JP3081161B2 - 手摺りの取り付け方法および取り付け構造 - Google Patents
手摺りの取り付け方法および取り付け構造Info
- Publication number
- JP3081161B2 JP3081161B2 JP33209496A JP33209496A JP3081161B2 JP 3081161 B2 JP3081161 B2 JP 3081161B2 JP 33209496 A JP33209496 A JP 33209496A JP 33209496 A JP33209496 A JP 33209496A JP 3081161 B2 JP3081161 B2 JP 3081161B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- handrail
- support
- support member
- frame
- fixing agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Steps, Ramps, And Handrails (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅のベラン
ダや踊り場などのバルコニーに設けられるバルコニー用
手摺りとか、開放廊下や階段に沿って設けられる手摺り
とか、屋上の周囲に設けられる手摺りなどを取り付ける
手摺りの取り付け方法および取り付け構造に関する。
ダや踊り場などのバルコニーに設けられるバルコニー用
手摺りとか、開放廊下や階段に沿って設けられる手摺り
とか、屋上の周囲に設けられる手摺りなどを取り付ける
手摺りの取り付け方法および取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のように手摺りを躯体に取り付ける
場合、従来では、次のように施工していた。図14の
(a)および(b)の要部の斜視図に示すように、先
ず、躯体01の施工時に、手摺り支柱の取り付け予定箇
所に相当する箇所にコア材02を型枠として穴03を形
成するとともに、そこにアンカープレート04を予め設
置しておく。
場合、従来では、次のように施工していた。図14の
(a)および(b)の要部の斜視図に示すように、先
ず、躯体01の施工時に、手摺り支柱の取り付け予定箇
所に相当する箇所にコア材02を型枠として穴03を形
成するとともに、そこにアンカープレート04を予め設
置しておく。
【0003】そして、躯体01の施工後に、図14の
(c)の要部の断面図に示すように、手摺り支柱05の
下端をアンカープレート04に溶接によって一体連接す
る。次いで、図14の(d)の要部の断面図に示すよう
に、手摺り支柱05の足元と穴03との隙間部分にモル
タル06を詰めて硬化させ、手摺り支柱05を取り付け
固定していた。
(c)の要部の断面図に示すように、手摺り支柱05の
下端をアンカープレート04に溶接によって一体連接す
る。次いで、図14の(d)の要部の断面図に示すよう
に、手摺り支柱05の足元と穴03との隙間部分にモル
タル06を詰めて硬化させ、手摺り支柱05を取り付け
固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
法では、躯体01の施工の際のコア材02およびアンカ
ープレート04の設置と、躯体01の施工後の溶接、な
らびに、モルタル詰めといったように、作業ならびに管
理が施工工程の多岐にわたり、品質管理を行いづらい上
に複数種の職人が必要で、工期ならびに工費が増大する
欠点があった。
法では、躯体01の施工の際のコア材02およびアンカ
ープレート04の設置と、躯体01の施工後の溶接、な
らびに、モルタル詰めといったように、作業ならびに管
理が施工工程の多岐にわたり、品質管理を行いづらい上
に複数種の職人が必要で、工期ならびに工費が増大する
欠点があった。
【0005】また、バルコニーや開放廊下などでは、手
摺り支柱05を取り付ける箇所が跳ね出しスラブの外端
縁の細い幅の突条部であることが多く、そのような細い
部分に、周囲に溶接のための隙間を確保するためにコア
材02によって比較的大きな穴03を形成しなければな
らず、躯体コンクリートに欠損を生じやすい欠点があっ
た。
摺り支柱05を取り付ける箇所が跳ね出しスラブの外端
縁の細い幅の突条部であることが多く、そのような細い
部分に、周囲に溶接のための隙間を確保するためにコア
材02によって比較的大きな穴03を形成しなければな
らず、躯体コンクリートに欠損を生じやすい欠点があっ
た。
【0006】また、手摺り支柱05の下端がアンカープ
レート04に溶接によって一体連接されているため、地
震などで躯体01が震動したときに、溶接箇所や、それ
に近いモルタル06で手摺り支柱05を支持している箇
所に応力が集中し、手摺り支柱05の下端箇所が破損す
る欠点があった。逆に、手摺り支柱05の剛性の方が高
いときには、躯体01側にクラックを発生して躯体01
の損壊を助長する欠点があった。
レート04に溶接によって一体連接されているため、地
震などで躯体01が震動したときに、溶接箇所や、それ
に近いモルタル06で手摺り支柱05を支持している箇
所に応力が集中し、手摺り支柱05の下端箇所が破損す
る欠点があった。逆に、手摺り支柱05の剛性の方が高
いときには、躯体01側にクラックを発生して躯体01
の損壊を助長する欠点があった。
【0007】また、弱い地震に伴う微震動であるとか、
風圧に伴う微震動などを繰り返して受けた場合でも、上
述同様に応力が集中し、手摺り支柱05の下端箇所が疲
労して破損したり、躯体01側にクラックを発生したり
する欠点があった。
風圧に伴う微震動などを繰り返して受けた場合でも、上
述同様に応力が集中し、手摺り支柱05の下端箇所が疲
労して破損したり、躯体01側にクラックを発生したり
する欠点があった。
【0008】殊に、長く連続している手摺りの場合、従
来では、手摺り支柱05の上端部に取り付けた笠木の水
平方向の突出端部どうしを剛性の高い連結部材を介して
ボルト連結などにより連結している。このような場合に
は、躯体01から手摺り支柱05に、あるいは、手摺り
支柱05から躯体01に色々な方向から応力がかかり、
躯体01や手摺り支柱05の破損が激しくなる欠点があ
った。
来では、手摺り支柱05の上端部に取り付けた笠木の水
平方向の突出端部どうしを剛性の高い連結部材を介して
