JP3076714B2 - 歪ゲージ用抵抗インクおよび歪ゲージ - Google Patents

歪ゲージ用抵抗インクおよび歪ゲージ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、起歪体の歪量を検出す
るセンサに用いる印刷用抵抗インク(歪ゲージ用抵抗イ
ンク)の組成およびこのインクを用いる歪ゲージに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】抵抗式歪センサ素子としては、箔ゲージ
および半導体式センサがよく知られている。しかし、一
般家電用等汎用で用いるにはコスト面等で問題がある。
【0003】一方、有機系印刷抵抗は安価に抵抗を形成
することができるものとして広く知られているが、これ
を歪センサとして使用した場合、そのゲージ率は小さく
(歪による抵抗値変化が小さく)、一方、温湿度による
抵抗値変化が大きいために、歪ゲージとして使用するに
は問題があった。
【0004】印刷抵抗体を歪ゲージとして使用するため
には、 a)ゲージ率を向上させる、 b)環境安定性を向上させる、 上記2つの方向が考えられるが、環境安定性を歪ゲージ
として使用できるまでに向上させることは実際には大変
困難であるので、ゲージ率を向上させることが考えられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】抵抗体の歪量と抵抗値
変化の関係は一般に下記の式で表される。
【0006】ΔR/R=ε・(1+2ν)+Δρ/ρ 〔ΔR/R:抵抗値変化、ε:歪、ν:ポアソン比、Δ
ρ/ρ:比抵抗の変化〕よって、ゲージ率〔(ΔR/
R)/ε〕を向上させるためには、ポアソン比νの大き
い材料にするか、歪によって比抵抗が大きく変化させる
ことが有効である。しかしながら、ポアソン比νを大幅
に変化させることは不可能であるため、ゲージ率を大き
く改善するには後者のΔρ/ρを大きくするしかない。
【0007】本発明はこのような背景に基づいてなされ
たものであり、組成を種々検討することで、ゲージ率を
改善した歪ゲージ用インク、およびこのインクを使用し
て作成した歪ゲージを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、熱硬化性樹
脂に、カーボンブラックを含まないで主たる導電材料と
してグラファイト、金属粉の少なくとも一方を分散させ
て作成した第1の手段により達成される。
【0009】また、熱硬化性樹脂に、カーボンブラック
を含まないで主たる導電材料としてグラファイト、金属
粉の少なくとも一方を分散させて作成した抵抗インクを
用いた第2の手段により達成される。
【0010】
【作用】本発明では、熱硬化性樹脂に、カーボンブラッ
クを含まないで主たる導電材料としてグラファイト、金
属粉の少なくとも一方を分散させて組成したことにより
ゲージ率を改善し、印刷抵抗体を歪ゲージ用として好適
ならしめている。
【0011】
【実施例】印刷抵抗体のような分散型の抵抗体の場合、
その比抵抗は導電成分とバインダー樹脂の比率およびそ
の分散状態で決まる。可変抵抗器用として数多く使用さ
れている印刷抵抗体はその導電性を主にカーボンブラッ
クで出している。
【0012】これはカーボンブラックが化学的に安定で
あること、安価であることと共に、図1に示すように、
配合量と比抵抗の関係を示すカーブの傾きが他の導電粉
に対して比較的緩やかで、所望の抵抗値を得やすいこと
が大きな理由になっている。しかしながら、このことは
僅かな体積変化に対して、出来るだけ大きく抵抗値が変
化することが望まれる歪ゲージについては逆に不利なも
のと思われる。
【0013】一方、カーボンブラックに比べて導電性に
優れ、ストラクチャーのあまり発達していないグラファ
イトや金属粉のような導電粉では図1に示すように、抵
抗被膜中の導電成分の状態に対して、大きな抵抗値変化
が生じる。
【0014】そこで、前述したように、このようなグラ
ファイトや金属粉を主たる導電成分とすることでゲージ
率を改善することを試みた。
【0015】まず、導電粉の検討を行った。
【0016】図2は導電粉の材料と配合比の各実施例お
よび比較例の内容を示す説明図である。
【0017】実施例1〜および比較例1として、図に
示す導電材料および配合比とした。なお、導電粉の配合
量は多過ぎるとゲージ率が低くなり、また少ないと抵抗
が高過ぎて不安定になるので、適切な範囲を持つ。この
範囲は導電粉およびバンダー樹脂の組み合わせによって
異なるが、この実施例1に用いたグラファイトとフェノ
