JP3075585B2 - 耐熱性振動板 - Google Patents
耐熱性振動板Info
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- JP3075585B2 JP3075585B2 JP03137229A JP13722991A JP3075585B2 JP 3075585 B2 JP3075585 B2 JP 3075585B2 JP 03137229 A JP03137229 A JP 03137229A JP 13722991 A JP13722991 A JP 13722991A JP 3075585 B2 JP3075585 B2 JP 3075585B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスピーカの如き電気音響
変換器に用いられる振動板に関し、特に耐熱性を持たせ
た耐熱性振動板に関する。
変換器に用いられる振動板に関し、特に耐熱性を持たせ
た耐熱性振動板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な難燃紙は木材パルプ紙、
或はその一部(10〜20%) にガラス繊維を混抄し、得ら
れた成紙に無機系のリン酸化アンモニウム、ポリリン酸
化アンモニウム等のリン酸塩難燃剤液を含浸して難燃化
紙としていた。しかし、難燃性は良好であるが、難燃剤
に無機系の化合物を使用している為に、強度や伸びが小
さく脆い紙で、ガラス繊維混抄紙等は自重を支える程度
の壁紙ぐらいの用途にしか使用されておらず、耐熱性も
通常の紙の範囲を出ないものである。スピーカ用振動板
にあっても、従来の木材パルプ紙に無機系リン酸塩の難
燃剤を含浸しただけで、その物性は壁紙と同様で脆く、
紙力は低く、黴の発生や金属の腐食性を伴う。従って、
内部損失的な考えもなく、耐熱性は木材パルプが主流で
ある為、当然に低い結果となっている。
或はその一部(10〜20%) にガラス繊維を混抄し、得ら
れた成紙に無機系のリン酸化アンモニウム、ポリリン酸
化アンモニウム等のリン酸塩難燃剤液を含浸して難燃化
紙としていた。しかし、難燃性は良好であるが、難燃剤
に無機系の化合物を使用している為に、強度や伸びが小
さく脆い紙で、ガラス繊維混抄紙等は自重を支える程度
の壁紙ぐらいの用途にしか使用されておらず、耐熱性も
通常の紙の範囲を出ないものである。スピーカ用振動板
にあっても、従来の木材パルプ紙に無機系リン酸塩の難
燃剤を含浸しただけで、その物性は壁紙と同様で脆く、
紙力は低く、黴の発生や金属の腐食性を伴う。従って、
内部損失的な考えもなく、耐熱性は木材パルプが主流で
ある為、当然に低い結果となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セルロース繊維素の水
酸基、メチロール基をリン酸、リン酸アンモニウム、ポ
リリン酸アンモニウム等のリン酸塩で一部エステル化
(エステル化率 0.3〜0.4モル、リン含有量 6.5〜7.0
%) されたリン酸化木材パルプは難燃性には優れている
が、紙とした場合、その力学的強度はエステル化される
ことにより、その分だけ極性の強い水酸基及びメチロー
ル基が減少し、紙力の発揚に必要な水素結合数が低下し
て、幾分、紙の強度は低下している。
酸基、メチロール基をリン酸、リン酸アンモニウム、ポ
リリン酸アンモニウム等のリン酸塩で一部エステル化
(エステル化率 0.3〜0.4モル、リン含有量 6.5〜7.0
%) されたリン酸化木材パルプは難燃性には優れている
が、紙とした場合、その力学的強度はエステル化される
ことにより、その分だけ極性の強い水酸基及びメチロー
ル基が減少し、紙力の発揚に必要な水素結合数が低下し
て、幾分、紙の強度は低下している。
【0004】しかし、エステル化率0.3〜0.4モル
ではセルロース分子中の水酸基、メチロール基の約10
%がリンによって置換されているだけで実用強度は失っ
ていない。従って高弾性繊維を高度に使用した繊維紙よ
りはその強度は遙かに高い。耐熱性はリン酸化が進行す
ると炭化触媒の効果により160℃が限界となる。
ではセルロース分子中の水酸基、メチロール基の約10
%がリンによって置換されているだけで実用強度は失っ
ていない。従って高弾性繊維を高度に使用した繊維紙よ
りはその強度は遙かに高い。耐熱性はリン酸化が進行す
ると炭化触媒の効果により160℃が限界となる。
【0005】無機、有機を問わず高弾性(弾性率:300kg
/mm 2 汎用繊維以上) 繊維類は、その表面の化学構造は
上記のリン酸化木材パルプより不活性で非極性であり、
有機繊維に僅かに極性の弱いアミド基(-CONH-)が存在す
るのみで、繊維間結合強度を著しく向上させるに必要
な、水素結合を形成できる強い極性基である水酸基(-O
H) は存在しない。繊維は弾性率が高い為に剛直で、ま
た高度な結晶化度により叩解作用を受けてもフィブリル
化せず、セルロース繊維の様に水中で膨潤して可塑化し
て繊維間相互の接触面積の拡大する効果(キャンベル効
果) も働かない。また、これら高弾性繊維類の比表面積
は木材パルプ(比表面積1.0m2/g)に比較して少なく、
繊維径、密度にもよるが約0.25m2 /g程度であ
り、繊維間接触面積の増大による力学的性質、繊維間摩
擦抵抗の向上に伴う内部損失の増大も望めない。
/mm 2 汎用繊維以上) 繊維類は、その表面の化学構造は
上記のリン酸化木材パルプより不活性で非極性であり、
有機繊維に僅かに極性の弱いアミド基(-CONH-)が存在す
るのみで、繊維間結合強度を著しく向上させるに必要
な、水素結合を形成できる強い極性基である水酸基(-O
H) は存在しない。繊維は弾性率が高い為に剛直で、ま
た高度な結晶化度により叩解作用を受けてもフィブリル
化せず、セルロース繊維の様に水中で膨潤して可塑化し
て繊維間相互の接触面積の拡大する効果(キャンベル効
果) も働かない。また、これら高弾性繊維類の比表面積
は木材パルプ(比表面積1.0m2/g)に比較して少なく、
繊維径、密度にもよるが約0.25m2 /g程度であ
り、繊維間接触面積の増大による力学的性質、繊維間摩
