JP3078708B2 - 紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構 - Google Patents

紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構

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JP3078708B2
JP3078708B2 JP06205829A JP20582994A JP3078708B2 JP 3078708 B2 JP3078708 B2 JP 3078708B2 JP 06205829 A JP06205829 A JP 06205829A JP 20582994 A JP20582994 A JP 20582994A JP 3078708 B2 JP3078708 B2 JP 3078708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣出金機、紙幣入金
機、循環式紙幣入出金機などの紙幣処理機に用いられる
紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の紙幣スタッカが用いられ
る紙幣処理機として特開昭58−64586号公報に示
されるものが知られている。この公報に示される紙幣処
理機は、図1に示すように装置本体100の装填部に対
して脱着自在な紙幣スタッカ1を有しているものであっ
て、この紙幣スタッカ1には、搬送路2を通じて搬送さ
れた紙幣が入出金機構3を経由して入金され、また、紙
幣スタッカ1内に入金された紙幣が、入出金機構3を経
由して搬送路2に送り出されるようになっている。
【0003】なお、搬送路2は、一方の経路の末端に入
金口が配置され、他方の経路の末端に出金口が配置され
るとともに、その経路の途中に紙幣スタッカ1と同様な
スタッカが複数接続されるものである。そして、このよ
うな搬送路2を通じて紙幣が一定の間隔をおいて1枚ず
つ搬送され、これによって該紙幣の入金処理、出金処
理、分配処理等の各種処理が行われるようになってい
る。
【0004】搬送路2の途中には、入金処理、出金処理
時において、紙幣の金種、搬送異常等を鑑別する鑑別部
(図示略)が設けられている。なお、この鑑別部によっ
て鑑別される搬送異常としては、二重フィード、ニアフ
ィード(近接フィード)、長さ異常(連接フィード)、
斜めフィード、角折れなどがある。また、搬送路2の途
中には、入金処理時、出金処理時において、紙幣の入金
枚数、出金枚数を計数する計数センサ4・5が設けられ
ている。
【0005】また、入出金機構3では、搬送路2を通じ
て搬送された入金紙幣を紙幣スタッカ1に搬送し、紙幣
スタッカ1内の出金紙幣を搬送路2に搬送するようにし
ているが、この場合、入金路と出金路が異なるもの(符
号6・7で示すような実線ルート)と、入金路と出金路
が同じもの(符号7・8で示すような、実線と点線で重
ね表示されるルート)のいずれであっても良い。一方、
紙幣スタッカ1内には、水平な状態を保持しつつ、パル
スモータにより上下方向に昇降可能な押圧部材10が設
けられており、該押圧部材10の上面には、入出金機構
3を通じて搬送された紙幣(符号Sで示す)が集積載置
され、また、押圧部材10上に集積載置された紙幣は入
出金機構3を通じて一枚ずつ出金されるようになってい
る。
【0006】ところで、上記のような紙幣処理機では、
紙幣収納量検出手段により紙幣スタッカ1内の紙幣収納
量を検出し、この紙幣収納量に基づき、紙幣スタッカ1
内の紙幣があと僅かで無くなるか否かのニアエンド判定
を行うようにしている。以下、この紙幣収納量検出手段
について説明する。図1に示すように、紙幣スタッカ1
の下部位置、上部位置には下限位置センサ11、上限位
置センサ12がそれぞれ設けられており、下限位置セン
サ11により押圧部材10が下降する限界を検出し、ま
た、上限位置センサ12により、押圧部材10上の紙幣
の最上面を検出して(押圧部材10上に紙幣が無い場合
は押圧部材10を検出することになる)、押圧部材10
が上昇する限界を検出するようにしている。そして、こ
のような構成によって、押圧部材10を、下限位置セン
サ11により検出される下限位置まで下げた後、該押圧
部材10上の紙幣最上面が上限位置センサ12により検
出される上限位置に達するまで上昇させるようにし、こ
のとき、押圧部材10を上昇駆動させた際のパルスモー
タの駆動パルス数pと、紙幣を集積載置していない状態
で押圧部材10のみが上下動し得る最大パルス数P(予
め記憶しておく)とに基づき、紙幣収納量W(=P−
p)を計算し、この紙幣収納量Wに基づき、ニアエンド
判定を行なうようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ニアエンド
であるか否かの判定は、パルスモータの駆動パルス数p
から演算した紙幣収納量W(=P−p)に基づき行って
いるが、このような紙幣収納量Wと、実際に押圧部材1
0上に集積載置されている紙幣の枚数値との一致度は低
く、これにより出金途中において紙幣の出金枚数が不足
して紙幣エンドになってしまうことがあった。このこと
を図2を参照して説明すると、一般に、新券では、紙幣
枚数と集積高さとの割合は所定の割合で常に一定である
のに対し、流通券では、折れ癖、皺などの影響により、
新券に比べて、集積高さが高くなることが知られてお
り、さらに、その紙幣枚数が少ないときの集積高さの高
くなる割合が、紙幣枚数が多いときの集積高さの高くな
る割合よりも、さらに高くなることが知られている。
【0008】これは、紙幣枚数が多くなると、下部に位
置する流通券が、上部に位置する紙幣の厚みにより、圧
縮されることにより起こるものである。そして、前記し
た従来技術では、紙幣が流通券であるか、新券であるか
による集積高さの違いが考慮されていないため、例え
ば、ニアエンドと判定されない、ぎりぎりの集積高さの
流通券のみが収納されているときには、当該紙幣の出金
