JP3069154U - 貴和大島ちりめん - Google Patents

貴和大島ちりめん

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JP3069154U JP1999009935U JP993599U JP3069154U JP 3069154 U JP3069154 U JP 3069154U JP 1999009935 U JP1999009935 U JP 1999009935U JP 993599 U JP993599 U JP 993599U JP 3069154 U JP3069154 U JP 3069154U
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weft
warp
ground
double
weaving
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JP1999009935U
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Inventor
嘉徳 川村
Original Assignee
株式会社美煌
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Abstract

(57)【要約】 【課題】丹後チリメン織物に、大島紬の素朴さのさしこ
織りの特徴を加味した縮緬織物を提供する。 【解決手段】地経糸に諸駒撚糸、地緯糸等に特駒強撚糸
等の生糸にて構成された一重、経二重、緯二重、経緯二
重織縮緬織物の1循環組織に、これに数本の地糸と明ら
かに異なる特駒強撚糸、壁より糸等の、太い、又は、細
い生糸の経さしこ51緯さしこ50等を織り込み形成し
た基本織物組織構成に、更に、地経糸、地緯糸等の絡み
具合を複雑にして、織物組織間に結節とか空間をつく
り、大島紬の織物の基本である素朴さ、丹後ちりめんの
艶と嫋やかさ、西陣御召しのボリューム感と腰の良さ等
を加味し、丹後独特のちりめん織りによこさしこ織、た
てさしこ織、たてよこさしこ織りを施した構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、丹後ちりめん織物に、大島紬の素朴さの特徴を加味した縮緬織物に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、一般に紋意匠縮緬と称し、地経糸に駒撚糸、地緯糸に強撚糸、絵緯糸に 柞蚕糸等を使用した緯二重織縮緬があり、地緯糸の作る平織地に絵緯糸で緯浮紋 等を表わし、丹後地方におけるちりめん織物の代表的な織物として従来から製織 されている。しかし、これにさしこ織の良さを強調したものは今まで無かった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は これに対し、大島紬の織物の基本である素朴さ、丹後ちりめんの艶 と嫋やかさ、西陣御召しのボリューム感と腰の良さを三者ミックスした縮緬の織 物を主体とし、丹後独特のちりめん生地の面目を保持しつつ、従来から無かった 一重、経二重、緯二重、経緯二重織縮緬にさしこ風味を加味した大島紬風縮緬織 物の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上述の大島紬風縮緬織物の風味を与えるため、 (1)地経糸、地緯糸の絡み具合を複雑にして、織物組織間に空気を入れる。 (2)生地に嫋やかさと艶を持たせるため、使用経糸を諸撚りにする。 (3)組織が複雑になり、粗くなると、地経糸が光り過ぎるため、緯糸等は撚度 の高い糸を使用し、艶消しに生地にコシをもたせる。 (4)生地の表面が大島紬に似た風合いになるように、風通組織も使用する。 等、種々の手段を講じたものである。
【0005】
【考案の実施の形態】
【0006】
【作用】
本考案は上記の織り手段を講ずるため、一重織・経二重織・緯二重織・経緯二 重織等の特別応用織りの組織に、さしこ織りを表現させるため、地組織の生糸よ りも太い強撚の駒糸、又は、細い糸等をさしこ糸に使用して織物を強調させ、染 め上げ、糸質を変えること等にて、種々の変化を付加させ、大島紬の素朴な特質 である織物を縫うように、または、たてよこさしこ織を施したように、色々の変 化を楽しむ、かすり模様風に表わした織り構造により構成されている。
