JP3072733B2 - 同期化されたクロック信号を生成するための方法及び装置 - Google Patents

同期化されたクロック信号を生成するための方法及び装置

Info

Publication number
JP3072733B2
JP3072733B2 JP11000049A JP4999A JP3072733B2 JP 3072733 B2 JP3072733 B2 JP 3072733B2 JP 11000049 A JP11000049 A JP 11000049A JP 4999 A JP4999 A JP 4999A JP 3072733 B2 JP3072733 B2 JP 3072733B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clock signal
signal
signals
phase difference
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11000049A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11259167A (ja
Inventor
ダニエル・マーク・ドレプス
ロバート・ポール・マスレイド
ジョン・ステファン・ミューイッチ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Publication of JPH11259167A publication Critical patent/JPH11259167A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3072733B2 publication Critical patent/JP3072733B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/07Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop using several loops, e.g. for redundant clock signal generation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F1/00Details not covered by groups G06F3/00 - G06F13/00 and G06F21/00
    • G06F1/04Generating or distributing clock signals or signals derived directly therefrom
    • G06F1/10Distribution of clock signals, e.g. skew

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連する特許出願】本願は、その譲受人に譲渡され且
つ米国特許商標庁において出願済みの以下の米国特許出
願に関連している。"Method and Apparatus for Phase
Rotation in a Phase Locked Loop" と題する、199
8年1月7日出願の米国特許出願第004133号(出
願人の整理番号:AT9−96−195);及び"A Clo
ck Generation Apparatus and Method for CMOS Microp
rocessors Using a Differential SAW Oscillator" と
題する、1996年10月31日出願の米国特許出願第
742220号(出願人の整理番号:AT9−96−1
66)。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に集積回路技術
に係り、更に詳細に説明すれば、CMOSマイクロプロ
セッサの集積回路内で利用するのに適したクロック生成
装置に係る。
【0003】
【従来の技術】動的回路を利用した集積化マイクロプロ
セッサ回路を設計する際には、低いジッタを有する回路
を採用することが極めて望ましい。「ジッタ」とは、信
号内の振動又は変動を意味する。特に集積回路装置内で
は、ジッタは、電源雑音及び基板雑音によって発生し、
信号の振幅又は位相の何れかにおける短時間の不安定性
として現れる。かくて、ジッタは、クロック・エッジの
生起時における不確実性として記述することができる。
一般に、集積回路装置内では、2種類のジッタ(正及び
負のジッタ)に遭遇する。負のジッタは、一のクロック
・エッジがその理想的な時点よりも進んでいる度合いを
表す時間量である。これに対し、正のジッタは、一のク
ロック・エッジがその理想的な時点よりも遅れている度
合いを表す時間量である。クロック・ソースの負のジッ
タは、マイクロプロセッサ・システムの使用可能なサイ
クル時間を減少させるように作用する。
【0004】ジッタの重要性を表す1つの例を挙げる
と、位相同期ループ(PLL)を利用した高解像度のグ
ラフィック表示装置については、PLLのジッタ性能が
システム性能を制限するということがある(PLLは、
一の基準信号と特定の位相関係にある一の出力信号を維
持するために、帰還を利用するような回路又はシステム
である)。かかるPLLに見られるジッタ問題の主要な
原因は電源雑音の結合であり、そしてこのことは、同一
の装置上に複数の低電源電圧及び複数のクロック・シン
セサイザが存在するときに著しい。
【0005】マイクロプロセッサ・クロック信号を生成
するのにPLLを利用することは、当該技術分野では周
知である。高性能のマイクロプロセッサと同じチップ上
に搭載したPLLについては、デジタル回路の電源スイ
ッチング雑音が出力ジッタの主要な雑音源となる。他
方、低電力のPLLについては、PLLの電圧制御発信
器における金属酸化物シリコン装置の固有雑音が第2の
ジッタ源となる。この雑音は、電力消費の増加によって
減少させることができる。低電圧のアナログ回路を得る
ためには、比較的幅の広い装置を利用することによっ
て、即ち電源電圧とアナログ・ノードとの間の寄生容量
を大きくすることによって、MOS装置の飽和電圧を減
少させなければならない。この比較的大きな寄生容量
は、同じ電流消費についての電源雑音除去量を減少させ
るように作用する。かくて、マイクロプロセッサ・クロ
ック信号を生成するためにPLLを利用する際の問題と
は、制限されたジッタ、低い電源電圧及び低い電力消費
の要件を全体として満足するようなPLLを設計するこ
とである。PLLを基礎とするシステムにおけるジッタ
の改善にも拘わらず、前述の問題は、PLLの応用の困
難性を表している。
【0006】弾性表面波(SAW)発信器がPLLの応
用に魅力的であると考えられている所以は、SAW発信
器が非常に高い周波数で動作するだけでなく、例えば高
々10ピコ秒程度のジッタを有することからも明らかな
ように、正確な周波数仕様を満足するように製造するこ
とができる、という点にある。しかしながら、通常のア
ナログ形式のPLLは、例えば200ピコ秒程度の、比
較的大きなジッタを有する電圧制御発信器を含んでい
る。かくて、SAW発信器を通常のPLLと組み合わせ
ると、PLLの電圧制御発信器の比較的大きなジッタ
が、これよりもずっと小さいSAW発信器のジッタに追
加されることになる。
【0007】前掲の1つ以上の関連出願は、通常のアナ