限度枚数分の出金を開始してしまうと、実際には、出金
限度枚数分の紙幣が無いために、出金途中で紙幣エンド
になってしまうことがあった。
【0009】また、図2を参照して説明したように、新
券と流通券とでは集積した場合の集積高さが枚数に応じ
て異なることから、例えば紙幣が同じ枚数の紙幣を収納
した場合に、新券では、紙幣スタッカ1内の空き容量
(収納許容残枚数)が多く、流通券では紙幣スタッカ1
内の空き容量(収納許容残枚数)が少なって、紙幣スタ
ッカ1が満杯に近いか否かのニアフル判定も正確に行う
ことができないという不具合があった。そして、このよ
うな不具合によって、例えば紙幣スタッカ1に入出金す
る紙幣の枚数管理に基づき、当該紙幣スタッカ1のニア
フル判定を行おうとした場合に、紙幣中に流通券が多く
含まれる場合には紙幣スタッカ1内の空き容量(収納許
容残枚数)が小さくなるので、この空き容量内に、入金
しようとしていた紙幣が全て収納できない場合もあり、
これによって入金処理が途中で中断してしまう収納不能
が発生するという不具合も生じていた。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、紙幣の流通度による集積高さの変動を加味
した収納量の判定を行うことにより、出金途中において
紙幣エンド、入金途中において収納不能が発生するトラ
ブルを無くした、比較的安全性の高いニアエンド判定及
び/またはニアフル判定を行うことができる紙幣スタッ
カにおける紙幣収納量検出機構を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の請求項では、紙幣スタッカ内に上下動
自在に設けられてその上面に紙幣が集積載置される押圧
部材と、押圧部材をパルス駆動するパルスモータと、押
圧部材が降下する下限位置を検出する下限位置センサ
と、押圧部材が上昇する上限位置を検出する上限位置セ
ンサとを有する紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機
構において、紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の紙
幣枚数を装填枚数Nとして記憶する装填枚数記憶手段
と、紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限位置セン
サにより検出される下限位置から、上限位置センサが紙
幣上面を検出する位置にまで上方移動させるとともに、
その移動量pを検出して記憶する移動量検出記憶手段
と、入金及び/または出金される紙幣枚数に基づき、紙
幣スタッカ内装填枚数Nから入金及び/または出金され
た紙幣枚数を加算及び/または減算して、一取引終了時
点における紙幣スタッカ内の紙幣の枚数を有り高枚数A
Nとして記憶する第1の有り高枚数演算記憶手段と、当
該一取引終了時に、押圧部材を、下限位置センサにより
検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上面を
検出する位置まで上方移動させるとともに、その時の移
動量pxを検出して記憶する一取引終了時移動量検出記
憶手段と、当該一取引終了時に、さらに、次式 AP=(P−px)×{N/(P−p)} (但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量)により、移
動量pxに基づく有り高枚数APを演算して記憶する第
2の有り高枚数演算記憶手段と、第1の有り高枚数演算
記憶手段に記憶された有り高枚数ANと第2の有り高枚
数演算記憶手段に記憶された有り高枚数APのいずれか
少ない方と、予め記憶しておいたニアエンド基準枚数値
とを比較し、その比較結果に基づきニアエンドの判定を
行うニアエンド比較手段とを有することを特徴とする。
【0012】第2の発明の請求項では、紙幣スタッカ内
に上下動自在に設けられてその上面に紙幣が集積載置さ
れる押圧部材と、押圧部材をパルス駆動するパルスモー
タと、押圧部材が降下する下限位置を検出する下限位置
センサと、押圧部材が上昇する上限位置を検出する上限
位置センサとを有する紙幣スタッカにおける紙幣収納量
検出機構において、紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ
内の紙幣枚数を装填枚数Nとして記憶する装填枚数演算
記憶手段と、紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限
位置センサにより検出される下限位置から、上限位置セ
ンサが紙幣上面を検出する位置にまで上方移動させると
ともに、その移動量pを検出して記憶する移動量検出記
憶手段と、入金及び/または出金される紙幣枚数に基づ
き、紙幣スタッカ内装填枚数Nから入金及び/または出
金された紙幣枚数を加算及び/または減算して、一取引
終了時点における紙幣スタッカ内の紙幣の枚数を有り高
枚数ANとして演算し、さらに、紙幣スタッカの最大収
納枚数値から有り高枚数ANを減じた収納許容残枚数B
Nを演算して記憶する第1の収納許容残枚数演算記憶手
段と、当該一取引終了時に、押圧部材を、下限位置セン
サにより検出される下限位置から、上限位置センサが紙
幣上面を検出する位置まで上方移動させるとともに、そ
の時の移動量pxを検出して記憶する一取引終了時移動
量検出記憶手段と、当該一取引終了時に、さらに、次式 BP=px×{N/(P−p)} (但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量)により、移
動量pxに基づく収納許容残枚数BPを演算して記憶す
る第2の収納許容残枚数演算記憶手段と、第1の収納許
容残枚数演算記憶手段に記憶された収納許容残枚数BN
と第2の収納許容残枚数演算記憶手段に記憶された収納
許容残枚数BPのいずれか少ない方と、予め記憶してお
いたニアフル基準枚数値とを比較し、その比較結果に基
づきニアフルの判定を行うニアフル比較手段とを有する
ことを特徴とする。
