JP3075134B2 - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JP3075134B2 JP07078601A JP7860195A JP3075134B2 JP 3075134 B2 JP3075134 B2 JP 3075134B2 JP 07078601 A JP07078601 A JP 07078601A JP 7860195 A JP7860195 A JP 7860195A JP 3075134 B2 JP3075134 B2 JP 3075134B2
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達久 藤井
直樹 菊地
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    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
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    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation
    • GPHYSICS
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に係り、
特に、XY電極を用いて大画面高精細表示を行なう白黒
またはカラー表示の反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】社会の情報化が高度に進展すると、携帯
型情報機器が一人一台にまで普及することが予測されて
いる。携帯型情報機器の仕様は未だ明確ではないが、ホ
ストコンピュータとの通信機能と情報処理機能が備えら
れると思われる。従って、これに搭載するディスプレー
には薄型、軽量、低消費電力であることに加えて、ホス
トコンピュータがマルチメディア対応であることからカ
ラー表示と動画表示が求められる。薄型、軽量、低消費
電力を満足するディスプレーとしては、反射型液晶表示
装置しかないが、従来の反射型液晶表示装置は、白黒
で、かつ静止画表示のみのものであった。
【0003】そして、一方の従来技術として、特開昭51
−69646号公報では、平面と斜面が交互に重なる角波形
状の反射板について、特開昭58−219526号公報ではアル
ミ箔またはアルミ層表面に亀甲状、ピラミッド状、台形
状のエンボス加工を施された反射板について開示されて
いる。また、特開平5−188369号公報では液晶セル内に
反射板を内蔵した液晶表示装置について記述されてい
る。更に特開昭62−106435号公報ではアルミ等の金属を
用いて電極を形成し、反射板と電極を兼用することによ
り液晶セル内に反射板を内蔵した液晶表示装置について
開示されている。
【0004】また、他方の従来技術として、特開平4−2
74217号公報には、液晶表示素子の表示表面に対して角
度を有する回折格子状の反射板と、該反射板を液晶表示
素子の外側に備えた液晶表示素子について記述され、反
射型液晶表示装置の白黒表示を高輝度化する技術が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の従来技
術では、暗表示部に近接する部分の明表示部の輝度が低
下する現象、即ち、暗表示影が発生し暗表示が2重に見
え、視認性が著しく損なわれる問題点があった。
【0006】また、後者の従来技術では、例えば反射板
を液晶セル内に内蔵したものに、カラーフィルタを単に
組み合わせカラー表示を行っても、輝度が著しく低下し
満足のいく表示ができない問題点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題を解消
し、白黒またはカラー表示において高輝度でかつ暗表示
影のない反射型液晶表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、液晶層を中
にして対向配置された、上,下側配向膜と上,下側電極
と上,下側基板と上,下側偏光板とを順次積層して成る
液晶素子と、反射板とを含む反射型液晶表示装置におい
て、前記液晶素子は、所定入射角で入射する入射光に対
する、暗表示部と明表示部との光透過率の比が、前記液
晶素子の所定方位角において2以下となる視角依存特性
を有するものであって、該所定方位角の方向を、前記液
晶素子に入射する主たる光源光の入射方向に向けること
により、達成される。
【0009】また、該所定方位角の方向を、前記液晶素
子の表示面の使用者方位角 90(度)の方向に向ける、
あるいは、該所定方位角の方向を、前記反射型液晶表示
装置の水平方向に向けても、達成される。
【0010】一方、偏光板と上側基板と上側電極と上側
配向膜と液晶層と下側配向膜と下側電極と下側基板とを
順次積層して成る液晶素子を含む反射型液晶表示装置で
あっては、反射板を、前記液晶素子に入射する主たる光
源光を視認角±10(度)の方向へ反射するよう前記下側
電極と前記下側基板との間に配設し、カラーフィルタ
を、前記上側基板と前記反射板との間に配設する、ある
いは、反射板を、前記液晶素子に入射する主たる光源光
を視認角20(度)の方向へ反射するよう前記下側電極と
前記下側基板との間に配設し、カラーフィルタを、前記
上側基板と前記反射板との間に配設することによって、
達成される。
【0011】さらに、前記液晶層に電圧を印加した時の
液晶分子軸の、立上り方向に対し垂直な方向を、前記液
晶素子に入射する主たる光源光の入射方向に向けても良
い。
【0012】
【作用】上記構成によれば、所定入射角を有する入射光
に対し、所定方位角にてコントラスト比が1に近い値を
示す視角依存特性を有する液晶素子の該所定方位角の方
向を、液晶表示装置の使用状態における主たる光源光の
入射方向に向けるので、反射後に明表示部を通過する反
射光のうち、入射時に明表示部を通過し反射した反射光
と、入射時に暗表示部を通過し反射した反射光との輝度
差がなくなり、暗表示影のない視認性の良い反射型液晶
表示装置が得られる。
【0013】そして一般的には、使用者は上方からの主
たる光源光を利用し液晶表示装置と正対して、液晶表示
装置を使用する。即ち、使用者は、液晶表示装置を水平
に置き、液晶表示装置の上方向から光源光を取り入れて
使用するので、所定方位角の方向を表示面の上方向に合
わせることによって、暗表示影を回避することができ
る。特殊な使用状態の場合は、所定方位角の方向を液晶
表示装置の水平方向に向けることになる。
【0014】一方、反射板を下側電極と下側基板との間
に配設する、即ち下側基板の上に反射板のある逆配置構
成とすることにより、光源光が下側基板を透過すること
がなくなり、入射光と反射光との異色カラーフィルタ透
過の問題が解消されるので、かつ、入射光を視線方向へ
正反射させる、即ち正反射要件を満たす反射板を設ける
ことにより、カラーフィルタにより吸収される輝度分が
補われるので、明るく視認性の良いカラー表示の反射型
液晶表示装置が得られる。
【0015】
【実施例】実施例の詳細について説明する前に、以下、
図19〜図27を参照し、反射型液晶表示装置固有の問
題である暗表示影と、反射型におけるカラー表示の問題
について、その原因と解決方法を詳説する。
【0016】まず、暗表示影について説明する。図19
は、暗表示影を説明するための反射型液晶表示装置の断
面図である。液晶素子は、上側基板12と液晶層10と下側
基板22とを含むものから構成される。図示のように反射
板31は下側基板22の下側に位置し、反射板31と液晶層10
とは、間にある下側基板22によって隔てられている。ま
た、反射板31の反射面が上側基板12の基板平面(即ち、
表示面)と平行な点が特徴である。図では上記以外の構
成要素は省略してある。入射光は、液晶素子に入射し反
射板31で反射され、再び液晶素子を透過して使用者72の
目に達する。従って、使用者72が視認する光の強度(光
度)には、以下の3者の積が関与する。
【0017】Tθ:入射時の液晶素子透過率
:透過時の液晶素子透過率 R :反射板反射率 図19の斜線で示した領域は暗表示部である。まず、暗
