JP3079734B2 - ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の切断装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の切断装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ放電加工機にお
けるワイヤ電極の切断部を検出して、再度ワイヤ電極を
張架する前に一定長さだけ除去(廃棄)するための装置
に関するものである。
【0002】
【技術的背景】ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極
は、通常直径が0.05mm〜0.3mm 程度の細いものであ
る。このワイヤ電極と被加工物との間に加工用放電パル
スを印加して被加工物に複雑な断面形状の孔あけ加工を
する場合、一つの被加工物の加工が完了した後、次の被
加工物を加工する前に、一旦ワイヤ電極を強制的に切断
し、再度張架する作業が必要となる。
【0003】また、ワイヤ放電加工中、ワイヤ電極と被
加工物との小さい間隙のうち、限られた範囲で放電が集
中する等の異常事態により、ワイヤ電極が断線すること
がある。その場合にも、ワイヤ電極を再度張架する作業
が必要となる。特に前記の事故でワイヤ電極が断線した
場合、その断線部(ワイヤ電極の先端部)やその近傍の
ワイヤ電極の外周表面は、被加工物との放電により変形
していることが多く、そのまま隙間の小さいワイヤガイ
ドや加工開始位置に形成した加工開始孔等に前記先端部
を通過させることが困難となる等、ワイヤ電極の再装着
作業が面倒になる。
【0004】そこで、断線時等のワイヤ電極の変形した
先端部などの不適当な部分を所定寸法だけ切断して、こ
れを廃棄し、ワイヤ電極の先端部を前記ガイド部等に通
り易いように修正して後、再度ワイヤ電極を装着するよ
うにしている。そのための切断装置は種々提案されてい
る。
【0005】
【従来の技術】この種の切断装置の先行技術として、特
開平2−237724号公報には、ワイヤ電極の供給ボ
ビン、ブレーキ手段、及び送りローラ対からなるワイヤ
電極の供給装置の下方に、切断時のワイヤ電極に張力を
付与するための一対のローラと、一対の通電子とから成
る切断装置を備え、その下方に位置する被加工物の上下
部位に、ワイヤ電極を案内するための上ガイド部と下ガ
イド部とを有するように構成する一方、ワイヤ電極の断
線状態を検出する手段として、使用済のワイヤ電極の回
収箱内に設けた検出板またはその近傍のワイヤ電極に接
続したリミットスイッチと、被加工物の上方に位置する
給電子との間に検出回路を形成する構成が開示されてい
る。
【0006】そして、前記検出回路の信号により、ワイ
ヤ電極が不慮の事故で断線したことを検出すると、前記
ブレーキ手段を作動させ、その下方の一対のローラを正
回転させてワイヤ電極に張力を付与し、その状態で切断
装置を作動させてワイヤ電極を切断する。その切断装置
の作動に若干遅れて前記一対のローラを逆回転させ、該
一対のローラの上側側方に配置したワイヤ回収装置に向
かってワイヤ電極を逆送りして不用部分を回収する。こ
のときの回収作業完了を検出すべく、上ガイド部の上方
で一対のローラの下方位置に、ワイヤ電極の回収作業完
了を検出するためのセンサを配置したものが開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、ワイヤ電極が断線したとき、被加工物との集中放
電等により使用不能となるワイヤ電極の先端部分は被加
工物の板厚内に位置する極限られた長さだけである。前
記先行技術においては、前記センサでは切断後の不用部
分のワイヤ電極の回収作業の完了は検出できるけれど
も、不良事故で断線した箇所、換言すれば、切断廃棄す
るに際しての廃棄すべきワイヤ電極の長さを判定するた
めの基準位置であるワイヤ電極の先端部を検出できない
ので、先行技術では、切断除去(廃棄)するワイヤ電極
の長さは、切断装置より下方から被加工物中の断線部ま
でと規定している。従って、回収装置が張力発生手段と
