JP3073992U - 開脚三輪車のキックスケーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この考案は三角形の車体を採用して後輪側を
開閉脚することにより、車体の容積を少なくして駐車や
保管の手軽な開脚三輪車のキックスケーターを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 前輪１１を有するハンドル主幹１と、そ
れぞれに後輪９、１２を有する左右の台車４、５よりな
り、ハンドル主幹１の下端側に丁番３を用いて左右の台
車４、５を後輪側が開脚するように連設し、かつ、後輪
側にはステップ板６、７を丁番８により回動可能に取り
付けるとともに左右のステップ板６、７を丁番１７によ
り上方側に折畳み可能に連接して、後輪９、１２間を開
閉脚してなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、体力増強のためのリハビリ用器具として、またジョキングや散歩の 際などに手軽に使用される簡易な開脚三輪車のキックスケーターに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の二輪車としての二輪キックスケーターは、自在に乗りこなそう とすれば、ある程度の練習が必要であり、また、乗車できたとしても人込みの中 での走行は危険が伴っていた。

【０００３】 また、最近、折り畳み携帯用のキックスケーターもみられるが、自転車に乗れ る人でなければ利用できないものであり、乗りこなすためには高度のバランス感 覚が要求され、また、その速度による運転の怖さがあり、手軽に利用することが できなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の目的は、三角形の車体を用いて歩行可能な人なら若年層から高年齢 層までの幅広い層に利用できる三輪を採用し、また、後輪側を開閉脚することに より、車体の容積を少なくして駐車や保管の手軽さを図ったことを目的とする開 脚三輪車のキックスケーターを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために、本考案は、前輪を有するハンドル主幹とそれぞれ に後輪を有する左右の台車よりなる三輪型のキックスケーターであって、前記ハ ンドル主幹の下端側に丁番を用いて左右の台車を、その後輪側が平面視略三角形 状に開脚するように回動可能に連設し、前記左右の台車はその後端側に車輪軸受 けを介して後輪を設け、かつ、左右の台車の後輪側にはステップ板を丁番により 回動可能に取り付けるとともに左右のステップ板を丁番により上方側に折畳み可 能に連接して、後輪間を開閉脚することを特徴としているものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、この考案に係る開脚三輪車のキックスケーターにつき、その実施の形態 を添付図面に基づいて説明する。

【０００７】 添付図面において、図１は、本考案に係る開脚三輪車のキックスケーターの開 脚姿勢を示す側面図であり、図２は、同じく平面図であり、図３は、同じく背面 図である。さらに、図４は、折り畳んだ閉脚状態を示す斜視図である。

【０００８】 本考案に係る開脚三輪車のキックスケーターは、前輪１１を有するハンドル主 幹１と、このハンドル主幹１に開脚可能に形成され、後輪９を有する右台車４と 、同じく後輪１２を有する左台車５とにより構成されている。

【０００９】 前記ハンドル主幹１は、主として鋼菅あるいはステンレス菅やアルミニウム菅 等の剛性を有する金属製のパイプ材が使用され、その上端にはハンドル取手２を 設け、下端側には丁番３を取り付けて、左右の台車４、５の先端側を、その後輪 側が開脚して平面視略三角形状として使用に供されるように回動可能に連設され ている。

【００１１】 前記左右の台車４、５はハンドル主幹１に取付けられている丁番３を基軸とし て回動可能に連設されるものであるが、丁番３の羽根と台車４、５とを一体に形 成したものを使用したり、あるいは、丁番３の羽根と台車４、５の先端側に設け られた取付部とを、ボルト等の適宜の止着手段で固定するものであってもよい。

【００１２】 前記左右の台車４、５は、ハンドル主幹１と同様剛性が高い金属製の材料から 製せられ、それぞれ車輪軸受け１０を介して後車輪９、１２を設け、かつ、この 左右の台車４、５の後輪側にはステップ板６、７を丁番８により回動可能に取り 付けられている。

【００１３】 なお、ハンドル主幹１および左右の台車４、５は金属製のものを用いることで 説明したが、より安全性や軽量化のために、剛性のある各種のプラスチック材を その一部また全部に使用するものであってもよい。

【００１４】 また、ハンドル主幹１に設けられる前輪１１および左右の台車４、５に設けら れる後輪９、１２は、ゴム車輪として振動防止を図るものである。

【００１５】 この右台車４の右ステップ板６と左台車５の左ステップ板７は、略接合状に並 列され、二つのステップ板６、７の接合端において、その下面側に設けられる丁 番１７により連接され、ステップ板６、７を上方側に折り畳み可能に形成してい るものである。