ログ形式のPLLの代わりに、デジタル同期ループと結
合したSAW発信器を開示している。本明細書及び前掲
の関連出願の明細書中に現れている「デジタル同期ルー
プ(DLL)」という用語は、通常のDLLとは異なっ
た意味で使用されている。一般に、通常の意味で使用さ
れている「DLL」という用語は、特別の種類のPLL
を表している。全てのPLLと同様に、このDLLは、
周期的信号を生成するとともに、一の帰還信号に基づい
て周期的信号の位相を調整するための回路を含んでい
る。この帰還信号は、少なくとも部分的に周期的信号そ
れ自体から得られる。通常のDLLでは、その帰還経路
内に一のデジタル遅延要素が設けられている。即ち、デ
ジタル論理要素の論理的状態によって制御される個別ス
テップの間に、このデジタル遅延要素の遅延量が調整さ
れるのである。このデジタル遅延要素は、位相調整のた
めに使用される。その一層詳細な背景については、米国
特許第5422776号及び第5610548号を参照
されたい。本発明及び関連発明のDLLでは、位相調整
はデジタル的に制御されるが、単にデジタル遅延要素の
遅延量を調整するだけで位相調整が制御されるのではな
い。
【0008】オンチップ・クロックに応用するために、
前掲の関連出願に開示されているSAW発信器を包含し
たDLL(SAW/DLL結合体)は、400MHzの
マシン・サイクルに対する0.4%の固有動作ジッタに
基づいて、負のジッタをほぼ10ピコ秒まで減少させる
ことができる。これに対し、通常のアナログ形式のPL
Lは、400MHzのマシン・サイクルに対する8%の
ジッタに基づいて、ほぼ200ピコ秒の負のジッタを有
する。
【0009】他方、正のジッタは、このSAW/DLL
結合体については、数百ピコ秒の範囲ですら、その生起
頻度が非常に小さい。このように、正のジッタが極めて
稀にしか生起せず、しかもSAW発信器の基本周波数を
非常に高い精度で指定することができるために、オンチ
ップ・クロック信号のソースについては、正のジッタは
全く問題とならないのである。即ち、このクロック信号
の結果的な周波数は、400MHzにおいて長期間にわ
たって安定であるから、オンチップの応用に十分に適し
ている。
【0010】通常のPLLを前掲の関連出願に従ったS
AW/DLL結合体で置き換えると、内部チップ・クロ
ック信号のジッタを実質的に改善することができるが、
その場合には、チップ間インタフェースについて追加の
問題が残ることになる。これらの問題に対処するための
代替方法は、非同期式のチップ間インタフェースを使用
することである。しかし、かかる非同期式インタフェー
スの準安定性問題を解決するには、データを再同期化す
るためのパイプライン式ラッチを要するのが普通であ
る。これらのラッチは、受け入れることができない余分
の待ち時間を導入することがあるので、解決手段として
好ましくない。
【0011】かくて、かかるSAW/DLL結合体を基
礎とするクロック信号用のチップ間経路に関連する正の
ジッタのペナルティを減少させることについて、明白な
要請が存在する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前述の要請に応えるために、高速の超小型電子装置
にとって広い範囲で有用なクロック生成装置を提供する
ことにある。本発明の前記及び他の目的は、以下に説明
するようにして達成される。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形式は、
同期化クロック信号を供給するための方法に向けられて
いる。この方法は、一の基準クロック信号に対し時間的
に変動する位相差を有する第1及び第2の複数の信号を
それぞれ生成するステップと、前記第1の複数の信号か
らの第1の一連の信号によって第1のクロック信号を供
給するステップと、前記第2の複数の信号からの第2の
一連の信号によって第2のクロック信号を供給するステ
ップとを含み、前記第1の一連の信号が第1の位相差
(即ち、位相誤差)に応答して互いに連続しており、前
記第2の一連の信号が第2の位相差に応答して互いに連
続しており、また前記第1の一連の信号が前記第2の位
相差にも応答することを特徴としている。
【0014】他の側面において、前記第1の一連の信号
は、第1の方向における前記第2の位相差に応答する。
更に、前記第2の複数の信号間のスイッチングは、第2
の方向における前記第2の位相差に応答して行われる。
【0015】更に他の側面において、前記第1の位相差
は、前記第1のクロック信号と前記基準クロック信号と
の間の位相差である。また、前記第2の位相差は、前記
第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の
位相差である。
【0016】他の形式において、本発明は、同期化クロ
ック信号を供給するための装置に向けられている。この
装置は、一の基準クロック信号に対し時間的に変動する
位相差を有する第1及び第2の複数の信号をそれぞれ生
成するための生成手段と、第1の位相差に応答して、前
記第1の複数の信号からの第1の一連の信号によって、
第1のクロック信号を供給するための第1の同期化手段
と、第2の位相差に応答して、前記第2の複数の信号か
らの第2の一連の信号によって、第2のクロック信号を
供給するための第2の同期化手段とを備え、前記第1の
同期化手段が前記第2の位相差にも応答するようにした
ことを特徴としている。
【0017】他の側面において、前記第1の同期化手段
は、第1の方向にある前記第2の位相差に応答する。ま
た、前記第2の同期化手段は、第2の方向にある前記第
2の位相差に応答する。更に、前記第1の位相差は、前
記第1のクロック信号と前記基準クロック信号との間の
位相差である。また、前記第2の位相差は、前記第1の
クロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相差
である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には、本発明を実現可能なパ
ーソナル・コンピュータ・システムの外観斜視図が示さ
れている。パーソナル・コンピュータ10の内部には、
システム・ユニット12、ビデオ表示端末14、英数字
キー及び他のキーを有する英数字入力装置(キーボード
16)、マウス18が実現されている。コンピュータ1
0には、トラックボール又はスタイラスのような追加の
入力装置(図示せず)も含めることができる。コンピュ
ータ10は、適当な任意のコンピュータを使用して実現
することができる。
【0019】図示の実施例はパーソナル・コンピュータ
を含むものとして説明されているが、高機能ワークステ
ーションやミニコンピュータ等の、他の形式のデータ処
理システムでも本発明の推奨実施例を実現することがで
きる。また、パーソナル・コンピュータ10は、その動
作を指示するための、機械可読媒体内に存在するグラフ
ィカル・ユーザ・インタフェースを含んでいることが好
ましい。
【0020】図2には、コンピュータ10内にある選択
された構成要素のブロック図が示されている。システム
・バス20は、コンピュータ10の内部にある種々の構
成要素を相互接続するとともに、これらの構成要素間の
通信を確立するためのものである。例えば、システム・
バス20には、数値計算用のコプロセッサ24を有する
マイクロプロセッサ(MPU)22が接続されている。
同様に、システム・バス20に接続された直接メモリ・
アクセス(DMA)制御装置26は、大量のI/Oデー
