JP3076963B2 - 丸太材利用客土付着自然緑化法面、擁壁面処理工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自然緑化に配慮した、
丸太材利用客土付着による法面、擁壁面の処理技術に関
する。

【０００２】

【従来技術】法面にコンクリ−ト吹き付け処理する工法
は、凹凸面の均しなしで行えるが、見栄えが無味乾燥で
あり、不気味感さえある。他方、背土を利用して自然緑
化を図った法面ブロック（緑化ブロック）の敷設による
法面処理が普及しているが、岩盤には適用されない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のかか
る実情に鑑みてなされたもので、平に均した自然の法面
はもとより既設のブロック擁壁、石積擁壁、コンクリ−
ト擁壁などの表面に、自然緑化を可能にする法面、擁壁
面処理工法を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するための法面、擁壁面処理工法であり、工程順に説
明すると、 （イ）法面、擁壁面に丸太材１を、該法面、擁壁面の横
方向所定間隔置きに平行状に敷設する。 （ロ）その上から面全体に、ラス網２を丸太材１の上に
被せ、さらにそのラス 網２の丸太材１下方部分を谷折り
にして、その折目部分を丸太材１の下 から背面上部に差
し込んで前記丸太材１を巻込むように張設して前記ラス
網２の外側から前記丸太材１の下側に接して主アンカー
３を打込んで該丸太材１を支持するとともにラス止めア
ンカー４を打込む。なお、施工の実際においては丸太材
１ごとに後追い式に行われる。 （ハ）前記張設したラス網２と丸太材１と法面、擁壁面
とで形成するラック状空間６に、植物種７を混入させた
接着剤入り客土８を吹付け付着させる。 ことを特徴とする。

【０００５】

【発明の効果】本発明は、以上のようで、鉛直或いは傾
斜法面、擁壁面のいずれにも施工が可能である（図の実
施例は傾斜法面の場合を示した）。特に既設の擁壁面に
も適応される利点がある。また緑化面においても、付着
客土がラック状即ち開放傾斜面を成すから植物の成育が
伸びのびとなされ、水分の吸収、根張りも充分行われる
から順調に成長促進される。天然の丸太材を使用してい
ることも見栄えに趣向を添える。そして丸太材１及びラ
ス網２は主アンカ−とラス止めアンカ−３に支持され、
さらにラス網２と丸太材１と法面、擁壁面とで形成する
ラック状空間６に接着剤入り客土８を吹付け付着させる
ものであるから、強固な且つ耐久性の高い処理効果が得
られる。

【０００６】

【実施例】法面、擁壁面に所定長さの丸太材１を、該法
面、擁壁面の横方向所定間隔置きに平行状に敷設する。
次いで、その上から面全体に、菱形網目のラス網２を丸
太材１の上に被せ、さらにそのラス網２の丸太材１下方
部分を谷折りにして、その折目部分を丸太材１の下から
背面上部に差し込んで前記丸太材１を巻込むように張設
して前記ラス網２の外側から前記丸太材１の下側に接し
て主アンカー３を打込んで該丸太材１を支持するととも
にラス止めアンカー４を打込む。なお、施工の実際にお
いては丸太材１ごとに後追い式に行われる。そして最後
に、前記張設したラス網２と丸太材１と法面、擁壁面と
で形成するラック状空間６に、植物種７を混入させた接
着剤入り客土８を吹付け付着させて、本発明の丸太材利
用客土付着自然緑化法面、擁壁面処理工法を完成する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明工法を示す法面の縦断側面図

【図２】同上正面図

【図３】同上部分拡大斜視図

【符号の説明】

１ 丸太材 ２ ラス網 ３ 主アンカ− ４ ラス止めアンカ− ６ ラック状空間 ７ 植物種 ８ 接着剤入り客土

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 法面、擁壁面に丸太材（１）を、該法
   面、擁壁面の横方向所定間隔置きに平行状に敷設し、そ
   の上から面全体に、ラス網（２）を丸太材（１）の上に
   被せ、さらにそのラス網（２）の丸太材（１）下方部分
   を谷折りにして、その折目部分を丸太材（１）の下から
   背面上部に差し込んで前記丸太材（１）を巻込むように
   張設して前記ラス網（２）の外側から前記丸太材（１）
   の下側に接して主アンカー（３）を打込んで該丸太材
   （１）を支持するとともにラス止めアンカー（４）を打
   込み、前記張設したラス網（２）と丸太材（１）と法
   面、擁壁面とで形成するラック状空間（６）に、植物種
   （７）を混入させた接着剤入り客土（８）を吹付け付着
   させたことを特徴とする丸太材利用客土付着自然緑化法
   面、擁壁面処理工法。