JP3073050U - 包装用構成体 - Google Patents

包装用構成体

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JP3073050U
JP3073050U JP2000003023U JP2000003023U JP3073050U JP 3073050 U JP3073050 U JP 3073050U JP 2000003023 U JP2000003023 U JP 2000003023U JP 2000003023 U JP2000003023 U JP 2000003023U JP 3073050 U JP3073050 U JP 3073050U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非塩素系かつ非セロハン系フィルムを基材と
し、デッドフォールド性及び手切れ性に優れた包装用、
特にキャンディーやチューインガムなどのスティック包
装用として好適な構成体の提供。 【解決手段】 厚みが3μm以上11μm未満のポリエ
ステルフィルムからなる基材と、該基材の少なくとも片
面にラミネートしてなるアルミニウム箔及び/又は紙と
を含み、手切れ性を示す引き裂き強度が500g以下で
あり、かつデッドフォールド性を示す折り曲げ角度が5
0°以下であることを特徴とする手切れ性及びデッドフ
ォールド性に優れた包装用構成体。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、基材フィルムの少なくとも片面にアルミニウム箔及び/又は紙をラ ミネートしてなる、優れた手切れ性及びデッドフォールド性を有する包装用構成 体に関し、食品、特にキャンディーやガム等のスティックの包装材として好適な 包装用構成体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、菓子及び茶葉等の包装材で、手切れ性や、デッドフォールド性を有する フィルムとしては、セロハンや、セロハンに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を コーティングした防湿セロハン又はセロハンに塩化ビニリデンをコーティングし たKコートセロハンが挙げられる。特に、例えばチューインガムやキャンディー などをスティック包装するための包装材としては、防湿セロハン/接着剤/紙/ 接着剤/アルミニウム/ホットメルト接着剤、或いは防湿セロハン/接着剤/ア ルミニウム/接着剤/紙/ホットメルト接着剤、或いはセロハン/接着剤/アル ミニウム/接着剤/紙/ホットメルト接着剤というラミネート構成体が用いられ ている。この場合、防湿セロハン又はセロハンに要求される性能は、デッドフォ ールド性(折り曲げ性)、手切れ性(引き裂き性)である。このように優れたデ ッドフォールド性と手切れ性を有するフィルムは、防湿セロハン、Kコートセロ ハン、或いはプレーンセロハンしかなかった。
【0003】 しかし、プレーンセロハン、防湿セロハン又はKコートセロハンは、優れた手 切れ性やデッドフォールド性、さらには且つヒートシール性を有するものの、基 材のセロハンは、高価であり、将来的に供給不安もある。さらに、最近では、環 境面(燃焼時ダイオキシンの発生の可能性)から、脱塩素及び脱セロハンの気運 が高まってきており、これらの代替材料が検討されている。 防湿セロハン、Kコートセロハンの代替材料としては、最近、ポリエステルフ ィルムに微細な穴開け加工を施したフィルムに、紙、アルミニウム箔をラミネー トした構成体や、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムに穴開け加工を施した フィルムに、紙、アルミニウム箔をラミネートした構成体等が用いられている。 これらの穴開け加工した基材フィルムは、一般に印刷後、穴開け加工が施される が、非常にコストが高く、構成体を製造するに当り、加工工程が多くなる等とい った問題点があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従って、本考案の目的は、非塩素系かつ非セロハン系フィルムを基材とし、デ ッドフォールド性及び手切れ性に優れた包装用、特にキャンディーやチューイン ガムなどのスティック包装用として好適な構成体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案者は、前記目的を達成するために、包装資材として広く用いられている ポリエステルフィルムを基材とし、ポリエステルフィルムの厚みとその各種ラミ ネート構成体のデッドフォールド性及び手切れ性との関係を鋭意検討した結果、 ポリエステルフィルムが特定の厚みを有する場合に、これに紙及び/又はアルミ ニウム箔をラミネートした包装材料は、優れたデッドフォールド性と優れた手切 れ性が発現すること、さらにこのようなポリエステルフィルムの片面にヒートシ ール性を付与することにより、さらに良好な包装適性が得られることを見出し、 本考案を完成した。
