JP3069928U - 床ずれ防止マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マット面にかかる荷重を効果的に分散できる
ようにし、また、通気性に優れ、熱を蓄積しにくいよう
にした床ずれ防止マットを提供する。 【解決手段】 床ずれ防止マット１のマット面３を複数
の偏平状袋部４によって区画形成し、これらの偏平状袋
部４を形成しているマット表皮素材５を多数の空気通過
透孔をもつメッシュ状に形成し、前記各偏平状袋部４内
に硬質樹脂から成る楕円形状の粒状体を該偏平状袋部４
内で移動可能で且つ常に横向きの重ね状態となるように
多数収容した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、寝床用のマットに係わり、主に長い間病床にある病人の床ずれを防 止できるようにした床ずれ防止マットの改良に関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

長い間病床についていると、背中、腰、肩など、皮下に骨の触れる部分に、床 ずれができやすくなる。この床ずれを生じさせる主な原因は、身体の局所に加え られる身体の荷重による持続的な強い圧迫によって、この持続的な強い圧迫を加 えられた局所に血行障害を生じ、栄養も滞ることからおこるものとされている。 また、寝床のなかの湿気も一因とされている。

【０００３】 本考案は、前述したような床ずれを生じさせる原因を除去することによって、 床ずれを防止できるようにした寝床用のマットを提供しようとするものである。 すなわち、本考案は、マット面にかかる荷重を効果的に分散することができるよ うにし、また、通気性に優れ、熱を蓄積しにくいようにし、しかも、手軽に洗濯 ができるようにした、床ずれ防止マットを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案の床ずれ防止マットは、寝床用マットとし て体を支持可能なマット面をもち、このマット面を複数の偏平状袋部によって区 画形成されるように構成し、これらの偏平状袋部を形成しているマット表皮素材 を多数の空気通過透孔をもつメッシュ状に形成し、前記各偏平状袋部内に硬質樹 脂から成る楕円形状の粒状体を該偏平状袋部内で移動可能で且つ常に横向きの重 ね状態となるように多数収容したことを特徴としている。

【０００５】 本考案の床ずれ防止マットは、前記したように、マット面を複数の偏平状袋部 によって区画形成されるように構成し、これらの各偏平状袋部内に硬質樹脂から 成る楕円形状の粒状体を該偏平状袋部内で移動可能で且つ常に横向きの重ね状態 となるように多数収容したことを特徴としているため、前記楕円形状の粒状体は 球形に比べて接触面が広く、身体のかたちに合わせて前記楕円形状の粒状体が各 偏平状袋部内で移動するため、荷重をより最適に分散することができる。また、 前記楕円形状の粒状体の一粒一粒がどのような状態においても常に横向きになる ため、安定性に優れている。

【０００６】 本考案の床ずれ防止マットは、前記したように、マット面を複数の偏平状袋部 によって区画形成されるように構成し、これらの偏平状袋部を形成しているマッ ト表皮素材を多数の空気通過透孔をもつメッシュ状に形成し、前記各偏平状袋部 内に硬質樹脂から成る楕円形状の粒状体を該偏平状袋部内で移動可能で且つ常に 横向きの重ね状態となるように多数収容したことを特徴としているため、これら の楕円形状の粒状体の粒子構造の集合により適度な隙間ができ、しかも偏平状袋 部を形成しているマット表皮素材の多数の空気通過透孔から空気を通過させやす い。このような機能によって、通気性に優れ、熱を蓄積しにくいという利点があ る。また、偏平状袋部を形成しているマット表皮素材を多数の空気通過透孔をも つメッシュ状に形成してあるため、この多数の空気通過透孔から空気を通過させ やすく、常に快適な肌触りを得ることができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図１は本考案の床ず れ防止マットの全体斜視図を、図２は図１に示したマットの部分拡大縦断面図で ある。図１において、符号１は本考案の床ずれ防止マットを、符号２はこの床ず れ防止マット１を敷設するベッドや敷布団などの寝床マットを示している。

