JP3077634B2 - 化学的気相成長装置およびそのクリーニング方法 - Google Patents

化学的気相成長装置およびそのクリーニング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として複数の積
層配線層、すなわち多層配線を有する半導体装置を製造
するための化学的気相成長装置およびそのクリーニング
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体超高集積回路(LSI)の集積度
の上昇により、いまやサブミクロンの寸法精度をもった
個別素子がSi基板表面近傍に形成される時代となっ
た。LSIは微細な個別素子間を配線で結びつけること
によって始めてそのシステムとしての機能を発揮するも
のであるが、個別素子間の相互接続における配線の交差
個所を避けるために配線を迂回したりするとチップ面積
に占める配線部分の占有面積を増やしたり、配線長を増
大して配線遅延の原因となる。従って、配線の交差個所
や重なりを防ぐために配線間に絶縁膜を挿入することで
配線を多層化する技術が一般的になった。従来の層間絶
縁膜は耐熱性、電気的絶縁性に優れ配線などの凸凹にう
まく埋め込むことができる材料が選択されていた。たと
えば二酸化珪素、窒化珪素、燐珪酸ガラスなどを絶縁膜
として、化学気相成長(以下、CVDという。)により
堆積されていた。
【0003】これらのCVDによる成膜では、ガスとし
て原料を供給し、熱あるいはプラズマ等でガスを励起し
て基板上で反応させ、絶縁膜を堆積させる。この時、シ
リコンウエハー以外にも、たとえばそれをクランプする
ための基板ホルダー、あるいは近傍の反応室壁等にも絶
縁膜が堆積する。この堆積した絶縁膜は、むろんそのま
まはがれなければ問題とならないわけであるが、ある臨
界膜厚に達すると、壁から徐々に剥がれだし、たとえば
基板が上向きの成膜装置の場合、剥がれた堆積膜が基板
上に付着してしまう。これが半導体装置の歩留まりを下
げる原因となっている。
【0004】そこでCVD成膜装置では、膜を堆積させ
た後に一枚ごと、あるいは数枚処理した後にクリーニン
グを行い、ホルダーその他反応室壁に付着した堆積膜を
除去する。すなわち成膜プロセス以外に、クリーニング
プロセスを必ず行わなければならず、したがって、装置
を効率よく運転するためには、クリーニング時間をいか
に削減するかという努力が行われている。
【0005】ところで、近年LSIの設計ルールの微少
化に伴い、LSIのトランジスタなどの個々の素子によ
る信号遅延に比べ、配線間の寄生容量が原因となる配線
遅延の増大が深刻となり、素子をいくら微細化しても、
配線遅延のためにLSI全体の遅延はいっこうに改善し
ないことになってきた。そのため、最近は特に配線間寄
生容量を減少させるために、配線層間絶縁材料の低誘電
率化が求められている。低誘電率材料としては、CVD
装置によって堆積されるフッ素の含有された非晶質炭素
膜(以下、単に非晶質炭素膜という。)が注目されてい
る。この膜は比誘電率2−3程度を示し、半導体装置の
高速化のために有効であるが、膜強度が従来から使用さ
れている二酸化珪素膜に比べて弱く、また炭素系材料で
あるため、酸素プラズマアッシングによって容易に除去
される。従って、たとえば公知のリソグラフにより配線
加工の際のアッシング時に同時に容易に除去される。こ
れを防止するために、非晶質炭素膜上に同じく化学的気
相成長によって二酸化珪素膜を堆積させて、非晶質炭素
膜の欠点を補っている。たとえば本発明者のグループに
よる特願平08−321694号には、非晶質炭素膜上
に二酸化珪素膜をはがれなく堆積させる手法を提供して
いる。まず非晶質炭素膜上にダイアモンドライクカーボ
ン膜を堆積した後に、二酸化珪素をまず化学量論比をシ
リコン過剰にして堆積させ、その後通常の二酸化珪素膜
を堆積させる。従来、これらの非晶質炭素膜および二酸
化珪素膜から成る、複合膜層間絶縁膜はそれぞれ個別の
化学的気相成長装置により成膜が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、低
誘電率膜の開発が急務であり、非晶質炭素膜および二酸
化珪素膜の積層構造により配線間の比誘電率を低下させ
る試みがなされている。従来ではこの積層絶縁膜構造を
作成するために、それぞれ別々の装置で成膜を行ってい
た。この作成方法は、まず非晶質炭素膜を成長装置で成
膜した後に、いったん大気中にウエハーを取り出し、続
いて別の成長装置に装着し、二酸化珪素膜を堆積させて
いた。このような操作を行うのは、同じ成膜装置で非晶
質炭素膜及び二酸化珪素膜の両方を堆積させると、両者
の密着力が弱いために、装置壁に付着した膜が簡単には
がれ、塵が発生するためである。
【0007】しかし、このプロセスでは、ウエハーを含