【0006】 すなわち、本考案は、厚みが3μm以上11μm未満であるポリエステルフィ ルムからなる基材と、該基材の少なくとも片面にラミネートしてなるアルミニウ ム箔及び/又は紙とを含み、手切れ性を示す引き裂き強度が500g以下であり 、かつデッドフォールド性を示す折り曲げ角度が50°以下であることを特徴と する手切れ性及びデッドフォールド性に優れた包装用構成体である。
【0007】 また、本考案は、上記アルミニウム箔は、厚みが3〜10μmであること、或 いは、上記紙は、坪量が20〜100g/mであることを特徴とする上記の包 装用構成体である。
【0008】 さらに、本考案は、上記基材は、片面にヒートシール層を有しており、その反 対面にアルミニウム箔及び/又は紙がラミネートされてなることを特徴とする上 記包装用構成体であり、また上記ヒートシール層は、厚みが0.2〜5μmであ ること、ガラス転移温度又は融点が40〜120℃であること、或いは、ヒート シール強度が80g/15mm幅以上であることを特徴とする上記の包装用構成 体である。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の包装用構成体について、詳細に説明する。 1.基材 本考案において、基材であるポリエステルフィルムは、主としてポリエステル 系樹脂からなる。該ポリエステル系樹脂の主成分であるポリエステルとしては、 特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、 ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレ フタレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレン−2,6 −ナフタレート等のポリアルキレンナフタレート樹脂などが挙げられる。これら はホモポリマーに限らず、ポリエステルの構成成分であるジカルボン酸及び/又 は、ジオールの一部を他のジカルボン酸及び/又は他のジオールと置換えたもの であってもよい。さらに、本考案の作用を阻害しない範囲で、上記ポリエステル の他に他の成分を含有していてもよい。
【0010】 本考案において、基材であるポリエステルフィルムの厚みは、3μm以上11 μm未満であり、好ましくは3〜9μm、特に好ましくは6〜9μmである。厚 みが3μm未満であると、強度が低下し、印刷工程、ラミネート工程でのフィル ム切れや、巻き取りなどが困難になったりしやすくなる。また、厚みが11μm 以上になると、すなわち、一般的に包装用資材として用いられている12μmや 15μmのポリエステルフィルムでは、手切れ性、デッドフォールド性が低下す る。
【0011】 2.ヒートシール層 本考案の包装用構成体において、必須の構成要件ではないが、基材のポリエス テルフィルムには、一方の面にヒートシール性を有する層を設けてもよい。その ヒートシール性を有する材料としては、基材のポリエステルフィルムと密着性が 発現する材料であり、且つヒートシールが可能な材料であれば、特に限定されな い。このような材料として、例えば、熱可塑性共重合ポリエステル樹脂などが挙 げられ、具体的には、テレフタル酸やイソフタル酸などのジカルボン酸や、アジ ピン酸、セバシン酸などの脂肪族カルボン酸と、エチレングリコール、1,4− ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのジオー ルとの共重合体などがある。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を混 合して使用してもよい。
【0012】 さらに、ヒートシール性を有する材料としては、上記のポリエステル樹脂の他 にも、アクリル樹脂を用いることもでき、そのアクリル樹脂は、基材のポリエス テルフィルムとヒートシールするために、十分な密着力を発現するものであれば 良い。例えば、アクリル樹脂の構成モノマーとしては、例えばスチレン、エチル メタクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メチルアクリレー ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マ レイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ヒドロキシエチルアクリレート 、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ キシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。これらの成分種、構成比により 樹脂のガラス転移温度は決まる。これらの樹脂は、エマルジョンとして基材フィ ルム上にコーティングしたり、アンモニア性溶液の形で基材フィルム上にコーテ ィングして用いることができる。