擦抵抗の向上に伴う内部損失の増大も望めない。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、セルロース繊維の
長所と、高弾性繊維類の繊維強度、高弾性率、耐水性、
耐湿度性、耐熱性、難燃性等の優れた性質を活かした耐
熱性振動板を提供することにある。
のであり、その目的とするところは、セルロース繊維の
長所と、高弾性繊維類の繊維強度、高弾性率、耐水性、
耐湿度性、耐熱性、難燃性等の優れた性質を活かした耐
熱性振動板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の耐熱性振動板は、リン酸化された難燃性木材
パルプと高弾性無機及び高弾性有機繊維の短繊維類に比
表面積が大きい超叩解木材パルプ、または超叩解リン酸
化木材パルプを添加し、必要に応じて更に珪酸塩化合
物、有機金属高分子化合物の溶液を含浸、またはコーテ
ィングして高強度、高弾性、高内部損失等の力学的性質
の向上と耐熱性、難燃性、耐水性、耐湿性等の化学的性
質を高めたことに特徴を有する。
に本発明の耐熱性振動板は、リン酸化された難燃性木材
パルプと高弾性無機及び高弾性有機繊維の短繊維類に比
表面積が大きい超叩解木材パルプ、または超叩解リン酸
化木材パルプを添加し、必要に応じて更に珪酸塩化合
物、有機金属高分子化合物の溶液を含浸、またはコーテ
ィングして高強度、高弾性、高内部損失等の力学的性質
の向上と耐熱性、難燃性、耐水性、耐湿性等の化学的性
質を高めたことに特徴を有する。
【0008】
【作用】高弾性繊維類はセルロース繊維と比較して繊維
強度が強く、高弾性率であり、耐水性、耐湿度性、耐熱
性、難燃性等の優れた性質を有するので、この性質を十
分に生かす繊維間結合剤が開発されれば、結合性能のな
い高弾性繊維を繊維紙に抄造できる。これにより優れた
諸性質を持つ振動板が得られる。
強度が強く、高弾性率であり、耐水性、耐湿度性、耐熱
性、難燃性等の優れた性質を有するので、この性質を十
分に生かす繊維間結合剤が開発されれば、結合性能のな
い高弾性繊維を繊維紙に抄造できる。これにより優れた
諸性質を持つ振動板が得られる。
【0009】内外径差のあるシリンダーの狭いスリット
に高圧で高濃度のウエット状木材パルプを押し込め、こ
のシリンダーを互いに高速度で逆回転させると、パルプ
はスリット通過時に繊維軸に沿って微細化される。この
操作を繰り返すことによりパルプは繊維状態を維持しな
がらミクロ状にフィブリル化され、数回繰り返すとサブ
ミクロン以下までフィブリル化されて、その比表面積は
次第に増加して10〜200m2 /gまで達する。これ
により繊維間の結合力を強める水素結合の機会が増加し
て、繊維形状を維持した繊維間結合剤になり得る。今
後、これを超叩解パルプと称する。
に高圧で高濃度のウエット状木材パルプを押し込め、こ
のシリンダーを互いに高速度で逆回転させると、パルプ
はスリット通過時に繊維軸に沿って微細化される。この
操作を繰り返すことによりパルプは繊維状態を維持しな
がらミクロ状にフィブリル化され、数回繰り返すとサブ
ミクロン以下までフィブリル化されて、その比表面積は
次第に増加して10〜200m2 /gまで達する。これ
により繊維間の結合力を強める水素結合の機会が増加し
て、繊維形状を維持した繊維間結合剤になり得る。今
後、これを超叩解パルプと称する。
【0010】通常のナイヤガラ式叩解機でかなり高い叩
解度(150CSF =カナダ標準叩解度)まで叩解しても比表
面積は4m2 /gにしかならないと言われている。木材
パルプ若しくはリン酸化木材パルプを上記の叩解機で機
械的に超叩解し、その比表面積を10.0m2 /g以上
から200m2 /gまでとした超叩解パルプは、繊維間
結合剤として働き、少量の添加でも十分に高弾性繊維紙
の強度、弾性率を向上させることができる。
解度(150CSF =カナダ標準叩解度)まで叩解しても比表
面積は4m2 /gにしかならないと言われている。木材
パルプ若しくはリン酸化木材パルプを上記の叩解機で機
械的に超叩解し、その比表面積を10.0m2 /g以上
から200m2 /gまでとした超叩解パルプは、繊維間
結合剤として働き、少量の添加でも十分に高弾性繊維紙
の強度、弾性率を向上させることができる。
【0011】また、比表面積が大きいことから繊維間摩
擦抵抗が上昇し成紙に大きな内部損失を与えられること
ができ、また水中では分散剤としても働き、密度の高い
無機繊維の沈降防止と均一分散性に効果が大きい。
擦抵抗が上昇し成紙に大きな内部損失を与えられること
ができ、また水中では分散剤としても働き、密度の高い
無機繊維の沈降防止と均一分散性に効果が大きい。
【0012】以上の様に、リン酸化木材パルプの難燃性
と若干の結合強度の強さ、高弾性無機繊維、高弾性有機
繊維等の優れた強度、弾性率等の力学的性質、または耐
熱性、難燃性、耐水性、耐湿度性等の化学的性質、超叩
解木材パルプ或は超叩解リン酸化木材パルプの大きな比
表面積による繊維紙の繊維間結合強度及び内部損失の向
上等、これらの互いの良き性質を一つにして成紙とすれ
ばこれらの優れた性質を持つ振動板が得られる。リン酸
化された超叩解木材パルプを使用すれば更に優れた難燃
性を与えることが出来る。更に、上記の成紙の強度、弾
性率、耐熱性等を高める為に、珪酸塩化合物、有機金属
高分子化合物などの溶液を含浸、またはコーティングす
ることができる。
と若干の結合強度の強さ、高弾性無機繊維、高弾性有機
繊維等の優れた強度、弾性率等の力学的性質、または耐
熱性、難燃性、耐水性、耐湿度性等の化学的性質、超叩
解木材パルプ或は超叩解リン酸化木材パルプの大きな比
表面積による繊維紙の繊維間結合強度及び内部損失の向
上等、これらの互いの良き性質を一つにして成紙とすれ
ばこれらの優れた性質を持つ振動板が得られる。リン酸
化された超叩解木材パルプを使用すれば更に優れた難燃
性を与えることが出来る。更に、上記の成紙の強度、弾
性率、耐熱性等を高める為に、珪酸塩化合物、有機金属
高分子化合物などの溶液を含浸、またはコーティングす
ることができる。
【0013】
【実施例】下記に本発明の実施に使用する諸材料につい
て列記する。高弾性繊維の短繊維類は次の繊維類をカッ
