JP3079978B2 - 端子圧着機 - Google Patents

端子圧着機

Info

Publication number
JP3079978B2
JP3079978B2 JP07303102A JP30310295A JP3079978B2 JP 3079978 B2 JP3079978 B2 JP 3079978B2 JP 07303102 A JP07303102 A JP 07303102A JP 30310295 A JP30310295 A JP 30310295A JP 3079978 B2 JP3079978 B2 JP 3079978B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
electric wire
terminal
posture
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07303102A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09148040A (ja
Inventor
進 松沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP07303102A priority Critical patent/JP3079978B2/ja
Priority to EP95119757A priority patent/EP0717475B1/en
Priority to DE69510021T priority patent/DE69510021T2/de
Priority to US08/572,511 priority patent/US5661898A/en
Publication of JPH09148040A publication Critical patent/JPH09148040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3079978B2 publication Critical patent/JP3079978B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下型と、この下
型に対して上下移動される上型とによりプレスすること
によって、端子金具を電線の端末に圧着する端子圧着機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、連鎖状に連なった端子金具を
順次切断しながら供給すると共に、この供給された端子
金具上に電線を供給し、上型と下型とを用いて端子金具
を電線の皮剥ぎされた端末に圧着する端子圧着機が知ら
れている。図は、従来の端子圧着機の要部を示す斜視
図である。同図を参照して、この端子圧着機Aは、クリ
ンパ1aを下方に備え、プレスラム(図示せず)に連動
して上下方向(白抜き矢印)に作動するように連結され
たシャンク1と、クリンパ1aの下方に備えられたアン
ビル2と、端子金具(図示せず)をアンビル2上に供給
する端子送り機構3と、電線4を矢印の方向に移動させ
てクリンパ1aとアンビル2との間に供給する旋回アー
ム(図示せず)と、供給された電線4の端末(皮剥ぎさ
れた部分)4aに近い部分4bを受け止めて電線4を支
持する電線支持部材5とを備えている。
【0003】そして、電線4が旋回アームによって供給
され、電線支持部材5に保持されることにより、電線4
は、端子金具によって圧着可能な姿勢となる。次いで、
シャンク1が下方に作動される。これにより、クリンパ
1aとアンビル2との間で、供給された電線4と端子金
具とがプレスされ、端子金具が電線4の端末4aに圧着
される。
【0004】このようなプレスを行なう際には、供給さ
れる端子金具の真上に電線4の端末4aを正確に搬送す
る必要がある。すなわち、図10に示すように、旋回ア
ームのノズル7から導出された電線4をアンビルライン
AL(一点鎖線で示した仮想ライン)上に正確に配置す
る必要がある。なぜなら、この端末4aが端子金具の真
上に位置していないままプレスすれば、芯線が端子金具
からはみ出したり、端子金具が異形に変形したりして圧
着不良が発生してしまうからである。
【0005】このため、電線支持部材5には、搬送され
た電線4の端末4aに近い部分4bが嵌まり込むことが
できる凹部5aが形成されている。つまり、旋回アーム
によって搬送された電線4の上記部分4bが、電線支持
部材5の山部5bを乗り越えて上記凹部5aに嵌まり込
むことによって、電線4がアンビルラインAL上に配置
されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電線支持部
材5は、凹部5aにより電線4を受け止めることによっ
てアンビルラインAL上への電線4の正確な配置を期す
るものであるが、その前提として、電線支持部材5が正
確に取り付けられていなければならない。しかも、この
取り付けに関しては、相当高精度な調整が要求される。
なぜなら、凹部5aの位置がわずかに狂ったとしても、
電線4の端末4a部分は、それ以上にアンビルラインA
Lからの位置ずれを起こしてしまうからである。
【0007】具体的には、図11に示すように、電線支
持部材5が右側へずれてしまった場合には、電線4は、
凹部5aで右側に曲げられてアンビルラインALからず
れてしまう。また、図12に示すように、電線支持部材
5が左側へずれてしまった場合には、電線4は、凹部5
aで左側に曲げられてアンビルラインALからずれてし
まう。このような場合には、電線4の端末4aを圧着さ
れるべき端子金具の真上に配置することができず、この
ままプレスすれば、芯線が端子金具からはみ出したり、
端子金具が異形に変形したりしてしまい、電線支持部材
5の機能を発揮することができないという不都合があ
る。
【0008】そこで、この発明の目的は、プレスする際
に電線を正確にアンビルライン上に導くことにより、電
線の端末を圧着可能な位置に正確に配置して良好な端子
圧着作業を行うことができる端子圧着機を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、請求項1に係る端子圧着機は、本体と、本体に固
定された下型と、本体によって昇降自在に支持され、下
型に対して昇降される上型と、電線の皮剥ぎされた端末
から所定距離離れた部分を挟持した状態で電線供給姿勢
に変位されることによって、電線の端末を上型および下
型の側方から両型間に供給する電線供給手段と、電線供
給手段が電線供給姿勢に変位された状態で、電線の端末
が下型上に供給された端子金具によって圧着可能な圧着
位置に配置されるように電線を支持する電線支持手段と
を備えた端子圧着機において、上記電線支持手段は、
材からなり、電線供給手段により供給される電線の端末
に近い部分が当接し、且つ電線供給手段の電線供給姿勢
