JP3078226B2 - シーリング材を使用した被塗面の汚染防止仕上げ方法 - Google Patents

シーリング材を使用した被塗面の汚染防止仕上げ方法

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JP3078226B2
JP3078226B2 JP08099039A JP9903996A JP3078226B2 JP 3078226 B2 JP3078226 B2 JP 3078226B2 JP 08099039 A JP08099039 A JP 08099039A JP 9903996 A JP9903996 A JP 9903996A JP 3078226 B2 JP3078226 B2 JP 3078226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材を使
用した被塗面の汚染防止仕上げ方法に関するものであ
り、主として建築・土木分野に適用するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、シーリング材は雨仕舞の一貫で各
種の基材;部材間の接合部や隙間に充填し、防水性・気
密性の付与、さらに、例えばガラスと窓枠、窓枠とパネ
ルといった異種の部材間の接着・固定という目的で、充
填使用される。また、もう一つの用途として、改修・改
装工事において、例えば経時で基材に発生したひび割れ
(以下、クラックという。)の補修用として、発生した
クラック部分に充填して、防水性・気密性を付与する目
的で用いられている。
【0003】しかし、これらのシーリング材は防水性や
気密性には優れているものの、目地部などの充填したシ
ーリング材が露出した部分の表面のべとつき(以下、
「タック」という。)が残るため、経時的に埃、塵など
の汚染物質が付着しやすく、更に黴などの発生も見ら
れ、シーリング材表面と周囲との汚れの差が出るため美
観を損なうという問題があった。さらにシーリング材自
体の表面汚染以外に、シーリング材中に含有される可塑
剤や低分子量成分(以下、「可塑剤等」という。)の成
分滲み出しなどにより、目地部周辺の基材や部材が汚染
されるという現象が見られることがある。また、これら
の基材や部材に美装と保護の目的で、仕上材として各種
の塗料類を施工することが多々あるが、このような場
合、シーリング材に含まれる可塑剤等の成分が、塗装塗
膜に移行することにより、仕上げ面が変色したり、塗膜
を可塑化して塵埃等の付着が起こり部分的に汚染し、美
観を損なうという問題が見られる場合がある。その他、
シーリング材中に含有される成分が仕上塗材へ影響を及
ぼし、仕上塗材が未硬化の状態では、シーリング材のタ
ックと同様、塵埃等の付着が起こり汚染しやすくなると
いう問題も発生していた。
【0004】このようなシーリング材の汚染現象に対し
て、各種の防止方法が開示されている。例えば、塵埃の
付着防止としてシーリング材の表面に、オルガノアルコ
キシシランの加水分解縮合物を含有する無機コーティン
グ材を塗装する汚れ防止方法が開示されている(特開平
7−82548号公報)。また、フッ素系のコーティン
グ材を塗装する方法についても開示されている(特開平
4−213384号公報)。そのほか、シーリング材自
体を防汚性や防かび性をもった特殊な組成物をシーリン
グ材として使用することにより汚れ防止する方法(特開
平7−179761号公報他)や、可塑剤の移行を効果
的に防止する特殊な組成物をシーリング材として使用す
ることにより上塗材の汚染を防止する方法(特開平5−
17684号公報他)等各種の方法が開示されている。
【0005】一般に、シーリング材上に仕上塗材を塗付
する場合、可塑剤等の移行を防止したり、シーリング材
と仕上塗材の密着を向上するために、逆プライマーと呼
ばれるプライマーをシーリング材表面に塗付し、そのプ
ライマー上に仕上塗材を塗付している。この逆プライマ
ーは、シーリング材の種類やメーカーによって専用のも
のを使い分ける必要がある。特に、シーリング材を施工
して長期間経過後、改修を行う目的で塗材を塗付する場
合などは、シーリング材の種類を見分けることは非常に
困難であり、それ専用の逆プライマーを使用することは
できないといってよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】シーリング材を使用し
た被塗面の仕上げでは、問題点として以下のようなもの
があげられる。 シーリング材が露出している場合、シーリング材表面
のタックのため、塵埃などの汚染物質が付着しやすい。
そのため、汚染物質付着防止の無機系コーティング材な
どが開示されてはいるものの、これらのコーティング材
は非常に高硬度の塗膜を形成するために、充填部分のム
ーブメントに対応するシーリング材の動きについていけ
ず、クラック等が発生するなど、実用上は多くの問題を
有している。
【0007】フッ素系のコーティング材を使用した場
合は、コーティング材自身のクラックなどの発生は極め
て少なく、初期には耐汚染性も良好なものの、フッ素系
コーティング材自体が汚染されやすいため、経時におけ
る耐汚染性効果に劣るという問題点がある。
【0008】シーリング材自体を、防汚性や防かび性
又は可塑剤等の移行防止性を有する組成物で構成させた
場合は、確かに防汚性には優れるものの、特殊なシーリ
ング材を使用することになるため非常に高額となり、コ
スト上の問題が残っている。
【0009】シーリング材上に仕上塗材を塗付する場
合は、可塑剤等の成分移行防止及び密着性向上のために
逆プライマーを塗付する必要があるが、施工工程が煩雑
となる。
【0010】また、逆プライマーは、種類により仕上
塗材との密着性のみを向上させたものや、汚染防止効果
のみを向上させたものがほとんどであり、汚染防止効果
に優れていても仕上塗材との密着性が悪かったり、密着
性はよいがシーリング材上が汚染されるなど問題が発生
したりする。
【0011】さらに、改修の場合には、シーリング材
を施工して長期間経過しているため、シーリング材の種
類を正確に見分けるのは困難であり、専用の逆プライマ
ーを使えないために、密着不良となったり、可塑剤の成
分移行を完全に止めることはできず汚染が見られるとい
う問題がある。
【0012】実際には、専用の逆プライマーを使用し
た場合でも、可塑剤等の成分移行を完全に阻止すること
ができないのが現状である。
【0013】これらの問題点を一気に解決できるような
シーリング材上の汚染防止方法は、未だに開発されてい
ないのが現状である。よって本発明が解決しようとする
課題は、シーリング材からの可塑剤等の成分移行を防止
でき、シーリング材表面の塵埃等の汚染を効果的に防止
する方法を提供することである。さらに、逆プライマー
を使用しなくても密着が良好で、汚染を防止できるた
め、工程を大幅に短縮できる汚染防止方法を提供するこ
とである。また、シーリング材上のみならず、シーリン
グ材を使用している被塗面上全体を仕上塗材組成物によ
り被覆するため、シーリング材上の汚染防止と建築物等
の表面の仕上げを一度に行うことができる方法を提供す
るものである。
【0014】
【課題解決のための手段】このような課題を解決するた
めに、本発明者らは鋭意検討の結果、アルキレンオキサ
イド鎖を含有するアルコキシシラン化合物と、アルキル
シリケートを特定量配合した仕上塗材を、シーリング材
を使用した被塗面全体に塗付することにより、逆プライ
マーなしでも可塑剤の成分移行を効果的に防止でき、さ
らに塵埃等の汚染物質の付着を効果的に防止しできる汚
染防止方法を見いだした。さらに、広範囲のシーリング
材上で効果があるため、シーリング材ごとの逆プライマ
ーの選定に悩む必要もなく、シーリング材表面の汚染防
止と、被塗面全体の仕上げが同時にできるという優れた
汚染防止方法を発明したものである。即ち本発明は下記
の汚染防止方法に係るものである。
【0015】1.(1)シーリング材を使用した被塗面