【0013】第3の発明では、紙幣スタッカ内に上下動
自在に設けられてその上面に紙幣が集積載置される押圧
部材と、押圧部材をパルス駆動するパルスモータと、押
圧部材が降下する下限位置を検出する下限位置センサ
と、押圧部材が上昇する上限位置を検出する上限位置セ
ンサとを有する紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機
構において、紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の紙
幣枚数を装填枚数Nとして記憶する装填枚数演算記憶手
段と、紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限位置セ
ンサにより検出される下限位置から、上限位置センサが
紙幣上面を検出する位置にまで上方移動させるととも
に、その移動量pを検出して記憶する移動量検出記憶手
段と、一取引中に、入金及び/または出金される紙幣枚
数に基づき、紙幣スタッカ内装填枚数Nから入金及び/
または出金された紙幣枚数を加算及び/または減算し
て、一取引終了時点における紙幣スタッカ内の紙幣の枚
数を有り高枚数ANとして記憶する第1の有り高枚数演
算記憶手段と、最大収納枚数値から有り高枚数ANを減
じた収納許容残枚数BNを演算して記憶する第1の収納
許容残枚数演算記憶手段と、当該一取引終了時に、押圧
部材を、下限位置センサにより検出される下限位置か
ら、上限位置センサが紙幣上面を検出する位置まで上方
移動させるとともに、その時の移動量pxを検出して記
憶する一取引終了時移動量検出記憶手段と、当該一取引
終了時に、さらに、次式 AP=(P−px)×{N/(P−p)} (但し、Pは押圧部材の最大移動可能量)により、移動
量pxに基づく有り高枚数APを演算して記憶する第2
の有り高枚数演算記憶手段と、第1の有り高枚数演算記
憶手段に記憶された有り高枚数ANと第2の有り高枚数
演算記憶手段に記憶された有り高枚数APのいずれか少
ない方と、予め記憶しておいたニアエンド基準数値とを
比較し、その比較結果に基づきニアエンドの判定を行う
ニアエンド比較手段と、当該一取引終了時に、さらに、
次式 BP=px×{N/(P−p)} (但し、Pは押圧部材の最大移動可能量)により、移動
量pxに基づく収納許容残枚数BPを演算して記憶する
第2の収納許容残枚数演算記憶手段と、第1の収容許容
残枚数演算記憶手段に記憶された収納許容残枚数BNと
第2の収納許容残枚数演算記憶手段に記憶された収納許
容残枚数BPのいずれか少ない方と、予め記憶しておい
たニアフル基準枚数数値とを比較し、その比較結果に基
づきニアフルの判定を行うニアフル比較手段とを有する
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の第1の請求項によれば、 (1) 移動量検出記憶手段では、紙幣スタッカ装着時
に、押圧部材を、下限位置より上限位置センサが紙幣上
面を検出するまで上方に移動させて、その移動量pを検
出して記憶する。 (2) 第1の有り高枚数演算記憶手段では、入金取引
があった場合に、当該入金取引中に入金される紙幣枚数
に基づき、装填枚数記憶手段に記憶された紙幣スタッカ
装着時の紙幣スタッカ内の装填枚数Nから入金紙幣枚数
を加算し、また、出金取引があった場合に、当該出金取
引中に出金される紙幣枚数に基づき、装填枚数記憶手段
に記憶された紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の装
填枚数Nから出金紙幣枚数を減算し、このような紙幣ス
タッカの装填枚数Nに対する紙幣枚数の加算、減算によ
って、一取引終了時における紙幣スタッカ内の「有り高
枚数AN」を計算して記憶する。
【0015】(3) 一取引終了時移動量検出記憶手段
では、上記(2)で述べた入金取引、出金取引がそれぞ
れ終了した場合に、各取引終了時に、押圧部材を、下限
位置より、上限位置センサが紙幣上面を検出するまで上
方に移動させるとともに、その時の移動量pxを検出し
て記憶する。そしてさらに、第2の有り高枚数演算記憶
手段では、 AP=(P−px)×{N/(P−p)} で示される式により、移動量p及びpxに基づく「有り
高枚数AP」を演算して記憶する(但し、Pは押圧部材
の最大移動可能量)。すなわち、この第2の有り高枚数
演算記憶手段では、『N/(P−p)』に基づき1パルス
あたりの紙幣の枚数を演算した上で、この『N/(P−
p)』に、一取引終了時に押圧部材上に載置される紙幣
の枚数をパルスで表した『P−px』を乗じ、これによ
って、一取引終了時毎に、押圧部材上に載置された紙幣
の枚数を「有り高枚数AP」として演算、記憶する。
【0016】(4)ニアエンド比較手段では、第1の有
り高枚数演算記憶手段に記憶された「有り高枚数AN」
と、第2の有り高枚数演算記憶手段に記憶された「有り
高枚数AP」のいずれか少ない方と、予め記憶したニア
エンド基準枚数値とを比較し、その比較結果に基づきニ
アエンドの判定を行う。すなわち、この(4)の処理で
は、入金紙幣枚数及び出金紙幣枚数の加減算より演算し
た「有り高枚数AN」と、押圧部材上の集積紙幣の厚さ
から演算した「有り高枚数AP」とのいずれか少ない方
と、予め記憶したニアエンド基準枚数値との比較に基づ
くニアエンド判定によって、例えば、紙幣中に流通券が
多く含まれる場合には、実際の紙幣の集積枚数に比べて
紙幣の集積高さが大きくなり、その結果、「有り高枚数
AP」より小さい「有り高枚数AN」が選択されて、さ
らに、この「有り高枚数AN」とニアエンド基準枚数値
との比較によりニアエンド判定が行なわれることにな
り、これによって流通券が多く含まれる場合であって
も、ニアエンド判定を正確に行うことができて、出金途
中での紙幣エンドというトラブルを未然に防止すること
ができる。
【0017】また、第1の有り高枚数演算記憶手段に
て、入金及び/または出金される紙幣枚数に基づき紙幣
スタッカの「有り高枚数AN」を検出するようにしてお