タを転送する際に、種々の周辺装置がMPU22からの
サイクルを専有又は盗用することを可能にする。
【0021】システム・バス20には、読み取り専用メ
モリ(ROM)28及びランダム・アクセス・メモリ
(RAM)30も接続されている。ROM28は、MP
U22のアドレス空間のうち640K〜1メガバイトの
範囲にマップされている。同様に、システム・バス20
に接続されているCMOS−RAM32は、システム構
成情報を保持する。適当な任意の機械可読媒体(例え
ば、RAM30、ROM28、磁気ディスケット又は光
ディスク)は、コンピュータ10のグラフィカル・ユー
ザ・インタフェースを保持することができる。
【0022】システム・バス20に接続されているメモ
リ制御装置34、バス制御装置36及び割り込み制御装
置38は、システム・バス20を通して種々の周辺装
置、アダプタ間で授受されるデータ流の制御を援助する
ように機能する。また、図1のシステム・ユニット12
は、図2に例示されている種々のI/O制御装置(キー
ボード/マウス制御装置40、ビデオ制御装置42、パ
ラレル制御装置44、シリアル制御装置46及びディス
ケット制御装置48)を含んでいる。キーボード/マウ
ス制御装置40は、キーボード50及びマウス52用の
ハードウェア・インタフェースを提供する。
【0023】ビデオ制御装置42は、ビデオ表示端末5
4用のハードウェア・インタフェースを提供する。パラ
レル制御装置44は、プリンタ56のような周辺装置用
のハードウェア・インタフェースを提供する。シリアル
制御装置46は、モデム58のような周辺装置用のハー
ドウェア・インタフェースを提供する。ディスケット制
御装置48は、フロッピ・ディスク・ユニット60用の
ハードウェア・インタフェースを提供する。MPU22
に関連して、タッチ・スクリーン又は音声制御のような
他の技術も利用することができる。ハード・ディスク・
ユニット64用のハードウェア・インタフェースを提供
する、ディスク制御装置62のような拡張カードも、シ
ステム・バス20に追加的に接続することができる。空
きスロット66が設けられているのは、図1のシステム
・ユニット12に対し、他の周辺装置やアダプタを事後
的に追加できるようにするためである。システム・ユニ
ット12を他のデータ処理システムのネットワークに結
合するために、ネットワーク・カード67をシステム・
バス20に追加することができる。図2に示されたハー
ドウェア構成が特定のアプリケーションに応じて変わる
ことは、当業者にとって自明の事項に属する。例えば、
前述のハードウェアに加えて又はそれに代えて、(光デ
ィスク媒体、オーディオ・アダプタ、PAL又はEPR
OMのようなチップ・プログラミング装置等の)他の周
辺装置を利用することができる。種々の実施例では、前
述の構成要素のうち任意の又は全てのもの及びこれに関
連するハードウェアを利用することができる。しかしな
がら、特定の実現形態に従った種々の目的のために、前
述のシステムの任意の構成を利用可能であることに留意
すべきである。
【0024】図3は、本発明の推奨実施例に従った複数
のDLLを結合するための自己同期式位相遅延システム
100を例示する高水準のブロック図である。システム
100は、これらの複数のDLLの位相調整が一の同期
点において同時に生ずるように制御するためのものであ
る。
【0025】システム100は、独立的に動作する複数
のDLLに関連する処の、位置合わせされていない位相
調整に対するタイミング・ペナルティを減少させる。通
常のペナルティは、チップ間経路の時間を増加させる。
図3の構成では、SAW発信器104が第2の基準信号
をマイクロプロセッサ・チップ102に送信する。ま
た、このチップ102は、システムバス・クロック10
6からシステム・バス110を介して第1の基準信号を
受信する。マイクロプロセッサ・チップ102には、オ
フチップ・メモリ(チップ)108が結合されている。
マイクロプロセッサ・チップ102は、所与のコンピュ
ータ・システムのCPU又はMPUを、単一又は少数の
半導体チップ上に実現したものである。例えば、マイク
ロプロセッサ・チップ102は、図2に示されているM
PU22と同等のMPUとすることができる。
【0026】マイクロプロセッサ・チップ102は、複
数チップのマイクロプロセッサ・システム(例えば、複
数チップの単一プロセッサ、オフチップ・メモリを備え
た単一プロセッサ又は多重プロセッサ構成)の一部とし
て含まれることもある。システムバス・クロック106
からの第1の基準信号は、システム・バス110を介し
てマイクロプロセッサ・チップ102に供給される。S
AW発信器104は、水晶のような適当な振動材に基づ
く水晶発振器とすることができる。オフチップ・メモリ
108は、マイクロプロセッサ・チップ102に関連し
て利用するための、キャッシュ・メモリ領域のような補
助メモリを提供することができる。マイクロプロセッサ
・チップ102及びオフチップ・メモリ108の組み合
わせは、多重プロセッサの基本構造を提供する。
【0027】図4は、本発明の推奨実施例に従った複数
のDLLを結合するための自己同期式位相遅延システム
112を例示する詳細ブロック図である。図3及び図4
の構成要素のうち同じ構成要素には、同じ参照番号がそ
れぞれ付されている。また、図4に示されている種々の
機能ブロックの詳細は、前掲の関連出願に記述されてい
る。SAW発信器104は、800.4MHzのSAW
発信器であることが好ましい。マイクロプロセッサ・チ
ップ102に含まれている第1のDLL回転手段118
は、SAW発信器104からの第2の基準信号を受信す
る。第2のDLL回転手段116も、SAW発信器10
4からの第2の基準信号を受信する。
【0028】回転手段116及び118は、SAW発信
器104からの第2の基準信号に応答して多数の信号を
生成する。後述のように、これらの信号は、一のクロッ
ク用のソース信号として使用される。図5を参照して後
述する実施例では、各回転手段が4つの信号を生成す
る。これらの信号のうち、各回転手段が生成する第1の
信号は第2の信号よりも1/4サイクル(位相)進んで
おり、第2の信号は第3の信号よりも1/4サイクル進
んでおり、第4の信号は第3の信号よりも1/4サイク
ル進んでいる。各回転手段の各出力時点において、前記
4つの信号のうち1つがソース信号として選択される。
かかるソース信号の選択は、順次に行われるようになっ
ている。即ち、第1の信号の後に第2の信号が選択さ
れ、第2の信号の後に第3の信号が選択され、以下同様
である。従って、各回転手段から出力するように選択さ
れたソース信号における変更を指すために、「回転」と
いう用語を使用することにする。というのは、4つの可
能なソース信号からの選択は、1−2−3−4−1・・
・の順に回転式に行われるからである。また、各回転手
段から出力するように選択されたソース信号におけるこ
のような変更を指すために、「ストール」という用語も
使用することにする。というのは、前記4つの信号の各
々は先行する信号に対しそれぞれ1/4サイクル遅れて
いるために、第1の信号等から第2の信号等にスイッチ
する場合には、各回転手段の出力において遅れ方向に1
/4サイクルのシフトが殆ど瞬時に現れるからである。
【0029】第1のDLL回転手段118は、第1のク
ロック信号をクロック分周器130に供給し、このクロ
ック分周器130は、第1のクロック信号を予定の倍
