボデー
22を選定してこのボデー22に良好なシーリング及び
実際のシーリング作業において発生することが予想され
る何種類かの不良なシーリングを施した後、断面形状検
出部2によってこれらのシーリング部の断面形状を検出
し、センサコントローラ8はこれらの検出信号a1 に基
づく断面形状データd 1 を変化率演算部13へ出力す
る。
【0029】このときの断面形状データd1 の波形は、
図3の(A1 )〜(E1 )に示すようなものとなる。即
ち、(A1 )ではシール剤6に対応するx1 部が下に凸
となる。なおx2 部の微少な変化はボデー22又はシー
ル剤6の表面の凹凸によるものである。またx1 部で波
形が下に凸となるのは、シール剤6の上方に占位するレ
ーザセンサ2a(図2参照)からの距離で表わしている
ためであり、この距離が小さくなる程断面形状データd
1 の値が小さくなる(波形が下がる)。勿論、基準位置
を適宜に設定してシール剤6に対応する部分が上に凸の
波形となるようにしてもよい。(B1 )ではつなぎ目5
に対応するx3 部で上昇し、つなぎ目5とシール剤6と
の間に対応するx4 部で略水平となり、更にシール剤6
に対応するx5 部で下に凸となる。なおx6 部における
微少な変化はシール剤6表面の凹凸によるものである。
(C1 )ではシール剤6に相当するx7 部で下に凸とな
り、シール剤6とつなぎ目5との間に対応するx8 部で
略水平となり、更につなぎ目5に対応するx9 部で上昇
する。なおx10部の微少な変化はボデー22表面の凹凸
によるものである。(D1 )ではシール剤6に対応する
10部全体が僅かに下に凸となり、その途中のつなぎ目
5に対応するx11部で大きく上昇している。なおx12
の微少な変化はシール剤6表面の凹凸によるものであ
る。(E1 )ではつなぎ目5に対応するx13部で上昇し
ている。
【0030】変化率演算部13では、断面形状データd
1 を微分して高さ変化率データd2を求め、これを変化
率データ処理部14へ出力する。
【0031】このときの高さ変化率データd2 の波形
は、図3の(A2 )〜(E2 )に示すようなものとな
る。即ち、(A2 )ではx1 部の立下がり部に対応する
1 部で下に凸となり、x1 部の立上がり部に対応する
2 部で上に凸となり、x1 部の頂部(下端部)に対応
するy3 部で略ゼロとなる。またy4 部ではx2 部の変
化に対応して微少に変化している。(B2 )ではx3
に対応するy5 部で上に凸となり、x4 部に対応するy
6 部で略水平(略ゼロ)となり、x5 部の立下がり部に
対応するy7 部で下に凸となり、x5 部の立上がり部に
対応するy8 部で上に凸となる。またy9 部ではx6
の変化に対応して微少に変化している。(C 2 )ではx
7 部の立下がり部に対応するy10部で下に凸となり、x
7 部の立上がり部に対応するy12部で上に凸となり、x
7 部の頂部(下端部)で略ゼロとなり、x8 部に対応す
るy13部で略水平(略ゼロ)となり、x9 部に対応する
14部で上に凸となる。またy15部ではx10部の変化に
対応して微少に変化している。(D2 )ではx10部の立
下がり部に対応するy16部で僅かに下に凸となり、x10
部の立上がり部に対応するy19部で僅かに上に凸とな
り、x11部に対応するy17部で上に凸となる。またy18
部ではx12部の変化に対応して微少に変化している。
(E2 )ではx13部に対応するy20部で上に凸となる。
【0032】変化率データ処理部14では、高さ変化率
データd2 からしきい値以下の部分を削除して高さ変化
率データd3 を求め、これを基準データ記憶部9へ出力
する。
【0033】このときの高さ変化率データd3 の波形
は、図3の(A3 )〜(E3 )に示すようなものとな
る。即ち、(A3 )ではy4 部が削除され、y1 部に対
応するz 1 部で下に凸となり、y2 部に対応するz2
で上に凸となり、y3 部に対応するz3 でゼロになる。
(B3 )ではy9 部が削除されてこれに対応するz8
が水平(ゼロ)となり、y5 部に対応するz4 部で上に
凸となり、y6 部に対応するz5 部で水平(ゼロ)とな
り、y7 部に対応Z6 部で下に凸となり、y8 部に対応
するz7 部で上に凸となる。(C3 )ではy15部が削除
され、y10部に対応するz9 部が下に凸となり、y11