表示部との境界近辺から離れた明表示部を視る場合につ
いて考察する。入射光は、明表示部に位置する入射点94
へ入射する。そして、反射板31の反射点95で反射した反
射光は、明表示部を透過し出射点96から出射し、視線方
向にある使用者72の目に達する。
【0018】一方、暗表示部との境界に近い明表示部を
視る場合は、入射光は、暗表示部にある入射点91へ入射
し、反射点92で反射した反射光は、明表示部にある出射
点93から出射する。このように、同一入射方向の光の、
明表示部に入射し反射した光と暗表示部に入射し反射し
た光とを視ることになる。そして、暗表示影は、同一入
射方向の光に対する、液晶素子の暗表示部と明表示部と
の光透過率の違いに起因している。即ち、明表示部の光
透過率が大きく暗表示部の光透過率が小さければ、明表
示部に入射し反射した光に比べ、暗表示部に入射し反射
した光の方が輝度が低下し、恰も暗表示部の影が映って
いるように見える。従って、入射方向に対する暗表示部
と明表示部との光透過率の比(以下、コントラスト比と
いう)が1であれば、影が映らず、1から外れるほど影
が顕著になると言える。
【0019】また、暗表示影は、反射板の構造に左右さ
れる。一般的に用いられる、反射面方向が表示面方向に
対して平行な平面型の反射板を有する反射型液晶表示装
置においては、散乱光が含まれた反射光で表示面を視て
いる。即ち、この場合の反射光は、様々な入射方向から
の光が反射し集合した光となる。従って、入射方向によ
る光透過率の差が見掛け上なくなり(明るさが平均化さ
れ)、コントラスト比が1に近い値となる。そのため
に、暗表示影は目立たなくなる。しかしながら、表示面
全体の明るさも平均化されることになる。
【0020】これに対して、使用者の視線方向に主に光
を反射する反射板、即ち正反射要件を満たした反射板を
有する反射型液晶表示装置においては、使用者は正反射
光で表示面を視ているので、散乱光に比べ明るくなる。
しかしながら、この場合の反射光は、単一の入射方向か
らの光が反射した光である。従って、入射方向における
コントラスト比の影響を顕著に受け、暗表示影が顕在化
するものである。
【0021】本発明は、光の入射方向のコントラスト比
を1にすることにより暗表示影は消える、または、1に
近づけることにより暗表示影は軽減できることに、着目
したものである。
【0022】ところで、白黒表示で8階調を表示した場
合を考える。最も明るい階調表示の光透過率をT1
し、すなわち、明表示である。以下明るい順にT2
3、T4、T5、T6、T7、T8(暗表示)とする。T1
8の輝度は、例えば、屋内の照明下では、各々30ni
t、27nit、23nit、19nit、14nit、10nit、7
nit、4nitである。暗表示影の輝度がT2よりも明るけ
れば暗表示影による階調の反転は起こらない。この場
合、入射方向のコントラスト比は1.1以下 (30nit
/27nit)でなければならない。実際には、階調表示で
は輝度が連続的に変化する画面を表示することが多く、
8(暗表示)とT2が隣合うことは殆どない。したがっ
て、光の入射方向のコントラスト比が2以下であれば、
8と8階調の中間であるT5との間に反転が起こらな
い。(T5/T6)=1.4、(T6/T7)=1.4、(T7/T8)=
1.75。すなわち、コントラスト比を2以下とすること
が、暗表示影を軽減する条件と言える。
【0023】一方、液晶表示装置は液晶層に電圧を印加
し、その配向状態を変化させることにより明表示と暗表
示を行うものである。コントラスト比は配向状態の見掛
け上の変化が大きいほど増大する。従って、コントラス
ト比が1に近い方向とは、配向状態の見掛け上の変化が
より小さい方向である。また、ここで問題にするのは配
向状態の変化そのものではなく、配向状態の変化に伴う
光学特性の変化で、「見掛け上の変化」とはこの光学特
性の変化の1つである。
【0024】仮りに、液晶層を上下基板に平行に薄切り
にしたとする。電圧印加に伴う配向状態の変化が最も大
きいのは、薄切りにした各層の中でも上下基板から最も
離れた位置にある中央層である。その理由は、中央層は
上下基板の配向膜による配向規制の影響が最も小さいか
らである。従って、中央層での配向状態の変化を考慮す
れば、液晶層全体について考慮したと言える。
【0025】図20は、液晶素子の方位角と液晶表示装
置の使用者方位角の定義を示す図である。図20(a)
は、液晶素子単品に於ける方位角の定義を説明する図で
ある。図に示すように、上,下側基板の配向処理方向を
2等分する方向を方位角0°の方向と定め、液晶素子の
方位角を決める基準線とする。従って、方位角0°の方
向は、方位角0°の線でもある。そして、反時計回りに
定義する。
【0026】そして、液晶素子に入射する入射光の方向
を、液晶素子の表示面に入射する入射光線と表示面法線
とを含む入射面と表示面とが交わる交線と、前述の方位
角0°の線とで為す角度で定義する。
【0027】従って、方位角60°の入射光と言えば、
液晶素子の方位角60°の方向から入射する光と定義さ
れる。勿論、この時の入射光の入射角は、入射光線と表
示面法線とが為す角である。以下、単に方位角という場
合は、図20(a)の液晶素子の方位角を指すものとす
る。
【0028】中央層では電圧印加に伴い液晶分子軸の立
上り角(基板平面と液晶分子軸の成す角)のみが変化す
る。電圧を印加しない場合に立上り角はほぼ0°であ
り、電圧印加と共に増大する。尚、液晶分子軸の方向は
電圧印加によらず一定である。
【0029】図20(b)は、液晶表示装置の使用者方位
角の定義を説明する図である。一般的に、液晶表示装置
を使用する時は、すなわち、使用状態にある液晶表示装
置の操作部112は、水平に設置される。従って、図に示
すように、液晶表示装置の表示部113の水平方向を、使
用時の水平方向とし使用者方位角0°の方向と定め、こ
の方向を基準とする。使用時の液晶表示装置の方向を決
める。そして、反時計回りに定義する。
【0030】そして、使用状態にある液晶表示装置に入
射する入射光の方向を、液晶素子の表示面に入射する入
射光線と表示面法線とを含む入射面と表示面とが交わる
交線と、前述の使用者方位角0°の線とで為す角度で定
める。
【0031】例えば、使用者方位角60°の入射光は、
使用時の水平方向に対し使用者方位角60°の方向から
入射する光と定義される。この時の入射光の入射角は、
入射光線と表示面法線とが為す角である。
【0032】ところで、一般的には、使用者方位角60
°の入射光が反射した、反射光の方向は、図に示すよう
に、使用者方位角240°(=60°+180°)の方向であ
る。しかし、使用時の液晶表示装置の垂直方向である使
用者方位角270°の方向に反射させることも可であ
る。なお、反射光の反射角は、反射光線と表示面法線と
が為す角である。そして一般的な使用状態では、主たる
入射光は、液晶素子の表示面の使用者方位角90°の方
向、即ち、使用時の液晶表示装置の垂直方向であり、反
射光も、液晶表示装置の垂直方向である使用者方位角2
70°の方向である。尚、反射光が表示面法線の方向の
場合、使用者方位角は定義しないとする。
【0033】前述の中央層は充分に薄いため、複屈折性
媒体として考えられる。図21は、屈折率楕円体を示す
図である。複屈折性媒体の光学特性の視角特性は、図に
示した屈折率楕円体を用いて以下の様に記述される。屈
折率楕円体とは屈折率を3軸とした実空間に定義される
楕円体であり、その軸方向は複屈折性媒体の光学的主軸
と平行である。楕円の各軸方向の長さは、その方向の屈
折率である。複屈折性媒体に(x0、y0、z0)方向からR
>光が入射したとする。この光が受ける複屈折は屈折率
楕円体に以下の様な幾何学的操作を加えることにより求
められる。屈折率楕円体の中心を含み、(x0、y0
0)に垂直な断面をとる。断面は楕円となるが、この楕
円の長軸と短軸の差が(x0、y0、z0)方向から光が入
射した光が受ける複屈折になる。液晶層(即ち、中央層)
の場合、屈折率楕円体はラグビーボール状であり、その
長軸は液晶分子軸の平均方向に平行である。中央層では
電圧印加に伴い、屈折率楕円体の長軸の立上り角のみが
変化することになる。
【0034】屈折率楕円体の断面形状変化の視角依存特