数、例えば2の倍数で分周することにより、「メモリ・
クロック」信号、即ちオフチップ・メモリ108用のク
ロック信号を供給する。
【0030】第2のDLL回転手段116は、第2のク
ロック信号をバッファ126に供給し、このバッファ1
26は、バッファされたクロック信号をクロック分配シ
ステム128に供給する。クロック分配システム128
は、バッファされたクロック信号、即ち「マイクロプロ
セッサ・クロック」信号を、クロック分配システム12
8の全体を通して分配する。
【0031】位相修正制御回路120からの出力は、第
1及び第2のDLL回転手段118、116にそれぞれ
入力される。第2の位相検出器132からの制御信号
は、第2のデジタル・フィルタ122に供給される。第
2のデジタル・フィルタ122からの制御信号は、位相
修正制御回路120に供給される。第1の位相検出器1
34からの制御信号は、第1のデジタル・フィルタ12
4に供給される。また、第1のデジタル・フィルタ12
4からの制御信号は、位相修正制御回路120に供給さ
れる。
【0032】第2の位相検出器132は、クロック分配
システム128を通して、第2のDLL回転手段116
からの第2のクロック信号を受信する。第1の位相検出
器134は、システムバス・クロック106から第1の
基準信号を受信する。バッファ136は、分周器130
からのクロック信号を、第2及び第1の位相検出器13
2、134にそれぞれ供給する。
【0033】オフチップ・メモリ108に含まれている
バッファ142は、バッファ138及び146を介し
て、分周器130からのクロック信号を受信する。ま
た、バッファ146からの出力は、クロック分配システ
ム148にも結合されている。
【0034】図4に全体として示されている自己同期式
位相遅延システム112は、第1及び第2のDLL回転
手段118、116からの第1及び第2のクロック信号
を統一的に制御することを可能にする。即ち、第1及び
第2のクロック信号を、クロック分配システム128及
び(マイクロプロセッサ・チップ102とオフチップ・
メモリ108との間の)チップ間経路を通して、位相修
正制御回路120に帰還することにより、第1及び第2
のクロック信号を互いに同期化するとともに、これをシ
ステムバス・クロック106からの第1の基準信号とも
同期化する、ということである。
【0035】システムバス・クロック106からの第1
の基準信号及びメモリ・クロック信号は、次のようにし
て位相ロックされる。即ち、第1の位相検出器134
は、システムバス・クロック106からの第1の基準信
号と(分周器130によって分周され且つチップ間経路
によって遅延された第1のクロック信号から得られた)
メモリ・クロック信号との間の位相差を検出し、その検
出結果に応じた位相誤差信号を第1のデジタル・フィル
タ124に供給する。この第1のデジタル・フィルタ1
24は、かかる位相誤差信号を積分して、その値に応じ
た制御信号を位相修正制御回路120に供給する。この
場合、位相修正制御回路120は、第1の回転手段11
8を通して、メモリ・クロック信号のストールを制御す
る。
【0036】マイクロプロセッサ・クロック信号及びメ
モリ・クロック信号は、メモリ・クロック信号用のソー
スが回転されるたびにマイクロプロセッサ・クロック信
号用のソースを回転することによって、互いに同期化さ
れるようになっている。即ち、第2の位相検出器132
は、マイクロプロセッサ・クロック信号(第2の回転手
段116の出力)とメモリ・クロック信号(第1の回転
手段118の出力)との間の位相差を検出し、その検出
結果に応じた位相誤差信号を第2のデジタル・フィルタ
122に供給する。この第2のデジタル・フィルタ12
4は、かかる位相誤差信号を積分して、その値に応じた
制御信号を位相修正制御回路120に供給する。この場
合、位相修正制御回路120は、第2の回転手段116
を通してマイクロプロセッサ・クロック信号(第2のク
ロック信号)のストールを制御する。位相検出器13
2,デジタル・フィルタ122及び位相修正制御回路1
20の制御が第2の回転手段116に及ぼす最終的な効
果は、メモリ・クロック信号(第1の回転手段118の
出力)の回転に応答して、マイクロプロセッサ・クロッ
ク信号(第2の回転手段116の出力)が回転される、
ということである。なぜなら、メモリ・クロック信号の
回転(ストール)は、マイクロプロセッサ・クロック信
号をメモリ・クロック信号よりも進ませ、そしてこれは
位相検出器132等を通して修正されるからである。
【0037】他方、メモリ・クロック信号がマイクロプ
ロセッサ・クロック信号よりも進んでいれば、位相修正
制御回路120は、マイクロプロセッサ・クロック信号
に関連する第2の位相検出器132からの位相誤差信号
に応答して、メモリ・クロック信号に関連する第1の回
転手段118をストールさせる。
【0038】位相修正制御回路120による位相修正制
御は、マイクロプロセッサ・クロック信号とメモリ・ク
ロック信号との間の位相差を検出する第2の位相検出器
132に応答して、メモリ・クロック信号に関連する第
1の回転手段118の回転をトリガするものである。こ
のような位相修正制御は、低い周波数(例えば、1kH
z)、即ちクロック伝播ループ内の周辺温度変化に対処
するのに十分な周波数で行えばよい。
【0039】前述の説明から明らかなように、SAW発
信器104から得られ且つ分周器130によって分周さ
れたメモリ・クロック信号は、システムバス・クロック
106からの第1の基準信号よりも若干高速であるよう
に設計されている。更に、SAW発信器104、第1の
回転手段118、分周器130、諸信号経路、第1の位
相検出器134、第1のデジタル・フィルタ124及び
位相修正制御回路120は、第1のDLLを形成する。
この第1のDLLは、メモリ・クロック信号がシステム
バス・クロック106からの第1の基準信号との同期状
態を維持するように、必要に応じてメモリ・クロック信
号をストールするものである。この第1のDLL内にあ
る第1の回転手段118は、SAW発信器104からの
第2の基準信号に応答して、第1の複数の信号を生成す
る。かかる第1の複数の信号は、システムバス・クロッ
ク106からの第1の基準信号に対し、時間的に変動す
る位相差を有する。
【0040】また、SAW発信器104、第2の回転手
段116、クロック分配システム128を含むマイクロ
プロセッサ・クロック信号の経路,第2の位相検出器1
32、第2のデジタル・フィルタ122及び位相修正制
御回路120は、第2のDLLを形成する。この第2の
DLLは、メモリ・クロック信号よりも進んでいるマイ
クロプロセッサ・クロック信号に応答して、マイクロプ
ロセッサ・クロック信号をストールするものである。こ
の結果、マイクロプロセッサ・クロック信号がメモリ・
クロック信号よりも進んでいる場合に、これらのクロッ
ク信号を互いに同期させることができる。この第2のD
LL内にある第2の回転手段116は、SAW発信器1
04からの第2の基準信号に応答して、第2の複数の信
号を生成する。かかる第2の複数の信号は、システムバ
ス・クロック106からの第1の基準信号に対し、時間
的に変動する位相差を有する。
【0041】第1及び第2のDLLを形成する前述の要
素のうち、第1の位相検出器134及び第1のデジタル
・フィルタ124を除く全ての要素は、第3のDLLを
形成する。この第3のDLLは、メモリ・クロック信号
よりも遅れているマイクロプロセッサ・クロック信号に