への変位に伴って当該端末に近い部分が摺接して斜め上
方に移動されることによって、電線の端末を上記圧着位
置に案内する平坦な案内摺接部を含んでおり、当該案内
摺接部は、電線供給手段の電線供給姿勢への変位方向に
沿って斜め上方へ延ばされた部分により構成されてお
り、第1および第2の姿勢に姿勢変化可能であって、且
つ上記電線供給手段が電線供給姿勢に変位した状態で上
記第2の姿勢から第1の姿勢へ変位されることにより、
上記端末に近い部分を押してこの部分を電線支持手段の
案内摺接部に導く電線移動手段と、上型の下降および上
昇動作にそれぞれ連動し、電線移動手段を第1および第
2の姿勢に動作させる連動機構とを備えたことを特徴と
するものである。
【0010】この構成によれば、次の作用を奏する。電
線の端末から所定距離離れた部分を挟持した電線供給手
段が、電線供給姿勢に変位することにより、電線を上型
と下型との間に供給する。一方、上型の下降動作に連動
して電線移動手段が第1の姿勢に変位し、この変位途中
で電線の端末に近い部分を押し、この部分を電線支持手
段の案内摺接部に導く。これにより、電線の端末に近い
部分が上方へ移動され、電線の端末を上型と下型との間
の所定位置に配置することが可能である。言い換える
と、電線の端末に近い部分は、電線移動手段により左右
方向の位置が矯正され、且つ電線支持手段により上下方
向の位置が矯正される。その結果、電線の端末は、下型
上に供給された端子金具によって圧着可能な位置、すな
わち圧着位置に配置される。
【0011】しかも、電線支持手段は、電線を平坦な案
内摺接部に沿わせて移動させるために電線を単に支えて
いるだけであるから、電線支持手段を、電線移動手段に
よって移動される電線の移動位置に厳密に合わせる必要
がない。詳しく言うと、仮に、電線支持手段が電線を単
に支えているだけでなく保持しているものであれば、そ
の保持する部分と上記移動位置とが合致していないと、
電線が保持されたときに電線が屈折または屈曲してしま
うので、電線支持手段の取り付け位置を厳密に調整する
必要がある。これに対して本請求項に係る電線支持手段
は、このような厳密な調整が不要である。
【0012】また、端子金具を圧着した後上型が上昇す
ると、これに連動して電線移動手段が第1の姿勢から第
2の姿勢に戻る。これにより、端子金具を圧着すべき次
の電線を両型間に供給することが可能な状態となり、連
続的な端子圧着作業が可能となる
【0013】また、線材をたとえば湾曲形成することに
よって、簡単に電線支持手段を構成することができる。
従って、案内摺接部も、この線材により簡単に構成する
ことができる。本発明の目的を達成するため、請求項
に係る端子圧着機は、請求項1記載の端子圧着機におい
て、上記電線移動手段は、一端が本体に回動自在に支持
され且つ他端に電線を押圧可能な押圧部が形成された回
動部材を含み、上記連動機構は、上型の直線運動を回動
部材の回転運動に変換する運動変換機構を含むことを特
徴とするものである。
【0014】この構成によれば、請求項1に係る発明と
同様の作用を奏する。特に、本請求項に係る発明では、
上型が下降すれば、上型の下降運動、すなわち直線運動
が、運動変換機構によって、回動部材の回転運動に変換
される。この回動部材が回動することによって、回動部
材に形成された押圧部が電線の端末に近い部分を押して
電線支持手段の案内摺接部に導く。従って、本請求項に
係る発明は、上型と下型とを有し、これらを所定のプレ
スラムに取り外し自在に固定するタイプの端子圧着機に
適用するのに適している。というのは、前記端子圧着機
は、プレスラムから直線運動の入力を受けるものであ
り、この入力を利用できるからである。
【0015】本発明の目的を達成するため、請求項
係る端子圧着機は、請求項記載の端子圧着機におい
て、上記連動機構は、回動部材と相対回転自在に連結さ
れ且つ上記運動変換機構を介して回転される中間部材
と、この中間部材に対する回動部材の回動を所定の抑制
力で抑制する抑制手段とを含んでおり、上記本体に設け
られ、上型が下死点に到達する前の所定のタイミングで
回動中の回動部材またはこれと一体回転する部材と当接
することにより、回動部材を上記第1の姿勢に位置決め
する第1の位置決め手段と、上記本体に設けられ、上型
が上死点に到達する前の所定のタイミングで回動中の回
動部材またはこれと一体回転する部材と当接することに
より、回動部材を上記第2の姿勢に位置決めする第2の
位置決め手段とをさらに備えたことを特徴とするもので
ある。
【0016】上記構成によれば、請求項に係る発明と
同様の作用を奏する。ところで、上型の昇降に回動部材
の動作を連動させる場合において、上型の昇降動作の折
返点である下死点と上死点とを、回動部材の回動動作の
折返点に一致させるのであれば簡単であるが、実際に
は、端子圧着(プレス時)よりも前に、電線の位置矯正
をして電線の端末を圧着位置に配置しておかねばならな
い。このため、上型が下死点に到達する前に、回動部材
を、電線の位置矯正をした姿勢に変位させ且つ上型のさ
らなる下降にもかかわらず回動部材を停止させておかな
ければならないという困難な要請がある。
【0017】このような要請に応じて、本発明では、上
型が下死点に到達する前の所定のタイミングで回動部材
等が第1の位置決め手段に当接された後、圧着のために
上型がさらに下降しても、この上型の下降に伴って回転
される中間部材と回動部材との間に相対回転を生ずる。
従って、回動部材は、電線を押して移動させた第1の姿
勢に保持される。
【0018】また、上記の相対回転を生ずると、上型と
回動部材との動作の位相がずれる。これを放置すると、
次回の上型の下降動作時において、回動部材を上記所定
のタイミングで第1の位置決め手段に当接させることが
できなくなるおそれがある。これに対して本発明では、
上型が上死点に到達する前の所定のタイミングで回動部
材等が第2の位置決め手段に当接され、その後、上型が
さらに上昇することによって、上記位相のずれと反対方
向に同じ大きさの位相のずれが生じる。これにより、上
記上型と回動部材との動作の位相のずれを解消すること
ができる。
【0019】本発明の目的を達成するため、請求項
係る端子圧着機は、請求項記載の端子圧着機におい
て、上記抑制手段は、回動部材に摩擦抵抗を与える摩擦
抵抗付与手段からなることを特徴とするものである。こ
の構成によれば、請求項に係る発明と同様の作用を奏
する。特に、本請求項に係る発明では、摩擦抵抗付与手
段により与えられる摩擦力により、上記所定の抑制力を
得ている。つまり、この摩擦力によって中間部材に対す
る回動部材の回動が抑制され、その結果、中間部材と回
動部材とが一体的に回転する。従って、回動中に回動部
材が第1または第2の姿勢に位置決めされた場合、上型
の直線運動に連動して中間部材をさらに回転させようと
する力が付加されるが、この回転力が上記摩擦力よりも
