JP3082380B2 - 書き換え可能な光情報記録媒体 - Google Patents

書き換え可能な光情報記録媒体

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JP3082380B2
JP3082380B2 JP03342020A JP34202091A JP3082380B2 JP 3082380 B2 JP3082380 B2 JP 3082380B2 JP 03342020 A JP03342020 A JP 03342020A JP 34202091 A JP34202091 A JP 34202091A JP 3082380 B2 JP3082380 B2 JP 3082380B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録・消去及び再生を
行うことができる書き換え可能な光情報記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、書き換え可能な光情報記録媒体とし
て、光照射により結晶状態を可逆的変化、つまり、非晶
質−結晶質間で相転移させ、それに伴って生じる反射率
の変化を利用する相変化型の光ディスクが知られてい
る。この光情報記録媒体の結晶質部分における反射率は
15〜30%程度である。即ち、この反射率は、コンパクト
ディスク(以下、CDという)の反射率65%以上(CD
規格)に比べてかなり低いといえる。尚、非晶質部分
(例えば、記録状態部分)を得るには、記録膜(光記録
層)に大きな光エネルギー(高レーザパワー)を短い時
間照射し高温溶融状態から急冷することにより達成され
る。又、結晶質部分(例えば、消去状態部分)を得るに
は、記録膜(光記録層)に小さな光エネルギー(低レー
ザパワー)を長い時間照射し低温溶融状態から徐冷する
ことにより達成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光情報記録
媒体の反射率が低い場合における再生では、レーザパワ
ー(光エネルギー)を大きくすれば良い。しかし、再生
のためのレーザパワーは、CDの場合では 0.2mW程度で
あるのに対して、上述の光情報記録媒体では 1.2mW程度
とCDの場合の6倍近くとなってしまう。このように、
レーザパワーを大きくして使用すると、その光源である
レーザダイオード自身の寿命の低下をもたらすと共に光
情報記録媒体側に対しても記録ピットの非晶質部分の結
晶質化をもたらし再生耐久性(寿命)に問題を生じてい
た。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的とするところは、書き換え
可能な光情報記録媒体において、所定の波長の光に対す
る結晶質部分の反射率を増加させ、非晶質部分の反射率
を抑えることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、基板上に下層保護膜、記録膜、上層保
護膜及び反射膜を順次形成し、前記基板側から所定の波
長の光を使用して記録・消去及び再生を行う書き換え可
能な光情報記録媒体であって、前記下層保護膜と前記記
録膜とはそれら2つの膜を単位とする多層構造から成
り、前記下層保護膜と前記記録膜の結晶質部分及び前記
上層保護膜の各膜厚は前記所定の波長の光の1/4波長
を各膜の屈折率で割った商の整数倍に等しくして前記所
定の波長の光に対する反射光の位相がそれぞれ位相整合
するようにし、前記記録膜の膜厚は前記所定の波長の1
/4波長を前記記録膜の非晶質部分の屈折率で割った商
の整数倍と離れており前記記録膜の前記非晶質部分で位
相整合しないようにしたことを特徴とする。
【0006】
【作用及び効果】本発明の書き換え可能な光情報記録媒
体は、基板上に下層保護膜、記録膜、上層保護膜及び反
射膜が順次形成されている。上記下層保護膜と上記記録
膜とはそれら2つの膜を単位とする多層構造から成る。
そして、下層保護膜と記録膜の結晶質部分及び上層保護
膜の各膜厚は使用される所定の波長の光の1/4波長を
各膜の屈折率で割った商の整数倍に等しくされる。つま
り、薄膜における光の干渉効果により、所定の波長の光
に対する反射光の位相が記録膜の結晶質部分に対応した
部分の各膜で位相整合され、各膜を透過する光量が増加
する。また、記録膜の膜厚は所定の波長の1/4波長を
記録膜の非晶質部分の屈折率で割った商の整数倍と離れ
ているので、記録膜の非晶質部分で位相整合しない。
れらにより、本発明の書き換え可能な光情報記録媒体は
所定の波長の光に対する記録膜の結晶質部分の反射率を
高く、非晶質部分の反射率を低く抑えることができる。
従って、本発明の書き換え可能な光情報記録媒体は、再
生のためのレーザパワーを記録膜の結晶質部分の反射率
が高くなった分だけ下げることができる。又、レーザダ
イオード(光源)は寿命が向上し、書き換え可能な光情
報記録媒体は記録ピットの再生耐久性が向上する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係る書き換え可能な光情報記録
媒体の断面構造を示した模式図である。書き換え可能な
光情報記録媒体10は、例えば、円盤状の透明なガラス
又はプラスチックから成る基板1上に順次、以下の膜が
積層され形成されている。基板1上に下層保護膜2及び
記録膜3とを単位として多層構造(1乃至3単位)から
成る多層膜部4を形成した。この多層膜部4上に、更
に、上層保護膜5を形成した。そして、上層保護膜5上
に反射膜6を形成した。尚、下層保護膜2及び上層保護
膜5の材料としてはZnS-SiO2,SiN,SiO2,TiO2
など透明な高融点のものを用いる。又、記録膜3の材料
としては GeSbTe系又は InSbTe系などの書き換え
可能な相変化型のものを用いる。又、反射膜6の材料と
してはAu,Al などの金属を用いる。
【0008】下層保護膜2及び上層保護膜5はZnS-S
iO2(屈折率2.0)で膜厚を 200nmとした。又、記録膜3