に対応するz10部がゼロとなり、y12部に対応するz11
部が上に凸となり、y13部に対応するz12が水平(ゼ
ロ)となり、y 14部に対応するz13部で上に凸となる。
(D3 )ではy16部、y18部及びy19部が削除され、y
17部に対応するz14部で上に凸となる。(E3 )でがy
20部に対応するz15部で上に凸となる。
【0034】基準データ記憶部9では変化率データ処理
部14から出力された高さ変化率データd3 を入し、こ
れを記憶する。かくして基準データの設定が完了する。
【0035】続いて、ロボットコントローラ12からロ
ボット本体1へ制御信号iが出力されて実際にシーリン
グ作業が開始されると、同時にロボットコントローラ1
2からシーリング開始信号j1 が出され、これに応じて
センサコントローラ8から検出開始信号b1 が出力され
るため、断面形状検出部2及び吐出量検出部7が各々検
出を開始する。
【0036】センサコントローラ8では、断面形状検出
部2及び吐出量検出部7から出力される検出信号a1
2 に基づき、断面形状データd1 を変化率演算部13
へ逐次出力すると共に吐出量データd4 を比較判定部1
0へ連続的に出力する。このときの断面形状データd1
の波形は、図3の(A1 ),(B1 ),(C1 ),(D
1 )又は(E1 )に示す波形と同様のものになる。
【0037】変化率演算部13では、断面形状データd
1 を微分して高さ変化率データd2を求め、これを変化
率データ処理部14へ出力する。このときの高さ変化率
データd2 の波形は、図3の(A2 ),(B2 ),(C
2 ),(D2 )又は(E2 )に示す波形と同様のものに
なる。
【0038】変化率データ処理部14では、高さ変化率
データd2 からしきい値以下の部分を削除して高さ変化
率データd3 を求め、これを比較判定部10へ出力す
る。このときの高さ変化率データd3 の波形は、図3の
(A3 ),(B3 ),(C3 ),(D3 )又は(E3
に示す波形と同様のものになる。
【0039】比較判定部10では、図3に示すように、
シーリング開始信号j1 を入力してシーリングが開始さ
れたと判断すると(S100)、続いてシーリングガン
4のON・OFF状態を判断する(S101)。かかる
判断(S101)は、ロボットコントローラ12の制御
により、予め設定されたシーリング不要部でシーリング
ガン4がOFFとなってシール剤6が吐出されないとき
に比較判定が行われ、誤ってシーリング不良と判定して
しまうことを防止するためである。
【0040】上記(S101)において、シーリングガ
ンON信号fを入力してシーリングガン4がON状態で
あると判断すると、続いて断面形状データd3 の有無を
判断する(S102)。かかる判断(S102)は、断
面形状検出部2の検出信号a 1 に基づく高さ変化率比較
判定(S103)と、吐出量検出部7の検出信号a2
基づく吐出量比較判定(S104)との何れを選択する
かを決定するためである。即ち、断面形状検出部7では
レーザセンサ2aが前記長手方向に移動(図2(c)参
照)して断面形状を検出することから、図5(a)に示
すように検出点P1 とその次の検出点P2 との間隔が多
少大きくなってしまうのに対し、吐出量検出部7では連
続的に検出することができるため、検出点P1 ,P2
においてシール剤6の吐出量不足や途切れといったシー
リング不良が発生した場合には吐出量比較判定(S10
4)によってかかるシーリング不良を検出するためであ
る。なお検出点P1 ,P2 の何れにおいてもシール剤6
の位置ずれが発生していない場合に、検出点P1 ,P2
間においてのみシール剤6の位置ずれが発生することは
ほとんどないと思われる。
【0041】従って上記(S102)において、高さ変
化率データ処理部14から断面形状データd3 を入力し
て断面形状データd3 有りと判断した場合には、この高
さ変化率データd3 と基準データ記憶部9から入力した
高さ変化率基準データd3 ′とを比較してシーリングの
良否を判定する(S103)。その結果、図3の
(A 4 ),(B4 ),(C4 ),(D4 )又は(E4
に示すような判定結果が得られる。
【0042】即ち、シーリングが(A)のように良好に
行われた場合には、このときの高さ変化率基準データd
3 の波形パターンは、(A3 )と同様に、上に凸の部分
(z 1 部に対応する)と下に凸の部分(z2 部に対応す