性を考察する。図22は、電圧印加に伴う屈折率楕円体
の断面形状変化を表すための3つの方向を示す図であ
る。図に示したa、b、cの3方向(a;中央層におけ
る液晶分子軸の平均方向、b;aの反対方向、c;aの
垂直方向 )に着目する。
【0035】図23は、電圧印加に伴う屈折率楕円体の
断面形状変化を示す図である。図23(a)、(b)に示し
た様にaとbでは電圧印加と共に断面形状は大きく変化
する。aとbとも電圧を印加しない場合に断面は楕円で
あり、aでは電圧印加と共に長軸が短縮して円に近づ
く。bでは長軸が伸長して楕円率が増大する。これに対
して、図23(c)に示した様にcでは断面形状はほとん
ど変化しない。従って、中央層の液晶分子軸の立上り方
向に対して垂直な方向では電圧印加に伴う液晶層の光学
特性変化が小さく、コントラスト比も1に近いことが予
測される。従って、この方向を光の入射方向と合わせれ
ば、暗表示影が低減される。
【0036】また、暗表示、明表示は電圧印加に伴う液
晶層透過光の偏光状態の変化として捕らえることもでき
る。電圧印加に伴う偏光状態変化が小さいほどコントラ
スト比も1に近づくと考えられる。偏光状態を測定し以
上の考察の検証を行った。
【0037】明表示時、暗表示時の液晶層透過光の偏光
状態をそれぞれEB、EDとし、EB、EDを、次の(数
1)〜(数3)式で定義される規格化ストークスパラメ
ータ(S1、S2、S3)を用いてそれぞれ(S1B、S2B
3B)、(S1D、S2D、S3D)と表す。
【0038】 S1=(EX 2−EY 2)/(EX 2+EY 2) …………………………(数1) S2=2EXYcosδ/(EX 2+EY 2) …………………………(数2) S3=2EXYsinδ/(EX 2+EY 2) …………………………(数3) ここで、EX、EY、δはそれぞれ任意のX軸方向の電場
ベクトルの成分、Y軸方向の電場ベクトルの成分、EX
とEYの位相差である。電圧印加に伴う偏光状態変化を
Δとし、(S1B、S2B、S3B)、(S1D、S2D、S3D)を用
いて次式で定量化する。 Cは定数である。
【0039】 Δ=C×(1−S1B1D−S2B2D−S3B3D) …………………(数4) Δの最大値は1であり、この時の電圧印加に伴う偏光状
態変化が最大である。最小値は0であり、この時の電圧
印加に伴う偏光状態変化はない。
【0040】図24は、本発明による液晶素子の偏光状
態変化(Δ)とコントラスト比の関係を示す図である。図
の横軸は、図20(a)で定義した液晶素子の方位角であ
り、縦軸は偏光状態変化(Δ)である。Δは方位角が0
°、180°において0に近づくことが判る。方位角0
°、180°はそれぞれ図22の(c)方向に相当する。
そして、液晶素子のコントラスト比の方位角依存性と入
射角依存性を測定した。
【0041】図25は、本発明による液晶素子の方位角
とコントラスト比の関係の一実施例を示す図である。液
晶素子の視角依存特性を示している。図に示す様に、コ
ントラスト比が、図22の(c)方向に相当する方位角0
°、180°において、極小となり、最も1に近づく特
性を示している。以上により先の考察が正しいことが実
験的に証明された。
【0042】以上から、所定入射角で入射する入射光に
対するコントラスト比(暗表示部と明表示部との光透過
率の比)が、所定方位角において2以下となる視角依存
特性を有する液晶素子を作成し、該液晶素子の所定方位
角の方向を液晶表示装置の使用状態の光源光の入射方向
に合わせて液晶素子を配設し、液晶表示装置を製作すれ
ば、暗表示影が低減されると言える。
【0043】次に、反射型液晶表示装置の高輝度カラー
表示について説明する。図26は、従来の白黒表示の反
射型液晶表示装置を示す断面図である。図に示した従来
の反射型液晶表示装置においてカラー表示できなかった
理由に、次の2つの理由がある。(i)反射率の不足、(i
i)光路違いによる輝度の低下である。
【0044】まず(i)について説明する。反射板の反射
光には光度の強い正反射光と、弱い散乱光がある。正反
射光はマクロに見た反射面に対して入射角と反射角が等
しいのに対し、散乱光は等しくない。反射板の表面には
微小な凹凸があり、マクロに見た反射面に対して様々な
反射面傾角を有する微小な反射面が多数存在する。微小
な反射面の分布はその傾角が増加するに従い減少し、
反射面傾角0°の反射面、即ちマクロに見た反射面に対
して平行な反射面が最も多く分布する。したがって、反
射板に入射した光は大部分が正反射光となって反射す
る。
【0045】後述するように一般に使用者は視認角を0
°として液晶表示装置を使用する。そのため、反射板が
平面型の場合には、図26に示した様に使用者は光度の
弱い散乱光を視ることになる。すなわち、反射率が不足
する理由は、正反射光を利用していない、換言すれば、
正反射光を使用者の視線方向に導くという正反射要件を
満たしていない点にある。これは、暗表示影の影響を顕
著に受けるので、正反射要件を満たすようにすることが
できないという隘路があったからと言える。
【0046】次に(ii)について説明する。図27は、従
来のカラー表示の反射型液晶表示装置を示す断面図であ
る。図によって、反射型液晶表示装置にカラーフィルタ
を備えた場合の構成と、その時に生じる輝度低下につい
て説明する。カラーフィルタ51は、液晶層10と上下いず
れかの基板12,22との間、図27の例では上側基板12に
近接して置かれる。反射板31を下側基板22の下側に備え
た反射型液晶表示装置の場合、カラーフィルタ51と反射
板31は下側基板22によって隔てられる。このとき、カラ
ーフィルタ51の厚さが100μmであるのに対し、下側基
板22の厚さは、1mm位あるため、入射光と反射光の光
路に違いが生じる。
【0047】すなわち、入射時と反射時に光が、別の色
のカラーフィルタを透過するという「入射光と反射光と
の異色カラーフィルタ透過の問題」が生じる。したがっ
て、カラーフィルタの色が異なればその透過スペクトル
も異なるため、光は、異色のカラーフィルタ(例えば、
赤色と青色のカラーフィルタ)により、完全に吸収され
てしまうことになる。即ち、光路違いにより輝度が低下
する理由は、厚い下側基板を光が透過する点にある。
【0048】(i)については、正反射要件を満たす反射
板を設け、正反射光を使用者の視線方向に導くことによ
り反射率の向上が図られる。また、(ii)については、光
が下側基板を透過しないように、反射板を、下側基板の
上に液晶層に近接し配置することにより光路違いを解消
することができる。
【0049】そして、白黒表示の場合は、これらの方法
を単独に行っても輝度の向上は可能である。しかし、カ
ラー表示の場合にはこれらを単独に実施したのでは、何
れの場合において輝度が著しく不足し、カラー表示を行
うことはできない。なぜならば、カラーフィルタは光吸
収をすることにより発色しており、カラーフィルタを光
が1回透過するだけで輝度は3分の1以下にまで低下す
るからである。したがって、(i)と(ii)の問題を同時に
解決しカラー表示を行うためには、本発明による構成と
しなければならない。さらに、正反射要件を満たした場
合は、暗表示影の問題を解消する本発明による構成とし
なければならないと言える。
【0050】以下、本発明による実施例について、図面
を参照し説明する。 〔実施例1〕図1は、本発明による一実施例の液晶表示
装置を示す断面図である。図1の液晶表示装置の構成は
次の通りである。 液晶表示装置は、表示面側から、上
側偏光板13,位相板19,上側基板12,上側電極14,上側
配向膜11,液晶層10,下側配向膜21,下側電極24,下側
基板22,下側偏光板23,反射板31の順に積層されてい
る。各電極は駆動回路に接続されている。反射板31は、
下側基板22の下側である反表示面側にある。
【0051】各基板はガラス製である。各電極はITO
から成り、厚さは1000Å、電極幅は310μm、電
極間幅は20μmである。各配向膜はポリイミド系高分
子から成りラビング法で配向処理されている。配向処理
の条件は、切り込み量0.4mm、回転数1000rpm、
送り速度33m/sとし、これによりプレチルト角を4
°とした。また、ツイスト角は240°とした。液晶層
はネマチック液晶とカイラル剤から成り、層厚dは5.