トしたり、ミルド(粉砕) して使用する。 1.高弾性無機繊維 ( 弾性率Ton/mm2/耐熱温度℃) 繊 維 名 製造会社及び商品名 a.ガラス繊維(7.5/650)繊維径9.6 ミクロン :日本板硝子、日東紡績 b.カーボン繊維(24〜70/1000〜1200) :東邦レイヨン、東レ、 繊維径7 ミクロン 三菱化成 c.アルミナ繊維(15〜40/1200〜1600) :Dupont、三井金属鉱山、 (Al2O3:80%以上残りSiO2 ) 住友化学 d.セラミックス繊維(1〜625/1200〜1600) :イビデン、新日鉄、 (Al2O3:80%以下残りSiO2 ) イソライト、三菱化成 e.シリコーンカーバイト SiC 繊維 :日本カーボン「ニカロン」 (18〜20/1200) f.ボロンタングステンB/W 繊維(40/1600) :New chemical and metal 炭化珪素炭素SiC/C 繊維(43/1600) Japan g.チタンシリカ繊維(20/1300) :宇部興産「チラノ」 h.窒化珪素繊維(25/1200) :東燃「窒化珪素繊維」 i.セメント繊維(-/1300) :日本セメント「CMF」 j.珪酸カルシウム繊維(-/1300) CaSiO3 :小野田セメント k.チタン酸カリウムウィスカー繊維(28/1350) :大塚製薬「ティスモ」 l.金属繊維(19/1450) :日本精線「ナスロン」
て列記する。高弾性繊維の短繊維類は次の繊維類をカッ
トしたり、ミルド(粉砕) して使用する。 1.高弾性無機繊維 ( 弾性率Ton/mm2/耐熱温度℃) 繊 維 名 製造会社及び商品名 a.ガラス繊維(7.5/650)繊維径9.6 ミクロン :日本板硝子、日東紡績 b.カーボン繊維(24〜70/1000〜1200) :東邦レイヨン、東レ、 繊維径7 ミクロン 三菱化成 c.アルミナ繊維(15〜40/1200〜1600) :Dupont、三井金属鉱山、 (Al2O3:80%以上残りSiO2 ) 住友化学 d.セラミックス繊維(1〜625/1200〜1600) :イビデン、新日鉄、 (Al2O3:80%以下残りSiO2 ) イソライト、三菱化成 e.シリコーンカーバイト SiC 繊維 :日本カーボン「ニカロン」 (18〜20/1200) f.ボロンタングステンB/W 繊維(40/1600) :New chemical and metal 炭化珪素炭素SiC/C 繊維(43/1600) Japan g.チタンシリカ繊維(20/1300) :宇部興産「チラノ」 h.窒化珪素繊維(25/1200) :東燃「窒化珪素繊維」 i.セメント繊維(-/1300) :日本セメント「CMF」 j.珪酸カルシウム繊維(-/1300) CaSiO3 :小野田セメント k.チタン酸カリウムウィスカー繊維(28/1350) :大塚製薬「ティスモ」 l.金属繊維(19/1450) :日本精線「ナスロン」
【0014】2.高弾性有機繊維 カット、ミルド繊維化し、メタ系芳香族ポリアミド繊維
はフィブリル繊維(フィブリット繊維とも言う) に使用
される。 繊 維 名 製造会社及び商品名 a.芳香族ポリアミド繊維 パラ系:Dupont東レKevlar「ケブラー」 (6.3 〜15.5/500) 住友化学「トワロン」 メタ系 :帝人「コーネックス」、 (0.8 〜1.8/375) Dupont東レ「ノーメックス」 ユニチカ「アピエール」 b.芳香族ポリエーテルアミド繊維(7.1/500) :帝人「テクノーラ」 c.液晶性全芳香族ポリエステル繊維(7.6/400) :クラレ「ベクトラン」 及びポリエチレン テレフタレート共重合繊維 d.ポリベンツイミダゾール(PBI)繊維(0.6/560) :帝人「PBI繊維」 e.芳香族ポリエーテルイミド繊維(0.45/400) :帝人「PEI」 f.芳香族ポリアミドイミド繊維(0.8 〜1.3/380):ローヌプーラン 「ケルメル」 g.ポリエーテルエーテル繊維(0.5〜1.5/350) :帝人「PEEK繊維」、 三井東圧化学「タルパ」 h.ポリフェニレンサルフォン繊維(0.5〜1.0/280):クレハ、帝人、 i.フェノール繊維(0.3/300) :日本カイノール 「カイノール」 j.ポリパラフェニレンベンツビスチアゾール :USA Air Force (PBT) 繊維 (25〜28/600) k.超高分子量アクリル繊維(2.0/140) :旭化成「カシミロン」、 三菱レイヨン l.ポリエーテルサルフォン繊維 m.ポリオキシメチレン繊維(4.0/190) :旭化成「テナック」 n.芳香族ポリイミド繊維( ) :宇部興産「 」
はフィブリル繊維(フィブリット繊維とも言う) に使用
される。 繊 維 名 製造会社及び商品名 a.芳香族ポリアミド繊維 パラ系:Dupont東レKevlar「ケブラー」 (6.3 〜15.5/500) 住友化学「トワロン」 メタ系 :帝人「コーネックス」、 (0.8 〜1.8/375) Dupont東レ「ノーメックス」 ユニチカ「アピエール」 b.芳香族ポリエーテルアミド繊維(7.1/500) :帝人「テクノーラ」 c.液晶性全芳香族ポリエステル繊維(7.6/400) :クラレ「ベクトラン」 及びポリエチレン テレフタレート共重合繊維 d.ポリベンツイミダゾール(PBI)繊維(0.6/560) :帝人「PBI繊維」 e.芳香族ポリエーテルイミド繊維(0.45/400) :帝人「PEI」 f.芳香族ポリアミドイミド繊維(0.8 〜1.3/380):ローヌプーラン 「ケルメル」 g.ポリエーテルエーテル繊維(0.5〜1.5/350) :帝人「PEEK繊維」、 三井東圧化学「タルパ」 h.ポリフェニレンサルフォン繊維(0.5〜1.0/280):クレハ、帝人、 i.フェノール繊維(0.3/300) :日本カイノール 「カイノール」 j.ポリパラフェニレンベンツビスチアゾール :USA Air Force (PBT) 繊維 (25〜28/600) k.超高分子量アクリル繊維(2.0/140) :旭化成「カシミロン」、 三菱レイヨン l.ポリエーテルサルフォン繊維 m.ポリオキシメチレン繊維(4.0/190) :旭化成「テナック」 n.芳香族ポリイミド繊維( ) :宇部興産「 」
【0015】3.有機金属高分子化合物 有機金属化合物は主金属に珪素が入り、これにチタン、
ボロン(ホウ素)の元素が結合された構造をとる化合物