大きくなると、回動部材に対して中間部材が相対回転す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、この発明
の一実施形態に係る端子圧着装置に含まれる圧着機Aの
斜視図である。(1) 端子圧着装置の概略構成 同図を参照して、この端子圧着装置の概略構成について
説明する。この端子圧着装置は、端子金具(図示せず)
と電線Eの端末とを位置合わせした状態で、両者をプレ
スする圧着機Aと、図示していないが、圧着機Aのシャ
ンク30に上下方向の直線運動の入力を与えるプレスラ
ムと、図示していないが、電線Eを白抜き矢印の方向に
沿って圧着機A側に供給する電線供給アームとを備えて
いる。
【0021】圧着機Aは、所定の供給手段によってアン
ビル20上に供給された端子金具と、上記電線供給アー
ムによってアンビル20上に供給された電線Eとを、ア
ンビル20とクリンパ32との間でプレスすることによ
り両者を圧着することができるようになっている。この
圧着機Aは、本体10と、この本体10に含まれる台盤
11上に固定された下型としてのアンビル20と、本体
10によって昇降自在に支持され、プレスラムによって
アンビル20に対して昇降されるシャンク30と、キャ
リアによって連鎖状に連結された端子金具を側方(図に
おいて左側)から送りながら切断してアンビル20上に
供給する端子送り部40と、電線供給アームによって電
線Eが供給されたときに、所定の回動軸線を中心に回動
し、供給される電線Eを移動させる電線寄せ部材60
と、電線寄せ部材60により移動される電線Eを支持す
る電線支持部材50と、電線寄せ部材60をシャンク3
0の動作に連動させる連動機構Tと、電線寄せ部材60
を所定の位置に位置決めする位置決め手段71,72と
を備えている。
【0022】本実施形態の特徴とするところは、 電線Eがクリンパ32とアンビル20との間に供給
される際に、電線寄せ部材60の回動途中において供給
される電線Eを、当該電線寄せ部材60によって押すこ
とにより、電線Eの端末に近い部分E1を左右方向の所
定の位置へ移動させるようになっている点、 電線寄せ部材60によって移動される電線Eを支持
することにより、端末に近い部分E1を上下方向の所定
の位置へ移動させ、電線Eの端末(皮剥ぎされた部分)
が端子金具によって圧着可能な位置(以下、「圧着位
置」という。)に配置されるようになっている点、 電線寄せ部材60をクリンパ32の昇降動作に連動
して回動させ、後述する2つの姿勢に姿勢変化させる連
動機構Tが備えられている点、および クリンパ32が下死点に到達する前に、回動中の電
線寄せ部材60を所定の回動位置(第1の姿勢)で位置
決めする位置決め板72と、クリンパ32が上死点に到
達する前に、回動中の電線寄せ部材60を所定の回動位
置(第2の姿勢)で位置決めする位置決め棒71とが設
けられている点にある。
【0023】(2) 各部の説明 以下、詳しく説明する。本体10は、台盤11と、これ
に立設されたガイドブロック12およびこれにボルトB
1を用いて固定されたガイドプレート13とを有してい
る。ガイドブロック12は、上下方向に貫通溝が形成さ
れた略コ字状をしている。ガイドプレート13は、平板
状をしており、上記貫通溝の開口側に取付けられてい
る。この貫通溝の内周面とガイドプレート13とにより
形成される空間内に、シャンク30が摺動自在に嵌め込
まれている。
【0024】シャンク30は、略直方体形状のベース3
1と、上型としてのクリンパ32と、このクリンパ32
をベース31に取付ける保持板33とを有している。ベ
ース31の上端部には、嵌合凹部31aが形成されてい
る。この嵌合凹部31aは、プレスラムと嵌合してお
り、これにより、ベース31が上下に作動されるように
なっている。保持板33は、ねじB2を用いてベース3
1に締結されている。これにより、クリンパ32は、ベ
ース31の下端部に配置された状態で固定されている。
なお、参照符号34は、クリンプハイトを調整するため
のクリンプハイト調整ダイヤルを示している。また、参
照符号35は、インシュレーションハイトを調整するた
めのインシュレーションハイト調整ダイヤルを示してい
る。これら調整ダイヤル34,35を回転操作すること
により、端子金具を圧着した状態でのクリンプハイトお
よびインシュレーションハイトを調整することができる
ようになっている。
【0025】アンビル20は、台盤11上に固定されて
おり、クリンパ32と協働して電線Eおよび端子金具を
プレスするものである。なお、参照符号36は、ばねを
示している。このばね36は、プレス前においては、電
線Eを端子金具のバレルの中に押し込み、プレス後にお
いては、クリンパ32から圧着後の端子金具が離れやす
くするためのものである。
【0026】なお、上記電線供給アームは、送られる電
線Eを挟持する姿勢と、挟持した電線Eをクリンパ32
とアンビル20との間に供給する電線供給姿勢とに姿勢
変化することがきるようになっている。この電線供給ア
ームは、電線Eの端末に近い部分E1から所定距離離れ
た部分を挟持するようになっている。そして、この電線
供給アームが、電線供給姿勢に姿勢が変位した状態で、
挟持した電線Eを側方(図において右側)からクリンパ
32とアンビル20との間に供給することができるよう
になっている。
【0027】端子送り部40は、端子金具が供給される
供給路RDを形成する供給ベース41と、端子金具をア
ンビル20上に送り込む送りブロック42と、送りブロ
ック42をアジャストするアジャストブロック43とを
備えている。送りブロック42には、送り爪44が設け
られており、この送り爪44によって、所定ピッチで端
子金具を順次供給することができるようになっている。
【0028】送り爪44の動きと、電線供給アームの姿
勢変化とは連動されている。すなわち、送り爪44によ
り端子金具がアンビル20上に供給されることに連動し
て、電線供給アームによって、電線Eがアンビル20上
に供給された端子金具上に供給されるようになってい
る。電線支持部材50は、たとえばピアノ線を湾曲形成
して製作することができ、台盤11にボルトB3を用い
て取付けられている。図2は、電線支持部材50の正面
図である。同図を参照して、電線支持部材50は、ピア
ノ線が巻き回されて形成された取付部51と、取付部5
1から水平に延設された基部53と、基部53に延設さ
れた案内摺接部52とを有している。案内摺接部52
は、基部53から背中合せ状態(逆くの字状)で折り返
されており、電線Eが電線供給アームによって供給され
る方向に沿って斜め上方に延設されている。この案内摺
接部52は、供給された電線Eの端末に近い部分E1を
スライドさせて上方へ移動させることができるようにな
っている。
【0029】図3は、電線寄せ部材60および位置決め
板72を含んだ連動機構Tの構造を示す要部拡大断面図
である。図1および図3を参照して、電線寄せ部材60
は、略くさび形に形成された板部材からなっている(図