む装置を2回真空排気しなければならないので、その都
度ある程度の時間を消費し、単位時間当たりのウエハー
処理枚数が減少すること、またいったん大気中にウエハ
ーを取り出すため、堆積させたダイアモンドライクカー
ボン上に、水分等の不純物が付着し、続いて二酸化珪素
膜堆積時にこれらの不純物の影響により、密着力が低下
する等の問題が存在している。
【0008】また、これらの装置では、それぞれ非晶質
炭素膜の作成には炭化弗素(ペルフルオロカーボン)を
原料ガスに用い、酸素をクリーニングガスに用いる。一
方二酸化珪素膜の作成には酸素及びシランを原料に用
い、炭化弗素をクリーニングガスに用いる。そのため装
置が別々であれば、同種のガスを複数個用意しなければ
ならないという点で、ランニングコスト等の増大が問題
となる。
【0009】本発明は、これらの課題を解決し、複合絶
縁膜を効率よく、またはがれがないように、品質よく堆
積させるためのCVD装置を提供しようとするものであ
る。
【0010】また、本発明は、上記のCVD装置を効率
よくクリーニングする方法を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下に記載
するCVD装置およびそのクリーニング方法によって達
成される。
【0012】本発明のCVD装置は、複数の反応室を有
する化学的気相成長装置であって、非晶質炭素膜をウエ
ハーに堆積させるための第1の反応室、第1の反応室か
らのウエハーの非晶質炭素膜上に酸化珪素膜を堆積する
ための第2の反応室、ならびに該第1および第2の反応
室のそれぞれにゲートバルブを介して接続された搬送室
からなり、該反応室および該搬送室は、それぞれに真空
に保たれており、該第1の反応室から該搬送室を経て第
2の反応室へ大気にさらすことなくウエハーを搬送する
ようなしたことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の化学的気相成長装置のクリ
ーニング方法は、上記装置において、一方の反応室で膜
堆積を行っている間に、他方の反応室内部のクリーニン
グを行うことを特徴とするものである。
【0014】本発明によれば、装置が簡略化され、また
両反応室間のウエハーの搬送を真空で行うことにより、
特に酸化珪素膜の堆積前および後に非晶質炭素上に堆積
させるダイアモンドライクカーボン膜表面への大気から
の水、その他不純物の吸着を防止することが可能とな
る。ダイアモンドライクカーボン膜と酸化珪素膜を剥が
れなく堆積させるためには、両者間でSiCの共有結合
を形成させることが有効と考えられるが、表面に水が吸
着している場合は、まず何らかの活性化エネルギーを与
えて、吸着している水を脱離させた後に、共有結合を形
成しなければならない。そのため上記共有結合の形成が
阻害されることが考えられる。そこで、成膜後に真空搬
送を行い、水その他の不純物を表面に吸着させないこと
により、剥がれを防止し、半導体装置の歩留まりを向上
させる。
【0015】また、本発明によるCVD装置のクリーニ
ング方法によれば、一方の反応室で膜堆積を行っている
間に、他方の反応室のクリーニングを行うので、生産性
を低下なしにクリーニングを実施することができ、従来
よりも高い生産性をもって複合絶縁膜を成膜することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のCVD装置の概略構成図
である図1、および本発明の実施態様を説明するための
概略構成図である図2を参照して本発明を具体的に説明
する。本発明の装置は基本的には非晶質炭素膜を堆積す
るための第1の反応室1、酸化珪素膜を堆積するための
第2の反応室2、およびこれらにゲートバルブ4を介し
て接続された搬送室5からなり、各反応室および搬送室
は、それぞれターボ分子ポンプのような真空ポンプ3に
より排気されて真空度は10-8Torr台である。搬送
室5はウエハーを出し入れするためのロードロック室
6、7を備える。
【0017】図2に示されているように、第1の反応室
は非晶質炭素膜の原料ガスであるC n2n+2(nは正の
整数)のような炭化弗素を導入するための配管8および
クリーニング用のO2 ガスを導入するための配管12を
備える。第1の反応室1において、プラズマCVDまた
はその他のCVDによって非晶質炭素膜が堆積される。
非晶質炭素膜の堆積前および/または後に、CH4 など
の飽和脂脂肪族炭化水素を用いてダイアモンドライクカ
ーボン膜を堆積してもよい。
【0018】非晶質炭素膜の堆積が終了してのち、ウエ
ハーは搬送室に送られ、大気にさらされることなく第2
の反応室2へ搬送される。第2の反応室は、図2に示さ
れているように、酸化珪素膜を堆積させるための原料ガ
スとしてのSiH2n+2(nは正の整数である。)のよう
なシランおよびO2 を導入するためのそれぞれの配管9