が多い。高温になると有機的物質はなくなり、金属成分
が多く成りセラミックス化(金属酸化物)される。 化 合 物 名 主鎖構造 耐熱温度、製造会社及び商品名 A.有機含珪素化合物 1.ポリシラン -Si-Si- 450℃以上 シリコーンワニス、 シリコーンゴム 各社 2.ポリカルボシラン -Si-C- 1000℃以上 日本カーボン「ニカロコート」 3.金属アルコキッシド化合物類 M(OR)n M =Ti,Si,Zr,Zn R =-CnH2n+1 Si-(OC2H5)4等のR,C の少ない物は空気中で加水分解して非晶質のSiO2 となり、耐熱性は400℃以上になる。日本合成ゴム、触媒化成、日本曹達 B.有機含ホウ素 珪素化合物 ポリボロシロキサン -B-O-Si-O- 800℃以上 昭和電線電覧 「ボロシロキサン」 C.有機含チタン、珪素化合物 ポリチタノカルボシラン -Ti-Si-O-C- 1200℃以上 宇部興産 「チラノコート」 D.有機含窒素、珪素化合物 ポリシラザン -N=Si(R) -:R=H ,CH3.1200℃以上 東燃「ポリシラザン」 E.有機含アルミ 珪素化合物 ポリアルミノキサン -Al-O- 住友化学 F.オルガノゾル アルミナゾル Al2O3 650℃以上 各社 シリカゾル SiO2 1200℃以上 各社 G.有機ホスファゼン -N =P(OR) 2 - 400℃以上 出光石油化学、 R=CnH2n+1 大日精化 これらを溶剤で希釈して10%溶液とし、これに成紙
を含浸させて諸物性の向上を計る。
ボロン(ホウ素)の元素が結合された構造をとる化合物
が多い。高温になると有機的物質はなくなり、金属成分
が多く成りセラミックス化(金属酸化物)される。 化 合 物 名 主鎖構造 耐熱温度、製造会社及び商品名 A.有機含珪素化合物 1.ポリシラン -Si-Si- 450℃以上 シリコーンワニス、 シリコーンゴム 各社 2.ポリカルボシラン -Si-C- 1000℃以上 日本カーボン「ニカロコート」 3.金属アルコキッシド化合物類 M(OR)n M =Ti,Si,Zr,Zn R =-CnH2n+1 Si-(OC2H5)4等のR,C の少ない物は空気中で加水分解して非晶質のSiO2 となり、耐熱性は400℃以上になる。日本合成ゴム、触媒化成、日本曹達 B.有機含ホウ素 珪素化合物 ポリボロシロキサン -B-O-Si-O- 800℃以上 昭和電線電覧 「ボロシロキサン」 C.有機含チタン、珪素化合物 ポリチタノカルボシラン -Ti-Si-O-C- 1200℃以上 宇部興産 「チラノコート」 D.有機含窒素、珪素化合物 ポリシラザン -N=Si(R) -:R=H ,CH3.1200℃以上 東燃「ポリシラザン」 E.有機含アルミ 珪素化合物 ポリアルミノキサン -Al-O- 住友化学 F.オルガノゾル アルミナゾル Al2O3 650℃以上 各社 シリカゾル SiO2 1200℃以上 各社 G.有機ホスファゼン -N =P(OR) 2 - 400℃以上 出光石油化学、 R=CnH2n+1 大日精化 これらを溶剤で希釈して10%溶液とし、これに成紙
を含浸させて諸物性の向上を計る。
【0016】高弾性繊維の短繊維類と、繊維状結合剤と
しての超叩解木材パルプだけの構成では、高い耐熱性は
期待できないのは当然であり、この超叩解木材パルプを
包む様に珪酸塩類、有機金属化合物を含浸することによ
り高強度、高弾性率を出し、更に耐熱性、難燃性を具備
させることが出来る。珪酸塩化合物としては、珪酸ソー
ダ、珪酸カリウムが知られているが、珪酸リチウムLi2S
iO3 n H2O(Li2O/SiO2=7.2 〜 7.8) は前記2者と相違
し、乾燥後は再び水溶性とはならないし、吸水性もない
ので、耐水性、耐湿度性の向上となり、耐熱性も100
0℃まで重量減少はない。使用に際しては10%溶液と
する。
しての超叩解木材パルプだけの構成では、高い耐熱性は
期待できないのは当然であり、この超叩解木材パルプを
包む様に珪酸塩類、有機金属化合物を含浸することによ
り高強度、高弾性率を出し、更に耐熱性、難燃性を具備
させることが出来る。珪酸塩化合物としては、珪酸ソー
ダ、珪酸カリウムが知られているが、珪酸リチウムLi2S
iO3 n H2O(Li2O/SiO2=7.2 〜 7.8) は前記2者と相違
し、乾燥後は再び水溶性とはならないし、吸水性もない
ので、耐水性、耐湿度性の向上となり、耐熱性も100
0℃まで重量減少はない。使用に際しては10%溶液と
する。
【0017】本発明は木材パルプの水酸基、メチロール
基にポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リ
ン酸等を反応させて、難燃化したリン酸化木材パルプと
高弾性無機繊維、高弾性有機繊維等とに繊維状結合剤と
して機械的に超叩解された比表面積(10.0m2/g以上)の
大きい超叩解木材パルプ或は超叩解リン酸化木材パルプ
を0.5〜30部添加して、その紙の強度を耐熱性、難
燃性を維持しながら改善するものである。
基にポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リ
ン酸等を反応させて、難燃化したリン酸化木材パルプと
高弾性無機繊維、高弾性有機繊維等とに繊維状結合剤と
して機械的に超叩解された比表面積(10.0m2/g以上)の
大きい超叩解木材パルプ或は超叩解リン酸化木材パルプ
を0.5〜30部添加して、その紙の強度を耐熱性、難
燃性を維持しながら改善するものである。
【0018】超叩解木材パルプは、通常の叩解機では得
られない大きい比表面積を持っているので各繊維素相互
間の摩擦抵抗を著しく向上させることができ、内部損失
を大きくすることが可能である。これらにより耐熱性で
難燃性を有し、高強度、高弾性、高内部損失を持つスピ
ーカ用振動板が得られる。更に珪酸塩、有機金属高分子
化合物等の溶液を含浸して耐熱性、難燃性、耐水性、耐
湿度性を向上させ、強度、弾性率等の物理物性を増すこ
とができる。
られない大きい比表面積を持っているので各繊維素相互
間の摩擦抵抗を著しく向上させることができ、内部損失
を大きくすることが可能である。これらにより耐熱性で
難燃性を有し、高強度、高弾性、高内部損失を持つスピ
ーカ用振動板が得られる。更に珪酸塩、有機金属高分子