1参照)。この電線寄せ部材60の一端部が、ボルトB
4を用いて連動機構Tに連結されている。電線寄せ部材
60の他端部には、供給される電線Eの端末に近い部分
E1を押すことができる押圧部61が形成されている。
また、この電線寄せ部材60の一端部の所定位置には、
当接部62が一体的に突出形成されている。この当接部
62は、電線寄せ部材60が回動したときに位置決め板
72に当接するようになっている。
【0030】位置決め棒71は、ガイドプレート13に
突設されている。位置決め棒71としては、たとえばス
プリングピンを採用することができる。この位置決め棒
71は、電線寄せ部材60が回動したときに、電線寄せ
部材60の他端に当接するようになっている。これによ
り、電線寄せ部材60は、第2の姿勢(図1に示す姿
勢)に位置決めされるようになっている。なお、この位
置決め棒71を用いる代わりに、上記保持板33を締結
しているねじB2に電線寄せ部材60を当接させること
によって、電線寄せ部材60を第2の姿勢に位置決めす
るようにしても良い。
【0031】位置決め板72は、平板を略直角に折り曲
げて製作されており、取付部72aと、これに略直角に
延設された当り部72b(図3参照)とを有している。
この位置決め板72は、後に詳述するショルダーボルト
80を用いてガイドプレート13に固定されている。こ
の位置決め板72は、電線寄せ部材60が回動したとき
に、電線寄せ部材60の当接部62に当接するようにな
っている。これにより、電線寄せ部材60は、第1の姿
勢(図6に示す姿勢)に位置決めされるようになってい
る。なお、この位置決め板72を用いる代わりに、電線
寄せ部材60が回動したときに、電線寄せ部材60を直
接台盤11等に当接させることによって、電線寄せ部材
60を第1の姿勢に位置決めするようにしても良い。
【0032】連動機構Tは、シャンク30の上下方向の
直線運動を、電線寄せ部材60の回転運動に変換する運
動変換機構を含んでいる。具体的には、ガイドブロック
12にねじ込まれたショルダーボルト80(図3参照)
と、保持板33に設けられたラック歯91と、ショルダ
ーボルト80に支持され、ラック歯91と噛み合うピニ
オン歯94(図1参照)が形成された中間部材M(図3
参照)と、この中間部材Mに、その磁力による引力によ
って取付けられた、円柱状のマグネットGとを有してい
る。そして、このマグネットGに、電線寄せ部材60が
ボルトB4によって締結されている。
【0033】ラック歯91は、保持板33に一体的に形
成されている。なお、このラック歯91は、保持板33
とは別体の部材に形成し、この部材を保持板33に固定
するようにすることもできる。中間部材Mは、磁性体か
らなり、第1中間部材92と第2中間部材93とに2分
割されている。図4は、この第1中間部材92と第2中
間部材93との連結状態を示す分解斜視図である。
【0034】図3および図4を参照して、この第1中間
部材92は、円盤状の大径部92aと、これに延設され
た小径部92bとを有している。そして、この大径部9
2aの外周部に上記ピニオン歯94が形成されている。
小径部92bは、円筒の所定部が軸方向に沿って切りか
かれたものであり、一対の円弧状部が互いに対向配置さ
れた状態となっている。
【0035】一方、第2中間部材93は、第1中間部材
92と同様に、大径部93aと小径部93bとを有して
いる。この第2中間部材93の小径部93bは、第1中
間部材92の小径部92bと同様に、円筒状に形成され
た部分の所定部が軸方向に沿って切りかかれたものであ
り、一対の円弧状部が互いに対向した状態となってい
る。
【0036】そして、第1中間部材92の小径部92b
と第2中間部材93の小径部93bとが軸方向に突き合
わせられることにより、互いに相手方の切りかかれた部
分に進入するようになっている。これにより、両者9
2,93が連結され、第1中間部材92が回転すること
に伴って、第2中間部材93が回転するようになってい
る。なお、第1中間部材92および第2中間部材93
は、回転方向に所定のクリアランスを有して連結されて
いる。
【0037】第2中間部材93の大径部93aは、マグ
ネットGを収容するための丸形の収容部95が形成され
ている。また、この収容部95の内奥面部95aには、
ショルダーボルト80の頭部83が埋め込まれる座部9
5bが形成されている。マグネットGは、上記内奥面部
95aに配設され、上記収容部95に収容されている。
このようにマグネットGが配設されることにより、マグ
ネットGは、第2中間部材93に対して相対回転が可能
となっている。すなわち、中間部材Mと電線寄せ部材6
0との相対回転が可能となっている。その一方、マグネ
ットGと上記内奥面部95aとの間には、マグネットG
の磁力による引力に起因した摩擦力が発生している。こ
の摩擦力により、マグネットGと内奥面部95aとの間
の相対回転が抑制されている。すなわち、上記摩擦力に
よって、中間部材Mと電線寄せ部材60との相対回転が
抑制されている。
【0038】図3に注目して、ショルダーボルト80
は、小径部81と、これに連続する大径部82と、この
大径部82の端部に形成された頭部83とを有してい
る。小径部81には、雄ねじ81aが形成されている。
この小径部81は、ガイドプレート13貫通してガイ
ドブロック12にねじ込まれている。これにより、位置
決め板72がガイドプレート13に締結された状態とな
っている。また、大径部82は、第1中間部材92およ
び第2中間部材93に挿通されている。これにより、第
1中間部材92および第2中間部材93は、大径部82
に回動自在に支持されている。なお、ショルダーボルト
80の頭部83は、ショルダーボルト80をガイドブロ
ック12にねじ込んだときに、上記座部95bに埋め込
まれるようになっている。
【0039】(3) 作用・効果 次に、この端子圧着装置の動作について、その作用効果
と併せて説明する。 先ず、図1を参照して、電線供給アームが、電線E
の端末に近い部分E1から所定距離離れた部分を挟持す
る。そして、この電線供給アームが電線供給姿勢に変位
し、これにより、電線Eは、側方からクリンパ32とア
ンビル20との間に供給される。この状態では、シャン
ク30は上方に移動しており、電線寄せ部材60は、図
5に示すように、第2の姿勢となっている。
【0040】 電線Eの供給に連動して、クリンパ3
2がアンビル20の方へ下降する。このとき、図6に示
すように、アンビル32の下降動作に連動して電線寄せ
部材60が回動し、第2の姿勢から第1の姿勢に変位す
る。詳しく説明すると、電線Eの供給と共に、プレスラ
ムに連動してシャンク30が下方へ移動される。これに
より、クリンパ32がアンビル20の方へ下降する。一
方、シャンク30に取付けられている保持板33に設け
られたラック歯91と、第1中間部材92に形成された
ピニオン歯94とが噛み合っているので(図5参照)、