応答して、メモリ・クロック信号をストールするもので
ある。この結果、マイクロプロセッサ・クロック信号が
メモリ・クロック信号よりも遅れている場合に、これら
のクロック信号を互いに同期させることができる。
【0042】ここで、前述の互いに結合された複数のD
LLのタイミングを詳細に検討する前に、前掲の関連出
願に従った単一のDLLのタイミングを詳細に検討する
のが有用であろう。図5には、SAW発信器を使用した
単一のDLLについて、時間の関数としてクロック信号
の位相誤差が例示されている。この例は、400MHz
の周波数を有する所望のクロック信号を示している。従
って、図示されている位相誤差は、400MHzの目標
周波数に対する位相誤差である。
【0043】この例では、800.4MHzのSAW発
信器から4つの可能なソース信号が得られる。これらの
信号のうち、第2の信号は第1の信号よりも1/4サイ
クル(位相)遅れており、第3の信号は第2の信号より
も1/4サイクル遅れ、以下同様である。最初は、第1
の可能なソース信号が、400MHzの周波数を有する
所望のクロック信号用のソース信号として使用される。
クロック信号用のソース信号は、第1の可能なソース信
号から第2の可能なソース信号にスイッチされ、次に第
2から第3にスイッチされ、以下同様である。図5に示
されている位相誤差は、選択されたソース信号によって
生ぜられ、そして前述のように、400MHzの目標周
波数を有するクロック信号に対して測定される。即ち、
t0〜t1の第1のインターバル中には、図示されたソ
ース信号は第1の可能なソース信号からのものであり、
t1〜t2の第2のインターバル中には、図示されたソ
ース信号は第2の可能なソース信号からのものであり、
以下同様である。
【0044】図5の時点t0から説明を開始すると、図
示された400.2MHzのソース信号は、その各サイ
クルごとに、所望の400MHzの目標周波数に対し所
望のサイクルの0.2/400だけゆっくり進んでい
る。400MHzの1サイクルは2500ピコ秒である
から、この位相誤差は、0.2/400*2500ピコ
秒/サイクル(即ち、1.25ピコ秒/サイクル)の傾
斜で、時間の経過とともに増加する。また、この基本周
波数の範囲内では、典型的なSAW発信器が10ピコ秒
程度の総合的な固有動作ジッタを有することは珍しくな
い。このため、図5は、1.25ピコ秒/サイクルの位
相誤差の傾斜を、10ピコ秒幅のバンドとして示してい
る。
【0045】400.2MHzの周波数で動作すると、
500サイクル後には、SAW発信器から得られたソー
ス信号は目標周波数の400MHzに対し1/4サイク
ルを獲得することになる。即ち、1/4サイクル=
(0.2/400)*(500サイクル)となる。ここ
で、右辺の第1項である(0.2/400)という数値
は、1サイクル当たりの位相誤差の増分を表す。理想的
な状況では、時点t1において1/4サイクルの位相誤
差に到達し、これに応答して、ソース信号が第1の可能
なソース信号から第2の可能なソース信号にスイッチさ
れる。400.2MHzの周波数において、第2の可能
なソース信号は、第1の可能なソース信号に対し1/4
サイクル遅れているから、このスイッチングの結果とし
て、位相誤差内に1/4サイクルよりも小さい非常に僅
かな正のシフト、即ち(400/400.2)/4の正
のシフトが殆ど瞬時に導入されることになる。このた
め、累積された負の位相誤差は、固有動作ジッタよりも
ずっと小さなマージン内で、完全にオフセットされるの
である。理想的には、このスイッチングは、1/4サイ
クルよりも若干小さい累積された位相誤差に応答して行
われるから、位相誤差内の正のシフトは、累積された負
の位相誤差に一層正確に一致することになる。しかしな
がら、図5の内容を簡潔にするため、このスイッチング
は、累積された1/4サイクルの負の位相誤差について
は、500サイクルごとに行われるように図示されてい
る。累積された位相誤差を完全にオフセットするには、
これを適当に訂正することが必要であろう。
【0046】ここで、正及び負のジッタについて説明す
ると、逓降されるSAW発信器からの信号に固有の10
ピコ秒の動作ジッタから生ずる処の制御不能な10ピコ
秒の正のジッタに加えて、1/4サイクル遅れているソ
ース信号にスイッチすることによって、500サイクル
ごとに625ピコ秒の正のジッタが意図的に導入され
る。負のジッタについては、10ピコ秒の固有動作ジッ
タから生ずる処の制御不能な10ピコ秒の負のジッタに
加えて、1サイクル当たり1.25ピコ秒の負のジッタ
が500サイクルの各インターバルにわたって意図的に
累積される。そのようにするのは、SAW発信器から得
られる基本周波数が、所望の400MHzのクロック信
号よりも0.2MHzだけ高速であるように、意図的に
規定されているためある。
【0047】時点t1において、第1の可能なソース信
号から第2の可能なソース信号にスイッチした後、前述
と同じ(0.2/400)というレートで、負の位相誤
差信号の累積が再び開始される。次に、理想的には時点
t2で、1/4サイクルを再び獲得した後、このソース
信号は、1/4サイクル遅れている第3の可能なソース
信号に再びスイッチされる。このプロセスは、継続して
回転を反復し、第3の可能なソース信号から第4の可能
なソース信号にスイッチし、第4の可能なソース信号か
ら第1の可能なソース信号にスイッチし、以下同様であ
る。
【0048】500サイクルにわたって平均すると、前
述の例におけるSAW発信器を包含する単一のDLL
(SAW/DLL結合体)は、10ピコ秒の固有動作ジ
ッタを含むジッタを、平均約8.75ピコ秒の正のジッ
タ及び平均約11.25ピコ秒の負のジッタまで減少さ
せることができる。更に、基本周波数の許容公差が50
0ppmとなるようにSAW発信器を製造することは周
知であるから、所望のクロック信号の目標周波数(この
例では400MHz)とソース信号の周波数(この例で
は400.2MHz)との間の分離を、この例で使用さ
れている0.2MHzよりも小さくすることができる。
【0049】かくて、前述のSAW/DLL結合体に基
づくクロック信号の固有動作ジッタに近い値まで、平均
ジッタを減少させることができる。それにも拘わらず、
かかるクロック信号について見られる比較的頻度は少な
いが、大きな値を有する正の瞬間ジッタは、独立した複
数のソース信号が結合されていても、意図的に導入され
たジッタが同期化されていない場合には、その応用に対
する重要な制限を依然として提示する。なぜなら、1つ
のクロック信号によってクロックされる一方の装置から
他のクロック信号によってクロックされる他方の装置に
データが転送される場合には、2つのクロック信号の同
期化されていない最大瞬間ジッタが、利用可能なサイク
ル時間を制限することになるからである。つまり、利用
可能なサイクル時間は、データ送信装置による最後の発
信(launch)時点及びデータ受信装置の最初の捕捉(ca
pture)時点によって制限される、ということである。最
後の発信時間は、送信装置用のクロック信号の正の最大
瞬間位相誤差が受信装置のそれと同期化されていないこ
とを条件として、この位相誤差によって決定される。他
方、最初の捕捉時点は、受信装置用のクロック信号の負
の最大瞬間位相誤差が送信装置のそれと同期化されてい
ないことを条件として、この位相誤差によって決定され
る。かくて、送信装置及び受信装置が使用する400M
Hzのクロック信号の各ソース信号を供給する400.