ボルト連結などにより連結している。このような場合に
は、躯体01から手摺り支柱05に、あるいは、手摺り
支柱05から躯体01に色々な方向から応力がかかり、
躯体01や手摺り支柱05の破損が激しくなる欠点があ
った。
【0009】また、図15の概略平面図に示すように、
コーナー部Cがあるような手摺りの場合、従来では、コ
ーナー部Cにコーナー支柱08を立設するとともに、そ
のコーナー支柱08に連結金具09を取り付け、手摺り
支柱05の上端部に取り付けた笠木07の水平方向の突
出端部どうしを連結金具09に突き合わせ、ビス止めな
どにより剛体連結している。このような場合には、方向
の異なる笠木07からコーナー支柱08を大きく変位さ
せる応力が作用しやすく、コーナー支柱08の破損や躯
体01のコーナー部Cでの欠損を生じやすい欠点があっ
た。
コーナー部Cがあるような手摺りの場合、従来では、コ
ーナー部Cにコーナー支柱08を立設するとともに、そ
のコーナー支柱08に連結金具09を取り付け、手摺り
支柱05の上端部に取り付けた笠木07の水平方向の突
出端部どうしを連結金具09に突き合わせ、ビス止めな
どにより剛体連結している。このような場合には、方向
の異なる笠木07からコーナー支柱08を大きく変位さ
せる応力が作用しやすく、コーナー支柱08の破損や躯
体01のコーナー部Cでの欠損を生じやすい欠点があっ
た。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みて為され
たものであって、請求項1に係る発明の手摺りの取り付
け方法は、短い工期で安価に手摺りを取り付けることが
できながら、施工途中での衝撃を吸収して効率良く手摺
りを取り付けるとともに、長い手摺りでも効率良く取り
付けることができるようにすることを目的とし、また、
請求項2に係る発明の手摺りの取り付け方法は、コーナ
ー部を有する手摺りでも効率良く取り付けることができ
るようにすることを目的とする。更に、請求項3に係る
発明の手摺りの取り付け構造は、地震などの大きな震動
や、微震動の繰り返しに起因する手摺り支柱、躯体の破
損を防止して耐久性を向上できるとともに、長い手摺り
でも耐久性を向上できるようにすることを目的とする。
たものであって、請求項1に係る発明の手摺りの取り付
け方法は、短い工期で安価に手摺りを取り付けることが
できながら、施工途中での衝撃を吸収して効率良く手摺
りを取り付けるとともに、長い手摺りでも効率良く取り
付けることができるようにすることを目的とし、また、
請求項2に係る発明の手摺りの取り付け方法は、コーナ
ー部を有する手摺りでも効率良く取り付けることができ
るようにすることを目的とする。更に、請求項3に係る
発明の手摺りの取り付け構造は、地震などの大きな震動
や、微震動の繰り返しに起因する手摺り支柱、躯体の破
損を防止して耐久性を向上できるとともに、長い手摺り
でも耐久性を向上できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の手
摺りの取り付け方法は、上述のような目的を達成するた
めに、手摺り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部
材を嵌入する支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、支持穴内
に接着固定剤を注入し、支持部材を支持穴内に嵌入する
とともに、支持部材に備えられたプレートの下向き面と
躯体の上面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾
性体を介装し、支持部材のレベル合わせを行った後、支
持部材を仮固定して接着固定剤を硬化させ、前記手摺り
支柱の上端部に取り付けた笠木の水平方向の突出端部ど
うしを伸縮および屈曲可能な連結部材を介して連結する
ことを特徴としている。
摺りの取り付け方法は、上述のような目的を達成するた
めに、手摺り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部
材を嵌入する支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、支持穴内
に接着固定剤を注入し、支持部材を支持穴内に嵌入する
とともに、支持部材に備えられたプレートの下向き面と
躯体の上面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾
性体を介装し、支持部材のレベル合わせを行った後、支
持部材を仮固定して接着固定剤を硬化させ、前記手摺り
支柱の上端部に取り付けた笠木の水平方向の突出端部ど
うしを伸縮および屈曲可能な連結部材を介して連結する
ことを特徴としている。
【0012】また、請求項2に係る発明の手摺りの取り
付け方法は、上述のような目的を達成するために、手摺
り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部材を嵌入す
る支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、前記支持穴内に接着
固定剤を注入し、前記支持部材を前記支持穴内に嵌入す
るとともに、前記支持部材に備えられたプレートの下向
き面と前記躯体の上面との間に、両面それぞれに密接す
る状態で弾性体を介装し、前記支持部材のレベル合わせ
を行った後、前記支持部材を仮固定して前記接着固定剤
を硬化させ、前記手摺り支柱の上端部に取り付けた笠木
の水平方向の突出端部どうしをコーナー部で連結すると
きに、前記笠木の水平方向の突出端部どうしを伸縮およ
び屈曲可能なコーナー用連結部材を介して連結し、か
つ、前記コーナー部に支持柱を用いないことを特徴とし
ている。
付け方法は、上述のような目的を達成するために、手摺
り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部材を嵌入す
る支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、前記支持穴内に接着
固定剤を注入し、前記支持部材を前記支持穴内に嵌入す
るとともに、前記支持部材に備えられたプレートの下向
き面と前記躯体の上面との間に、両面それぞれに密接す
る状態で弾性体を介装し、前記支持部材のレベル合わせ
を行った後、前記支持部材を仮固定して前記接着固定剤
