JP3074243U - 紙製ディスク収納ケース - Google Patents

紙製ディスク収納ケース

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JP3074243U
JP3074243U JP2000004309U JP2000004309U JP3074243U JP 3074243 U JP3074243 U JP 3074243U JP 2000004309 U JP2000004309 U JP 2000004309U JP 2000004309 U JP2000004309 U JP 2000004309U JP 3074243 U JP3074243 U JP 3074243U
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雅人 星野
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日東紙工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙を使用することにより、コストダウンを図
ると共に、印刷を可能とし、且つ容易に焼却廃棄するこ
とが可能であるとことに加えて、収納されているディス
クを容易に出し入れすることのできるディスク収納ケー
スを提供する。 【解決手段】 ディスク収納部と隣接するディスク収納
部又は表紙部との間を平らな背部にした紙製ディスク収
納ケースにおいて、ディスク挿入口を有する端面を傾斜
面にした紙製ディスク収納ケースであり、前記傾斜面を
表面側から裏面側に向かう外向きの傾斜面にしたもので
あり、ディスク収納部の内面に不織布を積層した紙製デ
ィスク収納ケースである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、コンパクトディスク等のディスク状記録媒体を収容するための、紙 製のディスク収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスクを収納するケースは、プラスチック製の成型品であるため、コ ストがかかるという問題があった。また、印刷を施すことが困難であるので、宣 伝、説明等のためには印刷物を内部に挿入入れることが必要であり、この点から もコスト高となっていた。更に、廃棄する際に焼却が困難であるので、環境衛生 上問題を生じるという問題もあった。 そこで、紙を素材とした各種のディスク収納ケースが提供されているが、紙を 素材にしたディスク収納ケースは、ディスクを収納した際ディスク両面にケース の内面に密接して、ディスクの出し入れが困難なためケースのディスク挿入辺か ら中央部に向かう切り欠きを設けていた。そのため、印刷が可能であるという特 徴を充分に生かすことができなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、紙を使用することにより、コ ストダウンを図ると共に、印刷を可能とし、且つ容易に焼却廃棄することが可能 であるとことに加えて、収納されているディスクを容易に出し入れすることので きるディスク収納ケースを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案の紙製ディスク収納装置は、ディスク収納 部と隣接するディスク収納部又は表紙部との間を平らな背部にした紙製ディスク 収納ケースにおいて、ディスク挿入口を有する端面を傾斜面にしたことを特徴と し、さらには、該傾斜面を表面側から裏面側に向かう外向きの傾斜面にしたこと を特徴とする紙製ディスク収納装置であり、さらにまた、ディスク収納部の内面 に不織布を積層することを特徴とする紙製ディスク収納装置である。
【0005】
【作用】
ディスク収納部と隣接するディスク収納部又は表紙部との間を平らな背部にし 、溝を背部とディスク収納部又は表紙部との境に形成し収納部又は表紙部と背部 との間を折り曲げることにより、背部にスジが形成されることなく、かつ収納部 の開閉を繰り返しても背部に皺や折れ目が生じることなく、同部に背部に印刷さ れているタイトル等が読めなくなるということも回避できる。ディスク収納部は 傾斜面で開口しているので、該開口に指を掛けて引き拡げてディスクを出し入れ することが容易となる。 また、ディスク収納部の内面に不織布を積層することにより、ディスク表面の 保護が完全となり、保管時にディスク表面を傷付けることがない。