【0013】 また、基材フィルムとの密着性を向上させるために、ヒートシール性樹脂にイ ソシアネートなどの硬化剤を添加することができ、硬化剤は、1種を単独で使用 しても、2種以上を混合して使用しても良い。硬化剤の添加量は、ヒートシール 層を構成する材料の主体となる樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好 ましくは2〜10重量部である。硬化剤の添加量が1重量部未満であると、十分 な密着性が得られず、一方、20重量部を超えると、ヒートシール開始温度が高 くなるなどして好ましくない。
【0014】 さらに、基材ポリエステルフィルムとの密着性を発現させるために、架橋剤を 併用しても良い。架橋剤としてはカルボジイミド基を含有するポリカルボジイミ ド樹脂の水性エマルジョンなどが挙げられる。また、架橋剤を添加しても密着性 が得られない場合は、アクリル層の下に密着性を向上させるためにアンカーコー ト層を有していても良い。アンカーコート材としてはポリエチレンイミン等の水 溶液などがある。
【0015】 さらにまた、これらの主剤とは別に、ブロッキングを防止するために、アンチ ブロッキング剤としてPMMA樹脂微粒子、シリカ微粒子、或いはアクリル樹脂 微粒子、コロイダルシリカなどの微粒子から選ばれる少なくとも1種類の微粒子 を配合することが好ましい。上記アンチブロッキング剤の配合量は、特に限定さ れないが、好ましくは、主剤となるヒートシール性樹脂100重量部に対して0 .1〜1重量部、より好ましくは0.2〜0.8重量部、特に好ましくは0.4 〜0.6重量部である。アンチブロッキング剤の配合量が0.1重量部未満であ ると、効果が不十分であり、一方、1重量部を超えると、フィルムの透明性が悪 化する。なお、アンチブロッキング剤は、1種類単独でも、2種類以上を併用し ても良い。
【0016】 さらに、ヒートシール層のスベリ性を向上させるために、ワックス類を用いて も良い。ワックス類は、例えばカルナバワックスに代表される植物ワックス、ラ ノリンに代表される動物ワックス、オゾケライトに代表される鉱油ワックス、ビ ートワックス等を含む人工ワックス、ステアリルアルコールに代表される脂肪族 アルコールなどであり、この中から選ばれる。これらワックス類の添加量は、ヒ ートシール性樹脂100重量部に対して、0.2〜2重量部である。0.2重量 部よりも少ないと、効果が発現されず、一方、2重量部よりも多いと、ヒートシ ール性を阻害する可能性がある。
【0017】 ヒートシール層の厚みは、0.2〜5μmが好ましく、より好ましくは0.5 〜3μmである。ヒートシール層が0.2μmより薄いと、十分なシール強度を 得ることができない。一方、5μmより厚いと、コスト的に不利になる。
【0018】 また、ヒートシール層樹脂のガラス転移温度又は融点は、40〜120℃が好 ましく、更に好ましくは、50〜100℃である。ガラス転移温度又は融点が4 0℃未満であると、フィルムのブロッキング現象が生じやすく、一方、120℃ を超えると、ヒートシールが可能な温度領域が高くなり、好ましくない。
【0019】 さらに、本考案の構成体のヒートシール層は、ヒートシール強度が80g/1 5mm幅以上が好ましい。ヒートシール強度が80g/15mm幅未満であると 、本考案の包装用構成体の包装適性が低下する。
【0020】 本ヒートシール層を有する基材フィルムの製造方法については、特に限定され ない。例えば、ポリエステルフィルム製造時に共押し出し法等によりヒートシー ル層を設ける方法や、ポリエステルフィルム上にホットメルトコーティングを行 う方法、或いは、ポリエステルフィルム上に溶液コーティングによりヒートシー ル層を設ける方法などが挙げられる。溶液でのコーティングは、有機溶剤系、水 系でのコーティングのどちらでも良い。
【0021】 3.アルミニウム箔及び紙 本考案の包装用構成体においては、基材としてのポリエステルフィルムの少な くとも片面に、アルミニウム箔及び/又は紙がラミネートされていることが、手 切れ性、デッドフォールド性付与のためには重要で、必須である。 本考案の包装用構成体に用いられるアルミニウム箔は、一般的に用いられてい るアルミニウム箔を用いることができる。一般的に、アルミニウム箔は、アルミ ニウムの純度により区別されているが、包装用に用いられているのは、IN30 材と呼ばれているものである。