を硬化させ、前記手摺り支柱の上端部に取り付けた笠木
の水平方向の突出端部どうしをコーナー部で連結すると
きに、前記笠木の水平方向の突出端部どうしを伸縮およ
び屈曲可能なコーナー用連結部材を介して連結し、か
つ、前記コーナー部に支持柱を用いないことを特徴とし
ている。
【0013】(削除)
【0014】そして、請求項3に係る発明の手摺りの取
り付け構造は、上述のような目的を達成するために、手
摺り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部材を、躯
体の所定箇所に穿った支持穴に嵌入して接着固定剤によ
り固定し、支持部材に備えられたプレートの下向き面と
躯体の上面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾
性体を介装し、かつ、前記手摺り支柱の上端部に取り付
けた笠木の水平方向の突出端部どうしを伸縮および屈曲
可能な連結部材を介して連結して構成する。
り付け構造は、上述のような目的を達成するために、手
摺り支柱の下端側に連接したロッド状の支持部材を、躯
体の所定箇所に穿った支持穴に嵌入して接着固定剤によ
り固定し、支持部材に備えられたプレートの下向き面と
躯体の上面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾
性体を介装し、かつ、前記手摺り支柱の上端部に取り付
けた笠木の水平方向の突出端部どうしを伸縮および屈曲
可能な連結部材を介して連結して構成する。
【0015】(削除)
【0016】
【作用】請求項1に係る発明の手摺りの取り付け方法の
構成によれば、躯体施工後において、支持穴の形成と、
接着固定剤による接着と、弾性体の介装と、レベル合わ
せとによって手摺り支柱を躯体に取り付けることができ
る。また、接着固定剤が硬化するまでの仮固定の間にお
いて、他物の接触などに起因して手摺り支柱に外力が加
えられても、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾
性変位と弾性体とによって吸収することができる。その
うえ、長い手摺りの場合に、笠木から笠木に震動などに
よる衝撃が伝播することを、連結部材の伸縮と屈曲とに
よって吸収することができる。
構成によれば、躯体施工後において、支持穴の形成と、
接着固定剤による接着と、弾性体の介装と、レベル合わ
せとによって手摺り支柱を躯体に取り付けることができ
る。また、接着固定剤が硬化するまでの仮固定の間にお
いて、他物の接触などに起因して手摺り支柱に外力が加
えられても、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾
性変位と弾性体とによって吸収することができる。その
うえ、長い手摺りの場合に、笠木から笠木に震動などに
よる衝撃が伝播することを、連結部材の伸縮と屈曲とに
よって吸収することができる。
【0017】(削除)
【0018】また、請求項2に係る発明の手摺りの取り
付け方法の構成によれば、躯体施工後において、支持穴
の形成と、接着固定剤による接着と、弾性体の介装と、
レベル合わせとによって手摺り支柱を躯体に取り付ける
ことができる。 また、接着固定剤が硬化するまでの仮固
定の間において、他物の接触などに起因して手摺り支柱
に外力が加えられても、その衝撃を、ロッド状の支持部
材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収することがで
きる。 そのうえ、手摺りのコーナー部において、笠木か
ら笠木に、震動などによる直交する方向の衝撃が伝播す
ることを、コーナー用連結部材の伸縮と屈曲とによって
吸収することができる。
付け方法の構成によれば、躯体施工後において、支持穴
の形成と、接着固定剤による接着と、弾性体の介装と、
レベル合わせとによって手摺り支柱を躯体に取り付ける
ことができる。 また、接着固定剤が硬化するまでの仮固
定の間において、他物の接触などに起因して手摺り支柱
に外力が加えられても、その衝撃を、ロッド状の支持部
材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収することがで
きる。 そのうえ、手摺りのコーナー部において、笠木か
ら笠木に、震動などによる直交する方向の衝撃が伝播す
ることを、コーナー用連結部材の伸縮と屈曲とによって
吸収することができる。
【0019】そして、請求項3に係る発明の手摺りの取
り付け構造の構成によれば、地震などの大きな震動や、
小さな震動や風圧などの微震動に起因して躯体と手摺り
支柱との接合箇所に加えられる外力を、ロッド状の支持
部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収することが
できる。そのうえ、長い手摺りの場合に、笠木から笠木
に震動などによる衝撃が伝播することを、連結部材の伸
縮と屈曲とによって吸収することができる。
り付け構造の構成によれば、地震などの大きな震動や、
小さな震動や風圧などの微震動に起因して躯体と手摺り
支柱との接合箇所に加えられる外力を、ロッド状の支持
部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収することが
できる。そのうえ、長い手摺りの場合に、笠木から笠木
に震動などによる衝撃が伝播することを、連結部材の伸
縮と屈曲とによって吸収することができる。
【0020】(削除)
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の手摺り支柱の取り
付け方法および取り付け構造の実施例を図面に基づいて
詳述する。
付け方法および取り付け構造の実施例を図面に基づいて
詳述する。
【0022】先ず、図1の(a)の要部の斜視図に示す
ように、躯体としてのバルコニーの床スラブWの端縁の
突条部1の上面に、その長手方向に所定間隔を隔てて、
墨出しにより支持穴2[図1の(b)参照]の穿設箇所
3をマーキングする。
ように、躯体としてのバルコニーの床スラブWの端縁の
突条部1の上面に、その長手方向に所定間隔を隔てて、
墨出しにより支持穴2[図1の(b)参照]の穿設箇所
3をマーキングする。
【0023】次いで、図1の(b)の要部の平面図およ
び図1の(c)の断面図に示すように、マーキングした
穿設箇所3に、ドリル4により所定径で所定深さ(例え