る)とが順に連続して表れると共に、これら凹凸部の図
中左右両側が水平(ゼロ)となる。従ってこのときの変
化率データd3 の波(凸部)の数や波形パターンが、
(A3 )に示す波形と一致すると共に他の(B3 )〜
(E3 )に示す波形とは一致しないため、(A4 )に示
すようにシーリングが良好であると判定される。
【0043】これに対して(B)と同様のシーリング不
良(位置がずれ)が発生した場合には、このときの高さ
変化率データd3 の波形パターンは、(B3 )と同様
に、上に凸の部分(z4 部に対応する)が表れると共
に、少し間をおいて下に凸の部分(z6 部に対応する)
と上に凸の部分(z7 部対応する)とが順に連続して表
れる。従ってこのときの高さ変化率データd3 の波(凸
部)の数や波形パターンが、(B3 )に示す波形と一致
すると共に(A3 )に示す波形とは一致しないため、
(B4 )に示すようにシーリングが不良であると判定さ
れる。また(C)〜(E)と同様のシーリング不良(位
置ずれ、吐出量不足又は途切れ)が発生した場合にも、
上記と同様にしてシーリングが不良であると判定され
る。
【0044】なお上記比較判定の際には、波(凸部)の
高さ等の比較要素を適宜加えることによって、比較判定
の精度をより高めることもできる。
【0045】一方、上記(S102)において、断面形
状が検出されずに(検出点P1 ,P 2 間等)断面形状デ
ータd3 が無いと判断した場合には、センサコントロー
ラ8から入力した吐出量データd4 と設定値とを比較し
てシーリングの良否を判定(S104)する。その際例
えば、図5(a)に示すように検出点P1 ,P2 間の6
a部においてシーリング剤6の吐出量不足が発生する
と、図5(b)に示すようにこの6a部の検出信号a2
(吐出量データd4 )が、他に比べて突出して設定値S
を越える。その結果シーリング不良であると判定され
る。
【0046】続いて、上記比較判定(S103,S10
4)の結果シーリングが良好であると判定された場合
(S105)には、シーリングが終了か否かを判断(S
109)する。ここでシーリング終了信号j2 を入力し
てシーリング終了と判断した場合には処理を終了し(S
110)、シーリング中と判断した場合には前述のS1
01の処理に戻る。
【0047】一方、上記比較判定(S103,S10
4)の結果シーリングが不良であると判定された場合
(S105)には、続いて位置補正演算(S106)、
補正データ出力(S107)を行う。即ち、図3の
(B),(C)のようにシール剤6の位置がずれた場
合、高さ変化率基準データd3 ′におけるz3 部((A
3 )参照)と、高さ変化率データd3 におけるz8 部又
はz10部((B3 ),(C3 )参照)との距離を求め
(S106)、この距離を表わす補正データhをロボッ
トコントローラ12へ出力する(S107)。その結
果、制御信号iが補正されシーリングガン4の位置決め
誤差が補正されて、シーリングガン4の軌導が修正され
る。またこのときの位置データgを表示部11へ出力す
る(S108)。表示部11ではこの位置データgに基
づきシーリング不良発生部の位置を表示する。位置デー
タgを出力した後は、前述と同様にしていシーリングが
終了か否かの判断を行う(S109)。
【0048】以上のように本実施例によれば、シール剤
6の位置ずれ、吐出量不足又は途切れといったシーリン
グ不良が発生しても、当該シーリング部の断面形状検出
信号a1 に基づく高さ変化率データd3 と、高さ変化率
基準データd3 との比較判定によって、前記シーリング
不良を検知することができる。同時にシーリング不良発
生位置も特定できる。なお、シーリングスピードやシー
ル剤6の粘度の相違等によってシール剤6自体の断面形
状が多少厚くなったり薄くなったりする場合や、シーリ
ングガン4の位置決め誤差等による断面形状検出部2と
シール剤6との間の距離の変化によって断面形状が変化
する場合も考えられるが、かかる場合でも、高さ変化率
を比較(高さ変化率データd3 と高さ変化率基準データ
3 ′との比較)するため有効なシーリングの良否判定
を行うことができる。
【0049】また図5(a)に示すように検出点P1
2 間においてシール剤6の吐出量不足や途切れといっ
たシーリング不良が発生しても、当該シーリング部の吐
