JP3077473U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 頚椎を無理なく支持する。 【解決手段】 枕本体１は、下部中央に切り欠き部２が
あり、上から見ると「コ」の字をしている。切り欠き部
２の延長線上に縫い目１ｃを入れ、枕本体の内部を３つ
に分割し、充てん材４の量を加減して、両側部１ａを高
く、中央部１ｂを低くする。枕本体１の切り欠き部２に
はめ込む後頭部支持枕６は、枕本体中央部１ｂよりもさ
らに低く形成する。枕本体１の切り欠き部２にはめ込む
頚椎支持枕７は３個あり、上部用７ａは一番上に重ねて
使用するものであリ、横方向に縫い目７ｄを入れて枕皮
３の内部をいくつかに区画し、各区画に充てん材４を詰
めて表面に凹凸を設けてある。残り２つは高さ調整用
で、薄いもの７ｂと厚いもの７ｃがある。上部用枕７ａ
と２個の高さ調整用枕７ｂ、７ｃを重ねるともっとも高
さが大きくなリ、上部用７ａと薄い方の調整枕７ｂを重
ねるともっとも低くなるが、いずれの場合も、その積み
上げた高さは、枕本体中央部１ｂよりも高く、しかし、
枕本体両側部１ａより低くなるように設定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、後頭部だけでなく頚椎を無理なく支持するようにした枕に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

最近の研究によれば、枕は、人の後頭部だけ支えるのではなく、頚椎をも無理 なく支持することが生理学的に大切であることが分かってきた。

【０００３】 従来の枕には、枕の内部をいくつかに仕切り、各区画に入れる充てん材の量を 加減して、後頭部と頚椎の載る部分の高さを独立に調節できるようにしたものが ある。しかし、このような構造の枕では、充てん材の量を減らし過ぎると、使用 中に、袋の中で充てん材が遊動し、袋の片隅に偏ってしまい、逆に、充てん材を 詰め過ぎると、枕の上面が山のように盛り上がってしまい、使い心地がよくない など欠点が多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、頚椎を無理なく支持するための新たな構造の枕を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の枕は、枕本体と、後頭部支持枕、頚椎支持枕および、これらを包む ケースからなる。枕本体は、下部中央に切欠き部分があって、上から見るとコの 字形をしている。この切欠き部の奥の方に後頭部支持枕が着脱自在にはめ込まれ る。そして、枕本体の切欠き部の手前側に複数の頚椎支持枕が着脱自在に、しか も、積み重ねるようにはめ込まれる。（請求項１）。

【０００６】 この枕では、積み重ねる頚椎支持枕の数で頚椎支持部の高さを調節する。した がって、使用している間に充てん材が偏ってしまうおそれがなく、いつも適切な 高さを維持することができる。また、枕本体に切欠き部を形成し、その中に頚椎 支持枕を収めるようにしたので、使用中、ケースの中で頚椎支持枕がずれ動くこ とがなく、枕の形状が安定する。

【０００７】 最上部の該頚椎支持枕は、横方向に何条かの縫い目を入れて枕皮の内部をい くつかに区画し、各区画に充てん材を詰めて表面に凹凸を設けるとよい（請求項 ２）。このように構成すると、充てん材が枕皮の中で偏らないだけでなく、凹凸 があるので頚部を指圧する効果がある。

【０００８】 なお、後頭部支持枕は、枕本体と別体に形成すれば高さの調節が容易であるが 、枕本体と一体に構成してもよい（請求項３）。

【０００９】

【考案の実施の形態】

枕本体１は、袋状の枕皮３の中に充てん材４としてプラスチックパイプを詰め たものであり、図１に示すようにその形状は、下部中央に切り欠き部２があり、 上から見ると「コ」の字をしている。切り欠き部２の延長線上に縫い目１ｃを入 れ、枕本体の内部を３つに分割し、充てん材４の量を加減して、両側部１ａを高 く、中央部１ｂを低くする。枕皮の上部に沿って、充てん材を詰めるためのスラ イドファスナ５を設ける。

【００１０】 枕本体１の切り欠き部２にはめ込む後頭部支持枕６は、横長の長方形であり、 枕皮３の中に、充てん材４としてプラスチックパイプおよび、硬さを出すための 木片を詰める。木片には、芳香を発する檜材を用いることもできる。この後頭部 支持枕６の高さは、枕本体中央部１ｂよりもさらに低く形成する。この後頭部支 持枕も、スライドファスナ５を備えており、ここから充てん材を出し入れする。

【００１１】 枕本体１の切り欠き部２にはめ込む頚椎支持枕７は３個あり、いずれも、横長 の長方形で、スライドファスナ５を備えており、枕皮３の中にプラスチックパイ プと、硬さを持たせて枕の形状を安定させるため木片（檜材）を詰めてある。３ 個の頚部支持枕のうち、上部用７ａは一番上に重ねて使用するものであリ、横方 向に縫い目７ｄを入れて枕皮３の内部をいくつかに区画し、各区画に充てん材４ を詰めて表面に凹凸を設けてある。このように凹凸を設けることにより、使用中 、頚部に指圧効果が得られる。残り２つは高さ調整用で、薄いもの７ｂと厚いも の７ｃがある。上部用枕７ａと２個の高さ調整用枕７ｂ、７ｃを重ねるともっと も高さが大きくなリ、上部用７ａと薄い方の調整枕７ｂを重ねるともっとも低く なるが、いずれの場合も、その積み上げた高さは、枕本体中央部１ｂよりも高く 、しかし、枕本体両側部１ａより低くなるように設定する。

【００１２】 符号８は布製のケースであり、一辺にスライドファスナ５を設ける。

【００１３】 使用するときは、図２に示すように、ケース８の中に枕本体１を入れ、枕本体 の切り欠き部２の奥の方に後頭部支持枕６をはめ込み、さらに、切り欠き部２の 入口側に頚椎支持枕７を重ねるようにしてはめ込む。頚椎支持枕７の組合せは、 使用者の体形に合ったものを選ぶ。図３は枕の使用状態を示す横断面図であり、 頚椎が頚椎支持枕７の上に、後頭部が後頭部支持枕６の上に、そして、後頭部よ り上の方が枕本体中央部１ｂにそれぞれ載っており、頭と頚が無理なく支えられ ている。なお、枕の両側部１ａは中央部１ｂより高くなっているので、仰臥状態 では、頭が枕から落ちるのを防止する働きがある。また、横臥状態になったとき は、図３に鎖線で示すように頭が側部１ａに載るので、頚椎が自然な格好に保た れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 枕の分解斜視図である。

【図２】 枕の斜視図である。

【図３】 枕の使用状態横断面図である。

【符号の説明】

１ 枕本体 １ａ 側部 １ｂ 中央部 ２ 切り欠き部 ６ 後頭部支持枕 ７ 頚椎支持枕 ８ ケース

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下部中央に切欠き部があって、上から見
   るとコの字形に形成されている枕本体と、該切欠き部の
   奥の方に着脱自在にはめ込まれる後頭部支持枕と、該切
   欠き部の手前側に着脱自在に、しかも、積み重ねるよう
   にはめ込まれる複数の頚椎支持枕と、これら後頭部・頚
   椎支持枕および該枕本体を包み込む布製のケースからな
   る枕。
2. 【請求項２】 最上部の該頚椎支持枕は、横方向に何条
   かの縫い目を入れて枕皮の内部をいくつかに区画し、各
   区画に充てん材を詰めて表面に凹凸を設けたものである
   請求項１に記載の枕。
3. 【請求項３】 該後頭部支持枕が枕本体と一体に構成さ
   れている請求項１または２に記載の枕。