【０００８】 前記床ずれ防止マット１は、寝床用マットとして体を支持可能なマット面３をも ち、このマット面３を複数の偏平状袋部４によって区画形成されるように構成し 、これらの偏平状袋部４を形成しているマット表皮素材５を空気が通過しやすい ように多数の空気通過透孔６をもつメッシュ状に形成し、前記各偏平状袋部４内 に硬質樹脂から成る楕円形状の粒状体７を該偏平状袋部４内で移動可能で且つ常 に横向きの重ね状態となるように多数収容したものである。

【０００９】 前記マット面３を複数の偏平状袋部４によって区画形成し、前記偏平状袋部４ 内に収容された前記粒状体７の移動をこの偏平状袋部４内に限定することによっ て、前記マット面３に対する前記粒状体７の偏在を防ぐようにしている。例えば 縦幅１８０ｃｍ横幅７５ｃｍ程度のマット面を、縦幅２０ｃｍ横幅１０ｃｍ程度 の大きさに構成された多数の偏平状袋部４によって区画形成している。また、前 記偏平状袋部４を形成しているマット表皮素材５はその表裏面を空気が通過しや すいように多数の空気通過透孔６をもつメッシュ状に形成したポリエステル繊維 によって形成している。

【００１０】 前記楕円形状の粒状体７は、硬質樹脂で形成され、好ましくはポリアミド樹脂に よって形成されている。前記楕円形状の粒状体７は一粒を幅４ｍｍ厚さ２ｍｍ程 度の大きさに形成されていて、これらの粒状体７を前記偏平状袋部４内に５ｍｍ 程度の層をなすように重ね状態に収容している。前記偏平状袋部４内に収容され た前記楕円形状の粒状体７は、それらの一粒一粒がどのような状態においても常 に横向きにおかれることになる。

【００１１】 本考案の床ずれ防止マット１は、前記マット表皮素材５をポリエステル、前記 楕円形状の粒状体７をポリアミド樹脂から成る硬質樹脂で形成してあるため、手 軽に洗濯機で洗うことができ、乾燥機の使用も可能である。このように、手軽に 洗濯ができることにより、常に清潔な状態で使用できる利点がある。

【００１２】 なお図１において、符号８は前記マット面３の縦方向の一方の端部に連設され たコ字形状の端部固定部であり、この端部固定部８を前記寝床マット２の端部へ と装着し、この端部固定部８に取り付けられた固定用バンド９を前記寝床マット ２に巻き付け、前記寝床マット２に前記床ずれ防止マット１を装着するようにし ている。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の床ずれ防止マットによれば、前記楕円形状の粒状体は球形に比べて接 触面が広く、身体のかたちに合わせて前記楕円形状の粒状体が各偏平状袋部内で 移動するため、荷重をより最適に分散することができることから、床ずれを生じ させる主な原因である身体の局所に加えられる身体の荷重による持続的な強い圧 迫をかなり除去できる。

【００１４】 また、本考案の床ずれ防止マットによれば、前記楕円形状の粒状体の粒子構造 の集合により適度な隙間ができ、しかも偏平状袋部を形成しているマット表皮素 材の多数の空気通過透孔から空気を通過させやすいことから、通気性に優れ、熱 を蓄積しにくいという利点があり、床ずれを生じさせる一因とされている寝床の なかの湿気をかなり除去できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の床ずれ防止マットの全体斜視図であ
る。

【図２】 図１に示したマットの部分拡大縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 床ずれ防止マット ２ 寝床マット ３ マット面 ４ 偏平状袋部 ５ マット表皮素材 ６ 空気通過透孔 ７ 楕円形状の粒状体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 寝床用マットとして体を支持可能なマッ
   ト面をもち、このマット面を複数の偏平状袋部によって
   区画形成されるように構成し、これらの偏平状袋部を形
   成しているマット表皮素材を多数の空気通過透孔をもつ
   メッシュ状に形成し、前記各偏平状袋部内に硬質樹脂か
   ら成る楕円形状の粒状体を該偏平状袋部内で移動可能で
   且つ常に横向きの重ね状態となるように多数収容したこ
   とを特徴とする床ずれ防止マット。