ば、直径20mmで深さが約60mmなど)の支持穴2を穿つ。
び図1の(c)の断面図に示すように、マーキングした
穿設箇所3に、ドリル4により所定径で所定深さ(例え
ば、直径20mmで深さが約60mmなど)の支持穴2を穿つ。
【0024】その後、図1の(d)の断面図に示すよう
に、上記支柱支持穴2…それぞれ内に接着固定剤(エポ
キシ樹脂系接着剤)5を注入する。これと同時あるいは
これよりも前に、図2の全体概略正面図に示すように、
突条部1の長手方向に所定間隔を隔てた所定箇所に、手
摺り6の隣り合う手摺り支柱7どうしを連結する上下一
対のアルミ製の横材8,9のうちの下方側の横材9を把
持する手摺り固定具10を取り付けておく。この手摺り
固定具10は、図示しないが、突条部1および横材9そ
れぞれに対して挟持部材をボルトによって螺進させるこ
とにより、把持ならびにその解除を行えるように構成さ
れている。また、パンタグラフ式の昇降機構を備え、横
材9の把持高さを調節して後述の支持部材11のレベル
合わせを行えるように構成されている。
に、上記支柱支持穴2…それぞれ内に接着固定剤(エポ
キシ樹脂系接着剤)5を注入する。これと同時あるいは
これよりも前に、図2の全体概略正面図に示すように、
突条部1の長手方向に所定間隔を隔てた所定箇所に、手
摺り6の隣り合う手摺り支柱7どうしを連結する上下一
対のアルミ製の横材8,9のうちの下方側の横材9を把
持する手摺り固定具10を取り付けておく。この手摺り
固定具10は、図示しないが、突条部1および横材9そ
れぞれに対して挟持部材をボルトによって螺進させるこ
とにより、把持ならびにその解除を行えるように構成さ
れている。また、パンタグラフ式の昇降機構を備え、横
材9の把持高さを調節して後述の支持部材11のレベル
合わせを行えるように構成されている。
【0025】その後、図3の一部省略拡大断面図、およ
び、図4の全体概略正面図に示すように、支持穴2…そ
れぞれ内に手摺り6の手摺り支柱7の下部に連接したロ
ッド状の支持部材11を嵌入するように手摺り6を設置
する。
び、図4の全体概略正面図に示すように、支持穴2…そ
れぞれ内に手摺り6の手摺り支柱7の下部に連接したロ
ッド状の支持部材11を嵌入するように手摺り6を設置
する。
【0026】そして、支持部材11に備えられた手摺り
支柱7に一体のプレート12の下向き面と突条部1の上
面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾性体13
を介装するとともに、手摺り固定具10により、支持部
材11のレベル合わせを行った後に支持部材11を仮固
定し、その仮固定状態で所定時間放置して接着固定剤5
を硬化させる。この硬化に要する放置時間は、夏や冬な
ど、外気温度の違いによって異なるが安全を見込んで24
時間を確保すれば良い。
支柱7に一体のプレート12の下向き面と突条部1の上
面との間に、両面それぞれに密接する状態で弾性体13
を介装するとともに、手摺り固定具10により、支持部
材11のレベル合わせを行った後に支持部材11を仮固
定し、その仮固定状態で所定時間放置して接着固定剤5
を硬化させる。この硬化に要する放置時間は、夏や冬な
ど、外気温度の違いによって異なるが安全を見込んで24
時間を確保すれば良い。
【0027】接着固定剤5の硬化後に、支持部材11に
上下移動可能に外嵌した塩化ビニル製の足元キャップ1
4を上方にずらし、接着不良が無いかどうか、ならび
に、レベルに狂いが無いかどうかを調べて接着状態が正
常であることを確認してから、足元キャップ14を突条
部1の上面に接触するように降ろし、手摺り固定具10
による横材9の把持を解除するとともに手摺り固定具1
0を撤去し、手摺り6の取り付け作業を完了する。
上下移動可能に外嵌した塩化ビニル製の足元キャップ1
4を上方にずらし、接着不良が無いかどうか、ならび
に、レベルに狂いが無いかどうかを調べて接着状態が正
常であることを確認してから、足元キャップ14を突条
部1の上面に接触するように降ろし、手摺り固定具10
による横材9の把持を解除するとともに手摺り固定具1
0を撤去し、手摺り6の取り付け作業を完了する。
【0028】接着不良があった場合や、レベルに狂いが
あった場合には、足元キャップ14を上方に位置させた
状態で、接着固定剤5による接着部をトーチで加熱し、
接着固定剤5を軟化させ、再度硬化して接着させたり、
また、レベルを調整してから再度硬化して接着させたり
する。このとき、必要に応じて接着固定剤5を補充して
も良い。
あった場合には、足元キャップ14を上方に位置させた
状態で、接着固定剤5による接着部をトーチで加熱し、
接着固定剤5を軟化させ、再度硬化して接着させたり、
また、レベルを調整してから再度硬化して接着させたり
する。このとき、必要に応じて接着固定剤5を補充して
も良い。
【0029】以上のようにして、バルコニーの床スラブ
などに手摺り6が取り付けられる。そして、この手摺り
6において、手摺り支柱7…の上端にアルミ製の笠木1
5が連接されている。
などに手摺り6が取り付けられる。そして、この手摺り
6において、手摺り支柱7…の上端にアルミ製の笠木1
5が連接されている。
【0030】また、中央箇所では、横材8,9と手摺り
支柱7,7で囲まれた部分に、アルミ製のガラス枠16
により網入りガラス17が取り付けられ、一方、両側箇
所には、横材8,9に所定間隔を隔ててアルミ製の縦材
18が連接されて格子19が構成されている。
支柱7,7で囲まれた部分に、アルミ製のガラス枠16
により網入りガラス17が取り付けられ、一方、両側箇
所には、横材8,9に所定間隔を隔ててアルミ製の縦材
18が連接されて格子19が構成されている。
【0031】前記弾性体13は、図5の平面図に示すよ
うに、その中央に支持部材11を嵌入する孔20が設け
られ、かつ、周方向の一箇所に切り込み21が付設さ
れ、支持部材11を支持穴2内に嵌入した後でもプレー
ト12の下向き面と突条部1の上面との間に介装できる
ように構成されている。また、弾性体13の上面に対し
て下面が傾斜され、水平面よりも傾斜した突条部1の上
面と水平なプレート12の下向き面の両方に密接させら
れるように構成されている。
うに、その中央に支持部材11を嵌入する孔20が設け
られ、かつ、周方向の一箇所に切り込み21が付設さ
れ、支持部材11を支持穴2内に嵌入した後でもプレー
ト12の下向き面と突条部1の上面との間に介装できる