り、この「有り高枚数AN」は、二重フィード、ニアフ
ィード等の搬送異常によって実際には正確な検出値では
無く、ニアエンド基準枚数値の比較対象として信頼性に
欠けるところがある。しかしながら、本発明では、この
ような「有り高枚数AN」とともに、上述したような、
押圧部材上の集積紙幣の厚さから演算した「有り高枚数
AP」とを併用するようにしているので、これら「有り
高枚数AN」と「有り高枚数AP」という2つの検出値
によって信頼性の高いニアエンド判定を行うことができ
る。
【0018】本発明の第2の請求項によれば、 (一) 移動量検出記憶手段では、紙幣スタッカ装着時
に、押圧部材を、下限位置より上限位置センサが紙幣上
面を検出するまで上方に移動させて、その移動量pを検
出して記憶する。 (二) 第1の収納許容残枚数演算記憶手段では、入金
取引があった場合に、当該入金取引中に入金される紙幣
枚数に基づき、装填枚数記憶手段に記憶された紙幣スタ
ッカ装着時の紙幣スタッカ内の装填枚数Nから入金紙幣
枚数を加算し、また、出金取引があった場合に、当該出
金取引中に出金される紙幣枚数に基づき、装填枚数記憶
手段に記憶された紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内
の装填枚数Nから出金紙幣枚数を減算し、このような装
填枚数Nに対する紙幣枚数の加算、減算によって、一取
引終了時における紙幣スタッカ内の「有り高枚数AN」
を計算する。さらに、第1の収納許容残枚数演算記憶手
段では、紙幣スタッカの最大収納枚数値から「有り高枚
数AN」を減じた「収納許容残枚数BN」を演算して記
憶する。
【0019】(三) 一取引終了時移動量検出記憶手段
では、上記(二)で述べた入金取引、出金取引がそれぞ
れ終了した場合に、各取引終了時に、押圧部材を、下限
位置より、上限位置センサが紙幣上面を検出するまで上
方に移動させるとともに、その時の移動量pxを検出し
て記憶する。そしてさらに、第2の収納許容残枚数演算
記憶手段では、 BP=px×{N/(P−p)} で示される式により、移動量p及びpxに基づく「収納
許容残枚数BP」を演算して記憶する(但し、Pは押圧
部材の最大移動可能量、Nは紙幣スタッカ装着時におけ
るスタッカ内装填枚数である)。すなわち、第2の収納
許容残枚数演算記憶手段では、『N/(P−p)』に基づ
き1パルスあたりの紙幣の枚数を演算した上で、この
『N/(P−p)』に、一取引終了時に紙幣の収納許容残
枚数をパルスで表した『px』を乗じ、これによって、
一取引終了時毎に、紙幣スタッカに収納可能な紙幣の枚
数を「収納許容残枚数BP」として演算、記憶する。
【0020】(四)ニアフル比較手段では、第1の収納
許容残枚数演算記憶手段に記憶された収納許容残枚数B
Nと第2の収納許容残枚数演算記憶手段に記憶された収
納許容残枚数BPのいずれか少ない方と、予め記憶して
おいたニアフル基準枚数値とを比較し、その比較結果に
基づきニアフルの判定を行う。すなわち、この(四)で
は、入金紙幣枚数及び出金紙幣枚数の加減算より演算し
た「収納許容残枚数BN」と、押圧部材上の集積紙幣の
厚さから演算した「収納許容残枚数BP」とのいずれか
少ない方と、予め記憶しておいたニアフル基準枚数値と
を比較して、ニアフル判定を行うようにしているので、
例えば、集積紙幣中にて多く流通券が含まれる場合に
は、実際の紙幣の集積枚数に比べて紙幣の集積高さが大
きくなり、その結果、「収納許容残枚数BN」より小さ
い「収納許容残枚数BP」が選択されて、さらに、この
「収納許容残枚数BP」とニアフル基準枚数値との比較
によりニアフル判定が行なわれることになり、これによ
って流通券が含まれる場合であっても、ニアフル判定を
正確に行うことができて、入金途中で紙幣を収納するこ
とができないというトラブルを未然に防止することがで
きる。
【0021】また、第1の収納許容残枚数演算記憶手段
にて、入金及び/または出金される紙幣枚数に基づき紙
幣スタッカの「収納許容残枚数BN」を検出するように
しており、この「収納許容残枚数BN」は、二重フィー
ド、ニアフィード等の搬送異常によって実際には正確な
検出値では無く、ニアフル基準枚数値の比較対象として
信頼性に欠けるところがある。しかしながら、本発明で
は、このような「収納許容残枚数BN」とともに、上述
したような、押圧部材上の集積紙幣の厚さから演算した
「収納許容残枚数BP」とを併用するようにしているの
で、これら「収納許容残枚数BN」、「収納許容残枚数
BP」という2つの検出値によって信頼性の高いニアフ
ル判定を行うことができる。
【0022】本発明の第3の請求項によれば、上述した
(1)〜(4)により、流通券が多く含まれる場合であ
っても、ニアエンド判定を正確に行うことができて、出
金途中にて紙幣エンドが発生するというトラブルを未然
に防止することができ、また、上述した(一)〜(四)
により、流通券が多く含まれる場合であっても、ニアフ
ル判定を正確に行うことができて、入金途中にて紙幣の
収納不能が発生するというトラブルを未然に防止するこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5に基づ
いて説明する。なお、本実施例では、従来と同様に図1
に示す紙幣スタッカ1を使用して、紙幣の入金及び出金
処理を行うようにしている。
【0024】図3〜図5を参照して、紙幣スタッカにお
ける紙幣収納量検出機構のフローチャートを説明する。
このフローチャートは、紙幣スタッカ1内に収納される
紙幣の収納量を検出して、収納された紙幣がニアエンド
あるいはニアフルとなっているか否かを判定するための
ものであって、紙幣収納量検出機構に備えられた制御部
(図示略)により実行される。また、フローチャートの
ステップで行った演算の結果は、制御部に設けられたメ
モリ(図示略)に記憶される。
【0025】《ステップ1》業務開始時等において操作
者は装置本体100の装填部に対して紙幣スタッカ1を
装填する。 《ステップ2》紙幣スタッカ1内に収納されている紙幣
の枚数を装填枚数Nとして記憶する。なお、この装填枚