2MHzのDLL/SAW結合体については、前述の例
において得られる最大の瞬間ジッタ値によって、使用可
能なサイクル時間は、0.75サイクルにすら相当しな
いのである。
【0050】図6には、図4に関連して説明したように
同期化された、互いに結合されたメモリ・クロック信号
及びマイクロプロセッサ・クロック信号の位相誤差が示
されている。特に、意図的に導入され且つ時間とともに
次第に増加する負の位相誤差と、500サイクルごとに
1回だけ導入される頻度の小さい瞬時的な正のジッタ
は、かかる2つのクロック信号のために同期化されるか
ら、これらの影響は、マイクロプロセッサ・チップ10
2とオフチップ・メモリ108との間で転送中の送信及
び受信データに関しては累積的ではない。従って、10
ピコ秒であると仮定した固有動作ジッタと、意図的に導
入された1.25ピコ秒/サイクルの一定の負のジッタ
のみが、かかるデータ転送に利用可能なサイクル時間を
減少させるに過ぎない。かくて、実効的なサイクル時間
は、11.25ピコ秒程度減少されるに過ぎない。
【0051】このことを例示するため、図6の時点ta
では、マイクロプロセッサ・クロック信号によってクロ
ックされるマイクロプロセッサ・チップ102からメモ
リ・クロック信号によってクロックされるオフチップ・
メモリ108に対し一の信号が発信される。ここで、時
点taにおけるマイクロプロセッサ・クロック信号の意
図的に導入された位相誤差eaが−100ピコ秒である
と仮定する。この場合、固有動作ジッタは10ピコ秒で
あるから、この位相誤差は−95〜−105ピコ秒の範
囲内にある。時点taにおけるメモリ・クロック信号の
位相誤差も同じ範囲内にある。なぜなら、その意図的に
導入された位相誤差は、マイクロプロセッサ・クロック
信号のそれと同期化されているからである。しかしなが
ら、メモリ・クロック信号は、マイクロプロセッサ・チ
ップ102が信号を発信した1サイクル後にこの信号を
捕捉する。かくて、メモリ・クロック信号は、その捕捉
時点において意図的に導入された位相誤差ebを有す
る。この位相誤差ebは、意図的に導入された−1.2
5ピコ秒の位相誤差/サイクルに起因して、−101.
25ピコ秒となる。従って、固有動作ジッタを考慮する
と、捕捉時点におけるメモリ・クロック信号の位相誤差
の範囲は、−96.25〜106.25ピコ秒となる。
従って、発信時点と捕捉時点における位相誤差間の最悪
の差は、−95ピコ秒と−106.25ピコ秒の位相誤
差の間の差、即ち11.25ピコ秒となろう。この意図
的に導入された位相誤差はかかる2つのクロック信号の
ために同期化されるから、その結果は、時点taの選択
の如何に関わらず同じであることを理解すべきである。
他方、この意図的に導入された位相誤差がこのように同
期化されなかったとすれば、ea及びebは、任意の発
信時点taについて必ずしも1.25ピコ秒だけ離れて
いるものとはならないから、最大の可能な位相誤差の差
及びこれに伴う可能なサイクル時間の損失は、この例で
は、それぞれ635ピコ秒程度の非常に大きいものとな
ることがある。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高速の
超小型電子装置にとって広い範囲で有用なクロック生成
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム及び方法を利用可能なパーソ
ナル・コンピュータ・システムの外観斜視図である。
【図2】図1のパーソナル・コンピュータ・システム内
にある選択された構成要素を例示するブロック図であ
る。
【図3】本発明の実施例に従った複数のデジタル同期ル
ープ(DLL)を結合するための自己同期式位相遅延シ
ステムを例示する高水準のブロック図である。
【図4】図3の自己同期式位相遅延システムを例示する
詳細ブロック図である。
【図5】表面弾性波(SAW)発信器を使用した単一の
デジタル同期ループ(DLL)について、その位相差−
時間特性を示す図である。
【図6】図4の自己同期式位相遅延システムに従った結
合された複数のデジタル同期ループ(DLL)につい
て、その位相差−時間特性を示す図である。
【符号の説明】
102・・・・・・マイクロプロセッサ・チップ 104・・・・・・表面弾性波(SAW)発信器 106・・・・・・システムバス・クロック 108・・・・・・オフチップ・メモリ 116、118・・デジタル同期ループ(DLL)回転
手段 120・・・・・・位相修正制御回路 122、124・・デジタル・フィルタ 126・・・・・・バッファ 128・・・・・・クロック分配システム 130・・・・・・クロック分周器 132、134・・位相検出器 136、138・・バッファ 142、146・・バッファ 148・・・・・・クロック分配システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ポール・マスレイド アメリカ合衆国78758、テキサス州、オ ースティン、ドーンズベリィ・ドライブ 1400 (72)発明者 ジョン・ステファン・ミューイッチ アメリカ合衆国78731、テキサス州、オ ースティン、スピンエイカ・コーブ 4203 (56)参考文献 特開 平8−191237(JP,A) 特開 平8−116241(JP,A) 特開 平8−44455(JP,A) 特開 平7−98617(JP,A) 特開 平7−84665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 1/10 G06F 1/04 H03L 7/00 H04L 7/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同期化されたクロック信号を生成するため
    の方法であって、 (イ)一の基準クロック信号に対し時間的に変動する位
    相差を有する第1及び第2の複数の信号を他の基準クロ
    ック信号に応答してそれぞれ別に生成するステップと、 (ロ)前記第1の複数の信号からの第1の一連の信号
    分配して第1のクロック信号を供給するステップと、 (ハ)前記第2の複数の信号からの第2の一連の信号
    分配して第2のクロック信号を供給するステップとを含
    み、 前記第1の一連の信号が、第1の一連の信号と一の基準
    クロック信号との間の第1の位相差に応答して互いに
    相差が連続しており、前記第2の一連の信号が第1の一
    連の信号と第2の一連の信号との間の第2の位相差に応
    答して互いに位相差が連続しており、また前記第1の一
    連の信号が前記第2の位相差にも応答することを特徴と
    する、前記方法。
  2. 【請求項2】前記第1の一連の信号が進み又は遅れのう
    ちいずれか一方における前記第2の位相差に応答するこ
    とを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記第2の一連の信号が進み又は遅れのう
    ちいずれか一方における前記第2の位相差に応答するこ
    とを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記第1の位相差が前記第1のクロック信
    号と前記基準クロック信号との間の位相差であることを
    特徴とする、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第2の位相差が前記第1のクロック信
    号と前記第2のクロック信号との間の位相差であること
    を特徴とする、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】同期化されたクロック信号を生成するため
    の装置であって、 (イ)一の基準クロック信号に対し時間的に変動する位
    相差を有する第1及び第2の複数の信号を他の基準クロ
    ック信号に応答してそれぞれ別に生成するための生成手
    段と、 (ロ)前記第1の複数の信号からの第1の一連の信号
    分配して第1のクロック信号を供給するための第1の同
    期化手段と、 (ハ)前記第2の複数の信号からの第2の一連の信号
    分配して第2のクロック信号を供給するための第2の同
    期化手段とを備え、 前記第1の同期化手段が前記第2の位相差に応答するよ
    うにしたことを特徴とする、前記装置。
  7. 【請求項7】前記第1の同期化手段が進み又は遅れのう
    ちいずれか一方における前記第2の位相差に応答するよ
    うにしたことを特徴とする、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】前記第2の同期化手段が進み又は遅れのう
    ちいずれか一方における前記第2の位相差に応答するよ
    うにしたことを特徴とする、請求項6記載の装置。
  9. 【請求項9】前記第1の位相差が前記第1のクロック信
    号と前記基準クロック信号との間の位相差であることを
    特徴とする、請求項6記載の装置。
  10. 【請求項10】前記第2の位相差が前記第1のクロック
    信号と前記第2のクロック信号との間の位相差であるこ
    とを特徴とする、請求項6記載の装置。
JP11000049A 1998-01-07 1999-01-04 同期化されたクロック信号を生成するための方法及び装置 Expired - Lifetime JP3072733B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/004,136 US5949262A (en) 1998-01-07 1998-01-07 Method and apparatus for coupled phase locked loops