化合物等の溶液を含浸して耐熱性、難燃性、耐水性、耐
湿度性を向上させ、強度、弾性率等の物理物性を増すこ
とができる。
【0019】各種試験評価は次の項目について行う。 1.引張強度、引張弾性率 引っ張り試験の応力歪曲線(SS-Curve) より、破断強度
より引張強度、伸び0.25%時の弾性率を算出する。 2.内部損失 JIS K-7213「捻り自由減衰型粘弾性」測定器( レスカ
製) より測定し、算出する。 3.耐熱製 200℃+2時間の加熱減量率を測定する。 4.難燃性 JIS D 1201「自動車室内用有機資材の燃焼性試験法」に
沿った。詳細については実施例を挙げて説明し、繊維紙
( 振動板) 物性と耐熱性、難燃性については別表に記
す。
より引張強度、伸び0.25%時の弾性率を算出する。 2.内部損失 JIS K-7213「捻り自由減衰型粘弾性」測定器( レスカ
製) より測定し、算出する。 3.耐熱製 200℃+2時間の加熱減量率を測定する。 4.難燃性 JIS D 1201「自動車室内用有機資材の燃焼性試験法」に
沿った。詳細については実施例を挙げて説明し、繊維紙
( 振動板) 物性と耐熱性、難燃性については別表に記
す。
【0020】実施例で共通する事項は、製紙用薬剤と含
浸剤である。 1.製紙用薬剤 抄造中のPHは中性とし、中性紙の製造と同じ薬剤を使
用することを原則としたが、ガラス繊維を使用する時
は、より強度の向上を考えて酸性抄紙と同じ薬剤を使用
した。通常の木材パルプの表面電荷がアニオン性に対し
てリン酸化木材パルプの表面電荷はカチオン性である。
その為、湿潤強度向上剤はアニオン系のポリアクリル酸
アマイドを使用する。ガラス繊維、アルミナ繊維、セラ
ミックス繊維等、酸性側で繊維表面が侵されて結合強度
が向上する繊維を抄造する時は、サイズ剤にロジンを使
用し、他の繊維の様に中性で抄造する時はダイマー酸エ
ステルをサイズ剤とする。高弾性繊維のスラリー中での
「浮き」を防止する為に、繊維表面と水との濡れを良好
にする目的で、ノニオン系、アニオン系の界面活性剤を
添加し、更に、繊維マトリックス中の気泡を除去する為
に、シリコーン系の消泡剤を使用した。これにより均一
性のある紙を得ることが出来た。 2.含浸剤 今回、含浸剤には珪酸リチウムLi2SiO3(表示も同じ)
の10%溶液を用いて物性を評価する。
浸剤である。 1.製紙用薬剤 抄造中のPHは中性とし、中性紙の製造と同じ薬剤を使
用することを原則としたが、ガラス繊維を使用する時
は、より強度の向上を考えて酸性抄紙と同じ薬剤を使用
した。通常の木材パルプの表面電荷がアニオン性に対し
てリン酸化木材パルプの表面電荷はカチオン性である。
その為、湿潤強度向上剤はアニオン系のポリアクリル酸
アマイドを使用する。ガラス繊維、アルミナ繊維、セラ
ミックス繊維等、酸性側で繊維表面が侵されて結合強度
が向上する繊維を抄造する時は、サイズ剤にロジンを使
用し、他の繊維の様に中性で抄造する時はダイマー酸エ
ステルをサイズ剤とする。高弾性繊維のスラリー中での
「浮き」を防止する為に、繊維表面と水との濡れを良好
にする目的で、ノニオン系、アニオン系の界面活性剤を
添加し、更に、繊維マトリックス中の気泡を除去する為
に、シリコーン系の消泡剤を使用した。これにより均一
性のある紙を得ることが出来た。 2.含浸剤 今回、含浸剤には珪酸リチウムLi2SiO3(表示も同じ)
の10%溶液を用いて物性を評価する。
【0021】〔実施例1〕リン酸化木材パルプを通常の
叩解機で叩解し、叩解度を500〜600ccCSF
(カナダ標準濾水度) とする。これにガラス繊維の極細
繊維3mmカット品(繊維径3 〜9ミクロン) を加え、
繊維状結合剤として超叩解木材パルプ(比表面積:10.0m
2/g以上) を0.5〜30%添加する。更に、所定量の
製紙用薬剤を添加し、PH4.0に調整して、通常の抄
紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
叩解機で叩解し、叩解度を500〜600ccCSF
(カナダ標準濾水度) とする。これにガラス繊維の極細
繊維3mmカット品(繊維径3 〜9ミクロン) を加え、
繊維状結合剤として超叩解木材パルプ(比表面積:10.0m
2/g以上) を0.5〜30%添加する。更に、所定量の
製紙用薬剤を添加し、PH4.0に調整して、通常の抄
紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
【0022】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.ガラス繊維3mmカット品 :50部 3.超叩解木材パルプ :10部 ガラス繊維:日本板ガラス E-Glass 繊維径6ミクロン×3mmカット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸で調整 :4.5
【0023】〔実施例2〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに炭素繊維の短繊
維3mmカット品を加え、繊維状結合剤として超叩解木
材パルプ(比表面積:10.0 m2/g以上) を0.5〜30
%添加する。更に、所定量の製紙用薬剤を添加し、通常
の抄紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これに炭素繊維の短繊
維3mmカット品を加え、繊維状結合剤として超叩解木
材パルプ(比表面積:10.0 m2/g以上) を0.5〜30
%添加する。更に、所定量の製紙用薬剤を添加し、通常
の抄紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
【0024】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.炭素繊維3mmカット品 :50部 3.超叩解木材パルプ :10部 炭素繊維:東邦レイヨン「ベスファイト C3PL」 繊維径7ミクロン×3mmカット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0025】〔実施例3〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維ケブラー3mmカット品を加え、繊維状結合剤と