および10、ならびにクリーニング用ガスの炭化弗素を
導入するための配管11を備える。第2の反応室2にお
いて、配管9および10からそれぞれ導入されるシラン
およびO2 (さらに、アルゴンガスを導入してもよ
い。)とからプラズマCVDまたはその他のCVDによ
って酸化珪素膜が非晶質炭素膜上に堆積される。第2の
反応室で膜堆積が終了したウエハーは搬送室5を通って
ロードロック室7に搬送され、取り出される。
【0019】図1および2には、第1の反応室1と第2
の反応室2とがそれぞれ1つで構成されている装置を示
したが、もちろんそれらが複数組存在した装置も可能で
ある。
【0020】本発明のCVD装置においては、第1の反
応室1への原料炭化弗素の配管8と第2の反応室2への
クリーニング用炭化弗素の配管11とは同一の供給源に
接続され、また第2の反応室2への原料の1つであるO
2 の配管10と第1の反応室1へのクリーニング用O2
の配管12とは同一の供給源に接続されるのが装置の設
備投資およびランニングコストの削除の点で好ましい。
【0021】次に図2を参照して上記CVD装置のクリ
ーニング方法を説明する。本発明のCVD装置のクリー
ニング方法は、基本的には、一方の反応室、例えば第2
の反応室2で酸化珪素膜を成膜している間に、他方の反
応室、例えば第1の反応室内部のクリーニングを行うこ
とからなる。
【0022】前記のように、第1の反応室における非晶
質炭素膜の堆積が終了し、ウエハーが反応室を出たら直
ちに第1の反応室内部のクリーニングを開始する。クリ
ーニングは、クリーニング用ガスとしてO2 を用い、こ
れをプラズマまたは熱でラジカル化して反応室内部に堆
積した非晶質炭素をエッチングすることにより行う。ま
た、第2の反応室から膜堆積が終了し、ウエハーが反応
室から出たら直ちに第2の反応室の内部のクリーニング
を開始する。クリーニングは、クリーニング用ガスとし
て第1の反応室1における原料ガスである炭化弗素を用
い、これをプラズマまたは熱でラジカル化して反応室内
部に堆積した酸化珪素をエッチングすることによって行
う。このようにしてCVD装置のクリーニングを行うこ
とにより、一方の反応室での成膜時に他方の反応室が停
止している場合に比して単位時間当りのウエハー処理枚
数を2倍に増やすことができる。
【0023】なお、一方の原料ガスが他方の成膜原料ガ
スであれば、本願発明は他のいかなる膜にも使用可能で
ある。たとえば非晶質炭素膜とシリコン酸窒化膜、非晶
質炭素膜とシリコン酸フッ素化膜、非晶質炭素膜と酸化
タンタル膜等の複合絶縁膜を形成するためのCVD装置
に、本発明を適用することが可能である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるもの
ではない。 実施例1 図2を参照して、まずロードロック室6から、膜を堆積
すべきウエハーを装置内に入れ、真空ポンプ3によって
装置内を真空排気する。続いて搬送室5を経てまず第1
の反応室1にウエハーを搬送し、ここでヘリコン波によ
り励起されるプラズマを用いて配管8からのCF4 を原
料にして非晶質炭素膜を成膜する。非晶質炭素膜の堆積
に先立って、CH4 を用い、流量100SCCMでダイ
アモンドライクカーボン膜を約3nm堆積させたのち、
その上にCF4 を用いて、流量50SCCM、圧力1m
Torr、電力2kW、バイアス電力30Wで非晶質炭
素膜を0.5ミクロン堆積させ、ついでその非晶質炭素
膜上にダイアモンドライクカーボン膜を3nm堆積させ
た。これらの成膜に要した時間は3分間であった。この
ダイアモンドライクカーボン膜は、特願平8−3216
94号に記載されているように、はがれ抑制のために堆
積した。
【0025】第1の反応室1において成膜を終了したウ
エハーを搬送室5に運び、第2の反応室に入れる。ウエ
ハーが第1の反応室を出た直後に、第1の反応室1のク
リーニングを行った。クリーニングには配管10および
12を経て導入されるO2 ガスを用いた。これは続いて
成膜する酸化珪素膜の成膜原料と同じガスであり、ガス
ボンベを共用する。O2 ガスを流量100SCCM流入
させ、圧力1mTorr、ヘリコン電力2kW、バイア
ス100Wをかけて3分間クリーニングした。反応室内
壁の堆積膜のエッチング速度は、1分間に0.2ミクロ
ンであり、3分間のエッチングで反応室内部のすべての
生成物は除されたことを確認した。このクリーニングと
同時に、第2の反応室2では、酸化珪素の成膜が行われ
た。用いたガスは配管9からのシラン、アルゴンおよび
配管10からのO2 で、流量はシラン50SCCM、ア
ルゴン50SCCM、酸素100SCCMであり、圧力
3mTorr、ヘリコン波電力2.5kW、バイアス電
力2.5kWで約2ミクロン成膜した。成膜に要する時
間はほぼ3分であり、第1の反応室1のクリーニング時