上を、 (2)以下に示す(A)(B)(C)(D)で構成され
る仕上塗材組成物によって形成される層 (A)重量平均分子量5000〜80000、水酸基価
が20〜150KOHmg/gのポリオールを固形分で100
重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化5】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(A)ポリオールの水酸基
に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5となるよう
に配合 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
【0016】2.(1)シーリング材を使用した被塗面
上を、 (2)以下に示す(E)(B)(C)(D)で構成され
る仕上塗材組成物によって形成される層 (E)数平均分子量3000〜30000、フッ素含量
が10〜30重量%、水酸基価が30〜100KOHmg/g
の溶剤可溶性の含フッ素共重合体を固形分で100重量
部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化6】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(E)含フッ素共重合体の
水酸基に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5とな
るように配合 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
【0017】3.(1)シーリング材を使用した被塗面
上を、 (2)以下に示す(F)(B)(C)で構成される仕上
塗材組成物によって形成される層 (F)一般式
【化7】 で表される基を含有するアルコキシシリル基含有アクリ
ル共重合体を固形分で100重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化8】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜30重量部 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態と
ともに詳細に説明する。 <汚染防止仕上げ方法の適用>本発明の汚染防止仕上げ
方法は、シーリング材を用いた被塗面に適用できる。シ
ーリング材表面上のみに限定されるものではなく、シー
リング材を使用している被塗面の表面全体に適用するも
のである。主として建築物、土木構造物に適用する。こ
のような建築物または土木構造物の被塗面とは、金属、
ガラス、磁器タイル、コンクリート、サイディングボー
ド、押出成形板、プラスチック等の各種素材によって形
成されており、目地部等の少なくとも一部にシーリング
材が充填されているものとする。また、改修工事におい
ては、クラック部にシーリング材を充填しているような
箇所にも適用できるものである。これら被塗面は、場合
によっては一般にプライマーやシーラー、サーフェーサ
ーと呼ばれる下地調整材によって下地調整することがで
きる。特に、コンクリートやサイディングボード、軽量
気泡コンクリート(ALC)パネルのように多孔質の素
材上に適用する場合は、下地調整を行う必要がある。
【0019】<シーリング材>本発明の汚染防止仕上げ
方法が適用できるシーリング材は、市販されている各種
シーリング材のうち、シリコーン系、ポリサルファイド
系、変成ポリサルファイド系を除く全てのシーリング材
を含む。これらは、例えば変成シリコーン系、ポリウレ
タン系、アクリル系、アクリルエマルション系、スチレ
ンブタジエンゴム系、ブチルゴム系などが例示できる。
なお、シリコーン系は密着性の問題点があり、ポリサル
ファイド系・変成ポリサルファイド系は変色等の問題点
があるので、通常これらのシーリング材上に仕上塗材を
塗付しないため、本発明の適用シーリング材から除外す
る。
【0020】<仕上塗材組成物によって形成される層>
本発明における仕上塗材組成物は以下のような構成を有
する。 仕上塗材組成物 以下の(A)(B)(C)(D)によって構成される塗
料組成物。 (A)重量平均分子量5000〜80000、水酸基価
が20〜150KOHmg/gのポリオールを固形分で100
重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化9】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(A)ポリオールの水酸基
に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5となるよう
に配合
【0021】仕上塗材組成物 以下の(E)(B)(C)(D)によって構成される塗
料組成物。 (E)数平均分子量3000〜30000、フッ素含量
が10〜30重量%、水酸基価が30〜100KOHmg/g
の溶剤可溶性の含フッ素共重合体を固形分で100重量
部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化10】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(E)含フッ素共重合体の
水酸基に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5とな
るように配合
【0022】仕上塗材組成物 以下の(F)(B)(C)で構成される塗料組成物。 (F)一般式
【化11】 で表される基を含有するアルコキシシリルキ基含有アク
リル共重合体を固形分で100重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式
【化12】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物を固形分で1〜30重量部
【0023】以下に各構成要素について示す。 (A)ポリオール (A)のポリオール(以下、(A)成分という。)は、
ポリウレタン技術分野において一般的に使用されるオリ
ゴマーポリオールを意味し、硬化剤であるポリイソシア
ネートと混合・反応することにより、塗膜形成主要素と
なるものである。
【0024】このようなポリオールとしては、ポリエー
テルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポ
リオール等がある。ポリエーテルポリオールとしては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グル
コース、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコ
ールの1種又は2種以上にプロピレンオキサイド、エチ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサ
イド等の1種又は2種以上を付加して得られるポリオー
ル類、および、前記多価アルコールにテトラヒドロフラ
ンを開環重合により付加して得られるポリオキシテトラ
メチレンポリオール類がある。
【0025】ポリエステルポリオール類としてはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールあるいはその他の低分子量多
価アルコールの1種又は2種以上とグルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スペリン酸、セバシン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸ある
いはその他の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種
