JP3071931B2 - 2−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体及びこれを使用する角質繊維染色組成物 - Google Patents

2−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体及びこれを使用する角質繊維染色組成物

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JP3071931B2 JP4048631A JP4863192A JP3071931B2 JP 3071931 B2 JP3071931 B2 JP 3071931B2 JP 4048631 A JP4048631 A JP 4048631A JP 4863192 A JP4863192 A JP 4863192A JP 3071931 B2 JP3071931 B2 JP 3071931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2−(アリール
置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体及
びその製造中間体、並びに当該2−(アリール置換アル
コキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体をカップリ
ング物質として含有し、毛髪等の角質繊維を高彩度に染
色することができる角質繊維染色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪等の角質繊維の染色には、従来、顕
色物質とカップリング物質とを組み合わせて用いる、い
わゆる酸化染色剤が広く利用されている。この酸化染色
剤は顕色物質とカップリング物質との酸化カップリング
によって生じる、いわゆる酸化色素が毛髪等を強く染色
することを利用したものでる。
【0003】この顕色物質としては、一般にp−フェニ
レンジアミン誘導体、p−アミノフェノール誘導体、ジ
アミノピリジン誘導体、4−アミノピラゾロン誘導体、
複素環状ヒドラゾン等が、またカップリング物質として
は、α−ナフトール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、2,6−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフ
ェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメ
チルフェノール、ベンズカテキン、ピロガロール、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナ
フタレン、5−アミノ−2−メチルフェノール、ヒドロ
キノン、2,4−ジアミノアニソール、m−トルイレン
ジアミン、o−アミノフェノール、レゾルシン、レゾル
シンモノメチルエーテル、m−フェニレンジアミン、1
−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−フェニ
ル−3−アミノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−3,
5−ジケトピラゾリジン、1−メチル−7−ジメチルア
ミノ−4−ヒドロキノロン−2、1−アミノ−3−アセ
チルアセトアミノ−4−ニトロベンゾール、1−アミノ
−3−シアンアセチルアミノ−4−ニトロベンゾール、
m−アミノフェノール、4−クロロレゾルシン、2−メ
チルレゾルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノー
ル、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノトリ
フルオロメチルベンゼン、2,4−ジアミノフルオロベ
ンゼン、3,5−ジアミノフルオロベンゼン、2,4−
ジアミノ−6−ヒドロキシピリミジン、2,4,6−ト
リアミノピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキ
シピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリ
ミジン、4,6−ジアミノ−2−ヒドロキシピリミジン
等が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
酸化染色剤は、彩度、染着力及び堅ろう性において充分
に満足できるものではなかった。そして、かかる諸性質
はカップリング物質の特性によって大きく左右されるこ
とから、カップリング物質として優れた性質を有する物
質を見出すことは、優れた酸化染色剤を得る上で極めて
重要である。
【0005】また、従来の酸化染色剤のうち青色系につ
いては、m−フェニレンジアミン、2,6−ジアミノピ
リジンをカップリング物質として使用したものが高彩度
の色調を付与できるものとして知られているが、やはり
染色後の変褪色やシャンプーによる色落ちが著しいた
め、より堅ろう性の高い、高彩度の青色系色調を付与で
きるカップリング物質として有用な化合物の開発が要望
されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる実情において、本
発明者らは、多くの化合物を合成し、そのカップリング
物質としての特性を検討した結果、後記一般式(1)で
表わされる新規な2−(アリール置換アルコキシ)−
3,5−ジアミノピリジン誘導体又はその塩が、酸化染
色剤のカップリング物質として優れた特性を有すること
を見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1及びR2は水素原子又は水酸基
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、Arは
水酸基、ベンジルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、カル
ボキシル基、スルホキシル基、メチル基、t−ブチル基
又は2−ヒドロキシエトキシ基で置換されていてもよい
