JP3069302B2 - 耕耘機における作業機取付部材 - Google Patents

耕耘機における作業機取付部材

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JP3069302B2
JP3069302B2 JP8350213A JP35021396A JP3069302B2 JP 3069302 B2 JP3069302 B2 JP 3069302B2 JP 8350213 A JP8350213 A JP 8350213A JP 35021396 A JP35021396 A JP 35021396A JP 3069302 B2 JP3069302 B2 JP 3069302B2
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伸夫 黒宮
勇 河本
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ヤンマー農機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耕耘機における作業機取
付部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭63−32403号公報や
特開昭63−94903号公報等においては、ミッショ
ンケースを2枚のプレス加工板で形成するとともに、該
プレス加工板の一方に耕深調節棒がその長手方向に沿っ
て摺動する凹部を形成し、他方の平面部と合わせて摺動
溝を形成し、該摺動溝に前記耕深調節棒を挿通した耕耘
機が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−32403号公報や特開昭63−94903号公
報等に記載の技術においては、耕深調節棒に替えてプラ
ウ等の作業機を取付けるためには、ロータリカバー内に
手を差し入れて耕深調節棒を前記摺動溝から取外した
後、再度ロータリカバー内に手を差し入れて、前記摺動
溝に作業機を挿入するという操作をしなくてはならず、
非常に手間がかかり、操作性が悪く、取外した耕深調節
棒を紛失する虞れがあるという不具合を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、以
上のような技術的課題を解決すべく、以下のような耕耘
機における作業機取付部材を構成した。すなわち、機体
前方にエンジンを、機体後方にロータリ耕耘装置を、ロ
ータリ耕耘装置の上方にハンドルを備えた耕耘機におい
て、前記エンジンとロータリ耕耘装置の間にミッション
ケースを設け、該ミッションケース中途部にロータリカ
バー前部を固着し、又ミッションケース後部に、耕深調
節棒や抵抗棒を挿通する支持部材を固着し、又該支持部
材にロータリカバー後部を固着するとともに、前記支持
部材には機体後方に向かって作業機取付部材を突設し、
該作業機取付部材と前記ロータリカバー又は回動カバー
との間に適宜空間部を設けた。
【0005】
【作用】本発明のものによれば、プラウ等の作業機を取
付ける際には、耕深調節棒や抵抗棒を非作業位置に上昇
させ、前記支持部材に突設した作業機取付部材にプラウ
等の作業機を取付ける。
【0006】
【実施例】以下、図面に示す実施例について説明する。
機体フレーム(1)にはエンジン(2)が搭載され、エ
ンジンプーリー(3)からベルト(4)を介して入力プ
ーリー(5)が駆動される。(A)はロータリ耕耘装置
で、ロータリ(8)、ロータリカバー(14)、回動カ
バー(17)等から構成されており、入力プーリー
(5)からL字形ミッションケース(6)の直立部にお
ける伝動歯車を経て車輪(7)が駆動され、傾斜部にお
ける伝動歯車を経てロータリ(8)が駆動される。車輪
(7)上のボンネット(9)には変速レバー(11)の
ガイド溝(10)がある。(13)はミッションケース
(6)の傾斜部に取付けられたハンドルである。テンシ
ョンローラ(12)はハンドル(13)にあるクラッチ
レバー(13a)で操作される。以上のような耕耘機に
おいてミッションケース(6)の傾斜部の中途部にロー
タリカバー(14)の前部が取付けられている。そし
て、ロータリカバー(14)の後方外方には回動カバー
(17)が、図3等に示される実施例にあってはロータ
リ軸(16)を中心として上下動自在に取付けられてい
る。
【0007】次に、抵抗棒(21)、又は耕深調節棒
(22)の支持部材(15)の具体的構造について説明
すると、この支持部材(15)は、側面視でブーツ状を
なし、図5の如く、中空のボックス状をなしている。そ
して、図6に示す如く、支持部材(15)の先部は2又
状を形成し、その両側の取付板(18)(18)で傾斜
状ミッションケース(6)のロータリ軸(16)部分に