数Nは、紙幣スタッカ1を装置本体100に装填した
際、操作者が入力装置(図示略)を介して、当該紙幣ス
タッカ1に装填した枚数Nをデータ入力して記憶させる
方式によるものでも、紙幣スタッカ1に装填枚数Nのデ
ータ記憶部を有し、装置本体100に装填されること
で、紙幣スタッカ1のデータ記憶部から自動的に装置本
体100に伝送されて記憶される方式であっても良い。
【0026】《ステップ3》下限位置センサ11の検出
信号に基づき押圧部材10が下限位置にあるか否かを判
断し、押圧部材10が下限位置に無いNOの場合にステ
ップ4に進み、押圧部材10が下限位置にあるYESの
場合にステップ5に進む。 《ステップ4》パルスモータを駆動して押圧部材10を
降下させるようにし、この降下を、ステップ3にて該押
圧部材10が下限位置にあると検出されるまで続行す
る。
【0027】《ステップ5》上限位置センサ12の検出
信号に基づき押圧部材10が上限位置にあるか否かを判
断し、押圧部材10が上限位置に無いNOの場合にステ
ップ6に進み、押圧部材10が上限位置にあるYESの
場合にステップ8に進む。 《ステップ6》パルスモータを駆動して押圧部材10を
上昇させるようにし、この上昇を、ステップ5にて該押
圧部材10が上限位置にあると検出されるまで続行す
る。 《ステップ7》パルスモータから出力されるパルス信号
を積算し、下限位置からの押圧部材10の移動量p(単
位はパルス数)を演算して記憶する。
【0028】《ステップ8》押圧部材10の最大移動可
能量P(単位はパルス数)から、ステップ7で記憶した
下限位置からの押圧部材10の移動量pを引く、すなわ
ち『P−p』を演算し、その演算結果を記憶する。な
お、このステップ8では、押圧部材10上に載置された
紙幣の枚数をパルス数に換算して記憶するものである。 《ステップ9》一回の取引が終了したか否かを判断し、
当該一取引が終了していないNOの場合にステップ10
に進み、当該一取引が終了したYESの場合にステップ
11に進む。なお、一回の取引における具体的な入出金
処理としては、入金処理のみを行う場合、出金処理のみ
を行う場合、入金処理と出金処理の両方を行う場合の3
通りがある。
【0029】《ステップ10》計数センサ4・5から出
力される計数信号に基づき、一回の取引において、入金
及び/または出金される紙幣枚数を計算し、この計算結
果と、紙幣スタッカ1内の装填枚数N(ステップ2で記
憶した装填枚数N)から、一取引後の「有り高枚数A
N」を計算して記憶する 具体的には、一取引後の「有り高枚数AN」は、『AN
=N+入金枚数−出金枚数−リジェクト枚数』という演
算式により演算する。また、上記演算式において示され
るリジェクト枚数は、リジェクトの種類に応じて以下の
ように規定する。 二重フィード :リジェクト枚数は2枚で計算 ニア(近接)フィード :リジェクト枚数は2枚で計算 長さ異常(連接フィード):リジェクト枚数は2枚で計算 斜めフィード :リジェクト枚数は1枚で計算 角折れ :リジェクト枚数は1枚で計算 なお、二重フィードは、2枚のときも、3枚以上のとき
もあり、必ずしも正確なリジェクト枚数では無く、これ
によって上記のようにして演算された「有り高枚数A
N」は必ずしも正確とは言えない。
【0030】《ステップ11》下限位置センサ11の検
出信号に基づき押圧部材10が下限位置にあるか否かを
判断し、押圧部材10が下限位置に無いNOの場合にス
テップ12に進み、押圧部材10が下限位置にあるYE
Sの場合にステップ13に進む。 《ステップ12》パルスモータを駆動して押圧部材10
を下降させるようにし、この降下を、ステップ11にて
該押圧部材10が下限位置にあると検出されるまで続行
する。
【0031】《ステップ13》上限位置センサ12の検
出信号に基づき押圧部材10が上限位置にあるか否かを
判断し、押圧部材10が上限位置に無いNOの場合にス
テップ14に進み、押圧部材10が上限位置にあるYE
Sの場合にステップ16に進む。 《ステップ14》パルスモータを駆動して押圧部材10
を上昇させるようにし、この上昇を、ステップ5にて該
押圧部材10が上限位置にあると検出されるまで続行す
る。 《ステップ15》パルスモータから出力されるパルス信
号を積算することにより、下限位置からの押圧部材10
の移動量px(単位はパルス数)を演算して記憶する。
【0032】《ステップ16》一回の取引が終了した時
点で、ステップ15で演算した押圧部材10の移動量p
xと、ステップ2で記憶した紙幣の装填枚数Nと、ステ
ップ7で演算した紙幣カセット1装填時における押圧部
材10の移動量pと、『AP=(P−px)×{N/(P
−p)}』(但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量で
あって予め記憶されている)で示される演算式とから、
押圧部材10上の紙幣枚数である「有り高枚数AP」を
演算した後、その演算結果を記憶する。すなわち、この
ステップ16では、「N/(P−p)」に基づき1パルス
あたりの紙幣の枚数を演算した上で、この「N/(P−
p)」に、一取引終了時に押圧部材10上に載置される
紙幣の枚数をパルス数で表した「P−px」を乗じ、こ
れによって、押圧部材10上に載置された紙幣の枚数で
ある「有り高枚数AP」を演算して、記憶するようにし
ている。
【0033】《ステップ17》ステップ10で記憶した
「有り高枚数AN」と、ステップ16で記憶した「有り
高枚数AP」のいずれか少ない方と、予め記憶しておい
たニアエンド基準枚数値とを比較し、これら「有り高枚
数AN」、「有り高枚数AP」のいずれか少ない方が、
ニアエンド基準枚数値を下回っている場合にニアエンド
と判定する。 《ステップ18》〜《ステップ19》ステップ17にて
ニアエンドと判定されたか否かを判断し(ステップ1
8)、YESの場合にニアエンドアラームを出力して
(ステップ19)、出金取引を休止し、また、NOの場
合に次のステップ20に進む。
【0034】《ステップ20》紙幣スタッカ1の最大収
納枚数値Nmax(この最大収納枚数値Nmaxは新券収納時
の値であり、予め入力しておく)から、ステップ10で
得た「有り高枚数AN」を減じることにより、紙幣スタ
ッカ1の空き容量である「収納許容残枚数BN」を演算
し、さらにその演算結果を記憶する。 《ステップ21》ステップ15で演算した押圧部材10
の移動量pxと、ステップ2で記憶した紙幣の装填枚数
Nと、ステップ7で演算した紙幣カセット1装填時にお
ける押圧部材10の移動量pと、『BP=px×{N/
(P−p)』(但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量で
あって予め記憶されている)で示される演算式とに基づ
いて、紙幣スタッカ1の空き容量である「収納許容残枚
数BP」を演算した後、その演算結果を記憶する。すな
わち、ステップ21では、「N/(P−p)」に基づき1
パルスあたりの紙幣の枚数を演算した上で、この「N/
(P−p)」に、一取引終了時に紙幣の収納許容残枚数を
パルス数で表した「px」を乗じ、これによって紙幣ス
タッカに収納可能な紙幣の枚数である「収納許容残枚数
BP」を演算して、記憶するようにしている。
【0035】《ステップ22》ステップ20で記憶した
「収納許容残枚数BN」と、ステップ21で記憶した
「収納許容残枚数BP」のいずれか少ない方と、予め記
憶しておいたニアフル基準枚数値とを比較し、これら
「収納許容残枚数BN」、「収納許容残枚数BP」のい
ずれか少ない方が、ニアフル基準枚数値が上回っている
場合にニアフルと判定する。 《ステップ23》〜《ステップ24》ステップ22にて
ニアフルと判定されたか否かを判断し(ステップ2
3)、YESの場合にニアフルアラームを出力して(ス
テップ24)、入金取引を休止し、また、NOの場合に
元のステップ9に戻る。
【0036】以上説明したように本実施例の紙幣収納量
検出機構では、入金紙幣枚数及び出金紙幣枚数の加減算
より演算した「有り高枚数AN」と、押圧部材10上の
集積紙幣の厚さから演算した「有り高枚数AP」とのい
ずれか少ない方と、予め記憶したニアエンド基準枚数値
との比較に基づきニアエンド判定を行なうようにしてい
るので(ステップ17参照)、例えば、紙幣中に流通券
が多く含まれる場合には、実際の紙幣の集積枚数に比べ
て紙幣の集積高さが大きくなり(図2参照)、その結果
「有り高枚数AP」より小さい「有り高枚数AN」が選
択されて、さらにこの「有り高枚数AN」とニアエンド
基準枚数値との比較によりニアエンド判定が行なわれる
ことになり、これによって流通券が多く含まれる場合で
あっても、ニアエンド判定を正確に行うことができて、
出金途中での紙幣エンドというトラブルを未然に防止す
ることが可能となる。
【0037】また、本実施例の紙幣収納量検出機構で
は、ステップ10にて、入金及び/または出金される紙
幣枚数に基づき紙幣スタッカの「有り高枚数AN」を検
出するようにしており、この「有り高枚数AN」は、二
重フィード、ニアフィード等の搬送異常によって実際に
は正確な検出値では無く、ニアエンド基準枚数値の比較
対象として信頼性に欠けるところがある。しかしなが
ら、本実施例の紙幣収納量検出機構では、このような
「有り高枚数AN」とともに、押圧部材上の集積紙幣の
厚さから演算した「有り高枚数AP」とを併用するよう
にしているので、これら「有り高枚数AN」、「有り高
枚数AP」という2つの検出値によって信頼性の高いニ
アエンド判定を行うことが可能となる。
【0038】また、本実施例の紙幣収納量検出機構で
は、入金紙幣枚数及び出金紙幣枚数の加減算より演算し
た「収納許容残枚数BN」と、押圧部材10上の集積紙
幣の厚さから演算した「収納許容残枚数BP」とのいず
れか少ない方と、予め記憶しておいたニアフル基準枚数
値とを比較して、ニアフル判定を行うようにしているの
で(ステップ22参照)、例えば、集積紙幣中にて多く
流通券が含まれる場合には、実際の紙幣の集積枚数に比
べて紙幣の集積高さが大きくなり(図2参照)、その結
果「収納許容残枚数BN」より小さい「収納許容残枚数
BP」が選択されて、さらにこの「収納許容残枚数B
P」とニアフル基準枚数値との比較によりニアフル判定
が行なわれることになり、これによって流通券が含まれ
る場合であっても、ニアフル判定を正確に行うことがで
きて、入金途中で紙幣を収納することができないという
トラブルを未然に防止することが可能となる。
【0039】また、本実施例の紙幣収納量検出機構で
は、ステップ10及びステップ20にて、入金及び/ま
たは出金される紙幣枚数に基づき紙幣スタッカの「収納
許容残枚数BN」を検出するようにしており、この「収
納許容残枚数BN」は、上述した「有り高枚数AN」と
同様に、二重フィード、ニアフィード等の搬送異常によ
って実際には正確な検出値では無く、ニアフル基準枚数
値の比較対象として信頼性に欠けるところがある。しか
しながら、本実施例の紙幣収納量検出機構では、このよ
うな「収納許容残枚数BN」とともに、押圧部材上の集
積紙幣の厚さから演算した「収納許容残枚数BP」とを
併用するようにしているので、これら「収納許容残枚数
BN」、「収納許容残枚数BP」という2つの検出値に
よって信頼性の高いニアフル判定を行うことが可能とな
る。
【0040】なお、上記実施例において、図3〜図5に
示すステップは特許請求の範囲の構成要素と以下のよう
に対応する。すなわち、ステップ2は装填枚数記憶手段
に相当し、ステップ3〜ステップ8は移動量検出記憶手
段に相当し、ステップ9〜ステップ10は第1の有り高
枚数演算記憶手段に相当し、ステップ11〜ステップ1
5は一取引終了時移動量検出記憶手段に相当し、ステッ
プ16は第2の有り高枚数演算記憶手段に相当し、ステ
ップ17〜ステップ19はニアエンド比較手段に相当す
る。また、ステップ20は第1の収納許容残枚数演算記
憶手段に相当し、ステップ21は第2の収納許容残枚数
演算記憶手段に相当し、ステップ22〜ステップ24は
ニアフル比較手段に相当する。
【0041】上記実施例は上記に限定されず以下の