しての一対のローラと切断装置の間に回収装置を配置す
る等、切断部と切断装置との間隔が長くなってしまうと
きは、それに応じて回収廃棄するワイヤ電極の長さが長
くなり、本来正常なワイヤ部分を長く廃棄するので無駄
が多いという欠点があった。
【0008】本発明は、このような問題を解決したワイ
ヤ電極の切断装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の切
断装置は、ワイヤ電極供給装置と被加工物との間に、一
つの検出器と切断手段とを設け、該一つの検出器の検出
信号により、ワイヤ電極の断線時に当該ワイヤ電極供給
側の先端部の位置を検出する一方、その先端部から供給
に一定長さのワイヤ電極を切断したときの切断回収完
了を検出できるように制御する制御手段を設けたもので
ある。
【0010】
【実施例】次に本発明を具体化した実施例について図1
〜図6を参照して説明する。ワイヤ放電加工機における
基台1上には、加工槽2が載置されており、該加工槽2
内には加工槽2に固定されたワークテーブル3上に載置
固定された被加工物Wが絶縁性の加工液(清水あるいは
清水と油の混合液)5に浸漬されている。その加工液5
は加工液供給装置4から供給され、加工により汚濁した
加工液5を加工液供給装置に回収され、フイルタ等を介
して濾過したのち再度循環させて供給される。また、基
台1と加工槽2との間には、図1に示すように被加工物
WをXY平面上を移動させるXYテーブル6が配置され
ており、図示しない駆動機構により駆動制御される。
【0011】コラム7の上部には、ワイヤ電極8を巻回
したワイヤボビン9が設けられており、そのコラム7の
上部に支持された上部アーム10には上ノズル11が形
成されている。またコラム7の下部に支持された下部ア
ーム12には下ノズル13が配置されている。ワイヤボ
ビン9から引き出されたワイヤ電極8は、上ノズル11
から被加工物Wを介して下ノズル13に略鉛直状に張架
され、図示しない電源からワイヤ電極8と被加工物Wと
にパルス電流を通電し、鉛直状にて下向きに通過するワ
イヤ電極8と被加工物Wとの微小間隙部(放電加工部)
で放電加工が行われる。なお、前記上ノズル11及び下
ノズル13の両方またはいずれか一方から加工液5を放
電加工部に向かって噴出させ、放電加工の金属くずの除
去と放電加工部の冷却とを実行する。前記ワイヤ電極8
の搬送速度(移動速度)は、放電加工条件、被加工物W
の板厚等により種々あるが、板厚50mm程度で100 〜300m
m/秒である。
【0012】方向変換プーリ14は前記下ノズル13の
下方に配置されており、該方向変換プーリ14にて横方
向に搬送方向を変換された使用済みのワイヤ電極8を強
制的に挟持搬送するための上下一対のローラ15,16
のうち少なくとも一方のローラを収納モータ17(図2
参照)にて回転駆動し、使用済のワイヤ電極8を収納す
る収納箱18に送る。
【0013】次に、ワイヤ電極8の供給部について、図
2及び図3を参照して説明する。ワイヤボビン9に回転
力を与える駆動モータ20は、放電加工時にワイヤボビ
ン9の回転する方向に対して逆方向の回転力を発生さ
せ、放電加工中のワイヤ電極8に予張力を付与し、断線
時にはワイヤ電極8を巻き戻す力を与える。回転センサ
22を備えたパウダーブレーキ23に連結されて制動力
を与えられるプーリ21にてワイヤ電極8に張力が与え
られる。
【0014】方向変換台25は、図3に示すように、フ
レーム24に枢軸26を介して上端部を揺動回動可能に
支持される。ワイヤガイド27は前記枢軸26より上方
のフレーム24に設けられ、送りローラ28は前記ワイ
ヤガイド27の下方位置のフレーム24に設けられてい
る。該送りローラ28は図示しない無端ベルトなどの伝
動機構を介してステップモータよりなる搬送モータ29
により回転させられる。
【0015】第1ピンチローラ30は前記送りローラ2
8と対向して設けられ、第1ピンチローラ30は枢支軸
32回りに回動するレバー33を介して回転式の第1ソ
レノイド31における回転板に連結してあり、前記第1
ソレノイド31はコイルが励磁されるとその回転板が一
定角度回動し、枢支軸32回りに回動するレバー33を