ように構成されている。また、弾性体13の上面に対し
て下面が傾斜され、水平面よりも傾斜した突条部1の上
面と水平なプレート12の下向き面の両方に密接させら
れるように構成されている。
【0032】集合住宅のように、手摺り6が長い場合に
は、図6の正面図に示すように、1戸当たりの手摺り6
の笠木15の水平方向の突出端部どうしを連結部材22
を介して連結する。
は、図6の正面図に示すように、1戸当たりの手摺り6
の笠木15の水平方向の突出端部どうしを連結部材22
を介して連結する。
【0033】連結部材22は、図7の正面図に示すよう
に、笠木15にビスb止めによって連結する連結筒部2
2aに、プラスチック材料による蛇腹部材22bを一体
連接して構成され、伸縮および屈曲可能に構成されてい
る。これにより、笠木15から笠木15に伝播しようと
する地震などの大きな震動や、風圧などの微震動を吸収
できるようになっている。
に、笠木15にビスb止めによって連結する連結筒部2
2aに、プラスチック材料による蛇腹部材22bを一体
連接して構成され、伸縮および屈曲可能に構成されてい
る。これにより、笠木15から笠木15に伝播しようと
する地震などの大きな震動や、風圧などの微震動を吸収
できるようになっている。
【0034】また、図8の平面図に示すように、屋上の
手摺り6などのように、コーナー部Cを有するものの場
合、方向の異なる笠木15の水平方向の突出端部どうし
をコーナー用連結部材23を介して連結する。
手摺り6などのように、コーナー部Cを有するものの場
合、方向の異なる笠木15の水平方向の突出端部どうし
をコーナー用連結部材23を介して連結する。
【0035】コーナー用連結部材23は、前記連結部材
22と同様に構成されていて、図9の平面図に示すよう
に、笠木15にビスb止めによって連結する連結筒部2
3aに、プラスチック材料による蛇腹部材23bを一体
連接して構成され、伸縮および屈曲可能に構成されてい
る。これにより、笠木15から直交する方向の笠木15
に伝播しようとする地震などの大きな震動や、風圧など
の微震動を吸収できるようになっている。
22と同様に構成されていて、図9の平面図に示すよう
に、笠木15にビスb止めによって連結する連結筒部2
3aに、プラスチック材料による蛇腹部材23bを一体
連接して構成され、伸縮および屈曲可能に構成されてい
る。これにより、笠木15から直交する方向の笠木15
に伝播しようとする地震などの大きな震動や、風圧など
の微震動を吸収できるようになっている。
【0036】図10は階段用手摺りの概略側面図であ
り、踊り場のような平坦部分24に手摺り支柱7が立設
されるとともに、その手摺り支柱7の上端にわたって水
平姿勢の笠木15aが設けられている。また、階段部分
25に手摺り支柱7が立設されるとともに、その手摺り
支柱7の上端にわたって傾斜姿勢の笠木15bが設けら
れている。
り、踊り場のような平坦部分24に手摺り支柱7が立設
されるとともに、その手摺り支柱7の上端にわたって水
平姿勢の笠木15aが設けられている。また、階段部分
25に手摺り支柱7が立設されるとともに、その手摺り
支柱7の上端にわたって傾斜姿勢の笠木15bが設けら
れている。
【0037】水平姿勢の笠木15aの長手方向端部と傾
斜姿勢の笠木15bの長手方向端部とが前述同様のコー
ナー用連結部材23を介して接続されて、手摺り6aが
構成されている。これにより、笠木15aと笠木15b
との間で交差する方向に伝播しようとする地震などの大
きな震動や、風圧などの微震動を吸収できるようになっ
ている。
斜姿勢の笠木15bの長手方向端部とが前述同様のコー
ナー用連結部材23を介して接続されて、手摺り6aが
構成されている。これにより、笠木15aと笠木15b
との間で交差する方向に伝播しようとする地震などの大
きな震動や、風圧などの微震動を吸収できるようになっ
ている。
【0038】図11は、コーナー用連結部材の変形例を
示す平面図であり、手摺り6bを構成する隣合う笠木1
5cが互いに 120°の角度で交差する方向を向く状態で
設けられ、笠木15cの長手方向の端部どうしが前述同
様のコーナー用連結部材23を介して接続されててい
る。これにより、隣合う笠木15c間で交差する方向に
伝播しようとする地震などの大きな震動や、風圧などの
微震動を吸収できるようになっている。
示す平面図であり、手摺り6bを構成する隣合う笠木1
5cが互いに 120°の角度で交差する方向を向く状態で
設けられ、笠木15cの長手方向の端部どうしが前述同
様のコーナー用連結部材23を介して接続されててい
る。これにより、隣合う笠木15c間で交差する方向に
伝播しようとする地震などの大きな震動や、風圧などの
微震動を吸収できるようになっている。
【0039】上述実施例では、弾性体13として、支持
部材11を支持穴2内に嵌入した後でもプレート12の
下向き面と突条部1の上面との間に介装できるように切
り込み21を設けているが、図12の変形例の平面図に
示すように、孔20のみを設け、支持穴2内への嵌入に
先立って支持部材11に外嵌させておくように構成する
ものでも良い。
部材11を支持穴2内に嵌入した後でもプレート12の
下向き面と突条部1の上面との間に介装できるように切
り込み21を設けているが、図12の変形例の平面図に
示すように、孔20のみを設け、支持穴2内への嵌入に
先立って支持部材11に外嵌させておくように構成する
ものでも良い。
【0040】また、前記弾性体13としては、突条部1
の上面が水平な場合には、図13の変形例の側面図に示
すように、上面と下面とを互いに平行な面に形成したも
のを用いれば良い。
の上面が水平な場合には、図13の変形例の側面図に示
すように、上面と下面とを互いに平行な面に形成したも
のを用いれば良い。
【0041】上記実施例では、手摺り6のレベル合わせ
ならびに仮固定を行うのに、専用構成の手摺り固定具1
0を用いているが、例えば、ジャッキと木片と番線など
を用いるようにしても良い。
ならびに仮固定を行うのに、専用構成の手摺り固定具1
0を用いているが、例えば、ジャッキと木片と番線など
を用いるようにしても良い。
【0042】また、上記実施例では、バルコニー用手摺
りを取り付け支持する場合で説明したが、本発明として
は、開放廊下に沿って設けられる手摺りとか、屋上の周
囲に設けられる手摺りとか、内外部の階段の手摺りなど
を取り付け支持する場合にも適用できる。
りを取り付け支持する場合で説明したが、本発明として