間と同じであった。この状態で第2の反応室2では膜堆
積が、第1の反応室1ではクリーニングが終了する。第
2の反応室2から膜堆積後のウエハーを搬送室5を介し
てロードロック室7に搬送して取り出す。
【0026】次に、新しいウエハーを反応室1に搬送し
非晶質炭素膜成膜を繰り返すわけであるが、2回目より
非晶質炭素膜成膜と同時に酸化珪素膜のクリーニングを
おこなう。酸化珪素膜のクリーニングには配管8および
11を経て導入されるCF4ガスを用いた。このガスは
非晶質炭素膜の原料ガスであり、原料ガスのボンベを共
用した。CF4 を100SCCM流入させ、圧力1mT
orr、ヘリコン電力2kW、バイアス2kWを掛けて
3分間クリーニングした。反応室内壁の堆積膜のエッチ
ング速度は、1分間に0.7ミクロンであり、3分間の
エッチングで反応室内部のすべての生成物が除去できた
ことを確認した。
【0027】このように、一方の反応室での成膜中に他
方のクリーニングを行うことにより、一方の反応室での
成膜時に他方が停止している場合に比べて、単位時間当
たりのウエハー処理枚数を2倍に増やすことができた。
また、電子サイクロトロン励起、誘導結合型、容量結合
型等、他の放電形式によるプラズマCVDにおいても、
同様の操作を行うことが可能であり、ヘリコン波励起の
場合と同様の効果が得られることを確認した。 実施例2 実施例1と同様のガス系で低圧CVDを用いて膜堆積を
行った。装置のロードロック室6、7、搬送室5は実施
例1におけると同一で、第1の反応室1および第2の反
応室2は低圧CVD用のものに交換した。膜堆積および
クリーニングの手順は実施例1と同様である。低圧CV
DではプラズマCVDの場合と同じ膜厚を得るためには
5分を要した。クリーニングの際には、効率よくラジカ
ルを発生させるために、約1500℃に加熱したタング
ステンヒーターをそれぞれの反応室内に設置し、これに
クリーニングガスのO2 およびCF4 をそれぞれ吹き付
けることにより、ラジカルを発生させた。5分間のクリ
ーニングにより、第1の反応室1内部の非晶質炭素膜お
よび第2の反応室2内部の酸化珪素をともに完全に除去
することができた。エッチング速度は1分当り、非晶質
炭素の場合0.15ミクロン、酸化珪素の場合0.5ミ
クロンであった。このように低圧CVDの場合もプラズ
マCVDの場合と同様の効果が得られた。 実施例3 非晶質炭素膜上の、酸化珪素膜のはがれ試験を行った。
はがれ試験は、スコッチテープを用いて、堆積膜上にテ
ープを貼り、テープをはがしたときのウエハー上の残膜
率により求めた。従来の成膜手法では、非晶質炭素膜成
膜後に、ウエハーをいったん大気圧に解放し、次に酸化
珪素膜の成膜装置で再び真空中に導入して成膜を行って
いたため、非晶質炭素膜上に堆積させたダイアモンドラ
イクカーボン膜と酸化珪素膜の密着力が悪いという問題
点が存在した。そこで従来は特願平08−321694
に述べられているように、非晶質炭素膜上のダイアモン
ドライクカーボンと接する酸化珪素膜の1主面を二酸化
珪素よりも化学量論的にシリコン過剰とすることにより
両者の密着力を向上させて対処していた。本発明では、
密着力の低下をもたらすと考えられる、表面の水付着を
防止するために、真空搬送を行った。その結果、従来は
20%程度の残膜率であったものを、100%の残膜率
に向上させることができ、両者間の密着力を向上させる
ことができた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、CVD装置に複数の成
膜室を設け、しかも搬送室及びロードロック室、ならび
に成膜、クリーニグガスを共用することにより、装置の
設備投資、ランニングコストを削減することができた。
また一方の反応室での成膜と同時に他方の反応室のクリ
ーニングを行うことにより、装置のウエハー処理枚数
を、前記のように、単位時間当たり2倍に上昇させるこ
とができた。さらに、非晶質炭素膜の成膜後に、ウエハ
ーを大気中に解放することなく二酸化珪素膜を堆積させ
ることで、両者の密着力を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化学的気相成長装置の概略構成図であ
る。
【図2】本発明の化学的気相成長装置のクリーニング方
法を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