アリール基を示し、mは0〜4の整数を示し、nは1〜
4の整数を示し、lは0又は1を示す)で表わされる2
−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリ
ジン誘導体又はその塩、並びにカップリング物質として
当該化合物又はその塩を含有することを特徴とする角質
繊維染色組成物を提供するものである。
【0010】また、本発明は、前記2−(アリール置換
アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体(1)
の製造中間体として有用な、次の一般式(2)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1及びR2は水素原子又は水酸基
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、Ar′
は水酸基、ベンジルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、カ
ルボキシル基、スルホキシル基、メチル基、t−ブチル
基又は2−ヒドロキシエトキシ基で置換されていてもよ
いアリール基を示し、mは0〜4の整数を示し、nは1
〜4の整数を示し、lは0又は1を示す。ただし、mが
0、n及びlが1でかつAr′が3,5−ジニトロ−2
−ピリジル基のもの、並びにm及びlが0、nが1でか
つAr′がフェニル基のものを除く)で表わされる2−
(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジニトロピリジ
ン誘導体をも提供するものである。
【0013】本発明の2−(アリール置換アルコキシ)
−3,5−ジアミノピリジン誘導体及びその製造中間体
である2−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジニ
トロピリジン誘導体は、前記一般式(1)及び(2)で
表わされるものであるが、式中、R1及びR2で示される
低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、アミル基等の炭素数1〜5の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。これらのア
ルキル基は1又は2以上の水酸基で置換されていてもよ
い。また、Ar及びAr′で示されるアリール基として
は、例えばフェニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル
基、2−ピリミジン環等が挙げられる。これらのアリー
ル基は1又は2以上の置換基で置換されていてもよく、
かかる置換基としては、水酸基、ベンジルオキシ基、ニ
トロ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホキシル基、
メチル基、t−ブチル基、2−ヒドロキシエトキシ基が
挙げられる。
【0014】本発明の2−(アリール置換アルコキシ)
−3,5−ジアミノピリジン誘導体(1)は、例えば次
の反応式に従って製造される。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、Xはハロゲン原子を示し、Mはア
ルカリ金属原子を示し、R1、R2、Ar、Ar′、m、
n及びlは前記と同じ意味を有する)すなわち、2−ハ
ロゲノ−3,5−ジニトロピリジン(4)にアリール置
換金属アルコキシド類(5)を反応させて2−(アリー
ル置換アルコキシ)−3,5−ジニトロピリジン誘導体
(2)となし、次いでこれを還元することにより、2−
(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジ
ン誘導体(1)を得ることができる。
【0017】原料の2−ハロゲノ−3,5−ジニトロピ
リジン(4)としては、例えば2−クロロ−3,5−ジ
ニトロピリジン等が挙げられ、また、アリール置換金属
アルコキシド類(5)としては、例えば水素化ナトリウ
ムや金属ナトリウムとアリール置換アルコール類より調
製されるアリール置換ナトリウムアルコキシド類等が挙
げられる。
【0018】2−ハロゲノ−3,5−ジニトロピリジン
(4)とアリール置換金属アルコキシド類(5)との反
応は、例えばトルエン、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、ジグライム、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の溶媒中、−5℃から使用
する溶媒の沸点の間の温度で1〜20時間程度撹拌する
ことにより行われる。また、得られた2−(アリール置
換アルコキシ)−3,5−ジニトロピリジン誘導体
(2)の還元は、通常、ニトロ基を還元するのに用いら
れる方法、例えばパラジウム炭素等の触媒を用いた接触
還元により行なわれる。この還元反応の際、Ar′で示
されるアリール基に置換したニトロ基、ベンジルオキシ
基等は、アミノ基、水酸基に還元される。還元終了後、
反応混合物から本発明の2−(アリール置換アルコキ
シ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体(1)を単離す
るには、通常の方法、例えば再結晶、カラムクロマトグ
ラフィー等を行えばよい。
【0019】このようにして得られる本発明の2−(ア
リール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘
導体(1)は、製剤化の取り扱い性向上のため、塩の形
で使用することができ、このような塩としては、例えば
塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエ
ン酸等の無機酸又は有機酸との塩が好ましい。
【0020】本発明の角質繊維染色組成物は、カップリ
ング物質として前記2−(アリール置換アルコキシ)−
3,5−ジアミノピリジン誘導体又はその塩、及び顕色
物質を含有するものである。ここで用いられる顕色物質
としては、通常の酸化染色剤に使用されるものであれば
特に制限されず、例えばp−フェニレンジアミン、トル
