JP3078674B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨処理装置

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JP3078674B2
JP3078674B2 JP04330847A JP33084792A JP3078674B2 JP 3078674 B2 JP3078674 B2 JP 3078674B2 JP 04330847 A JP04330847 A JP 04330847A JP 33084792 A JP33084792 A JP 33084792A JP 3078674 B2 JP3078674 B2 JP 3078674B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬貨処理装置に関する
もので、特に投入された硬貨を検銭して選別する硬貨処
理装置に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】入金された硬貨を検銭して選別する硬貨
入金処理装置においては、硬貨の大きさにより選別する
窓方式と、シャッタを駆動して選別する方式とがある
が、窓方式においては、硬貨が窓に引っ掛かり誤選別の
原因となり、又シャッタ方式の場合には、シャッタの動
作遅れ,故障等により、誤選別が発生することがあっ
た。このような硬貨の誤選別が発生すると、通常は選別
された硬貨を再度選別しなければならず、大量の硬貨の
場合には特に面倒な作業である。
【0003】ところで、上述したような硬貨の誤選を判
定する別装置として特開昭55−33208号に示され
るような装置がある。この装置においては投入された硬
貨を鑑別装置において鑑別し、この鑑別結果に基づき金
種別の計数を行うとともに、選別された硬貨を検出する
硬貨検知器の出力により金種別の計数を行い、鑑別結果
に基づく金種別の計数結果と選別結果に基づく金種別の
計数結果とを比較する事により、硬貨の誤選を判定して
いる。
【0004】しかしながら、この装置においては、誤選
別が発生していたとしても、投入された硬貨の全てを選
別しなければ、誤選別の判定を行う事は不可能であるた
め、投入された硬貨の全てを選別した時点で初めて誤選
別である事を利用者に知らせるようになっている。
【0005】このため、再度選別する際には投入した硬
貨全てを再度投入部へ戻して、再度計数・選別を行うこ
ととなり、利用者の待ち時間が非常に長くなるという問
題が発生していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の装置においては、誤選別が発生すると、利用者の待ち
時間が非常に長くなるという問題を解決し、誤選別が発
生しても、処理を迅速に行える硬貨入金装置を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、第一発明では、利用者が硬貨を投入する投
入部と、この投入部から硬貨を一枚ずつ繰出す繰出手段
と、この繰出手段から繰出された硬貨を搬送する搬送手
段と、この搬送手段上に設けられ硬貨の種類を判別する
判別手段と、上記搬送手段に沿って硬貨の種類別に設け
られ上記判別手段の判別結果に基づいて選別する選別手
段と、この選別手段により選別された硬貨を一時保留す
る一時保留部と、上記判別手段により判別された硬貨が
該当する硬貨の選別手段により選別されなかった事を検
出する検出手段と、この検出手段により硬貨が該当する
硬貨の選別手段により選別されなかった事が検出された
際に上記繰出手段による繰出しを停止させ上記一時保留
部に保留されている硬貨及び搬送路上の硬貨を投入部に
返却する返却手段と、この返却手段により返却された硬
貨を再度繰出して選別する再入金手段とを具備したもの
である。
【0008】又、第二発明では、利用者が硬貨を投入す
る投入部と、この投入部から硬貨を一枚ずつ繰出す繰出
手段と、この繰出手段から繰出された硬貨を搬送する搬
送手段と、この搬送手段上に設けられ硬貨の種類を判別
する判別手段と、上記搬送手段に沿って硬貨の種類別に
設けられ上記判別手段の判別結果に基づいて選別する選
別手段と、この選別手段により選別された硬貨を一時保
留する一時保留部と、上記判別手段により判別された硬
貨が該当する硬貨の選別手段により選別されなかった事
を検出する検出手段と、この検出手段により硬貨が該当
する硬貨の選別手段により選別されなかった事が検出さ
れた際に上記繰出手段による繰出しを停止させ上記一時
保留部に保留されている硬貨及び搬送路上の硬貨を投入
部に返却する返却手段と、この返却手段により返却され
た硬貨を再度繰出して選別する再入金手段と、上記検出