【0006】
【考案の実施の形態】
添付の図を用いて本考案を更に詳細に説明する。 以下、二つ折りにして左右両片を収納部にした例について説明するが、二つ折 りにして一方の片のみを収納部にしても良く、三つ折りにして左右の側片にディ スク収納部を形成してもよく、また、細部の構成は、本考案は実施例として記載 したものに特定されるものではない。
【0007】 本考案においてブランク1に使用される板紙は、後述するようにディスク収納 ケースとして仕上げて製品として場合に、ディスクを保護し得るよう適度な剛性 を備えたものであれば如何なるものでもよく、好ましくは厚みが0.2〜1.0 mm程度、更に好ましくは0.3〜0.5mm程度の板紙が使用される。また、 好適な板紙の主な種類としては、例えば、マニラボールや白ボール等の白板紙、 或いは、コートボール等を挙げることができるが、本考案では、ブランクを表装 紙で覆うので、厚み及び剛性があれば上記の板紙類以外の板紙を使用することが 可能である。 更に、不織布を積層した板紙を不織布積層面を内面にして用いると、ディスク 収納部の内面に不織布が積層される。 不織布としては、合成繊維、天然繊維、再生繊維などの種々の繊維の不織布が 用いられる。
【0008】 図1に本考案のディスク収納装置の概略図を示し、(イ)は使用時の形態の概 略図を、(ロ)はその展開断面図を示す。図1に示すように、本実施例のディス ク収納ケースAは、表紙部A1と、裏表紙を兼ねる内側ディスク収納部A2とで 構成されている。図2にブランクを示す。ディスク収納ケースAの主体をなすブ ランク1には、折り曲げを容易とするようにスジ押し機等により折り目線10、 11が形成されており、これらの折り目線は横方向に延び、折り目線10はブラ ンク2をベース部2とカバー部3とに分け、折れ目線11はブランク1をベース 部2と折曲片部4とに分けている。また、必要に応じて後述の溝を形成する部分 に予め溝形成用スジ18を表面又は裏面に形成することが好ましい。
【0009】 図2に示すように、ベース部2は、表紙部A1の一面を形成する左部2aと、 右部に、表紙部A1に裏側ディスク収納部A2を重ね合わせた厚さに等しい幅の 背部形成部を介して設けられた、裏表紙を兼ねた裏側ディスク収納部A2の一面 を形成する部分2bととで形成されている。 さらに、折曲片部4は、ブランク1の各部を折れ目線11に沿ってを折り畳ん だとき、ブランクの上下縁が収納部及び表紙部の縁部にならないようにするため のものであり、折曲片部4を構成する中央折曲片部4aと右側折曲片部4bとの 間には、表紙部A1に内側ディスク収納部A2を重ね合わせた厚さに略等しいか 、少し幅広幅の切り込み8を介して、ベース部2の構成部2a、2bの上縁から 突出し、先端部に折れ目線10に沿って折り曲げた時に、カバー部3に設けた切 り込み5に嵌め込み、ベース部2の構成部2a、2bと重なり合う寸法に形成さ れている。
【0010】 また、図3に示すように折り畳んだブランクは、図5に詳細に示すように表裏 の表装紙12、13を用いてブランクを包む。 図5の19は、ディスクを保護するために設けた不織布層であり、該不織布層 を設けるためには、板紙として不織布を積層したものを、その積層面を内面とし て用いればよい。 ブランクに貼り付ける表側表装紙12は、折り畳んだブランクの周縁より延出 した上下左右の折り返し部を有し、上辺の折り返し部の延出量は、ブランクのベ ース部に貼り付けて折り曲げた表側表装紙が、カバー部と折曲片部のはめ合わせ た部分を覆うに十分な量とし、折り畳んだブランクに対応する範囲に、絵柄や写 真、或いは収納するディスクの収録内容の説明、宣伝文等を印刷し、さらに、背 に対応する部分には、収納するディスクのタイトル等を印刷し、後述のように、 折り畳んだブランクの大きさに合わせて裁断しておく。同様に、裏側表装紙13 も、絵柄や写真、或いは収納するディスクの収録内容の説明、宣伝文等を印刷し 、折り畳んだブランクの上下幅より稍小さめに裁断しておく。