クリンパ32の下降動作に連動して第1中間部材92が
回転する(図3参照)。これにより、第1中間部材92
に連結された第2中間部材93が、第1中間部材92と
共に回転する。第2中間部材93が回転すれば、これに
配設されたマグネットGが、第2中間部材93と共に回
転する。マグネットGが回転することにより、これに締
結された電線寄せ部材60が回転する。従って、アンビ
ル32の下降動作に連動して電線寄せ部材60が第2の
姿勢から第1の姿勢に変位する。
【0041】 このように、電線寄せ部材60の姿勢
が変位することにより、変位途中において電線寄せ部材
60の押圧部61が、供給される電線Eの端末に近い部
分E1を押す。これにより、電線Eは、位置矯正がなさ
れる。詳しく説明すると、電線Eの端末に近い部分E1
が押圧部61に押されて、図中左側へ移動される。これ
により、端末に近い部分E1は、電線支持部材50の摺
接案内部52に導かれ、この摺接案内部52に沿って上
方へ移動される。つまり、電線Eの端末に近い部分E1
は、電線寄せ部材60によって左右方向の位置が矯正さ
れ、且つ電線支持部材50によって上下方向の位置が矯
正される。
【0042】 以上のように本実施形態によれば、電
線と端子金具とを圧着する際に、電線寄せ部材60によ
り押された電線Eは、左右方向の位置矯正がなされると
共に、電線支持部材50に支持されることによって上下
方向の位置矯正がなされる。従って、電線Eを正確にア
ンビルラインに沿って配置することができ、電線Eの端
末(電線の皮剥ぎされた部分)を圧着位置に正確に配置
することができる。その結果、良好な端子圧着作業を行
うことができる。
【0043】しかも、電線支持部材50は、単に電線E
を支えて案内摺接部52に沿わせて移動させるだけであ
り、電線Eを保持等するものではない。従って、電線支
持部材50の取付位置を、電線寄せ部材60による電線
Eの移動位置に厳密に合わせる必要がない。詳しく説明
すると、仮に、電線支持部材50が電線Eを単に支えて
いるだけでなく保持しているものであれば、その保持す
る部分と上記移動位置とが合致していないと、電線Eが
保持されたときに電線Eが屈折または屈曲してしまう
が、本実施形態では、このような電線の屈折または屈曲
が生じない。つまり、本実施形態では、電線支持部材5
0の取付位置の高精度な調整作業が不要となり、電線支
持部材50の機能を有効に発揮させて良好な端子圧着作
業をすることができる。
【0044】特に、本実施形態では、上記作用効果に加
えて、次のような作用効果を奏する。 シャンク30の直線運動をラック・ピニオン機構を
介して電線寄せ部材60の回転運動に変換しているの
で、連動機構Tの構造が簡単である。従って、圧着機A
全体の構造も複雑になることがなく、圧着機Aのコスト
が大幅に上昇することがないという利点がある。
【0045】 また、電線寄せ部材60が第2の姿勢
から回動したときに、シャンク30が下死点に到達する
前に、すなわち、クリンパ32が下死点に到達する前
に、電線寄せ部材60の当接部62が位置決め板72に
当接する。これにより、回動中において電線寄せ部材6
0の回動が規制され、電線寄せ部材60は、第1の姿勢
で位置決めされる。従って、クリンパ32が下死点に到
達する前に、電線Eの端末に近い部分E1を確実かつ正
確に電線支持部材50の案内摺接部に沿って移動させ、
電線Eの端末を圧着位置に確実に配置することができ
る。
【0046】さらに、電線寄せ部材60が第1の姿勢に
位置決めされた場合、シャンク30の下降動作に連動し
て、さらに中間部材Mを回転させようとする回転力が付
加される。一方、中間部材MとマグネットGとは、マグ
ネットGの磁力による引力に起因した摩擦力で両者の相
対回転が抑制されているので、上記回転力がこの摩擦力
を上回れば、マグネットGに対して中間部材Mが相対回
転する。これにより、電線寄せ部材60を第1の姿勢に
位置決めした状態でクリンパ32が下降し、下死点に到
達することができる。従って、電線Eの端末を圧着位置
に配置したままで両者を圧着することができる。しか
も、このように、クリンパ32が下死点に到達する前の
所定のタイミングで、電線寄せ部材60を位置決め板7
2に当接させて電線E1の位置矯正を行い、その後、こ
の電線寄せ部材60を中間部材Mに対して滑らせて相対
回転させているので、上記タイミング合わせの構造が簡
単であり、圧着機Aのコストの上昇を抑えることができ
る。
【0047】 ところで、マグネットGに対して中間
部材Mが相対回転することにより、中間部材Mに対する
電線寄せ部材60の位相がずれる。端子圧着後、シャン
ク30が上方へ移動されると、これに連動して電線寄せ
部材60が回動する。この回動方向は、シャンク30が
下方へ移動される場合と反対方向である。電線寄せ部材
60が回動し、クリンパ32が上死点に到達する前に、
回動中の電線寄せ部材60の他端に位置決め棒71が当
接する。これにより、電線寄せ部材60は、第2の姿勢
に位置決めされる。このように、電線寄せ部材60の回
動中に上記他端が位置決め棒71に当接した場合、シャ
ンク30の上昇動作に連動して、さらに中間部材Mを回
転させようとする回転力が付加されるが、上述したのと
同様の理由により、マグネットGに対して中間部材Mが
相対回転する。その結果、上記ずれを生じた、中間部材
Mに対する電線寄せ部材60の位相が元に戻される。電
線寄せ部材60のずれた位相が元に戻されることによ
り、再度第2の姿勢から第1の姿勢に変位する際に、電
線寄せ部材60は、確実に第1の姿勢に変位することが
でき、連続的な圧着作業を繰り返すことが可能となる。
【0048】 加えて、この第2の姿勢を、電線寄せ
部材60の所定の回動位置に設定することにより、第1
の姿勢および第2の姿勢の相互間の姿勢変化における電
線寄せ部材60の回動角を必要最小限に抑えることがで
きる。これにより、クリンパ32が下降する際には、素
早く電線寄せ部材60を回動させて電線Eの端末に近い
部分E1を押すことができ、一方、クリンパ32が上昇
する際には、速やかに電線寄せ部材60を元の位置に戻
すことができる。
【0049】 さらに、第1中間部材92と第2中間
部材93とは、回転方向に所定のクリアランスを有して
連結されている。すなわち、所定のバックラッシュを有
している。これにより、以下の作用効果を奏する。シャ
ンク30とこれに直線運動の入力を与えるプレスラムと
の間にも、構造上所定のクリアランスを有している。従
って、プレスラムによってシャンク30が引き上げられ
た場合、プレスラムが上死点に達した直後に、上記クリ
アランスの分だけシャンク30が下降する。これによ
り、第1中間部材92が上記クリアランスに対応した分
だけ回動する。その結果、仮に、第1中間部材92と第
2中間部材93との間にクリアランスが無い場合には、
第1中間部材92の回動に伴って第2中間部材93が回
動し、第2の姿勢に位置決めされた電線寄せ部材60
