JP3080619U - 照明装置付き車両用ドアミラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両後輪接地部周りは明るく照らすが、運転
席側へは光が届かないようにする。 【解決手段】 助手席側ドアに取付けられるドアミラー
本体１と、当該ドアミラー本体１の下方部に設けられる
照明装置２と、照明装置２を形成するレンズ２３の表面
に設けられるものであって光が後輪接地部近傍方向には
透過して行くが運転席側には進まないように機能するラ
イトコントロールフィルム２４と、照明装置２のＯＮ／
ＯＦＦを制御する制御手段４と、からなるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、照明装置が設けられた車両用ドアミラーに関するものであり、特に 、照明装置の光が運転席側に向けては照射されないようにし、これによって後方 部の視認性を向上させるようにした照明装置付き車両用ドアミラーに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、車両用ドアミラーに照明装置を設け、これによって夜間等の周囲が暗 い状態にあっても、照明装置を点灯することによって、車両の周囲を照らしたり あるいは車両後退時における後輪周りを明るくしたりするようにしたものは、既 に存在する（特開平９−７１１７６号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものは、ドアミラーに設けられた照明装置の光は、 照明装置を中心として、周囲に全体的に拡散されるようになっている。従って、 その光の一部が、ドアガラスを通して運転席側へも照射されることとなる。その 結果、ドライバーは、上記直接入射された光の影響によってドアミラーに写し出 される後方視界の映像を確実に捕らえることが難しいと言う問題点がある。この ような問題点を解決するために、照明装置の光のうち、運転席側に向かうものを 遮断することのできるようにした照明装置付き車両用ドアミラーを提供しようと するのが、本考案の目的（課題）である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案においては次のような手段を講ずることと した。すなわち、請求項１記載の考案においては、車両用ドアミラーに関して、 車両のドアに取付けられるドアミラー本体と、当該ドアミラー本体に取付けられ るものであって後輪接地部近傍を照らすとともに運転席側に向かう光を遮断する 照射方向調節手段を備えた照明装置と、当該照明装置の点灯を制御する制御手段 と、からなる構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本考案 のものにおいては、照明装置が点灯された場合には、後輪接地部近傍が照らされ ることによって、周囲の状況が確認しやすくなるとともに、運手席側には上記照 明装置からの光が届かないようになるので、運転者（ドライバー）はドアミラー 方向に視線を移した際にまぶしさがなく、ドアミラーに映る後方視界を確実に視 認することができるようになる。

【０００５】 次に、請求項２記載の考案について説明する。このものも、その基本的な点は 、上記請求項１記載のものと同じである。すなわち、本考案においては、車両用 ドアミラーに関して、車両のドアに取付けられるドアミラー本体と、当該ドアミ ラー本体に取付けられるものであって後輪接地部近傍方向への光は透過するが、 運転席側に向かう光は遮断するように機能するライトコントロールフィルムをレ ンズ部に有する照明装置と、当該照明装置の点灯を制御する制御手段と、からな る構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本考案のものにお いては、上記請求項１記載のものに加えて、ミラー面の見栄えを損なうことなく 、効果的に運転席側に向かう光を遮断することができるようになる。

【０００６】 次に、請求項３記載の考案について説明する。このものも、その基本的な点は 請求項１記載のものと同じである。すなわち、本考案においては、車両用ドアミ ラーに関して、車両のドアに取付けられるドアミラー本体と、当該ドアミラー本 体に設けられた照明装置と、車両が後退するときに上記照明装置を点灯させる制 御手段と、上記照明装置のところに設けられるものであって後輪接地部近傍を照 らすとともに運転席側に向かう光を遮断するように機能する照射方向調節手段と 、を有する構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本考案の ものにおいては、車両の後退時に照明装置が点灯されることとなり、運転手席側 からはドアミラーを通して見る視界が上記照明装置からの光にて明るく照らされ ることとなり、後輪接地部近傍が確実に視認されることとなる。その結果、車両 の後退時における視認性が高められることとなる。