は Ge 2 Sb 2 Te 5 〔屈折率 非晶質部分:4.9−i 1.4,
結晶質部分:5.7−i 3.4,(λ=830nm)〕で膜厚を35nmと
した。そして、反射膜4はAl で膜厚を40nmとした。使
用される 830nmの波長の光の1/4波長を下層保護膜2
及び上層保護膜5の屈折率 2.0で割った商は103.75nmと
なる。ここで、下層保護膜2及び上層保護膜5の膜厚は
200nmであり、上記103.75nmの2倍にほぼ等しいので、
反射光の位相は位相整合する。又、使用される 830nmの
波長の光の1/4波長を記録膜3の結晶質部分の屈折率
5.7で割った商は約36.4nmとなる。又、同じく、使用さ
れる 830nmの波長の光の1/4波長を記録膜3の非晶質
部分の屈折率 4.9で割った商は約 42.35nmとなる。ここ
で、記録膜3の膜厚は35nmであり、上記結晶質部分にお
ける約36.4nmにほぼ等しいので、この記録膜3の結晶質
部分では反射光の位相は位相整合する。従って、記録膜
3の結晶質部分に対応した部分の反射率は増加すること
になる。一方、上記非晶質部分における約 42.35nmは記
録膜3の膜厚35nmと離れているので、この記録膜3の非
晶質部分では反射光の位相は位相整合しない。従って、
記録膜3の非晶質部分に対応した部分の反射率は低く抑
えられることになる。本発明に係る書き換え可能な光情
報記録媒体の他の実施例としては、上述の実施例の構造
上にオーバコートを施し、保護板又はもう1つの同様の
光情報記録媒体を接着材などで張り合わせても良い。
【0009】「シミュレーション方法」薄膜における光
の干渉を考える。記録膜3が単層の場合、屈折率n0,n
2 の2つの媒質の中間に屈折率n1 で厚さd1 の薄膜が
あるとする。これに屈折率n2 の媒質側から光が垂直入
射した場合の振幅反射率R1 は、次式にて表される。 R1=(r1+r0 expiδ1)/(1+r10 expiδ1) 尚、δ1 は屈折率n0 の媒質側と屈折率n2 の媒質側と
の膜面の光の位相差であり、光の波長をλとすると、 δ1=(2π/λ)2n11 となる。又、r1,r0 は反射・屈折の法則から r1=(n2−n1)/(n2+n1) r0=(n1−n0)/(n1+n0) で与えられる。ここで、nx は複素数であり、 nx=nx′−ikx
(kx: 消衰係数)で表される。
【0010】記録膜3が2層,3層,…,n層と多層の
ときは、仮想膜面上に次の膜があると考える。すると、
振幅反射率Rn は、次式にて表される。 R2=(r2+R1 expiδ2)/(1+R12 expiδ2) R3=(r3+R2 expiδ3)/(1+R23 expiδ3) : Rn=(rn+Rn-1 expiδn)/(1+Rn-1n expiδn) ここで、 δn=(2π/λ)2nnn n=(nn+1−nn)/(nn+1+nn) である。そして、記録膜3がn層と多層であるときのエ
ネルギー反射率Rは R=|Rn2 ……… (1) と表される。従って、下層保護膜2、記録膜3及び上層
保護膜5の各層の屈折率と膜厚、光の波長を与えて上式
(1) を計算する。
【0011】図2に、記録膜3の層数が1層、2層及び
3層のときの非晶質部分及び結晶質部分の反射率のシミ
ュレーション結果を示した。図から記録膜3の層数が増
えるにつれ、反射率が増加しているのが分かる。但し、
記録膜3の膜組成は、Te の含有量が90%以下〔例え
ば、 GeSbTe系の場合、(Ge1-ySby)xTe1-x;x=
0.1〜1.0,y=0.0〜1.0〕であり、且つ、膜厚は30nm以
上とする。この反射率の増加は、屈折率の異なる薄膜で
の光の干渉効果によるものであり、レーザ反射鏡などに
も応用されている。
【0012】以上のように、本発明の書き換え可能な光
情報記録媒体は、下層保護膜2及び記録膜3から成る多
層膜部4と上層保護膜5とによる多層構造とし、所定の
波長の光に対して各々所定の膜厚とすることにより、所
定の波長の光に対して結晶質部分の反射率を高く、非晶
質部分の反射率を低く抑えることができる。つまり、本
発明の書き換え可能な光情報記録媒体は再生のためのレ
ーザパワーを結晶質部分の反射率が高くなった分だけ下
げることができる。これにより、レーザダイオードの寿
命が向上し、書き換え可能な光情報記録媒体の記録ピッ
トの再生耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る書き換え可能
な光情報記録媒体の断面構造を示した模式図である。
【図2】本発明に係る書き換え可能な光情報記録媒体に
おいて、記録膜の層数を1層、2層及び3層としたとき
の非晶質部分及び結晶質部分の反射率のシミュレーショ
ン結果を示した図である。
【符号の説明】
1−基板 2−保護膜 3−記録膜 4−多層膜
部 5−上層保護膜 6−反射膜 10−書き換え可能な光情報記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 522

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下層保護膜、記録膜、上層保護
    膜及び反射膜を順次形成し、前記基板側から所定の波長
    の光を使用して記録・消去及び再生を行う書き換え可能
    な光情報記録媒体であって、 前記下層保護膜と前記記録膜とはそれら2つの膜を単位
    とする多層構造から成り、前記下層保護膜と前記記録膜
    の結晶質部分及び前記上層保護膜の各膜厚は前記所定の
    波長の光の1/4波長を各膜の屈折率で割った商の整数
    倍に等しくして前記所定の波長の光に対する反射光の位
    相がそれぞれ位相整合するようにし、 前記記録膜の膜厚は前記所定の波長の1/4波長を前記
    記録膜の非晶質部分の屈折率で割った商の整数倍と離れ
    ており前記記録膜の前記非晶質部分で位相整合しないよ
    うに したことを特徴とする光情報記録媒体。
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