US09/004136 1998-01-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11259167A JPH11259167A (ja) 1999-09-24
JP3072733B2 true JP3072733B2 (ja) 2000-08-07

Family

ID=21709351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11000049A Expired - Lifetime JP3072733B2 (ja) 1998-01-07 1999-01-04 同期化されたクロック信号を生成するための方法及び装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5949262A (ja)
EP (1) EP0929155A3 (ja)
JP (1) JP3072733B2 (ja)
KR (1) KR19990066805A (ja)
CN (1) CN1225838C (ja)
CA (1) CA2254651A1 (ja)
IL (1) IL127401A0 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6172937B1 (en) * 1998-05-13 2001-01-09 Intel Corporation Multiple synthesizer based timing signal generation scheme
US6630855B2 (en) 2001-03-29 2003-10-07 Intel Corporation Clock distribution phase alignment technique
US6504408B1 (en) 2001-07-09 2003-01-07 Broadcom Corporation Method and apparatus to ensure DLL locking at minimum delay
DE10149512B4 (de) * 2001-10-08 2006-08-03 Infineon Technologies Ag Verfahren und Vorrichtung zur Synchronisation der Datenübertragung zwischen zwei Schaltungen
US6611159B1 (en) 2002-02-19 2003-08-26 International Business Machines Corporation Apparatus and method for synchronizing multiple circuits clocked at a divided phase locked loop frequency
US6885233B2 (en) * 2002-05-02 2005-04-26 Intel Corporation Altering operating frequency and voltage set point of a circuit in response to the operating temperature and instantaneous operating voltage of the circuit
US6985041B2 (en) * 2002-05-02 2006-01-10 Intel Corporation Clock generating circuit and method
US6809606B2 (en) * 2002-05-02 2004-10-26 Intel Corporation Voltage ID based frequency control for clock generating circuit
US6737902B2 (en) * 2002-05-16 2004-05-18 Sun Microsystems, Inc. Method and a system to distribute clock signals in digital circuits
JP3808026B2 (ja) * 2002-10-23 2006-08-09 株式会社ルネサステクノロジ 半導体装置
KR100500929B1 (ko) 2002-11-27 2005-07-14 주식회사 하이닉스반도체 지연 고정 루프 회로
US20050084047A1 (en) * 2003-09-30 2005-04-21 Seiko Epson Corporation Clock signal correcting circuit and communicating apparatus
KR100542696B1 (ko) 2003-11-13 2006-01-11 주식회사 하이닉스반도체 반도체 장치의 리페어 퓨즈 박스
US7509515B2 (en) 2005-09-19 2009-03-24 Ati Technologies, Inc. Method and system for communicated client phase information during an idle period of a data bus
KR100812600B1 (ko) * 2005-09-29 2008-03-13 주식회사 하이닉스반도체 주파수가 다른 복수의 클럭을 사용하는 반도체메모리소자
US7765425B1 (en) * 2006-03-21 2010-07-27 GlobalFoundries, Inc. Incrementally adjustable skew and duty cycle correction for clock signals within a clock distribution network
US7770049B1 (en) * 2006-03-21 2010-08-03 Advanced Micro Devices, Inc. Controller for clock skew determination and reduction based on a lead count over multiple clock cycles
US7518353B2 (en) * 2006-04-07 2009-04-14 Agilent Technologies, Inc. Vector network analysis system and method using offset stimulus signals
US7991101B2 (en) * 2006-12-20 2011-08-02 Broadcom Corporation Multiple channel synchronized clock generation scheme
US7975082B2 (en) * 2007-07-12 2011-07-05 Oracle America, Inc. System and method to facilitate deterministic testing of data transfers between independent clock domains on a chip
TWI488095B (zh) * 2009-02-26 2015-06-11 Genesys Logic Inc 省電之表面電容式觸控面板裝置以及其方法
US8144529B2 (en) * 2009-03-31 2012-03-27 Intel Corporation System and method for delay locked loop relock mode
US9160349B2 (en) 2009-08-27 2015-10-13 Micron Technology, Inc. Die location compensation
US8330644B2 (en) * 2010-07-14 2012-12-11 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Expandable and reconfigurable instrument node arrays
US8947377B2 (en) 2011-04-06 2015-02-03 Cypress Semiconductor Corporation System and method for synchronization of touch panel devices

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2128824C3 (de) * 1971-06-09 1974-03-07 Linde Ag, 6200 Wiesbaden Geklebter Plattenwärmetauscher
US4489289A (en) * 1982-04-08 1984-12-18 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Saw oscillator with digital compensation for temperature related frequency changes
US4893271A (en) * 1983-11-07 1990-01-09 Motorola, Inc. Synthesized clock microcomputer with power saving
