JP3070542U - 介護用バスボード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 介助の必要な入浴者を、座居のまま全身を洗
浄し、洗い場と浴槽間の移動及び方向転換を容易にで
き、又、洗い場において、入浴者の体の冷えの防止のた
めのシャワースタンドを設けた介護用バスボードを提供
する。 【構成】 本考案の介護用バスボードは、シャワースタ
ンド用穴１１、スライド用凹凸部１３、転倒防止ガイド
部１４、臀部洗浄用Ｕ字型切り込み部１６、伸縮自在の
折りたたみ式脚部４０、浴槽止め部５０、が設けられた
台部１０と、臀部洗浄用Ｕ字型切り込み部２１、背当て
２２、転倒防止ガイド用切り込み溝２４、ゴムマット２
３、滑りやすい加工を施した円座台底面板２５が設けら
れた移動円座台部２０と、シャワーノズル掛け部３１、
伸縮止め部３２が設けられたシャワースタンド部３０と
いう構成になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、家庭、病院、老人ホーム等、介護入浴の必要なあらゆる分野におい て、老人や病人などを介護入浴させる際に、介護者の労力、負担を軽減させ、且 つ入浴者の負担を軽減させる介護用バスボードに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

介助入浴の必要な老人や病人を入浴させるには、入浴者及び介助者に多大の労 力が必要である。この為、従来から、介助の必要な入浴者向けの浴槽や入浴補助 器具が開発されている。たとえば浴槽の上に水平設置される台部と、レール台部 に上載される移動座部とからなり、レール台部の片方端には伸縮調節自在な脚が 取り付けられ、また、移動座部には、下面にローラを有し、レール台部上をレー ルに沿って移動自在であり、更に移動座部の外面板は回転自在に支持されている 。移動座部に回転止め機構が付き、レール台部の下面には、中間部支持材と、当 て板とが固定位置調節自在に取り付けられている入浴用ターンテーブル（実願平 ６−１６５４０号広報を参照）等の開発はなされていたが、製品の構造上の複雑 性からくる製造コスト及び製品重量等の問題から消費者からの需要があるにも係 わらず、十分な普及がなされていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、一般浴槽向けの入浴補助器具には、入浴作業の一部を軽減するものがほ とんどであり、また、開発されているリフト等の機器類はコスト及び設置等に課 題が多いため、入浴者及び介助者の労力負担は未だ多大であった。特に洗い場か ら浴槽へ入浴者を移動させる際と、臀部及び陰部の洗浄には力の弱い介助者には 不可能であった。また、実願平６−１６５４０号のアイディアは、洗い場と浴槽 の移動に関しては解決したものの、全身の洗浄においては難があり、そして本体 構造の機械性、及び複雑性のため、安全性及び製造コスト及び製品重量等の問題 があり、又、入浴作業全体からみると入浴者及び介助者の労力軽減に未だ難があ る。

【０００４】 本考案は、これらの課題を入浴作業全体の観点から解決すべく、入浴者を座居 のまま身体を冷やさずに全身を洗浄し、座居のまま、洗い場から浴槽へ容易に移 動可能にする介護用バスボードを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために第一の考案は、介護用であり、入浴支援用具におい て、台部と移動円座台部とシャワースタンド部で構成される、台部には臀部洗浄 用Ｕ字切り込みが設けられ、前記台部は台部上面と台部下面とで構成され、台部 下面には浴槽の枠に固定する浴槽止め部を設け、また折りたたみ自在且つ伸縮自 在な脚部を設け、台部上面にはスライド用凹凸部を設け、また転倒防止ガイドと 着脱自在のシャワースタンド用穴を１カ所以上設けたことを特徴とする、介護用 バスボードを提供することである。

【０００６】 上記目的を達成するために第二の考案は、前記台部上面に設けられるようにし た移動円座台部を着脱自在にし、この移動円座台部は、移動円座台上面と移動円 座台底面とで構成され、移動円座台部上面にはゴムマットが設けられ、また移動 円座台上面後方には着脱自在及び背部洗浄用Ｕ字切り込み付きの背当てを設け、 移動円座台底面には滑りやすい加工を施した板が設けられ、移動円座台上面と移 動円座台底面の間に台部の転倒防止ガイドに会わせる転倒防止ガイド用切り込み 溝が設けられたことを特徴とする介護用バスボードを提供することである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施例を、図１から図９に基づき説明する。 図１は台部１に移動円座台２を上載し、またシャワースタンドを設置した本考 案の全体正面図であり、図２は台部に移動円座台を上載した本考案の平面図であ り、図３は台部の本考案の平面図であり、図４は移動円座台部の本考案の平面図 であり、図５は移動円座台部の本考案の正面図であり、図６は台部の本考案の側 面図であり、図７は台部の脚を折りたたんだ本考案の実施例図であり、図８はシ ャワースタンド部の本考案の側面図であり、図９は本考案を浴槽に設置したとき の全体構成の断面図である。

【０００８】 台部１０と移動円座台部２０とシャワースタンド部３０は、別体になっている ため、浴室への持ち込み、及び取り付け等の取り扱いが容易である。

【０００９】 台部１０の下面１２に設けられた浴槽止め部５０の、浴槽止め板５１にて、浴 槽Ａの側枠ａを挟み込み、浴槽止めボルト５２で締めることにより、浴槽Ａと台 部１０が固定される。折りたたみ伸縮脚４０の高さを調節し、伸縮止めボルト４ １で固定することにより、浴槽Ａと台部１０を水平に保ち、安全性を保持できる 、

【００１０】 台部１０の上面にはスライド用凹凸部１３を設け、また、上載される移動円座 台２０の底面を滑りやすい加工を施した円座台底面板を設けることにより、台部 １０と移動円座台２０との接地抵抗が少なくなり、移動円座台２０の移動及び回 転が容易になり、入浴者を座居のまま洗い場にて全身を洗浄し、浴槽への移動が 、軽い人力にて可能になる。

【００１１】 台部１０の片方側には、臀部洗浄用Ｕ字切り込み１６を設けてあり、移動円座 台２０の臀部洗浄用Ｕ字切り込み２１との位置合わせにより、臀部、陰部の洗浄 が容易になる。

【００１２】 移動円座台２０は転倒防止ガイド用切り込み溝２４を設けた円座台と、座り心 地をよくし、また、滑り防止のためのゴムマット２３、そして入浴者の座居を安 定させるための背当て２２の３つの構成からなる。 円座台２０には、臀部洗浄用Ｕ字切り込み２１を設け、台部１０の同Ｕ字切り 込み部に位置合わせすることにより臀部、陰部の洗浄が容易になる。

【００１３】 折りたたみ式伸縮脚部５０は不要時に脚を折りたたむことができるので、持ち 運び、及び収納が便利である。脚にはすべり止めゴム４３が取り付けられている ので、脚の安全性、及び安定性が保持できる。

【００１４】 シャワースタンド部３０は台部１０の両脇に設けられた３カ所のシャワースタ ンド用穴１５に差し込み使用される。シャワースタンド３０のシャワーノズル掛 け３１に、浴室に設置されているシャワーのノズルを掛けることにより、シャワ ーノズルを固定できる、またシャワースタンド３０は伸縮可能な仕組みになって いるので、高さを調節することにより、最適のシャワー位置を設定でき、入浴者 の体を冷やすことなく、また、介助者は入浴者の全身を両手で自由に洗浄するこ とができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の介護用バスボードは、請求項１により、介護用 であり、入浴支援用具において、台部と移動円座台部とシャワースタンド部で構 成される、台部には臀部洗浄用Ｕ字切り込みが設けられ、前記台部は台部上面と 台部下面とで構成され、台部下面には浴槽の枠に固定する浴槽止め部を設け、ま た折りたたみ自在且つ伸縮自在な脚部を設け、台部上面にはスライド用凹凸部を 設け、また転倒防止ガイドと着脱自在のシャワースタンド用穴を１カ所以上設け たことにより、入浴者の体を冷やすことなく全身を洗浄できる介護用バスボード を提供できる。

【００１６】 請求項２により、前記台部上面に設けられるようにした移動円座台部を着脱自 在にし、この移動円座台部は、移動円座台上面と移動円座台底面とで構成され、 移動円座台部上面にはゴムマットが設けられ、また移動円座台上面後方には着脱 自在及び背部洗浄用Ｕ字切り込み付きの背当てを設け、移動円座台底面には滑り やすい加工を施した板が設けられ、移動円座台上面と移動円座台底面の間に台部 の転倒防止ガイドに会わせる転倒防止ガイド用切り込み溝が設けられたことによ り、洗い場と浴槽間の移動及び回転を容易にし、又、横ずれ及び転倒防止機能を 有するため、入浴者の安全性を保持でき、介助者の労力を大幅に軽減できる。し かも、構造的に軽量である為、取り扱いが容易であり、製造コストが廉価にでき 、需要者の経済負担も軽減できる介護用バスボードを提供できる。

【００１７】 また、台部のシャワースタンド用穴に取り付けられるシャワースタンドは、着 脱自在で、洗浄作業に応じて、３カ所のいずれかに取り付けることができ、最善 の位置に固定され、浴室に設置されているシャワーノズルをシャワースタンドに 装着する事により、入浴者の体を冷やすことなく洗浄作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の介護用バスボードの正面図

【図２】 本体台部に移動円座台を上載した平面図

【図３】 本体台部の平面図

【図４】 円座台部の平面図

【図５】 円座台部の正面図

【図６】 本体台部の側面図

【図７】 本体台部の折りたたみ図

【図８】 シャワースタンドの側面図

【図９】 本考案を浴槽に設置した全体構成の断面図

【符号の説明】

１０ 台部 １１ 台部上面 １２ 台部下面 １３ スライド用凹凸部 １４ 転倒防止ガイド １５ シャワースタンド用穴 １６ 部洗浄用Ｕ字切り込み ２０ 移動円座台部 ２１ 臀部洗浄用Ｕ字切り込み ２２ 背当て ２３ ゴムマット ２４ 転倒防止ガイド用切り込み溝 ２５ 円座台底面 ２６ 背部洗浄用切り込み ３０ シャワースタンド部 ３１ シャワーノズル掛け ３２ シャワースタンド伸縮止め ４０ 脚部 ４１ 脚伸縮止めボルト ４２ 折りたたみ止めボルト ４３ すべり止めゴム ５０ 浴槽止め部 ５１ 浴槽止め板 ５２ 浴槽止めボルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 介護用であり、入浴支援用具において、
   台部と移動円座台部とシャワースタンド部で構成され
   る、台部には臀部洗浄用Ｕ字切り込みが設けられ、前記
   台部は台部上面と台部下面とで構成され、台部下面には
   浴槽の枠に固定する浴槽止め部を設け、また折りたたみ
   自在且つ伸縮自在な脚部を設け、台部上面にはスライド
   用凹凸部を設け、また転倒防止ガイドと着脱自在のシャ
   ワースタンド用穴を１カ所以上設けたことを特徴とす
   る、介護用バスボード。
2. 【請求項２】 前記台部上面に設けられるようにした移
   動円座台部を着脱自在にし、この移動円座台部は、移動
   円座台上面と移動円座台底面とで構成され、移動円座台
   部上面にはゴムマットが設けられ、また移動円座台上面
   後方には着脱自在及び背部洗浄用Ｕ字切り込み付きの背
   当てを設け、移動円座台底面には滑りやすい加工を施し
   た板が設けられ、移動円座台上面と移動円座台底面の間
   に台部の転倒防止ガイドに会わせる転倒防止ガイド用切
   り込み溝が設けられたことを特徴とする介護用バスボー
   ド。