して超叩解木材パルプ(比表面積:10.0m2 /g以上) を
0.5〜30%添加する。次に、湿潤剤として界面活性
剤と消泡剤を各100ppmを添加し、更に、所定量の
製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス乾
燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維ケブラー3mmカット品を加え、繊維状結合剤と
して超叩解木材パルプ(比表面積:10.0m2 /g以上) を
0.5〜30%添加する。次に、湿潤剤として界面活性
剤と消泡剤を各100ppmを添加し、更に、所定量の
製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス乾
燥して振動板とする。
【0026】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.芳香族ポリアミド繊維3mmカット品 :50部 3.超叩解木材パルプ :10部 芳香族ポリアミド繊維:Dupont東レKevlar「ケブラー149-965」 1.5De×3mmカット品 :帝人「テクノーラ」、「コーネックス」、 「PBI=ポリベンツイミダゾ−ル」 :ユニチカ「アピエール」等の3mmカット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0027】〔実施例4〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維帝人「コーネックス」の3mmカット品と、更に
芳香族ポリアミド繊維のフィブリル化繊維(ブィブリッ
ト繊維)を加え、繊維状結合剤として超叩解木材パルプ
を0.5〜30%添加する。次に、湿潤剤として界面活
性剤と消泡剤を各100ppmを添加し、更に、所定量
の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス
乾燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維帝人「コーネックス」の3mmカット品と、更に
芳香族ポリアミド繊維のフィブリル化繊維(ブィブリッ
ト繊維)を加え、繊維状結合剤として超叩解木材パルプ
を0.5〜30%添加する。次に、湿潤剤として界面活
性剤と消泡剤を各100ppmを添加し、更に、所定量
の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス
乾燥して振動板とする。
【0028】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.芳香族ポリアミド繊維3mmカット品 :25部 3.芳香族ポリアミド繊維 フィブリル化繊維 :25部 4.超叩解木材パルプ :10部 芳香族ポリアミド繊維:帝人「コーネックス」1.5De×3mmカット品 :帝人「コーネックス パルプ」フィブリル化繊維 :ユニチカ「アピエール パルプ」フィブリル化繊維 b..製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0029】(実施例5)リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これにアルミナ、セラ
ミックス繊維の3mmカット品を加え、繊維状結合剤と
して超叩解木材パルプを0.5〜30%添加する。次
に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各100ppm
を添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性にし、更に所定量
の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス
乾燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これにアルミナ、セラ
ミックス繊維の3mmカット品を加え、繊維状結合剤と
して超叩解木材パルプを0.5〜30%添加する。次
に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各100ppm
を添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性にし、更に所定量
の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プレス
乾燥して振動板とする。
【0030】〔実施例5−1〕 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.セラミックス繊維 短繊維品 ショット17%以下品:50部 セラミックス繊維 (Al2O3 85% 以下残りSiO2) :イビデン「イビウール」、三菱化成「マフテックス」 3.超叩解木材パルプ :10部 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸(酸性) :4.5
【0031】〔実施例5−2〕 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.アルミナ繊維 3mmカット品 :50部 アルミナ繊維 (Al2O3 85% 以上残りSiO 2) :住友化学「Almax」、電気化学「Alcen」 三井金属鉱山「Altex」 3.超叩解木材パルプ :10部 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸(酸性) :4.5
【0032】〔実施例6〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに全芳香族ポリエ
ステル繊維クラレ「ベクトラン」の3mmカット品を加
え、繊維状結合剤として超叩解木材パルプを0.5〜3
0%添加する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤
を各100ppmを添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性
にし、更に所定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機
で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これに全芳香族ポリエ
ステル繊維クラレ「ベクトラン」の3mmカット品を加
え、繊維状結合剤として超叩解木材パルプを0.5〜3
0%添加する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤
を各100ppmを添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性
にし、更に所定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機
で抄造し、プレス乾燥して振動板とする。
【0033】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.全芳香族ポリエステル繊維 カット繊維品 :50部 全芳香族ポリエステル繊維 クラレ「ベクトラン」5De×3mmカット品 3.超叩解木材パルプ :10部 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0034】〔実施例7〕リン酸化木材パルプを通常の
叩解機で叩解し、叩解度を500〜600ccCSF
(カナダ標準濾水度)とする。これにガラス繊維の極細
繊維3mmカット品(繊維径3〜9ミクロン) を加え、
繊維状結合剤として超叩解リン酸化木材パルプを0.5
〜30%添加する。更に、所定量の製紙用薬剤を添加
し、PH4.5に調整して、通常の抄紙機で抄造し、プ
レス乾燥して振動板とする。
叩解機で叩解し、叩解度を500〜600ccCSF
(カナダ標準濾水度)とする。これにガラス繊維の極細
繊維3mmカット品(繊維径3〜9ミクロン) を加え、
繊維状結合剤として超叩解リン酸化木材パルプを0.5
〜30%添加する。更に、所定量の製紙用薬剤を添加
し、PH4.5に調整して、通常の抄紙機で抄造し、プ
レス乾燥して振動板とする。
【0035】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.ガラス繊維 3mmカット品 :50部 3.超叩解リン酸化木材パルプ :10部 ガラス繊維:日本板ガラスE-Glass 繊維径6ミクロン×3mmカット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸で調整 :4.5
【0036】〔実施例8〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに炭素繊維の短繊
維3mmカット品を加え、繊維状結合剤として超叩解リ
ン酸化木材パルプを0.5〜30%添加する。更に、所
定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プ
レス乾燥して振動板とする。
〜600ccCSFまで叩解し、これに炭素繊維の短繊
維3mmカット品を加え、繊維状結合剤として超叩解リ
ン酸化木材パルプを0.5〜30%添加する。更に、所
定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造し、プ
レス乾燥して振動板とする。
【0037】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.炭素繊維 3mmカット品 :50部 3.超叩解リン酸化木材パルプ :10部 炭素繊維:東邦レイヨン「ベスファイトC3PL」繊維径7ミクロン×3mmカ ット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0038】〔実施例9〕リン酸化木材パルプを500
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維ケブラーの3mmカット品を加え、繊維状結合剤
として超叩解リン酸化木材パルプを0.5〜30%添加
する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各10
0ppmを添加し、更に、所定量の製紙用薬剤を添加
し、通常の抄紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とす
る。
〜600ccCSFまで叩解し、これに芳香族ポリアミ
ド繊維ケブラーの3mmカット品を加え、繊維状結合剤
として超叩解リン酸化木材パルプを0.5〜30%添加
する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各10
0ppmを添加し、更に、所定量の製紙用薬剤を添加
し、通常の抄紙機で抄造し、プレス乾燥して振動板とす
る。
【0039】 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.芳香族ポリアミド繊維 3mmカット品 :50部 3.超叩解リン酸化木材パルプ :10部 芳香族ポリアミド繊維:Dupont東レKevlar「ケブラー149-965 」 1.5De×3mmカット品 :帝人「テクノーラ」、「コーネックス」 「PBI=ポリベンツイミダゾール」 :ユニチカ「アピエール」等の3mmカット品 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ダイマー酸エステル :0.50% PH 中性 :6.5
【0040】(実施例10)リン酸化木材パルプを50
0〜600ccCSFまで叩解し、これにアルミナ、セ
ラミックス繊維の3mmカット品を加え、繊維状結合剤
として超叩解リン酸化木材パルプを0.5〜30%添加
する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各10
0ppmを添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性にし、更