7μm、液晶材料はメルク社製のMJ63928であ
り、そのΔnは0.145、Δndは0.83μmであ
る。カイラル剤はメルク社製のS811であり、その含
有量は重量%にして0.9%である。
【0052】下側偏光板の透過軸角度を方位角90°、
上側偏光板の透過軸角度を方位角20°、上側偏光板と
上側基板の間に位相板を置き、その遅層軸角度を方位角
50°、その波長550nmにおけるΔndを0.63
μmとした。このように上下基板の配向処理方向を定め
作成した、液晶表示装置のコントラスト比の視角依存特
性が、前述の図25に示したものである。図から、液晶
素子の方位角0°近傍で、コントラスト比がほぼ1に近
くなっていることが判る。
【0053】従って、このような方位角0(度)の方向か
らの入射光に対して、コントラスト比がほぼ1に近く極
小となる液晶素子を用いて、その液晶素子の方位角(度)
の方向を、液晶素子の表示面の使用者方位角 90(度)
の方向に向けて液晶表示装置を製作した。
【0054】図4は、本発明の液晶表示装置を搭載した
携帯型情報端末の正面図である。本液晶表示装置を携帯
型情報端末に搭載した外観を示している。アンテナ111
と、操作部112と、表示部113とから構成される。図5
は、光の入射角と使用者の視認角と液晶表示装置の傾き
角の定義を示す図である。ノート型パーソナルコンピュ
ータの液晶表示装置の例で説明する。
【0055】入射角は、光源からの光の方向である入射
光線と液晶表示装置の表示面法線との為す角である。図
において、時計回りを正(+)に定義する。視認角は、使
用者の目の方向である視線と表示面法線との為す角であ
る。図において、反時計回りを正(+)に定義する。傾き
角は、使用時に液晶表示装置を載せる机の机平面法線に
対する液晶表示装置の表示面の傾きである。時計回りを
正(+)に定義する。
【0056】使用者は、屋外にて携帯型情報端末を手に
持ち、傾き度 約20°、視認角 約20°とした状態に
て、最も高い頻度で使用する。また一般的に、この時の
入射光の方向は使用者方位角90°である。ここに、液
晶素子の方位角0°の方向を使用者方位角90°の方向
に合わせ液晶表示装置を製作する理由がある。また、こ
の場合の主たる光源である太陽光の入射角は、入射角
約20°である。従って、屋外の光源からの主たる入射
光を視線方向に正反射させる、即ち、正反射要件を満た
すためには、入射角 約20°の入射光を、視認角 約2
0°の方向へ反射することになる。
【0057】従って、視認角と入射角とが20°で等し
いので、反射板は、反射面が表示面に対し平行である平
面型とし、正反射光を視線方向に向けるようにした。
【0058】本携帯型情報端末の屋外使用での表示特性
を測定した。暗表示部近傍の明表示部の輝度は56cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は80cd
/m2両者の比は1.4であった。この両者の比は暗表示
影の度合を示すものである。すなわち、比が1であれ
ば、暗表示影が全く無く、この比が大きくなれば暗表示
影が顕著であることを意味している。そして、表示状態
を観測したところ、暗表示影が目立たず視認性は良好で
あった。
【0059】以上の様に入射光線の正反射の方向が使用
者の視線の方向であり、光源(太陽)光を有効に利用で
き、明るい表示が得られた。
【0060】また、方位角0°にてコントラスト比がほ
ぼ1になる液晶素子の該方位角0°の方向を、入射光の
方向である使用者方位角90°に向けたことにより、暗
表示影が目立たない視認性に優れた反射型液晶表示装置
が得られた。
【0061】〔実施例2〕実施例2は、実施例1の液晶
表示装置をノート型パーソナルコンピュータに搭載し、
屋内の照明で使用したものである。図6は、本発明の液
晶表示装置を搭載したノート型パソコンの斜視図であ
る。使用者は屋内の照明下に、図に示した外観のノート
型パソコンを机に置き、それぞれ傾き度30°、視認角
0°とした状態にて使用する。また、この屋内使用の場
合も、一般的に入射光の方向は使用者方位角90°であ
る。光源(照明)の主たる光は入射角50°であった。こ
れらの傾き度、視認角、入射角の根拠について説明す
る。
【0062】反射型液晶表示装置を使用する際の、被検
者10人についての傾き角と視認角を調査した。図7
は、実使用時における傾き角と視認角との測定結果を示
す図である。図に示した様に、大部分の使用者は、傾き
角30°近傍、視認角±10°として最も高い頻度で使
用している。そして、一般的に、オフィスにおける照明
の主たる入射光が、入射角30°〜60°の間にあるこ
とは知られている。従って、オフィス照明の光源からの
主たる入射光を視線方向に正反射させる、すなわち、
正反射要件を満たすためには、入射角30°〜60°の
入射光を、視認角±10°の方向へ反射することにな
る。
【0063】この結果から実施例2の場合、大部分のオ
フィスの照明が使用者の真上方向に位置することも考慮
に入れ、入射角30°〜60°の入射光に対しコントラ
スト比が最も1に近くなる方位角の方向を、液晶素子の
表示面の使用者方位角90°の入射光方向に向けて反射
型液晶表示装置を製作することが良いと言える。一般的
には、(入射角+反射角)=(入射角30°〜60°)+視
認角(±10°)=最大70°〜最小20° とな
り、正反射するための反射面傾角=(入射角+反射角)/
2 であるから、正反射するための反射板の反射面傾
角は、10〜35(度)である。従って、この範囲の反射
面傾角を有する反射板と、コントラスト比が最も1に近
くなる方位角を有する液晶素子とを組合わせることが望
ましいと言える。
【0064】ところで、上記は一般的な使用状態であ
る。特殊な使用状態、例えば病院の患者が寝たきり状態
で使用する場合は、液晶表示装置自体は水平に設置され
るが、入射光の方向も視線方向も使用者方位角0°であ
る。この場合は、方位角0°にてコントラスト比がほぼ
1になる液晶素子の該方位角0°の方向を、主たる入射
光の方向である使用者方位角0°に向ける、即ち、所定
方位角の方向を反射型液晶表示装置の水平方向に向ける
ことになる。このように、入射光の入射角、使用者方位
角、視線方向などは使われ方によりいろいろ異なると思
われる。
【0065】従って、反射型液晶表示装置の使用状態を
想定し、所定入射角で入射する入射光に対するコントラ
スト比が、所定方位角にて最も1に近くなる視角依存特
性を有する液晶素子を作成し、使用状態における反射型
液晶表示装置の主たる光源光の入射方向に応じて、該入
射方向へ該所定方位角の方向を向けるよう、該液晶素子
を配設し、反射型液晶表示装置を製作することになる。
そして、その代表的な例が、液晶素子の表示面の使用者
方位角90°方向の場合と反射型液晶表示装置の水平方
向の場合と言える。
【0066】実施例2では、反射板の反射面法線の方向
は表示面法線の方向に対して10°傾けた。以下、反射
板の反射面法線の方向と表示面法線の方向との傾きを、
反射板の反射面傾角と定義する。従って、この場合は、
反射面傾角10°となる。反射板の断面は、後述する図
10(b)と同様の形状であり、以下の様にして反射板
を作成した。図8は、反射板の製造に用いる一実施例の
バイトの形状を示す図である。図に示した様に先端部の
傾角が10°のバイトを作成した。これを用いて真鍮板
を切削し、金型にした。バイトの摩耗による金型形状の
不均一化を防ぐため、300回の切削毎にバイトを研磨し
直した。アクリル系樹脂板をガラス転移点以上に加熱
し、先程の金型を押しつけエンボス加工を施した。その
上にアルミを1000Åの厚さで蒸着して反射板とした。
【0067】本液晶表示装置搭載したノート型パーソナ
ルコンピュータを屋内の照度580lxの環境で使用し
た。以下の実施例でもこれと同様の照度条件とした。暗
表示部近傍の明表示部の輝度は35cd/m2、暗表示
部から離れた明表示部の輝度は53cd/m2、両者の
比は1.5であった。表示状態を観測したところ、影が
目立たず視認性が良好であった。
【0068】以上の様に反射板の反射面傾角を10°と
して光源光を略視線方向に効率的に反射させ、かつ、入
射角30°〜60°の入射光に対し、方位角0°でコン
トラスト比がほぼ1になる液晶素子の、該方位角0°の
方向を、使用者方位角90°に向けたことにより、使用
者の真上方向に位置するオフィス内の照明下で、暗表示
影が目立たない視認性に優れた反射型液晶表示装置が得
られた。
【0069】〔実施例3〕実施例3は、実施例2の液晶
表示装置において、反射板の反射面傾角を25°とし、
光源からの主たる入射光を視線方向に正反射させる、即
ち、正反射要件を満たすようにしたものである。
【0070】暗表示部近傍の明表示部の輝度は75cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は57cd
