JP3072893U - 雨樋取付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】安全に修繕作業を行なえる雨樋取付け装置を提
供すること。 【解決手段】勾配屋根に取り付け固定される固定片２と
これにより垂直に垂下する支承片３とで構成された略く
字形の固定金具１と、支承片に上下方向にスライド可能
に垂直片５をねじ止めしたＬ字形の中間金具４と、中間
金具の水平の脚片８上にスライド可能にねじ止めした雨
樋固定用のコ字形の雨樋受金具１０とを備え、該固定金
具の支承片と中間金具の垂直片とを止め付けするねじ６
のナット１３を該雨樋受金具側に設けて締め付けした。
中間金具の垂直片の雨樋金具の立ち上がり部１０ａの上
方の位置に透孔１２を形成し、該透孔と固定金具の支承
片に形成した長孔１１とに該ねじを挿通し、該ナットを
蝶ナットで構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、勾配屋根の軒下に雨樋を取付けするために使用される雨樋取付け装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図１に示すように、軒下に略コ字状の雨樋取付け装置ａを設け、これに 雨樋ｂを乗せることが一般的に行われており、該雨樋取付け装置ａは複数の金具 をスライド可能に組み合わせて構成され、勾配を持つ屋根ｃに固定した固定金具 ｄに対して雨樋ｂの取付け位置を上下左右に調整するために、中間金具ｅと雨樋 受け金具ｆをスライド可能に取付けて構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

該固定金具ｄと金具ｅ、ｆの取付けは、通常は、ねじと蝶ナットの締め付けで 行われており、その蝶ナットは雨樋ｂを載せるための妨げにならないように固定 金具ｄの外側で雨樋受け金具ｆとは反対側の軒下に位置して設けられている。 建築中の家屋は、これに沿って足場が設けられているので、固定金具ｄを屋根 ｃに取付けたのち軒下の位置の蝶ナットを締め付けする作業は簡単に行なえる。 しかし、完工後に雨樋や雨樋取付け装置などを修繕する場合は、足場などがな い状態であるため屋根勾配が５°程度のときには作業員が屋根に登り、屋根上か ら修繕作業を行なっているが、軒下に破風ｇが存在すると蝶ナットを締め付けす るために手を差し込むことが困難で、作業の安全性が悪くなる欠点があった。 本考案は、安全に修繕作業を行える雨樋取付け装置を提供することを目的とす るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、勾配屋根に取付け固定される固定片とこれより垂直に垂下する支 承片とで構成された略く字形の固定金具と、該支承片に上下方向にスライド可能 に垂直片をねじ止めしたＬ字形の中間金具と、該中間金具の水平の脚片上にスラ イド可能にねじ止めした雨樋固定用のコ字形の雨樋受け金具とを備え、該固定金 具の支承片と中間金具の垂直片とを止め付けするねじのナットを該雨樋受金具側 に設けて締め付けすることにより、上記の目的を達成するようにした。 該中間金具の垂直片の雨樋金具の立ち上がり部の上方の位置に透孔を形成し、 該透孔と該固定金具の支承片に形成した長孔とに該ねじを挿通し、該ナットを蝶 ナットで構成することが好ましく、該雨樋受金具に設けた長孔と該中間金具の水 平の脚片に設けた透孔とにねじを挿通させ、該脚片の下面で該ねじを蝶ナットで 締め付けしても、上記の目的は的確に達成できる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図面に基づき本考案の実施の形態を説明すると、図２及び図３に於いて、符号 １は、勾配屋根にボルトなどで取付け固定される固定片２と、これより垂直に垂 下する支承片３とで構成された略く字状に屈曲された固定金具を示し、該支承片 ３にＬ字形の中間金具４の垂直片５を上下方向にスライド可能にねじ６によりね じ止めする。 合成樹脂等の雨樋７は、該中間金具４の水平の脚片８に水平方向へスライド可 能にねじ９によりねじ止めした雨樋固定用コ字形の雨樋受金具１０内に取付けさ れる。 該垂直片５のスライドを可能にするため、該支承片３に長さ方向に延びる長孔 １１を形成すると共に該垂直片５に透孔１２を形成し、該長孔１１と透孔１２に 膨大した係止頭部６ａを有するねじ６を挿通させ、蝶ナット１３により締め付け 固定されるが、該蝶ナット１３を該固定金具１の内側の雨樋受金具１０が設けら れる側すなわち軒下とは反対側に設けるようにし、これにより屋根に上がった作 業員が該蝶ナット１３を締め付け或いは緩めて雨樋取付け装置の修繕を安全に行 なえるようになる。 また、該雨樋受金具１０のコ字状の立ち上がり１０ａの上方の位置と対応した 垂直片５の位置に、該透孔１２を形成し、該蝶ナット１３の旋回を行なえるよう にした。 該雨樋受金具１０の中間部１４に形成した透孔１５と、中間金具４の水平の脚 片８に形成した長孔１６とにねじ９を下方に向けて挿通し、これにも蝶ナット１ ８を螺着し、その締め付けにより該雨樋受金具１０を該脚片８に沿った任意の位 置に固定できるようにした。 該雨樋受金具１０の端部には、雨樋７の縁を押さえ込むための予め曲げ込まれ た係止具１９と、雨樋７を載せたのちに曲げ込まれる押さえ片２０を設けた。