ール樹脂のケースではグラファイトの含有率が8〜25
Vol%であった。また、実施例3において、グラファ
イトを混在させているのは金属粉単独では安定して高抵
抗を得にくいためである。
【0018】図に示すインクを絶縁処理したリン青銅
板上に印刷して加熱硬化し、抵抗体を形成した後、リン
青銅板を撓ませて抵抗体に歪を生じさせ、その時の抵抗
値変化を観察した。その結果を図3に示す。
【0019】実施例1〜の結果から分かるように、通
常の印刷抵抗体に用いられるカーボンブラックを導電成
分とする抵抗体では金属箔ゲージとさほど変わらない特
性しか示さないのに比べ、導電性に優れ、あまりストラ
クチャーの発達していない導電粉を主たる導電成分とし
た抵抗体では金属箔ゲージの2〜10倍と言った大きな
ゲージ率が得られた。
【0020】次にバインダーの検討を行った。
【0021】図4はバインダーの材質と配合比の各実施
例および比較例の内容を示す説明図である。なお、図4
に示す成分以外に粘度調節のための溶剤を適量含む。
【0022】バインダーはゲージ率と共にヒステリシス
に影響する。バインダーとしては応力に対して速やかに
応答する柔軟性と、応力がなくなった時に元の状態に確
実に戻るために出来るだけ大きな弾性限界値が要求され
る。このような観点から、幾つかのバインダー樹脂を選
択し、抵抗インクを作成してその歪−抵抗値変化の相関
を調査した。
【0023】その結果を図5、図6に示す。
【0024】実施例1,5,6は熱硬化樹脂を用いたも
のであり、比較例2,3は熱可塑性樹脂を用いたもので
ある。両者を比較すると、前者ではヒステリシスが小さ
いのに比べ後者のヒステリシスは大きく、センサとして
は不適当である。これは熱硬化性樹脂の場合、3次元網
目構造が発達しており、塑性変化が少ないことに起因し
ている。
【0025】これらの結果から、歪ゲージ用の抵抗イン
クのバインダーとしては、3次元構造の発達とした熱硬
化性の樹脂が適切と言える。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、熱硬化性
樹脂に、カーボンブラックを含まないで主たる導電材料
としてグラファイト、金属粉の少なくとも一方を分散さ
せて組成したことによりゲージ率を改善し、印刷抵抗体
を歪ゲージ用として好適なものとすることができる。
【0027】また請求項2記載の発明によれば、上記の
抵抗インクを使用することにより、製造工程が簡単であ
ること、基材として金属板(表面絶縁処理された物)や
プラスティック(フィルムを含む)等の安価なものが使
用できることなどの利点を有する歪ゲージとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電粉の体積含有率と抵抗の相関を示す特性図
である。
【図2】導電粉の材料と配合比の各実施例および比較例
の内容を示す説明図である。
【図3】歪と抵抗値変化の関係を示す特性図である。
【図4】バインダーの材質と配合比の各実施例および比
較例の内容を示す説明図である。
【図5】歪と抵抗値変化の関係を示す特性図である。
【図6】歪と抵抗値変化の関係を示す特性図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂に、カーボンブラックを含
    まないで主たる導電材料としてグラファイト、金属粉の
    少なくとも一方を分散させて組成したことを特徴とする
    歪ゲージ用抵抗インク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記主たる導電
    材料としてグラファイトと金属粉を混合分散させて組成
    したことを特徴とする歪ゲージ用抵抗インク。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂に、カーボンブラックを含
    まないで主たる導電材料としてグラファイト、金属粉の
    少なくとも一方を分散させて組成した抵抗インクを用い
    たことを特徴とする歪ゲージ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、前記主たる導電
    材料としてグラファイトと金属粉を混合分散させて組成
    したことを特徴とする歪ゲージ。
JP06032423A 1994-03-02 1994-03-02 歪ゲージ用抵抗インクおよび歪ゲージ Expired - Fee Related JP3076714B2 (ja)

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