(1)(2)のように構成しても良い。 (1)ステップ18を終了した後はステップ19以降に
進んでニアフル判定を行うようにしたが、これに限定さ
れず、「※3」で示すようにステップ9に戻って、ニア
フル判定を行わず、ニアエンド判定のみを繰り返すよう
にしても良い。 (2)ステップ13にてYESの場合、ステップ16〜
ステップ19によりニアエンド判定を行うようにした
が、これに限定されず、これらステップ16〜ステップ
19を省略してステップ20に進み、ニアフル判定のみ
を繰り返すようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
第1の請求項によれば、入金紙幣枚数及び出金紙幣枚数
の加減算より演算した「有り高枚数AN」と、押圧部材
上の集積紙幣の厚さから演算した「有り高枚数AP」と
のいずれか少ない方と、予め記憶したニアエンド基準枚
数値との比較に基づくニアエンド判定によって、例え
ば、紙幣中に流通券が多く含まれる場合には、実際の紙
幣の集積枚数に比べて紙幣の集積高さが大きくなり、そ
の結果、「有り高枚数AP」より小さい「有り高枚数A
N」が選択されて、さらに、この「有り高枚数AN」と
ニアエンド基準枚数値との比較によりニアエンド判定が
行なわれることになり、これによって流通券が多く含ま
れる場合であっても、ニアエンド判定を正確に行うこと
ができて、出金途中での紙幣エンドというトラブルを未
然に防止することが可能となる。
【0043】本発明の第2の請求項によれば、入金紙幣
枚数及び出金紙幣枚数の加減算より演算した「収納許容
残枚数BN」と、押圧部材上の集積紙幣の厚さから演算
した「収納許容残枚数BP」とのいずれか少ない方と、
予め記憶しておいたニアフル基準枚数値とを比較して、
ニアフル判定を行うようにしているので、例えば、集積
紙幣中にて多く流通券が含まれる場合には、実際の紙幣
の集積枚数に比べて紙幣の集積高さが大きくなり、その
結果、「収納許容残枚数BN」より小さい「収納許容残
枚数BP」が選択されて、さらに、この「収納許容残枚
数BP」とニアフル基準枚数値との比較によりニアフル
判定が行なわれることになり、これによって流通券が含
まれる場合であっても、ニアフル判定を正確に行うこと
ができて、入金途中で紙幣を収納することができないと
いうトラブルを未然に防止することが可能となる。
【0044】本発明の第3の請求項によれば、流通券が
多く含まれる場合であっても、ニアエンド判定及びニア
フル判定を正確に行うことができて、出金途中にて紙幣
エンドが発生するというトラブル、入金途中にて紙幣を
収納することができないというトラブルを未然に防止す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置本体100に脱着される紙幣スタッカ1の
全体構成を示す図。
【図2】新券と流通券に関する集積枚数と集積高さとの
関係を示すグラフ。
【図3】紙幣収納量検出機構の制御内容を示すフローチ
ャート(1)。
【図4】紙幣収納量検出機構の制御内容を示すフローチ
ャート(2)。
【図5】紙幣収納量検出機構の制御内容を示すフローチ
ャート(3)。
【符号の説明】
S 紙幣 1 紙幣スタッカ 2 搬送路 10 押圧部材 11 下限位置センサ 12 上限位置センサ 100 装置本体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−11490(JP,A) 特開 平3−54689(JP,A) 特開 平1−214581(JP,A) 特開 昭58−217092(JP,A) 特開 平2−47789(JP,A) 特開 平1−112475(JP,A) 実開 平6−47248(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙幣スタッカ内に上下動自在に設けられ
    てその上面に紙幣が集積載置される押圧部材と、押圧部
    材をパルス駆動するパルスモータと、押圧部材が降下す
    る下限位置を検出する下限位置センサと、押圧部材が上
    昇する上限位置を検出する上限位置センサとを有する紙
    幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構において、 紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の紙幣枚数を装填
    枚数Nとして記憶する装填枚数記憶手段と、 紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限位置センサに
    より検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上
    面を検出する位置にまで上方移動させるとともに、その
    移動量pを検出して記憶する移動量検出記憶手段と、 入金及び/または出金される紙幣枚数に基づき、紙幣ス
    タッカ内装填枚数Nから入金及び/または出金された紙
    幣枚数を加算及び/または減算して、一取引終了時点に
    おける紙幣スタッカ内の紙幣の枚数を有り高枚数ANと
    して記憶する第1の有り高枚数演算記憶手段と、 当該一取引終了時に、押圧部材を、下限位置センサによ
    り検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上面
    を検出する位置まで上方移動させるとともに、その時の
    移動量pxを検出して記憶する一取引終了時移動量検出
    記憶手段と、 当該一取引終了時に、さらに、次式 AP=(P−px)×{N/(P−p)} (但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量)により、移
    動量pxに基づく有り高枚数APを演算して記憶する第
    2の有り高枚数演算記憶手段と、 第1の有り高枚数演算記憶手段に記憶された有り高枚数
    ANと第2の有り高枚数演算記憶手段に記憶された有り