/m2、両者の比は1.3であった。表示状態を観測した
ところ、影が目立たず視認性が良好であった。
【0071】反射面傾角25°として入射光を視線方向
に更に効率的に正反射させ、かつ、コントラスト比が1
に近くなる方向を光源入射方向に向けたことにより、暗
表示影が目立たず、高輝度で視認性に優れた反射型液晶
表示装置が得られた。
【0072】〔実施例4〕実施例4は、実施例3の液晶
表示装置において、位相板の3軸の屈折率nX、nY、n
Zの大小関係の異なる位相板を用いた場合である。尚、
Xは液晶分子軸平均方向とする。実施例3の液晶表示
装置の位相板は、nX=1.5864、nY=1.582
9、nZ=1.5820であり、nXとnZの大小関係はn
X>nZであった。これに対し実施例4の位相板は、nX
=1.5848、nY=1.5798、nZ=1.5843
である。実施例3と実施例4の位相板において、nX
Zはほぼ等しく、大小関係はnX>nZである。nYの大
小関係が異なる。尚、実施例3と実施例4の位相板の平
面法線方向のリタデーションは同じ値である。実施例4
の液晶表示装置のコントラスト比に対する視角依存特性
を次図に示す。
【0073】図9は、本発明による液晶素子の方位角と
コントラスト比の関係の他の実施例を示す図である。実
施例4の液晶素子は、方位角0°と180°においてコ
ントラスト比が極小になっているものである。
【0074】実施例4の液晶表示装置では、暗表示部近
傍の明表示部の輝度は、60cd/m2、暗表示部から
離れた明表示部の輝度は、46cd/m2、両者の比は
1.3であった。表示状態を観測したところ、影が目立
たず視認性が良好であった。
【0075】以上の様に位相板のnX、nY、nZの大小
関係の異なる位相板を用いた場合でも、光入射方向を液
晶層の中央層における液晶分子軸平均方向の方位に合わ
せることにより、暗表示影が目立たず、高輝度で視認性
に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0076】〔実施例5〕実施例5は、実施例3の液晶
表示装置において、反射面傾角がそれぞれ10°20°
である2種の反射面が交互に分布した反射板を用いたも
のである。
【0077】暗表示部近傍の明表示部の輝度は60cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は83cd
/m2、両者の比は1.4であった。表示状態を観測した
ところ、暗表示影が目立たず視認性が良好であった。
【0078】反射板上に反射面傾角の異なる2種の反射
面を分布させたことにより、天井の複数の照明からの光
を有効に利用でき、高輝度で視認性に優れた反射型液晶
表示装置が得られた。
【0079】〔実施例6〕実施例3の液晶表示装置にお
いて、反射面傾角がそれぞれ15°、25°である2種
の反射面が交互に分布した反射板を用いた。上記の反射
面傾角は以下の考えから定めた。複数あるオフィス内の
天井の照明のうち、液晶表示装置により近く、強い光を
発している2つの照明の入射角を測定したところ、入射
角30°と50°であったため、この入射角の方向と視
認角0°(表示面法線)の方向との2等分の角度とし
た。すなわち、より近く、より強い入射光を視線方向に
正反射させたものである。
【0080】暗表示部近傍の明表示部の輝度は65cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は89cd
/m2、両者の比は1.4であった。表示状態を観測した
ところ、暗表示影が目立たず視認性が良好であった。
【0081】反射板上に反射面傾角の異なる2種の反射
面を分布させ、かつ、それぞれの反射面傾角を、液晶表
示装置により近い位置にあって、より強い2つの光源の
光に対して、視線方向に正反射させるよう設定すること
により、天井の複数の照明からの光を更に有効に利用で
き、高輝度で視認性に優れた反射型液晶表示装置が得ら
れた。尚、2つに限定されるものでないことは言うまで
もない。
【0082】〔実施例7〕実施例7は、実施例6の液晶
表示装置において、押し型の表面を腐食して微小な凹凸
を作り、これを用いてエンボス加工することにより光散
乱性を増大した反射板を用いたものである。
【0083】図1に戻って、説明する。反射板31が鏡面
であると、表示面に周囲の光景や、使用者の顔が映る場
合がある。使用者の表示内容に対する集中が奪われるた
め好ましくなく、これを防ぐための実施例である。防止
する方法は、光が液晶表示装置内を通過する過程の何れ
かにおいて光を散乱させるものである。光を散乱させる
と、表示面上の周囲の光景や使用者の顔は輪郭が不鮮明
になって目立たなくなり、使用者は表示内容に集中でき
る様になる。しかし、光が、1度目の上側偏光板13と2
度目の下側偏光板23を通過する間は、光の偏光が保持さ
れなければならないため、上記光散乱はこれ以外の光通
過過程で生じさせなければならない。
【0084】具体的には、上側偏光板13と下側偏光板23
との間を避けて、下側偏光板23と反射板31の間に光散乱
層を配置することになる。そして、反射板31の反射面に
光散乱層としての凹凸を設けたものである。
【0085】暗表示部近傍の明表示部の輝度は60cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は95cd
/m2、両者の比は1.6であった。表示状態を観測した
ところ、暗表示影が目立たず視認性が良好であった。
【0086】屋内の照明は点光源ではなく、光の入射度
には分布がある。反射板の光散乱性を増大することによ
り、複数の照明の光を全入射角に亘って有効に利用でき
た。また、視角変化による表面輝度の急激な変化も抑え
られ、高輝度で視認性に優れた反射型液晶表示装置が得
られた。
【0087】なお、微小な凹凸は、上記酸等による腐食
以外に、例えばサンドブラスト、凹凸面による研磨など
により形成される。また、アルミ蒸着前の樹脂上等に酸
等による腐食、サンドブラスト、凹凸面による研磨を施
してもよい。あるいは、アルミを蒸着して反射面とした
後に酸等による腐食、サンドブラスト、凹凸面による研
磨を施してもよい。また、光散乱層としては、表面に微
小な凹凸を有するプラスチックフィルム、または屈折率
の分布を有するプラスチックフィルムなどが挙げられ、
該フィルムなどを下側偏光板23と反射板31の間に挿入す
るまたは反射板31の表面に貼付することも可である。
【0088】〔実施例8〕実施例8は、実施例3の液晶
表示装置において、反射板のピッチを30μmとし、1
画素の大きさの10分の1以下とした。様々な視線方向
から表示状態を観察したが、モアレの発生は認められ
ず、視認性は良好であった。モアレとは表示面に生じる
布目状の幾何学的な縞模様のことである。
【0089】本発明による反射板の断面形状の種類とし
ては、次の図10に示した様な構造の反射板がある。図
10は、反射面が表示面と平行でない種類の反射板を示
す断面図である。反射板の反射率が見掛け上均一になる
ためには、反射面上の凹凸の寸法は十分に小さくなけれ
ばならない。具体的には、凹凸を有する反射板の反射面
の隣合った凸部間の距離をピッチと定義すると、ピッチ
は少なくとも1画素よりも小さくなければならない。
【0090】また、画素寸法と凹凸寸法が周期的に重な
り合う関係になるとモアレが発生する。モアレが発生す
ると、表示が不均一になるため視認性が低下する。さら
に、モアレは視線方向の変化に伴いその模様が激しく変
化するため視認性が著しく損われる。モアレの発生を防
ぐためには、反射板のピッチを不規則にすればよい。す
なわち、反射板のピッチを1画素よりも小さく、1画素
の5分の1以下でも可である。
【0091】〔実施例9〕実施例9は、実施例3の液晶
表示装置において、反射面の一部が曲面である反射板を
用いたものである。液晶表示装置を使用する場合、使用
者の視線方向の変化に伴う表示状態の変化が小さいこと
が望まれる。本発明では視線方向が入射光の正反射の方
向にある時は、高輝度の表示が得られる。しかし、少し
でも視線方向がずれると輝度は急激に減少する。視線方
向の変化に伴う表示状態の変化が大きいと使用上の制約
を受ける。
【0092】一般に、視線方向の変化に伴う反射特性の
変化を小さくするために通常反射板に光散乱性を付与す
る方法が取られる。しかし、後述するが偏光板が1個で
ある液晶表示装置の場合、この光散乱方法に問題があ
る。従って、反射面を曲面とするものである。その様な
反射板の断面図を図10(g)〜(i)に示す。
【0093】図11は、反射板の製造に用いる他の実施
例のバイトの形状を示す図である。
【0094】曲面を有する反射板は、例えば図11に示
した様な断面が曲面となるバイトを用いて真鍮等の金属
板を切削し、これを金型としてアクリル系樹脂等をエン
ボス加工し、表面にアルミ等の金属を蒸着することによ
り製作できる。
【0095】図12は、オフィス内での液晶表示装置の