【0022】 用いられるアルミニウム箔の厚みは、3〜10μmが好ましく、より好ましく は5〜9μmである。アルミニウム箔の厚みが3μm未満であると、ラミネート する際の作業効率が悪化し、一方、10μmを超えると、コスト的に不利になっ たり、包装用構成体の硬さが固くなるという問題点がある。
【0023】 また、本考案の包装用構成体に用いられる紙は、一般的に包装材用途に用いら れている紙を用いることができる。一般的には、純白ロール紙が用いられる。 用いられる紙の坪量は、20〜100g/mが好ましく、より好ましくは3 0〜60g/mである。紙の坪量が20g/m未満であると、ラミネートす る際の作業効率が悪化し、一方、100g/mを超えると、コスト的に不利に なったり、構成体の厚みが厚くなり、包装適性が悪化するため好ましくない。
【0024】 4.包装用構成体 本考案の包装用構成体は、上記の基材層に、アルミニウム箔及び/又は紙、必 要に応じて、ヒートシール層をラミネートして得られ、手切れ性を示す引き裂き 強度が500g以下、デッドフォールド性を示す折り曲げ角度が50゜以下であ る。引き裂き強度が500gを超えると、容易に引き裂きができず、折り曲げ強 度が50゜を超えると、包装材としては好ましくない。
【0025】 本考案の包装用構成体の例を包装構成体の断面図を用いて説明すると、基本的 には図1に示す様な、基材(1)にアルミニウム箔及び/又は紙(2)をラミネ ートした構成となるが、図2に示す様に(1)と(2)を接着剤(3)を介して ラミネートしてもよい。また、ヒートシール層を有する構成体としては、図3に 示すように基材(1)、ヒートシール層(4)、反対側に接着剤(3)を介して アルミニウム箔及び/又は紙(2)がラミネートされた構成体の例が挙げられる 。
【0026】 また、本考案の包装用構成体は、基材のポリエステルフィルムに、アルミニウ ム箔及び/又は紙がラミネートされているのみでは、ポリエステル基材フィルム の反対側(アルミニウム箔或いは紙側)にヒートシール性を有していないため、 包装機械にはかかり難いので、一般的には、ヒートシール性を付与するために、 アルミニウム箔或いは紙の面状に、さらに、ホットメルト材料をコートしたり、 或いは、ヒートシール性を有するワックスを含浸させた薄い紙をラミネートする のが好ましい。これらのホットメルト材料は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重 合樹脂を主成分として用いられる材料などが挙げられる。
【0027】 本考案の包装用構成体は、基材のポリエステルフィルムに印刷を施した後、ア ルミニウム箔及び/又は紙のラミネートを行い包装用構成体とするものが好まし い。アルミニウム箔と紙は、包装用構成体に用いる場合、どちらか一方だけをラ ミネートしてもよいし、又はアルミニウム箔、紙の両方をラミネートしても構わ ない。また、アルミニウム箔、紙両方ともラミネートする場合は、そのラミネー ト順序は、特に規定されず、ポリエステルフィルム/接着剤/アルミニウム箔/ 接着剤/紙、或いはポリエステルフィルム/接着剤/紙/接着剤/アルミニウム 箔と、どちらでも可能である。ポリエステルフィルム基材は、印刷、ラミネート 加工を行うため、その面をコロナ処理を施しておくことが好ましい。また、ラミ ネート方法は、通常の包装用構成体を作成する際のラミネート方法を用いること ができる。例えば、接着剤を使用するドライラミネーションや、ポリエチレンを 押し出すと同時にラミネートを行う押し出しラミネーションが一般的に用いられ る。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本考案を更に詳しく説明するが、本考案は、これらの 実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、包装用構 成体の引き裂き強度、折り曲げ角度及びヒートシール強度は下記の試験方法によ り評価した。
【0029】 (1)引き裂き強度:包装用構成体を裁断して、長方形の構成体小片を作製し、 構成体小片の一端を挟んで、その両面から粘着テープを貼付して引き裂き試験用 の試験構成体を作製した。図6に試験構成体の構成を示す。図6において、10 は構成体小片であり、20は粘着テープ(株式会社スリオンテック製ポリエステ ル粘着テープ6200)である。また、構成体小片のサイズは、10cm(図6 中a)×7cm(b)であり、粘着テープのサイズは、10cm(d)×5cm (c)であり、粘着テープにより両面から挟まれた構成体小片のサイズは、5c m(e)×5cm(c)である。また30は、張り合わせた粘着テープに入れた 切れこみ(ノッチ)である。さらに、図6中矢印は、構成体小片のMD方向(ロ ール長さ方向を意味する)を表す。ノッチ30は、構成体小片を挟んでいない部 分の粘着テープに、構成体小片のMD方向と平行に入れた切れこみであり、構成 体にノッチが入らないようにして作製したものである。