に所定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造
し、プレス乾燥して振動板とする。
0〜600ccCSFまで叩解し、これにアルミナ、セ
ラミックス繊維の3mmカット品を加え、繊維状結合剤
として超叩解リン酸化木材パルプを0.5〜30%添加
する。次に、湿潤剤として界面活性剤と消泡剤を各10
0ppmを添加し、稀硫酸でPH4.0の酸性にし、更
に所定量の製紙用薬剤を添加し、通常の抄紙機で抄造
し、プレス乾燥して振動板とする。
【0041】〔実施例10−1〕 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.セラミックス繊維 短繊維品 ショット17%以下品:50部 セラミックス繊維 (Al2O3 85% 以下残りSiO2) :イビデン「イビウール」三菱化成「マフテックス」 3.超叩解リン酸化木材パルプ :10部 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸(酸性) :4.5
【0042】〔実施例10−2〕 a.パルプ材 1.リン酸化木材パルプ :50部 2.アルミナ繊維 3mmカット品 :50部 アルミナ繊維 (Al2O3 85% 以上残りSiO2) :住友化学「Almax」、電気化学「Alcen」、 三井金属鉱山「Altex」 3.超叩解リン酸化木材パルプ :10部 b.製紙用薬剤 湿潤強度向上剤 アクリル酸アマイド樹脂 :1.50% サイズ剤 ロジン :0.50% PH 稀硫酸(酸性) :4.5
【0043】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、リン
酸化された難燃性木材パルプと高弾性無機及び高弾性有
機繊維の短繊維類に比表面積が大きい超叩解木材パル
プ、または超叩解リン酸化木材パルプを添加し、必要に
応じて更に珪酸塩化合物、有機金属高分子化合物の溶液
を含浸、またはコーティングするので、高強度、高弾
性、高内部損失等の力学的性質の向上と耐熱性、難燃
性、耐水性、耐湿性等の化学的性質を高めた耐熱性振動
板を得ることができる。
酸化された難燃性木材パルプと高弾性無機及び高弾性有
機繊維の短繊維類に比表面積が大きい超叩解木材パル
プ、または超叩解リン酸化木材パルプを添加し、必要に
応じて更に珪酸塩化合物、有機金属高分子化合物の溶液
を含浸、またはコーティングするので、高強度、高弾
性、高内部損失等の力学的性質の向上と耐熱性、難燃
性、耐水性、耐湿性等の化学的性質を高めた耐熱性振動
板を得ることができる。
【表1】
【表2】
Claims (3)
- 【請求項1】リン酸化された難燃性木材パルプと高弾性
無機及び高弾性有機繊維の短繊維類に比表面積が大きい
超叩解木材パルプを添加した優れた耐熱性、或は難燃性
と高強度、高弾性率及び高内部損失を有することを特徴
とする耐熱性振動板。 - 【請求項2】リン酸化された難燃性木材パルプと高弾性
無機及び高弾性有機繊維の短繊維類に機械的に超叩解し
て比表面積を大きくした超叩解リン酸化木材パルプを添
加した優れた耐熱性、難燃性と高強度、高弾性率及び高
内部損失を有することを特徴とする耐熱性振動板。 - 【請求項3】請求項1または2における振動板に珪酸塩
化合物、有機金属高分子化合物の溶液を含浸、またはコ
ーティングして高強度、高弾性、高内部損失等の力学的
性質の向上と耐熱性、難燃性、耐水性、耐湿性等の化学
的性質を高めたことを特徴とする耐熱性振動板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03137229A JP3075585B2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | 耐熱性振動板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03137229A JP3075585B2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | 耐熱性振動板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04336797A JPH04336797A (ja) | 1992-11-24 |
JP3075585B2 true JP3075585B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=15193801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03137229A Expired - Lifetime JP3075585B2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | 耐熱性振動板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075585B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5326640B2 (ja) * | 2009-02-19 | 2013-10-30 | パナソニック株式会社 | スピーカ用振動板、このスピーカ用振動板を用いたスピーカ、このスピーカを用いた電子機器および移動手段 |
CA2912520C (en) * | 2013-05-16 | 2021-12-14 | Oji Holdings Corporation | Phosphoric acid-esterified fine cellulose fiber and method for producing the same |
-
1991
- 1991-05-13 JP JP03137229A patent/JP3075585B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04336797A (ja) | 1992-11-24 |
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