は、開放廊下に沿って設けられる手摺りとか、屋上の周
囲に設けられる手摺りとか、内外部の階段の手摺りなど
を取り付け支持する場合にも適用できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明の手摺りの取り付け方法によれば、その取り付け作業
を躯体施工後に行うことができるから、従来のような型
枠としてのコア材やアンカープレートの設置といった躯
体施工時の作業が不用になり、また、アンカープレート
への溶接作業も不用になり、施工工程の一時期に集中し
て作業を行うことができるとともに、複数の職種になら
ないために一種類の職人で作業ができ、手摺りを短い工
期で安価にして取り付けることができ、更に、多工程に
わたらないために容易な管理で品質を向上できるように
なった。
明の手摺りの取り付け方法によれば、その取り付け作業
を躯体施工後に行うことができるから、従来のような型
枠としてのコア材やアンカープレートの設置といった躯
体施工時の作業が不用になり、また、アンカープレート
への溶接作業も不用になり、施工工程の一時期に集中し
て作業を行うことができるとともに、複数の職種になら
ないために一種類の職人で作業ができ、手摺りを短い工
期で安価にして取り付けることができ、更に、多工程に
わたらないために容易な管理で品質を向上できるように
なった。
【0044】また、接着固定剤の接着硬化によって手摺
りを躯体に取り付け固定させるから、従来のような溶接
のための隙間を支持穴と支持部材との間に確保せずに済
み、支持穴が小さなもので済むようになり、支持部材を
支持する躯体部分が細幅の突条部であっても、支持部材
からの応力により躯体側が欠損しやすくなることを防止
でき、実用上極めて有用である。
りを躯体に取り付け固定させるから、従来のような溶接
のための隙間を支持穴と支持部材との間に確保せずに済
み、支持穴が小さなもので済むようになり、支持部材を
支持する躯体部分が細幅の突条部であっても、支持部材
からの応力により躯体側が欠損しやすくなることを防止
でき、実用上極めて有用である。
【0045】しかも、上述のように、短い工期で安価に
手摺りを取り付けることができながら、接着固定剤が硬
化するまでの仮固定の間において、他物の接触とか風圧
や微震動などに起因して手摺り支柱に外力が加えられて
も、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾性変位と
その支持部材に備えられたプレートと躯体との間に介装
された弾性体とによって吸収できるから、不測の位置ズ
レなどを防止しやすくて、再調整の頻度を減少でき、効
率良く手摺りを取り付けることができる。
手摺りを取り付けることができながら、接着固定剤が硬
化するまでの仮固定の間において、他物の接触とか風圧
や微震動などに起因して手摺り支柱に外力が加えられて
も、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾性変位と
その支持部材に備えられたプレートと躯体との間に介装
された弾性体とによって吸収できるから、不測の位置ズ
レなどを防止しやすくて、再調整の頻度を減少でき、効
率良く手摺りを取り付けることができる。
【0046】更に、接着固定剤の硬化後において、地震
による大きな外力を受けたり、他物の接触とか風圧や微
震動などの小さな外力を繰り返して受けたりしても、同
様に、それらの衝撃を支持部材自体の弾性変位と弾性体
とによって吸収できるから、躯体による支持部材の接合
箇所に応力が集中することを防止でき、耐久性を向上で
きるようになった。
による大きな外力を受けたり、他物の接触とか風圧や微
震動などの小さな外力を繰り返して受けたりしても、同
様に、それらの衝撃を支持部材自体の弾性変位と弾性体
とによって吸収できるから、躯体による支持部材の接合
箇所に応力が集中することを防止でき、耐久性を向上で
きるようになった。
【0047】そのうえ、笠木を介しての衝撃の伝播を、
連結部材の伸縮と屈曲とによって吸収できるから、長い
手摺りの場合に、笠木を介して震動などによる衝撃が伝
播し、躯体による支持部材の接合箇所に大きな応力が集
中するといったことを防止でき、長い手摺りでも効率良
く取り付けることができるとともに耐久性を向上できる
ようになった。
連結部材の伸縮と屈曲とによって吸収できるから、長い
手摺りの場合に、笠木を介して震動などによる衝撃が伝
播し、躯体による支持部材の接合箇所に大きな応力が集
中するといったことを防止でき、長い手摺りでも効率良
く取り付けることができるとともに耐久性を向上できる
ようになった。
【0048】また、請求項2に係る発明の手摺りの取り
付け方法によれば、その取り付け作業を躯体施工後に行
うことができるから、従来のような型枠としてのコア材
やアンカープレートの設置といった躯体施工時の作業が
不用になり、また、アンカープレートへの溶接作業も不
用になり、施工工程の一時期に集中して作業を行うこと
ができるとともに、複数の職種にならないために一種類
の職人で作業ができ、 手摺りを短い工期で安価にして取
り付けることができ、更に、多工程にわたらないために
容易な管理で品質を向上できるようになった。 また、接
着固定剤の接着硬化によって手摺りを躯体に取り付け固
定させるから、従来のような溶接のための隙間を支持穴
と支持部材との間に確保せずに済み、支持穴が小さなも
ので済むようになり、支持部材を支持する躯体部分が細
幅の突条部であっても、支持部材からの応力により躯体
側が欠損しやすくなることを防止でき、実用上極めて有
用である。 しかも、上述のように、短い工期で安価に手
摺りを取り付けることができながら、接着固定剤が硬化
するまでの仮固定の間において、他物の接触とか風圧や
微震動などに起因して手摺り支柱に外力が加えられて
も、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾性変位と
その支持部材に備えられたプレートと躯体との間に介装
された弾性体とによって吸収できるから、不測の位置ズ
レなどを防止しやすくて、再調整の頻度を減少でき、効
率良く手摺りを取り付けることができる。 更に、接着固
定剤の硬化後において、地震による大きな外力を受けた
り、他物の接触とか風圧や微震動などの小さな外力を繰
り返して受けたりしても、同様に、それらの衝撃を支持