【0030】 該試験構成体を、引張試験機(株式会社オリエンテック製、商品名テンシロン )により、ノッチの両側の粘着テープをそれぞれ反対方向へクロスヘッドスピー ド300mm/分で引っ張り、試験構成体が引裂かれる際の最大強度(引き裂き 強度)(g)を測定し、手切れ性を評価した。手切れ性は、引き裂き強度が10 0g未満、或いは700gを超える値を不可とした。
【0031】 (2)折り曲げ角度:包装用構成体を裁断して、長方形の構成体小片(60mm (図7中f)×70mm(g+h))を作製し、構成体小片の一端から10mm (h)を折り返した後、折り返した部分を挟んで、ガラス板を構成体小片上に載 置し、さらにガラス板の上に2kg重の重りを、60秒間載置して荷重(F)を かけた。重り及びガラス板を除去した後、10秒経過後、折り返し部分の跳ね返 りの角度(折り曲げ角度)(°)を測定し、デッドフォールド性の評価値とした 。図7(a)に構成体小片の構成を示す。図7(b)において、40は構成体小 片であり、50はガラス板(60mm×60mm、厚み2mm)であり、60は 重りである。また、Fは荷重で、矢印は荷重方向を表す。
【0032】 図7(c)は、重り及びガラス板を除去した後、10秒経過後の構成体小片の 状態を表す断面図であり、Dは折り返し部分の跳ね返りの角度(折り曲げ角度) (°)を表す。デッドフォールド性は、跳ね返りの角度が50°以下の場合は良 好である。
【0033】 (3)ヒートシール強度:包装用構成体を裁断して、長方形の構成体小片の2枚 を作製し、該小片のそれぞれヒートシール層面を互いに密着させて、1kg/c m、150℃の条件で1秒間ヒートシールした後、15mm幅にカットして試 験構成体片を作成した。該試験構成体片の2枚の構成体の各端部を引張試験機( 株式会社オリエンテック製、商品名テンシロン)により、それぞれ反対方向にク ロスヘッドスピード300mm/分の速さで引張り、最高剥離強度をヒートシー ル強度とした。また、ヒートシール性は、引張試験を3回行い、得られた測定値 の平均値で表し、評価した。ヒートシール性は、ヒートシール強度が80g/1 5mm幅以上の場合は良好であり、30g/15mm幅以下の場合は不良である と判断される。
【0034】 実施例1 図4に示すような包装用構成体を作成した。基材フィルム(1)として、ポリ エステルフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、K200タイプ6 E、フィルム厚み6μm)を用い、その両面に坪量35g/mの純白ロール紙 (21)をドライラミネートした。さらに、その上に、厚み7μmのアルミニウ ム箔(22)をドライラミネートし、包装用構成体を作製した。次いで、得られ た包装用構成体について、引き裂き強度、折り曲げ角度を測定した。その結果を 表1に示す。
【0035】 実施例2 実施例1において、基材として、ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、 T4100、フィルム厚み9μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして 包装用構成体を作製し、引き裂き強度、折り曲げ角度を測定した。その結果を表 1に示す。
【0036】 実施例3 図5に示すような包装構成体を作成した。実施例1で用いた基材フィルム(1 )、純白ロール紙(21)、アルミニウム箔(22)を用い、基材(1)の片面 に、別に調製したヒートシール用溶液を、乾燥塗布量で1.0g/mになるよ うに塗布した後、乾燥してヒートシール層(4)を形成し、別の片面上に純白ロ ール紙(21)とアルミニウム箔(22)を順次ドライラミネートしたこと以外 は、実施例1と同様にして、包装用構成体を作製し、その引き裂き強度、折り曲 げ角度及びヒートシール強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0037】 なお、ヒートシール層用溶液は、次のようにして調製した。すなわち、飽和共 重合熱可塑性ポリエステル樹脂(日本合成化学(株)製、ニチゴポリエスターT P220、ガラス転移温度70℃)をトルエン/MEK=1/1の混合溶剤に固 形分濃度10重量%になるように溶解し、さらにイソシアネート(日本ポリウレ タン、コロネートL)をポリエステル樹脂100重量部に対して5重量部と、平 均粒径1.5μmのアクリル樹脂を、アンチブロッキング剤としてポリエステル 樹脂100重量部に対して0.4重量部を加えて溶解することによって調製した 。
【0038】 比較例1 実施例1において、基材としてのポリエステルフィルムの厚みを12μmにし たこと以外は、実施例1と同様にして、包装用構成体を作製し、その引き裂き強 度、折り曲げ角度を測定した。その結果を表1に示す。