手段により硬貨が該当する硬貨の選別手段により選別さ
れなかった事を検出した回数が所定値を越えたかどうか
を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果により
再入金手段による再入金処理を行わずに硬貨を利用者に
返却する手段とを具備したものである。
【0009】
【作用】本発明においては選別動作中に誤選別が発生し
た事が検出された時点で、搬送手段上の硬貨及び一時保
留部の硬貨を一旦返却し、再度入金処理を行うようにし
たため、再入金処理を全ての硬貨に対して行う必要が無
く、誤選別が発生した際の入金処理時間が大幅に短縮さ
れるものである。
【0010】
【実施例】図1は、本発明を適用した循環式硬貨処理機
の全体構成図である。
【0011】循環式硬貨処理機には、利用者により投入
された硬貨を受入れるよう受皿1が設けられており、こ
の受皿1に投入された硬貨は、受皿1が回転することに
より繰出部2に落下する。繰出部2は硬貨を一枚ずつ繰
り出して検銭部3に搬送する。
【0012】検銭部3は硬貨の径を検出するCCDライ
ンセンサや硬貨の磁気量を測定する磁気センサにより構
成されており、硬貨の金種,真偽等を判別する。この検
銭部3により検銭された硬貨は、搬送部4により搬送さ
れ検銭結果に基づき選別部5により金種別に選別され
る。
【0013】選別部5は金種別に設けられたシャッタ2
2により構成されており、検銭部3の判別結果に基づい
て、シャッタ22が駆動されることにより、金種別の選
別が行われる。
【0014】シャッタ22の下方にはシャッタ22で選
別された硬貨を一次保留する一次保留部7に保留され
る。この一時保留部7の左端はリジェクト硬貨用の一時
保留部であり、順次右側に1円、5円、10円,50
円,100円,500円硬貨用の一時保留部が配置され
ている。
【0015】一次保留部7に保留された硬貨は、計数異
常や誤選別などの異常がなく、取引が成立したときに金
種別金庫8に収納される。この金種別金庫8は各一時保
留部7に対応して各金種別に配置されている。
【0016】そして、出金に際しては、この金種別金庫
8から硬貨を繰り出して払い出すことができるように金
種別金庫8には硬貨繰出部(図示しない)が設けられて
いる。金種別金庫8から払い出された硬貨は、横搬送部
10により図中左に運ばれ、更に、縦搬送部12で繰出
部2に搬送される。
【0017】繰出部2に運ばれた硬貨は一枚ずつ繰出さ
れ、検銭部3を通り搬送部4の最終部のリジェクトゲー
ト15及び横搬送部9を介して縦搬送部11へと運ば
れ、受皿1に出金されるようになっている。
【0018】尚、受皿1の上方にはシャッタ6が設けら
れており、入金取引に際してはシャッタ6が開いて利用
者が受皿1に硬貨を投入可能となる。又、出金時にはシ
ャッタ6が開いて利用者が受皿1から硬貨を受けとるよ
うになっている。
【0019】金種別金庫8は前後方向に引きだし可能と
なっており、鍵18によりロックされている。従って引
きだし時には鉤18による開錠を行ってから、金種別金
庫8を前後方向に引きだす。
【0020】搬送ベルト支持体16は支点17を中心に
回動可能に設けられており、搬送ベルト支持体16には
ベルト24が掛け渡されている。硬貨はこの搬送ベルト
24により搬送路4上を搬送される。第2図は選別部5
を示すものである。
【0021】選別部5はガイド20a,20bとシャッ
タ22により構成されており、搬送ベルト24により硬
貨を搬送する。又、一括シャッタ221の直前には各シ
ャタと硬貨搬送路4を形成する搬送路板37が配置さ
れ、又搬送路の終段にはリジェクト口23が設けられて
いる。
【0022】選別部5には順次右側に一括シャッタ22
1、1円シャッタ222、5円シャッタ223、10円
シャッタ224,50円シャッタ225,100円シャ
ッタ226,500円シャッタ227が配置されてい
る。
【0023】最初のシャッタの手前には通過センサ21
0が配置され、各シャッタの間でかつシャッタの直前に
は通過センサが211,212,213,214,21
5,216,217,218が配置されている。そし
て、上述した検銭部3による硬貨の金種判別結果と通過
センサによる検出結果に基づき該当する金種のシャッタ
が開閉されて、該当する金種の一時保留部7に集積され
るようになっている。図3は選別部5の断面図であり、
搬送路筐体29は略U字形に曲げて形成されており、こ
の下部に軸受28が固定されている。
【0024】この軸受け28にはロータリーソレノイド
26のシャフトが貫通されていて、図示しないがネジ又
はピンによりシャタがシャフトに固定されており、シャ
ッタを開閉駆動するようになっている。
【0025】又、ソレノイド26はソレノイド26に設
けられたネジ部分に搬送路筐体29の厚みよりも若干長