エン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレ
ンジアミン、p−アミノフェノール、メトキシ−p−フ
ェニレンジアミン、2,5−ジアミノピリジン、p−メ
チルアミノフェノール、テトラアミノピリミジン、2,
4−ジアミノフェノール、o−アミノフェノール、o−
クロロ−p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−p
−フェニレンジアミン、N,N−ビス−(2−ヒドロキ
シエチル)−p−フェニレンジアミン等が挙げられる
が、一般式(3)
【0021】
【化7】
【0022】(式中、R3は水素原子、塩素原子又はメ
チル基を示す)で表わされるp−フェニレンジアミン誘
導体を用いると、高彩度で堅牢性の高い青色系の色調を
得ることができ、特に好ましい。これら顕色物質と2−
(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジ
ン誘導体又はその塩との配合割合は、一方が他方に比べ
過剰となっても差し支えないが、モル比で1:0.5〜
1:2程度であることが好ましい。また顕色物質及びカ
ップリング物質は、共に単独又は2種以上を組み合わせ
て使用することができる。さらに、所望の色調を得るた
めに必要であれば、公知のカップリング物質、直染性染
料等を配合することができる。顕色物質とカップリング
物質の配合量は、合計で0.001〜10重量%(以
下、単に%で示す)、特に0.01〜5%が好ましい。
【0023】本発明の角質繊維染色組成物は、空気中の
酸素によっても酸化カップリングを生起し、毛髪等の角
質繊維を染色するが、化学的酸化剤を添加することによ
り酸化カップリングを生起させるのがより好ましい。特
に好ましい酸化剤としては、過酸化水素;過酸化水素が
尿素、メラミン又は硼酸ナトリウムに付加した生成物;
このような過酸化水素付加物と過酸化カリウム−二硫酸
との混合物等が挙げられる。
【0024】また、本発明の角質繊維染色組成物には、
通常化粧料に用いられる成分、例えばアルキルベンゼン
スルホネート、脂肪アルコールサルフェート、アルキル
スルホネート、脂肪酸アルカノールアミド、エチレンオ
キシドと脂肪アルコールとの付加生成物等の湿潤剤(乳
化剤);メチルセルロース、デンプン、高級脂肪アルコ
ール、パラフィン油、脂肪酸等の増粘剤;亜硫酸塩等の
還元剤、ヒドロキノン誘導体、キレート剤等の安定化
剤;シリコーン、高級アルコール、各種非イオン界面活
性剤等の油剤、各種のカチオンポリマー等の感触向上
剤、整髪基剤;その他可溶化剤、香料などを、本発明の
効果を損わない範囲で適宜配合することができる。この
場合、湿潤剤(乳化剤)は、通常、全組成中に0.5〜
30%、増粘剤は0.1〜25%配合するのが好まし
い。
【0025】本発明の角質繊維染色組成物は、前記必須
成分及び任意成分等を配合し、常法に従って製造するこ
とができ、剤型も特に限定されないが、例えばクリー
ム、エマルジョン、ゲル、溶液等とすることが好まし
い。また、これらの剤型における組成物全体のpHは6〜
11程度に調整されるのが好ましい。
【0026】本発明の角質繊維染色組成物を用いて角質
繊維の染色を行うには、例えば本発明の角質繊維染色組
成物に酸化剤を添加して酸化カップリングを行って染色
液を調整し、この染色液を角質繊維に適用し、5〜50
分、好ましくは25〜30分前後の作用時間をおいてか
ら角質繊維を洗浄した後、乾燥すればよい。ここで、染
色液の適用は15〜40℃で行うのが好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明の2−(アリール置換アルコキ
シ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体(1)は、2−
(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジニトロピリジ
ン誘導体(2)を還元することにより、容易に製造する
ことができる。また、本発明の角質繊維染色組成物は、
カップリング物質として2−(アリール置換アルコキ
シ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体又はその塩を用
いることにより、毛髪等の角質繊維を高彩度の青色系色
調に染色することができ、しかも染色性、耐変褪色性、
耐洗浄性及び耐摩擦性に優れたものである。
【0028】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例1 (1)1,2−ビス−(3,5−ジニトロ−2−ピリジ
ルオキシ)エタンの合成:無水テトラヒドロフラン20
mlに、2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオキシ)
エタノール5.0g(21.8mmol)、水素化ナトリウ
ム1.31g(60%in oil)を加え、20分間
加熱還流した。氷冷後、2−クロロ−3,5−ジニトロ
ピリジン4.44g(21.8mmol)の10mlテトラヒ
ドロフラン溶液を加え、4時間加熱還流した。氷冷後、
エチレングリコールを約5ml加えて20分間室温で撹拌
し、残った水素化ナトリウムを分解した。この溶液を2
00mlの水に注ぎ、200mlの酢酸エチルで抽出、飽和
食塩水で洗浄後、無水芒硝で乾燥した。減圧下に溶媒留
去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(メ
ルク社製Si60、230〜400メッシュ、200
g、ヘキサン−アセトン(19:1)〜(4:1))で
精製後、クロロホルム−アセトン(1:1)から再結晶
して、1,2−ビス−(3,5−ジニトロ−2−ピリジ
ルオキシ)エタンの淡黄色結晶を3.40g(8.59
mmol)を得た。収率39%。
【0029】(2)1,2−ビス−(3,5−ジアミノ
−2−ピリジルオキシ)エタン・4塩酸塩の合成:20
0mlオートクレーブ中に、5%パラジウム炭素500m
g、1,2−ビス−(3,5−ジニトロ−2−ピリジル
オキシ)エタン2.51g(6.34mmol)、エタノー