又は2種以上との縮合重合体、プロピオラクトン、カプ
ロラクトン、バレロラクトン等の開環エステル類の開環
重合体等のポリオール類が例示できる。
【0026】また、アクリル共重合体において、アクリ
ル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシ
プロピル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリ
ル酸β−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシ
ブチル、アクリル酸β−ヒドロキシペンチル等のアクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル又はメタクリル酸の
同様なヒドロキシアルキルエステル、さらにグリセリ
ン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールのアク
リル酸モノエステル又はこれらと同様なメタクリル酸モ
ノエステル、N−メチロールアクリルアミド又はN−メ
チロールメタクリルアミド等の水酸基を有するモノエチ
レン性不飽和モノマーを共重合モノマーとした1分子中
に2以上の水酸基を有するアクリルポリールが使用でき
る。
【0027】その他、フェノールレジンポリオール、エ
ポキシポリール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソ
プレンポリオール、ポリエステル−ポリエーテルポリオ
ール、アクリル、スチレン等の単量体をビニル付加ない
し分散せしめたポリマーポリオール、ウレア分散ポリオ
ール、カーボネートポリオール等が本発明のポリオール
として使用することが可能である。これらのポリオール
は、一般の溶剤型の他、非水ディスパージョン(NA
D)型でも使用が可能である。特に、耐久性の面からア
クリルポリオールが望ましい。
【0028】本発明に使用する前記ポリオールの分子量
は、重量平均分子量にて5000〜80000、好まし
くは20000〜60000である。分子量が5000
より小さくなる場合には、仕上塗材により形成される塗
膜の硬化性、耐久性が十分でなく、塗膜形成初期にシー
リング材に含まれる可塑剤等の移行が起こりやすくなる
ので好ましくない。また、80000より大きくなる場
合には、塗膜の光沢、平滑性などの仕上がり感が十分で
なくなる傾向にある。
【0029】さらに、これらポリオールの水酸基価は2
0〜150 KOHmg/g 、好ましくは30〜100 KOHmg
/g である。水酸基価が20 KOHmg/g 未満の場合は、
塗膜の架橋密度が低くなり、塗膜内の空隙が大きくなる
ため、シーリング材からの可塑剤等の成分移行防止性に
劣る。また150 KOHmg/g を超える場合は、塗膜の可
撓性が充分でないため、シーリング材上での塗膜の追従
性が劣り、経時でのクラックが発生しやすくなる。
【0030】また、これらポリオールのガラス転移点は
−10℃〜150℃、好ましくは10℃〜100℃であ
る。−10℃より低くなると、塗膜自体に表面タックを
生じるため、汚染物質の付着が起こりやすくなる。逆に
150℃より高い時は可撓性、密着性が劣るため、経時
においてシーリング材上でのクラックやふくれ、はがれ
などが生じやすくなる。
【0031】(E)含フッ素共重合体 本発明の(E)含フッ素共重合体(以下、(E)成分と
いう。)は、一般に常温硬化型のフッ素樹脂塗料に使用
される水酸基を持つフッ素樹脂を全て包括する。含フッ
素共重合体は、フッ素モノマーと共重合モノマーを共重
合して得られるが、フッ素モノマーとしては、テトラフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサ
フルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ル、トリフルオロエチレンなどが挙げられる。
【0032】共重合モノマーとしては、ビニルモノマー
が使用されるが、ビニルモノマーのうちビニルエーテル
としてはシクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニ
ルエーテル、およびヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル、グリシジルビニルエーテルなどが使用される。また
アルキルビニルエーテルおよびヒドロキシビニルエーテ
ルのモノマーに二塩基酸無水物などの酸を反応させて一
部をカルボキシル化してもかまわない。ビニルエーテル
部位の酸による変成は共重合体を形成してからでもかま
わない。ビニルエーテルではテトラフルオロビニルエー
テルおよび官能基としてカルボキシ基、他のビニル基、
水酸基、グリシジル基またはアミノ基を有するビニルエ
ーテルも使用できる。
【0033】またビニルエステルとしては、価格の点な
どからベオバ−9,−10(シエル社製)などが好まし
く使用できる。また、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニルな
ども使われる。クロトン酸ビニルや官能基を持つヒドロ
キシアルキルクロトン酸ビニルでもかまわない。また安
息香酸ビニル、マレイン酸ジエステルなども使われる。
ビニルエーテルやビニルエステルを用いた共重合体やこ
れら共重合体の一部にカルボキシル基を有するものでも
かまわない。また共重合体はヒドロキシ基、イソシアネ
ート基またはグリシジル基などの架橋性官能基を有して
いるものが好適に使用される。
【0034】本発明の(E)成分は数平均分子量が30
00〜30000、フッ素含量が10〜30重量%、水
酸基価が30〜100KOHmg/g、ガラス転移温度
が0〜70℃で溶剤可溶性のものが使用できる。数平均
分子量が3000より小さい場合は、使用する硬化剤と
の反応性に乏いため各塗膜物性に劣り充分な耐久性が得
られず、塗膜形成初期の可塑剤等の移行防止性が劣る。
逆に、30000より大きい場合は、混合するポリアル
キレンオキサイド鎖含有アルコキシシラン化合物または
アルキルシリケートとの相溶性が劣るため好ましくな
い。さらに、塗装時の作業性や塗膜の仕上がり性も十分
ではなく、好ましくない。
【0035】また、フッ素含有量が10重量%より小さ
い場合は、得られる塗膜の耐候性が充分でなく、逆に、
30重量%より大きい場合は、塗膜の硬化性、可撓性が
劣り、高い光沢値が得られないため好ましくない。さら
に、塗膜とシーリング材との密着性も悪くなるため好ま
しくない。
【0036】一方、水酸基価が30KOHmg/gより小さい
場合は、架橋密度が低いため、各塗膜物性が悪く、可塑
剤等の成分移行防止性が十分でなく、逆に100KOHmg
/gより大きい場合は、架橋反応による硬化収縮が大き
くなるため、塗膜自体やシーリング材を伴ったクラック
が発生し、好ましくない。
【0037】その他、ガラス転移温度が0℃より低い場
合は、表面硬度が不十分で汚染物質の物理的付着を招
き、洗浄すら不可能な永久的な汚れを生じる。逆に、7
0℃より大きい場合は、塗膜の可撓性に劣り、経時でク
ラックなどを生じるため好ましくない。
【0038】(F)アルコキシシリル基含有アクリル共
重合体 本発明の(F)アルコキシシリル基含有アクリル共重合
体(以下、(F)成分という。)は、一般式
【化13】 で表されるアルコキシシリル基を1分子中に少なくとも
1個、好ましくは2個以上有する重合体である。このア
ルコキシシリル基は、(F)成分の主鎖の末端または、
側鎖に含まれていてもよく、双方に含まれていても良
い。(F)成分1分子中のアルコキシシリル基の個数が
1個未満では、塗膜の耐溶剤性が低下しやすくなる。
【0039】式中、R1 は炭素数1〜10、好ましくは
1〜4のアルキル基であるが、R1の炭素数が10を越
えると、アルコキシシリル基の反応性が低下し、R1