介して第1ピンチローラ30にてワイヤ電極8を送りロ
ーラ28に挟持すると、ワイヤ電極8を下方に搬送す
る。回転式の第1ソレノイド31のコイルの励磁が停止
されると、内蔵された復帰スプリングによって回転板が
反対方向の元の位置に復帰する自己復帰機能を有する。
前記方向変換台25には前記枢軸26の近傍位置にワイ
ヤガイド34を有する。
【0016】前記方向変換台25に設けられる切断手段
35は、回転支軸36に設けたホルダ39の取付く一対
の通電子37,38と、ホルダ39を前記回転支軸36
回りに回動させる回転式の第2ソレノイド40とからな
り、回転式の第2ソレノイド40を励磁して一対の通電
子37,38がワイヤ電極8に接触した状態で図示しな
い電源からの通電にて通電子37,38間のワイヤ電極
8が溶断される。なお、この回転式の第2ソレノイド4
0も前記回転式の第1ソレノイド31と同様に自己復帰
機能を備えている。
【0017】ワイヤ電極検出用のセンサ41は前記切断
手段35の下方位置の方向変換台25に設けられ、ワイ
ヤガイド42,43は前記センサ41の上下に設ける。
そして、後述のようにワイヤ電極8が事故で断線した場
合等においても、この一対のワイヤガイド42,43中
にワイヤ電極8が位置することにより、ワイヤ電極8が
センサ41の検出可能範囲から外れないように保持する
ためのものである。
【0018】送りローラ44は前記ワイヤガイド43の
下方のフレーム24に設けられ、該送りローラ44と対
向して設けた第2ピンチローラ45は、送りローラ44
は図示しない無端ベルトなどの伝動機構を介してステッ
プモータよりなる送出モータ46により回転させられ
る。第2ピンチローラ45は枢支軸47回りに回動する
レバー48を介して前述と同様の自己復帰機能を備えた
回転式の第3ソレノイド49における回転板に連結して
あり、この回転式の第3ソレノイド49はコイルが励磁
されるとその回転板が一定角度回動し、枢支軸47回り
に回動するレバー48を介して第2ピンチローラ45が
ワイヤ電極8を送りローラ44に挟持するように回動す
ると、ワイヤ電極8を下方に搬送する。これらの構成の
送り機構は、ワイヤ電極8の切断時のみ作動するもので
あり、放電加工時には非作動である。
【0019】さらに、ワイヤガイド50をフレーム24
の下端部に設けている。回転式の第4ソレノイド51は
方向変換台25を前記枢軸26回りに左右に揺動回動駆
動するためのもので、揺動レバー52を介して方向変換
台25に連結してある。この回転式の第4ソレノイド5
1のコイルを励磁すると、その回転板が一定角度回動
し、揺動レバー52を引張る。これにより、方向変換台
25下端のワイヤガイド50の下端開口がワイヤ電極の
回収箱53の上端方向に臨むように方向変換台25が回
動する(図4参照)。
【0020】反対に回転式の第4ソレノイド51のコイ
ルの励磁が停止されると、内蔵された復帰スプリングに
よって回転板が反対方向の元の位置に復帰する自己復帰
機能を有する。これにより、前記ワイヤガイド50の下
端開口が前記回収箱53に隣接して配置された筒状のガ
イド体54の上端開口部に臨むように、方向変換台25
の位置が復帰する(図3参照)。このガイド体54の下
端は加工時の上ガイド62方向にワイヤ電極8を案内す
るためのものである。
【0021】ワイヤ放電加工機の制御装置としての中央
処理装置(CPU)55は、図5に示すように、ワイヤ
放電加工機全体の制御プログラム及び後述するワイヤ電
極8の切断回収のための制御プログラムを予め記憶させ
た読み出し専用メモリ(ROM)56と、各種データを
一時的に記憶させる随時読み書き可能メモリ(RAM)
57と、図示しないインターフェイスとを備え、CPU
55に前記切断手段35における溶断用電源と通電子3
7,38との間のスイッチ58、前記ワイヤ電極検出用
のセンサ41及び回転センサ22を接続すると共に、駆
動回路(入出力ドライバー回路)59を介して収納モー
タ17、駆動モータ20、パウダーブレーキ23、搬送
モータ29、送出モータ46、回転式ソレノイド31,
40,49、51が接続されている。