使用状態を示す図である。オフィス内の天井に有する複
数の光源光の、使用中の反射型液晶表示装置への光入射
方向を示している。オフィス内では天井に複数の照明が
列を成して並んでいる(L1L2、L3、……)。これら
の照明の1つを光源として利用するのではなく、複数を
光源光として利用するならば表面の輝度が更に向上す
る。
【0096】そして、反射面の1部分を曲面にすれば、
これら複数の光源光を使用者に導くことができる。図1
3は、反射面の一部分が曲面である反射板の反射特性を
示す断面図である。すなわち、図に示した様に、反射面
法線がL1の方向と使用者の方向を二等分する点pの近
傍では、L1の光を使用者に導き、同様に反射面法線が
L2の方向と使用者の方向とを二等分する点qの近傍で
は、L2の光を使用者に導くように、曲面である反射板
を作成する。
【0097】本実施例9は、上記の反射面の一部が曲面
である反射板を用いたものである。反射板の断面は図1
0(g)と同様の形状であり、図14は、図10(g)
に示す反射板の拡大断面図である。図中の破線はマクロ
に見た反射板平面であり、反射板の反射面は曲面の一端
において反射面傾角30°、他端において反射面傾角1
0°となっている。例えば、最大入射角60°と最小入
射角20°の複数の光源がある場合である。
【0098】反射板は以下の様にして作成した。図11
に示した様な曲面を先端部に有するバイトを用いて真鍮
板を切削した。図11に示したバイトの曲面は楕円面に
近く、半径100μm及び50μmの切削具を数回用い
て形成した。真鍮板の切削時には、摩耗による反射面の
形状変化を防ぐため、200回切削する毎にバイトを研磨
し直した。以後、実施例2と同様に真鍮板を金型に用い
て加熱したアクリル樹脂板をエンボス加工し、その上に
アルミを2000Åの厚さで蒸着した。
【0099】暗表示部近傍の明表示部の輝度は51cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は69cd
/m2、両者の比は1.35であった。表示状態を観測し
たところ、暗表示影が目立たず視認性が良好であった。
【0100】反射板の反射面の一部を曲面とし、液晶表
示装置により近く、より強い複数の照明の光入射方向と
視線方向との角度を2等分する角度を含むように反射面
傾角を分布させた。複数の照明の光を視線方向に正反
射、もしくはこれに近い条件で反射させることにより天
井の複数の照明からの光を有効に利用でき、高輝度で視
認性に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0101】〔実施例10〕実施例10は、実施例3の
液晶表示装置において、エポキシ系樹脂を用いて反射板
31と下側基板22とを接着したものである。接着に用いた
エポキシ系樹脂の屈折率は、約1.5であった。従っ
て、エポキシ系樹脂による光の屈折を考慮すれば、入射
角50°の入射光を視認角0°の視線方向に正反射させ
るためには、反射板の傾斜角を 17°とする必要があ
る。本実施例は、この反射板に交換し接着したものであ
る。
【0102】暗表示部近傍の明表示部の輝度は74cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は60cd
/m2、両者の比は1.2であった。表示状態を観測した
ところ、影が目立たず視認性が良好であった。
【0103】以上の様にエポキシ系樹脂を用いて反射板
31と下側基板22を一体化しても、エポキシ系樹脂の屈折
率を考慮し反射板の傾斜角を所定値に設定することによ
り、実施例3とほぼ同様の表示特性の反射型液晶表示装
置が得られることが判った。尚、下側偏光板23と反射板
31の間に、下側偏光板23と屈折率の等しい樹脂等を充填
すれば、屈折による透過光強度減少を防ぐことができ
る。
【0104】〔実施例11〕実施例11は、次図に示す
ような他の実施例の液晶表示装置である。図2は、本発
明による他の実施例の液晶表示装置を示す断面図であ
る。図2の構成は次の通りである。液晶表示装置は、表
示面側から、上側偏光板13,位相板19,上側基板12,上
側電極14,上側配向膜11,液晶層10,下側配向膜21,下
側電極24,反射板31,下側基板22と積層されている。図
2の図1との相違点は、下側偏光板23が無い点と、下側
基板22の上側に反射板31があって、反射板31と下側基板
22とが逆配置である点である。そして、一般的には、反
射板31と下側基板22とが一体構造で構成される。従っ
て、下側基板22の材質がガラスではない場合もある。そ
の他については、即ち、材質や製造方法などは実施例1
と同様である。
【0105】反射面を有する一体構造の反射板は、以下
の様な方法により製作される。 図15は、本発明によ
る反射板の製造方法の一実施例を示す図である。 作成
法について説明する。ガラス材などからなる基板を切削
して、図10(b)の形状と同様な形状の反射板31を形成
する(図15(a))。反射面傾角は20°、反射板のピッ
チは20μmとする。この時の、反射板の凹凸の高さは
4μmとなる。次に、アルミを1000Åの厚さで蒸着し、
反射層41を反射板31上に形成する (図15(b))。これを
平坦化するため、エポキシ系樹脂を20μmの厚さで反
射層41の上に、平坦化層53を形成する。そして、更にエ
ポキシ系樹脂層の表面を研磨し、凹凸を解消する(図1
5(c))。最終的には、下側電極24と下側配向膜21とを図
のように形成する(図15(d))。
【0106】なお、反射板の具体的な形状としては、図
10(a)〜(c)に示した様な、断面が回折格子状,
ピラミッド状等のものが挙げられる。本実施例11の場
合、反射板を形成する基板は光を透過する必要がないの
で、基板としてガラス材以外の材質が幅広く利用可であ
る。ガラスという硬い材料を切削しないため、容易に反
射板を作成できる利点がある。
【0107】実施例11の液晶表示装置をノート型パー
ソナルコンピュータに搭載し、屋内の照明下で使用し
た。使用者は屋内の照明下にて液晶表示装置を机に置
き、それぞれ傾き度 約30°、視認角 0°とした状態
にて、最も高い頻度で使用する。この場合、光源である
照明光の入射方向は、入射角 約40°であった。
【0108】図2の構造の反射板内蔵型の液晶表示装置
は、暗表示部近傍の明表示部の輝度は60cd/m2
暗表示部から離れた明表示部の輝度は61cd/m2
両者の比はほぼ1.0であり、暗表示影は観測されなか
った。 暗表示部の輝度は、9cd/m2でありコント
ラスト比7が得られた。
【0109】以上の様に反射板を液晶セル内に内蔵し、
反射面傾角20°として入射光を視線方向に正反射させ
たことにより、暗表示影が無くコントラスト比が高い、
視認性に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0110】〔実施例12〕実施例12は、実施例11
の液晶表示装置において、反射面傾角20°の反射板
を、簡便な方法で作成したものである。図16は、本発
明による反射板の製造方法の他の実施例を示す図であ
る。簡便法について説明する。 始めに、下側基板2
2上に、アクリル系樹脂などからなる樹脂層を形成する
(図16(a))。次に、これを加熱して、金型を用いてエ
ンボス加工し、実施例11と同様の形状の反射板31を作
成する(図16(b))。アルミを蒸着して反射層41とする
(図16(c))。以下、図15の作成法と同様にして、平
坦化層53を形成して凹凸を解消し(図16(d))、下側電
極24と下側配向膜21を形成する(図16(e))。図16(b)
において、エンボス加工の代わりに、切削加工を用いて
も良い。
【0111】上記の作成法は、下側基板22を上側基板12
と流用する場合であって、図15の作成法と同様に、ガ
ラスという硬い材料の下側基板22を切削しないので、容
易に反射板31を作成することができる。実施例11とほ
ぼ同様に暗表示影が無くコントラスト比が高い、視認性
に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0112】〔実施例13〕実施例13は、実施例12
の液晶表示装置において反射面傾角20°の反射板を、
簡便法で形成した、反射面傾角15°と25°の2種の
反射面が交互に分布した反射板に換えたものである。
【0113】暗表示部近傍の明表示部の輝度は55cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は55cd
/m2、両者の比はほぼ1.0であり、暗表示影は観測さ
れなかった。暗表示部の輝度は8cd/m2であり、コ
ントラスト比7が得られた。以上の様に反射板を液晶セ
ル内に内蔵し、反射面傾角の異なる2種の反射面を分布
させ、2つの照明の光を使用者の略視線方向に正反射さ
せたことにより、暗表示影が無くコントラスト比が高