アルキル基以外、例えばフェニル基、ベンジル基の場合
にも反応は低下する。R1 で表されるアルキル基の具体
例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が
挙げられる。
【0040】また、式中R2 は、水素原子または炭素数
1〜10、好ましくは1〜4のアルキル基、アリール
基、アラルキル基よりなる群から選ばれた1価の炭化水
素基である。R2 で表される炭化水素基において、アル
キル基の具体例としては、R1と同様の基が挙げられ、
アリール基の具体例としては、例えばフェニル基等が挙
げられ、アラルキル基の具体例としては、例えばベンジ
ル基などが挙げられる。
【0041】(F)成分は、その主鎖が実質的にアクリ
ル共重合体鎖からなるために、塗膜の耐候性、耐薬品
性、耐水性などに優れている。さらに(F)成分におい
て、アルコキシシリル基が炭素原子に結合していれば、
得られる塗膜の耐水性はより一層優れたものとなり、耐
アルカリ性、耐酸性なども優れたものになる。
【0042】(F)成分の数平均分子量は、塗膜の耐久
性などの物性の点から、1000〜30000が好まし
く、3000〜25000がさらに好ましい。
【0043】(F)成分は、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、それらの誘導体などのアクリル系モノマーと、
アルコキシシリル基含有モノマーとの共重合体により得
ることができる。アクリル系モノマーには、特に限定は
ないが、その具体例としては、メチル(メタ)アクリル
レート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロ
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミド、アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類
などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキ
シアルキルエステル類とリン酸もしくはリン酸エステル
との縮合生成物であるリン酸エステル基含有ビニル系化
合物、ウレタン結合やシロキサン結合を含む(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
【0044】また、前記アルコキシシリル基含有モノマ
ーとしては、重合性二重結合を有しているということ以
外特に限定はなく、その具体例としては、例えば、
【化14】
【化15】 などが挙げられ、末端にアルコキシシリル基をウレタン
結合或いはシロキサン結合を介して有するアクリレート
またはメタアクリレートなども含まれる。(F)成分中
におけるアルコキシシリル基含有モノマーの割合は、塗
膜の硬化性や耐久性などの点から5〜90%が好まし
く、10〜70%がさらに好適である。
【0045】(F)成分中には、50%を超えない範囲
で、主鎖にウレタン結合やシロキサン結合により形成さ
れたセグメントを含んでいてもよく、(メタ)アクリル
誘導体以外のモノマーに由来するセグメントを含んでい
てもよい。このモノマーは特に限定はないが、その具体
例としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ク
ロロスチレン、スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシス
チレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル
系化合物、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不
飽和カルボン酸、それらの塩(アルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アミン塩など)、それらの酸無水物(無水マ
レイン酸など)、または、それらと炭素数1〜20の直
鎖または分岐のアルコールとのジエステルまたはハーフ
エステルなどの不飽和カルボン酸のエステル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビ
ニルエステルやアリル化合物、ビニルピリジン、アミノ
エチルビニルエーテルなどのアミノ基含有ビニル系化合
物、イタコン酸ジアミド、クロトンアミド、マレイン酸
ジアミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリドンな
どのアミド基含有ビニル化合物、2−ヒドロキシエチル
ビニルエーテル、メチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロ
ロプレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、フル
オロオレフィンマレイミド、N−ビニルイミダゾール、
ビニルスルホン酸などのその他のビニル系化合物などが
挙げられる。
【0046】これらアルコキシシリル基含有モノマーの
少なくとも1種以上と、ラジカル重合性モノマーの少な
くとも1種を、非反応性を有する適当な溶媒中で混合
し、ラジカル重合開始剤を用いて共重合させることによ
ってアルコキシシリル基含有アクリル共重合体を得るこ
とができる。ラジカル重合開始剤としては、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサ
イド、2,5−ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン
−3,1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、t−ブチルパーベンゾエートなどのパー
エステル化合物、アゾビスイソブチロニトリルおよびジ
メチルアゾブチレートなどのアゾ化合物、および有機過
酸化物などが挙げられる。
【0047】(B)アルコキシシラン化合物 本発明の(B)アルキレンオキサイド鎖を含有するアル
コキシシラン化合物(以下、(B)成分という。)は、
アルキレンオキサイド基の繰り返し単位と、少なくとも
1個以上のアルコキシシリル基を有する化合物である。
かかる(B)成分のアルキレンオキサイド基繰り返し単
位は、そのアルキレン部分の炭素数は2〜4であり、繰
り返し数は2〜40、好ましくは2〜20である。
【0048】(B)成分は、その両末端がアルコキシシ
リル基であってもよく、一端がアルコキシシリル基であ
って、他端がその他の官能基であってもよい。このよう
な片末端に有することのできる官能基としては、例え
ば、ビニル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ
基、イソシアネート基、メルカプト基等が挙げられる。
また、該官能基は、アルコキシシリル基との間にウレタ
ン結合、尿素結合、シロキサン結合、アミド結合等を介
して結合されたものであっても良い。このような(B)
成分は、例えば、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合
物と、アルコキシシリル基含有化合物(以下、カップリ
ング剤という。)を反応させて合成したものが使用でき
る。
【0049】前記ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合
物は、重量平均分子量が150〜3500が好ましく、
200〜1500がさらに好ましい。このようなポリア
ルキレンオキサイド鎖含有化合物としては、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、
ポリエチレン−テトラメチレングリコール、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリオキシエチレンジ
グリコール酸、ポリエチレングリコールビニルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエ
チレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジアリルエーテルなどが挙げられる。また、該ポリ
アルキレンオキサイド鎖含有化合物は、1種もしくは2
種以上の組み合わせから選択することができる。
【0050】一方、カップリング剤は、例えば、一分子
中に、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基とその
ほかの置換基を有する化合物である。カップリング剤と
しては具体的には、例えば、β−(3、4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネー
ト官能性シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シランなどが挙げられる。
【0051】(B)成分の合成は特に限定されないが、
ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物とカップリング
剤とを別々に用意し、例えば重合性二重結合を有する各
化合物についてはラジカル重合開始剤を用いて共重合さ
せる他、アミノ基/エポキシ基、イソシアネート基/水
酸基またはイソシアネート基/アミノ基等の付加反応な
ど公知の方法によって合成することができる。また、第
1級、第2級アミノ基等の活性水素基を有するアルコキ
シシリル化合物にエチレンオキサイドを開環付加せしめ
る方法によっても合成可能である。
【0052】ラジカル重合開始剤を用いて共重合させる
場合は、重合性二重結合を有するポリアルキレンオキサ
イド鎖含有化合物の少なくとも1種以上と、カップリン
グ剤の少なくとも1種以上を非反応性の適当な溶媒中で
反応させて得る事ができる。この際、使用されるラジカ
ル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジ
(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,3−ビ
ス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t
−ブチルパーベンゾエートなどのパーエステル化合物、
アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチルアゾブチレ
ートなどのアゾ化合物、および有機過酸化物などが挙げ
られる。
【0053】重合性二重結合を有するポリアルキレンオ
キサイド鎖含有化合物としては、例えば、ポリエチレン
グリコールビニルエーテルを用いることができ、カップ
リング剤には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシランおよびγ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシランなどを単独もしくは2種以上の組み合わせで使
用できる。
【0054】イソシアネート/ポリオールの付加反応に
より合成する場合、例えばポリアルキレンオキサイド鎖
含有化合物には、ポリエチレングリコールなどの末端に
ヒドロキシル基を有する化合物と、カップリング剤には
イソシアネート含有カップリング剤などのイソシアネー
ト基を有する化合物を混合し合成させる。この合成方法
においては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジマレートまたはジオクチルスズジマレートなどの反応
触媒を使用することも可能である。
【0055】これらの反応において合成される(B)成
分としては、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物の
両末端または片末端にカップリング剤を付加したものが
得られ、それら単独または両者の混合物が使用できる。
これらのうち、アルキレンオキサイド鎖がエチレンオキ
サイド鎖であり片末端が水酸基であるものを使用するの
が好ましい。
【0056】(B)成分の配合割合は、(A)、
(E)、(F)各成分の樹脂固形分100重量部に対
し、固形分で0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜
10重量部である。
【0057】(C)アルキルシリケート 本発明の(C)一般式
【化16】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
縮合物(以下、(C)成分という。)は、例えば、テト
ラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ
−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリ
ケートから選択される1種以上が、縮合物としては、上
記テトラアルキルシリケートを加水分解条件下にて縮合
させて得られるものから選択される1種以上があげられ
る。特にテトラメチルシリケート、テトラエチルシリケ
ートの少なくとも1種またはこれらの縮合物の使用が形
成された塗膜の可撓性と緻密性のバランスの点から好ま
しい。縮合物の縮合度は2〜20が好ましく、縮合度が
20を超えると、縮合物の粘度が上昇し取扱いが不便に
なるとともに、(A)、(E)、(F)各成分との相溶
性が悪くなり、塗料に白濁を生じる結果となる。
【0058】また、(C)成分の混合割合は、(A)、
(E)各成分の樹脂固形分100重量部に対し、固形分
で1〜40重量部、好ましくは2〜20重量部が適当で
ある。これは、1重量部未満では硬化塗膜の表面硬度が
十分でなく、汚染物質の物理的付着が起こったりする。
また、シーリング材からの可塑剤等の成分移行防止性が
十分でないため好ましくない。逆に40重量部を超える
と、各樹脂との相溶性、塗膜の外観が悪化したり、クラ
ックが発生するといった問題がある。特に、(F)成分
の樹脂固形分100重量部に対しては、1〜30重量部
が適当である。これは、(F)成分自体が(C)成分と
同様の反応機構により硬化していくという特徴を有して
いることから、(C)成分を多量に混入すると形成され
た塗膜が非常に硬質となり、シーリング材自体の収縮や
基材の収縮に追従できなくなり、クラックが発生しやす
くなるためである。
【0059】(D)ポリイソシアネート 仕上塗材組成物およびについては、(D)ポリイソ
シアネート(以下、(D)成分という。)を配合して架
橋硬化させ層を形成する。このような硬化剤としては、
トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(pure−MDI)、ポ
リメリックMDI、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添XD
I、水添MDI等のイソシアネートモノマーをアロハネ
ート、ビウレット、2量化(ウレチジオン)、3量化
(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反
応の他、ポリエステルポリオールやカプロラクタムとの
反応等により、誘導体化したもの、および、それらの混
合物が使用可能である。これらの(D)成分は活性水素
を含有しない溶剤による溶液として使用することが好ま
しい。さらに、これらの(D)成分は、アルコール類、
フェノール類、ε−カプロラクタム、オキシム類、活性
メチレン化合物類等のブロック剤を用いたブロックイソ
シアネートの形態でも使用できる。これらの(D)成分
も活性水素を含有しない溶剤による溶液として使用され
るのが好ましい。
【0060】この(D)成分は、(A)および(E)成
分の水酸基に対して、OH/NCO比率で0.6〜1.