が、再び第1の姿勢となる方向に回動してしまう。これ
により、供給される電線Eが電線寄せ部材60に接触し
て、電線供給に支障をきたすおそれがある。
【0050】これに対して本実施形態では、シャンク3
0とプレスラムとの間のクリアランスに起因して第1中
間部材92が回動しても、当該第1中間部材92と第2
中間部材93との間のクリアランスを有しているので、
第1中間部材92の回動に伴って第2中間部材93が回
動されることがない。従って、電線供給時に電線寄せ部
材60が回動することがなく、電線供給に支障をきたす
ことがない。
【0051】(4) 設計変更例 また、この発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、図7に示すような設計変更例が考えられる。図7を
参照して、この設計変更例が上記一実施形態と異なる点
は、上記一実施形態では、第2中間部材93と電線寄せ
部材60との相対回転を、マグネットGの磁力に起因し
た、マグネットGと第2中間部材93との間の摩擦力に
より抑制していたのに対し、本設計変更例では、皿ばね
SPの弾性力によって電線寄せ部材60を第2中間部材
96に押し付け、これに起因して発生する両者間の摩擦
力によって抑制している点にある。
【0052】本設計変更例においては、第2中間部材9
6は、小径部96aと大径部96bとを有する円筒状部
材であり、小径部96aと大径部96bとの境界部に
は、フランジ96cが形成されている。大径部96bの
外周部には、雄ねじが形成されている。そして、この大
径部96bに、電線寄せ部材60,ワッシャW1,皿バ
ネSPおよびワッシャW2が順に嵌め込まれており、こ
のワッシャW2の後方からナットN1が締め込まれてい
る。これにより、電線寄せ部材60は、皿ばねSPの弾
性力によって上記フランジ96c側に付勢され、その結
果、電線寄せ部材60とフランジ96cとの間で摩擦力
が発生している。また、参照符号N2は、ロックナット
を示しており、ナットN1の緩み止めを行なっている。
ショルダーボルト80は、上記一実施形態で示したもの
と同様であるが、この設計変更例の構造に対応させるた
め、大径部82の長さ寸法が変更されている。なお、そ
の他の構成については、上記一実施形態と同様であるの
で、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0053】この設計変更例によれば、上記一実施形態
と同様の作用効果を奏する。特に、この設計変更例で
は、電線寄せ部材60の当接部62が位置決め板72ま
たは位置決め棒71に当接した場合に、シャンク30の
直線運動に連動して、さらに中間部材Mを回転させよう
とする回転力が付加される。一方、中間部材Mと電線寄
せ部材60とは、皿ばねSPの弾性力に起因した摩擦力
で両者の相対回転が抑制されているので、上記回転力が
この摩擦力を上回れば、回動部座60を位置決めした状
態で、当該電線寄せ部材60に対して中間部材Mが回転
する。これにより、クリンパ32が下死点に達する前に
電線Eの端末に近い部分E1を確実かつ正確に電線支持
部材50によって支持させることができ、この状態で電
線Eの端末と端子金具とを良好に圧着することができ
る。
【0054】なお、上記一実施形態および設計変更例で
は、電線寄せ部材60の姿勢を位置決めするために、位
置決め棒71および位置決め板72を直接電線寄せ部材
60に当接させているが、これら位置決め棒71および
位置決め板72を、電線寄せ部材60と一体的に回転す
る部材に当接させるようにしても良い。また、電線支持
部材50を、図8のように設計変更することもできる。
図8を参照して、この電線支持部材が、上記電線支持部
材50と異なる点は、 電線支持部材50では、取付部51がピアノ線が巻
き回されて形成されていたのに対し、本電線支持部材で
は、取付部51は、巻き回されておらず略U字状に形成
されている点、 電線支持部材50では基部53と案内摺接部52と
の連続する部分は、湾曲形成されていたのに対し、本電
線支持部材では、基部53と案内摺接部52との連続す
る部分56は、1回転半巻き回されて形成されている
点、 案内摺接部52は、所定形状に湾曲形成された湾曲
部54と、これに連続して水平に延びる水平部55とを
有しており、湾曲部54は、電線供給アームにより送ら
れる電線の移動軌跡と略合致した形状に形成されている
点にある。
【0055】従って、本設計変更例に係る電線支持部材
によれば、取付部51が略U字状に形成されているこ
とから、台盤11に取り付ける際に、左右方向に取り付
け位置を調整することができるという利点がある(図1
参照)。また、基部53と案内摺接部52との連続す
る部分56は、1回転半巻き回されて形成されているこ
とから、案内摺接部52のばね性を向上させることがで
き、電線支持部材の寿命を延ばすことができる。さら
に、湾曲部54が供給される電線の移動軌跡に対応して
湾曲形成されていることから、電線の供給時に常に電線
を受け止めた状態で案内することができるという利点が
ある。
【0056】加えて、電線支持部材は、ピアノ線以外
に、合成樹脂により形成することもできる。この場合、
案内摺接部52は、平面状に構成することもできる。さ
らに、上記一実施形態および設計変更例においては、電
線の供給時に電線の端末を圧着位置に配置するために、
回動される電線寄せ部材60(図1参照)を用いたが、
電線の端末を圧着位置に配置するために、他の機構を採
用することもできる。たとえば、電線供給アームによっ
て供給された電線の端末に近い部分を、当該電線の両側
から挟み込むことによって電線の端末を圧着位置に配置
する機構を採用することもできる。このとき、電線を挟
み込むための手段としては、回動される一対のアーム部
材を採用することができる。また、一対の挟持板を電線
を挟んで両側から接離させることによって、当該電線を
挟み込むこともできる。その他、種々の設計変更を施す
ことができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、電線と端
子金具とを圧着する際に、連動機構によって上型の下降
動作に連動して姿勢変化された電線移動手段が、電線の
端末に近い部分を押してこの部分を電線支持手段によっ
て支持させる。つまり、電線移動手段により押された電
線は、左右方向の位置矯正がなされ、且つ電線支持手段
に支持されることにより上下方向の位置矯正がなされ
る。これにより、電線をアンビルラインに沿わせて電線
の端末を圧着位置に正確に配置することができ、良好な
端子圧着を行うことができる。
【0058】しかも、電線支持手段は、電線を平坦な案
内摺接部に沿わせて移動させるだけであり、電線を保持
等するものではないから、電線支持手段を電線移動手段
による電線の移動位置に対応させて厳密に位置合わせを
する必要がない。従って、電線支持手段の取付位置の高