い、視認性に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0114】〔実施例14〕実施例14は、簡便法によ
る反射面傾角20°の反射板を用いた実施例12の液晶
表示装置において、反射面の一部が曲面である反射板に
換えたものである。エポキシ加工時には実施例9と同様
の形状の金型を用いた。 暗表示部近傍
の明表示部の輝度は52cd/m2、暗表示部から離れ
た明表示部の輝度は52cd/m2であり、暗表示影は
観測されなかった。暗表示部の輝度は7cd/m2であ
り、コントラスト比7が得られた。
【0115】反射板の反射面の一部を曲面とた反射板を
液晶内に内蔵し、液晶表示装置により近い2つの照明の
入射光方向と視線方向を2等分する角度を含む様に反射
面傾角を分布させた。2つの照明の光を使用者の視線方
向に正反射、もしくはこれに近い条件で反射させること
により天井の複数の照明からの光を有効に利用でき、高
輝度で視認性に優れた反射型液晶表示装置が得られた。
【0116】〔実施例15〕図3は、本発明による も
う一つ別の実施例の液晶表示装置を示す断面図である。
図3の構成は図2の構成にカラーフィルタ51を追加した
ものである。即ち、実施例15は、反射面傾角20°の
反射板31を下側基板22の上に配設する、すなわち、実施
例11と同様に下側偏光板23が無く、反射板31と下側基
板22とが逆配置となる構成の液晶表示装置に用いて、上
側基板12と液晶層10の間にカラーフィルタ51を挟持した
ものである。
【0117】明表示部の輝度は30cd/m2、暗表示
部の輝度は4cd/m2、コントラスト比は7であり、
充分な明表示(白表示)の輝度と、コントラスト比とが得
られ、視認性が良好であった。
【0118】以上のように、下側偏光板23が無く、下側
基板22の上に反射板31がある逆配置となる構成にするこ
とにより、光源である照明光が下側基板22を透過するこ
とがなくなり、入射光と反射光との異色カラーフィルタ
透過の問題が解消され、かつ液晶セル内に反射面傾角2
0°の反射板を設け正反射要件を満たすことにより、増
加する輝度によってカラーフィルタによる光吸収を補
い、明るく視認性の良いカラー表示の反射型液晶表示装
置が得られた。尚、カラーフィルタ51は、下側基板22と
液晶層10の間に形成しても、すなわち、上側基板12と反
射板31間のどこに配置しても同様の効果が得られること
は自明である。
【0119】実施例15に示す構成の反射型液晶表示装
置において、光が同一色のカラーフィルタを透過して
も、必ず光はカラーフィルタによって2回吸収される。
したがって、輝度をさらに向上するためには、カラーフ
ィルタ単体の透過スペクトル特性を高透過率とすること
が良い。その様なカラーフィルタの透過スペクトル特性
の例を次図に示す。図17は、透過率の高い、赤,緑,
青色カラーフィルタの透過スペクトルの一例を示す図で
ある。赤、緑、青色のいずれのカラーフィルタも全可視
波長域に亘って、透過率が10%以上になっている。
【0120】〔実施例16〕実施例16は、実施例15
の液晶表示装置において、反射板の反射面の曲面を半円
形状にしたものであって、半径80μmの半円形状の切
削具を用いて金型製作用のバイトを一回の切削で作製し
たものである。
【0121】暗表示部近傍の明表示部の輝度は49cd
/m2、暗表示部から離れた明表示部の輝度は68cd
/m2、両者の比は1.39であった。表示状態は暗表示
影が目立たず視認性が良好であった。
【0122】明表示部(白表示)の輝度は25cd/
2、暗表示部の輝度は4cd/m2、コントラスト比は
7であり、充分な明表示の輝度とコントラスト比が得ら
れた。反射面が曲面である反射板を製作するには、図1
1に示した様な断面が曲面のバイトを製作しなければな
らない。曲面は旋盤の様な回転体を用いれば容易に形成
できるが、この場合一回の加工で形成される曲面は、そ
の断面が円弧の一部になる。従って、実施例16の場合
のように、曲面が単一の半円形状である反射板であれ
ば、製作は極めて容易になる利点がある。
【0123】さらに、反射面の曲面を半円形状にしたた
め、金型製作用のバイトの作成、真鍮板切削時の研磨し
直しも極めて容易である利点もある。
【0124】一方、図18は、実施例15と実施例16
の液晶表示装置の明表示の視角特性を示す図である。図
には明表示の表面輝度と入射角との関係(角度依存性)が
示されている。図の横軸は図20(b)定義の入射角であ
り、方位角は図20(b)定義で90°と270°であ
る。実施例15では、入射角0°付近でのみ高輝度が得
られるが、これ以外では輝度は急速に減少するものであ
った。
【0125】これに対し実施例16の液晶表示装置で
は、入射角15°付近まで高輝度が得られ、視線方向が
変化しても明表示の輝度の減少が少なく、使用者は姿勢
を変えても高輝度の表示が得られるため視認性が良好で
あった。
【0126】ここで、図2と図3に示した1個の偏光板
を有する液晶素子の偏光と非偏光について記述し、実施
例11〜実施例16に用いた反射板は、全て鏡面である
ことの理由を説明する。
【0127】一般に、液晶表示装置は、偏光を液晶層に
入射し、その偏光状態を電圧印加により変調して表示を
行っている。したがって、光が液晶表示装置内を入反射
する間に、偏光板を2度通過することになる。偏光板を
1度目に通過する自然光(入射光)は偏光である。2度目
に偏光板を通過する光も偏光であれば、電圧印加により
光透過率が変調されて明表示と暗表示との区別が為され
る。
【0128】しかし、2度目の通過において偏光板に入
射する光が非偏光(自然光や散乱光など)であれば、電圧
印加により光透過率が変調されないため明表示と暗表示
との区別が為されない。1度目と2度目の偏光板通過の
間に何らかの原因で、偏光が解消し非偏光が混入すれ
ば、明表示と暗表示の光透過率の差は減少する。そし
て、図2と図3に示した反射型液晶表示装置では、光が
1個の上側偏光板13を入射時の1度目と反射時の2度目
に通過の間に、光の反射面による反射が存在する。従っ
て、反射面上に凹凸があれば、反射時に様々な角度で反
射した散乱光の成分が、反射した偏光に混合するため偏
光でなくなる。反射後も偏光を保持するためには、反射
面は凹凸の無い鏡面とすべきであると言える。これが、
1個の偏光板を有する反射型液晶表示装置の反射板は、
鏡面であるべきことの理由である。
【0129】〔比較例1〕比較例1は、実施例1にて作
成し、図25に示すコントラスト比の視角依存特性を有
する液晶素子を用いて、方位角90°からの入射光に対
しコントラスト比が極大になるよう液晶表示装置を製作
したものである。すなわち、方位角0°の方向が、液晶
表示装置の使用時の水平方向と一致する場合である。
【0130】その他は、反射板の反射面が表示面と平行
である平面型の反射板を用いる点を含め、実施例1と全
て同じである。
【0131】上記液晶表示装置を搭載した携帯型情報端
末を屋外で使用した。暗表示部近傍の明表示部の輝度は
17cd/cm2、 暗表示部から離れた明表示部の輝度
は73cd/cm2、両者の比は4.3であった。表示状
態を観測したところ暗表示影が目立ち、視認性はよくな
かった。
【0132】以上の様に、平面型の反射板を用い、すな
わち、反射面法線の方向が、表示面法線の方向と同じで
あり、入射光線と視線との間の方向にあるだけでは、暗
表示影が目立ち、視認性のよい表示は得られないことが
判った。暗表示影の無い、視認性のよい表示を得るため
には、上記の入射光線と視線との間に加えて、方位角0
°において、コントラスト比が1に近い値となる視角依
存特性を有する液晶素子の、その方位角0°の方向が、
液晶表示装置の使用時の垂直方向となるよう、すなわ
ち、方位角0°の方向を入射光方向に向け、この方向か
らの主たる入射光を選択的に取り込むようにしなければ
ならないと言える。
【0133】〔比較例2〕比較例2は、実施例2におい
て反射板の反射面傾角を−20°とし、反射面法線の方
向が、入射光線と視線との間にならないように設定した
ものである。
【0134】本液晶表示装置をノート型パーソナルコン
ピュータに搭載し、屋内の照明下で使用した。暗表示部
近傍の明表示部の輝度は3cd/cm2、暗表示部から
離れた明表示部の輝度は16cd/cm2、両者の比は
5.3であった。表示状態を観測したところ画面全体が
暗く、それに加えて暗表示影が目立ち、視認性は良くな
かった。
【0135】以上の様に、コントラスト比が1に近い値
を示す、所定の方位角の方向に、入射光方向を向けただ
けでは表示の輝度は改善されず、視認性のよい表示は得
られないことが判った。暗表示影が無く表示輝度の高
い、視認性のよい表示を得るためには、コントラスト比
が1に近い値を示す所定方位角の方向に入射光方向を向
けることに加えて、反射面法線の方向が入射光線と視線
の間になるよう反射面傾角を設定し、正反射要件に近づ