【0011】 上記のブランク、表装紙及び裏表紙を用いて本考案の実施例のディスク収納ケ ースAを製造するには、原紙を図2に示す形状のブランク1に打ち抜き、折り目 線10、11を形成し、易開閉性の機能を高めるために必要により溝形成部にス ジ18設けたブランク1を、カバー部3を折り目線10に沿って折り曲げベース 部2に重ね、次いで折曲片部4を折り目線11に沿って折り曲げ、先端部をカバ ー部3の切り込み5にはめ合わせ、図3に示すベース部2aが図で裏側、製品で 表側になる二層構造の芯部を形成する。ディスク収納部16は、該二層構造の芯 部に形成される空間であり、該空間には開口17が形成される。易開閉性の機能 を高めるために必要により設けられるスジ18は、後に溝形成工程で溝付け加工 が施されるので合計2回の背部成形加工が行われることとなる。
【0012】 上記工程を経て得た芯材に、表側表装紙のタイトル印刷部が芯部の背相当部分 に合わせ、少なくとも表側表装紙12の上下の延出部が芯部の上下縁からはみ出 した状態でベース部2に貼り付け、上の延出部を芯部の上縁に沿ってカバー部3 側に折り曲げ、カバー部3と折曲片部4のはめ合わせた部分を覆うように貼り付 け、さらに、下の延出部を芯部の下縁に沿ってカバー部3側に折り曲げ、カバー 部3に貼り付ける、即ち包み込むように貼り付ける。次いで、折り曲げ貼り付け られた表側表装紙12のカバー部3側に折り曲げて貼り付けられた表側表装紙1 2部分と、折り曲げられた表装紙間のカバー部3とに、芯部より稍小さめな裏側 表装紙13を貼り付ける。
【0013】 上記一連の工程を経て中間製品の長手両側を図1の(ロ)に示すように、挿入 口となる端面側を表面側から裏面側に向かい外向きに斜めに切断して傾斜面を形 成する。 ディスクを取り出すときは、開口縁に指を当てて開く方向に力を加えると、斜 面であるため指は内側に位置するカバー部に掛かっているので、カバー部3を外 方に湾曲し、ベース部2とカバー部3との間に間隙が生じ、ディスクを容易に出 し入れすることができる。 なお、傾斜角θは、小さいと指が充分に掛からず、また大きすぎると、表装紙 を剥がしてしまう恐れがあるので、3°〜15°程度の角度が好ましい。
【0014】 次いで、前記の工程で得られた中間製品に、図4の(イ)に示すスジ押し機に によって製品表面に凸型14bを、製品裏面に凹型14aを押し付けて断面円弧 状の背部分を形成する。 また、上記の凸型を押し付けることにより製品表面にスジが発生するおそれが ある場合には、図4の(ロ)に示すスジ押し機を用いて易開閉用の溝を形成する 。中間製品をスジ押し機の凹型15aの上に、表装紙を貼り付けた芯材をベース 部側を下に、カバー部側を上にしてセットし、図4の(ロ)に示すスジ押し機の 凸型15bを切り込み6の縁部に沿って押し付け、ベース部の紙材を裏面より圧 縮して溝を形成し、その後、得られた溝付き中間製品を右側ディスク収納部が表 紙部に重なり、さらにその上に左側ディスク収納部が重なるように、両側縁部を 傾斜面に裁断して仕上げる。切断により、左右の収納部には開口17を有する空 間、即ちディスク収納部を形成する。
【0015】 上記実施例は、左右に収納部を形成した例を説明したが、一方の側のみを収納 部にして、他方の側を表表紙若しくは裏表紙とすることもできる。この場合には 、表紙部を構成するブランクの各部片は事前に規定の大きさに形成し、表側表装 紙は心材の上下縁と同時に表紙部も左縁側もカバー部側に折り曲げて包み込むよ うに貼り付けると、心材の縁部も表装紙で覆われ、強度的にも装飾的にも優れた ものが得られる。
【0016】 以上のように本実施例のディスク収納ケースAは、1枚の板紙からなるブラン ク1と表装紙で構成しているので、材料費が安く、従来のプラスチック成型品に 比べて大幅なコストダウンを図ることができる。また、ブランク1を折り畳んで 構成しているので、従来の箱状のプラスチック成型品に比べて厚さを薄くするこ とができ、輸送や保管に便利である。更に、材料が紙製であるので、印刷が容易 であり、きれいな絵柄や写真、或いは説明、宣伝文等を印刷することができる。 また、廃棄の際に焼却できるので、環境問題を起こすことがない等の種々の利点 を有している。