【０００７】 次に、請求項４記載の考案について説明する。このものも、その基本的な点は 、上記請求項３記載のものと同じである。すなわち、本考案においては、車両用 ドアミラーに関して、車両のドアに取付けられるドアミラー本体と、当該ドアミ ラー本体に設けられた照明装置と、車両の後退を検出したときに上記照明装置を 点灯させる制御手段と、上記照明装置のレンズ部のところに設けられるものであ って後輪接地部近傍方向への光は透過するが運転席側に向かう光は遮断するよう に機能するライトコントロールフィルムと、を有する構成を採ることとした。こ のような構成を採ることにより、本考案のものにおいては、ミラー面の見栄えを 損なうことなく、効果的に運転席側に向かう光を遮断することができるようにな り、車両の後退時における視認性を向上させることができるようになる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態について、図１ないし図５を基に説明する。本実施の形態 に関するものの、その構成は、図１に示す如く、車両９のドアのところに設けら れるドアミラー本体１と、当該ドアミラー本体１の下側に設けられる照明装置２ と、からなることを基本とするものである。

【０００９】 このような構成からなるものにおいて、上記ドアミラー本体１は、図２に示す 如く、本ドアミラー本体１を形成するミラー面１２の調整を行なうアクチュエー タ等とともにミラーカバー１１内に収容されるようになっているものである。そ して、上記ミラーカバー１１の下側のところには、照明装置２が設けられるよう になっているものである。

【００１０】 また、上記照明装置２は、ミラー面１２と同じ方向の車両後方に向けて、所定 の立体角内にて光を照射するようになっているものである。具体的には、図２の ＡＡ断面を示すものとして表示される図３に示す如く、ハウジング２１内にラン プ２２が収容されるようになっているとともに、光が照射される車両後方側の位 置には、レンズ２３が設けられるようになっているものである。そして、当該レ ンズ２３の表面には、上記ランプ２２から照射された光が後輪接地部近傍方向に は透過して行くが運転席側には進行しないように機能する照射方向調節手段を形 成するライトコントロールフィルム２４が貼付けられている。このライトコント ロールフィルム２４は、全体が薄膜状の形態からなるものであって、透明体から なり、かつ、所定の幅及び所定の長さを有する透過部２４ａと、当該透過部２４ ａと同等の長さを有する短冊状の形態からなり、かつ、不透明体にて形成される 不透過部２４ｂと、からなるものである。そして、これら透過部２４ａ及び不透 過部２４ｂが複数枚横方向に重ね合わされることによってレンズ２３の表面形態 と同じ形態を有するように形成されるようになっているものである。

【００１１】 このようなライトコントロールフィルム２４をレンズ２３の前面に貼り付ける とともに、上記短冊状の不透過部２４ｂがドアミラー本体１の上下方向と合致す るように取付けることによって、ランプ２２が点灯された場合、当該光は車両９ の後方に向かって上記透過部２４ａを通過して行き、後輪接地部近傍である照射 範囲Ｌ（図１のＬの範囲）を照らすこととなる。しかしながら、運転席側に向か う光は、上記不透過部２４ｂがブラインドの役目を果すことによって遮断され、 運転席側へは進行して行かない。

【００１２】 次に、このような照明装置２を形成するランプ２２の点灯等を制御する制御手 段４について説明する。この制御手段４は、図４のブロック図に示すように、照 明装置２の点灯条件を判定するためのものであって、車両全体のライトが点灯さ れているか否かの判定をするライトスイッチ４１と、車両が後退状態にあるか否 かを検出するためのものであって、シフトレバーが後退位置にある場合にＯＮ作 動するシフトレバー後退位置検出スイッチ４２と、からなるものである。

【００１３】 次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての、照明装置２の 点灯作動について、図５のフローチャートを基に説明する。まず、ステップ１（ Ｓ１）において、シフトレバーが後退位置に設定されているかどうかを判定する 。シフトレバー後退位置検出スイッチ４２により、後退位置への操作が検出され たとき、すなわち、車両が後退状態にあると判定（Ｙ）されたときにはステップ ２（Ｓ２）に進み、シフトレバーが後退位置でないと判定（Ｎ）されたときには 、初期の状態に戻る。