けるようにしなければならないと言える。
【0136】〔比較例3〕比較例3は、実施例6におい
て反射板の反射面傾角を−25°、−10°とし反射面
法線方向が入射光線と視線の間にならないよう設定した
ものである。
【0137】本液晶表示装置をノート型パーソナルコン
ピュータに搭載し、屋内の照明下で使用した。暗表示部
近傍の明表示部の輝度は3.1cd/cm2、暗表示部か
ら離れた明表示部の輝度は15cd/cm2、両者の比
は4.8であった。表示状態を観測したところ画面全体
は暗く、それに加えて暗表示影が目立ち、視認性はよく
なかった。
【0138】以上の様に、反射面法線方向が入射光線と
視線の間にならないよう設定したもの、すなわち、正反
射要件から外れるものの場合は、たとえ、コントラスト
比が1に近い値となる所定方位角の方向に入射光方向を
向けても、表示の輝度は低下し、視認性のよい表示は得
られないことが判る。暗表示影が無く表示輝度の高い視
認性のよい表示を得るためには、正反射要件も重要であ
ると言える。
【0139】〔比較例4〕比較例4は、実施例3の液晶
表示装置において、上側基板12と液晶層10との間にカラ
ーフィルタ51を形成したものである。
【0140】本液晶表示装置をノート型パーソナルコン
ピュータに搭載し、屋内の照明下で使用した。明表示部
の輝度は3cd/cm2、暗表示部の輝度は2cd/c
2であり、コントラスト比は2以下であった。すなわ
ち、反射面傾角25°の反射板とし、正反射要件を満た
したにもかかわらず、輝度が激減し、表示画面全体がま
っ黒に見えた。
【0141】単に、カラーフィルタ51を上側基板12と液
晶層10との間に形成しただけでは、反射型液晶表示装置
におけるカラー表示はできない。すなわち、反射板の反
射面を傾け正反射要件を満たしただけでは、入射光と反
射光との異色カラーフィルタ透過の問題が解消されず、
反射型液晶表示装置においてカラー表示はできないと言
える。
【0142】〔比較例5〕比較例5は、実施例15の液
晶表示装置において、反射板31を無くし、下側基板22上
に平面型反射板を形成したものである。該平面型反射板
は以下の様にして製作した。下側基板22上に直接アルミ
を蒸着し、その上にエポキシ系樹脂を2μmの厚さで形
成して絶縁層とし、さらにその上に下側電極24と下側配
向膜21を形成した。
【0143】本液晶表示装置をノート型パーソナルコン
ピュータに搭載し、屋内の照明下で使用した。明表示部
の輝度は12cd/cm2と低輝度であった。また暗表
示部の輝度は7cd/cm2であり、コントラスト比は
2以下であった。
【0144】下側偏光板23を廃止し、下側基板22を反射
板31の下側にする逆配置としたことにより、入射光と反
射光との異色カラーフィルタ透過の問題は解消された
が、反射板が平面型であるために正反射要件が満たされ
ず、低輝度で、コントラスト比も低く、視認性は極めて
低い結果となった。
【0145】反射型液晶表示装置においてカラー表示を
行うためには、単に、反射板を液晶セル内に内蔵するだ
けではなく、正反射光の利用、光源光の選択的取り込み
(すなわち、主たる光源光の取り込み)を行わなければな
らないと言える。
【0146】
【発明の効果】本発明により、従来の反射型液晶表示装
置で問題になっていた暗表示影と低輝度が解消され、視
認性に優れた反射型液晶表示装置が得られる。
【0147】特に、高輝度カラー表示のできる反射型液
晶表示装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の液晶表示装置を示す断
面図である。
【図2】本発明による他の実施例の液晶表示装置を示す
断面図である。
【図3】本発明によるもう一つ別の実施例の液晶表示装
置を示す断面図である。
【図4】本発明の液晶表示装置を搭載した携帯型情報端
末の正面図である。
【図5】光の入射角と使用者の視認角と液晶表示装置の
傾き角の定義を示す図である。
【図6】本発明の液晶表示装置を搭載したノート型パソ
コンの斜視図である。
【図7】実使用時における傾き角と視認角との測定結果
を示す図である。
【図8】反射板の製造に用いる一実施例のバイトの形状
を示す図である。
【図9】本発明による液晶素子の方位角とコントラスト
比の関係の他の実施例を示す図である。
【図10】反射面が表示面と平行でない種類の反射板を
示す断面図である。
【図11】反射板の製造に用いる他の実施例のバイトの
形状を示す図である。
【図12】オフィス内での液晶表示装置の使用状態を示
す図である。
【図13】反射面の一部分が曲面である反射板の反射特
性を示す断面図である。
【図14】図10(g)に示す反射板の拡大断面図であ
る。
【図15】本発明による反射板の製造方法の一実施例を
示す図である。
【図16】本発明による反射板の製造方法の他の実施例
を示す図である。
【図17】透過率の高い、赤,緑,青色カラーフィルタ
の透過スペクトルの一例を示す図である。
【図18】実施例15と実施例16の液晶表示装置の明
表示の視角特性を示す図である。
【図19】暗表示影を説明するための反射型液晶表示装
置の断面図である。
【図20】液晶素子の方位角と液晶表示装置の使用者方
位角の定義を示す図である。
【図21】屈折率楕円体を示す図である。
【図22】電圧印加に伴う屈折率楕円体の断面形状変化
を表すための3つの方向を示す図である。
【図23】電圧印加に伴う屈折率楕円体の断面形状変化
を示す図である。
【図24】本発明による液晶素子の偏光状態変化(Δ)と
コントラスト比の関係を示す図である。
【図25】本発明による液晶素子の方位角とコントラス
ト比の関係の一実施例を示す図である。
【図26】従来の白黒表示の反射型液晶表示装置を示す
断面図である。
【図27】従来のカラー表示の反射型液晶表示装置を示
す断面図である。
【符号の説明】
10…液晶層、11…上側配向膜、12…上側基板、1
3…上側偏光板、14…上側電極、19…位相板、21
…下側配向膜、22…下側基板、23…下側偏光板、2
4…下側電極、31…反射板、41…反射層、51…カ
ラーフィルタ、53…平坦化層、72…使用者、91、
94…入射点、92,95…反射点、93、96…出射
点、111…アンテナ、112…操作部、113…表示
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 達久 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社 日立製作所 電子デバイス事業部内 (72)発明者 菊地 直樹 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社 日立製作所 電子デバイス事業部内 (56)参考文献 特開 平5−203914(JP,A) 特開 平5−289052(JP,A) 特開 平5−181136(JP,A) 特開 昭62−91918(JP,A) 特開 平8−54621(JP,A) 特開 平8−87009(JP,A) 特開 昭51−69646(JP,A) 特開 平4−274217(JP,A) 実開 昭60−30424(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1335

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層を中にして対向配置された、上下側
    配向膜と上下側電極と上下側基板と上下側偏光板とを順
    次積層して成る液晶素子と、反射板とを含む反射型液晶
    表示装置において、 前記下側偏光板と前記反射板の間に光散乱層を設け、前
    記液晶素子は、所定入射角で入射する入射光に対する、
    暗表示部と明表示部との光透過率の比が、前記液晶素子
    の所定方位角において2以下となる視角依存特性を有す
    るものであって、該所定方位角の方向を前記液晶素子の
    表示面の使用者方位角 90(度)の方向に向けたことを
    特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 液晶層を中にして対向配置された、上下側
    配向膜と上下側電極と上下側基板と上下側偏光板とを順
    次積層して成る液晶素子と、反射板とを含む反射型液晶
    表示装置において、 前記液晶素子は、所定入射角で入射する入射光に対す
    る、暗表示部と明表示部との光透過率の比が、前記液晶
    素子の所定方位角において2以下となる視角依存特性を
    有するものであって、該所定方位角の方向を前記液晶素
    子の表示面の使用者方位角 90(度)の方向に向け、前
    記反射板の反射面傾角は、10〜35(度)の範囲である
    ことを特徴とする反射型液晶表示装置。
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