【0007】 本考案は、かすり糸を用いずに風通織によってかすりを表した風通かすり織と は異なる。 風通かすりは風通組織を用い、地部は表裏を同色の地糸でつくり、かすり模様 を表すたて糸・よこ糸に異色糸を配列し、かすり模様によって表裏織物を適当に 交換し、この異色糸を表裏織物に出させてかすり風の織物を織り出すもので、本 考案と相違する。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の実施例について説明する。
【0009】 本考案の大島紬風ちりめんには、経糸、緯糸とも、さしこ織りの部分には、一 般に、21中/6本の特駒(強撚)撚数下2850上1800、21中/4本の 特駒撚数下2800上1750等の強撚とか、21中/5本又は6本の特駒強撚 糸を壁よりに構成した生糸等を使用してさしこの効果を強調させている。 また、さしこ織りを強調させるには、その他、細いリリアン等の諸糸とか、合 わせ糸等を、周囲の強撚糸を考慮して撚度数の少ない糸を使用する場合もある。 さしこ以外の経緯生糸には、一般には、地ぬき生糸には御召し用の強撚の生糸 撚数下1850上1250程度の21中/3本駒、4本駒、又は、撚数下130 0上2000程度の28中/2本駒等を使用し、経糸の織り密度264本/曲1 寸間、緯糸の織り密度120越/曲1寸間にて構成される。
【0010】 本考案に使用されるさしこ織りには4種類があり、一つは強ねん織物の表面に 凹凸を表したなし地織り(縮み組織)組織を拡大して、一重織物にて構成された 織物の表面にさしこ組織を付加する。 二つは緯二重織りの応用で、えぬきを用いて、ところどころにかすり模様をあ らわしたもので、よこさしこ織りと言われ、緯二重紋織の表裏を交換する組織の 中の、ある緯糸を特殊糸として織ることにより、織物の表面にさしこのように表 すことができる。 三つ目は経二重紋織で、特別経糸を用いて、ところどころにかすり風に模様を 出させた、たてさしこ織りの一種で、四つ目は二重織りの応用で、特別経糸と特 別緯糸を用い、かすり模様をあらわした、たてよこさしこ織りで、別名二重さし こ織りにて形成される。
【0011】 実施例1 図1は、よこ接結二重織りされた本考案さしこ柄織物の組織図を示し、経糸1 0本目、12本目、22本目、24本目に経さしこ糸が、また、緯糸1越目、3 越目、13越目、15越目に緯さしこ糸が挿入される。
【0012】 図1の織物は、使用経糸28中/2諸、地3708本、耳80本、合計378 8本、緯糸21中/4特駒強撚糸にてちりめん織物に構成され、これに数本の経 4本、緯4本の21中/6特駒強撚壁より糸等の経さしこ、緯さしこ柄にて形成 されている。
【0013】 図2(A)、(B)は、図1の組織にて製織した場合、織り表に出てくる組織 の現れる状態を示しており、図3(A)、(B)は、織り裏に出てくる組織の現 れる状態を示している。 実際には、本考案は、これらの図の様に規則正しい組織にて構成されているの ではなく、組織の一部を操作し、経糸、緯糸の絡み具合を複雑にして接結二重組 織間に一部風通組織部分をもたせ、そこに空気を挿入させてボリューム感を与え たり、御召織りの特質とさしこ織りの素朴さを強調した手段を講じたもである。
【0014】 実施例2 図4は、更に、これらに紋彫りを加え、これらの組織に紋柄を挿入した場合の 例を示し、図4はその基本として、亀甲の柄にて構成させた上に、紋柄を挿入で きるさしこ織りとした組織図を示す。
【0015】 図5(A)、(B)は、図4の組織にて製織した場合、織り表に出てくる組織 の現れる状態を示しており、図6(A)、(B)は、織り裏に出てくる組織の現 れる状態を示している。
【0016】 実施例3 図7は、強ねん織物の表面に凹凸を表した、なし地織り(縮み組織)組織を拡 大して、一重織物にて構成されたもので、組織を基準からわざと外して、組織が 崩れた分だけ生地の柔らかさを求めた。 本組織を製織する場合にはジャカード機を使用し、からみ組織も併用する。 図9は、これらを製織する場合、通じ糸53の馬糸54に棒刀H1〜H22を用 い、自由に組織の崩れを起こさせる機仕掛けの仕掛法を示す。