5となるように配合しなければならない。このときOH
/NCO比が0.6より小さい場合、塗膜の架橋密度が
低くなり、シーリング材からの可塑剤等の成分移行を防
止できなくなる傾向にある。また1.5より大きい場
合、比較的分子量の小さいポリイソシアネートが過剰に
存在するようになるため、表面のタックが生じやすくな
り、汚染物質が付着しやすくなる。
【0061】その他の添加剤 本発明における仕上塗材組成物、及びには、着色
顔料を配合して着色(エナメル)塗膜としてもよい。こ
のような着色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、カ
ーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、クロム酸鉛
(モリブデードオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカ
ー、群青、コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、
ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリ
レン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノ
ン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノ
フタロン系等の有機顔料が使用できる。
【0062】また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも
可能である。特に、艶消し塗膜を形成する場合には、塗
膜表面における汚染防止効果を損なうことの最も少ない
ホワイトカーボン、珪藻土を使用することが最適であ
る。なお、これらの無機質を塗料に添加する際に、粉体
表面をカップリング剤で処理したり、塗料にカップリン
グ剤を添加することは好ましい手段である。
【0063】本発明の仕上塗材組成物、及びに
は、通常塗料に配合することが可能な各種添加剤を本発
明の効果に影響しない程度に配合するとが可能である。
このような添加剤としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、
防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止
剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤等があげられ
る。
【0064】その他、本発明における仕上塗材組成物
には、さらに(G)アルコキシシリル基の加水分解・縮
合用触媒(以下、(G)成分という。)を加えることが
可能である。(G)成分の具体例としては、ジブチルス
ズジラウレート、ジブチルスズジマレート、ジオクチル
スズジラウレート、ジオクチルスズジマレート、オクチ
ル酸スズなどの有機スズ化合物、リン酸、モノメチルホ
スフェート、モノエチルホスフェート、モノブチルホス
フェート、モノオクチルホスフェート、モノデシルホス
フェート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェー
ト、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、
ジデシルホスフェートなどのリン酸エステル、プロピレ
ンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオ
キサイド、グリシジルメタクリレート、グリシドール、
アクリルグリシジルエーテル、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、エポキシ化合物とリン酸および/または
モノ酸性リン酸エステルとの付加反応物、マレイン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イタコン酸、
クエン酸、コハク酸、フタル酸、トリメット酸、ピロメ
ット酸、これらの酸無水物、p−トルエンスルホン酸な
どの酸性化合物が挙げられる。また、これらの酸性触媒
とアミンとの混合物または反応物も含まれる。例えば、
ヘキシルアミン、N.N−ジメチルドデシルアミン、ド
デシルアミンなどのアミン類が挙げられるが、有機スズ
化合物が好ましく、特に塗膜形成初期における塗膜表面
の親水性化に優れることからマレート系有機スズ化合物
がより好ましく用いられる。
【0065】(G)成分の使用量は特に限定はないが、
(F)、(B)、(C)成分の全固形分100重量部に
対して、通常0.1〜20重量部が適当であり、0.1
〜10重量部がさらに好ましい。これは、(G)成分の
使用量が0.1重量部未満になると、塗膜の硬化性が低
下する傾向があり、20重量部を越えると塗膜の仕上が
り性が劣る傾向にあるためである。
【0066】さらに、仕上塗材組成物には、組成物の
長期保存安定性の面から(H)脱水剤および/またはア
ルキルアルコール(以下、(H)成分という。)を添加
することができる。脱水剤の具体例としては、例えばオ
ルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチ
ル、オルト酢酸エチル、メチルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシランなどの加水分解性エステル化合物が
挙げられる。その他、アルキルアルコールとしては、例
えばメタノール、エタノールのような低分子量アルコー
ルが挙げられる。
【0067】これら、(H)成分は、(F)成分中に添
加しておくのが好ましいが、(F)成分の重合に際し、
重合前または重合後、或いは重合時に添加できる。ま
た、(H)成分の使用量は特に限定はないが、(F)成
分の樹脂固形分100重量部に対して、0.5〜20重
量部、さらに2〜10重量部が好ましい。なお、脱水剤
とアルキルアルコールを併用すれば、組成物の保存安定
性に顕著な効果が見られる。
【0068】<仕上塗材組成物によって形成される層の
形成方法>本発明における仕上塗材組成物はハケ塗り、
スプレー塗装、ローラー塗装、浸漬等、公知の方法によ
り塗装することが可能である。なお本発明の方法におい
て、仕上塗材組成物を塗付する前に、必要に応じて、被
塗面の表面平滑化や密着性向上の目的で、シーラー、プ
ライマー、サーフェーサーなどの下地調整材を、被塗面
全体又はシーリング材充填部分を除く面に、予め塗付す
ることができる。
【0069】<汚染防止仕上げ方法>以上のような仕上
塗材組成物をシーリング材を使用した被塗面全面に塗付
することにより、パネル等の基材へ可塑剤等の成分滲み