【００１４】 次に、ステップ２（Ｓ２）では、周囲が暗いかどうかをライトスイッチ４１に て判定する。ライトスイッチ４１がＯＮ、すなわち、周囲が暗いと判定されたと きには、照明装置２のランプ２２を点灯させ、車両９の後輪接地部近傍の照射範 囲（Ｌ）を照らすようにする。ライトスイッチ４１がＯＦＦのときには、初期の 状態に戻る。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、車両用ドアミラーに関して、車両のドアに取付けられるドア ミラー本体と、当該ドアミラー本体に取付けられるものであって後輪接地部近傍 を照らすとともに運転席側に向かう光を遮断する照射方向調節手段を備えた照明 装置と、当該照明装置の点灯を制御する制御手段と、からなる構成を採ることと したので、照明装置が点灯された場合には、後輪接地部近傍が照らされることに よって、運転者（ドライバー）は周囲の状況を確認しやすくなった。すなわち、 運転席側からのドアミラーに映る視界の視認性を向上させることができるように なった。また、照明装置を形成するレンズの表面に、後輪接地部近傍方向への光 を透過し、かつ、運転席側に向かう光を遮断するように機能するライトコントロ ールフィルムを設けるようにしたので、ミラー面の見栄えを損なうことなく、効 果的に運転席側に向かう光を遮断することができるようになった。

【００１６】 また、本考案においては、照明装置付きドアミラーに関して、車両の後退状態 を検出したときに照明装置を点灯させるようにした制御手段を設けるようにした ので、車両の後退時に、運転者（ドライバー）がドアミラーを通して見る視界は 、照明装置によって照らされた後輪接地部近傍となり、その確認を確実に行なう ことができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる照明装置付きドアミラーを備え
た車両とその照射範囲を示す図である。

【図２】本考案にかかる照明装置付きドアミラーを示す
斜視図である。

【図３】本考案にかかる照明装置を示す横断面図であっ
て、図２のＡＡ断面図である。

【図４】本考案にかかる照明装置の点灯を制御する点灯
制御手段を示すブロック図である。

【図５】本考案にかかる照明装置の点灯作動を示すフロ
ーチャートである。

【符号の説明】

１ ドアミラー本体 １１ ミラーカバー １２ ミラー面 ２ 照明装置 ２１ ハウジング ２２ ランプ ２３ レンズ ２４ 照射方向調節手段（ライトコントロールフィル
ム） ２４ａ 透過部 ２４ｂ 不透過部 ４ 制御手段 ４１ ライトスイッチ ４２ シフトレバー後退位置検出スイッチ ９ 車両

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のドアに取付けられるドアミラー本
   体と、当該ドアミラー本体に取付けられるものであって
   後輪接地部近傍を照らすとともに運転席側に向かう光を
   遮断する照射方向調節手段を備えた照明装置と、当該照
   明装置の点灯を制御する制御手段と、からなることを特
   徴とする照明装置付き車両用ドアミラー。
2. 【請求項２】 車両のドアに取付けられるドアミラー本
   体と、当該ドアミラー本体に取付けられるものであって
   後輪接地部近傍方向への光は透過するが、運転席側に向
   かう光は遮断するように機能するライトコントロールフ
   ィルムをレンズ部に有する照明装置と、当該照明装置の
   点灯を制御する制御手段と、からなることを特徴とする
   照明装置付き車両用ドアミラー。
3. 【請求項３】 車両のドアに取付けられるドアミラー本
   体と、当該ドアミラー本体に設けられた照明装置と、車
   両が後退するときに上記照明装置を点灯させる制御手段
   と、上記照明装置のところに設けられるものであって後
   輪接地部近傍を照らすとともに運転席側に向かう光を遮
   断するように機能する照射方向調節手段と、を有するこ
   とを特徴とする照明装置付き車両用ドアミラー。
4. 【請求項４】 車両のドアに取付けられるドアミラー本
   体と、上記ドアミラー本体に設けられた照明装置と、車
   両の後退を検出したときに上記照明装置を点灯させる制
   御手段と、上記照明装置のレンズ部のところに設けられ
   るものであって後輪接地部近傍方向への光は透過するが
   運転席側に向かう光は遮断するように機能するライトコ
   ントロールフィルムと、を有することを特徴とする照明
   装置付き車両用ドアミラー。