JP3079240U - 難燃マッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発火部附近で消火する難燃マッチを提供す
る。 【解決手段】 パラフィン処理した発火部２附近を除く
軸部３に、難燃剤４を表面から内部へ減圧処理等により
浸透させ、前記発火部２附近内部にまで行き渡らせたこ
とを特徴とする難燃マッチ１である。 【効果】 発火部附近で確実に消火できるので危険性が
なく、指を火傷するといったことも回避させることがで
きる。防火対策上まことに有益である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、点火具であるマッチに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、マッチは、軸部の先端部に、燃焼剤を付着させた発火部を設けるといっ た、単純な構成でできている。また、特開平７−３１４５０号公報に記載されて いるように、軸部の基端部または中間部に、防燃剤もしくは難燃剤を塗布、ある いは防燃剤もしくは難燃剤を塗布したシート状の媒体を付着させるといったもの が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、軸部の先端部に、燃焼剤を付着させた発火部を設けるといった 、単純な構成でできている一般的なマッチの場合、軸部の基端部を指先で摘んで 着火させるため、マッチを燃焼させている段階において、炎の燃焼が発火部から 基端部に向かって進んでいき、指先附近にまで炎の熱が到達し、火傷をする危険 性がある。また、燃焼が進むにつれて、燃焼された軸部の強度が弱くなり、まだ 熱を含んだままの先端部が、崩れ落ちるおそれがあり、大変危険である。さらに 、消火に際しては、マッチ本体を振るか、あるいは息を吹き掛けて消火をするた め、前記同様、まだ熱を含んだ燃え滓が飛散するおそれがあり、大変危険である 。

【０００４】 このような危険性を防止するため、特開平７−３１４５０号公報に記載されて いるような、軸部の基端部または中間部に、防燃剤もしくは難燃剤を塗布、ある いは防燃剤もしくは難燃剤を塗布したシート状の媒体を付着させるといったマッ チが提案されている。しかしながら、このマッチは、難燃処理する部位が、軸部 の基端部または中間部であり、しかも軸部となる材料の表面においてのみ難燃処 理されるため、その部位に炎が到達するころには、炎の勢いが増し、消火される ことなく燃焼し続けてしまう。その場合の危険性については、前記した通りであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、パラフィン処理した発火部２附近を除 く軸部３に、難燃剤４を表面から内部へ減圧処理等により浸透させ、前記発火部 ２附近内部にまで行き渡らせたことを特徴とする難燃マッチ１である。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案に係る難燃マッチ１の形態を図面を用いて説明する。本考案にお ける難燃マッチ１の軸部３は、木製または紙製のものであり、実施例として軸部 ３が木製の場合について説明する。図１に示されるように、本考案における難燃 マッチ１は、軸木３ａの先端部に発火部２となる燃焼剤を付着させ、その発火部 ２附近にパラフィン処理を施し、その上で減圧処理により難燃剤４を軸木３ａへ 浸透させてなる。なお、難燃剤４の浸透方法は、減圧処理に限定されるものでは なく、加圧処理あるいは減圧処理と加圧処理の組合せ等の方法を用いてもよい。 そのとき難燃剤４の浸透は、図１の破線で示すように、軸木３ａのパラフィン処 理を施さなかった部分だけではなく、パラフィン処理を行った部分の内部へも進 行していく。なお、軸部３が紙製の場合も同様の構成となる。

【０００７】

【作用】

このようにしてできた難燃マッチ１を着火したとき、図２に示されるように、 炎は発火部２附近のみで燃焼し、炎は勢いを増すことなく、軸木３ａに浸透され た難燃剤４によって、図３に示されるように、発火部２附近で確実に消火され、 必要以上に燃焼することはない。

【０００８】

【効果】

本考案は以上のように構成されるので、軸部３に浸透された難燃剤４により、 発火部２附近で炎が確実に消火するので、指を火傷するといったことを回避させ ることができるとともに、消火等における燃え滓の崩れ落ちや飛散による危険性 がなく、防火対策上まことに有益であるといった効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の側面図。

【図２】着火状態の側面図。

【図３】消火状態の側面図。

【図４】紙マッチの斜視図。

【符号の説明】

１ 難燃マッチ ２ 発火部 ３ 軸部 ３ａ 軸木 ３ｂ 軸紙 ４ 難燃剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パラフィン処理した発火部（２）附近を除
   く軸部（３）に、難燃剤（４）を表面から内部へ減圧処
   理等により浸透させ、前記発火部（２）附近内部にまで
   行き渡らせたことを特徴とする難燃マッチ（１）。