【0017】 図7の組織図の右側には緯糸を打ち込む杼箱番号を示し、D−1は31中/2 駒強撚糸を、D−2は21中/5特駒強撚カベより糸(さしこ)、D−3、D− 4は21中/6特駒強撚糸を示す。
【0018】 図8は図7の織物を製織する場合の機の吊り込み順序を示したもので、 55a、55bにからみ仕掛け、56aは耳部4本筬1羽挿入計24本、56 bは経糸4本筬1羽挿入、56cは経糸8本筬1羽挿入等機仕掛けの構成を示し ている。なお、柄経糸は通常56b〜56gが68回反復される。
【0019】
【考案の効果】 丹後チリメンの使用糸を使い、緯糸の使い分けや、組織の使い分け、紋様柄と の組み合わせ、からみ組織等から、種々の製織要素との絡み合い、使い分け等に より、織物を創る上で、最も注意しなければならない三原則である「オレ」「ス レ」「シワ」の3点に留意し、大島風の素朴性と、縮緬の優美さと、染め上がり の華麗さを巧みに組み合わせた、今までの縮緬織物にては見ることができなかっ た、大島紬風ちりめん織物を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のさしこ挿入の1実施例を示す織物組織
図である。
【図2】本考案のさしこ挿入の構築状態を示す1実施例
の織物表組織図である。
【図3】本考案のさしこ挿入の構築状態を示す1実施例
の織物裏組織図である。
【図4】本考案のさしこ挿入の他の実施例を示す織物組
織図である。
【図5】本考案のさしこ挿入の構築状態を示す他の実施
例の織物表組織図である。
【図6】本考案のさしこ挿入の構築状態を示す他の実施
例の織物裏組織図である。
【図7】本考案のさしこ挿入のその他の実施例を示す織
物組織図である。
【図8】本考案のさしこ挿入のその他の実施例の釣込順
序を示した説明図である。
【図9】従来から行われている通じ糸の仕掛法を示した
説明図である。
【符号の説明】
Ta−1〜Ta−24・・・・・図1、図2、図3組織
の経糸 Ya−1〜Ya−24・・・・・図1、図2、図3組織
の緯糸 Tb−1〜Tb−24・・・・・図4、図5、図6組織
の経糸 Yb−1〜Yb−24・・・・・図4、図5、図6組織
の緯糸 Tc−1〜Tc−18・・・・・図7組織、図8釣込の
経糸 Yc−1〜Yc−48・・・・・図7組織の緯糸 D−1〜D−4・・・・・・・・杼箱番号 H−1〜H−22・・・・・・・図8仕掛け棒刀 49・・・・・・・・・・紋彫り 50・・・・・・・・・・緯さしこ 51・・・・・・・・・・経さしこ 52・・・・・・・・・・耳 53・・・・・・・・・・通じ糸 54・・・・・・・・・・馬糸 55a、55b・・・・・からみ 56a〜56g・・・・・1筬羽挿入セクション

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】地経糸に諸駒撚糸、地緯糸に特駒強撚糸等
    の生糸にて構成された一重、経二重、緯二重、経緯二重
    織縮緬織物の1循環組織に、これらに数本の、地糸と明
    らかに異なる特駒強撚糸とか、これらの壁より糸等の太
    い生糸の経さしこ(51)緯さしこ(50)等を織り込
    み形成した基本織物組織構成を、更に、地経糸、地緯糸
    の絡み具合を複雑にして、織物組織間に結節とか空間を
    つくり、大島紬の織物の基本である素朴さ、丹後ちりめ
    んの艶と嫋やかさ、西陣御召しのボリューム感と腰の良
    さ等を付加したちりめん織りに形成したことを特徴とす
    るちりめんよこさしこ織、たてさしこ織、たてよこさし
    こ織り貴和大島ちりめん。
  2. 【請求項2】生糸にて種々構成された地経糸、地緯糸等
    に、更に変化に富んだ地糸よりも細い生糸、又は、生糸
    以外の糸質に変えた経さしこ(51)緯さしこ(50)
    等を織り込こむとを特徴とする請求項1記載のちりめん
    よこさしこ織、たてさしこ織、たてよこさしこ織り貴和
    大島ちりめん。
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