部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収できるか
ら、躯体による支持部材の接合箇所に応力が集中するこ
とを防止でき、耐久性を向上できるようになった。 その
うえ、手摺りのコーナー部において、笠木を介しての直
交する方向の衝撃の伝播を、コーナー用連結部材の伸縮
と屈曲とによって吸収できるから、笠木を介して震動な
どによる方向の異なる衝撃が伝播することを防止でき、
コーナー部を有する手摺りでも効率良く取り付けること
ができるとともに耐久性を向上できるようになった。更
に、コーナー部において、コーナー用連結部材を支持す
る支持柱を設けないから、従来のように、躯体とコーナ
ー部用の支持柱との接合箇所に大きな応力が集中して躯
体の欠損を生じやすいという問題を回避でき、より一層
耐久性を向上できるようになった。
付け方法によれば、その取り付け作業を躯体施工後に行
うことができるから、従来のような型枠としてのコア材
やアンカープレートの設置といった躯体施工時の作業が
不用になり、また、アンカープレートへの溶接作業も不
用になり、施工工程の一時期に集中して作業を行うこと
ができるとともに、複数の職種にならないために一種類
の職人で作業ができ、 手摺りを短い工期で安価にして取
り付けることができ、更に、多工程にわたらないために
容易な管理で品質を向上できるようになった。 また、接
着固定剤の接着硬化によって手摺りを躯体に取り付け固
定させるから、従来のような溶接のための隙間を支持穴
と支持部材との間に確保せずに済み、支持穴が小さなも
ので済むようになり、支持部材を支持する躯体部分が細
幅の突条部であっても、支持部材からの応力により躯体
側が欠損しやすくなることを防止でき、実用上極めて有
用である。 しかも、上述のように、短い工期で安価に手
摺りを取り付けることができながら、接着固定剤が硬化
するまでの仮固定の間において、他物の接触とか風圧や
微震動などに起因して手摺り支柱に外力が加えられて
も、その衝撃を、ロッド状の支持部材自体の弾性変位と
その支持部材に備えられたプレートと躯体との間に介装
された弾性体とによって吸収できるから、不測の位置ズ
レなどを防止しやすくて、再調整の頻度を減少でき、効
率良く手摺りを取り付けることができる。 更に、接着固
定剤の硬化後において、地震による大きな外力を受けた
り、他物の接触とか風圧や微震動などの小さな外力を繰
り返して受けたりしても、同様に、それらの衝撃を支持
部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収できるか
ら、躯体による支持部材の接合箇所に応力が集中するこ
とを防止でき、耐久性を向上できるようになった。 その
うえ、手摺りのコーナー部において、笠木を介しての直
交する方向の衝撃の伝播を、コーナー用連結部材の伸縮
と屈曲とによって吸収できるから、笠木を介して震動な
どによる方向の異なる衝撃が伝播することを防止でき、
コーナー部を有する手摺りでも効率良く取り付けること
ができるとともに耐久性を向上できるようになった。更
に、コーナー部において、コーナー用連結部材を支持す
る支持柱を設けないから、従来のように、躯体とコーナ
ー部用の支持柱との接合箇所に大きな応力が集中して躯
体の欠損を生じやすいという問題を回避でき、より一層
耐久性を向上できるようになった。
【0049】そして、請求項3に係る発明の手摺りの取
り付け構造によれば、地震による大きな外力を受けた
り、他物の接触とか風圧や微震動などの小さな外力を繰
り返して受けたりしても、それらの衝撃をロッド状の支
持部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収できるか
ら、躯体による支持部材の接合箇所に応力が集中するこ
とを防止でき、耐久性を向上できるようになった。その
うえ、笠木を介しての衝撃の伝播を、連結部材の伸縮と
屈曲とによって吸収できるから、長い手摺りの場合に、
笠木を介して震動などによる衝撃が伝播し、躯体による
支持部材の接合箇所に大きな応力が集中するといったこ
とを防止でき、長い手摺りでも耐久性を向上できるよう
になった。
り付け構造によれば、地震による大きな外力を受けた
り、他物の接触とか風圧や微震動などの小さな外力を繰
り返して受けたりしても、それらの衝撃をロッド状の支
持部材自体の弾性変位と弾性体とによって吸収できるか
ら、躯体による支持部材の接合箇所に応力が集中するこ
とを防止でき、耐久性を向上できるようになった。その
うえ、笠木を介しての衝撃の伝播を、連結部材の伸縮と
屈曲とによって吸収できるから、長い手摺りの場合に、
笠木を介して震動などによる衝撃が伝播し、躯体による
支持部材の接合箇所に大きな応力が集中するといったこ
とを防止でき、長い手摺りでも耐久性を向上できるよう
になった。
【0050】(削除)
【図1】本発明に係る手摺り支柱の支持方法の実施例を
示す図であり、(a)は要部の斜視図、(b)は要部の
平面図、(c)は断面図、(d)は断面図である。
示す図であり、(a)は要部の斜視図、(b)は要部の
平面図、(c)は断面図、(d)は断面図である。
【図2】全体概略正面図である。
【図3】一部省略拡大断面図である。
【図4】全体概略正面図である。
【図5】弾性体の平面図である。
【図6】長い手摺りの全体正面図である。
【図7】連結部材を示す拡大正面図である。
【図8】コーナー部を有する手摺りの全体平面図であ
る。
る。
【図9】コーナー用連結部材を示す拡大平面図である。
【図10】階段用手摺りの概略側面図である。
【図11】コーナー用連結部材の変形例を示す平面図で
ある。
ある。
【図12】弾性体の変形例を示す平面図である。
【図13】弾性体の変形例を示す側面図である。
【図14】従来例を示す図である。
【図15】従来例の概略平面図である。
2…支柱支持穴 5…接着固定剤 7…手摺り支柱 11…支持部材 12…プレート 13…弾性体 15…笠木 22…連結部材 23…コーナー用連結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 11/18 E04B 1/00 501
Claims (3)
- 【請求項1】 手摺り支柱の下端側に連接したロッド状
の支持部材を嵌入する支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、
前記支持穴内に接着固定剤を注入し、前記支持部材を前