取付けられ、これによって抵抗棒(21)、又は耕深調
節棒(22)が挿通される支持部材(15)の一側端を
ミッションケース(6)に固着することになる。そし
て、支持部材(15)の中途部に設けられた側面視で半
円弧状のブラケット(19)にロータリカバー(14)
がその取付孔(20)(20)(20)(20)を介し
てボルトナットで取付けられ(図6参照)、これによっ
てロータリカバー(14)の後端部と、抵抗棒(2
1)、又は耕深調節棒(22)を挿通する支持部材(1
5)の他端部が固着される。
【0008】また、中空のボックス状をなした支持部材
(15)内の上部に、抵抗棒(21)と耕深調節棒(2
2)に設けた位置決め部材である上下調節用切欠(2
3)(24)と係合し、該係合により位置決めを行う位
置決め部材であるピン(25)(26)があり、これに
付勢部材であるトルクバネ(27)(28)の中心が捲
装され、側面視で2又状に形成されるとともに、トルク
バネ(27)(28)の上端部が抵抗棒(21)と耕深
調節棒(22)の背面に係合し、トルクバネ(27)
(28)の下端部が、図4に示す如く、支持部材(1
5)に設けた孔(29)(30)に係合する。また、中
空のボックス状をなした支持部材(15)内の下部には
ピン(31)(32)(33)(34)があり、ピン
(33)(34)で抵抗棒(21)の下部をガイドし、
ピン(31)(32)で耕深調節棒(22)の下部をガ
イドするようになっている。
【0009】したがって、抵抗棒(21)、耕深調節棒
(22)の上下調節は、抵抗棒(21)、耕深調節棒
(22)のそれぞれをトルクバネ(27)(28)の付
勢方向に抗して機体後方に向かって引き寄せるととも
に、支持部材(15)の上方に開口している開口部(3
5)の範囲内でガイドピン(33)(34)及び(3
1)(32)間の間隔を中心として傾斜させ、ピン(2
5)(26)から上下調節用切欠(23)(24)を離
脱させる。そして、この離脱した状態で抵抗棒(2
1)、又は耕深調節棒(22)を上下動せしめ、所望と
した位置に位置決めした後、それぞれの棒から手を離す
と、トルクバネ(27)(28)の付勢力により抵抗棒
(21)、又は耕深調節棒(22)がピン(25)(2
6)に向けて付勢されて移動し、抵抗棒(21)、又は
耕深調節棒(22)に設けた上下調節用切欠(23)
(24)がピン(25)(26)と係合し、ロックされ
る。なお、(36)は抵抗棒(21)のストッパーピン
で、これ以上抵抗棒(21)が傾斜できないようになっ
ている。また、支持部材(15)外面のカラー(37)
と回動カバー(17)に設けたカラーとにピンを差し込
めば、回動カバー(17)を上昇位置で固定することが
できる。
【0010】また、抵抗棒(21)はロータリ(8)が
正転時には下方に向かって位置せしめ、逆転時には上方
に位置せしめる。そして、抵抗棒(21)、耕深調節棒
(22)の操作が重くなった時はクラッチレバー(13
a)を切とし、エンジン(2)を停止してロータリカバ
ー(14)内の抵抗棒(21)、耕深調節棒(22)に
詰まった泥草等を取り除き、油を塗布して上下動操作が
容易となるように手入れする。その際、抵抗棒(2
1)、耕深調節棒(22)は支持部材(15)の中空内
に挿入されているので、前記特開昭63−32403号
公報や特開昭63−94903号公報の如く、溝部に挿
入している場合に比べ、その手入れが容易となる。ま
た、耕深調節棒(22)には尾そり(22a)を長短2
種類用意することができ、土壌に合わせて用いることが
できる。
【0011】支持部材(15)は、取付板(18)(1
8)とブラケット(19)をミッションケース(6)と
ロータリカバー(14)から取外すことによって、容易
に取外すことができるのみならず、取付けも容易であ
る。ロータリカバー(14)の前部は、前述した如く、
ミッションケースに取付けられるが、その具体的な構造
は、図3の如く、ミッションケース(6)の中途部に形
成したフランジ(43)にボルト(42)で取付けられ
る。また、ミッションケース(6)、支持部材(1
5)、ロータリカバー(14)の各固着部が側面視略三
角形状の頂点になるように配置するとともに、該略三角
形状の内部を左右方向に貫通する空間(a)で形成す
る。
【0012】支持部材(15)の上部には、図9で示す
如く、機体後方に向かって、作業機取付部材としての作
業機取付ブラケット(38)を突設させるとともに、作
業機取付ブラケット(38)とロータリ耕耘装置(A)
との間、即ち作業機取付ブラケット(38)の下面と、
ロータリカバー(14)又は回動カバー(17)の上面
との間に適宜空間部(b)を設け、該適宜空間部(b)
を利用して、プラウ等の作業機が取付けることができる