い止めピン32をナット33で固定することにより、搬
送路筐体29に取着されている。ピン32は搬送路筐体
29の厚みよりも若干長いため、ソレノイド26はシャ
フトのスラスト方向には自由に動作し、搬送路筐体29
の曲げ部分の誤差を吸収して、ソレノイド26の動作を
スムーズに行うことができる。
【0026】シャッタ22の両側部には上述したガイド
20a,20bが設けられ、硬貨は、ガイド20a,2
0bにより左右の動作を規制されてシャッタ22の上を
ベルト24により搬送される。
【0027】通過センサ21はLEDホルダー30に保
持されたLED35と、フォトトランジスタホルダー3
1に保持されたフォトトランジスタホルダー34により
構成されており、シャッタの全端部で硬貨の通過を検出
するようになっている。次に、図4のフローチャートに
基づいて上述した構成の動作を説明する。まず、図4に
基づき選別動作について説明する。
【0028】繰出部2から繰出された硬貨は、検銭部3
により硬貨の種類が判定される(ST1)。この判定結
果が例えば10円であったとすると、10円硬貨用の選
別シャッタ224を駆動しなければならない。
【0029】選別シャッタ224を動作させる際には、
10円と判定された硬貨が選別シャッタ222を通過し
て、1つ手前の選別シャッタ223の先端部に設けられ
ている通過センサ213が遮光された事を検出して(S
T2)、選別シャッタ224のソレノイドSL10に通
電を行う事によりシャッタは硬貨を一時保留部へ案内す
る位置へ駆動される(ST3)。
【0030】そして、硬貨は搬送ベルトにより搬送さ
れ、10円と判定された硬貨により次の通過センサ21
4が遮光された事が検出され(ST4)、その後に硬貨
が通過して遮光から開放された事が検出されると(ST
5)、選別シャッタ224のソレノイドSL10の通電
は断電されてシャッタは元の位置に復帰する(ST
6)。
【0031】即ち、硬貨が通過センサ214を通過して
いる際には選別シャッタ224により案内されており、
硬貨がシャッタにより選別された後にシャッタが閉じ始
めるようになっている。
【0032】尚、ソレノイドはコイル巻線で構成されて
いて、通断電して動作し始めるまでに、約10msの時
間的遅れがあり、さらに、シャッタ自体が機械的に動作
するのにやはり約10msの時間的遅れがある。即ち、
全体として20msの時間的遅れが生じるため、通電時
にはシャッタの1つ手前の通過センサが遮光された事を
検出してから開き始め、閉時にはシャッタの先端の通過
センサが暗から明に変わった事を検出してから閉じ始め
る事により時間的遅れに関係無く、正確な選別が行われ
る。
【0033】硬貨は選別されると、選別シャッタ下部の
一時保留部7に入るが、シャッタの引っ掛かりなど、本
来発生しないような事態により、硬貨が選別されずに、
シャッタ上を通過してしまった場合、50円を選別する
シャッタ225の手前のセンサが遮光され(ST7)、
この時選別エラーと判定される(ST8)。上述した選
別動作は10円硬貨について説明したが、他の硬貨につ
いても同様な処理により選別される。通常は選別が発生
せずに次の選別動作が行われるが、選別エラーと判定さ
れると、以下に示すような制御により処理される。
【0034】選別エラーが発生すると、まず繰出し部2
を駆動する駆動モータ(図示しない)を停止させる(S
T8)。他の搬送路の駆動は行われているため、搬送路
上に硬貨が存在している場合、即ち、通過センサー21
0〜218により硬貨が検出される毎に(ST9)、タ
イマーがセットされ続ける(ST10)。搬送路4の駆
動は行われているため、硬貨はリジェクトゲート15に
案内され、横搬送路9、縦搬送路11を介して受け皿1
01に戻される。
【0035】そして、通過センサー210〜218によ
り硬貨が検出されずに、タイマーが0(タイムアウト)
となると(ST11)、再度タイマーがセットされ(S
T12)タイマーが0(タイムアウト)となるまで搬送
路の駆動を継続させて、最終の硬貨も確実に受け皿10
1に戻される。
【0036】続いて、一時保留部7が返却側に駆動され
(ST12)、一時保留されていた硬貨は前述したのと
同様にして、横搬送路9、縦搬送路11を介して受け皿
101に戻される。尚、この時間もタイマーによって最
終の硬貨も確実に受け皿101に戻されるよう管理され
ている。
【0037】全ての硬貨が受け皿101に戻されると、
選別エラーが一回目であるか否かが判定され(ST1
3)、一回目であれば、再度入金の処理が実行される
(ST14)。
【0038】但し、誤選別は、シャッタの動作が何等可
の理由により遅れることにより発生するものであり、こ
のシャッタの動作遅れが、装置自身の機械的又は電気的
な異常に基づくものである場合には、再度誤選別が発生