記支持穴内に嵌入するとともに、前記支持部材に備えら
れたプレートの下向き面と前記躯体の上面との間に、両
面それぞれに密接する状態で弾性体を介装し、前記支持
部材のレベル合わせを行った後、前記支持部材を仮固定
して前記接着固定剤を硬化させ、前記手摺り支柱の上端
部に取り付けた笠木の水平方向の突出端部どうしを伸縮
および屈曲可能な連結部材を介して連結することを特徴
とする手摺りの取り付け方法。 - 【請求項2】 手摺り支柱の下端側に連接したロッド状
の支持部材を嵌入する支持穴を躯体の所定箇所に穿ち、
前記支持穴内に接着固定剤を注入し、前記支持部材を前
記支持穴内に嵌入するとともに、前記支持部材に備えら
れたプレートの下向き面と前記躯体の上面との間に、両
面それぞれに密接する状態で弾性体を介装し、前記支持
部材のレベル合わせを行った後、前記支持部材を仮固定
して前記接着固定剤を硬化させ、前記手摺り支柱の上端
部に取り付けた笠木の水平方向の突出端部どうしをコー
ナー部で連結するときに、前記笠木の水平方向の突出端
部どうしを伸縮および屈曲可能なコーナー用連結部材を
介して連結し、かつ、前記コーナー部に支持柱を用いな
いことを特徴とする手摺りの取り付け方法。 - 【請求項3】 手摺り支柱の下端側に連接したロッド状
の支持部材を、躯体の所定箇所に穿った支持穴に嵌入し
て接着固定剤により固定し、前記支持部材に備えられた
プレートの下向き面と前記躯体の上面との間に、両面そ
れぞれに密接する状態で弾性体を介装し、かつ、前記手
摺り支柱の上端部に取り付けた笠木の水平方向の突出端
部どうしを伸縮および屈曲可能な連結部材を介して連結
してあることを特徴とする手摺りの取り付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33209496A JP3081161B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 手摺りの取り付け方法および取り付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33209496A JP3081161B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 手摺りの取り付け方法および取り付け構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10169141A JPH10169141A (ja) | 1998-06-23 |
JP3081161B2 true JP3081161B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=18251082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33209496A Expired - Fee Related JP3081161B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 手摺りの取り付け方法および取り付け構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3081161B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101889250B1 (ko) * | 2018-01-08 | 2018-08-16 | 좌영택 | 가설 방음벽 조립체 |
CN110777987A (zh) * | 2019-10-29 | 2020-02-11 | 贵州建工集团第一建筑工程有限责任公司 | 一种点支承式玻璃幕墙支承装置及其制造方法 |
-
1996
- 1996-12-12 JP JP33209496A patent/JP3081161B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10169141A (ja) | 1998-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2014070344A (ja) | パネルユニット接合構造及びパネルユニット | |
JP4137287B2 (ja) | 高耐久性構造埋設型枠工法 | |
JP3081161B2 (ja) | 手摺りの取り付け方法および取り付け構造 | |
KR200284032Y1 (ko) | 줄눈크기조정이 가능한 건축외장재 고정장치 | |
JPH116231A (ja) | スラブ構造 | |
KR102249999B1 (ko) | 모듈러 교실용 바닥조인트 | |
JPH1181737A (ja) | 鉄筋コンクリート造建物の制震構造及びその施工方法 | |
JP3897648B2 (ja) | 鉄筋コンクリート造建物の制震構造 | |
CN1075528A (zh) | 一种石膏板吊顶的施工方法 | |
JP3002859B2 (ja) | 手摺の取付工法 | |
KR102154778B1 (ko) | 건축물 외부 비구조체의 내진보강을 겸하는 마감재의 시공방법 및 설치구조 | |
JP3708712B2 (ja) | スラブパネルの施工方法 | |
JP3261405B2 (ja) | 手摺り支柱およびその施工方法 | |
JP4161041B2 (ja) | 天井構造 | |
CN108468412A (zh) | 一种反弯点预制柱连接节点及其装配方法 | |
JP3244102U (ja) | スチールハウスの基礎構造およびそれに用いるアンカーセット | |
JP2759361B2 (ja) | 鉄筋コンクリート造建物の構築用柱支持部材 | |
CN110952654B (zh) | 装配式柔性建筑结构中预制构件的连接方法 | |
JPH07207748A (ja) | 手摺支柱の支持方法 | |
JPH0230843A (ja) | 鉄骨ユニット階段 | |
JP4046423B2 (ja) | 手摺付きalc壁構造 | |
JPH0326827Y2 (ja) | ||
JPH055979B2 (ja) | ||
JP2650606B2 (ja) | Pc外階段 | |
JPH061921Y2 (ja) | 木造建築物の骨組構造体用補強金具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |