JP3078747B2 - 建設機械におけるギアのバックラッシュ調節方法および調節構造 - Google Patents

建設機械におけるギアのバックラッシュ調節方法および調節構造

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JP3078747B2
JP3078747B2 JP08104370A JP10437096A JP3078747B2 JP 3078747 B2 JP3078747 B2 JP 3078747B2 JP 08104370 A JP08104370 A JP 08104370A JP 10437096 A JP10437096 A JP 10437096A JP 3078747 B2 JP3078747 B2 JP 3078747B2
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兼一 山本
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駿児 浅尾
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新キャタピラー三菱株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種建設作業、土
木作業に用いられる油圧ショベル等の建設機械の技術分
野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種建設機械のなかには、た
とえば油圧ショベルのように、下部走行体の上方に旋回
装置を介して上部旋回体を旋回自在に支持したものがあ
るが、この場合に旋回装置を、下部走行体に固定され、
内周面部に内歯が外周面部にインナーレースがそれぞれ
形成されるリングギア、上部旋回体に固定され、前記イ
ンナーレースに旋回自在に外嵌されるアウターレース、
該アウターレース側に固定される取付け部材に回動自在
に軸承され、前記リングギアに噛合するピニオンギア、
該ピニオンギアを正逆回動せしめる旋回駆動モータ等の
部材から構成したものがある。このようなものにおい
て、前記互いに噛合するリングギアとピニオンギアと
は、両ギア間のバックラッシュが規定値となるようにし
て組付ける必要があり、このため従来、リングギアの下
部走行体への取付け位置、およびピニオンギア取付け部
材のアウタレース側への取付け位置をバックラッシュ計
算により求め、該計算された部位にリングギアおよびピ
ニオンギア取付け部材を取り付けることが要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに前記従来のも
のでは、取付け部材をアウタレース側に取付けるにあた
り、取付け部材側から挿入されアウタレース側に螺入さ
れるボルトを用いていたが、この場合、取付け部材側に
穿設されるボルト用丸孔(貫通孔)はボルトより大径の
バカ孔にする必要がある。このため、計算された位置に
前記取付け部材を取り付けようとしても、上記バカ孔分
の公差が取付け誤差となって出てきてしまうため、両ギ
ア間のバックラッシュが規定値とならないことがあり、
この様な場合には円滑な旋回が損なわれてしまううえ、
異音が発生したする等の問題があり、ここに本発明が解
決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、架台に旋回装置を介して旋回体
を旋回自在に支持すると共に、前記旋回装置を、旋回体
側に固定される取付け部材に回動自在に軸承され、旋回
駆動モータに連動連結される第一ギアと、架台側に固定
され、前記第一ギアに噛合する第二ギアとを用い、旋回
駆動モータの駆動力を得て旋回体を架台に対して旋回す
るように構成してなる建設機械において、これら第一、
第二ギア間のバックラッシュを調節するにあたり、前記
取付け部材を旋回体側に位置調節可能なな状態で仮止め
し、該仮止め状態で取付け部材を移動せしめて両ギア間
のバックラッシュの調節を行った後、取付け部材を旋回
体側に固定するよう構成したものである。さらにこのも
のにおいて、取付け部材を、旋回体側の取付け面部に固
定するためのフランジ部が形成されるものとし、そして
取付け部材の仮止め状態でのバックラッシュ調節は、軸
回り方向の回動でフランジ部を取付け面部に対して移動
せしめるための作動部が形成された作動ピンをフランジ
部および取付け面部に挿通せしめ、該作動ピンの軸回り
方向の回動に伴うフランジ部の移動でバックラッシュの
調節を行うように構成したものである。また本発明は、
架台に旋回装置を介して旋回体を旋回自在に支持すると
共に、前記旋回装置を、旋回体側に固定される取付け部
材に回動自在に軸承され、旋回駆動モータに連動連結さ
れる第一ギアと、架台側に固定され、前記第一ギアに噛
合する第二ギアとを用い、旋回駆動モータの駆動力を得
て旋回体を架台に対して旋回するように構成してなる作
業機械において、これら第一、第二ギア間のバックラッ
シュを調節するにあたり、取付け部材に形成され、該取
付け部材を旋回体側の取付け面部に固定するためのフラ
ンジ部と、フランジ部および取付け面部に挿通される作
動ピンとからなり、該作動ピンには、作動ピンの軸回り
方向の回動でフランジ部を取付け面部に対して移動せし
めてバックラッシュの調節を行うための作動部が形成さ
れているものである。そしてこの様にすることにより、
第一ギアが軸承される取付け部材のフランジ部を旋回体
側の取付け面部に取付ける際に、フランジ部を取付け面
部に位置調節可能に仮止めした状態で、作動部が形成さ
れた作動ピンを軸回り方向に回動せしめることでフラン
ジ部が取付け面部に対して移動し、これにより両ギア間
のバックラッシュの調節を行えることになって、バック
ラッシュの管理を精度の高いものとすることができる。
このものにおいて、作動ピンを、フランジ部に挿通され
る部位の軸芯が、取付け面部に挿通される部位の軸芯に
対して偏芯した偏芯ピンとすることにより、作動ピンの
軸回り方向の回動でフランジ部を取付け部材に対して移
動せしめることができる。また、フランジ部と取付け面
部の間に、第一ギアの第二ギアに対する軸芯方向の位置
調節を行うためのスペーサを介装することにより、軸芯
方向の調節も容易に行うことができる。そしてこのもの
は、第二ギアが、第一ギアに噛合する内歯が内周面部に
形成され、かつ外周面部に旋回ベアリングのインナーレ
ースが形成されたリングギアで、また第一ギア取付け部
材のフランジ部が取付けられる取付け面部は、旋回体に
固定され、前記インナーレースに旋回自在に外嵌される
アウターレースに一体的に設けられるものであり、そし
て、旋回駆動モータの正逆駆動に伴い第一ギアが自転し
ながら第二ギアの内周面部を公転することで旋回体が架
台に対して旋回するよう構成されている建設機械に実施
できる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1において、1は油圧ショベル
であって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行
体2、該下部走行体2の上方に後述する旋回装置3を介
して旋回自在に支持される上部旋回体4、該上部旋回体
4の前部に取付けられるフロントアタッチメント5等の
各部から構成されていること等は従来通りである。
【0006】6は前記旋回装置3を構成するリングギア
(本発明の第二ギアに相当する)であって、該リングギ
ア6は、下部走行体2の上端部に一体的に取り付けられ
ているが、このリングギア6の内周面部には内歯6aが
形成され、また外周面部にはインナーレース6bが形成
されている。
【0007】一方、7は上部旋回体4の下端部に一体的
に取付けられるアウタレースであって、該アウターレー
ス7は、前記インナーレース6bにボールベアリング8
を介して旋回自在に外嵌されていて、前記インナーレー
ス6bと共に旋回ベアリング9を構成している。さら
に、このアウタレース7の上端部には、円盤状の旋回テ
ーブル10が一体的に固定されている。
【0008】また、11は旋回駆動モータであって、該
旋回駆動モータ11の駆動力は、減速機(図示せず)を
介して減速された状態でピニオンギア(本発明の第一ギ
アに相当する)12に出力される構成となっているが、
該ピニオンギア12は、前記リングギア6の内歯6aに
噛合しており、そして、旋回駆動モータ11の正逆駆動
に伴いピニオンギア12が自転しながらリングギア6の
内周面部を公転することで、上部旋回体4が下部走行体
2に対して旋回する構成となっている。
【0009】さらに、13は前記旋回駆動モータ11、
減速機が組付けられると共に、ピニオンギア12が下方
に突出する状態で回動自在に軸承される取付け部材であ
って、該取付け部材13の下部には、取付け部材13を
前記旋回テーブル10に取り付けるためのフランジ部1
3aが形成されているが、該フランジ部13aの旋回テ
ーブル10への取付けに、本発明が実施されている。
【0010】つまり、フランジ部13aには、周回り方
向に適宜間隔を存する状態で、固定ボルト14が遊嵌状
に挿通される複数のボルト用丸孔13bと、後述する作
動ピン15が挿通されるピン用挿通孔13cとが穿設さ
れている。
【0011】また、16は前記旋回テーブル10の上面
部に溶着等により一体固着されるリング状の取付け座で
あって、該取付け座16および旋回テーブル10には、
前記フランジ部13aのボルト用丸孔13b、ピン用挿
通孔13cに対応する部位に、固定ボルト14が螺入さ
れるボルト用螺子孔16b、10b、および作動ピン1
5が螺入されるピン用螺子孔16c、10cがそれぞれ
穿設されていると共に、ピニオンギア12が遊嵌状に貫
通するギア用貫通孔16d、10dが開設されている。
【0012】さらに、17は前記取付け座16の上面部
とフランジ部13aの下面部との間に介装されるリング
状のスペーサであって、該スペーサ17の内周面部に
は、取付け部材13の下部に形成される円筒部13dが
インロー嵌合されており、これによってスペーサ17は
取付け部材13と一体となっているが、このものはピニ
オンギア12とリングギア6との軸芯方向の位置調節を
行うためのものであり、従って該位置調節をするための
厚さのものが選択され、不要な場合もあるが、該スペー
サ17には、前記フランジ部13aのボルト用丸孔13
b、ピン用挿通孔13cと同径のボルト用丸孔17b、
ピン用挿通孔17cがそれぞれ対応する部位に穿設され
ている。
【0013】一方、前記作動ピン15は、軸方向両側部
に第一、第二螺子部15a、15bがそれぞれ形成さ
れ、また軸方向中央部に円筒部(本発明の作動部に相当
する)15cが形成されており、そして、第一螺子部1
5aは取付け座16および旋回テーブル10のピン用螺
子孔16c、10cに螺入され、円筒部15cはフラン
ジ部13aのピン用挿通孔13cの下半部およびスペー
サ17のピン用挿通孔17cに間隙の無い状態で嵌合さ
れ、また第二螺子部15bは上端部がフランジ部13a
の上面部から突出する状態でフランジ部13のピン用挿
通孔13cの上半部に遊嵌状に挿通されるよう設定され
ているが、このものは、円筒部15cの軸芯Aが、第
一、第二螺子部15a、15bの軸芯Bに対して距離D
だけ偏芯した偏芯ピンに形成されている。さらに、この
作動ピン15は、前記フランジ部13aの上面部から突
出する第二螺子部15bの上端部に、作動ピン15を軸
回り方向に回動させるための面取り部15dが形成され
ている。
【0014】そして、取付け部材13を旋回テーブル1
0に取付けるにあたり、取付け部材13にはスペーサ1
7を、旋回テーブル10には取付け座16を一体的に取
り付けた状態で、前記固定ボルト14および作動ピン1
5を、それぞれフランジ部13a、スペーサ17のボル
ト用丸孔13b、17b、ピン用挿通孔13c、17c
から挿入して、取付け座16、旋回テーブル10のボル
ト用螺子孔16b、10b、ピン用螺子孔16c、10
cに螺入し、軽く締めてフランジ部13aを旋回テーブ
ル10に仮止めする。この状態で、作動ピン15を軸回
り方向に回動させると、前述したように偏芯している作
動ピン15は、フランジ部13a側に間隙の無い状態で
嵌合されている円筒部15cの軸芯Aが旋回テーブル1
0側に螺入されている第一螺子部15aの軸芯Bを軸芯
として公転することになり、これに伴いフランジ部13
aが旋回テーブル10に対して移動する。これにより、
ピニオンギア12とリングギア6との間の中心方向およ
び歯厚方向のバックラッシュが規定値となるよう調節
し、該バックラッシュの調節後、作動ピン15の第二螺
子部15bにナット15eを螺入緊締して作動ピン15
を前記バックラッシュ調節された位置に固定し、さらに
前記仮止め状態の固定ボルト14を緊締することによ
り、フランジ部13aは旋回テーブル10に固定される
構成となっている。尚、前記作動ピン15の軸回り方向
の回動に伴うフランジ部13aの移動は、固定ボルト1
4が挿通されるボルト用丸孔13bによって吸収される
ように設定されている。
【0015】叙述の如く構成されたものにおいて、上部
旋回体4の下部走行体2に対する旋回作動は、旋回駆動
モータ11の正逆駆動に基づきピニオンギア12が自転
しながらリングギア6の内周面部を公転することで行わ
れることになるが、これらピニオンギア12とリングギ
ア6とは、前述したように、ピニオンギア12が軸承さ
れる取付け部材13のフランジ部13aを旋回テーブル
10に取付ける際に、固定ボルト14および作動ピン1
5を軽く締めてフランジ部13aを旋回テーブル10に
仮止めした状態で、フランジ部13aおよび旋回テーブ
ル10に偏芯状態で挿通される作動ピン15を回動させ
てフランジ部13aを移動せしめることでピニオンギア
12がリングギア6に対して移動し、これにより両ギア
12、6間のバックラッシュの調節を行えることにな
る。
【0016】この結果、バックラッシュ計算したにも拘
わらずピニオンギア12とリングギア6との間のバック
ラッシュが、公差、加工誤差、取付け誤差等により規定
値とならない場合に対応して、ピニオンギア12が軸承
される取付け部材13を旋回テーブル10に取付ける際
に、両ギア12、6間のバックラッシュが既定値となる
よう調節できることになって、バックラッシュの管理を
精度の高いものとすることができ、もって、バックラッ
シュが既定値を外れてしまったことに起因する異音の発
生や、円滑な旋回が損なわれてしまうような不具合を回
避できる。
【0017】尚、本発明は上記第一実施の形態に限定さ
れないことは勿論であって、バックラッシュ調節を行う
べく仮止め状態で取付け部材を移動させるにあたり、図
9〜図11に示す第二の実施の形態のように構成するこ
ともできるが、該第二の実施の形態において、第一の実
施の形態と共通するもの(同一のもの)については、同
一の符号を付すと共にその詳細については省略する。
【0018】この第二の実施の形態において、フランジ
部13aには、第一の実施の形態と同様の複数のボルト
用丸孔13bの他に、軸支ピン18が挿通される軸支ピ
ン用挿通孔13eと、後述する第二作動ピン19が挿通
される第二ピン用挿通孔13fとが穿設されている。
【0019】一方、旋回テーブル10および取付け座1
6には、第一の実施の形態と同様のボルト用螺子孔10
b、16b、ギア用貫通孔10d、16dの他に、前記
フランジ部13aの軸支ピン用挿通孔13e、第二作動
ピン用挿通孔13fに対応する部位に、軸支ピン用挿通
孔10e、16e、第二作動ピン用挿通孔10f、16
fがそれぞれ穿設されている。
【0020】さらにスペーサ17には、第一の実施の形
態と同様のボルト用丸孔17bの他に、軸支ピン用挿通
孔17e、第二作動ピン用挿通孔17fがそれぞれ対応
する部位に穿設されている。
【0021】また、前記第二作動ピン19は、フランジ
部13aの第二作動ピン用挿通孔13fに挿通される第
一挿通部19aの軸芯Aが、旋回テーブル10および取
付け座16の作動ピン用挿通孔10f、16fに挿通さ
れる第二挿通部19bの軸芯Bに対して距離Eだけ偏芯
した偏芯ピンに形成されている。
【0022】そしてこの第二の実施の形態において、取
付け部材フランジ部13aを旋回テーブル10に取付け
るにあたり、取付け部材13にはスペーサ17を、旋回
テーブル10には取付け座16を一体的に取り付けた状
態で、前記軸支ピン18をフランジ部13a、スペーサ
17、取付け座16、旋回テーブル10の軸支ピン用挿
通孔13e、17e、16e、10eに挿通せしめて、
フランジ部13aを旋回テーブル10に仮止めする。こ
の状態で、第二作動ピン19を第二作動ピン用挿通孔1
3f、17f、16f、10fに挿通せしめ、そして該
第二作動ピン19を軸回り方向に回動させると、前述し
たように偏芯している第二作動ピン19は、図11に示
すように第二挿通部19bの軸芯Bを軸芯として矢印P
方向に揺動変位することになり、これに伴い、フランジ
部13aは前記軸支ピン18を支軸として揺動し、これ
によりピニオンギア12がリングギア6に対して移動し
て両ギア12、6間のバックラッシュの調節を行うよう
に設定されている。そして、該バックラッシュの調節
後、固定ボルト14をボルト用丸孔13b、17b、ボ
ルト用螺子孔16b、10bに挿通緊締することによ
り、フランジ部13aは旋回テーブル10に固定される
構成となっている。ここで、軸支ピン18は、ピニオン
ギア12のリングギア6への噛合位置Cに対し、ピニオ
ンギア12の軸芯Fの軸回り方向に略90度の角度を存
した位置に、また第二作動ピン19は、軸支ピン18に
対して、ピニオンギア12の軸芯Eの軸回り方向に略9
0度の角度を存した位置となるように設定されている
(尚、本実施の形態では第二作動ピン19は図示される
ように前記噛合位置Cに対して180度変位した位置と
なっているが、0度、つまり噛合位置にある設定にして
も勿論よい)。さらに、旋回テーブル10および取付け
座16に穿設される第二作動ピン用挿通孔10f、16
fは、第二作動ピン第二挿通部19bが遊びのない状態
で挿通するよう設定されるが、取付け部材フランジ部1
3aに穿設される第二作動ピン用挿通孔13fは、軸支
ピン18と第二挿通部19bの軸芯Bとを結ぶ直線L方
向を向いて長い長孔になっている。そして、第二作動ピ
ン19を回動させた場合に、前記軸支ピン18を軸芯と
する取付け部材13の揺動方向成分の第二作動ピン第一
挿通部19aの動きについては遊びがなく取付け部材1
3の揺動を促すが、前記直線L方向成分の該第一挿通部
19aの動きについては長孔で遊びを持たせて吸収する
ように設定されている。尚、図11においては、説明を
解りやすくするため長孔を長くして偏芯量E(第一挿通
部19aの軸芯Aと第二挿通部19bの軸芯Bとの距
離)を誇張してある。また、第二作動ピン19にはスペ
ーサ17の第二作動ピン用挿通孔17fに挿通される第
三挿通部19cが形成されるが、該第三挿通部19c
は、フランジ部13a側に穿設される第二作動ピン用挿
通孔13fの孔形状に対応して長円形状になっており、
これによって第二作動ピン19の挿通孔13fに対する
貫通組込みができるようになっている。
【0023】叙述の如く構成された第二の実施の形態に
おいて、ピニオンギア12とリングギア6とは、ピニオ
ンギア12が軸承される取付け部材13のフランジ部1
3aを旋回テーブル10に取付ける際に、フランジ部1
3aを軸支ピン18を介して旋回テーブル10に揺動自
在に軸支した仮止め状態で、フランジ部13aおよび旋
回テーブル10に偏芯状態で挿通される第二作動ピン1
9を回動させてフランジ部13aを軸支ピン18を支軸
として揺動せしめることでバックラッシュ調節の行える
ことになって、前記第一の実施の形態と同様の効果を奏
することになる。
【0024】しかも、この第二の実施の形態のものにお
いて、フランジ部13aを旋回テーブル10に軸支する
軸支ピン18は、ピニオンギア12とリングギア6との
噛合位置Cに対してピニオンギア12の軸芯回り方向に
略90度の角度を存して配設され、さらにフランジ部1
3aを揺動させるための第二作動ピン19は、前記軸支
ピン18に対して軸芯回り方向に略90度の角度を存し
て配設されているから、第二作動ピン19の軸回り方向
の回動によってフランジ部13aが、両ギア12、6の
中心を結ぶ径方向の線に略沿った方向に揺動することに
なって、バックラッシュ調節を行い易いという利点があ
る。
【0025】さらに、前記第二の実施の形態における第
二作動ピン19を、図12に示す如く、第二挿通部19
bの下部に螺子溝19dが刻設されたものし、そしてバ
ックラッシュ調節後あるいは固定ボルト14の緊締後
に、上記螺子溝19dにナット19eを螺入緊締するこ
とで第二作動ピン19を固定するようにしても良く、こ
の様にした場合には、第二作動ピン19をフランジ部1
3aと旋回テーブル10との固定部材に兼用できるとい
う利点が有る。さらに、第二の実施の形態において、フ
ランジ部13aと旋回テーブル10との固定は、固定ボ
ルト14によるものに限定されることなく、溶接等によ
り固定するものであっても勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルの側面図である。
【図2】旋回装置の断面図である。
【図3】取付け部材の取付け状態を示す側面図である。
【図4】取付け部材の取付け状態を示す平面図である。
【図5】(X)、(Y)は図4のX−X断面図、Y−Y
断面図である。
【図6】(X)、(Y)は作動ピンの側面図、平面図で
ある。
【図7】(X)、(Y)は取付け座の平面図、取付け座
を旋回テーブルに取り付けた状態を示す側面図である。
【図8】(X)、(Y)はスペーサの平面図、側面図で
ある。
【図9】第二の実施形態における取付け部材の取付け状
態を示す平面図である。
【図10】(X)、(Y)は図9のX−X断面図、Y−
Y断面図である。
【図11】第二の実施形態における第二作動ピン、軸支
ピンの位置関係を示す説明図である。
【図12】他の実施形態を示す第二作動ピンの図であ
る。
【符号の説明】
2 下部走行体 3 旋回装置 4 上部旋回体 6 リングギア 6a 内歯 6b インナーレース 7 アウターレース 9 旋回ベアリング 11 旋回駆動モータ 12 ピニオンギア 13 取付け部材 13a フランジ部 15 作動ピン 15a 第一螺子部 15c 円筒部 17 スペーサ 19 第二作動ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−222394(JP,A) 実開 平3−65758(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/12 F16H 57/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架台に旋回装置を介して旋回体を旋回自
    在に支持すると共に、前記旋回装置を、旋回体側に固定
    される取付け部材に回動自在に軸承され、旋回駆動モー
    タに連動連結される第一ギアと、架台側に固定され、前
    記第一ギアに噛合する第二ギアとを用い、旋回駆動モー
    タの駆動力を得て旋回体を架台に対して旋回するように
    構成してなる建設機械において、これら第一、第二ギア
    間のバックラッシュを調節するにあたり、前記取付け部
    材を旋回体側に位置調節可能なな状態で仮止めし、該仮
    止め状態で取付け部材を移動せしめて両ギア間のバック
    ラッシュの調節を行った後、取付け部材を旋回体側に固
    定するよう構成した建設機械におけるギアのバックラッ
    シュ調節方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、取付け部材は、旋回
    体側の取付け面部に固定するためのフランジ部が形成さ
    れるものとし、そして取付け部材の仮止め状態でのバッ
    クラッシュ調節は、軸回り方向の回動でフランジ部を取
    付け面部に対して移動せしめるための作動部が形成され
    た作動ピンをフランジ部および取付け面部に挿通せし
    め、該作動ピンの軸回り方向の回動に伴うフランジ部の
    移動でバックラッシュの調節を行うように構成した建設
    機械におけるギアのバックラッシュ調節方法。
  3. 【請求項3】 架台に旋回装置を介して旋回体を旋回自
    在に支持すると共に、前記旋回装置を、旋回体側に固定
    される取付け部材に回動自在に軸承され、旋回駆動モー
    タに連動連結される第一ギアと、架台側に固定され、前
    記第一ギアに噛合する第二ギアとを用い、旋回駆動モー
    タの駆動力を得て旋回体を架台に対して旋回するように
    構成してなる作業機械において、これら第一、第二ギア
    間のバックラッシュを調節するにあたり、取付け部材に
    形成され、該取付け部材を旋回体側の取付け面部に固定
    するためのフランジ部と、フランジ部および取付け面部
    に挿通される作動ピンとからなり、該作動ピンには、作
    動ピンの軸回り方向の回動でフランジ部を取付け面部に
    対して移動せしめてバックラッシュの調節を行うための
    作動部が形成されている建設機械におけるギアのバック
    ラッシュ調節構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、作動ピンは、フラン
    ジ部に挿通される部位の軸芯が、取付け面部に挿通され
    る部位の軸芯に対して偏芯した偏芯ピンである建設機械
    におけるギアのバックラッシュ調節構造。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、フランジ部
    と取付け面部の間に、第一ギアの第二ギアに対する軸芯
    方向の位置調節を行うためのスペーサを介装した建設機
    械におけるギアのバックラッシュ調節構造。
  6. 【請求項6】 請求項3、4または5において、第二ギ
    アは、第一ギアに噛合する内歯が内周面部に形成され、
    かつ外周面部に旋回ベアリングのインナーレースが形成
    されたリングギアとし、また第一ギア取付け部材のフラ
    ンジ部が取付けられる取付け面部は、旋回体に固定さ
    れ、前記インナーレースに旋回自在に外嵌されるアウタ
    ーレースに一体的に設けられるものとし、そして、旋回
    駆動モータの正逆駆動に伴い第一ギアが自転しながら第
    二ギアの内周面部を公転することで旋回体が架台に対し
    て旋回するよう構成されている建設機械におけるギアの
    バックラッシュ調節構造。
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