精度な調整作業が不要であり、電線支持手段の機能を有
効に発揮させて良好な端子圧着作業をすることができ
る。
【0059】えて、電線支持手段を線材で構成するこ
とにより、電線支持手段のコストを低く抑えることがで
き、その結果、端子圧着機を安価に提供することができ
るという利点がある。請求項に係る発明によれば、請
求項1に係る発明と同様の効果を奏する。特に、本請求
項に係る発明では、上型の直線運動が、運動変換機構に
よって回動部材の回転運動に変換され、この回転する回
動部材の押圧部が電線の端末に近い部分を押して電線支
持手段側へ移動させることができる。このように、電線
の移動を、上型の直線運動を回動部材の回転運動に変換
するという簡単な構造により達成するので、端子圧着機
の構造を簡単にすることができる。
【0060】請求項に係る発明によれば、請求項
係る発明と同様の効果を奏する。特に、本請求項に係る
発明では、上型が下死点に到達する前に、回動部材を第
1の姿勢で位置決めし、電線の端末に近い部分を電線支
持手段と協働して確実に位置矯正した上で、上型が下死
点まで下降するので、圧着ミスを効果的に防ぐことがで
きる。
【0061】一方、上型が下死点に到達する前に回動部
材を第1の姿勢で位置決めすることにより、上型の下降
動作と連動して回転する中間部材に対する回動部材の位
相がずれるが、上型が上昇して上死点に到達する前に、
第2の位置決め手段によって回動中の回動部材を第2の
姿勢で位置決めし、このように回動部材を位置決めした
状態で上型のみが上昇する。従って、上記ずれた位相が
元に戻され、上死点に達した上型が再び下降した際に
は、回動部材は、確実に第1の姿勢に姿勢変化すること
ができる。その結果、良好な圧着作業を連続的に行うこ
とができる。しかも、上型と回動部材とを連動させる場
合の連動のタイミング合わせを、回動部材を位置決めし
た後、上型に連動して回転する中間部材に対する相対回
転によって行っているので、上記タイミング合わせの構
造を簡単にすることができるという利点がある。
【0062】請求項に係る発明によれば、請求項
係る発明と同様の効果を奏する。加えて、本請求項に係
る発明では、上記回動部材の回動の抑制は、摩擦抵抗付
与手段により与えられる摩擦力により達成されるから、
回動部材の回動を抑制する抑制力を簡単に得ることがで
きるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る端子圧着装置の一部
を示した要部斜視図である。
【図2】電線支持部材の正面図である。
【図3】連動機構の構造を示す断面図である。
【図4】中間部材の連結構造を示す分解斜視図である。
【図5】電線寄せ部材が第の姿勢となっている状態を
示す正面図である。
【図6】電線寄せ部材が第の姿勢となっている状態を
示す正面図である。
【図7】設計変更例に係る連動機構の構造を示す断面図
である。
【図8】設計変更例に係る電線支持部材の正面図であ
る。
【図9】従来の端子圧着機の要部を示した斜視図であ
る。
【図10】旋回アームから導出された電線と、電線支持
部材との位置関係を示す概略図である。
【図11】旋回アームから導出された電線が、電線支持
部材に対して右側にずれた状態を示す概略図である。
【図12】旋回アームから導出された電線が、電線支持
部材に対して左側にずれた状態を示す概略図である。
【符号の説明】
A 端子圧着機 T 連動機構 M 中間部材 G マグネット E 電線 E1 電線の端末に近い部分 10 本体 11 台盤 12 ガイドブロック 13 ガイドプレート 20 アンビル(下型) 30 シャンク 32 クリンパ(上型) 33 保持板 50 電線支持部材 52 案内摺接部 60 電線寄せ部材(回動部材) 61 押圧部 62 当接部 71 位置決め棒 72 位置決め板 80 ショルダーボルト 91 ラック歯 94 ピニオン歯

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体と、 本体に固定された下型と、 本体によって昇降自在に支持され、下型に対して昇降さ
    れる上型と、 電線の皮剥ぎされた端末から所定距離離れた部分を挟持
    した状態で電線供給姿勢に変位されることによって、電
    線の端末を上型および下型の側方から両型間に供給する
    電線供給手段と、 電線供給手段が電線供給姿勢に変位された状態で、電線
    の端末が下型上に供給された端子金具によって圧着可能
    な圧着位置に配置されるように電線を支持する電線支持
    手段とを備えた端子圧着機において、 上記電線支持手段は、線材からなり、 電線供給手段により供給される電線の端末に近い部分が
    当接し、且つ電線供給手段の電線供給姿勢への変位に伴
    って当該端末に近い部分が摺接して上方に移動されるこ
    とによって、電線の端末を上記圧着位置に案内する平坦
    な案内摺接部を含んでおり、当該案内摺接部は、電線供
    給手段の電線供給姿勢への変位方向に沿って斜め上方へ
    延ばされた部分により構成されており、 第1および第2の姿勢に姿勢変化可能であって、且つ上
    記電線供給手段が電線供給姿勢に変位した状態で上記第
    2の姿勢から第1の姿勢へ変位されることにより、上記
    端末に近い部分を押してこの部分を電線支持手段の案内
    摺接部に導く電線移動手段と、 上型の下降および上昇動作にそれぞれ連動し、電線移動
    手段を第1および第2の姿勢に動作させる連動機構とを
    備えたことを特徴とする端子圧着機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の端子圧着機において、 上記電線移動手段は、 一端が本体に回動自在に支持され且つ他端に電線を押圧
    可能な押圧部が形成された回動部材を含み、 上記連動機構は、 上型の直線運動を回動部材の回転運動に変換する運動変
    換機構を含むことを特徴とする端子圧着機。
  3. 【請求項3】請求項記載の端子圧着機において、 上記連動機構は、 回動部材と相対回転自在に連結され且つ上記運動変換機
    構を介して回転される中間部材と、この中間部材に対す
    る回動部材の回動を所定の抑制力で抑制する抑制手段と
    を含んでおり、 上記本体に設けられ、上型が下死点に到達する前の所定
    のタイミングで回動中の回動部材またはこれと一体回転
    する部材と当接することにより、回動部材を上記第1の
    姿勢に位置決めする第1の位置決め手段と、 上記本体に設けられ、上型が上死点に到達する前の所定
    のタイミングで回動中の回動部材またはこれと一体回転
    する部材と当接することにより、回動部材を上記第2の
    姿勢に位置決めする第2の位置決め手段とをさらに備え
    たことを特徴とする端子圧着機。
  4. 【請求項4】請求項記載の端子圧着機において、 上記抑制手段は、 回動部材に摩擦抵抗を与える摩擦抵抗付与手段からなる