出し防止と、仕上塗材組成物により形成された層への可
塑剤等の成分移行防止が同時に可能となるため表面の汚
染が防げるほか、乾燥硬化を阻害されることもなくタッ
クが残るようなこともないため、シーリング材表面の汚
染物質付着を防止することができ、表面の汚染が防げる
という総合的な汚染防止効果を有している。さらに、シ
ーリング材の表面のみならず、シーリング材を使用した
被塗面全体を一度に仕上げることが可能になるため、逆
プライマーを塗付するなどの工程を短縮することがで
き、作業効率を大幅に上げることができるものである。
【0070】これらの効果をもたらす機構は定かではな
いが、本発明における仕上塗材組成物による塗膜が、何
らかの理由により油性物質であるシーリング材中の可塑
剤や低分子量成分をよせつけない効果があるものと考え
られる。
【0071】本発明は主として建築物や土木構造物の表
面に適用できるが、基材がタイルやパネル等の場合は基
材の色や模様を生かすためにクリヤー系の仕上塗材組成
物を塗付することが望ましい。さらに基材がコンクリー
トやサイディングボード等の多孔質下地の場合は、下地
調整の後、着色系の仕上塗材組成物を塗付することがよ
り望ましいと考えられる。とくに改修工事において、ク
ラック部分にシーリング材を充填したものの上へ本発明
を適用する場合は、着色系の仕上塗材組成物によって被
覆するのが好ましい。
【0072】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。 (合成例1)ポリアルキレンオキサイド鎖含有カップリ
ング剤合成例加熱装置、撹拌器、環流装置、脱水装置、
温度計を備えた反応槽に、ポリエチレングリコール20
0(重量平均分子量200:和光純薬株式会社製)20
重量部と、イソシアネート含有シランであるY−903
0(日本ユニカー株式会社製)54.3重量部と、ジブ
チルスズラウレート0.05重量部とを仕込み、50℃
にて8時間反応させ、淡黄色のポリエチレンオキサイド
鎖含有カップリング剤1を得た。このポリエチレンオキ
サイド鎖含有カップリング剤1の重量平均分子量は、ゲ
ル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」とい
う。)のポリスチレン換算により測定した結果800で
あった。
【0073】(配合例1)表1に示す原料を使用して、
表2の配合比率のようにアクリルポリオール1の固形分
100重量部に対して、酸化チタン84重量部を均一に
混練し、これにポリエチレンオキサイド鎖含有カップリ
ング剤1を10重量部、メチルシリケートを30重量部
配合し、白色塗料の主剤を作製した。この主剤に対して
OH/NCO比率が1.0となるように、硬化剤1を固
形分換算で16.2重量部添加した塗料組成物を得た。
【0074】(配合例2)表1に示す原料を使用して、
表2の配合比率のように含フッ素共重合体1の固形分1
00重量部に対して、酸化チタン84重量部を均一に混
練し、これにポリエチレンオキサイド鎖含有カップリン
グ剤1を5重量部、エチルシリケートを20重量部配合
し、白色塗料の主剤を作製した。この主剤に対して、O
H/NCO比率が1.0となるように硬化剤1を固形分
換算で16.9重量部添加した塗料組成物を得た。
【0075】(配合例3)表1に示す原料を使用して、
表2の配合比率のようにアルコキシシリル基含有アクリ
ル共重合体1の固形分100重量部に対して、酸化チタ
ン84重量部を均一に混練し、ポリエチレンオキサイド
鎖含有カップリング剤1を2重量部、メチルシリケート
を10重量部配合し、白色塗料の主剤を作製した。この
主剤に対して、硬化触媒であるジブチルスズラウレート
を2重量部添加して塗料組成物を得た。
【0076】(配合例4)表1に示す原料を使用して、
表2の配合比率のようにアルコキシシリル基含有アクリ
ル共重合体1の固形分100重量部に対して、ポリエチ
レンオキサイド鎖含有カップリング剤1を2重量部、メ
チルシリケートを10重量部配合し、クリヤー塗料の主
剤を作製した。この主剤の対して、硬化触媒であるジブ
チルスズラウレートを2重量部添加して塗料組成物を得
た。 (配合例5〜配合例7)表1に示す原料を使用して、表
2の配合比率のごとく樹脂に顔料を混練した後、硬化剤
又は触媒を添加して白色塗料組成物を得た。 (配合例8)表1に示す原料を使用して表2の配合比率
にて、クリヤーコーティング組成物を得た。 (配合例9)表1に示す原料を使用して、表2の配合の
ごとく、樹脂に顔料を混練して白色塗料組成物を得た。
【0077】(実施例1) 試験体用基材 220×300×6mmのスレート板2枚と、100m
m×300mm×6mmのスレート板4枚より、図1に
示すような目地幅20mmの試験体用基材を2枚作成し
た。
【0078】積層塗膜形成 これら2枚の基材上に、表3に示すような物性のシーリ
ング材1を充填後、仕上塗材組成物によって形成される
層により被覆した。まず、シーリング材1を充填する前
に、目地部分のみを残して他の部分を養生し、シーリン
グ材用プライマーとしてアーキプライマー(エスケー化
研株式会社製 一液ポリウレタン樹脂系溶剤形下塗材)
を所要量0.2Kg/m2となるように刷毛塗りし、気温
20℃、湿度65%で6時間乾燥させた。その後、養生
していたものを取り除き、シーリング材1を目地部分に
充填し、気温20℃、湿度65%で3日間乾燥させた。
次に、配合例1の塗料組成物を乾燥膜厚が40μmとな
るように2回に分けてスプレー塗装し、試験体とした。
【0079】試験方法 試験体1枚を、気温20℃、湿度65%で7日間養生し
た後、大阪府茨木市で南面向き45度傾斜にて屋外暴露
を実施した。3ヶ月後、6ヶ月後、1年後に、試験体に
ついて以下の項目のチェックを行った。もう1枚の試験
体については、標準板として暗所に保存した。
【0080】(1)可塑剤等による変色防止性 目地部分及び目地周辺部について、黄変などの変色がお
こっているかどうかを目視にて観察した。評価は次のよ
うに行った。 ○:変色が見られない △:若干の変色が見られる ×:顕著な変色が見られる (2)汚染物質付着防止性 目地部分について汚れが付着しているかどうかを目視に
て観察した。評価は、JIS L0805(1983) 汚染用グレース
ケールを用いて、試験体と標準板との汚染の差を確認し
た。評価は、色票(号)にて示す。
【0081】評価結果 3ヶ月、6ヶ月、1年ともに、成分移行による汚染も見
られず、目地部分のタックもなく良好な汚染防止効果が
得られている。試験体全体についても良好な仕上がりを
見せている。評価結果は表5に示す。 (実施例2〜6)表3に示すような材料を使用して、表
4に示すように実施例1に準じて試験体を作製し、実施