する可能性がある。
【0039】このため、2回目に異常を検出した際に
は、繰出しベルトは停止させずに、全ての硬貨を繰出し
て、リジェクト口を介して横搬送路9、縦搬送路11を
介して全ての硬貨を受け皿101に返却する。そしてさ
らに一時保留部に保留されていた硬貨も同様にして、受
け皿101に返却され、全ての硬貨が受け皿101に返
却された後、入金口シャッタを開いて、異常報知を行
う。
【0040】更に、使用者に異常を報知するとともに、
受け皿101上部のシャッタを開放する事により、使用
者は、硬貨を受けとって他の装置により処理する等の対
応が可能となる。
【0041】上記実施例によれば、選別動作中に誤選別
が発生した事が検出された時点で、搬送路上の硬貨を受
け皿に一旦返却し、再度入金処理を行うようにしたた
め、再入金処理を全ての硬貨に対して行う必要が無い。
このため、誤選別が発生した際の入金処理時間が大幅に
短縮されるものである。
【0042】又、再入金処理を永遠に繰返すのでは無
く、2回目の誤選別に対しては、入金口シャッタを開い
て、異常報知を行うようにしたため、装置自身の異常に
基づく誤選別を確実に知らせることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば選
別動作中に誤選別が発生した事が検出された時点で、搬
送路上の硬貨を一旦返却し、再度入金処理を行うように
したため、再入金処理を全ての硬貨に対して行う必要が
無く、誤選別が発生した際の入金処理時間が大幅に短縮
されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は循環式硬貨処理機の全体構成図である。
【図2】図2は選別部の平面図である。
【図3】図3は選別シャッタの構成を説明する断面図で
ある。
【図4】図4は選別動作を説明するためのフローチャー
トである。
【符号の説明】
2 繰出部 3 検銭部 4 搬送部 5 選別部 6 シャッタ 7 一次保留部 8 金種別金庫 9 横搬送部 10 横搬送部 11 縦搬送部 12 縦搬送部 13 金庫 14 オーバーフロー金庫 18 制御部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 利用者が硬貨を投入する投入部と、この
    投入部から硬貨を一枚ずつ繰出す繰出手段と、この繰出
    手段から繰出された硬貨を搬送する搬送手段と、この搬
    送手段上に設けられ硬貨の種類を判別する判別手段と、
    上記搬送手段に沿って硬貨の種類別に設けられ上記判別
    手段の判別結果に基づいて選別する選別手段と、この選
    別手段により選別された硬貨を一時保留する一時保留部
    と、上記判別手段により判別された硬貨が該当する硬貨
    の選別手段により選別されなかった事を検出する検出手
    段と、この検出手段により硬貨が該当する硬貨の選別手
    段により選別されなかった事が検出された際に上記繰出
    手段による繰出しを停止させ上記一時保留部に保留され
    ている硬貨及び搬送路上の硬貨を投入部に返却する返却
    手段と、この返却手段により返却された硬貨を再度繰出
    して選別する再入金手段とを具備した事を特徴とする硬
    貨処理装置。
  2. 【請求項2】 利用者が硬貨を投入する投入部と、この
    投入部から硬貨を一枚ずつ繰出す繰出手段と、この繰出
    手段から繰出された硬貨を搬送する搬送手段と、この搬
    送手段上に設けられ硬貨の種類を判別する判別手段と、
    上記搬送手段に沿って硬貨の種類別に設けられ上記判別
    手段の判別結果に基づいて選別する選別手段と、この選
    別手段により選別された硬貨を一時保留する一時保留部
    と、上記判別手段により判別された硬貨が該当する硬貨
    の選別手段により選別されなかった事を検出する検出手
    段と、この検出手段により硬貨が該当する硬貨の選別手
    段により選別されなかった事が検出された際に上記繰出
    手段による繰出しを停止させ上記一時保留部に保留され
    ている硬貨及び搬送路上の硬貨を投入部に返却する返却
    手段と、この返却手段により返却された硬貨を再度繰出
    して選別する再入金手段と、上記検出手段により硬貨が
    該当する硬貨の選別手段により選別されなかった事を検
    出した回数が所定値を越えたかどうかを判定する判定手
    段と、この判定手段の判定結果により再入金手段による
    再入金処理を行わずに硬貨を利用者に返却する手段とを
    具備した事を特徴とする硬貨処理装置。
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