【0022】次に、このように構成されたワイヤ放電加
工機において、ワイヤ電極8が不意に断線した場合のセ
ンサ41の作用と不用のワイヤ電極8の部分を所定長さ
だけ回収する制御について、図6及び図7に示すフロー
チャートに従って説明する。図示しないスタートボタン
が操作されると、初期設定(S1)に続き、放電加工を
実行する(S2)。この状態では、駆動モータ20には
ワイヤ電極8に予張力を付与するような回転力が与えら
れている。また、ワイヤ電極検出用のセンサ41にてワ
イヤ電極8が検出されているので、当該センサ41の出
力信号はONである。このとき、その加工中においては
常にワイヤ電極8が被加工物Wの箇所で断線しているか
否かを判断している(S3)。
【0023】そして、ワイヤ電極8が断線すると、プー
リ21の回転が停止し、それを回転センサ22で検出す
る(S3,yes )。この場合、断線したワイヤ電極8は
フリーな状態になるため、前記駆動モータ20の前記回
転力がワイヤ電極8を巻き戻す方向(矢印A方向)の力
として作用するので、ワイヤ電極8は矢印A方向に巻戻
される(S4)。続いて、ワイヤ電極検出用のセンサ4
1がOFFになった否かが判別される(S5)。ワイヤ
電極8の巻き戻しが進み、ワイヤ電極8の断線の先端箇
所がセンサ41より上方に位置すると、センサ41の出
力信号はOFFとなる。センサ41の出力信号がOFF
になれば(S5,yes )、直ちに駆動モータ20の回転
を停止させ(S6)、次いで回転式の第4ソレノイド5
1を励磁(ON)すると(S7)、方向変換台25は枢
軸26回りに回動し、当該方向変換台25における下端
のワイヤガイド50の下端開口が回収箱53の上方にく
るように位置変更する(図4参照)。
【0024】この状態に方向変換台25の位置を保持し
たまま、回転式の第1ソレノイド31を励磁して送りロ
ーラ28と第1ピンチローラ30とでワイヤ電極8を挟
持し、次いで搬送モータ29を駆動して(図4の矢印B
方向に)正回転させると(S8)、ワイヤ電極8の先端
部(断線)が回収箱53方向に送られる。続いて、CP
U55に設けられたタイマを0にリセットする(S
9)。センサ41の箇所をワイヤ電極8の先端部が通過
して下方に行くと、センサ41の出力信号がON信号に
変わる。
【0025】次いで、一定時間(To)経過したか否
か、つまりタイマの値tがROM56に記憶された時間
値Toになったか否かを判別する(S10)。この一定
時間経過により前記S5でセンサ41により検出したワ
イヤ電極8の先端部(断線部)から一定寸法だけ下方に
繰り出したことになる。なお、この一定寸法は、断線や
放電加工等によりワイヤ電極8の断線部から上方のワイ
ヤ電極表面が変形するなどして不良になっていると推定
できる一定範囲を越えた寸法で、実施例の場合、100 〜
120 mm程度を捨て去る( 廃棄) するように、前記一定時
間(To)をROM56に予め記憶させてある。
【0026】そして、一定時間(To)経過したと判断
されると(S10,yes )、回転式の第1ソレノイド3
1をOFFにすると共に搬送モータ29を停止する(S
11)。次、回転式の第2、第3ソレノイド40,49
をONにすると共に送出モータ46を駆動し、送りロー
ラ44を矢印C方向に回転させ(S12)、且つ切断手
段における電源のスイッチ58をONにして通電子3
7,38に電流を通電させる(S13)。
【0027】これにより、上位置における停止状態の送
りローラ28、第1ピンチローラ30と、下位置の矢印
C方向に回転している送りローラ44と第2ピンチロー
ラ45とで挟持され、且つ張力を付与されたワイヤ電極
8は通電子37,38箇所で溶断される。このとき、引
張状態で溶断されたワイヤ電極8の切断部は先端が針状
に尖った状態となるので、後に上下ガイド62,63や
被加工物Wにおける加工開始孔に挿通させることが容易
となる。
【0028】そして、前記送りローラ44は送出モータ
46の作動にてC方向に回転しているので、ワイヤ電極
8が切断されると同時に切断されたワイヤ電極8は自重
で回収箱53に送り込まれる。このようにして切断回収
作業が完了すると、前記センサ41の箇所でワイヤ電極