1 第1の反応室 2 第2の反応室 3 真空ポンプ 4 ゲートバルブ 5 搬送室 6、7 ロードロック室 8、9、10、11、12 配管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−223625(JP,A) 特開 平8−64591(JP,A) 特開 平9−237783(JP,A) 特開 平10−189578(JP,A) 特開 平5−326719(JP,A) 特開 平8−83842(JP,A) 特開 平8−236517(JP,A) 特開 平9−111455(JP,A) 特開 平8−274037(JP,A) 特開 平11−176820(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/31 H01L 21/312 C23C 16/00 C30B 25/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の反応室を有する化学的気相成長装
    置であって、少くとも弗素を含有する非晶質炭素膜をウ
    エハーに堆積させるための第1の反応室、第1の反応室
    からの該ウエハーの非晶質炭素膜上に酸化珪素膜を堆積
    するための第2の反応室、ならびに該第1および第2の
    反応室のそれぞれにゲートバルブを介して接続された搬
    送室からなり、該反応室および該搬送室は、それぞれに
    真空に保たれており、該第1の反応室から該搬送室を経
    て第2の反応室へ大気にさらすことなくウエハーを搬送
    するようなしたことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 該第1の反応室が弗素を含有する非晶質
    炭素膜とダイアモンドライクカーボン膜とを堆積するた
    めのものである請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 該搬送室がロードロック室を備えた請求
    項1または2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 第1の反応室が原料炭化弗素およびクリ
    ーニングガスとしての酸素の供給管を備え、第2の反応
    室が原料シランおよび酸素ならびにクリーニングガスと
    しての炭化弗素の供給管を備え、第1の反応室の酸素供
    給管と第2の反応室への酸素供給管とが同一の酸素供給
    源に接続され、第1の反応室への炭化弗素供給管と第2
    の反応室への炭化弗素供給管とが同一の炭化弗素供給源
    に接続されている請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の化学的気相成長装置の
    クリーニング方法であって、一方の反応室で膜堆積を行
    っている間に、他方の反応室内部のクリーニングを行う
    ことを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 該一方の反応室における膜堆積原料をも
    って他方の反応室の内部のクリーニングを行う請求項5
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の化学的気相成長装置の
    クリーニング方法であって、第1の反応室において炭化
    弗素を用いる化学的気相成長法により非晶質炭素膜をウ
    エハー上に堆積させ、第1の反応室からの該ウエハーを
    搬送室を通して大気にさらすことなく、第2の反応室へ
    搬送して第2の反応室において、シランおよび酸素を用
    いる化学的気相成長法により酸化珪素膜を該非晶質炭素
    膜上に堆積させ、第2の反応室における膜堆積の間に第
    1の反応室の内部に堆積した非晶質炭素膜を酸素ガスを
    もってエッチングしてクリーニングし、第1の反応室の
    クリーニングおよび第2の反応室での膜堆積が終了した
    とき、第1の反応室に新たなウエハーを搬送室を通して
    搬入して炭化弗素を用いる化学的気相成長法により非晶
    質炭素膜を堆積させ、一方、酸化珪素膜の堆積を終了し
    たウエハーを搬送室を通して取り出した後の第2の反応
    室の内部に堆積した酸化珪素を、第1の反応室における
    膜堆積の間に、炭化弗素をもってエッチングしてクリー
    ニングすることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 該第1の反応室のクリーニングに用いる
    酸素ガスが該第2の反応室の原料として用いる酸素ガス
    と供給源を同じくし、また該第2の反応室のクリーニン
    グに用いる炭化弗素が該第1の反応室における原料炭化
    弗素と供給源を同じくする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該第1の反応室において該非晶質炭素膜
    の堆積前および/または後に、ダイアモンドライクカー
    ボン膜を堆積する請求項7に記載の方法。
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