【００１６】 なお、このステップ板６、７を連接する丁番１７は、その耐久性を高め、かつ 変形等を防止するように固定ボルト１４により止着することが望ましい。

【００１７】 また、ステップ板６、７をハンドル主幹１に取り付ける丁番８およびこの２つ のステップ板の接合端に設けられる丁番１７の軸心の延長線は、それぞれ左右の 台車４、５と左右の台車４、５を連設する丁番３の軸心線に合致するよう取付け られて後輪９、１２側の開閉が確保されているものである。

【００１８】 このように構成されたキックスケーターは、開閉脚機能をもつために丁番を多 様する関係上決定された角度が必要となる。

【００１９】 このため、ハンドル主幹１の仰角度を２２度とすることを始めとして、台車４ 、５の開脚度数は、図５に示されるように、ハンドル主幹１に添って取り付けら れた丁番３の軸心と左右の台車４、５に繋がる羽根の接続角度が双方に各々２２ 度の角度で開いて形成され、また、後輪９、１２側の開脚幅が４５センチメート ルとなるように設定されることが望ましい。

【００２０】 また、丁番３の羽根と台車４、５の接続角度は、ハンドル主幹１の仰角と台車 ４、５の開脚度数により算定されるものであるが、製品の段階で後輪９、１２の 垂直角度を調整するものでもよい。

【００２１】 図６は、右ステップ板６の後輪９に設けられるブレーキ機構を示すもので、右 台車４の後端に設けられた車輪軸受け１０に、接続軸１５を介して偏心位置に回 動可能に取り付けられた後輪カバー１３の後尾にブレーキ用のツメ１６が形成さ れている。

【００２２】 正規の駆動状態においては、図６（ａ）に示されるように、後輪カバー１３の ブレーキ用のツメ１６が後輪９の内輪面から離れた位置にあり、その制動状態に おいては、図６（ｂ）に示されるように、後輪カバー１３が前屈姿勢に変じて後 尾に設けられたブレーキ用のツメ１６で後輪９の内輪面を圧迫することにより行 なわれるものである。

【００２３】 なお、右ステップ板６の後輪９に取り付けられるブレーキ機構について説明し たが、同様のブレーキ機構は左ステップ板７の後輪１２にも取付けられるもので ある。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の開脚三輪車のキックスケーターによれば、そ の構造が簡単で、かつその運転操作が容易であり、自転車に未経験なものでも安 全に乗りこなすことができる。

【００２５】 さらに、体力の回復を必要とするリハビリ用の機具として最適であり、簡単な 用達しや散歩の道連れとして使用される楽しい乗りものとすることができる。

【００２６】 さらに、比較的高齢者や健康に不安がある人達が乗車してもバランスを失って スケーターが転倒することがなく、手軽に保管や携帯が可能であり、しかも簡便 に乗れることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る開脚三輪車のキックスケーターの
開脚姿勢を示す側面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】同じく背面図である。

【図４】本考案に係る開脚三輪車のキックスケーターを
折り畳んだ閉脚状態を示す斜視図である。

【図５】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】後輪のカバーに設けられるブレーキ機構を示す
略示図で、（ａ）は、カバーのブレーキを開放した正規
の状態を示し、（ｂ）は、カバーのブレーキを制動した
状態を示すものである。

【符号の説明】

１ ハンドル主幹 ２ ハンドル取手 ３ ハンドル主幹１と左右のステップ板６、
７を繋ぐ丁番 ４ 右台車 ５ 左台車 ６ 右ステップ板 ７ 左ステップ板 ８ 左右のステップ板６、７と左右の台車
４、５とを繋ぐ丁番 ９ 右後輪 １０ 車輪軸受け １１ 前輪 １２ 左後輪 １３ 後輪カバー １４ 固定ボルト １５ 車輪軸受け１０と後輪カバー１３の接続
軸 １６ ブレーキ １７ 左右のステップ板６、７を繋ぐ丁番

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前輪（１１）を有するハンドル主幹
   （１）と、それぞれに後輪（９）（１２）を有する左右
   の台車（４）（５）よりなる三輪型のキックスケーター
   であって、前記ハンドル主幹（１）の下端側に丁番
   （３）を用いて左右の台車（４）（５）を、その後輪側
   が平面視略三角形状に開脚するように回動可能に連設
   し、前記左右の台車（４）（５）は車軸受け（１０）を
   介して後輪（９）（１２）を設け、かつ、左右の台車
   （４）（５）の後輪側にはステップ板（６）（７）を丁
   番（８）により回動可能に取り付けるとともに左右のス
   テップ板（６）（７）を丁番（１７）により上方側に折
   り畳み可能に連接して、後輪（９）（１２）間を開閉脚
   することを特徴とする開脚三輪車のキックスケーター。