例1と同様の評価を行ったところ、表5に示す通り良好
な結果が得られた。
【0082】(比較例1〜比較例4及び比較例6)表3
に示すような材料を使用して、表4に示すように実施例
1に準じて試験体を作製した。実施例1と同様の評価を
行ったところ、表6のような結果となった。 (比較例5)表3に示すような材料を使用して、表4に
示すように、配合例4の塗料組成物を塗装する前に、逆
プライマーとして一液湿硬ウレタン樹脂液を所要量0.
1Kg/m2で刷毛により塗装したのを除いては、実施例
1に準じて試験体を作製した。この試験体を、実施例1
と同様の評価を行ったところ、表6のような結果となっ
た。
【0083】<比較例評価結果>比較例1〜比較例3は
黄変などの変色は見られなかったものの、汚染防止性が
悪かった。比較例4は、オルガノアルコキシシランのみ
のコーティング材のため、経時において塗膜が非常に硬
質となり、塗膜全面にクラックが発生した。比較例5
は、比較例1と同様、黄変などの変色は見られなかった
ものの、汚染防止性が悪かった。比較例6は、シーリン
グ材の可塑剤等の成分移行により、黄変しており変色が
著しかった。
【0084】<考察> ウレタン樹脂系、フッ素樹脂系、アクリルシリコン樹脂
系等の一般塗料をシーリング材上に塗付した場合は、成
分移行による変色等は見られないものの、長期における
汚染物質の付着防止性に劣るため、全体的には汚染され
るという問題がある。それに対して、本発明の方法によ
ればシーリング材上の汚染防止効果が得られ、さらに塗
膜の仕上がり性にも優れる仕上げができるものである。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0085】
【発明の効果】本発明の汚染防止方法によれば、シーリ
ング材に含有される可塑剤等の基材や仕上塗材への成分
移行などを防止し、基材や仕上塗材の変色などを防ぎ、
シーリング材上の汚染物質の付着を防止することができ
るため、総合的に汚染防止仕上げが可能になる。さら
に、逆プライマーを塗装した後に仕上塗材を塗付するな
どの繁雑な工程も必要なく、シーリング材上の汚染防止
と建築物や土木構造物の表面塗装仕上げを同時に行うこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験体用基材
【符号の説明】
A 目地部 B 基材部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲居 浩史 大阪府茨木市清水1丁目25番10号エスケ ー化研株式会社研究所内 (72)発明者 中庄谷 隆典 大阪府茨木市清水1丁目25番10号エスケ ー化研株式会社研究所内 (72)発明者 鈴木 久志 大阪府茨木市清水1丁目25番10号エスケ ー化研株式会社研究所内 審査官 村山 禎恒 (56)参考文献 特開 平9−206667(JP,A) 特開 平7−136584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)シーリング材を使用した被塗面上
    を、 (2)以下に示す(A)(B)(C)(D)で構成され
    る仕上塗材組成物によって形成される層 (A)重量平均分子量5000〜80000、水酸基価
    が20〜150KOHmg/gのポリオールを固形分で100
    重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
    鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
    コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式 【化1】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
    縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(A)ポリオールの水酸基
    に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5となるよう
    に配合 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
    した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
  2. 【請求項2】(1)シーリング材を使用した被塗面上
    を、 (2)以下に示す(E)(B)(C)(D)で構成され
    る仕上塗材組成物によって形成される層 (E)数平均分子量3000〜30000、フッ素含量
    が10〜30重量%、水酸基価が30〜100KOHmg/g
    の溶剤可溶性の含フッ素共重合体を固形分で100重量
    部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
    鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
    コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式 【化2】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
    縮合物を固形分で1〜40重量部 (D)ポリイソシアネートを(E)含フッ素共重合体の
    水酸基に対してOH/NCO比率で0.6〜1.5とな
    るように配合 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
    した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
  3. 【請求項3】(1)シーリング材を使用した被塗面上
    を、 (2)以下に示す(F)(B)(C)で構成される仕上
    塗材組成物によって形成される層 (F)一般式 【化3】 で表される基を含有するアルコキシシリル基含有アクリ
    ル共重合体を固形分で100重量部 (B)繰り返し単位が2〜40のアルキレンオキサイド
    鎖を含有する、重量平均分子量150〜3500のアル
    コキシシラン化合物を固形分で0.1〜20重量部 (C)一般式 【化4】 で表されるアルキルシリケートおよび/またはこれらの
    縮合物を固形分で1〜30重量部 によって被覆することを特徴とするシーリング材を使用
    した被塗面上の汚染防止仕上げ方法。
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