よう構成している。図9のものによれば、作業機取付ブ
ラケット(38)の円筒部(39)に作業機取付棒(4
0)を挿入して、作業状態により若干の上下調節ができ
るようノブネジで止めるが、作業機をセットした際に、
該作業機が最適位置にセットできるよう作業機取付棒
(40)の最上位置を規制するための規制板(41)を
設けている。
【0013】また、この技術の従来例である特開昭63
−94903号公報のものによれば、耕深調節棒はロー
タリ耕耘装置下方から差し込んで摺動溝に挿入して取付
けるものであり、作業機を取付ける際には、ロータリカ
バー内に手を差し入れて、この耕深調節棒を取外し、そ
の後、作業機を取付けなければならず、非常に手間がか
かり、面倒で、操作性が悪く、取外した耕深調節棒を紛
失する虞れがあるが、図9のものにおいては、作業機取
付ブラケット(38)の下面と、ロータリカバー(1
4)又は回動カバー(17)の上面との間に、プラウ等
の作業機を作業機取付ブラケット(38)の円筒部(3
9)に取付けるための適宜空間部(b)が設けられてい
るため、耕深調節棒(22)を上方位置に移動させたま
までプラウ等の作業機を取付けることができ、従来に比
べ、容易に、操作性良く取付けることができる。
【0014】以上の他、図1のものによれば、抵抗棒
(21)と耕深調節棒(22)のガイド機構を中空のボ
ックス状の支持部材(15)で一体的に構成しているた
め、ガイド機構が単純化する。また、本実施例において
は、抵抗棒(21)、又は耕深調節棒(22)の上下調
節用切欠(23)(24)を係合させるピン(25)
(26)を利用し、トルクバネ(27)(28)のコイ
ル部をピン(25)(26)に捲装しているため、この
トルクバネ(27)(28)のコイル部を捲装させるた
めの別部材が不要となり、部品点数及び組み立て工数が
減少し、コスト的にも安くなる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、機体前方にエンジンを、機体
後方にロータリ耕耘装置を、ロータリ耕耘装置の上方に
ハンドルを備えた耕耘機において、前記エンジンとロー
タリ耕耘装置の間にミッションケースを設け、該ミッシ
ョンケース中途部にロータリカバー前部を固着し、又ミ
ッションケース後部に、耕深調節棒や抵抗棒を挿通する
支持部材を固着し、又該支持部材にロータリカバー後部
を固着するとともに、前記支持部材には機体後方に向か
って作業機取付部材を突設し、該作業機取付部材と前記
ロータリカバー又は回動カバーとの間に適宜空間部を設
けたため、プラウ等の作業機を取付ける際には、耕深調
節棒や抵抗棒を非作業位置に上昇させ、作業機取付部材
とロータリカバー又は回動カバーとの間に設けた適宜空
間部を利用して、作業機取付部材にプラウ等の作業機を
取付ければ良く、従来に比べ手間がかからず、操作性が
良く、耕深調節棒や抵抗棒を紛失する虞れがないといっ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明耕耘機の全体図
【図2】同上の平面図
【図3】ロータリ部分の拡大図
【図4】支持部材の正面図
【図5】同上の平面図
【図6】図4X矢視図
【図7】(イ) は抵抗棒の正面図、( ロ)は抵抗棒の部
分図
【図8】(イ) は耕深調節棒の正面図、( ロ)は耕深調
節棒の部分図
【図9】作業機取付部材の正面図
【図10】(イ) は作業機取付部材の部分側面図、(
ロ) は作業機取付部材の上面図
【符号の説明】
A ロータリ耕耘装置 b 空間部 6 ミッションケース 8 ロータリ 14 ロータリカバー 15 支持部材 21 抵抗棒 22 耕深調節棒 38 作業機取付部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 33/08 A01B 33/12 A01B 49/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体前方にエンジンを、機体後方にロー
    タリ耕耘装置を、ロータリ耕耘装置の上方にハンドルを
    備えた耕耘機において、前記エンジンとロータリ耕耘装
    置の間にミッションケースを設け、該ミッションケース
    中途部ロータリカバー前部を固着し、又ミッションケ
    ース後部に、耕深調節棒や抵抗棒を挿通する支持部材を
    固着し、又該支持部材ロータリカバー後部を固着する
    とともに、前記支持部材には機体後方に向かって作業機
    取付部材を突設し、該作業機取付部材と前記ロータリ
    バー又は回動カバーとの間に適宜空間部を設けたことを
    特徴とする耕耘機における作業機取付部材。
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