【０００６】

【考案の効果】

以上のように本考案によるときは、勾配屋根に取付け固定される固定金具の支 承片に、上下方向にスライド可能に中間金具の垂直片をねじ止めし、該中間金具 の水平の脚片上にスライド可能に雨樋受金具をスライド可能に取付け、該固定金 具の支承片と中間金具の垂直片とを止め付けするねじのナットを該雨樋受金具側 に設けて締め付けしたので、屋根上から作業員が該ナットを操作して安全に修理 作業を行なえる効果があり、該中間金具の垂直片の雨樋金具の立ち上がり部の上 方の位置に透孔を形成し、該透孔と上記固定金具の支承片に形成した長孔とに該 ねじを挿通し、該ナットを蝶ナットで構成することにより、雨樋の上下の調整を 妨げることなく安全に修理作業を行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の雨樋取付け装置の側面図

【図２】本考案の実施の形態を示す分解斜視図

【符号の説明】

１ 固定金具 ２ 固定片 ３ 支承片 ４ 中間金具 ５ 垂直片 ６、９ ねじ ７ 雨樋 ８ 脚片 １０ 雨樋受金具 １０ａ 立ち上がり部 １１、１６ 長孔 １２、１５ 透孔 １３、１８ 蝶ナット １４ 中間部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】勾配屋根に取付け固定される固定片とこれ
   より垂直に垂下する支承片とで構成された略く字形の固
   定金具と、該支承片に上下方向にスライド可能に垂直片
   をねじ止めしたＬ字形の中間金具と、該中間金具の水平
   の脚片上にスライド可能にねじ止めした雨樋固定用のコ
   字形の雨樋受金具とを備え、該固定金具の支承片と中間
   金具の垂直片とを止め付けするねじのナットを該雨樋受
   金具側に設けて締め付けしたことを特徴とする雨樋取付
   け装置。
2. 【請求項２】上記中間金具の垂直片の雨樋金具の立ち上
   がり部の上方の位置に透孔を形成し、該透孔と上記固定
   金具の支承片に形成した長孔とに上記ねじを挿通し、上
   記ナットを蝶ナットで構成したことを特徴とする請求項
   １に記載の雨樋取付け装置。
3. 【請求項３】上記雨樋受金具に設けた長孔と上記中間金
   具の水平の脚片に設けた透孔とにねじを挿通させ、該脚
   片の下面で該ねじを蝶ナットで締め付けしたことを特徴
   とする請求項１に記載の雨樋取付け装置。