ル100mlを加え、水素60kg/cm2を圧入し、55℃
で5時間撹拌した。冷却後、パラジウム触媒をろ過し、
減圧下溶媒留去して黒褐色油状物を得た。これをシリカ
ゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、230〜4
00メッシュ、200g、クロロホルム−メタノール
(4:1))で精製し、溶出液を活性炭2.5gで30
分間処理した。活性炭をろ過した後、塩化水素ガスを通
気し、生じた結晶をろ過、乾燥することによって、1,
2−ビス−(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)
エタン・4塩酸塩の淡赤色結晶を693mg(1.64mm
ol)得た。収率26%。 融点 196-199℃(分解)1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.58(4H,s),6.90(2H,d,J
=2.4Hz),7.35(2H,d,J=2.4Hz),10.1(br.) IR(KBr)νcm-1 3322,2900,1626,1479,1257 元素分析(C12H20N6O2Cl4として) 計算値:C;34.14%,H;4.78%,N;19.91%,Cl;33.59% 実測値:C;34.20%,H;4.70%,N;19.63%,Cl;33.40%
【0030】実施例2 (1)1,5−ビス−(3,5−ジニトロ−2−ピリジ
ルオキシ)−3−オキサペンタンの合成:無水テトラヒ
ドロフラン20mlに、水素化ナトリウム2.20g(6
0%inoil)を加え、氷冷した後、5−(3,5−
ジニトロ−2−ピリジルオキシ)−3−オキサペンタノ
ール10g(36.6mmol)の20mlテトラヒドロフラ
ン溶液を10分間で加え、水素発生がおさまるまで氷冷
下で撹拌した。この溶液に、3,5−ジクロロ−2−ク
ロロピリジン7.46g(36.6mmol)の20mlテト
ラヒドロフラン溶液を20分間で加え、氷冷下で80分
間、室温で100分間撹拌した。反応後、この溶液を飽
和塩化アンモニウム水溶液300mlに注ぎ、酢酸エチル
400mlで抽出、飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥
した。減圧下溶媒留去して得られた褐色油状物をシリカ
ゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、230〜4
00メッシュ、200g、ヘキサン−酢酸エチル(2:
1))で精製して、1,5−ビス−(3,5−ジニトロ
−2−ピリジルオキシ)−3−オキサペンタンの黄色結
晶を4.61g(10.5mmol)得た。収率29%。 融点 80.0-81.0℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;3.90(4H,t,J=4.2Hz),4.7
2(4H,t,J=4.2Hz),9.10(2H,d,J=2.0Hz),9.31(2H,d,J=2.0
Hz) IR(KBr)νcm-1 1612,1338 元素分析(C14H12N6O11として) 計算値:C;38.19%,H;2.75%,N;19.09% 実測値:C;38.02%,H;2.70%,N;19.12%
【0031】(2)1,5−ビス−(3,5−ジアミノ
−2−ピリジルオキシ)−3−オキサペンタン・4塩酸
塩の合成:200mlオートクレーブ中に、5%パラジウ
ム炭素100mg、1,5−ビス−(3,5−ジニトロ−
2−ピリジルオキシ)−3−オキサペンタン500mg
(1.14mmol)、エタノール100mlを加え、水素6
0kg/cm2を圧入し、55℃で12時間撹拌した。冷却
後、パラジウム触媒をろ過し、減圧下溶媒留去して、褐
色油状物を得た。これをメタノール・クロロホルム
(1:4)500mlに溶かし、塩化水素ガスを通気した
後、溶媒を減圧下に100mlまで濃縮した。冷却後、析
出した結晶をろ過、乾燥して、1,5−ビス−(3,5
−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)−3−オキサペンタ
ン・4塩酸塩の褐色結晶を420mg(0.90mmol)得
た。収率79%。 融点 162.0-164.5℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;3.84(4H,t,J=4.4Hz),4.4
0(4H,t,J=4.4Hz),6.0(br.),7.02(2H,d,J=2.3Hz),7.44(2
H,d,J=2.3Hz) IR(KBr)νcm-1 3412,3304,2810,2570,1566,1281 元素分析(C14H24N6O3Cl4として) 計算値:C;36.07%,H;5.19%,N;18.03%,Cl;30.42% 実測値:C;35.75%,H;5.09%,N;17.97%,Cl;30.12%
【0032】実施例3 (1)3−ヒドロキシ−2,2−ビス−〔(3,5−ジ
ニトロ−2−ピリジルオキシ)メチル〕プロパノールの
合成:窒素雰囲気下、無水ジメチルホルムアミド200
mlに水素化ナトリウム0.6g(14.7mmol、60%
in oil)を分散させた。マグネチックバーで撹拌
しながらペンタエリトリトール2g(14.7mmol)を
10分間で少しずつ加え、さらに40分間そのまま撹拌
を続けた。細かい泡の生成が確認された。2−クロロ−
3,5−ジニトロピリジン2g(9.8mmol)を5分間
で少しずつ加えた後、油浴中80℃で2時間加熱した。
ジメチルホルムアミドを真空ポンプ減圧下に留去した
後、塩化アンモニウム水溶液を加え、水で希釈後、酢酸
エチルで2回抽出した。無水芒硝で乾燥後、溶媒を減圧
留去し、シリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si6
0、230〜400メッシュ、ヘキサン−酢酸エチル
(2:1)から酢酸エチル)で精製して、3−ヒドロキ
シ−2,2−ビス−〔(3,5−ジニトロ−2−ピリジ
ルオキシ)メチル〕プロパノール0.8g(1.8mmo
l)を得た。オレンジ色針状晶。 融点 139.3-140.2℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;3.63(4H,d,J=5.2Hz),4.6
3(4H,s),4.86(2H,t,J=5.2Hz),9.11(2H,d,J=2.6Hz),9.36
(2H,d,J=2.6Hz) IR(KBr)νcm-1 3592,3428,3096,2968,1612,1590,1528,1452,1416,1338,
1276,1234,992,832,730,716 元素分析(C15H14N6O12として) 計算値:C;38.31%,H;3.00%,N;17.87% 実測値:C;38.30%,H;3.01%,N;17.78%
【0033】(2)3−ヒドロキシ−2,2−ビス−
〔(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)メチル〕
プロパノール・4塩酸塩の合成:3−ヒドロキシ−2,
2−ビス−〔(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオキ
シ)メチル〕プロパノール1.9g(4.1mmol)を脱
気したメタノールに溶解し、5%パラジウム炭素100
mgを触媒として、オートクレーブ中、水素圧30気圧、
室温で2日間撹拌した。セライトでろ過、溶媒を減圧留
去後、シリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si6
0、230〜400メッシュ、酢酸エチル−メタノール
(10:1)〜(5:1))で精製した。留出液に塩化
水素ガスを吹き込み、生成する沈澱をろ取し、エーテル
で洗浄した。減圧乾燥により3−ヒドロキシ−2,2−
ビス−〔(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)メ
チル〕プロパノール・4塩酸塩を100mg得た。収率5
%。やや茶色がかった粉末(吸湿性)。 融点 115.0-124.6℃(分解)1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;3.65(4H,s),3.9-4.9(b
r.),4.29(4H,s),6.89(2H,d,J=2.3Hz),7.34(2H,d,2.3H
z), IR(KBr)νcm-1 3400,2856,1640,1572,1488,1446,1338,1268,1000
【0034】実施例4 (1)3,5−ジニトロ−2−(2−ピリジルオキシエ
トキシ)ピリジンの合成:無水テトラヒドロフラン20
mlに、水素化ナトリウム3.46g(60%inoi
l)を加え、氷冷した後、2−(2−ピリジルオキシ)
エタノール8.00g(57.6mmol)の30mlテトラ
ヒドロフラン溶液を40分間で加えた。次に、2−クロ
ロ−3,5−ジニトロピリジン11.72g(57.6
mmol)の35mlテトラヒドロフラン溶液を30分間で加
え、室温に戻した後、さらに2時間撹拌した。反応後、
エチレングリコール5mlを加えて室温で20分間撹拌し
た後、飽和塩化アンモニウム水溶液400mlに注ぎ、酢
酸エチル400mlで抽出、飽和食塩水で洗浄し、無水芒
硝で乾燥した。減圧下に溶媒留去して得た褐色油状物
を、シリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、
230〜400メッシュ、200g、ヘキサン〜ヘキサ
ン−酢酸エチル(1:1))で精製後、メタノール10
mlから再結晶して、3,5−ジニトロ−2−(2−ピリ
ジルオキシエトキシ)ピリジンの黄色結晶を2.88g
(9.41mmol)得た。収率16%。 融点 86.0-87.0℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.67(2H,t,J=2.4Hz),4.9
5(2H,t,J=2.4Hz),6.82(1H,dd,J=8.1,0.7Hz),6.99(1H,d
d,J=8.3,5.1Hz),7.71(1H,ddd,J=8.3,8.1,1.6Hz),8.13(1
H,ddd,J=5.1,1.6,0.7Hz),9.14(1H,d,J=2.4Hz),9.36(1H,
d,J=2.4Hz) IR(KBr)νcm-1 1608,1348 元素分析(C12H10N4O6として) 計算値:C;47.07%,H;3.29%,N;18.30% 実測値:C;46.86%,H;3.28%,N;18.19%
【0035】(2)3,5−ジアミノ−2−(2−ピリ
ジルオキシエトキシ)ピリジン・2塩酸塩の合成:20
0mlのオートクレーブ中に、5%パラジウム炭素100
mg、3,5−ジニトロ−2−(2ピリジルオキシエトキ
シ)ピリジン500mg(1.63mmol)、エタノール1
00mlを加えて、水素60kg/cm2を圧入して、52℃
で5時間撹拌した。冷却後、パラジウム触媒をろ過し、
減圧下に溶媒留去して褐色油状物を得た。これをシリカ
ゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、230〜4
00メッシュ、200g、クロロホルム−メタノール
(19:1))で精製し、溶出液に塩化水素ガスを通気
した後、減圧下に300mlまで溶媒を濃縮した。析出し
た結晶をろ過、乾燥し、3,5−ジアミノ−2−(2−
ピリジルオキシエトキシ)ピリジン・2塩酸塩の淡黄色
結晶を497mg(1.57mmol)得た。収率96%。 融点 147.0-148.0℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.62(4H,s),6.9(br.),6.
92(1H,d,J=8.3Hz),7.03(1H,dd,J=8.5,4.9Hz),7.07(1H,
d,J=2.5Hz),7.49(1H,d,J=2.5Hz),7.78(1H,ddd,J=8.5,8.
3,1.7Hz),8.18(1H,dd,J=4.9,1.7Hz) IR(KBr)νcm-1 3440,2818,2540,1623,1482 元素分析(C12H16N4O2Cl2として) 計算値:C;45.16%,H;5.05%,N;17.55%,Cl;22.21% 実測値:C;45.20%,H;5.00%,N;17.54%,Cl;21.99%