    ことを特徴とする端子圧着機。
JP07303102A 1994-12-15 1995-11-21 端子圧着機 Expired - Fee Related JP3079978B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07303102A JP3079978B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 端子圧着機
EP95119757A EP0717475B1 (en) 1994-12-15 1995-12-14 Wire position correcting device
DE69510021T DE69510021T2 (de) 1994-12-15 1995-12-14 Einrichtung zur Lagekorrektur eines Drahtes
US08/572,511 US5661898A (en) 1994-12-15 1995-12-14 Terminal crimping apparatus with

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07303102A JP3079978B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 端子圧着機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09148040A JPH09148040A (ja) 1997-06-06
JP3079978B2 true JP3079978B2 (ja) 2000-08-21

Family

ID=17916920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07303102A Expired - Fee Related JP3079978B2 (ja) 1994-12-15 1995-11-21 端子圧着機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3079978B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD977278S1 (en) 2017-01-20 2023-02-07 The Gillette Company Llc Shaving razor stand
US11648693B2 (en) 2017-01-20 2023-05-16 The Gillette Company Llc Personal care product docking system

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD977278S1 (en) 2017-01-20 2023-02-07 The Gillette Company Llc Shaving razor stand
US11648693B2 (en) 2017-01-20 2023-05-16 The Gillette Company Llc Personal care product docking system
US11648692B2 (en) 2017-01-20 2023-05-16 The Gillette Company, LLC Personal care product docking system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09148040A (ja) 1997-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6530257B2 (en) Terminal-crimping device
US4114253A (en) Application for terminals in strip form
US7774927B2 (en) Wire positioning device for a wire termination machine
JP3654550B2 (ja) マルチ端子圧着機
EP0717475A2 (en) Wire position correcting device
EP1037519B1 (en) Electronic parts insertion head and electronic parts insertion device
JP3079978B2 (ja) 端子圧着機
JP2929953B2 (ja) 電線姿勢矯正装置
JP3104597B2 (ja) 端子圧着機
US7487659B2 (en) Machine for working sheet metal parts, in particular a flanging machine, and a system for driving the machine
JP2984576B2 (ja) 止め輪工具
JPH08236254A (ja) 半自動式端子圧着ユニット
JP3063540B2 (ja) アプリケータ
JP3209206B2 (ja) 端子圧着装置の電線ガイド
JPS588209B2 (ja) 電線端末部の被覆除去切断方法及びその装置
JP2736714B2 (ja) 1工程途中にフック端切断工程を組入れたばねの成形方法
CN216858056U (zh) 一种金属丝折弯装置
JP2006073279A (ja) 圧着装置
JP2003223822A (ja) ワイヤーハーネスの製造装置
JPH097728A (ja) 簡易型端子圧着装置
JP2981358B2 (ja) 圧接コネクタを用いたワイヤーハーネス製造用布線ヘッド
JPS63289899A (ja) ジャンパ−線挿入装置
JP3440811B2 (ja) 送給電線位置ずれ防止装置
JP2006066109A (ja) 電動式圧着機
JP2023051564A (ja) テープ巻付け装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080623

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090623

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090623

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110623

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130623

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees