JP3071912B2 - 半導体記憶媒体へのデータ転送システムにおけるリセット方法およびこの方法の実施に適した半導体記憶媒体 - Google Patents

半導体記憶媒体へのデータ転送システムにおけるリセット方法およびこの方法の実施に適した半導体記憶媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体記憶媒体へのデー
タ転送システムにおけるリセット方法に関し、特に、I
Cカードに対するデータ転送を非接触で行うシステムに
適したリセット方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しい情報記憶媒体として、IC
カードが注目を集めている。ICカードは、携帯に便利
なカード状の記憶媒体でありながら半導体記憶素子を内
蔵しており、磁気カードなどに比べて極めて大容量の情
報記録が可能である。また、CPU内蔵型のICカード
では、ICカード自身が演算処理機能を有するため、高
度のセキュリティが必要な用途への利用価値も高い。
【0003】上述したICカードをはじめとする半導体
記憶媒体に対してデータを書き込んだり、データを読出
したりするには、リーダライタ装置が用いられる。この
リーダライタ装置側の入出力端子をICカード側の入出
力端子に電気的に接触させれば、リーダライタ装置から
ICカードへ電力やクロックの供給を行うことができ、
また、両者間でのデータ転送が可能になる。両者間のデ
ータ転送を行う新しい方式として、最近では、両者を物
理的に非接触の状態においたまま、データの転送を行う
方法が提案されている。すなわち、リーダライタ装置側
に設けられた第1のコイルと、ICカード側に設けられ
た第2のコイルとにより、両者を磁気的に結合し、電力
やクロックの供給とともに、データ転送を行うようにす
るものである。このような非接触方式のデータ転送を行
うようにすれば、外部入出力端子が不要になり、ICカ
ードなどはより携帯性が便利になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リーダライタ装置側か
らICカードをリセットする場合、何らかの外部リセッ
ト指令をICカード側へ伝達しなければならない。接触
方式のデータ転送システムでは、専用のリセットライン
を両者間に設け、このリセットラインを介して、外部リ
セット指令信号を伝達すればよい。ところが、非接触方
式のデータ転送システムでは、2つのコイルの磁気的結
合により両者間に情報伝達ルートを形成しなければなら
ない。したがって、両者間に専用のリセットラインを設
けるためには、新たな磁気的結合を形成するために新た
なコイルを設ける必要がある。しかしながら、新たなコ
イルを設けることは、ICカードの小型化を阻害するこ
とになり好ましくない。
【0005】そこで、従来の非接触方式のデータ転送シ
ステムでは、ICカードへの電源供給を一時的に中断す
ることによりリセットをかけていた。すなわち、データ
転送システムを再度立ち上げることにより、ICカード
に対するリセットを行っていた。しかしながら、一度電
源供給を停止してから再開するというこのリセット方法
は、システムが安定した状態になるまで時間がかかると
いう問題がある。
【0006】そこで本発明は、半導体記憶媒体へのデー
タ転送システムにおいて、専用のリセットラインを設け
ることなく、かつ、電源の供給を中断することなしに、
半導体記憶媒体をリセットすることのできるリセット方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本願第1の発明
は、リーダライタ装置から半導体記憶媒体へ送信する信
号波に、所定周期Tでトリガーパルスを配置し、転送す
べきデータを示すビットパルスをこのトリガーパルスに
後続して配置し、この信号波を搬送波にのせてデータ転
送を行うデータ転送システムを構築し、リーダライタ装
置から半導体記憶媒体に対して与える外部リセット指令
を、信号波にパルスを所定期間だけ配置しないことによ
り伝達するようにしたものである。
【0008】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係るリセット方法の実施に適した半導体記憶媒体を
実現するために、搬送波にのせて送信されてきた信号波
からパルスを検出するパルス検出手段と、パルス検出手
段がパルスを検出した時点から計時を開始し、新たなパ
ルスの検出がなされることなく所定の設定時間D(D>
T)だけ経過したときに、リセット信号を生成するリセ
ット手段と、を半導体記憶媒体に設けたものである。
【0009】(3) 本願第3の発明は、上述の第2の発
明に係る半導体記憶媒体において、リセット信号が生成
された後、新たなパルスの検出がなされたときに、リセ
ット信号の解除を行うリセット解除手段を更に設けたも
のである。
【0010】
【作 用】本願発明に係るリセット方法は、新規なデー
タ転送方法の採用を前提としたものである。この新規な
データ転送方法(本願と同一出願人による同日付の出願
に係る特開平5−135220号公報に開示されてい
る)では、リーダライタ装置から半導体記憶媒体へ送信
する信号波に、所定周期Tでトリガーパルスが配置さ
れ、このトリガーパルスに後続してビットパルスが配置
される。したがって、信号波には、通常のデータ転送状
態であれば、少なくとも周期Tごとに必ず何らかのパル
スが存在することになる。本願のリセット方法は、新規
なデータ転送方法のこの性質を利用したものである。す
なわち、信号波にパルスを所定期間Tだけ配置しないよ
うにすれば、通常のデータ転送状態ではないことを認識
することができる。本発明は、このような状態を、外部
リセット指令として利用するようにしたものである。
【0011】リーダライタ装置側から外部リセット指令
を発する場合には、たとえば、トリガーパルスを信号波
から1周期分だけ抜き、何らパルスが存在しない状態が
周期Tより長い期間続くようにしてやればよい。半導体
記憶媒体は、このような状態を検出したら、これを外部
リセット指令として認識する。また、リセットを解除す
る場合には、再びトリガーパルスを送出すればよい。リ
セット状態にある半導体記憶媒体は、新たなトリガーパ
ルスの検出により、リセット解除の動作を行う。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明に係るデータ転送システムにお
けるリセット方法の適用対象となるリーダライタ装置1
00およびICカード200を示すブロック図である。
リーダライタ装置100には第1のコイル110が、I
Cカード200には第2のコイル210が、それぞれ備
わっている。これらのコイルを電磁的に結合させること
により、両者間でのデータ転送が行われる。より具体的
には、リーダライタ装置100からICカード200に
対して、電力およびクロックが供給されるとともに、両
者間でデータ信号が送受される。
【0013】リーダライタ装置100は、転送すべきデ
ータに関する情報を含んだ信号波と、所定周波数の搬送
波とを重畳して変調波を生成し、この変調波を第1のコ
イル110に与えて送信を行う。一方、ICカード20
0は、送信された変調波を第2のコイル210によって
受信し、受信した変調波を整流することにより電源電力
を発生し、受信した変調波から所定周波数成分を抽出す
ることによりクロック信号を発生し、受信した変調波を
復調することにより信号波を検出する。
【0014】図2に、上述した搬送波、信号波、変調波
の一例を示す。図2(a) に示す搬送波は、便宜上、三角
波の例を示してあるが、正弦波あるいは矩形波の搬送波
を用いても勿論かまわない。図2(b) に示す信号波は、
レベルLまたはHのいずれかをとる二値データである。
本発明の本質は、この二値データによる情報の表現方法
にあり、これについては後に詳述する。図2(c) に示す
変調波は、図2(b) に示す信号波を図2(a) に示す搬送
波によって変調した波形であり、搬送波と信号波とを重
畳することによって得られる。第1のコイル110に
は、図2(c) に示すような変調波が与えられ、この変調
波はICカード200側の第2のコイル210によって
受信される。
【0015】図3は、ICカード200の入力段の内部
構成を示すブロック図である。この入力段は、電力入力
部10、クロック入力部20、信号入力部30、リセッ
ト部40、の4つの主たる構成要素からなり、第2のコ
イル210で受信した受信信号、すなわち変調波は、こ
れらの各構成要素に直接または間接的に与えられる。電
力入力部10に与えられた変調波は、整流ブリッジ11
によって整流され、リプルフィルタ12を通って平滑化
され、レギュレータ13によって安定した電源電圧VC
Cに変換される。なお、リプルフィルタを通すかわり
に、コンデンサを用いて平滑化してもよい。また、電源
電圧VCCをより安定化するには、電源ラインと接地ラ
インとの間にコンデンサを設けるのが好ましい。こうし
て、電力入力部10は、受信信号から、ICカードの動
作に必要な電源電力を取り出す。一方、クロック入力部
20に与えられた変調波は、キャリアクロック・レベル
シフタ21に入力される。ここで、搬送波のもつ周波数
成分が抽出され、更に、分周回路22において所定の分
周比に分周され、所定の周波数のクロック信号CLKが
生成される。こうして、クロック入力部20は、受信信
号から、ICカードの動作に必要なクロック信号を取り
出す。また、信号入力部30に与えられた変調波は、A
M復調回路31において復調される。すなわち、図2
(c) に示すような変調波から、図2(b) に示すような信
号波が抽出されることになる。この信号波は、トリガー
パルス検出回路32および受信データ復調回路33に与
えられる。トリガーパルス検出回路32は、受信データ
の復調に必要なトリガーパルスの検出を行い、検出タイ
ミングを受信データ復調回路33に知らせる。受信デー
タ復調回路33は、この検出タイミングに基づいて、受
信データの復調を行い、リーダライタ装置100からの
転送データDATAを取り出す。なお、この復調方法に
ついては後述する。
【0016】本発明に係るリセット方法を実施するため
のリセット部40は、内部リセット回路41、パルス検
出回路42、カウンタ回路43、RSフリップフロップ
44、によって構成される。内部リセット回路41は、
レギュレータ13から出力される電源電圧VCCが低下
したとき、内部リセット信号RES(電子出願上の制約
から、論理反転を示すバーは明細書中では省略する)を
出力する。この内部リセット信号RESは、図3に示す
ICカード200の入力段の各構成回路をリセットする
ための信号である。一方、パルス検出回路42は、AM
復調回路31によって復調された信号波から、パルスを
検出する。この検出されたパルスは、カウンタ回路43
およびRSフリップフロップ44のセット端子Sに与え
られる。このとき、外部リセット信号RSTが出力され
ていた場合には、後述するようにリセット解除が行われ
る。カウンタ回路43は、パルス検出回路42がパルス
を検出した時点から、分周回路22より与えられるクロ
ック信号CLKを計数する機能を有する。そして、計数
値が所定の設定値に到達したら、RSフリップフロップ
44のリセット端子Rにリセット入力を与える。こうし
て、RSフリップフロップ44からは、外部リセット信
号RSTが出力されることになるが、このリセット動作
については後に詳述する。
【0017】以上のような構成により、リーダライタ装
置100からICカード200へ、物理的に非接触の状
態を保ちながら、電力、クロック、データを転送すると
ともに、外部リセット指令を転送することが可能にな
る。ここで、転送すべきデータの表現形式について考え
てみる。転送すべき情報は、図2(b) に示すような二値
データによって表現された信号波として転送される。従
来からの一般的な二値データによる情報表現は、図4に
示すように、レベルLおよびレベルHに、いずれか一方
のビット状態を定義することによってなされる。たとえ
ば、レベルLにビット“0”を、レベルHにビット
“1”を、それぞれ定義すれば、図4に示す二値データ
は、“01110100101”という情報を示すこと
になる。ところが、図4に示すような二値データを信号
波として用い、これを搬送波にのせて送信した場合、正
確な情報伝達が損なわれる可能性がある。図2に示した
各波の波形は、理論的な波形を示したものであり、実際
の波形には歪みやなまりが生じる。特に、ICカード2
00が受信した変調波は、かなりなまったものとなる。
したがって、図4に示すような信号波を送信したとして
も、ICカード200側で復調された信号波は、このよ
うなきれいな波形にはならないため、正確なビット情報
が復元できない可能性がある。
【0018】本発明に係るリセット方法は、このような
環境においても、より信頼性の高い正確なデータ転送を
行うことができる新規なデータ転送方法を採用すること
を前提としたものである。そこで、まず、この新規なデ
ータ転送方法についての説明を行う。いま、図5に示す
ように、所定の周期TでトリガーパルスP1,P2,P
3,…を配置する。そして、各トリガーパルスP1,P
2,P3,…の配置位置から、所定の時間t(t<T)
だけ遅れた位置にビット情報B1,B2…を配置する。
この実施例では、ビット情報として、ビットパルスの有
無に関する情報を配置している。より具体的に説明すれ
ば、所定位置にビットパルスが存在するか、存在しない
か、という情報により、ビットを表現するのである。た
とえば、図5において、ビット情報B1は、トリガーパ
ルスP1から所定時間tだけ遅れた位置にビットパルス
が存在するのでビット“1”を表現しており、ビット情
報B2は、トリガーパルスP2から所定時間tだけ遅れ
た位置にビットパルスが存在しないのでビット“0”を
表現している。このように、トリガーパルスP1,P
2,P3,…は、周期Tごとに必ず現れるパルスである
が、ビットパルスB1,B2,B3…は、トリガーパル
スから時間tだけ遅れて現れたり現れなかったりするパ
ルスである。もっとも、トリガーパルスもビットパルス
も、1つのパルス波形としてみれば、全く同一のパルス
であり、その存在位置によってのみ区別されるものであ
る。
【0019】このようにして、この転送方法では、転送
すべき情報の1ビットが、周期Tごとに表現されること
になる。トリガーパルスの周期Tおよびビット情報の配
置遅延時間tを予め設定しておけば、図5に示すような
信号波から、1ビットずつ情報を取り出すことができ
る。すなわち、受信側では、まず、トリガーパルスP
1,P2,P3,…を検出し、これに基づいてビットパ
ルスの検出を行えばよい。具体的には、トリガーパルス
P1,P2,P3,…が立上がった時点から、時間tだ
け経過した時点で、ビットパルスが立上がるか否かを検
出すればよい。実際には、時間tに所定の余裕δ(たと
えば、ビットパルスの幅の1/2の値を余裕δとする)
を加えた時間t+δを設定時間とし、トリガーパルスP
1,P2,P3,…が立上がった時点から、この設定時
間t+δだけ経過した時点において、信号波がレベルH
にあるかレベルLにあるかを検出する処理を行うのが好
ましい。信号波がレベルHにあればビット“1”が、レ
ベルLにあればビット“0”が、それぞれ検出されるこ
とになる。
【0020】図6は、本発明のより具体的な実施例を示
す波形図である。いま、図6(a) に示すように、「00
110」なる5ビットの情報を転送する場合を考える。
この場合、図6(b) に示すような信号波を用意すればよ
い。この信号波には、所定の周期Tごとにトリガーパル
スが配置されており、各トリガーパルスの立上がり時点
から、所定の設定時間t+δだけ経過した時点における
ビットパルスの有無によって、図6(a) のビット情報が
表現されている。すなわち、第1周期および第2周期に
はビットパルスは存在せず、「00」なるビット情報が
表現され、第3周期および第4周期にはビットパルスが
存在し、「11」なるビット情報が表現され、第5周期
にはビットパルスが存在せず、「0」なるビット情報が
表現されていることになる。このような信号波に基づい
て、図6(c) に示すような変調波が得られ、このような
変調波の形式で転送情報がICカード200へと送信さ
れる。
【0021】図3に示すICカード200の入力段で
は、まず、AM復調回路31によって、図6(c) に示す
変調波から図6(b) に示す信号波が取り出される。そし
て、トリガーパルス検出回路32は、この信号波から、
所定の周期Tごとに現れるトリガーパルスを検出し、こ
の検出タイミングから所定時間t+δだけ経過した時点
でトリガー信号を受信データ復調回路33に与える。受
信データ復調回路33は、このトリガー信号が与えられ
た時点で、信号波のレベルを検出し、レベルHであれば
ビット“1”を、レベルLであればビット“0”を、そ
れぞれ出力し、こうして出力されたビット列により転送
データDATAが形成される。このようなビット検出方
法を用いれば、信号波がなまりを生じていたとしても、
正確なビット検出が可能になる。
【0022】続いて、本発明の本旨であるリセット方法
について説明する。この実施例のICカード200に
は、2とおりのリセット信号が用意されている。すなわ
ち、ICカード内部で生成される内部リセット信号RE
Sと、外部からのリセット指令に基づいて生成される外
部リセット信号RSTである。図3に示すように、内部
リセット信号RESは、内部リセット回路41によって
生成される。内部リセット回路41は、レギュレータ1
3から出力される電源電圧VCCが低下したとき、内部
リセット信号RESを出力する。この出力動作は、図7
のグラフに示すように、ヒステリシスをもつ。すなわ
ち、電源電圧VCCが徐々に上昇し、第1のしきい値V
THに到達した時点で、内部リセット信号RESが立上が
る。一方、電源電圧VCCが降下した場合は、第2のし
きい値VTLに到達した時点で、内部リセット信号RES
は立ち下がる。結局、内部リセット回路41は、ICカ
ード内部に供給される電源電圧VCCを監視し、電圧が
正常の場合には内部リセット信号RESを“H”の状態
に保ち、電圧が低下した場合には内部リセット信号RE
Sを“L”に保つ機能を果たす。
【0023】さて、リーダライタ装置100側からIC
カードに対してリセットをかける場合(外部リセットを
かける場合)、従来は、この内部リセット信号RESを
利用して行っていた。すなわち、リーダライタ装置10
0が変調波の送信を一時中断すれば、電力供給部10は
正常な電源電圧VCCを供給することができなくなり、
自動的に内部リセット信号RESを生成させることがで
きる。しかしながら、一度電源供給を停止してから再開
するというこのリセット方法は、システムが安定した状
態になるまで時間がかかるという問題があることは、既
に述べたとおりである。本発明によるリセット方法は、
上述した新規なデータ転送システムの性質を利用して、
全く別な方法により、外部リセット信号RSTを生成さ
せようとするものである。
【0024】図8は、本発明による外部リセット方法を
説明するタイムチャートである。いま、このデータ転送
システムを起動させることにより、時刻t0において内
部リセット信号RESが立ち上がったものとする。図3
に示すように、パルス検出回路42は、AM復調回路3
1が復調した信号波のパルスを検出する機能を有するの
で、やがて、時刻t1において、信号波に含まれるトリ
ガーパルスP1を検出する。そして、パルス検出回路4
2が検出したトリガーパルスP1は、カウンタ回路43
およびRSフリップフロップ44に与えられる。カウン
タ回路43は、クロック信号CLKを用いて、このトリ
ガーパルスP1の立上がり時点t1から計数を開始す
る。一方、セット入力端子Sにパルス信号が与えられた
RSフリップフロップ44は、論理出力Qを立ち上げる
動作を行う。こうして、時刻t1において外部リセット
信号RSTが立ち上がる。この外部リセット信号RST
は、データ転送時には常に“H”の状態を保つが、リー
ダライタ装置100から外部リセット指令が与えられる
と、“L”の状態に変わることになる。
【0025】カウンタ回路43は、計数値が所定の設定
値D(D>T)に到達したら、RSフリップフロップ4
4のリセット入力端子Rにパルス信号を与える機能を有
する。リーダライタ装置100がデータ転送中である
と、信号波には、必ず周期Tごとにトリガーパルスが現
れる。すなわち、時刻t2には、次のトリガーパルスP
2が現れることになる。したがって、カウンタ回路43
は、所定の設定値Dまで計数を行わないうちに、新たな
パルス入力を受けることになる。カウンタ回路43は、
時刻t2において、これまでの計数値を初期値0に戻
し、再び計数動作を開始する。一方、RSフリップフロ
ップ44のセット入力端子Sには、時刻t2において、
トリガーパルスP2が与えられるので、論理出力Q、す
なわち、外部リセット信号RSTは、依然として“H”
の状態を保つ。
【0026】このように、信号波を媒介としてデータ転
送が行われているうちは、信号波には必ず周期Tごとに
トリガーパルスが現れる。そこで、周期Tを越える期間
にわたって、何らパルスが存在しないような信号波が送
信された場合には、外部からのリセット指令を意味する
ものと取決めておくことができる。たとえば、図8にお
いて、トリガーパルスP2から周期Tだけ離れて配置さ
れているはずのトリガーパルスP3が、時刻t3におい
て存在しなかった場合の動作を考える。この場合、時刻
t3になっても、カウンタ回路43には新たなパルス入
力は行われないので、カウンタ回路43はそのまま計数
を続行することになる。こうして、時刻t4になって、
カウンタ回路43の計数値が所定の設定値Dに到達する
と、カウンタ回路43からRSフリップフロップ44の
リセット入力端子Rにリセットパルスが出力される。こ
れにより、RSフリップフロップ44の論理出力Q、す
なわち、外部リセット信号RSTは、“L”の状態に反
転し、この反転状態は、信号波に新たなパルスが現れる
まで続く。新たなパルスが現れたら、その時点でリセッ
トは解除され、外部リセット信号RSTは、再び“H”
の状態に戻る。
【0027】結局、リーダライタ装置100側から、I
Cカード200に対して外部リセットをかけるために
は、信号波に、所定の設定期間Dだけパルスを配置しな
いような処理を行い、リセットを解除するためには、そ
の後新たなパルスを配置すればよいことになる。変調波
の送信を中断するわけではないので、ICカード200
側では、電源電圧VCCやクロック信号CLKの供給が
中断することはない。なお、上述の実施例では、内部リ
セット信号RESと外部リセット信号RSTとの関係に
ついては触れていないが、内部リセットがかかった場合
には、同時に外部リセットもかかるような構成にしてお
くのが好ましい。
【0028】以上、本発明を図示する実施例に基づいて
説明したが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。た
とえば、図3におけるリセット部40の構成は、一例と
して示したものであり、この他の回路構成によって同じ
機能を実現させるようにしてもかまわない。また、上述
の実施例は、ICカードに関するデータ転送システムに
本発明を適用したものであるが、本発明はICカードだ
けでなく、半導体記憶媒体を利用したデータ転送システ
ムに広く適用しうるものである。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る半導体記憶
媒体のリセット方法によれば、信号波におけるパルスの
存在の有無に基づいて、外部からのリセット指令を認識
するようにしたため、専用のリセットラインを設けるこ
となく、かつ、電源の供給を中断することなしに、半導
体記憶媒体をリセットすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデータ転送システムにおけるリセ
ット方法の適用対象となるリーダライタ装置100およ
びICカード200を示すブロック図である。
【図2】本発明に関連したデータ転送システムにおいて
用いられる搬送波、信号波、変調波の一例を示す波形図
である。
【図3】図1に示すICカード200の入力段の構成を
示すブロック図である。
【図4】従来の転送方法における信号波の表現内容を示
す波形図である。
【図5】本発明に関連したデータ転送システムにおける
信号波の表現内容を示す波形図である。
【図6】本発明に関連したデータ転送システムにおける
転送情報、信号波、変調波の関係を示す図である。
【図7】本発明における内部リセット信号RESの発生
方法を説明する波形図である。
【図8】本発明における外部リセット信号RSTの発生
方法を説明する波形図である。
【符号の説明】
10…電力入力部 11…整流ブリッジ 12…リプルフィルタ 13…レギュレータ 20…クロック入力部 21…キャリアクロック・レベルシフタ 22…分周回路 30…信号入力部 31…AM復調回路 32…トリガーパルス検出回路 33…受信データ復調回路 40…リセット部 41…内部リセット回路 42…パルス検出回路 43…カウンタ回路 44…RSフリップフロップ 100…リーダライタ装置 110…第1のコイル 200…ICカード 210…第2のコイル P1,P2,P3…トリガーパルス B1,B2…ビットパルス(ビット情報) RES…内部リセット信号 RST…外部リセット信号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−302889(JP,A) 特開 平1−302486(JP,A) 特開 平1−57390(JP,A) 特開 平1−245737(JP,A) 特開 昭62−179247(JP,A) 特開 平2−65446(JP,A) 実開 昭62−151655(JP,U) 実開 平2−95993(JP,U) 実開 平2−130130(JP,U) 特表 平3−501193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 17/00 G06K 19/00 - 19/07 G06F 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーダライタ装置から半導体記憶媒体へ
    送信する信号波に、所定周期Tでトリガーパルスを配置
    し、転送すべきデータを示すビットパルスをこのトリガ
    ーパルスに後続して配置し、この信号波を搬送波にのせ
    データ転送を行うデータ転送システムにおいて用いる
    リセット方法であって、 リーダライタ装置から半導体記憶媒体に対して与える外
    部リセット指令を、前記信号波にパルスを所定期間だけ
    配置しないことにより伝達することを特徴とする半導体
    記憶媒体へのデータ転送システムにおけるリセット方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリセット方法の実施に
    適した半導体記憶媒体であって、搬送波にのせて 送信されてきた信号波からパルスを検出
    するパルス検出手段と、 前記パルス検出手段がパルスを検出した時点から計時を
    開始し、新たなパルスの検出がなされることなく所定の
    設定時間D(D>T)だけ経過したときに、リセット信
    号を生成するリセット手段と、 を備えることを特徴とする半導体記憶媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体記憶媒体におい
    て、 リセット信号が生成された後、新たなパルスの検出がな
    されたときに、リセット信号の解除を行うリセット解除
    手段を更に備えることを特徴とする半導体記憶媒体。
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