出量検出信号a2 に基づく吐出量データd4 と、吐出量
設定データd4 ′との比較判定によって、前記シーリン
グ不良を検知することができる。
【0050】なお上記実施例では、断面形状検出部2及
び吐出量検出部7にレーザセンサ2a,7aを備えた場
合について示したが、もちろんこれに限定するものでは
なく、同様の断面形状や吐出量を検出できるものであれ
ばよい。
【0051】
【発明の効果】以上実施例と共に具体的に説明したよう
に本発明によれば、高さ変化率データの比較判定を行う
ことによって、シール剤6の位置ずれ、吐出量不足又は
途切れといったシーリング不良を自動的に検知すること
ができる。また吐出量検出部を備え、この検出信号と設
定値との比較判定を行うことによって、高さ変化率デー
タ比較判定点とその次の高さ変化率データ比較判定点と
の間において生起する虞のあるシール剤の吐出量不足や
途切れといったシーリング不良も自動的に検知すること
ができる。従って作業員の手間が省けて負担が軽減され
ると共に、シーリング作業の自動化をより促進させ、塗
装工程の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るシーリング良否判定装置
を備えたシーリングロボットを示す説明図である。
【図2】(a)はシーリング作業状態を示す図1のA部
拡大斜視図、(b)は(a)のB方向矢視図、(c)は
(a)のC−C線矢視断面図である。
【図3】シーリング部近傍の断面形状と、その断面形状
データの波形、高さ変化率データの波形及び良否判定結
果であって、(A)はシーリングが良好な場合、
(B),(C)はシール剤の位置がつなぎ目からずれた
場合、(D)はシール剤の吐出量が不足した場合、
(E)はシール剤が途切れた場合を示す説明図である。
【図4】図1に示す比較判定部の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図5】吐出量検出部の検出状態を示す説明図である。
【図6】ボデーの塗装工程を示す説明図である。
【図7】シーリング工程を示す説明図である。
【図8】シーリング部の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シーリングロボット本体 2 断面形状検出部 2a レーザセンサ 4 シーリングガン 5 つなぎ目 6 シール剤 7 吐出量検出部 7a レーザセンサ 8 センサコントローラ 9 基準データ記憶部 10 比較判定部 11 表示部 12 ロボットコントローラ 13 変化率演算部 14 変化率データ処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 5/00 - 5/02 B05C 11/00,11/10 B05D 1/02,1/26,3/00 B05B 12/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーリング方向に沿って移動しつつシー
    リング部近傍の前記シーリング方向と略直角な方向の断
    面形状を逐次検出する断面形状検出部と、 この断面形状検出部を前記シーリング方向に沿って移動
    させる移動手段と、 代表的なシーリング良好部又は不良部近傍の前記断面形
    状の高さ変化率データを基準データとして予め記憶する
    基準データ記憶部と、 前記断面形状検出部によって検出された前記断面形状の
    高さ変化率を演算する変化率演算部と、 この変化率演算部によって演算された高さ変化率データ
    と、前記基準データ記憶部の高さ変化率基準データとを
    比較してシーリングの良否を判定する比較判定部とを有
    することを特徴とするシーリング良否判定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するシーリング良否判定
    装置において、 移動手段により断面形状検出部と共にシーリング方向に
    沿って移動しつつ連続的にシール剤の吐出量を検出する
    吐出量検出部を備えると共に、比較判定部ではこの吐出
    量検出部の検出信号と設定値とを比較して前記シール剤
    の吐出量の良否をも判定することを特徴とするシーリン
    グ良否判定装置。
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