    高枚数APのいずれか少ない方と、予め記憶しておいた
    ニアエンド基準枚数値とを比較し、その比較結果に基づ
    きニアエンドの判定を行うニアエンド比較手段とを有す
    る紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構。
  2. 【請求項2】 紙幣スタッカ内に上下動自在に設けられ
    てその上面に紙幣が集積載置される押圧部材と、押圧部
    材をパルス駆動するパルスモータと、押圧部材が降下す
    る下限位置を検出する下限位置センサと、押圧部材が上
    昇する上限位置を検出する上限位置センサとを有する紙
    幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構において、 紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の紙幣枚数を装填
    枚数Nとして記憶する装填枚数演算記憶手段と、 紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限位置センサに
    より検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上
    面を検出する位置にまで上方移動させるとともに、その
    移動量pを検出して記憶する移動量検出記憶手段と、 入金及び/または出金される紙幣枚数に基づき、紙幣ス
    タッカ内装填枚数Nから入金及び/または出金された紙
    幣枚数を加算及び/または減算して、一取引終了時点に
    おける紙幣スタッカ内の紙幣の枚数を有り高枚数ANと
    して演算し、さらに、紙幣スタッカの最大収納枚数値か
    ら有り高枚数ANを減じた収納許容残枚数BNを演算し
    て記憶する第1の収納許容残枚数演算記憶手段と、 当該一取引終了時に、押圧部材を、下限位置センサによ
    り検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上面
    を検出する位置まで上方移動させるとともに、その時の
    移動量pxを検出して記憶する一取引終了時移動量検出
    記憶手段と、 当該一取引終了時に、さらに、次式 BP=px×{N/(P−p)} (但し、Pは、押圧部材の最大移動可能量)により、移
    動量pxに基づく収納許容残枚数BPを演算して記憶す
    る第2の収納許容残枚数演算記憶手段と、 第1の収納許容残枚数演算記憶手段に記憶された収納許
    容残枚数BNと第2の収納許容残枚数演算記憶手段に記
    憶された収納許容残枚数BPのいずれか少ない方と、予
    め記憶しておいたニアフル基準枚数値とを比較し、その
    比較結果に基づきニアフルの判定を行うニアフル比較手
    段とを有する紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機
    構。
  3. 【請求項3】 紙幣スタッカ内に上下動自在に設けられ
    てその上面に紙幣が集積載置される押圧部材と、押圧部
    材をパルス駆動するパルスモータと、押圧部材が降下す
    る下限位置を検出する下限位置センサと、押圧部材が上
    昇する上限位置を検出する上限位置センサとを有する紙
    幣スタッカにおける紙幣収納量検出機構において、 紙幣スタッカ装着時の紙幣スタッカ内の紙幣枚数を装填
    枚数Nとして記憶する装填枚数演算記憶手段と、 紙幣スタッカ装着時に、押圧部材を、下限位置センサに
    より検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上
    面を検出する位置にまで上方移動させるとともに、その
    移動量pを検出して記憶する移動量検出記憶手段と、 一取引中に、入金及び/または出金される紙幣枚数に基
    づき、紙幣スタッカ内装填枚数Nから入金及び/または
    出金された紙幣枚数を加算及び/または減算して、一取
    引終了時点における紙幣スタッカ内の紙幣の枚数を有り
    高枚数ANとして記憶する第1の有り高枚数演算記憶手
    段と、 最大収納枚数値から有り高枚数ANを減じた収納許容残
    枚数BNを演算して記憶する第1の収納許容残枚数演算
    記憶手段と、 当該一取引終了時に、押圧部材を、下限位置センサによ
    り検出される下限位置から、上限位置センサが紙幣上面
    を検出する位置まで上方移動させるとともに、その時の
    移動量pxを検出して記憶する一取引終了時移動量検出
    記憶手段と、 当該一取引終了時に、さらに、次式 AP=(P−px)×{N/(P−p)} (但し、Pは押圧部材の最大移動可能量)により、移動
    量pxに基づく有り高枚数APを演算して記憶する第2
    の有り高枚数演算記憶手段と、 第1の有り高枚数演算記憶手段に記憶された有り高枚数
    ANと第2の有り高枚数演算記憶手段に記憶された有り
    高枚数APのいずれか少ない方と、予め記憶しておいた
    ニアエンド基準数値とを比較し、その比較結果に基づき
    ニアエンドの判定を行うニアエンド比較手段と、 当該一取引終了時に、さらに、次式 BP=px×{N/(P−p)} (但し、Pは押圧部材の最大移動可能量)により、移動
    量pxに基づく収納許容残枚数BPを演算して記憶する
    第2の収納許容残枚数演算記憶手段と、 第1の収容許容残枚数演算記憶手段に記憶された収納許
    容残枚数BNと第2の収納許容残枚数演算記憶手段に記
    憶された収納許容残枚数BPのいずれか少ない方と、予
    め記憶しておいたニアフル基準枚数数値とを比較し、そ
    の比較結果に基づきニアフルの判定を行うニアフル比較
    手段とを有する紙幣スタッカにおける紙幣収納量検出機
    構。
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