【0017】 ディスク収納ケースは、ディスク収納部と隣接するディスク収納部又は表紙部 との間を平らな背部にしたので、長期わたり表紙部の開閉を繰り返しても、ディ スク収納ケースの背部には皺や折れ目が生じることがなく、背部に印刷された収 納したディスクのタイトル等が読めなくなることはなく、さらに、背部とディス ク収納部又は表紙部との境に易開閉用の溝を製品裏面から形成すると、製品表面 にスジ押し機によるスジが発生せず、表紙部の開閉はその溝に沿って行われるの で、表紙部の開閉に伴う背部の損傷はより確実に防ぐことができる。更に、溝を 製品表面に形成する場合は、溝形成部の裏面にスジが設けてあるので小さな溝で よく、また溝は表面でもディスク収納部又は表紙部と背部との境に形成されてい るので特に目立つことはない。
【0018】 以上に説明した実施例のディスク収納ケースAは通常のコンパクトディスクの 収納に好適であるが、コンパクトディスク以外の記憶媒体、例えばDVD、LP 盤、SP盤などのディスク状記憶媒体の収納に利用してもよいことは言うまでも なく、種々の寸法のディスクの収納ケースに適用でき、それらのディスク収納ケ ースの寸法は収容するディスクの直径に応じて適宜定めればよいが、従来使用さ れているプラスチック製のケースと同等の外形寸法とすることもできる。このよ うな外形寸法を採用すると、従来のプラスチック製のケースと一緒に並べて保管 する際に好都合である。
【0019】
【考案の効果】
本考案のディスク収納ケースは、収納されているディスクを容易に出し入れす ることができ、取り出し用の切り込みが設けられていないので、全面を印刷面と でき、ディスクの内容に関連する記事等を充分に印刷することができる。 また、本考案のディスク収納ケースは、ブランク及び表装紙が紙製であるので 、印刷が容易であり且つ焼却処理することができ、従来のプラスチックの場合の ように環境衛生上の問題を引き起こすことがない。 さらに、本考案のディスク収納ケースは、1枚の平坦な紙製のブランクから作 られ、そのブランクに設けている折り返し部を折り返し、その上に表装紙及び裏 表装紙を貼り付け、その後、ディスク挿入辺を傾斜面を設けて裁断し、表面側か ら裏面側に向かい外方に傾斜する斜面を形成するという簡単な作業によって製造 することが可能であり、容易に、しかも安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は、本考案のディスク収納ケースの一例
の斜視図であり、(ロ)は、本考案のディスク収納ケー
スの長手方向展開断面図である。
【図2】本考案のディスク収納ケースの一例を作成する
ブランクの展開図である。
【図3】本考案のブランクの一例を折り畳んだ状態を示
す斜視図である。
【図4】(イ)は、本考案のディスク収納ケースの背部
の形成に用いるスジ押し機の一例の要部及び作業状態を
示す断面図であり、(ロ)は、本考案のディスク収納ケ
ースの背部の形成に用いるスジ押し機の他の例の要部及
び作業状態を示す断面図である。
【図5】本考案のディスク収納ケースの更に詳しい長手
方向展開断面図である。
【符号の説明】
A ディスク収納ケース A2 内表紙(右側ディスク収納部) A3 外表紙(左側ディスク収納部) 1 ブランク 2 ベース部 3 カバー部 4 折曲片部 5 カバー部に設けた切り込み 6、7 カバー部構成部間に設けた切り込み 8、9 折曲片部間に設けた切り込み 10、11 折り目線 12 表側表装紙 13 裏側表装紙 14 スジ押し機 14a 凹型 14b 凸型 15 スジ押し機 15a 凹型 15c 凸型 16 ディスク収納部 17 開口 18 溝形成部に設けたスジ 19 不織布層

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク収納部と隣接するディスク収納
    部又は表紙部との間を平らな背部にした紙製ディスク収
    納ケースにおいて、ディスク挿入口を有する端面を傾斜
    面にしたことを特徴とする紙製ディスク収納ケース。
  2. 【請求項2】 前記傾斜面を表面側から裏面側に向かう
    外向きの傾斜面にしたことを特徴とする請求項1記載の
    紙製ディスク収納装置。
  3. 【請求項3】 ディスク収納部の内面に不織布を積層す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製ディスク
    収納装置。
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