【0036】実施例5 (1)3,5−ジニトロ−2−(2−フェノキシエトキ
シ)ピリジンの合成:無水テトラヒドロフラン20ml
に、水素化ナトリウム3.46g(60%inoil)
を加え、氷冷後、2−フェノキシエタノール7.95g
(57.6mmol)の30mlテトラヒドロフラン溶液を3
0分間で加えた。室温で15分間撹拌後、2−クロロ−
3,5−ジニトロピリジン11.72g(57.6mmo
l)の30mlテトラヒドロフラン溶液を30分間で加
え、さらに室温で4時間撹拌した。反応後、氷冷し、エ
チレングリコール5mlを加えて10分間撹拌した。この
溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液400mlに注ぎ、酢
酸エチル400mlで抽出、飽和食塩水で洗浄後、無水芒
硝で乾燥した。減圧下に溶媒留去して得られた赤褐色の
油状物をシリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si6
0、230〜400メッシュ、200g、ヘキサン−酢
酸エチル(4:1))で精製し、メタノール20mlから
再結晶して、3,5−ジニトロ−2−(2−フェノキシ
エトキシ)ピリジンの黄色結晶4.41g(14.5mm
ol)を得た。収率25%。 融点 111.0-112.5℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.39(2H,t,J=4.1Hz),4.9
4(2H,t,J=4.1Hz),6.97(3H,d,J=7.6Hz),7.29(2H,t,J=7.6
Hz),9.15(1H,d,J=2.5Hz),9.73(1H,d,J=2.5Hz) IR(KBr)νcm-1 1604,1528,1344,1234 元素分析(C13H11N3O6として) 計算値:C;51.15%,H;3.63%,N;13.77% 実測値:C;51.16%,H;3.57%,N;13.72%
【0037】(2)3,5−ジアミノ−2−(2−フェ
ノキシエトキシ)ピリジン・2塩酸塩の合成:200ml
のオートクレーブ中に、5%パラジウム炭素100mg、
3,5−ジニトロ−2−(2−フェノキシエトキシ)ピ
リジン500mg(1.64mmol)、エタノール100ml
を加え、水素60kg/cm2を圧入して、52℃で16時
間撹拌した。冷却後、パラジウム触媒をろ過し、減圧下
に溶媒留去して、緑褐色の油状物を得た。これをシリカ
ゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、230〜4
00メッシュ、200g、クロロホルム−メタノール
(19:1)) で精製した。溶出液に塩化水素ガスを通
気して析出した結晶をろ過、乾燥して3,5−ジアミノ
−2−(2−フェノキシエトキシ)ピリジン・2塩酸塩
の淡褐色結晶を308mg(0.97mmol)得た。収率5
9%。 融点 157.2-159.0℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.34(2H,t,J=4.3Hz),4.6
0(2H,t,J=4.3Hz),6.96(1H,s),6.98(3H,d,J=7.9Hz),7.30
(2H,t,J=7.9Hz),7.43(1H,s) IR(KBr)νcm-1 3472,2790,2550,1569,1485,1278 元素分析(C13H17N3O2Cl2として) 計算値:C;49.07%,H;5.38%,N;13.21%,Cl;22.28% 実測値:C;48.86%,H;5.01%,N;13.19%,Cl;22.20%
【0038】実施例6 (1)3,5−ジニトロ−2−(2−フェニルエトキ
シ)ピリジンの合成:無水テトラヒドロフラン20ml
に、水素化ナトリウム3.46g(60%inoil)
を加え、2−フェネチルアルコール7.30g(59.
8mmol)の30mlテトラヒドロフラン溶液を1時間かけ
て加え、さらに室温で30分間撹拌した。この溶液に2
−クロロ−3,5−ジニトロピリジン11.71g(5
7.6mmol)の30mlテトラヒドロフラン溶液を30分
間で滴下し、さらに2時間室温で撹拌した。反応後、こ
の溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液400mlに注ぎ、
酢酸エチル400mlで抽出、飽和食塩水で洗浄後、無水
芒硝で乾燥した。減圧下に溶媒留去して得られた褐色油
状物をシリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si6
0、230〜400メッシュ、200g、ヘキサン−酢
酸エチル(17:3))で精製後、アセトン5mlに溶解
し、ヘキサン50mlを加えて結晶を析出させた。得られ
た結晶をろ過、乾燥し、3,5−ジニトロ−2−(2−
フェニルエトキシ)ピリジンの淡黄色結晶を3.20g
(11.1mmol)得た。収率19%。
【0039】(2)3,5−ジアミノ−2−(2−フェ
ニルエトキシ)ピリジン・2塩酸塩の合成:300mlの
オートクレーブ中に、5%パラジウム炭素300mg、
3,5−ジニトロ−2−(2−フェニルエトキシ)ピリ
ジン1.50g(5.19mmol)、エタノール200ml
を加え、水素50kg/cm2を圧入し、50℃で12時間
撹拌した。冷却後、パラジウム触媒をろ過し、減圧下に
溶媒留去し、褐色油状物を得た。これをシリカゲルカラ
ムクロマト(メルク社製Si60、230〜400メッ
シュ、200g、酢酸エチル−ヘキサン(2:1))で
精製した。溶出液に塩化水素ガスを通気し、析出した結
晶をろ過、乾燥して、3,5−ジアミノ−2−(2−フ
ェニルエトキシ)ピリジン・2塩酸塩の淡黄色結晶0.
40g(1.32mmol)を得た。収率25%。 融点 140.5-142.5℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;3.04(2H,t,J=5.6Hz),4.4
(br.) 4.44(2H,t,J=5.6Hz),7.04(1H,d,J=2.3Hz),7.3(5H,m),7.
47(1H,d,J=2.3Hz) IR(KBr)νcm-1 3380,3280,3160,2836,2550,1563,1284,972 元素分析(C13H17N3OCl2として) 計算値:C;51.67%,H;5.67%,N;13.90%,Cl;23.46% 実測値:C;51.60%,H;5.66%,N;13.76%,Cl;23.51%
【0040】実施例7 (1)4−〔2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオ
キシ)エトキシ〕フェノールベンジルエーテルの合成:
窒素雰囲気下、無水テトラヒドロフラン80ml中に水素
化ナトリウム0.5g(12mmol、60%in oi
l)を分散させ、2−(4−ベンジルオキシフェノキ
シ)エタノール1gをテトラヒドロフラン20mlに溶解
させたものを滴下した。70℃まで加熱するとガスが発
生し、そのまま1時間撹拌した。室温まで冷却した後、
2−クロロ−3,5−ジニトロピリジン2.5g(12
mmol)をテトラヒドロフラン50mlに溶解させたものを
25分間かけて滴下した。さらに1時間撹拌、一晩放置
の後、塩化アンモニウムで中和した。水で希釈後、酢酸
エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄した。無水芒硝で乾燥
後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマト(メ
ルク社製Si60、230〜400メッシュ、酢酸エチ
ル−ヘキサン(1:8)〜(1:5))で精製し、4−
〔2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオキシ)エト
キシ〕フェノールベンジルエーテル2.0g(4.9mm
ol)を得た。収率41%。メタノール−クロロホルムで
再結晶させることにより黄色針状晶が得られる。 融点 118.7-119.2℃1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δppm;4.3(2H,m),4.9(2H,m),5.03
(2H,s),6.9(4H,br.),7.3-7.5(5H,m),9.15(1H,d,J=2.4H
z),9.36(1H,d,J=2.4Hz) IR(KBr)νcm-1 1608,1506,1344,1222,1008,820,718 元素分析(C20H17N3O7として) 計算値:C;58.40%,H;4.16%,N;10.21% 実測値:C;58.42%,H;4.21%,N;10.18%
【0041】(2)4−〔2−(3,5−ジアミノ−2
−ピリジルオキシ)エトキシ〕フェノール・2塩酸塩の
合成:4−〔2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオ
キシ)エトキシ〕フェノールベンジルエーテル2g(5
mmol)を窒素ガスにより脱気したエタノール40mlと酢
酸エチル160mlの混合溶媒に溶解させ、オートクレー
ブ中、5%パラジウム炭素200mgを触媒として80
℃、7時間、室温で一晩撹拌した。セライトでろ過後、
濃縮し、シリカゲルカラムクロマト(メルク社製Si6
0、230〜400メッシュ、ヘキサン−酢酸エチル
(1:1)〜(1:6))で精製した。留出液を活性炭
処理後、塩化水素ガスを吹き込んで生成する塩酸塩をろ
取、酢酸エチルで洗浄した。減圧乾燥により4−〔2−
(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)エトキシ〕
フェノール・2塩酸塩1.4g(4.2mmol)を得た。
やや緑がかった無色粉末、収率86%。 融点 178.0-180.0℃1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;4.24(2H,t,J=4.4Hz),4.5
4(2H,t,J=4.4Hz),6.54(2H,d,J=9.0Hz),6.71(2H,d,J=9.0
Hz),6.9(1H,br.),7.4(1H,br.) IR(KBr)νcm-1 3344,3288,3176,1564,1512,1238 元素分析(C13H17N3O3Cl2として) 計算値:C;46.72%,H;5.13%,N;12.57%,Cl;21.22% 実測値:C;46.15%,H;5.10%,N;12.31%,Cl;20.54%
【0042】実施例8 (1)4−〔2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオ
キシ)エチル〕フェノールベンジルエーテルの合成:窒
素雰囲気下、水素化ナトリウム0.35g(8.8mmo
l、60%in oil)を無水テトラヒドロフラン3
5mlに分散させた。4−ベンジルオキシフェネチルアル
コール2g(8.8mmol)を加え、80℃で1時間還流
させた。2−クロロ−3,5−ジニトロピリジン1.8
g(8.8mmol)を滴下し、1時間撹拌後、一晩放置し
た。塩化アンモニウムにより中和し、水洗後、無水芒硝
で乾燥した。濃縮後、シリカゲルカラムクロマト(メル
ク社製Si60、230〜400メッシュ、ヘキサン−
酢酸エチル(8:1))で精製し4−〔2−(3,5−
ジニトロ−2−ピリジルオキシ)エチル〕フェノールベ
ンジルエーテル1.0g(2.9mmol)を得た。収率2
9%。酢酸エチル−ヘキサンにより再結晶して黄色針状
晶を得る。 融点 75.4-76.2℃1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δppm;4.79(2H,t,J=6.8Hz),5.04
(2H,s),6.93(2H,d,J=8.6Hz),7.22(2H,d,J=8.6Hz),7.2-
7.6(5H,m),9.02(1H,d,J=2.7Hz),9.22(1H,d,J=2.7Hz) IR(KBr)νcm-1 1610,1510,1334,1240,718 元素分析(C20H17N3O6として) 計算値:C;60.76%,H;4.33%,N;10.63% 実測値:C;60.82%,H;4.33%,N;10.66%
【0043】(2)4−〔2−(3,5−ジアミノ−2
−ピリジルオキシ)エチル〕フェノール・2塩酸塩の合
成:4−〔2−(3,5−ジニトロ−2−ピリジルオキ
シ)エチル〕フェノールベンジルエーテル2g(5.1
mmol)をエタノール80ml、酢酸エチル80mlの混合溶
媒(窒素ガスにより脱気)に溶解させ、5%パラジウム
炭素200mgを加えてオートクレーブ中80℃、30気
圧水素雰囲気下で水添した。一晩水添の後、室温まで冷
却し、セライトを通して触媒をろ別した。濃縮後、シリ
カゲルカラムクロマト(メルク社製Si60、230〜
400メッシュ、ヘキサン−酢酸エチル(3:1)〜酢
酸エチル)で精製し、得られた留出液を活性炭処理し
た。乾燥塩化水素ガスを吹き込み、生成する塩酸塩をろ
取、酢酸エチルで洗浄した。減圧乾燥により4−〔2−
(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)エチル〕フ
ェノール・2塩酸塩960mg(3.1mmol)を得た。収
率61%。淡緑色粉末。得られた粉末をエタノールに溶
解させ、重曹で中和後、濃縮し、再びカラムクロマト
(同上、酢酸エチル−メタノール(1:0)〜(10:
1))で精製し同様の処理により無色粉末430mg
(1.4mmol)を得た。 融点 159.8-160.2℃(分解)1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δppm;2.92(2H,t,J=7.0Hz),4.7
3(2H,t,J=7.0Hz) 5.5-7.5(6H,br.),6.69(2H,d,J=8.3Hz),6.94(1H,d,J=2.3
Hz),7.11(2H,d,J=8.3Hz),7.39(1H,d,J=2.3Hz) IR(KBr)νcm-1 3280,2784,1556,1516,1486,1454,1364,1332,1286,1248,
1206,964 元素分析(C13H17N3O2Cl2として) 計算値:C;49.07%,H;5.38%,N;13.21%,Cl;22.28% 実測値:C;48.22%,H;5.32%,N;13.00%,Cl;22.12%
【0044】実施例9 下記組成のベース100g中に、表1に示す顕色物質
0.005モル及びカップリング物質0.005モルを
混入し、次いで組成物のpHをアンモニアで9.5に調整
することにより、角質繊維染色組成物を製造し、その色
調、耐変褐色性及び耐シャンプー洗浄性について評価し
た。結果を表2及び表3に示す。 ベース組成: (%) オレイン酸 10 オレイン酸ジエタノールアミド 8 オレイルアルコール 2 ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル (平均E.0.20モル付加) 10 エタノール 15 プロピレングリコール 10 塩化アンモニウム 3 25%アンモニア 7 水 35 合計 100
【0045】(試験方法)角質繊維染色組成物100g
に対し、等重量の6%過酸化水素水溶液を加えて染色液
を調整した。この染色液を白髪毛に塗布し、30℃で3
0分間放置した。次いで毛髪を通常のシャンプーで洗浄
し、乾燥した。得られた染色毛の色調、耐変褪色性及び
耐シャンプー洗浄性を観察した。尚、いずれにおいても
染色性及び彩度は良好であった。 (1)耐変褪色性試験 40℃、75%RHの条件下で70時間保存した後、常
温で乾燥し、−5℃保存下の染毛トレスと目視で比較
し、以下の基準で判定した。 A:ほとんど変褪色なし B:やや変褪色あり C:かなり変褪色あり (2)耐シャンプー洗浄性試験 中性シャンプーによる洗浄を15回繰り返した後、未処
理の染毛トレスと目視で比較し、以下の基準で判定し
た。 A:ほとんど色落ちがない B:やや色落ちが認められる C:かなり色落ちが認められる
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D06P 3/08 D06P 3/08 (72)発明者 葛川 美智也 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王 株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 小川 真彦 東京都墨田区文花2丁目1番3号 花王 株式会社東京研究所内 (72)発明者 田上 英敏 東京都墨田区文花2丁目1番3号 花王 株式会社東京研究所内 (72)発明者 吉原 徹 東京都墨田区文花2丁目1番3号 花王 株式会社東京研究所内 (56)参考文献 Chem.Lett.,No.11, p.1177−7780(1976) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/00 - 213/73 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は水素原子又は水酸基で置換されて
    いてもよい低級アルキル基を示し、Arは水酸基、ベン
    ジルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、
    スルホキシル基、メチル基、t−ブチル基又は2−ヒド
    ロキシエトキシ基で置換されていてもよいアリール基を
    示し、mは0〜4の整数を示し、nは1〜4の整数を示
    し、lは0又は1を示す)で表わされる2−(アリール
    置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピリジン誘導体又
    はその塩。
  2. 【請求項2】 次の一般式(2) 【化2】 (式中、R1及びR2は水素原子又は水酸基で置換されて
    いてもよい低級アルキル基を示し、Ar′は水酸基、ベ
    ンジルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル
    基、スルホキシル基、メチル基、t−ブチル基又は2−
    ヒドロキシエトキシ基で置換されていてもよいアリール
    基を示し、mは0〜4の整数を示し、nは1〜4の整数
    を示し、lは0又は1を示す。ただし、mが0、n及び
    lが1でかつAr′が3,5−ジニトロ−2−ピリジル
    基のもの、並びにm及びlが0、nが1でかつAr′が
    フェニル基のものを除く)で表わされる2−(アリール
    置換アルコキシ)−3,5−ジニトロピリジン誘導体。
  3. 【請求項3】 カップリング物質として請求項1記載の
    2−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピ
    リジン誘導体又はその塩を含有することを特徴とする角
    質繊維染色組成物。
  4. 【請求項4】 カップリング物質として請求項1記載の
    2−(アリール置換アルコキシ)−3,5−ジアミノピ
    リジン誘導体又はその塩、顕色物質として次の一般式
    (3) 【化3】 (式中、R3は水素原子、塩素原子又はメチル基を示
    す)で表わされる化合物を含有することを特徴とする角
    質繊維染色組成物。
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