【0039】 比較例2 実施例1において、基材としてのポリエステルフィルムの替わりに、2軸延伸 されたポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業株式会社製、商品名DI、フ ィルム厚み20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、包装用構成 体を作製し、その引き裂き強度、折り曲げ角度を測定した。その結果を表1に示 す。
【0040】
【表1】
【0041】 表の結果から明らかなように、実施例1〜3の包装用構成体は、いずれも引き 裂き強度が230〜470gであり、手切れ性が良く、また折り曲げ角度が35 °であって、デッドフォールド性が優れ、包装用構成体として優れた性能を示し た。さらに、実施例3の包装用構成体は、ヒートシール強度が200g/15m m幅であって、優れたヒートシール性を示した。これに対して、比較例1及び比 較例2の包装用構成体は、手切れ性評価の引き裂き強度が極めて大きく、またデ ッドフォールド性評価の折り曲げ角度も大きいことから、劣るものであった。
【0042】
【考案の効果】
本考案の構成体は、手切れ性に優れ、且つデッドフォールド性に優れる構成体 であり、供給不安があるセロハンに塩素系樹脂をコーティングした防湿セロハン や、Kコートセロハンを用いた構成体の代替が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の包装用構成体の一例の断面図である。
【図2】本考案の包装用構成体の一例の断面図である。
【図3】本考案の包装用構成体の一例の断面図である。
【図4】本考案の実施例1の包装用構成体の断面図であ
る。
【図5】本考案の実施例3の包装用構成体の断面図であ
る。
【図6】引き裂き強度試験方法の説明図である。
【図7】折り曲げ角度試験方法の説明図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 アルミニウム箔及び/又は紙 21 純白ロール紙 22 アルミニウム箔 3 接着剤層 4 ヒートシール層 10、40 構成体 20 粘着テープ 30 ノッチ 50 ガラス板 60 重り

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが3μm以上11μm未満であるポ
    リエステルフィルムからなる基材と、該基材の少なくと
    も片面にラミネートしてなるアルミニウム箔及び/又は
    紙とを含み、手切れ性を示す引き裂き強度が500g以
    下であり、かつデッドフォールド性を示す折り曲げ角度
    が50°以下であることを特徴とする手切れ性及びデッ
    ドフォールド性に優れた包装用構成体。
  2. 【請求項2】 アルミニウム箔は、厚みが3〜10μm
    であることを特徴とする請求項1記載の包装用構成体。
  3. 【請求項3】 紙は、坪量が20〜100g/mであ
    ることを特徴とする請求項1記載の包装用構成体。
  4. 【請求項4】 基材は、片面にヒートシール層を有して
    おり、その反対面にアルミニウム箔及び/又は紙がラミ
    ネートされてなることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の包装用構成体。
  5. 【請求項5】 ヒートシール層は、厚みが0.2〜5μ
    mであることを特徴とする請求項4記載の包装用構成
    体。
  6. 【請求項6】 ヒートシール層は、ガラス転移温度又は
    融点が40〜120℃であることを特徴とする請求項4
    又は5のいずれかに記載の包装用構成体。
  7. 【請求項7】 ヒートシール層は、ヒートシール強度が
    80g/15mm幅以上であることを特徴とする請求項
    4乃至6のいずれかに記載の包装用構成体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019038182A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 大日本印刷株式会社 手切り開封用低吸着性積層体と、該積層体を用いた包装材料及び包装体

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JP2019038182A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 大日本印刷株式会社 手切り開封用低吸着性積層体と、該積層体を用いた包装材料及び包装体

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