US4715049A (en) * 1986-03-12 1987-12-22 American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories Clock recovery and retiming scheme with saw filter phase trimming to achieve desired system phase adjustment
US4801818A (en) * 1986-05-28 1989-01-31 Siemens Aktiengesellschaft Clock regeneration circuit
US5179574A (en) * 1986-09-29 1993-01-12 Kabushiki Kaisha Kenwood Spread PN code signal receiver
JP2629028B2 (ja) * 1988-08-10 1997-07-09 株式会社日立製作所 クロック信号供給方法および装置
US4903228A (en) * 1988-11-09 1990-02-20 International Business Machines Corporation Single cycle merge/logic unit
US5118975A (en) * 1990-03-05 1992-06-02 Thinking Machines Corporation Digital clock buffer circuit providing controllable delay
US5253268A (en) * 1990-05-24 1993-10-12 Cylink Corporation Method and apparatus for the correlation of sample bits of spread spectrum radio signals
US5166952A (en) * 1990-05-24 1992-11-24 Cylink Corporation Method and apparatus for the reception and demodulation of spread spectrum radio signals
US5150078A (en) * 1991-11-29 1992-09-22 Hughes Aircraft Company Low noise fine frequency step synthesizer
SE469616B (sv) * 1991-12-23 1993-08-02 Ellemtel Utvecklings Ab Anordning foer foerskjutning av fasen hos en klocksignal samt saett och anordning foer taktaatervinning hos en digital datasignal
US5317284A (en) * 1993-02-08 1994-05-31 Hughes Aircraft Company Wide band, low noise, fine step tuning, phase locked loop frequency synthesizer
US5544203A (en) * 1993-02-17 1996-08-06 Texas Instruments Incorporated Fine resolution digital delay line with coarse and fine adjustment stages
US5349310A (en) * 1993-06-09 1994-09-20 Alcatel Network Systems, Inc. Digitally controlled fractional frequency synthesizer
US5526380A (en) * 1994-06-07 1996-06-11 Texas Instruments Incorporated First-order loop control configuration for a phase-rotator based clock synchronization circuit
US5442776A (en) * 1994-06-30 1995-08-15 International Business Machines, Corp. Electronically tuneable computer clocking system and method of electronically tuning distribution lines of a computer clocking system
US5631591A (en) * 1995-05-30 1997-05-20 National Semiconductor Corporation Method and apparatus for synchronizing timing signals of two integrated circuit chips

Also Published As

Publication number Publication date
IL127401A0 (en) 1999-10-28
KR19990066805A (ko) 1999-08-16
CN1225838C (zh) 2005-11-02
CA2254651A1 (en) 1999-07-07
EP0929155A3 (en) 2002-07-17
US5949262A (en) 1999-09-07
JPH11259167A (ja) 1999-09-24
CN1222790A (zh) 1999-07-14
EP0929155A2 (en) 1999-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3072733B2 (ja) 同期化されたクロック信号を生成するための方法及び装置
US6483886B1 (en) Phase-locked loop circuitry for programmable logic devices
US6373278B1 (en) LVDS interface incorporating phase-locked loop circuitry for use in programmable logic device
JP4677511B2 (ja) 周波数逓倍遅延ロックループ
US20020079937A1 (en) Digital delay locked loop with wide dynamic range and fine precision
US6239627B1 (en) Clock multiplier using nonoverlapping clock pulses for waveform generation
US20080174347A1 (en) Clock synchronization system and semiconductor integrated circuit
US5691660A (en) Clock synchronization scheme for fractional multiplication systems
JP3121583B2 (ja) クロック用の信号供給回路
JP2002171247A (ja) 異機種混合コンピュータ・システムにおけるノード同期化の方法及び装置
US6104251A (en) Method and apparatus for providing transient suppression in a central processor unit (CPU) phase locked loop clock (PLL) clock signal synthesis circuit
US6963991B2 (en) Synchronizing and aligning differing clock domains
EP1404020B1 (en) Phase-locked loop circuit reducing steady state phase error
US6477657B1 (en) Circuit for I/O clock generation
US6675249B2 (en) Information processing equipment and information processing system
US6653876B2 (en) Method and apparatus for synthesizing a clock signal using a compact and low power delay locked loop (DLL)
JP3429354B2 (ja) ディジタル・データ処理用の改善された刻時装置
Yamaguchi et al. A 2.5-GHz four-phase clock generator with scalable no-feedback-loop architecture
US6522207B1 (en) Apparatus and method for dynamic frequency adjustment in a frequency synthesizer
JP3725452B2 (ja) 多段周波数合成器
US5870592A (en) Clock generation apparatus and method for CMOS microprocessors using a differential saw oscillator
JP3786540B2 (ja) タイミング制御回路装置
JP3269079B2 (ja) クロック分配回路
JPH09190239A (ja) クロックスキュー調整回路