8を検出しないので、センサ41からの出力信号はOF
F信号となり、S14におけるセンサ41の出力信号が
OFFか否かの判別結果はyes となる。続いて、スイッ
チ58をOFFにして、通電子37,38への電流を切
る(S15)。次いで、第2,第3ソレノイド40,4
9をOFFにすると共に送出モータ46を停止させるこ
とにより(S16)、ワイヤガイド50の上方の通路を
開放し、さらに回転式の第4ソレノイド51をOFFさ
せて方向変換台25を元の位置に戻す(S17)。これ
により、ワイヤガイド50の下端開口が元の筒状のガイ
ド体54上端に臨むことになる。
【0029】このようにしてワイヤ電極8が不意に断線
した場合に、そのワイヤ電極供給側の断線部分を一定長
さだけ切断して廃棄回収する制御を、一つのセンサ41
とその制御手段(CPU55等)により簡単に実行する
ことができるのである。従って、ワイヤ放電加工機にお
いて、ワイヤ電極が不意に断線した場合にも、その断線
事故による不良部分だけをを確実に廃棄できて、次のワ
イヤ電極8を再度張架することを確実に実行できると言
う効果を奏するのである。
【0030】なお、回転式ソレノイド31,40,49
を直動式の電磁ソレノイドに代えても良いことは言うま
でもなく、また、切断手段は他の形式のものであっても
良い。
【0031】
【発明の作用・効果】前述のように本発明は、ワイヤ放
電加工機におけるワイヤ電極供給装置と被加工物との間
に、一つの検出器と切断手段とを設け、該一つの検出器
の検出信号により、ワイヤ電極の断線時に当該ワイヤ電
極供給側の先端部の位置を検出する一方、その先端部か
ら供給側に一定長さのワイヤ電極を切断したときの切断
回収完了を検出できるように制御する制御手段を設けた
ものであるから、ワイヤ電極の断線事故による不良部分
だけをを確実に廃棄できて、本来正常なワイヤ部分を長
く廃棄することが無くなるので、無駄が無くなると言う
効果を奏する。また、一つの検出器で、ワイヤ電極の断
線の先端部と、ワイヤ電極の切断、廃棄回収作業とを検
出できるのでワイヤ放電加工機のコストを低減できると
いう効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ放電加工機の概略側面図である。
【図2】ワイヤ電極切断回収部の側断面図である。
【図3】放電加工時のワイヤ電極切断回収部の側断面図
である。
【図4】回転台の位置を変更させた状態の説明図であ
る。
【図5】制御装置を示すブロック図である。
【図6】制御のフローチャートである。
【図7】制御のフローチャートの続きである。
【符号の説明】
W 被加工物 3 ワークテーブル 4 加工液供給装置 8 ワイヤ電極 9 ワイヤボビン 17 収納モータ 20 駆動モータ 21 プーリ 22 回転センサ 23 パウダーブレーキ 24 フレーム 25 方向変換台 26 枢軸 27,34,42,43 ワイヤガイド 28,44 送りローラ 29 搬送モータ 30,45 ピンチローラ 31,40,49,51 回転式ソレノイド 36 回転支軸 37,38 通電子 41 センサ 46 送出モータ 50 ワイヤガイド 52 揺動レバー 53 回収箱 54 ガイド体 55 中央処理装置(CPU) 56 読み出し専用メモリ(ROM) 57 随時読み書き可能メモリ(RAM) 58 スイッチ 59 駆動回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極供給装置と被加工物との間
    に、一つの検出器と切断手段とを設け、該一つの検出器
    の検出信号により、ワイヤ電極の断線時に当該ワイヤ電
    極供給側の先端部の位置を検出する一方、その先端部か
    ら供給側に一定長さのワイヤ電極を切断したときの切断
    回収完了を検出できるように制御する制御手段を設けた
    こと特徴とするワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の
    切断装置。
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